JPH11312206A - 電話投票システム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電話投票にて的中した場合に、わざわざ自動
払い戻し機の設置場所に出向かなくても、電話投票の的
中払戻金を得ることができるようにする。 【解決手段】 電話投票会員の識別情報と銀行口座情報
とを会員情報ファイル２に登録しておく。センターコン
ピュータ１は、電話投票会員からの電話投票を受け付
け、会員情報ファイル２中のこの会員の識別情報に対応
して投票内容を記憶し、投票内容をトータリゼータシス
テム10に送信する。そして、トータリゼータシステム10
から的中投票情報と配当金情報とを受け取ると、的中投
票情報と一致する投票情報が記憶されている会員につい
て、投票情報および配当金情報をもとに計算された払戻
金額を記憶する。最後に、この会員情報ファイル２を読
み込み、払戻金額が記憶されている会員について、払戻
金額分の的中払戻金をその会員の銀行口座に振り込むた
めの振込データ13を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般の電話機から
公営競技の投票を行う電話投票システムに関し、特に、
投票が的中した場合の的中払戻金を銀行口座に振り込む
ための振込データを作成する機能を有する電話投票シス
テムに関する。

【０００２】

【従来の技術】公営競技の電話投票に関する従来の技術
として、特開平７−１６０７９１号公報には、カード番
号及び使用可能金額がセンタに登録されたプリペイドカ
ードを購入して暗証番号の登録を行い、以降はカード番
号と暗証番号を特定することにより電話機からの投票を
行えるようにしたシステムが開示されている。

【０００３】プリペイドカードはコンビニエンスストア
等で購入でき、暗証番号を登録するための端末もコンビ
ニエンスストア等に設置することができるので、上記の
ようなシステムによれば、投票券を購入するためにわざ
わざレース場に出向く必要がなく、誰でも気軽に電話投
票を行うことができた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、投票が的中した場合の的中払戻金
を支払うための自動払い戻し機をコンビニエンスストア
等に設置することは法律上の問題から実現できず、利用
者は払戻金を受け取るためにはレース場内の自動払い戻
し機の設置場所まで出向かなければならないという問題
点があった。

【０００５】また、上記従来の技術には、プリペイドカ
ードをコンビニエンスストア等で販売するための流通の
整備や、プリペイドカードの発行情報の管理等が必要で
あるという問題点もあった。

【０００６】そこで、本発明は、この従来技術の問題点
を解決し、電話投票にて的中した場合に、わざわざ自動
払い戻し機の設置場所に出向かなくても、電話投票の的
中払戻金を得ることができる電話投票システムを提供す
ることを目的とする。

【０００７】また、本発明は、プリペイドカードを用い
ない電話投票システムを提供することも目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の電話投票
システムは、公営競技の電話投票を行う各会員につい
て、少なくとも、会員の識別情報と、的中払戻金を振り
込む銀行口座を特定するための銀行口座情報とを登録し
ておく会員情報ファイルと、前記会員情報ファイルに情
報が登録されている会員からの電話投票を受け付け、前
記会員情報ファイル中の該会員の識別情報に対応して投
票内容を記憶するとともに、投票内容をトータリゼータ
システムに送信する投票制御部と、該トータリゼータシ
ステムから的中投票情報と配当金情報とを受け取り、前
記会員情報ファイル中の前記的中投票情報と一致する投
票情報が記憶されている会員について、前記投票情報お
よび前記配当金情報をもとに計算された払戻金額を記憶
する払戻金繰入部と、前記会員情報ファイルを読み込
み、払戻金額が記憶されている会員について、該払戻金
額分の的中払戻金を、該会員について登録されている銀
行口座情報が示す銀行口座に振り込むための振込データ
を作成する銀行振込データ作成部とを備えている。

【０００９】この第１の電話投票システムにあっては、
会員情報ファイルが、公営競技の電話投票を行う各会員
の識別情報（例えば会員番号），的中払戻金を振り込む
銀行口座を特定するための銀行口座情報（例えば口座番
号と口座氏名）を保持しており、投票制御部が、この会
員情報ファイルに情報が登録されている会員からの電話
投票を受け付け、会員情報ファイル中の該会員の識別情
報に対応して投票内容を記憶するとともに、投票内容を
トータリゼータシステムに送信する。そして、払戻金繰
入部が、トータリゼータシステムから的中投票情報と配
当金情報とを受け取り、会員情報ファイル中の前記的中
投票情報と一致する投票情報が記憶されている会員につ
いて、前記投票情報および前記配当金情報をもとに計算
された払戻金額を会員情報ファイルに記憶し、銀行振込
データ作成部が、会員情報ファイルを読み込み、払戻金
額が記憶されている会員について、該払戻金額分の的中
払戻金を、該会員について登録されている銀行口座情報
が示す銀行口座に振り込むための振込データを作成す
る。これにより、電話投票にて的中した場合、わざわざ
自動払い戻し機の設置場所に出向かなくても、電話投票
の的中払戻金を得ることができる。

【００１０】本発明の第２の電話投票システムは、上記
第１の電話投票システムにおいて、各会員の銀行口座情
報を入力する少なくとも１台の登録端末機と、この少な
くとも１台の登録端末機から入力された銀行口座情報
を、前記会員情報ファイル中の現在未使用の会員番号に
対応づけて登録する登録端末制御部とをさらに備えてい
る。ここで、前記登録端末機は不特定多数の人が手軽に
立ち寄れる場所に設置するのが望ましい。

【００１１】本発明の第３の電話投票システムは、上記
第２の電話投票システムにおいて、前記登録端末制御部
は、前記会員情報ファイルに銀行口座情報を登録する
と、対応づけられた会員番号を、該銀行口座情報を入力
した前記登録端末機に通知し、前記少なくとも１台の登
録端末機のそれぞれは、前記会員番号を通知されると該
会員番号を利用者に知らせるための会員証を印刷する手
段を有することを特徴とする。

【００１２】本発明の第４の電話投票システムは、上記
第３の電話投票システムにおいて、前記少なくとも１台
の登録端末機は、各会員の暗証番号を入力し、前記登録
端末制御部は、前記少なくとも１台の登録端末機から入
力された暗証番号を、前記会員情報ファイルに該会員の
会員番号に対応づけて登録し、前記投票制御部は、前記
会員情報ファイルに情報が登録されている会員からの電
話投票を受け付けると、該会員が入力した暗証番号と前
記会員情報ファイルに登録されている該会員の暗証番号
とを比較して一致した場合のみ、該会員の会員番号に対
応して投票内容を記憶するとともに、投票内容をトータ
リゼータシステムに送信することを特徴とする。

【００１３】本発明の第５の電話投票システムは、上記
第４の電話投票システムにおいて、前記少なくとも１台
の登録端末機は、各会員の購入可能残高を入力し、前記
登録端末制御部は、前記少なくとも１台の登録端末機か
ら入力された購入可能残高を、前記会員情報ファイルに
該会員の会員番号に対応づけて初期設定し、前記投票制
御部は、前記会員情報ファイルに情報が登録されている
会員からの電話投票を受け付けると、投票内容に含まれ
る投票金額が前記会員情報ファイルに記憶された該会員
の購入可能残高以下である場合のみ、該会員の会員番号
に対応して投票内容を記憶するとともに、投票内容をト
ータリゼータシステムに送信し、前記会員情報ファイル
における購入可能残高から該投票金額を減ずることを特
徴とする。

【００１４】本発明の第６の電話投票システムは、上記
第５の電話投票システムにおいて、前記投票制御部は、
前記会員情報ファイルに情報が登録されている会員から
の電話投票を受け付けると、前記会員情報ファイルに記
憶された該会員の購入可能残高を該会員に通知すること
を特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。

【００１６】図１を参照すると、本発明の実施の形態の
電話投票システムは、センターコンピュータ１を備え、
このセンターコンピュータ１に会員登録端末機３，音声
応答装置８およびトータリゼータシステム１０が接続さ
れている。会員登録端末機３は図には１台しか示してい
ないが、複数台設けてよい。

【００１７】センターコンピュータ１には、会員情報フ
ァイル２と、会員登録端末制御部４と、投票制御部９
と、払戻金繰入部１１と、銀行振込データ作成部１２と
が含まれる。センターコンピュータ１に接続された記録
媒体Ｍは、ＣＤ−ＲＯＭ，磁気ディスク，半導体メモリ
等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、ここ
に記録された電話投票システム用プログラムはセンター
コンピュータ１に読み取られ、センターコンピュータ１
の動作を制御することにより、センターコンピュータ１
上に前述した会員情報ファイル２、会員登録端末制御部
４、投票制御部９、払戻金繰入部１１および銀行振込デ
ータ作成部１２を実現する。

【００１８】会員登録端末制御部４は、会員登録端末機
３と通信回線を介して接続され、会員情報ファイル２へ
の会員登録処理を行う。

【００１９】投票制御部９は、会員情報ファイル２に登
録された会員が電話機７から音声応答装置８に電話をか
けることにより入力した投票内容を受け付け、レース場
のトータリゼータシステム１０に受け渡す電話投票処理
を行う。

【００２０】払戻金繰入部１１は、トータリゼータシス
テム１０から的中投票情報（レースごとの的中した組番
の情報）および配当金情報（的中した組番に投票した場
合に所定の金額に対して受け得る配当金の情報）を受け
取り、会員情報ファイル２における的中した投票に対し
て的中払戻金を繰り入れる。

【００２１】銀行振込データ作成部１２は、会員情報フ
ァイル２の内容をもとに、銀行に的中払戻金を振り込む
ための振込データ１３を作成する。

【００２２】また、会員登録端末機３は、コンビニエン
スストアなどの一般の人が手軽に立ち寄れる場所に設置
され、センターコンピュータ１と通信回線を介して接続
されている。会員登録端末機３にはプリンタ３１が接続
されており、電話投票の即時会員証６が印刷できる。

【００２３】音声応答装置８は、投票受付センターに設
置されるコンピュータであり、電話機から投票を行う利
用者に対して投票のための操作を案内するものである。

【００２４】図２を参照すると、会員情報ファイル２は
複数のエントリを有し、各エントリは、会員番号６１
と、投票暗証番号６２と、払戻金振込先口座番号６３
と、払戻金振込先口座氏名６４と、会員証購入金額６５
と、購入可能残高６６と、投票券購入額６７と、投票払
戻金額６８と、投票明細１〜ｎとの各項目を有する。ま
た、各投票明細１〜ｎは、投票日時６９１と、レース場
（例では競艇場）６９２と、レースナンバ６９３と、組
番６９４と、枚数６９５と、払戻単金６９６との各項目
を有する。

【００２５】次に、図１及び図２を参照して本実施の形
態の動作について詳細に説明する。

【００２６】本実施の形態では、図１の会員登録端末機
３は、不特定多数の人が気軽に立ち寄れるコンビニエン
スストア等の店内の、しかも一般客である本電話投票シ
ステム利用希望者が操作出来る場所に設置する。また、
プリンタ３１は、そのコンビニエンスストア等のカウン
タ内に設置し、プリンタ３１が印刷する即時会員証６は
最初にコンビニエンスストアなどの店員が入手できるよ
うになっている。

【００２７】まず、本電話投票システム利用希望者が会
員登録端末機３に即時会員証購入指示を行った場合の動
作について説明する。

【００２８】電話投票の的中払戻金を振り込んでもらう
ための銀行口座の情報を登録するために、銀行キャッシ
ュカード５を会員登録端末機３に挿入して口座番号を読
み込ませるとともに、銀行キャッシュカード５上に刻印
されている仮名氏名を入力する。続いて、１００００
円、５０００円等の会員証購入金額を指示する。そし
て、後に行う電話投票の本人確証のための投票暗証番号
を入力する。

【００２９】以上の情報入力が終わると、会員登録端末
機３は、その情報をセンターコンピュータ１の会員登録
端末制御部４に送信する。

【００３０】会員登録端末制御部４は、会員登録端末機
３から本システムの利用希望者を一意に区別するため
に、現在使用していない会員番号を採番し、会員情報フ
ァイル２の会員番号６１に格納するとともに、会員登録
端末機３から受信した情報を会員情報ファイル２の投票
暗証番号６２と払戻金振込先口座番号６３と払戻金振込
先口座氏名６４と会員証購入金額６５とに格納する。最
初の登録時においては、購入可能残高６６には会員証購
入金額６５と同一金額を格納する。その他の項目は空白
とする。

【００３１】会員登録端末制御部４は、会員情報ファイ
ル２への情報格納が終わると、会員情報ファイル２への
情報の登録が正常終了した旨のメッセージ及び採番され
た会員番号６１を会員登録端末機３に送信する。この情
報を受けると、会員登録端末機３は、プリンタ３１に即
時会員証６を印刷する。

【００３２】即時会員証６には、会員番号６１と会員証
購入金額が印字されている。この即時会員証６は、本シ
ステム利用希望者に電話投票のための会員番号と購入金
額を知らせる目的にのみ使われるので、材質は通常の紙
程度でよい。

【００３３】以上でセンターコンピュータ１に電話投票
の会員が登録されたことになるが、この時点では、即時
会員証６はカウンタ内のプリンタ３１にあるため、本電
話投票システム利用希望者の手元には渡っていない。

【００３４】本電話投票システム利用希望者は、即時会
員証６を入手するためにカウンタに行き、コンビニエン
スストアなどの店員に購入金額分の現金を渡し、店員か
ら即時会員証６を受け取る。

【００３５】この現金は、その後に通常の商取引手順を
介して、本システム運営者（公営競技の開催者）に渡
る。

【００３６】本電話投票システム利用希望者は、即時会
員証６を入手した時点から電話投票即時会員となり、プ
ッシュ信号が発信できる一般の電話機により、購入金額
分の電話投票を行うことが可能となる。

【００３７】次に、本電話投票システム利用希望者が電
話機７から投票を行う場合の動作について説明する。

【００３８】電話投票即時会員は、一般の電話機７から
音声応答装置８が設置された投票受付センターへ電話
し、電話回線が接続されると音声応答装置８の案内に従
い投票操作を選択する。この時、音声応答装置８は会員
番号及び投票暗証番号の入力を要求する。

【００３９】電話投票即時会員は電話機７のボタン操作
で即時会員証６上に印字された会員番号と、会員登録時
に登録した投票暗証番号とを入力する。音声応答装置８
は入力された会員番号と暗証番号をセンターコンピュー
タ１の投票制御部９に送信する。投票制御部９は受信し
た情報と会員情報ファイル２上の会員番号６１と投票暗
証番号６２とを比較し、一致していれば本人からの投票
であると判断して、以降の投票券購入操作を可能とす
る。

【００４０】投票券購入が可能な場合、投票制御部９は
その電話投票即時会員の購入可能残高６６を音声応答装
置８に送信し、音声応答装置８は音声で電話投票即時会
員に購入可能残高６６の値を通知し投票券購入操作を指
示する案内を流す。

【００４１】引き続き、電話投票即時会員が電話機７か
らレース番号や連勝式等の勝ち式や組番及び購入票数等
の投票情報を入力すると、音声応答装置８は入力された
投票情報をオンラインでセンターコンピュータ１の投票
制御部９に送信する。投票制御部９は、当該会員の購入
可能残高およびトータリゼータシステム１０から送られ
てくるレース進行情報をもとに購入の可否を判断し、購
入可能な場合は購入票数をトータリゼータシステム１０
へ受け渡し集計させ、会員情報ファイル２の投票明細６
９に記録するとともに、購入金額を投票券購入額６７に
加算し、また購入可能残高６６から減算する。続いて、
投票制御部９は音声応答装置８を通じ投票結果を電話投
票即時会員に通知する。

【００４２】さて、払戻金繰入部１１は、毎レース終了
時トータリゼータシステム１０より的中投票情報及び配
当金情報を受信し、的中している投票明細６９を有する
会員については、投票払戻金額６８に払戻金額を加算す
るとともに投票明細６９に記録する。

【００４３】また、銀行振込データ作成部１２は、一日
のレースが全て終了したときに会員情報ファイル２の払
戻金振込先口座番号６３と払戻金振込先口座氏名６４と
投票払戻金額６８とで振り込みデータ１３を作成する。
この振り込みデータ１３はその後銀行に送付され、的中
払戻金が電話投票即時会員の銀行口座に振り込まれるこ
とになる。

【００４４】このように本実施の形態は、電話投票を行
う各会員について銀行口座情報と払戻金額を記憶してお
き、これらの情報をもとに銀行振込用データを作成する
ようにしたことにより、電話投票にて的中した場合に、
わざわざ自動払い戻し機の設置場所に出向かなくても、
電話投票の的中払戻金を得ることができるという効果を
有している。

【００４５】また、登録端末機において印刷される会員
証は会員番号を利用者に知らせることのみを目的とし、
この会員証を後から読み込む必要がないような構成を採
用したことにより、プリペイドカードを用いずに電話投
票を行うことができるという効果も有している。

【００４６】次に、本実施の形態の主要な部分の実施例
について説明する。

【００４７】図３は会員登録端末機３の実施例のブロッ
ク図である。この例の会員登録端末機３は、カード挿入
口３２に挿入された銀行キャッシュカード５の記録面に
記録された口座番号を読み取る口座番号読取部３３と、
キーボード等の操作部３４と、ＣＲＴディスプレイ等の
表示部３５と、通信回線を通じてセンターコンピュータ
１と接続され、会員登録端末機３全体の制御を司る制御
部（コンピュータ）３６とから構成されている。この制
御部３６は内蔵するＲＯＭ等のメモリ３６１に記憶され
た会員登録端末機用プログラムに従って図４に例示する
ような処理を実行する。

【００４８】電話投票システム利用希望者が会員登録端
末機３の操作部３４から即時会員証購入指示を入力する
と、制御部３６は銀行キャッシュカードを挿入するよう
促す案内メッセージを表示部３５に表示し、利用者が銀
行キャッシュカード５をカード挿入口３２に挿入し、そ
れに記録された口座番号が口座番号読取部３３で読み取
られると、それを内部に入力する（Ｓ１）。次に、口座
氏名を入力するよう促す案内メッセージを表示部３５に
表示し、利用者が操作部３４から口座氏名を入力する
と、それを内部に入力する（Ｓ２）。以下、会員証購入
金額，投票暗証番号についても、同様にして入力する
（Ｓ３，Ｓ４）。そして、これら入力した口座番号，口
座氏名，会員証購入金額，投票暗証番号を、センターコ
ンピュータ１に送信する（Ｓ５）。その後、センターコ
ンピュータ１から会員番号を伴うメッセージを受信する
と（Ｓ６）、この受信した会員番号と前記入力した会員
証購入金額とを印字した即時会員証６をプリンタ３１で
印刷する（Ｓ７）。

【００４９】図５は会員登録端末制御部４の処理例を示
すフローチャートである。会員登録端末機３から送信さ
れた口座番号，口座氏名，会員証購入金額，投票暗証番
号を受信すると（Ｓ１０）、会員登録端末制御部４は、
現在使用していない会員番号を採番する（Ｓ１１）。こ
の採番方法は任意の方法で良い。例えば、１回採番する
毎に＋１される比較的桁数の多いカウンタを用意し、そ
のカウンタの値を会員番号とする方法がある。次に、採
番した会員番号を会員情報ファイル２の空きエントリの
会員番号６１に格納し（Ｓ１２）、上記受信した投票暗
証番号、口座番号、口座氏名、会員証購入金額を、同エ
ントリの投票暗証番号６２、払戻金振込先口座番号６
３、払戻金振込先口座氏名６４、会員証購入金額６５に
それぞれ格納し、また購入可能残高６６に会員証購入金
額６５と同一金額を格納する（Ｓ１３）。そして、これ
らの情報格納が終わると、正常終了した旨のメッセージ
及び上記採番した会員番号を会員登録端末機３に送信し
（Ｓ１４）、処理を終える。

【００５０】図６は音声応答装置８の処理例を示すフロ
ーチャートである。なお、このような処理は図示しない
磁気ディスク，半導体メモリ等の機械読み取り可能な記
録媒体に記録された音声応答装置用プログラムを、音声
応答装置８を構成するコンピュータが実行することによ
り実現される。

【００５１】音声応答装置８は電話機７との間に電話回
線が接続されると、まず会員番号を入力するよう促す案
内を音声で流し、利用者が電話機７のプッシュボタン操
作で会員番号を入力すると、それを識別して入力する
（Ｓ２１）。次に、投票暗証番号を入力するよう促す案
内を音声で流し、利用者が電話機７のプッシュボタン操
作で投票暗証番号を入力すると、それを識別して入力す
る（Ｓ２２）。そして、この会員番号と投票暗証番号を
センターコンピュータ１の投票制御部９に送信し（Ｓ２
３）、その応答を待つ（Ｓ２４）。投票制御部９から利
用できない旨の応答が返された場合、例えば「この会員
番号，暗証番号ではご利用になれません」といった利用
不可の案内を音声で伝え（Ｓ２５）、電話回線を切断し
（Ｓ３１）、処理を終了する。他方、投票制御部９から
購入可能残高が返されてきた場合は、投票券購入処理へ
と進む。

【００５２】投票券購入処理では、まず、購入可能残高
を音声で伝え、投票券購入操作を指示する案内を流す
（Ｓ２６）。利用者が電話機７からレース場，レースナ
ンバ，組番，購入票数等の投票情報を電話機７のプッシ
ュボタン操作で入力すると、その投票情報をセンターコ
ンピュータ１の投票制御部９に送信し（Ｓ２７）、その
応答を待つ（Ｓ２８）。投票制御部９から購入不可が通
知された場合、例えば「購入可能残高，投票レースの内
容をご確認の上、再度おかけ直し下さい」といった購入
不可の案内を音声で伝え（Ｓ２９）、電話回線を切断し
（Ｓ３１）、処理を終了する。他方、投票制御部９から
投票結果が通知されてきた場合、その内容を音声で利用
者に通知する（Ｓ３０）。そして、電話回線を切断し
（Ｓ３１）、処理を終了する。

【００５３】図７は投票制御部９の処理例を示すフロー
チャートである。音声応答装置８から会員番号と投票暗
証番号を受信すると（Ｓ４１）、受信した会員番号をキ
ーにして同じ会員番号を持つエントリを会員情報ファイ
ル２から検索する（Ｓ４２）。同じ会員番号のエントリ
が会員情報ファイル２に存在し（Ｓ４３でＹＥＳ）、且
つ、そのエントリ中の投票暗証番号６２と前記受信した
投票暗証番号とが一致する場合（Ｓ４４でＹＥＳ）、ス
テップＳ４６以降の処理へと進む。同じ会員番号のエン
トリが会員情報ファイル２に存在しないか（Ｓ４３でＮ
Ｏ）、存在していても投票暗証番号が一致しない場合は
（Ｓ４４でＮＯ）、利用不可を音声応答装置８に通知し
（Ｓ４５）、処理を終了する。

【００５４】ステップＳ４６では、上記検索したエント
リ中の購入可能残高６６を音声応答装置８に送信し、音
声応答装置８から投票情報が送られてくるのを待つ。そ
して、投票情報が送られてくると、購入可能残高に基づ
く購入可否、レース進行情報に基づく購入可否をそれぞ
れ判断する（Ｓ４７，Ｓ４８）。ステップＳ４７では、
投票情報が示す全ての投票の総購入額を購入可能残高と
比較し、前者が後者を上回っていれば購入不可、それ以
外は購入可と判断する。また、ステップＳ４８では、ト
ータリゼータシステム１０から送られてくるレース進行
情報をもとに当該投票の購入可否を判断する。

【００５５】ステップＳ４７，Ｓ４８の何れかで購入不
可と判断した場合（Ｓ４９でＮＯ）、その旨を音声応答
装置８に通知し（Ｓ５０）、処理を終える。

【００５６】ステップＳ４７およびＳ４８の双方で購入
可と判断した場合（Ｓ４９でＹＥＳ）、投票情報をトー
タリゼータシステム１０へ送信して集計させる（Ｓ５
１）。また、会員情報ファイル２を更新する（Ｓ５
２）。つまり、投票情報に基づき、前記検索したエント
リの空きの投票明細６９に、投票日時６９１、レース場
６９２、レースナンバ６９３、組番６９４、枚数６９５
を登録し、購入金額を投票券購入額６７に加算すると共
に購入可能残高６６から減算する。そして、投票結果を
音声応答装置８に送信し（Ｓ５３）、処理を終える。

【００５７】図８は払戻金繰入部１１の処理例を示すフ
ローチャートである。レース終了後にトータリゼータシ
ステム１０から的中投票情報及び配当金情報を受信する
と（Ｓ６１）、まず会員情報ファイル２中の会員番号が
登録されているエントリの１つに注目し（Ｓ６２）、さ
らにそのエントリ内の未処理の投票明細（投票日時６９
１等は登録されているが払戻単金６９６に値が登録され
ていない投票明細）の１つに注目する（Ｓ６３）。そし
て、その投票明細中のレース場６９２、レースナンバ６
９３、組番６９４とトータリゼータシステム１０から受
信した的中投票情報とを照合し、当該投票が的中してい
るか否かを判定する（Ｓ６４）。

【００５８】的中していた場合（Ｓ６４でＹＥＳ）、そ
の投票明細中の払戻単金６９６にトータリゼータシステ
ム１０から受信した配当金情報が示す払戻単金を登録し
（Ｓ６５）、その払戻単金に枚数６９５を乗じた金額を
そのエントリの投票払戻金額６８に加算する（Ｓ６
６）。他方、的中していなかった場合（Ｓ６４でＮ
Ｏ）、その投票明細中の払戻単金６９６に値０を登録す
る（Ｓ６７）。

【００５９】１つの投票明細についての処理を終える
と、そのエントリに未処理の投票明細が残っていれば
（Ｓ６８でＹＥＳ）、次の未処理の投票明細の１つに注
目を移し（Ｓ６９）、ステップＳ６４に戻って上述した
処理を繰り返す。そのエントリ中の未処理の投票明細を
全て処理し終えると（Ｓ６８でＮＯ）、会員情報ファイ
ル２に会員番号が登録されている他のエントリがあれば
（Ｓ７０でＹＥＳ）、その１つに注目を移し（Ｓ７
１）、ステップＳ６３に戻って上述した処理を繰り返
す。会員情報ファイル２中の会員番号が登録されている
全エントリについての処理を終えると（Ｓ７０でＮ
Ｏ）、払戻金繰入部１１は今回の処理を終了する。

【００６０】図９は銀行振込データ作成部１２の処理例
を示すフローチャートである。まず会員情報ファイル２
中の会員番号が登録されているエントリの１つに注目し
（Ｓ８１）、そのエントリの投票払戻金額６８が０より
大きいかどうかを調べる（Ｓ８２）。投票払戻金額６８
が０より大きい場合（Ｓ８２でＹＥＳ）、そのエントリ
の払戻金振込先口座番号６３と払戻金振込先口座氏名６
４と投票払戻金６８とで振込データ１３を作成する（Ｓ
８３）。他方、投票払戻金６８が０であればステップＳ
８３はスキップする。１つのエントリについての処理を
終えると、会員情報ファイル２に会員番号が登録されて
いる他のエントリがあれば（Ｓ８４でＹＥＳ）、その１
つに注目を移し（Ｓ８５）、ステップＳ８２に戻って上
述した処理を繰り返す。会員情報ファイル２中の会員番
号が登録されている全エントリについての処理を終える
と（Ｓ８４でＮＯ）、銀行振込データ作成部１２は処理
を終了する。

【００６１】以上本発明の実施の形態および実施例につ
いて説明したが、本発明は以上の実施の形態および実施
例に限定されず、例えば以下のような各種の付加変更が
可能である。

【００６２】会員登録端末機３において払戻金振込先口
座番号を銀行キャッシュカード５から読み取る代わり
に、利用者に操作部３４から手動で入力させる。

【００６３】各会員登録端末機３毎にそれを識別する識
別番号を付与し、図４のステップＳ５でその識別番号も
一緒にセンターコンピュータ１に送信する。会員情報フ
ァイル２のエントリに購入元登録端末機識別番号の項目
を付加しておき、会員登録端末制御部４の図５のステッ
プＳ１３で、その項目に、即時会員証を販売した会員登
録端末機３の識別番号を登録する。これにより、どの会
員登録端末機３でどのような額の即時会員証がいつ販売
されたかを、センター側で管理することができる。

【００６４】

【発明の効果】本発明には、電話投票にて的中した場合
に、わざわざ自動払い戻し機の設置場所に出向かなくて
も、電話投票の的中払戻金を得ることができるという効
果がある。

【００６５】また、本発明には、プリペイドカードを用
いずに電話投票を行うことができるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。

【図２】本発明の実施の形態における会員情報ファイル
の内容を示す図である。

【図３】会員登録端末機の実施例のブロック図である。

【図４】会員登録端末機の処理例を示すフローチャート
である。

【図５】会員登録端末制御部の処理例を示すフローチャ
ートである。

【図６】音声応答装置の処理例を示すフローチャートで
ある。

【図７】投票制御部の処理例を示すフローチャートであ
る。

【図８】払戻金繰入部の処理例を示すフローチャートで
ある。

【図９】銀行振込データ作成部の処理例を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ センターコンピュータ ２ 会員情報ファイル ３ 会員登録端末機 ４ 会員登録端末制御部 ５ 銀行キャッシュカード ６ 即時会員証 ７ 電話機 ８ 音声応答装置 ９ 投票制御部 １０ トータリゼータシステム １１ 払戻金繰入部 １２ 銀行振込データ作成部 １３ 振込データ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 公営競技の電話投票を行う各会員につい
   て、少なくとも、会員の識別情報と、的中払戻金を振り
   込む銀行口座を特定するための銀行口座情報とを登録し
   ておく会員情報ファイルと、 前記会員情報ファイルに情報が登録されている会員から
   の電話投票を受け付け、前記会員情報ファイル中の該会
   員の識別情報に対応して投票内容を記憶するとともに、
   投票内容をトータリゼータシステムに送信する投票制御
   部と、 前記トータリゼータシステムから的中投票情報と配当金
   情報とを受け取り、前記会員情報ファイル中の前記的中
   投票情報と一致する投票情報が記憶されている会員につ
   いて、前記投票情報および前記配当金情報をもとに計算
   された払戻金額を記憶する払戻金繰入部と、 前記会員情報ファイルを読み込み、払戻金額が記憶され
   ている会員について、該払戻金額分の的中払戻金を、該
   会員について登録されている銀行口座情報が示す銀行口
   座に振り込むための振込データを作成する銀行振込デー
   タ作成部とを備えたことを特徴とする電話投票システ
   ム。
2. 【請求項２】 各会員の銀行口座情報を入力する少なく
   とも１台の登録端末機と、 この少なくとも１台の登録端末機から入力された銀行口
   座情報を、前記会員情報ファイル中の現在未使用の会員
   番号に対応づけて登録する登録端末制御部とをさらに備
   えたことを特徴とする請求項１に記載の電話投票システ
   ム。
3. 【請求項３】 前記登録端末制御部は、前記会員情報フ
   ァイルに銀行口座情報を登録すると、対応づけられた会
   員番号を、該銀行口座情報を入力した前記登録端末機に
   通知し、 前記少なくとも１台の登録端末機のそれぞれは、前記会
   員番号を通知されると該会員番号を利用者に知らせるた
   めの会員証を印刷する手段を有することを特徴とする請
   求項２に記載の電話投票システム。
4. 【請求項４】 前記少なくとも１台の登録端末機は、各
   会員の暗証番号を入力し、前記登録端末制御部は、前記
   少なくとも１台の登録端末機から入力された暗証番号
   を、前記会員情報ファイルに該会員の会員番号に対応づ
   けて登録し、 前記投票制御部は、前記会員情報ファイルに情報が登録
   されている会員からの電話投票を受け付けると、該会員
   が入力した暗証番号と前記会員情報ファイルに登録され
   ている該会員の暗証番号とを比較して一致した場合の
   み、該会員の会員番号に対応して投票内容を記憶すると
   ともに、投票内容をトータリゼータシステムに送信する
   ことを特徴とする請求項３に記載の電話投票システム。
5. 【請求項５】 前記少なくとも１台の登録端末機は、各
   会員の購入可能残高を入力し、前記登録端末制御部は、
   前記少なくとも１台の登録端末機から入力された購入可
   能残高を、前記会員情報ファイルに該会員の会員番号に
   対応づけて初期設定し、 前記投票制御部は、前記会員情報ファイルに情報が登録
   されている会員からの電話投票を受け付けると、投票内
   容に含まれる投票金額が前記会員情報ファイルに記憶さ
   れた該会員の購入可能残高以下である場合のみ、該会員
   の会員番号に対応して投票内容を記憶するとともに、投
   票内容をトータリゼータシステムに送信し、前記会員情
   報ファイルにおける購入可能残高から該投票金額を減ず
   ることを特徴とする請求項４に記載の電話投票システ
   ム。
6. 【請求項６】 前記投票制御部は、前記会員情報ファイ
   ルに情報が登録されている会員からの電話投票を受け付
   けると、前記会員情報ファイルに記憶された該会員の購
   入可能残高を該会員に通知することを特徴とする請求項
   ５に記載の電話投票システム。
7. 【請求項７】 コンピュータを、 公営競技の電話投票を行う各会員について、少なくと
   も、会員の識別情報と、的中払戻金を振り込む銀行口座
   を特定するための銀行口座情報とを登録しておく会員情
   報記憶手段、 前記会員情報記憶手段に情報が登録されている会員から
   の電話投票を受け付け、前記会員情報記憶手段中の該会
   員の識別情報に対応して投票内容を記憶するとともに、
   投票内容をトータリゼータシステムに送信する投票制御
   手段、 前記トータリゼータシステムから的中投票情報と配当金
   情報とを受け取り、前記会員情報記憶手段中の前記的中
   投票情報と一致する投票情報が記憶されている会員につ
   いて、前記投票情報および前記配当金情報をもとに計算
   された払戻金額を記憶する払戻金繰入手段、 前記会員情報記憶手段の記憶内容を読み込み、払戻金額
   が記憶されている会員について、該払戻金額分の的中払
   戻金を、該会員について登録されている銀行口座情報が
   示す銀行口座に振り込むための振込データを作成する銀
   行振込データ作成手段、 として機能させるプログラムを記録したコンピュータ読
   み取り可能な記録媒体。
8. 【請求項８】 前記コンピュータを、 各会員の銀行口座情報を入力する少なくとも１台の登録
   端末機から入力された銀行口座情報を、前記会員情報記
   憶手段中の現在未使用の会員番号に対応づけて登録する
   登録端末制御手段としてさらに機能させるプログラムを
   記録した請求項７に記載のコンピュータ読み取り可能な
   記録媒体。
9. 【請求項９】 登録端末機を構成するコンピュータを、 利用者から入力された銀行口座情報，会員証購入金額お
   よび投票暗証番号をセンターコンピュータに送信する手
   段、 センターコンピュータから受信した会員の識別番号を印
   字した即時会員証を印刷する手段として機能させるプロ
   グラムと、 センターコンピュータを、 公営競技の電話投票を行う各会員について、少なくと
   も、会員の識別情報と、的中払戻金を振り込む銀行口座
   を特定するための銀行口座情報とを登録しておく会員情
   報記憶手段、 登録端末機からの銀行口座情報，会員証購入金額および
   投票暗証番号の受信時、新たな会員の識別番号を採番
   し、前記会員情報記憶手段にその採番した識別番号に対
   応付けて、前記受信した銀行口座情報および投票暗証番
   号を記憶すると共に、前記受信した会員証購入金額と同
   額の購入可能残高を記憶し、前記採番した会員の識別番
   号を前記登録端末機に送信する会員登録端末制御手段、 音声応答装置を通じて利用者から会員の識別番号と投票
   暗証番号を受信した時、該受信した会員の識別番号と同
   一の識別番号が前記会員情報記憶手段に記憶されており
   且つ投票暗証番号が一致する場合に電話投票を受け付
   け、その会員の購入可能残高およびトータリゼータシス
   テムから送られてくるレース進行情報をもとに投票の可
   否を判断し、投票可能な場合に前記会員情報記憶手段中
   の該会員の識別番号に対応して投票内容を記憶するとと
   もに該会員の購入可能残高から当該投票金額を減じ、さ
   らに投票内容をトータリゼータシステムに送信する投票
   制御手段、 前記トータリゼータシステムから的中投票情報と配当金
   情報とを受け取り、前記会員情報記憶手段中の前記的中
   投票情報と一致する投票情報が記憶されている会員につ
   いて、前記投票情報および前記配当金情報をもとに計算
   された払戻金額を前記会員情報記憶手段に記憶する払戻
   金繰入手段、 前記会員情報記憶手段の記憶内容を読み込み、払戻金額
   が記憶されている会員について、該払戻金額分の的中払
   戻金を、該会員について登録されている銀行口座情報が
   示す銀行口座に振り込むための振込データを作成する銀
   行振込データ作成手段として機能させるプログラムとを
   記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。