JPH11310657A - 熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子及びこれを用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品 - Google Patents

熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子及びこれを用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品

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JPH11310657A
JPH11310657A JP11839998A JP11839998A JPH11310657A JP H11310657 A JPH11310657 A JP H11310657A JP 11839998 A JP11839998 A JP 11839998A JP 11839998 A JP11839998 A JP 11839998A JP H11310657 A JPH11310657 A JP H11310657A
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Tetsuya Kato
哲也 加藤
Makoto Saito
誠 斉藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低密度で、単位重量あたりの燃焼カロリーが
低く、且つ燃焼後の灰分の発生が無く、高い断熱性を有
する成形品が得られる熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子
の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子及びこれ
を用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品。 【解決手段】 易揮発性発泡剤を含むアクリル酸エステ
ル及び/又はメタクリル酸エステル、並びに下記の一般
式(I)で表される重合性官能基含有シラン化合物の懸
濁重合により得られる共重合体粒子において、架橋度が
10重量%未満である熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子
の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子及びこれ
を用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品。 【化1】X-Si-Yn-Zm (I) 但し、Xは共重合可能な2重結合を有する有機基を、Y
は加水分解可能な基を、Zは不活性な一価の有機基を、
nは1〜3の整数、mは3−nの整数をそれぞれ表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱架橋発泡性アクリ
ル系樹脂粒子の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂
粒子及びこれを用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品
に関する。さらに詳しくは、この粒子を発泡成形するこ
とにより得られる成形品が、高発泡度、断熱性、耐溶剤
性を有し、しかも焼却処分されるとき木材に近い燃焼
熱、木材に類似した燃焼形態を示す性質を有する熱架橋
発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法、熱架橋発泡性ア
クリル系樹脂粒子及びこれを用いた架橋発泡アクリル系
樹脂の成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木箱は産業のあらゆる分野で用い
られてきたが、木材資源の保護の観点や生産コスト、重
量、断熱性等の特性との兼ね合いによって、制約を受け
ることからその需要が減少する傾向にある。この代替材
料として、各種のプラスチック容器が用いられている
が、その最終的な処分は焼却に依っている。
【0003】代替されたプラスチックによる箱は、燃焼
熱量が約10,000cal/gと高いこと及びスチレン系の樹脂
にあっては、燃焼時に黒煙が発生する問題があった。こ
の解決策として、無機物を配合,充填したポリプロピレ
ンが提案されているが、これは単位重量あたりの燃焼熱
は下げられるものの、同じ機能をもつ成形体としては、
重量増につながり燃焼熱量の低下させられないばかり
か、逆に灰分の増加につながり、当初の目的に沿えるも
のではなかった。
【0004】また、木箱の代替材料として発泡スチロー
ルが多く用いられているが、同じ機能をもつ成形体とし
て考えたとき、発泡スチロールの重量は木箱の数分の1
程度であり優れた容器であるが、耐溶剤性が劣ることか
ら用途が限定されること、焼却処分では黒煙の発生及び
燃焼熱の高さから専用の焼却炉が必要であるという問題
点を有していた。
【0005】また、燃焼におけるもう一つの問題とし
て、これら木材代替のプラスチックは熱可塑性プラスチ
ックであることから、その燃焼の形態は、燃焼速度より
樹脂の溶融が先行する結果、自然燃焼では焼却炉の底部
に樹脂の塊りの発生や塊重合による臭気の発生が多いと
いう問題点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、 1)燃焼カロリーおよび黒煙の問題に関しては、アクリル
系樹脂を使用すること、 2)断熱性の問題に関しては、高発泡度成形品を使用する
こと、 3)耐溶剤性、溶融残差及び木材類似の燃焼形態の問題に
関しては、架橋樹脂を使用すること、および 4)高発泡性の問題に関しては、発泡前の状態では架橋度
を押さえ発泡、成形の加熱工程で架橋反応が進ませるこ
とでこれらの前記の課題が解決できることを見いだし
た。
【0007】すなわち本発明は、成形品としたときに、
高発泡度、耐溶剤性及び高い断熱性を有し、焼却処分に
際しては黒煙,樹脂の溶融残査,灰分の発生がなく、し
かも燃焼カロリーが低い発泡性樹脂粒子、その製造方法
及び架橋発泡性アクリル系樹脂の成形品を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、易揮発性発泡
剤を含むアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エ
ステル、並びに下記の一般式(I)で表される重合性官
能基含有シラン化合物を懸濁重合する、架橋度が10重
量%未満である熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造
方法及び熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子に関する。
【化2】X-Si-Yn-Zm (I) 但し、Xは共重合可能な2重結合を有する有機基を、Y
は加水分解可能な基を、Zは不活性な一価の有機基を、
nは1〜3の整数、mは3−nの整数をそれぞれ表す。
【0009】本発明においては、一般式(I)で表され
る重合性官能基含有シラン化合物を、懸濁重合の重合率
が20〜90%の時に重合系に導入し、重合温度を10
5℃未満として重合することが好ましい。
【0010】本発明においては、易揮発性発泡剤が脂肪
族炭化水素であって、懸濁重合の後半または完了後に、
重合温度以下で含浸することが好ましい。
【0011】また本発明は、上記の熱架橋発泡性アクリ
ル系樹脂粒子を用いて発泡、成形される架橋発泡アクリ
ル系樹脂の成形品に関する。
【0012】本発明においては、該熱架橋発泡性アクリ
ル系樹脂粒子を重合温度以上に加熱することにより発
泡、成形されることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における、熱架橋発泡性ア
クリル系樹脂粒子は好ましくは下記の3段階の重合、発
泡剤含浸の形態により製造することが出来る。第1工程
では、懸濁重合により、アクリル酸エステル及び/又は
メタクリル酸エステルを重合率20〜90%まで重合さ
せる。第2工程では、重合性官能基含有シラン化合物を
重合系に導入し、重合率が90%を越えるまで共重合さ
せる。第3工程では、重合温度が100℃を越えない範
囲で、重合を完結させて、易揮発性発泡剤を導入して樹
脂粒子に含浸させる。
【0014】一般に懸濁重合は、分散剤を含む水系分散
媒に、重合開始剤として有機過酸化物を溶解したビニル
系単量体を分散させて行われるが、本発明においても同
様にビニル系単量体を、アクリル酸エステル及び/又は
メタクリル酸エステルおよび重合性官能基含有シラン化
合物として懸濁重合が行われる。
【0015】本発明に用いられるアクリル酸エステル
は、アクリル酸およびアクリル酸エステルである。アク
リル酸エステルとしては、アクリル酸メチル,アクリル
酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2エチルヘキ
シル等が挙げられる。
【0016】本発明に用いられるメタクリル酸エステル
は、メタアクリル酸およびメタクリル酸エステルであ
る。メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチ
ル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸ブチル,メタク
リル酸2エチルヘキシル等が挙げられる。
【0017】本発明に用いられる重合性官能基含有シラ
ン化合物 は、下記の一般式(I)で表されるものとさ
れる。
【化3】X-Si-Yn-Zm (I) 但し、Xは共重合可能な2重結合を有する有機基を、Y
は加水分解可能な基を、Zは不活性な一価の有機基を、
nは1〜3の整数、mは3−nの整数をそれぞれ表す。
【0018】上記の一般式(I)のXとしては、たとえ
ばビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、
シクロヘキセニル基、シクロペンタジエニル基、シクロ
ヘキサジエニル基等のシクロアルケニル基、γ−メタク
リロキシプロピル基、γ−メタクリロキシエチルプロピ
ルエーテル基等の不飽和アリロキシアルコキシ基等であ
る。このうち、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−メ
タクリロキシエチルプロピルエーテル基等の不飽和アリ
ロキシアルコキシ基が好ましい。
【0019】上記の一般式(I)のYとしては、たとえ
ばメトキシ基、エトキシ基、プトキシ基等のアルコキシ
基、ホルミルオキシ基、セトキシ基、またはプロピレン
オキシ基等のアシルオキシ基、−ON=C(CH32
−ON=C(CH3)C25-ON=C(C652 基のオキ
シモ基などの加水分解して水酸基を生成する基、−NH
CH3、−NHC25 、NH(C65)基のアルキルア
ミノ基、アリールアミノ基などが好ましい。置換基Yは
nが2または3のとき同一であってもよいし、異なって
いてもよい。
【0020】上記の一般式(I)のZとしては、たとえ
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキ
ル基が好ましい。一般式(II)で表される化合物が好
ましい。
【化4】X’−Si(Y’)3 (II) 但し、X’はアリル基または不飽和アシルアルキル基
を、Y’はアルコキシ基を表す。これに該当する化合物
としては、たとえばγ−メタクロキシプロピル トリメ
トキシシラン、アリルトリメトキシシラン等が挙げられ
る。
【0021】本発明による懸濁重合に用いられる分散剤
としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン,セルロース誘導体等の有機系分散剤や難溶性無機塩
と陰イオン界面活性剤の併用等、従来公知のものが適用
できる。
【0022】本発明に用いられる重合開始剤は、分解温
度(10時間半減温度)が100℃である従来公知の有
機過酸化物が適用できる。かかる有機過酸化物として
は、オクタノイルパーオキサイド(62℃)、ラウロイルパ
ーオキサイド(62℃)、ステアロイルパーオキサイド(62
℃)、ベンゾイルパーオキサイド(74℃)、t−ブチルパ
ーオキシ 2エチルヘキソネート(72℃)、ビス(t−ブ
チルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン(90℃)、ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(91℃)等の
有機過酸化物がある。これらの有機過酸化物は、通常、
高い重合率の共重合体粒子を得るため、2種以上組み合
わせて使用することもできる。
【0023】本発明においては、重合度の調整を目的
に、懸濁重合に際して、従来公知の連鎖移動剤を使用す
ることができる。かかる連鎖移動剤としては、t-ト゛テ゛シル
メルカフ゜タン,n-オクチルメルカフ゜タン 等の硫黄化合物やアルファメチルスチレンタ
゛イマー等が適用できる。
【0024】本発明による共重合体粒子の架橋は、発泡
成形以降に起こる。懸濁重合が終了した状態での、架橋
度は溶剤不溶分換算で表したとき概ね10重量%未満で
あり、架橋は発泡成形の加熱等で進行する。本発明にお
ける、発泡前の樹脂粒子の架橋度は、共重合体粒子を多
量の溶剤たとえば芳香族炭化水素や、クロロホルム等に
溶解したときの、不溶分を重量%で表すことが出来る。
発泡前の架橋度が10重量%以上では、発泡成形した
とき、十分な発泡性の付与が困難となる。
【0025】本発明による共重合体粒子の架橋は発泡成
形の際の加熱や成形品が燃焼する際に起こる。架橋反応
の起こり易さは、例えば発泡性樹脂を150℃のオーブ
ン中に保管することで確認できる。発泡前の共重合体粒
子の架橋がほとんど無い場合でも、150℃で5分程度
養生することで、架橋度は著しく向上し溶剤にほとんど
溶解しなくなる。
【0026】本発明による共重合体粒子の分子量は、ポ
リスチレン換算の重量平均分子量で、5万〜50万であ
ることが好ましい。重量平均分子量が5万未満では発泡
成形体としたときの強度が劣る傾向があり、また50万
を越えると十分な高い発泡性を得ることが困難な傾向が
ある。
【0027】本発明による共重合体粒子の重合率は、重
合温度と有機過酸化分の種類の選択によって概ね決まる
が、95%以上であることが好ましい。
【0028】共重合体粒子への発泡剤の含浸は、一般的
に発泡性スチレン系樹脂粒子で用いられる処方がそのま
ま適用できる。使用しうる発泡剤は、常温,常圧で気
体、液体の易揮発性脂肪属炭化水素または脂環属炭化水
素である。かかる発泡剤としては、プロパン,イソブタ
ン,ノルマルブタン,イソペンタン,ノルマルペンタ
ン,ノルマルヘキサン,イソヘキサン、シクロヘキサン
等がある。これらの発泡剤の含浸量は、共重合体粒子に
対して4〜10重量%が好ましい。発泡剤の含浸量が4
重量%未満では、十分な発泡性の付与は困難な傾向があ
り、10重量%を越えても発泡剤の効果は向上しない傾
向がある。発泡剤の含浸は、共重合体粒子の懸濁重合の
途中または完結後に行われる。
【0029】本発明の発泡性樹脂粒子には、一般的に発
泡性スチレン系樹脂粒子に用いられる被覆剤が用いても
よい。例えば、一次発泡における集塊化防止のため使用
されるステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど
の金属石鹸エチレンビスアミド,ステアリン酸アミドの
ような高級脂肪酸アミドを挙げることができる。これら
の集塊化防止剤は発泡性樹脂粒子100重量部に対し
0.05〜0.5重量部使用される。中でも特にステア
リン酸亜鉛が好ましい。
【0030】また本発明の成形工程においてこの発泡性
スチレン系樹脂粒子の融着促進効果のある添加剤も使用
可能である。かかる物質としては従来公知のものが使用
できる。例えばステアリン酸グリセライド,オレイン酸
グリセライドなどの高級脂肪酸のトリエステル,ジエス
テル,モノエステル類,蔗糖エステル類等が使用でき
る。
【0031】さらに、本発明では一次発泡性スチレン系
樹脂粒子の静電防止剤として使用されるグリセン,ソル
ビトール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレング
リコール等の多価アルコール類,ソルビタンエステル,
高級脂肪酸のエチレングリコール付加物等のノニオン系
界面活性剤も併用可能である。これら融着促進剤や静電
防止剤は発泡性樹脂粒子100重量部に対し0.005
〜0.2重量部使用されることが好ましい。これらの被
覆剤による被覆は、特に制限はなく従来既知の手段で行
なうことができる。例えば、リボブレンダー,V形ブレ
ンダー,ヘンシェルミキサー,レディゲミキサー等の混
合機を用いて発泡性樹脂粒子及び前述の被覆剤各成分を
混合することによって被覆を行うことができる。
【0032】本発明の架橋発泡アクリル系樹脂の成形品
は、前述の発泡性樹脂粒子をスチーム等の熱媒を用い
て、あらかじめ、所定の嵩密度に予備発泡したのち、閉
鎖しうるが、密閉できない金型に充填し、再度、スチー
ム等によって、発泡成形することによって得ることがで
きる。
【0033】本発明の架橋発泡アクリル系樹脂の成形品
は、低密度で、しかも単位重量あたりの燃焼カロリーが
低く、且つ燃焼後の灰分の発生が無く、さらには高い断
熱性を有する発泡樹脂成形品である。
【0034】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらにより制限されるものではな
い。 [実施例1] 懸濁重合 攪拌機付属の16リットルのオートクレーブ中に、純水
8000g,燐酸3カルシウム12g,ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.4g,硫酸ナトリウム4.
0gを入れ、200回転/分で攪拌しながら仕込んだ。
次いで、同様に攪拌しながら、メタクリル酸メチル36
00g、メタクリル酸ブチル400g、ラウリルパーオ
キサイド20g、1,1 ヒ゛ス(t-フ゛チル ハ゜ーオキシ)3,3,5 トリメチル
シクロヘキサン10g、ノルマル オクチル メルカフ゜タン 1.2gを混合溶
解したオートクレープに仕込んだのち、窒素ガスでパー
ジした。窒素パージ完了後、60℃まで昇温した。昇温
完了後2時間に燐酸3カルシウムを8g追加した。次い
で、60℃で1時間保温し、重合率が約60%まで進ん
だ時点で、γ−メタクロキシプロピル トリメトキシシ
ランを12gを追加し、更に3時間保温した後90℃に
昇温し2時間保温し重合反応を完結させた。
【0035】発泡剤の含浸 重合完結後、90℃に保温した状態で、発泡剤として、
ブタン(イソブタン/n−ブタン=3/7 重量比)4
00gを圧入し、更に8時間保温したのち、室温まで冷
却しオートクレーブより取り出し発泡性樹脂粒子を得
た。 表面被覆 取り出した樹脂粒子を洗浄,脱水,乾燥,したのち、1
4メッシュ通過,22メッシュ残の篩で分級し、更に粒
子に対してジンクステアレート0.08重量%,ひまし
硬化油0.05重量%を表面被覆し熱架橋発泡性アクリ
ル系樹脂粒子を得た。 発泡成形 得られた熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子を、スチームを熱
媒とした、小型予備発泡機で嵩密度が0.02g/mlにな
るよう予備発泡し、1日間熟成した後、発泡スチロール
用成形機(ダイセン工業製CVS−500)で、スチーム圧
1.1Kg/cm2で箱状成形品を得た。
【0036】評価 得られた熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の残留単量体
量,発泡剤含有量,発泡度,架橋度,熱架橋性および、
成形品の燃焼熱量,燃焼時の黒煙発生状況,燃焼時の樹
脂の溶融の有無を表1に示す。なお、残留単量体量及び
発泡剤含有量はカ゛スクロマトク゛ラフィーで,発泡度は沸騰水に3
分間保持したときの嵩密度の逆数(ml/g)で、架橋度はク
ロロホルムに溶解し100メッシュ金網に残る膨潤した共重
合体粒子を真空乾燥機で溶剤除去したときの重量%で、
燃焼特性は目視でそれぞれ表した。
【0037】〔実施例2〕メタクリル酸ブチルのかわりにアクリ
ル酸ブチルとした以外は、実施例1と同様に懸濁重合,
発泡剤の含浸,特性評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0038】〔比較例1〕 懸濁重合 攪拌機付属の16リットルのオートクレーブ中に、純水
8000g,燐酸3カルシウム12g,ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.4g,硫酸ナトリウム4.
0gを入れ、200回転/分で攪拌しながら仕込んだ。
つづいて、同様に攪拌しながら、メタクリル酸メチル3
600g、メタクリル酸ブチル 400g、ラウリルパ
ーオキサイド20g、1,1 ヒ゛ス(t-フ゛チル ハ゜ーオキシ)3,3,5 トリ
メチル シクロヘキサン 10g、ノルマル オクチル メルカフ゜タン 1.2gおよ
び、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート
12gを混合溶解したのち、窒素ガスでパージした。窒
素パージ完了後、60℃まで昇温した。昇温完了後2時
間,3時間後、それぞれ燐酸3カルシウムを4g,8g
追加した。引き続き60℃で2時間保温し、重合率約9
0%まで進んだ時点で、リン酸3カルシウム6gを追加
した後100℃へ昇温し更に2時間保温し重合反応を完
結せしめた。発泡剤の含浸以降は、実施例1と同様に行
った結果、低い発泡度の発泡粒子しか得られなかった。
これらの結果を表1に示す。
【0039】〔比較例2〕架橋剤を除いた以外は実施例
1と同様に行ったところ、燃焼試験では樹脂が溶融し残
差が発生した。これらの結果を表1に示す。
【0040】〔比較例3〕メタクリル酸ブチルのかわりにス
チレンとした以外は、実施例1と同様に行った。その結
果、燃焼試験の際、多量の黒煙が発生した。これらの結
果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明になる熱架橋発泡性アクリル系樹
脂粒子から得られる架橋発泡アクリル系樹脂の成形品
は、低密度で、単位重量あたりの燃焼カロリーが低く、
且つ燃焼後の灰分の発生が無く、高い断熱性を有する発
泡性樹脂成形品である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08L 33/10 C08L 33/10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 易揮発性発泡剤を含むアクリル酸エステ
    ル及び/又はメタクリル酸エステル、並びに下記の一般
    式(I)で表される重合性官能基含有シラン化合物を懸
    濁重合することを特徴とする、架橋度が10重量%未満
    である熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法。 【化1】X-Si-Yn-Zm (I) 但し、Xは共重合可能な2重結合を有する有機基を、Y
    は加水分解可能な基を、Zは不活性な一価の有機基を、
    nは1〜3の整数、mは3−nの整数をそれぞれ表す。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される重合性官能基含
    有シラン化合物を、懸濁重合の重合率が20〜90%の
    時に重合系に導入し、重合温度を105℃未満とする請
    求項1記載の熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 易揮発性発泡剤が脂肪族炭化水素であっ
    て、懸濁重合の後半または完了後に、重合温度以下で含
    浸する請求項1または2記載の熱架橋発泡性アクリル系
    樹脂粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱
    架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法により得られ
    る架橋度が10重量%未満である熱架橋発泡性アクリル
    系樹脂粒子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の熱架橋発泡性アクリル系
    樹脂粒子を用いて発泡、成形された架橋発泡アクリル系
    樹脂の成形品。
  6. 【請求項6】 熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子を重合
    温度以上に加熱することにより発泡、成形された請求項
    5記載の架橋発泡アクリル系樹脂の成形品。
JP11839998A 1998-04-28 1998-04-28 熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子の製造方法、熱架橋発泡性アクリル系樹脂粒子及びこれを用いた架橋発泡アクリル系樹脂の成形品 Pending JPH11310657A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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