JPH11306956A - 高いフリッティング耐性を有する窒素化蒸発型ゲッタ装置及びその製造方法 - Google Patents

高いフリッティング耐性を有する窒素化蒸発型ゲッタ装置及びその製造方法

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JPH11306956A
JPH11306956A JP516899A JP516899A JPH11306956A JP H11306956 A JPH11306956 A JP H11306956A JP 516899 A JP516899 A JP 516899A JP 516899 A JP516899 A JP 516899A JP H11306956 A JPH11306956 A JP H11306956A
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boron
silicon
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oxide
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JP516899A
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Inventor
Giuseppe Urso
ジウゼッペ・ウルソ
Daniele Martelli
ダニエレ・マルテリ
Corrado Carretti
コラッド・カレッティ
Plinio Innocenzi
プリニオ・イノチェンツィー
Massimo Guglielmi
マッシモ・グーグリエルミ
Alessandro Martucci
アレッサンドロ・マルトッチ
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SAES Getters SpA
Original Assignee
SAES Getters SpA
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J7/00Details not provided for in the preceding groups and common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J7/14Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • H01J7/18Means for absorbing or adsorbing gas, e.g. by gettering
    • H01J7/183Composition or manufacture of getters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受像管のフリット封着作業の間高い耐性を有
する窒素化蒸発型ゲッタ装置を提供しまたその製造法を
確立すること。 【解決手段】 開放金属容器内に、(イ)250μmよ
り小さな粒寸を有する粉末の形態におけるBaAl4
(ロ)少なくとも80重量%が10〜60μmの範囲の
粒寸を有しそして残部が10μmより小さな粒寸を有す
る粉末の形態におけるニッケル、及び(ハ)窒化鉄、窒
化ゲルマニウム或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物
の群から選択される窒素化化合物の粒子から成り、12
5μmより小さな粒寸を有する粉末の形態における第3
成分にして、該粒子が硼素と珪素との間の原子比が約
0.75:1から4:1までの範囲にある出発溶液を使
用するゾルーゲルプロセスを通して形成された、酸化硼
素及び酸化珪素を含む混合酸化物の薄いガラス質層によ
り被覆されている第3成分の混合物を収納した窒素化蒸
発型ゲッタ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリッティング
(フリット封着作業)に対する高い耐性を有する窒素化
蒸発型ゲッタ装置及びその製造方法に関係する。
【0002】
【従来の技術】蒸発型ゲッタ装置は、大半、TV設備受
像管(キネスコープ)やコンピュータスクリーン内部に
真空を維持するのに使用されていることが知られてい
る。平板型スクリーン(フラットスクリーン)内部での
これらゲッタ装置の使用も研究され、現在開発段階にあ
る。
【0003】蒸発型ゲッタ装置は、受像管においては、
その内壁に付着されたバリウムの薄層飛散物として使用
されており、このバリウム層が気体収着における活性元
素である。
【0004】これら装置は一般に、開放された金属製容
器に、バリウム及びアルミニウム化合物(BaAl4
の粉末とニッケル(Ni)の粉末を約1:1の重量比で
収納して形成されている。受像管が排気されそして密閉
されると、「フラッシュ」として知られる付活プロセス
に従って受像管の外側に配列されたコイルにより装置を
誘導加熱することにより、バリウムが蒸発せしめられ
る。粉末の温度が約800℃に達すると、次の反応が起
こる:
【化1】 BaAl4+4Ni → Ba+4NiAl (I)
【0005】この反応は、強発熱性であり、そして粉末
の温度を約1200℃達せしめ、この温度でバリウムの
蒸発が起こり、受像管壁に昇華により付着せしめられ
る。フラッシュ作業中受像管内に一般に窒素である小さ
な分圧の気体が存在するとき一層良好なバリウム皮膜が
得られることが知られている。事実、これらの条件で
は、蒸発したバリウムはすべての方向に均一に広がり、
生成する金属薄膜は一層一様な厚さと一層大きな表面積
を有する。
【0006】この目的のため、BaAl4及びNi以外
に、フラッシュ作業中窒素を放出する少量の窒素化化合
物を収蔵する蒸発型ゲッタ装置が使用されている。窒素
はその後数秒以内にバリウム薄層中に再収着される。よ
り一般的に使用される化合物は窒化鉄(Fe4N)、窒
化ゲルマニウム(Ge34)或いは鉄及びゲルマニウム
の混合窒化物である。この型式のゲッタ装置は「窒素化
(nitrogenated)」されているものとして示される。
【0007】受像管の製造プロセスは、従来型であれ、
平板型であれ、いわゆる「フリッテイング(フリット封
着)」作業により実施される、2枚のガラス部材を溶着
する段階を含んでおり、ここでは約450℃の融点を有
するガラスペーストが大気の存在下で2枚のガラス部材
の間で溶融若しくは軟化される。
【0008】従来型の受像管へのゲッタ装置の導入は、
フリット封着段階後、電子銃を収納するために設けられ
たネックを通して行われる。しかし、この場合には、ゲ
ッタ装置の寸法はネックの直径により制限されそして受
像管内でのゲッタ装置の精確な位置決めは困難である。
他方、平板型ディスプレイの場合、フリット封着段階後
ゲッタ装置を導入することはほとんど不可能である。そ
の結果、受像管の製造業者は、フリット封着前にゲッタ
装置を受像管内に挿入する傾向が強くなっている。
【0009】フリット封着段階中、ゲッタ装置は、間接
的に加熱されそして同時に大気気体にそしてまた低融点
ガラスペーストにより放出される蒸気に曝露される。こ
れら条件の下で、ゲッタ装置の成分は特定の化合物に依
存して様々の程度に表面酸化される。この酸化は、フラ
ッシュ作業中、ほとんどコントロール不可能な、強い発
熱反応をもたらす。これは、粉末詰め物の隆起、そこか
らの砕片の飛び出し或いは容器の部分的な溶融につなが
る恐れがあり、従って全体としてゲッタ装置のまた受像
管の適正な動作に有害となる。更に、窒素化化合物もま
た窒素の部分損失を受ける恐れがある。
【0010】改良を必要とすることなく若しくは上述し
た欠点をいかようにも生じることなく受像管のフリット
封着作業に耐えることができる蒸発型ゲッタ装置が「フ
リット可能」としてここでは定義される。
【0011】フリット封着作業は一般に、約1時間、若
しくはいずれにしても2時間以下続けて行われる。これ
らの条件でフリット可能なゲッタ装置は、既に知られて
おりそして幾つかの特許に開示されている。米国特許第
4,077,899号は、非窒素化蒸発型ゲッタ装置を
開示し、これはフリット可能ではないゲッタ装置に対し
て一般に使用される、一般に20μm以下の小さな粒寸
の代わりに、30〜65μm範囲の粒寸を有するニッケ
ル粉末を使用することによりフリット可能とされてい
る。本件出願人に係る米国特許第4,127,361号
は、オルガノ−シランの保護層によりフリット可能とさ
れたゲッタ装置を記載する。この被覆は、ニッケルのそ
しておそらく存在するFe4Nの酸化の程度を減じ、従
ってバリウム蒸発作業中起こる上に挙げた問題を軽減す
るのに有効であるが、しかしこの方法による被覆プロセ
スは非常に時間がかかり、そのため工業的な製造には適
合しない。フランス特許第2,351,495号は、有
機シリケートの加水分解により得られた酸化珪素の薄い
層によるゲッタ装置全体の被覆を開示する。しかし、生
成する酸化珪素の層は多孔質であり、従ってニッケルの
酸化を減じはするが、回避はせず、その結果2時間未満
のフリット封着作業時間に対してさえも上述した欠点を
生じる。米国特許第4,342,662号は、酸化硼素
及び硼酸群から選択される硼素化合物、そして可能性と
して7重量%を超えない量において酸化珪素を更に含有
する薄いガラス質の層により保護されたゲッタ装置を開
示する。これら装置は、450℃でのフリット封着作業
に2時間までの時間なら耐えることができる。最後に、
特開平2−6185号は酸化硼素のみから成る保護層に
より少なくともニッケルの保護を開示する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、幾つか
の場合、受像管の製造サイクルにおける変則さは連続段
階として或いは相続く段階の合計時間として約5時間に
も至るフリット封着時間を必要とする。既知の窒素化蒸
発型ゲッタ装置はこうした長いフリット封着作業に耐え
ることができない。本発明の課題は、受像管のフリット
封着作業の間高い耐性を有する窒素化蒸発型ゲッタ装置
を提供しまたその製造法を確立することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】これら課題は次の特徴を
有する本発明に従って実現される。本発明は、その第1
の様相において、開放金属容器内に、(イ)250μm
より小さな粒寸を有する粉末の形態におけるBaA
4、(ロ)少なくとも80重量%が10〜60μmの
範囲の粒寸を有しそして残部が10μmより小さな粒寸
を有する粉末の形態におけるニッケル、及び(ハ)窒化
鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム(Ge34)或いは
鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の群から選択される窒
素化化合物の粒子から成り、そして125μmより小さ
な粒寸を有する粉末の形態における第3成分にして、該
粒子が硼素と珪素との間の原子比が約0.75:1から
4:1までの範囲にある出発溶液を使用するゾルーゲル
プロセスを通して形成された、酸化硼素(B23)及び
酸化珪素(SiO2)を含む混合酸化物の薄いガラス質
層により被覆されている第3成分の混合物を収納した窒
素化蒸発型ゲッタ装置に関係する。
【0014】既に述べたように、少なくともニッケルを
若しくは粉末充填物のすべてを保護層で被覆することに
よりフリット可能とされた窒素化蒸発型ゲッタ装置の製
造は知られていた。更に、酸化硼素(B23)単独、酸
化珪素(SiO2)単独或いはこれら化合物の混合組成
物(但し、SiO2の量は約7重量%以下である)から
成るガラス質保護層の使用は知られていた。
【0015】これとは対照的に、驚くべきことに、窒素
化化合物の粒子のみを、硼素と珪素との間の原子比が約
0.75:1から4:1までの範囲にある出発溶液を使
用するゾルーゲルプロセスを通して形成された、B23
/SiO2混合酸化物の層により被覆することにより、
フリット可能である窒素化蒸発型ゲッタ装置を得ること
が可能であり、そしてこうして得られたゲッタ装置は既
知の装置より一層長い時間、特には少なくとも5時間の
時間フリット封着処理に耐性を示すことが見いだされ
た。
【0016】本発明は、第2の様相において、高いフリ
ット封着耐性を備える窒素化蒸発型ゲッタ装置の製造方
法に関係する。本発明に従う方法は、次の段階を包含す
る: (A)窒化鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム(Ge3
4)或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の群から選
択されそして30μmより小さな寸法、好ましくは15
μmより小さな寸法を有する窒素化化合物の粒子をB2
3/SiO2混合酸化物の薄いガラス質層で被覆して、
125μmより小さな粒寸を有する粉末粒を得る段階
と、(B)こうして得られた粉末粒を250μmより小
さな粒寸を有するBaAl4粉末、及び少なくとも80
重量%が10〜60μmの範囲の粒寸を有しそして残部
が10μmより小さな粒寸を有するニッケル粉末と混合
する段階と、(C)こうして得られた粉末混合物を開放
容器内に導入しそして適当な形状のパンチにより粉末混
合物を容器内に圧縮する段階。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明においては、窒素化化合物
の粒子のみを、硼素と珪素との間の原子比が約0.7
5:1から4:1までの範囲にある出発溶液を使用する
ゾルーゲルプロセスを通して形成された、B23/Si
2混合酸化物の層により被覆することが必要である。
本発明に従うゲッタ装置を得るためには、粉末の少なく
とも80重量%が10〜60μmの範囲の粒寸を有しそ
して粉末の残部が10μmより小さな粒寸を有するよう
な選択された粒寸を有するニッケルを使用することもま
た必要である。
【0018】本発明に従うゲッタ装置は、斯界で知られ
る任意の金属容器から構成することができる。容器の幾
つかの可能な形状及び構成材料の記載に関しては、米国
特許第4,127,361号、第4,323,818
号、第4,486,686号、第4,504,765
号、第4,642,516号、第4,961,040号
及び第5,118,988号を参照されたい。
【0019】容器内には、BaAl4、Ni及び被覆付
き窒素化化合物の粉末の混合物が収納される。BaAl
4とNiとの間の重量比は一般に45:55〜55:4
5の範囲にあり、他方窒素化化合物の%重量は一般に粉
末混合物合計重量の0.5〜2.5%の範囲である。
【0020】BaAl4粉末は250μmより小さな粒
寸を有する。ニッケル粉末は好ましくは30〜50μm
の範囲の粒寸を有する。被覆付き窒素化化合物から成る
第3成分の粉末は約125μmより小さな粒寸を有す
る。
【0021】第3成分の粒は、30μmより小さな寸
法、好ましくは15μmより小さな寸法を有する窒素化
化合物粒子から製造される。窒素化化合物粒子の被覆
は、Fe 4N薄いガラス質層から成る。第3成分におけ
る窒素化化合物と混合酸化物との間の重量比は約10
0:2〜100:5の範囲をとる。
【0022】本発明は、第2の様相において、フリット
封着作業に対して高い耐性を備える窒素化蒸発型ゲッタ
装置の製造方法を提供する。本発明に従う方法は、次の
段階を包含する: (A)窒化鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム(Ge3
4)或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の群から選
択されそして30μmより小さな寸法、好ましくは15
μmより小さな寸法を有する窒素化化合物の粒子をB2
3/SiO2混合酸化物の薄いガラス質層で被覆して、
125μmより小さな粒寸を有する粒粉末を得る段階
と、(B)こうして得られた粉末粒を250μmより小
さな粒寸を有するBaAl4粉末、及び少なくとも80
重量%が10〜60μmの範囲の粒寸を有しそして残部
が10μmより小さな粒寸を有するニッケル粉末と混合
する段階と、(C)こうして得られた粉末混合物を開放
容器内に導入しそして適当な形状のパンチにより粉末混
合物を容器内に圧縮する段階。
【0023】上述した窒素化化合物の粉末、並びにBa
Al4化合物及びNiの粉末は市販品を入手することが
できるが、他方ガラス質層で保護された形態の窒素化化
合物の粉末は市販品を入手できない。
【0024】段階(A)において言及した、ガラス質層
による窒素化化合物の被覆は、次の段階を通して実施さ
れる: (a)乾燥した窒素化化合物の粒子を容器に導入する段
階と、(b)窒素化化合物の粒子に、攪拌を継続しなが
ら、酸化硼素と酸化珪素の前駆体を含有するアルコール
系若しくはヒドロアルコール系の溶液を添加して、窒素
化化合物の湿潤スラリーを得る段階と、(c)乾燥粒が
得られるまで室温での攪拌を継続する段階(約15分を
必要とする)と、(d)先の段階で得られた乾燥粒に室
温と約100℃との間の温度で穏やかな粉砕を継続する
段階と、(e)こうして得られた粒子を125μmより
小さな粒寸を有する粉末部分を回収するため分篩する段
階。
【0025】上述した段階(b)において、窒素化化合
物の粒子の被覆は、アルコール系若しくはヒドロアルコ
ール系溶液の薄い液体層を使用して行われる。スラリー
を得るために、窒素化化合物粉末1kg当たり200〜
400ml範囲の溶液量が使用される。これより少ない
溶液量は均質な粒子被覆をもたらさず、他方この範囲を
超えるとスラリー乾燥のための時間を無用に延長する。
【0026】段階(c)において、溶剤は蒸発し、かく
して窒素化化合物の粒子の表面に硼素及び珪素酸化物の
薄い層を残す。この層はまだ少量の溶剤を含んでおりそ
して粘着性を有しており、従って被覆粒子は凝集体を形
成しやすい。
【0027】段階(d)において、酸化物層のガラス化
が行われる。この段階は、上述した凝集体の寸法を減じ
そして混合酸化物層で被覆された粒子が過剰寸法をとる
ことを防止するために、穏やかな粉砕と組み合わせて行
われねばならない。穏やかな粉砕は、振動式スクリーン
によっても行うことができ、この場合粒は同時に振動作
用を受け、従って凝集体を部分的に解砕し、そして所望
の粒寸を有する部分を回収するために分篩される。この
段階での作業温度は、室温と約100℃との間の範囲の
温度をとりうる。この範囲での比較的高い温度での作業
は、混合酸化物のガラス質層からの最後に残った、微量
の溶剤の放出と排除を助成する。この作業は、凝集物の
解砕を増進しそして最大限の生成物量を得るためにまた
ガラス質層の形成を好都合ならしめるために、数回、例
えば5〜10回繰り返される。
【0028】最後に、段階(e)において、過剰寸法を
有する被覆粒子が除去される。
【0029】上記溶液を調製するためには、メチルアル
コール、エチルアルコール、若しくはイソプロピルアル
コールのような低分子量アルコールが一般に溶剤として
使用される。
【0030】酸化硼素の前駆体は、一般に、一般式B
(OR)3を有するアルコラートであり、この場合3つ
の−OR基は互いに異なってもよいが、好ましくは同一
でありそしてRは5炭素原子までの直鎖若しくは枝別れ
鎖を有する第一、第二、乃至第三アルキル基である。ボ
ロン・トリエチレートの使用が好ましい。
【0031】酸化珪素の前駆体として、一般式Si(O
R)4を有するアルコラートが一般に使用され、ここで
Rは、ボロン・アルコラートの場合と同一である。TM
OS及びTEOSとしてそれぞれ呼ばれそして知られる
珪素のテトラメチレート及びテトラエチレートの使用が
好ましい。
【0032】酸化硼素の前駆体B(OR)3と酸化珪素
の前駆体Si(OR)4との間のモル比は、0.75:
1〜4:1の範囲である。好ましくは、この比率は、約
1.75:1〜2.2:1の範囲であり、一層好ましく
は約2:1である。
【0033】酸化物前駆体の濃度は、出発溶液1リット
ルから30〜200グラムの混合組成の酸化物の範囲の
量が得られるようなものである。溶液に、次の反応に従
って前駆体の加水分解に必要な化学量の水が添加され
る:
【化2】 Si(OR)4+4H2O → Si(OH)4+4ROH (II)
【化3】 B(OR)3+3H2O → B(OH)3+3ROH (III)
【0034】水は10-3〜10-1Mの濃度を有するHC
l或いはHNO3の形で添加される。この酸性度が反応
II及びIIIに好都合である。
【0035】Si(OR)4及びB(OR)3化合物の−
OR基が同一でありそして溶剤として使用されるアルコ
ールに相当するような溶液の使用が好ましい。
【0036】溶液は、混合酸化物層を得るために調製次
第すぐに使用できるが、約1週間までの期間保管するこ
ともできる。溶液が調製後すぐに使用されない場合、1
0℃未満の温度で使用まで保管することが好ましい。
【0037】ひとたび被覆付き窒素化化合物の粉末が得
られると、本発明のゲッタ装置の製造のための爾後の段
階(粉末の混合及びその容器内への圧縮)に対して斯界
で周知の標準的な方法が使用される。
【0038】
【実施例】以下の例は本発明を更に説明するために提示
される。これら例は、例示目的のものであり、本発明の
範囲を制限することを意図するものではない。
【0039】(例1)前駆体溶液中の硼素/珪素原子比
が2:1であるような出発溶液を使用して、B23
SiO2混合酸化物の層で被覆されたFe4N粉末を調製
した。8〜15μmの範囲の粒寸を有する、50gのF
4N粉末を金属製容器に導入した。この粉末に、11
4gのボロントリエチレートを有する83gTEOSを
含有する1lの中に希釈することによりそして50.4
mlのHNO310-2Mを添加することにより得られた
15mlの溶液を、相続いて3回、各5mlづつ添加し
た。混合物を室温で10分間連続的に攪拌した。こうし
て得られた粉末を125μmの寸法を備えた穴を備える
篩に通し、100℃に維持した容器内に収集した。加熱
した容器内での粉末の分篩と収集作業は5回繰り返し
た。得られた粉末は、幾つかの爾後試験において、保護
膜付きの窒素化化合物として確認された。
【0040】(例2)米国特許第4,961,040号
に開示された容器を使用することにより10個の同等の
ゲッタ装置を作製した。欧州特許出願公開EP−A−8
53328号に開示された変更例に従って、容器底部の
浮き上がり部上に、0.6mm直径のワイヤと1.54
mmメッシュを有する鋼製ネットを載置した。各容器
に、250μmより小さな粒寸を有する45重量%のB
aAl4、52.6重量%のニッケル粉末(その80重
量%が10〜60μmの範囲の粒寸を有しそして残部の
20%が10μmより小さな粒寸を有する)及び2.4
重量%の例1で記載したようにして得られた保護膜付き
窒素化化合物粉末から構成される粉末混合物1.7gを
注入した。こうして得られたサンプルを受像管製造にお
ける延長されたフリット封着作業条件を模擬して450
℃において大気中で5時間の処理に供した。処理したサ
ンプルについて、18秒後に蒸発が開始するような誘導
電力水準でもってサンプル装置を40秒間誘導加熱する
ことにより、標準試験ASTM F111−72の修正
版に従って行った。すべてのサンプルに対して、バリウ
ムの蒸発は、容器底部からの粉末詰め物の浮き上がりや
砕片の離脱をもたらさず、平均バリウム収率は330m
gであった。
【0041】
【発明の効果】これらの結果は、本発明に従うゲッタ装
置が5時間に及ぶ時間フリット封着作業に対する耐性を
有することを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プリニオ・イノチェンツィー イタリア国ヴェローナ、ビア・マーリン・ ファリエロ、6 (72)発明者 マッシモ・グーグリエルミ イタリア国パードヴァ、ビア・アルティキ エロ、56 (72)発明者 アレッサンドロ・マルトッチ イタリア国パードヴァ、ビア・アールボ ナ、7

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開放金属容器内に、 (イ)250μmより小さな粒寸を有する粉末の形態に
    おけるBaAl4、 (ロ)少なくとも80重量%が10〜60μmの範囲の
    粒寸を有しそして残部が10μmより小さな粒寸を有す
    る粉末の形態におけるニッケル、及び (ハ)窒化鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム(Ge3
    4)或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の群から選
    択される窒素化化合物の粒子から成り、そして125μ
    mより小さな粒寸を有する粉末の形態における第3成分
    にして、該粒子が硼素と珪素との間の原子比が約0.7
    5:1から4:1までの範囲にある出発溶液を使用する
    ゾルーゲルプロセスを通して形成された、酸化硼素(B
    23)及び酸化珪素(SiO2)を含む混合酸化物の薄
    いガラス質層により被覆されている第3成分の混合物を
    収納した窒素化蒸発型ゲッタ装置。
  2. 【請求項2】 出発溶液中の硼素と珪素との間の原子比
    が約1.75:1から2.2:1までの範囲にある請求
    項1に従う装置。
  3. 【請求項3】 出発溶液中の硼素と珪素との間の原子比
    が約2:1である請求項2に従う装置。
  4. 【請求項4】 第3成分における窒素化化合物とガラス
    質層との間の重量比が約100:2〜100:5の範囲
    である請求項1〜3のいずれかに従う装置。
  5. 【請求項5】 フリット封着作業に対する高い耐性を備
    える窒素化蒸発型ゲッタ装置の製造方法であって、
    (A)窒化鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム(Ge3
    4)或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の群から選
    択されそして30μmより小さな寸法を有する窒素化化
    合物の粒子をB23/SiO2混合酸化物の薄いガラス
    質層で被覆して、125μmより小さな粒寸を有する粉
    末粒を得る段階と、(B)こうして得られた粉末粒を2
    50μmより小さな粒寸を有するBaAl4粉末、及び
    少なくとも80重量%が10〜60μmの範囲の粒寸を
    有しそして残部が10μmより小さな粒寸を有するニッ
    ケル粉末と混合する段階と、(C)こうして得られた粉
    末混合物を開放容器内に導入しそして適当な形状のパン
    チにより粉末混合物を容器内に圧縮する段階を包含する
    方法。
  6. 【請求項6】 窒化鉄(Fe4N)、窒化ゲルマニウム
    (Ge34)或いは鉄及びゲルマニウムの混合窒化物の
    群から選択される粒子が15μmより小さな寸法を有す
    る請求項5に従う方法。
  7. 【請求項7】 ガラス質層による窒素化化合物粉末の被
    覆が、(a)乾燥した窒素化化合物の粒子を容器に導入
    する段階と、(b)窒素化化合物の粒子に、攪拌を継続
    しながら、酸化硼素と酸化珪素の前駆体を含有するアル
    コール系若しくはヒドロアルコール系の溶液を硼素と珪
    素との間の比率が0.75:1〜4:1であるように添
    加して、窒素化化合物の湿潤スラリーを得る段階と、
    (c)乾燥粒が得られるまでスラリーを室温で連続的に
    攪拌する段階と、(d)こうして得られた乾燥粒を室温
    と約100℃との間の温度で穏やかに粉砕する段階と、
    (e)こうして得られた粒子を分篩しそして125μm
    より小さな粒寸を有する粉末部分を回収する段階とを包
    含する請求項5に従う方法。
  8. 【請求項8】 酸化物前駆体の溶液がメチルアルコー
    ル、エチルアルコール、若しくはイソプロピルアルコー
    ルの群から選択されるアルコールを溶剤として使用する
    ことにより得られ、この場合、酸化硼素の前駆体は、一
    般式B(OR) 3を有するアルコラートであり(この場
    合、−OR基は互いに異なっても、同一でもよくそして
    Rは5炭素原子までの直鎖若しくは枝別れ鎖を有する第
    一、第二、乃至第三アルキル基である。)、そして酸化
    珪素の前駆体は、一般式Si(OR)4を有するアルコ
    ラートであり(この場合、−OR基は互いに異なって
    も、同一でもよくそしてRは5炭素原子までの直鎖若し
    くは枝別れ鎖を有する第一、第二、乃至第三アルキル基
    である。)、前記溶液に、10-3〜10-1Mの濃度を有
    するHCl或いはHNO3の形で、ボロンアルコラート
    単位モル当たり3モルの水そしてシリコンアルコラート
    単位モル当たり4モルの水が添加され、前記酸化物前駆
    体の濃度が出発溶液から30〜200gの混合酸化物組
    成の範囲の量が得られるようなものである請求項7に従
    う方法。
  9. 【請求項9】 酸化物前駆体の溶液が、溶剤としてエチ
    ルアルコール、酸化硼素前駆体としてボロントリエチレ
    ート、酸化珪素前駆体としてシリコンテトラエチレート
    を使用することにより得られ、そして硼素と珪素との間
    の原子比が2:1である請求項8に従う方法。
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