JPH11308008A - 誘電体共振器装置、誘電体フィルタ、発振器、共用器および電子機器 - Google Patents

誘電体共振器装置、誘電体フィルタ、発振器、共用器および電子機器

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JPH11308008A
JPH11308008A JP10113297A JP11329798A JPH11308008A JP H11308008 A JPH11308008 A JP H11308008A JP 10113297 A JP10113297 A JP 10113297A JP 11329798 A JP11329798 A JP 11329798A JP H11308008 A JPH11308008 A JP H11308008A
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dielectric resonator
resonator
electrode
plate
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重幸 三上
Toshiro Hiratsuka
敏朗 平塚
Tomiya Sonoda
富哉 園田
Yutaka Ida
裕 井田
Kiyoshi Kanekawa
潔 金川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無負荷Qを低下させることなく誘電体共振器
装置の特性調整を行えるようにし、また、小型の誘電体
共振器装置を用いた小型で特性に優れた送受共用器およ
び通信機を提供する。 【解決手段】 互いに対向するほぼ同一形状の電極非形
成部を有する電極を誘電体板3の両主面に形成し、対向
する電極非形成部で挟まれる部分を誘電体共振器部とし
て用いるとともに、誘電体共振器部内または隣接する誘
電体共振器部の間に誘電体チップ21a〜21eを取り
付けることにより、特性調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波帯や
ミリ波帯で用いられる誘電体フィルタ等の誘電体共振器
と、それを用いた発振器、共用器および通信機等の電子
機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平面回路型誘電体共振器を用いた装置と
して、本願出願人は特願平07−062625号を出願
している。
【0003】ここで、その従来技術による誘電体共振器
装置の構成例を図19に示す。同図において3は誘電体
板であり、その両主面に所定寸法の円形の電極非形成部
を対向させて電極を形成している。図中の1は誘電体板
3の図における上面の電極であり、4a,4bはその電
極非形成部を示している。この構成により、電極非形成
部で挟まれる部分を誘電体共振器部として用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図19に示したような
平面回路型誘電体共振器を用いた装置においては、シー
ルドケース24に、シールドケース内部に対する挿入量
を調節できるように金属製の調節ネジを設け、これらの
調節ネジによって誘電体共振器部の共振周波数および隣
接する誘電体共振器部同士の結合係数を調整するように
していた。
【0005】ところが金属製の調整ネジを使用した場
合、調整ネジが共振器部に接近した際に、調整ネジ部分
に導体損失が生じて無負荷Qが低下する。そのため、こ
の誘電体共振器装置をフィルタとして用いた場合に、そ
のフィルタ特性が劣化するという問題があった。また、
調整ネジの一部がシールドケースの外部に突出するため
に、装置の外形寸法が大型になるという問題もあった。
【0006】この発明の目的は、無負荷Qを低下させる
ことなく誘電体共振器装置の特性調整を行えるようにす
ることにある。
【0007】この発明の他の目的は上記誘電体共振器装
置を用いた小型で特性に優れた送受共用器および通信機
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、互いに対向
するほぼ同一形状の1組または複数組の電極非形成部を
有する電極を誘電体板の両主面に形成し、対向する前記
電極非形成部で挟設される部分を誘電体共振部として成
る誘電体共振器装置において、前記誘電体共振器部に、
または互いに隣接する誘電体共振器部の間に、誘電体チ
ップを取り付ける。この誘電体チップの取り付け位置、
誘電率、大きさおよび形状によって共振器部の共振周波
数、隣接する誘電体共振器部同士の結合係数、外部Qお
よびスプリアス特性を調整する。
【0009】またこの発明は、前記誘電体共振器部の誘
電体板内に、または互いに隣接する誘電体共振器部の間
の誘電体板内に、当該誘電体板とは異なる誘電率を有す
る部分を設ける。これにより、誘電体板内の誘電率の異
なる部分の大きさおよび形状によって共振器部の共振周
波数、隣接する誘電体共振器部同士の結合係数、外部Q
およびスプリアス特性を調整する。
【0010】またこの発明は、前記誘電体共振器部に信
号の入力または出力を行う信号入力手段を設けて誘電体
フィルタを構成する。誘電体板に取り付ける前記誘電体
チップの取り付け位置、誘電率、大きさおよび形状によ
って、または、誘電体板内の誘電率の異なる部分の大き
さおよび形状によって、共振器部の共振周波数、隣接す
る誘電体共振器部同士の結合係数、外部Qおよびスプリ
アス特性が定まるため、これらによって所定の特性を有
する誘電体フィルタを構成する。
【0011】またこの発明は、前記誘電体共振器部に結
合する結合線路に負性抵抗回路を接続して発振器を構成
する。上述のとおり、誘電体板に取り付ける前記誘電体
チップの取り付け位置、誘電率、大きさおよび形状によ
って、または、誘電体板内の誘電率の異なる部分の大き
さおよび形状によって、共振器部の共振周波数、隣接す
る誘電体共振器部同士の結合係数、外部Qおよびスプリ
アス特性が定まるため、これらによって所定の特性を有
する発振器を構成する。
【0012】またこの発明は、前記誘電体フィルタの信
号入出力手段のうち少なくとも1つを複数の誘電体共振
器に結合させて共用器を構成する。たとえば、送信フィ
ルタと受信フィルタを設けたデュプレクサや、3つ以上
のフィルタを設けたマルチプレクサを構成する。これに
より挿入損失が小さく、分岐特性に優れた小型の共用器
を得る。
【0013】さらに、この発明は、前記誘電体共振器装
置、誘電体フィルタ、発振器、または共用器のいずれか
を高周波回路部分に備えて、通信機等の電子機器を構成
する。これにより低損失で低スプリアスな高周波回路を
有する電子機器を得る。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態に係る
誘電体フィルタの構成を図1〜図6を参照して説明す
る。
【0015】図1の(A)は誘電体フィルタの一部破断
概略斜視図、(B)はシールドケースを取り除いた状態
での平面図である。同図において3は誘電体セラミック
スからなる誘電体板であり、その図における上面に4
a,4bで示す電極非形成部を有する電極1を形成して
いる。誘電体板3の下面には電極非形成部4a,4bに
それぞれ対向する同一形状の電極非形成部を有する電極
を形成している。これにより、対向した電極非形成部を
それぞれTE010モードの誘電体共振器部として作用
させる。これらの誘電体共振器の共振周波数はたとえば
20GHz帯である。
【0016】21a,21b,21c,21d,21e
はそれぞれ直方体形状の誘電体チップであり、たとえば
エポキシ系の接着剤を用いて誘電体板3の所定箇所に接
着固定している。
【0017】このように誘電体板上に誘電体チップを設
けることによって誘電体共振器装置の特性を調整する。
まず共振周波数の調整例を図2を基に説明する。
【0018】図2の(A)は誘電体共振器部(電極非形
成部)内の誘電体チップの位置を示す平面図、(B)は
その誘電体チップの取り付け位置を変えた時の比誘電率
に対する共振周波数の変化を示している。ここで共振器
部の直径(電極非形成部の直径)は4.35mm、誘電
体共振器部の厚さ(誘電体板の厚さ寸法)は1.0m
m、誘電体板の比誘電率εrは30であり、誘電体チッ
プは1×1mm角で厚みが0.5mmである。
【0019】図2の(B)に示すように、誘電体チップ
を電極非形成部内に設けることによって共振周波数は低
下する。そして、誘電体チップの比誘電率が高いほど共
振周波数はより低下し、誘電体チップの取り付け位置が
中央から離れている方が共振周波数の低下効果が大きい
ことが判る。したがって共振周波数の調整目的に応じて
適切な誘電率、大きさおよび形状の誘電体チップを所定
位置に接着固定すればよい。また、図1に示したよう
に、1つの誘電体共振器部に対して2つ以上の誘電体チ
ップを取り付けてもよく、たとえば比較的寸法の大きな
誘電体チップを電極非形成部の周縁部寄りに配置するこ
とによって共振周波数の粗調整を行い、比較的小さな誘
電体チップを電極非形成部の中央付近に配置することに
よって共振周波数の微調整を行うこともできる。
【0020】これらの調整は、測定器を用いて共振周波
数を測定しつつ、誘電体チップの接着すべき位置を探
り、所定の特性が得られる位置に接着することによって
行えばよい。
【0021】次に、各誘電体共振器部の共振周波数を調
整した後、誘電体共振器部同士の結合係数を調整する例
を図3を基に説明する。図3の(A)は結合調整用の誘
電体チップの配置位置を示し、(B)はその誘電体チッ
プのサイズを異ならせた時の比誘電率に対する結合係数
の変化の例を示している。ここで2つの共振器部の構成
は先に述べたとおりである。2つの誘電体共振器部間の
間隙gは0.5mmであり、誘電体チップとしては1×
1mm角で厚みが0.5mmのものと、2×2mm角で
厚みが0.5mmのものについて示している。
【0022】図3の(B)に示すように、誘電体共振器
部の間に誘電体チップを配置すれば、隣接する誘電体共
振器部同士の誘導性結合が増すため、結合係数が増大す
る。また、同じ比誘電率の誘電体チップであっても、そ
のサイズが大きいほど結合係数が増大することが判る。
したがって所定の結合係数が得られるように、またはそ
の結合係数により定まる所定のフィルタ特性が得られる
ように、誘電体チップのサイズと比誘電率を選定すれば
よい。
【0023】図4は上記誘電体共振器部による共振器の
TE010モードとその近傍のスプリアスモードの透過
特性を示している。図4において、マーク1がHE11
0モード、マーク2がHE210モード、マーク3がT
E010モード、マーク4がHE310モードの応答で
ある。ここでHE210モードとHE310モードがT
E010モードの近傍に現れるスプリアスモードであ
る。この誘電体共振器装置を実際に誘電体フィルタとし
て用いる場合に、TE010モードの共振周波数だけで
なく、その近傍に現れるスプリアスモードの共振周波数
との差df(HE210)およびdf(HE310)が
重要となる。
【0024】そこで、次にスプリアス特性の調整例を図
5および図6を参照して説明する。図5,図6の(A)
は電極非形成部内に配置する誘電体チップの位置、図
5,図6の(B)はその時の周波数差df(HE21
0),df(HE310)について示している。図5は
誘電体チップを電極非形成部の中央からずれた位置に配
置した例、図6は誘電体チップを電極非形成部の中央に
配置した例である。ここで誘電体チップは1×1mm角
で厚みが0.5mmである。共振器部の構成は図2に示
したものと同様である。このように電極非形成部内に誘
電体チップを配置する位置と比誘電率とによって、図5
および図6の(B)に示したようにTE010モードの
共振周波数に対する、HE210モードやHE310モ
ード等のスプリアスモードの共振周波数の差が変化す
る。これらの共振周波数差は、誘電体チップの取り付け
位置、誘電率、大きさおよび形状によって異なるので、
TE010モードの共振周波数を所定値にするととも
に、TE010モードの共振周波数に対するスプリアス
モードの共振周波数の差を調整することができる。
【0025】次に第2の実施形態に係る誘電体共振器装
置の構成を図7〜図9を参照して説明する。
【0026】第1の実施形態では誘電体板の上面に誘電
体チップを接着固定する例を示したが、この第2の実施
形態では誘電体板の内部に、誘電体板3の誘電率とは異
なる誘電率を有する誘電体部材を埋設する。図7の
(A)は誘電体板の平面図、(B)はその断面図であ
る。この例では電極非形成部4aの内側に誘電体部22
aを埋設し、電極非形成部4bの内側に誘電体部材22
b,22cを埋設している。
【0027】次に、埋設する誘電体部材の位置と、基本
モード(TE010モード)に対するスプリアスモード
の周波数差との関係を図8および図9に示す。いずれの
場合も1×1mmの角型で深さhの誘電体部材を埋設し
た例であり、図8では誘電体共振器部の中央からずれた
位置に誘電体部材を埋設している。図8の(B)はh=
0.6mmの場合、(C)はh=1mmの場合である。
また図9は誘電体共振器部の中央部分に誘電体部材を埋
設した場合であり、図9の(B)はh=0.6mm、
(C)はh=1mmの場合である。
【0028】このように埋設する誘電体部材の位置、深
さおよび誘電率によって基本モードに対する近傍のスプ
リアスモードとの共振周波数差を調整することができ
る。
【0029】図7に示した例では、誘電体板の上面に所
定深さの誘電体を埋設したが、たとえば図10に示すよ
うに、誘電体板3の上面に誘電体部材22a,22b,
22cを埋設し、下面に誘電体部材22d,22eを埋
設するようにしたり、図11のように誘電体板3の上下
面に貫通させて誘電体部材22a,22b,22cを設
けてもよい。さらには、表面に露出しない状態で誘電体
板3の内部に誘電体を埋設してもよい。
【0030】上記実施形態では、誘電体板に、誘電体板
の誘電率とは異なった誘電率を有する誘電体部材を埋設
する例を示したが、誘電体材としては空気であってもよ
い。すなわち誘電体板に掘り込み部または貫通孔を形成
してもよい。
【0031】図12は誘電体板3の上面に掘り込み部2
3a,23b,23cを設けた例である。また図13は
誘電体板3の上面に掘り込み部23a,23b,23c
を形成し、下面に掘り込み部23d,23eを形成した
例である。さらに図14は誘電体板3に貫通孔23a,
23b,23cを形成した例である。
【0032】次に、送受共用器の構成例を図15に示
す。同図の(A)は上部のカバー8を取り除いた状態で
の平面図、(B)は全体の断面図である。誘電体板3の
上面には4a〜4eで示す5つの電極非形成部を有する
電極1を形成していて、その下面には、これらの電極非
形成部にそれぞれ対向する電極非形成部5a〜5eを有
する電極2を形成している。これによって誘電体板3に
5つのTE010モードの誘電体共振器部を構成してい
る。
【0033】上記誘電体共振器部の所定箇所には誘電体
チップ21a,21c,21e,21gを接着して、所
定の共振周波数に調整している。また、所定の隣接する
誘電体共振器部の間に誘電体チップ21b,21d,2
1fを接着して、その両者の誘電体共振器部間の結合係
数を調整している。
【0034】これらの電極非形成部4a,4b,4c,
5a,5b,5c部分に構成される3つの誘電体共振器
部を3段の共振器からなる受信フィルタとして用いる。
また、電極非形成部4d,4e,5d,5e部分に構成
される2つの誘電体共振器部を2段の共振器からなる送
信フィルタとして用いる。
【0035】この誘電体板3は基板6の上部に枠体7を
介して取り付け、誘電体板3の上部にカバー8を被せ
る。基板6の上面には9r,10r,10t,9tで示
す4つのプローブとしてのマイクロストリップ線路を形
成している。基板6の下面にはほぼ全面に接地電極12
を形成している。
【0036】誘電体板3の下面の、マイクロストリップ
線路9tに近接する箇所には誘電体チップ21hを接着
している。これにより、電極非形成部4e,5e部分の
誘電体共振器部とマイクロストリップ線路9tとの結合
係数を調整し、所定の外部Q(Qe)を得ている。
【0037】ここでマイクロストリップ線路9r,9t
の端部は受信信号出力ポート、送信信号入力ポートとし
てそれぞれ用いる。またマイクロストリップ線路10r
と10tの端部は分岐用のマイクロストリップ線路で結
合し、入出力ポートとして外部に取り出している。ここ
で、送信周波数のマイクロストリップ線路上での波長を
λgtすれば、マイクロストリップ線路10r,10tの
分岐点から受信フィルタの初段の等価的短絡面までの電
気長をλgt/4の奇数倍の関係となるようにし、また、
受信周波数のマイクロストリップ線路上での波長をλgr
すれば、マイクロストリップ線路10r,10tの分岐
点から送信フィルタの終段の等価的短絡面までの電気長
をλgr/4の奇数倍の関係となるように定める。
【0038】なお、誘電体チップを接着する方法以外
に、先に示したように、微小な切削工具を用いて、誘電
体板の所定箇所に堀り込み部を形成することによって共
振周波数および結合係数を調整してもよい。
【0039】このように単一の基板上で、カバー8の内
部で、特性調整を行うため、カバー8の外部に特性調整
用ネジが突出することもなく、全体に小型の送受信共用
器が得られる。
【0040】図16は上記送受共用器をアンテナ共用器
として用いた通信機の実施形態に係る図である。ここ
で、46aは上記受信フィルタ、46bは上記送信フィ
ルタであり、46はアンテナ共用器を構成している。同
図に示すように、アンテナ共用器46の受信信号出力ポ
ート46cに受信回路47を、送信信号入力ポート46
dに送信回路48をそれぞれ接続し、アンテナポート4
6eにアンテナ49を接続することによって、全体とし
て通信機50を構成している。この通信機はたとえば携
帯電話機等の高周波回路部分に相当する。
【0041】このように、本願発明の誘電体フィルタを
適用したアンテナ共用器を用いることによって、小型で
低損失、低スプリアスのアンテナ共用器を用いた小型の
通信機を構成できる。
【0042】次に、発振器の構成例を図17および図1
8を参照して説明する。
【0043】図17は発振器の全体の構造を示す図であ
り、(A)は平面図、(B)は誘電体共振器部分の断面
図である。図17において誘電体板3の上下面には、互
いに対向する1組の電極非形成部4,5を有する電極
1,2を形成していて、電極非形成部にTE010モー
ドを基本モードとする誘電体共振器DRを構成してい
る。この誘電体共振器DR部分に誘電体チップ21を取
り付けて、誘電体共振器DRの共振周波数を定めてい
る。
【0044】31は比較的低誘電率の絶縁性回路基板で
あり、上面にストリップ線路32,33等の電極パター
ンを形成していて、所定位置にチップ部品をマウントし
ている。また、4箇所に端子挿入孔19a,19b,1
9c,19dを形成している。43はFET、47はバ
ラクタダイオードであり、ストリップ線路32,33の
一方の端部にそれぞれ接続している。バラクタダイオー
ド47の他方の端部はアース電極39に接続している。
またストリップ線路32の端部と制御端子用電極41と
の間にはインダクタ40および抵抗膜48を設けてい
る。ストリップ線路32の端部はアース電極42との間
に抵抗膜44を設けて抵抗終端させている。またこのア
ース電極42と制御端子用電極41との間にチップコン
デンサ49を設けている。FET43のソースは出力用
線路導体38に接続し、このFET43のソースとアー
ス電極36との間に抵抗膜46およびインダクタ37を
形成している。またFET43のドレインとバイアス端
子用電極28との間にインダクタ34,35を設け、バ
イアス端子用電極28とアース電極36との間にチップ
コンデンサ45を設けている。
【0045】図18は図17に示した発振器の等価回路
図である。ここでストリップ線路32は誘電体共振器D
Rに結合する主線路、ストリップ線路33は誘電体共振
器DRに結合する副線路として作用する。この回路構造
によって帯域反射型の発振回路を構成し、誘電体共振器
DRの共振周波数は、電極41に印加する制御電圧によ
ってバラクタダイオード47の静電容量を変化させるこ
とにより制御する。
【0046】上記制御電圧に対する発振周波数の変化率
は主にバラクタダイオードの特性で定まるが、発振周波
数の変化範囲の基準値(たとえば中心周波数)は主に誘
電体共振器DRの共振周波数で定まる。したがって、図
17に示した誘電体チップ21の大きさおよび取り付け
位置によって、発振周波数の変化範囲の基準値を所定値
に定める。
【0047】この発明の誘電体共振器装置は、誘電体フ
ィルタ、共用器、発振器への適用に限られるものではな
く、誘電体共振器を用いた各種高周波モジュールに適用
できる。また、この発明の共用器は、アンテナ共用器等
の3ポートのデュプレクサに限らず、4ポート以上のマ
ルチプレクサに適用できる。また、この発明の電子機器
は、アンテナ共用器を用いた通信機に限られるものでは
なく、誘電体フィルタ、共用器、発振器等を高周波回路
部分に備えた電子機器に適用できる。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、調整ネジを用いるこ
とによる無負荷Qの低下がなく、誘電体フィルタを構成
した場合に挿入損失を低減できる。しかも、調整ネジの
一部がシールドケースの外部に突出しないため、装置全
体を容易に小型化できる。
【0049】また、誘電体板に対する誘電体チップの取
り付け位置、誘電体板に対する誘電率の異なった部分の
形成位置、それらの誘電率、大きさおよび形状によって
共振器部の共振周波数、隣接する誘電体共振器部同士の
結合係数、外部Qおよびスプリアス特性を調整すること
ができるため、多数の調整項目について広範囲にわたる
調整を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る誘電体フィルタの構成を
示す図
【図2】誘電体共振器部に対する誘電体チップの取り付
け位置と比誘電率に対する共振周波数の関係を示す図
【図3】隣接する誘電体共振器部間に設ける誘電体チッ
プのサイズと比誘電率に対する結合係数の関係を示す図
【図4】誘電体共振器の基本モードとスプリアスモード
の透過特性の例を示す図
【図5】誘電体共振器部に対する誘電体チップの取り付
け位置と比誘電率に対する基本モードとスプリアスモー
ドとの周波数差の関係を示す図
【図6】誘電体共振器部に対する誘電体チップの取り付
け位置と比誘電率に対する基本モードとスプリアスモー
ドとの周波数差の関係を示す図
【図7】誘電体共振器部に誘電体部材を埋設した例を示
す図
【図8】誘電体共振器部に対する誘電体部材の埋設位置
と比誘電率に対する基本モードとスプリアスモードとの
周波数差の関係を示す図
【図9】誘電体共振器部に対する誘電体部材の埋設位置
と比誘電率に対する基本モードとスプリアスモードとの
周波数差の関係を示す図
【図10】誘電体共振器部に誘電体部材を埋設した他の
例を示す図
【図11】誘電体共振器部に誘電体部材を埋設した更に
他の例を示す図
【図12】誘電体共振器部に堀り込み部を形成した例を
示す図
【図13】誘電体共振器部に堀り込み部を形成した例を
示す図
【図14】誘電体共振器部に貫通孔を形成した例を示す
【図15】送受共用器の構成例を示す図
【図16】通信機の構成例を示すブロック図
【図17】発振器の構成例を示す図
【図18】発振器の等価回路図
【図19】従来の誘電体フィルタの構成例を示す図
【符号の説明】
1,2−電極 3−誘電体板 4,5−電極非形成部 6−基板 7−枠体 8−カバー 9,10−マイクロストリップ線路 11,12−電極 19−端子電極 21−誘電体チップ 22−誘電体部材 23−掘り込み部(貫通孔) 24−シールドケース 31−回路基板 32,33−ストリップ線路
フロントページの続き (72)発明者 井田 裕 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 金川 潔 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向するほぼ同一形状の1組また
    は複数組の電極非形成部を有する電極を誘電体板の両主
    面に形成し、対向する前記電極非形成部で挟設される部
    分を誘電体共振部として成る誘電体共振器装置におい
    て、 前記誘電体共振器部に、または互いに隣接する誘電体共
    振器部の間に、誘電体チップを取り付けたことを特徴と
    する誘電体共振器装置。
  2. 【請求項2】 互いに対向するほぼ同一形状の1組また
    は複数組の電極非形成部を有する電極を誘電体板の両主
    面に形成し、対向する前記電極非形成部で挟設される部
    分を誘電体共振部として成る誘電体共振器装置におい
    て、 前記誘電体共振器部の誘電体板内に、または互いに隣接
    する誘電体共振器部の間の誘電体板内に、当該誘電体板
    とは異なる誘電率を有する部分を設けたことを特徴とす
    る誘電体共振器装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の誘電体共振器
    部に結合して、信号の入力または出力を行う信号入出力
    手段を設けて成る誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の誘電体共振器
    部に結合する結合線路を設けるとともに、該結合線路に
    負性抵抗回路を接続して成る発振器。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の信号入出力手段を複数
    設け、それらの信号入出力手段のうちの少なくとも1つ
    を複数の前記誘電体共振器部に結合させて成る共用器。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の誘電体共振器
    装置、請求項3に記載の誘電体フィルタ、請求項4に記
    載の発振器、請求項5に記載の共用器のいずれかを高周
    波回路部に備えて成る電子機器。
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