JPH11306598A - 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置

Info

Publication number
JPH11306598A
JPH11306598A JP10109683A JP10968398A JPH11306598A JP H11306598 A JPH11306598 A JP H11306598A JP 10109683 A JP10109683 A JP 10109683A JP 10968398 A JP10968398 A JP 10968398A JP H11306598 A JPH11306598 A JP H11306598A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording layer
disk
optical
information recording
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10109683A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kashiwagi
俊行 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10109683A priority Critical patent/JPH11306598A/ja
Publication of JPH11306598A publication Critical patent/JPH11306598A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中密度記録及びより高密度記録に対応できる
ようにした、二枚のディスク基板の貼り合わせによる二
層式の光ディスクを提供すること。 【解決手段】 透明合成樹脂から成る円板状の第一及び
第二のディスク基板31,32と、各ディスク基板の一
面に形成された半透過性の反射膜34,35から成る情
報記録層と、各ディスク基板を貼り合わせる透明接着層
32とを備える。上記第一のディスク基板の情報記録層
が、他方の第二のディスク基板の情報記録層に比較して
高密度であって、上記第一のディスクの基板の情報記録
層(高密度記録層)が、λ≦460nmで且つN.A.
≧0.6の光学パラメータで記録及び/または再生され
ると共に、上記第二のディスクの基板の情報記録層(中
密度記録層)が、615nm≦λ≦655nmで且つ
N.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメ
ータで記録及び/または再生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二枚のディスク基
板を貼り合わせることにより構成された光ディスク及び
この光ディスクを記録及び/または再生するための光デ
ィスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二層式の光ディスクは、二枚のデ
ィスク基板を貼り合わせることにより、各ディスク基板
の内側に構成された情報記録層により、二層の情報記録
層を有するように構成されている。
【0003】このような光ディスクは、例えばポリカー
ボネイト等の透明合成樹脂から成る円板状の第一のディ
スク基板の表面が、情報を表わすパターン形状に形成さ
れた後、情報記録層としての半透明膜層が形成され、さ
らにその上に、上記第一のディスク基板とほぼ同様の構
成の第二のディスク基板が、透明接着剤を介して載置さ
れ、この透明接着剤が硬化することにより、二枚のディ
スク基板を貼り合わせるようにしている。この場合、上
記第二のディスク基板は、第一のディスク基板の半透明
膜層の代わりに、反射膜層が形成されている。
【0004】このような構成の光ディスクによれば、第
一のディスク基板の側から、光ディスクの記録及び/ま
たは再生のための光ビーム、例えばレーザ光ビームが第
一のディスク基板の情報記録層である半透明膜層に焦点
を結ぶように照射されると、この半透明膜層での反射に
よる戻り光ビームに基づいて、第一のディスク基板の情
報記録層に記録された情報信号が再生されることにな
る。これに対して、光ビームが、第二のディスク基板の
情報記録層である反射膜層に焦点を結ぶように照射され
ると、この反射膜層での反射による戻り光ビームに基づ
いて、第二のディスク基板の情報記録層に記録された情
報信号が再生されることになる。従って、一側から同じ
光学ピックアップを使用することにより、光ディスクの
第一のディスク基板の情報記録層と第二のディスク基板
の情報記録層の記録及び/または再生が行われることに
なる。
【0005】ここで、上記第一のディスク基板の情報記
録層と第二のディスク基板の情報記録層が、互いに異な
る信号記録密度を有する光ディスク、例えば入射側の情
報記録層がより高密度である光ディスクも提案されてい
る。このような光ディスクは、例えば低密度の情報記録
層即ち第二のディスク基板の情報記録層が、従来一般的
である波長780nmの光ビームを使用するようにし
て、例えば従来のコンパクトディスク(CD)用の再生
装置でも再生できるようにしたものがある。これによ
り、波長780nmの光ビームが、第一のディスク基板
の情報記録層を透過して、第二のディスク基板の情報記
録層で反射され、その戻り光が再び第一の第一のディス
ク基板の情報記録層を透過して検出されることにより、
第二のディスク基板の情報記録層の記録及び/または再
生が行なわれるようになっている。これに対して、より
高い密度の情報記録層即ち第一のディスクの基板の情報
記録層は、より短い波長、例えば波長650nmまたは
635nmの光ビームに対応するように構成されてい
る。これにより、波長650nmまたは635nmの光
ビームが、第一のディスク基板の情報記録層で反射さ
れ、その戻り光が検出されることにより、第一のディス
ク基板の情報記録層の記録及び/または再生が行なわれ
るようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た波長650nmまたは635nmの光ビームに対応し
たより高い密度の情報記録層(以下、中密度記録層とい
う)を有する光ディスクの普及に伴い、さらに高密度記
録の光ディスクが開発されてきている。このような高密
度記録の光ディスクは、例えば波長410nm程度の青
色のレーザ光を使用することになり、上述した中密度記
録層を有する光ディスクのための再生装置では、再生す
ることができない。
【0007】本発明は、以上の点に鑑み、中密度記録及
びより高密度記録に対応できるようにした、二枚のディ
スク基板の貼り合わせによる二層式の光ディスク及びこ
の光ディスクの記録及び/または再生のための光ディス
ク装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、透明材料から成り少なくとも一層の情報記録層を
もつ円板状の第一及び第二のディスク基板を有し、少な
くとも一方のディスク基板の一面に上記情報記録層が半
透過性の反射膜により形成されていて、各ディスク基板
を上記一面が重なるようにして貼り合わせる透明接着層
を有し、光ディスクの記録及び/または再生のために照
射される光ビームの入射側に位置する第一のディスク基
板の情報記録層が、第二のディスク基板の情報記録層に
比較して高密度であって、上記第一のディスクの基板の
情報記録層(高密度記録層)が、λ≦460nmで且つ
N.A.≧0.6の光学パラメータで記録及び/または
再生され、上記第二のディスクの基板の情報記録層(中
密度記録層)が、615nm≦λ≦655nmで且つ
N.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメ
ータで記録及び/または再生される構成とした、光ディ
スクにより、達成される。
【0009】上記請求項1に対応した構成によれば、入
射側の第一のディスク基板の情報記録層が高密度記録層
として、λ≦460nmで且つN.A.(開口数)≧
0.6の光学パラメータで記録及び/または再生される
と共に、第二のディスクの基板の情報記録層が中密度記
録層として、615nm≦λ≦655nmで且つN.
A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータ
で記録及び/または再生される。これにより、一枚の光
ディスクで、中密度記録層は、波長635μmまたは6
50nmの光ビームを利用した従来の中密度記録光ディ
スク用の光ディスク装置により記録及び/または再生さ
れることになると共に、高密度記録層は、波長410n
mの光ビームを利用したより高密度の光ディスクのため
の光ディスク装置により記録及び/または再生されるこ
とになる。
【0010】従って、中密度記録層は、従来の中密度記
録光ディスク用の光ディスク装置によって記録及び/ま
たは再生されると共に、高密度記録層は、新規の高密度
記録光ディスク用の光ディスク装置によって記録及び/
または再生されることになる。かくして、双方の光ディ
スク装置のユーザに対して、一枚の光ディスクにより対
応することが可能であると共に、将来高密度記録光ディ
スク用の光ディスク装置を購入する場合にも、同じ光デ
ィスクを再生することが可能であるので、ユーザの将来
的な利便性が得られることになる。
【0011】ここで、高密度記録層は現在実用化されて
いる記録容量としての8.5GB(ギガバイト)以上の
容量をもつことが求められる。ここで、波長λの条件
は、基板の厚みやN.A.の値と相関するパラメータで
あるが、基板厚みを従来のように例えば0.6mm程度
とし、N.A.を変化させないとすると、波長λの条件
は、上記のようになる。また、中密度記録層の光学パラ
メータのうち、波長λの条件は、現行の最も高密度な光
記録媒体に対応しており、そのフォーマットを変えた場
合にも対応できる限定である。波長λの条件は、615
nm≦λ≦655nmを外れると再生スポットの分解能
が低くなって、再生できなくなる。
【0012】請求項2の構成によれば、上記中密度記録
層が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パ
ラメータでも記録及び/または再生される場合には、こ
の中密度記録層が、高密度記録層の記録及び/または再
生のための光ビームと同じ光ビームによって、記録及び
/または再生されると共に、従来の中密度記録光ディス
ク用の光ディスク装置によっても記録及び/または再生
可能である。
【0013】請求項3の構成によれば、上記高密度記録
層が、0.28μm≦トラックピッチ≦0.54μmで
且つ0.15μm≦最短ピット長≦0.29μmのピッ
トパラメータであって、上記中密度記録層が、0.70
μm≦トラックピッチ≦0.80μmで且つ0.40μ
m≦最短ピット長≦0.45μmのピットパラメータで
ある場合には、双方の記録層に関して、それぞれ高品質
の記録及び/または再生が行われることになる。
【0014】請求項4の構成によれば、上記高密度記録
層の上に、380nm≦λ≦460nmにおける反射率
が10%以上で、且つ615μm≦λ≦655μmにお
ける透過率が40%以上である好ましくはSi化合物か
ら成る半透明膜が形成されている場合には、高密度記録
層に対する光ビームが、この半透明膜によって効果的に
反射されることにより、高密度記録層による戻り光の光
量が十分になると共に、中密度記録層に対する光ビーム
が、この半透明膜を透過することにより、十分な照射光
量そして戻り光の光量が得られるようになっている。こ
こで、反射率が10%未満であると、高密度記録層から
の戻り光の光量が不足することになり、高密度記録層の
再生特性が劣化してしまうことになり、透過率が40%
未満であると、中密度記録層への照射光量そして戻り光
の光量が不足することになり、中密度記録層の記録及び
/または再生特性が劣化してしまうことになる。
【0015】請求項7の構成によれば、上記透明接着層
が、10乃至100μmの厚さである場合には、この透
明接着層の厚さによって、高密度記録層と中密度記録層
の間隔が確保されることになり、それぞれ所定の波長の
光ビームが、目的とする記録層に焦点を結ぶように照射
される。ここで、上記厚さが下限未満であると、高密度
記録層と中密度記録層との間の間隔が狭過ぎることによ
り、それぞれ所定の波長の光ビームが照射されたとき、
他方の記録層からの戻り光が発生することになり、再生
特性が劣化してしまうことになる。また、上記厚さが上
限を越える場合には、中密度記録層に対する光ビームに
おいては、透過すべき層の厚さが変わったことによる球
面収差が増大して光ビームが歪み、記録及び/または再
生特性が劣化してしまうことになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図4を参照しながら、詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例である
から、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、
本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定
する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもの
ではない。
【0017】図1は、本発明による光ディスクの第一の
実施形態を再生するための光ディスク装置の全体構成を
示している。図1において、光ディスク装置10は、光
ディスク11を回転駆動する駆動手段としてのスピンド
ルモータ12と、回転する光ディスク11の信号記録面
に対して光ビームを照射して信号を記録し、この信号記
録面からの戻り光ビームにより記録信号を再生する光学
ピックアップ20及びこれらを制御する制御部13を備
えている。ここで、制御部13は、光ディスクコントロ
ーラ14,信号復調器15,誤り訂正回路16,インタ
ーフェイス17,ヘッドアクセス制御部18及びサーボ
回路19を備えている。
【0018】光ディスクコントローラ14は、スピンド
ルモータ12を所定の回転数で駆動制御する。信号復調
器15は、光学ピックアップ20からの記録信号を復調
して誤り訂正し、インターフェイス17を介して外部コ
ンピュータ等に送出する。これにより、外部コンピュー
タ等は、光ディスク11に記録された信号を再生信号と
して受け取ることができるようになっている。
【0019】ヘッドアクセス制御部18は、光学ピック
アップ20を例えば光ディスク11上の所定の記録トラ
ックまでトラックジャンプ等により移動させる。サーボ
回路19は、この移動された所定位置において、光学ピ
ックアップ20の二軸アクチュエータに保持されている
対物レンズをフォーカシング方向及びトラッキング方向
に移動させる。
【0020】図2は、上記光ディスク装置10に組み込
まれた光学ピックアップ20の構成を示している。図2
において、光学ピックアップ20は、光源21から出射
される光ビームの光路中に順次に配設された、光分離手
段としてのビームスプリッタ22及び光集束手段として
の対物レンズ23と、ビームスプリッタ22による分離
光路中に配設された光検出器24とを備えている。
【0021】光源21は、例えば半導体の再結合発光を
利用した半導体レーザ素子を備えており、例えば波長4
10nmのレーザ光を出射する。あるいは、光源21
は、後述するように、二種類の波長の光ビーム、例えば
高密度記録光ディスク用の波長650μmの光ビームそ
して中密度記録光ディスク用の波長410nmμmの光
ビームを選択的に出射するように、例えば二つの半導体
レーザ素子(図示せず)を備えていてもよい。
【0022】ビームスプリッタ22は、その半透過膜2
2aが光軸に対して45度傾斜した状態で配設されてお
り、光源21からの光ビームと光ディスク11の信号記
録面からの戻り光を分離する。即ち、光源21からの光
ビームの一部は、ビームスプリッタ22の半透過膜22
aを透過し、戻り光ビームの一部は、ビームスプリッタ
22の半透過膜22aで反射されるようになっている。
【0023】対物レンズ23は、凸レンズであって、ビ
ームスプリッタ22からの光ビームを、回転駆動される
光ディスク11の信号記録面の所望の記録トラック上に
集束させる。ここで、対物レンズ23は、図示しない二
軸アクチュエータにより、二軸方向即ちフォーカス方向
及びトラッキング方向に移動可能に支持されている。
【0024】光検出器24は、ビームスプリッタ22で
反射された戻り光ビームに対して、受光部を有するよう
に構成されている。
【0025】ここで、本発明の第一の実施形態による光
ディスク11は、図3に示すように、構成されている。
図3において、光ディスク11は、例えばポリカーボネ
イト等の透明合成樹脂から成る厚さTが例えば0.6m
mの円板状の二枚のディスク基板31,32と、これら
二枚のディスク基板31,32を貼り合わせるための透
明接着層33とから構成されており、図3にて上方か
ら、光学ピックアップ20の光源21からの光ビームL
が入射するようになっている。
【0026】第一のディスク基板31は、その内側面
(図3にて下面)が、情報を担う形状として例えば凹凸
のピット形状に形成された後、その上に、半透明性の反
射膜34が形成されている。第二のディスク基板32
は、その内側面(図3にて上面)が、情報を担う形状と
して例えば凹凸のピット形状に形成された後、その上
に、全反射膜35が形成されている。
【0027】さらに、本実施形態では、上記反射膜34
による情報記録層が、高密度記録層として構成され、ま
た上記反射膜35による情報記録層が、中密度記録層と
して構成されている。ここで、上記反射膜34による高
密度記録層は、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6
の光学パラメータで記録及び/または再生されるように
構成されている。また、上記反射膜35による中密度記
録層は、615nm≦λ≦655nmで且つN.A.=
0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録
及び/または再生されるように構成されている。
【0028】さらに、上記反射膜34は、好ましくはS
i化合物から構成されており、380nm≦λ≦460
nmにおける反射率が10%以上で且つ615μm≦λ
≦655μmにおける透過率が40%以上であるよう
に、構成されている。ここで、反射率が10%未満の場
合には、高密度記録層からの戻り光の光量が十分ではな
く、高密度記録層の再生特性が劣化してしまう。また透
過率が40%未満の場合には、中密度記録層への照射光
量が低下することになり、中密度記録層の記録及び/ま
たは再生特性が劣化してしまう。
【0029】また、上記反射膜35は、615μm≦λ
≦655μmにおける反射率が25%以上であるように
構成されている。ここで、反射率が25%未満の場合に
は、中密度記録層からの戻り光の光量が十分ではなく、
中密度記録層の再生特性が劣化してしまう。
【0030】さらに、上記高密度記録層は、0.30μ
m≦トラックピッチ≦0.70μmで且つ0.15μm
≦最短ピット長≦0.40μmのピットパラメータであ
る。また、上記中密度記録層は、0.70μm≦トラッ
クピッチ≦0.80μmで且つ0.40μm≦最短ピッ
ト長≦0.45μmのピットパラメータである。ここ
で、例えば、現在実用化されている最も高密度記録の光
記録媒体であるDVDディスク(中密度記録層)では、
λ=0.635または0.65nmで、N.A.=0.
6,トラックピッチ(T.P.)=0.4μmであり、
次の関係となる。 T.P.=0.74×(λ/0.635)×(0.6/
N.A.) 最短ピット長(Pmin)=0.4×(λ/0.63
5)×(0.6/N.A.) そして、本実施形態の光学パラメータとして前述のλ≦
460nmで且つN.A.≧0.6を代入すると、 T.P.≦0.54μm Pmin.≦0.29μm となる。さらに、波長λの現実的な技術的限界は0.3
8μmで、同様にN.A.の限界は最大0.95である
から、 T.P.≧0.28μm Pmin.≧0.15μm となることがわかる。
【0031】以上の条件を満たすためには、半透過性の
反射膜34は特開平128802号に開示されているよ
うに、窒素,酸素,水素の少なくとも1種の元素を含む
Si化合物から形成する。ここで、その反射率はその厚
みに対してサイン2乗の特性を有している。したがっ
て、反射率は、その厚みを変化させることにより適宜変
更される。また、半透過性の反射膜は、Si化合物に限
らず、金やアルミニウムの金属薄膜によっても構成でき
る。
【0032】上記透明接着層33は、例えば10乃至1
00μmの厚さに選定されている。これにより、第一の
ディスク基板31の高密度記録層と第二のディスク基板
32の中密度記録層が、互いに適宜の間隔で隔置される
ことになり、各記録層に対して光学ピックアップ20の
光源21からの光ビームが確実に焦点を結ぶようになっ
ている。ここで、上記厚さが下限未満であると、高密度
記録層と中密度記録層との間の間隔が狭過ぎることによ
り、それぞれ所定の波長の光ビームが照射されたとき、
他方の記録層からの戻り光が発生することになり、再生
特性が劣化してしまうことになる。また、上記厚さが上
限を越える場合には、光透過層の厚みの変化によって球
面収差の影響で光ビームが歪み、記録及び/または再生
特性が劣化してしまうことになる。
【0033】本実施形態による光ディスク11,光学ピ
ックアップ20そして光ディスク装置10は、以上のよ
うに構成されており、以下のように動作する。先づ、高
密度記録層の再生の場合について説明する。即ち、光デ
ィスク装置10のスピンドルモータ12が回転すること
により、光ディスク11が回転駆動される。そして、光
学ピックアップ20が、図示しないガイドに沿って、光
ディスク11の半径方向に移動されることにより、対物
レンズ23の光軸が、光ディスク11の所望のトラック
位置まで移動されることにより、アクセスが行なわれ
る。
【0034】この状態にて、光学ピックアップ20にお
いて、光源21からの波長410nmの光ビームは、ビ
ームスプリッタ22を透過し、対物レンズ23により、
光ディスク11の第一のディスク基板31の高密度記録
層に集束される。この場合、対物レンズ23は、この高
密度記録層に対して、波長410nmでN.A.≧0.
6となるように、設計されている。尚、N.A.が0.
6以下であると、高密度記録層を再生するのに十分な解
像度を得られず、再生特性が劣化してしまう。そして、
光ディスク11の高密度記録層からの信号を含んだ戻り
光は、再び対物レンズ23を介して、ビームスプリッタ
22に入射する。そして、ビームスプリッタ22の半透
過膜22aで反射され、光検出器24に結像する。これ
により、光検出器24の検出信号に基づいて、光ディス
ク11の高密度記録層の記録信号が検出され、再生信号
が生成される。
【0035】その際、信号復調器15は、光検出器24
からの検出信号から、適宜の方法によってトラッキング
エラー信号及びフォーカスエラー信号を検出する。そし
て、サーボ回路19は、光ディスクドライブコントロー
ラ14を介して、サーボ制御を行ない、光学ピックアッ
プ20の対物レンズ23のフォーカシング及びトラッキ
ングが行なわれる。
【0036】また、光ディスク11の中密度記録層の再
生を行なう場合には、以下のようにして行なわれる。即
ち、高密度記録層の再生の場合と同様にして、光ディス
ク11が回転駆動され、光学ピックアップ20によるア
クセスが行なわれる。
【0037】そして、光学ピックアップ20において、
光源21からの波長650nmの光ビームは、ビームス
プリッタ22を透過し、対物レンズ23により、光ディ
スク11の第二のディスク基板32の中密度記録層に集
束される。この場合、対物レンズ23は、この中密度記
録層に対して、波長650nmでN.A.=0.60プ
ラスマイナス0.05となるように、設計されている。
この場合、N.A.が上記条件から外れると、中密度記
録層に照射される光量が低下することになり、再生特性
が劣化してしまう。
【0038】そして、光ディスク11の中密度記録層か
らの信号を含んだ戻り光は、再び対物レンズ23を介し
て、ビームスプリッタ22に入射する。そして、ビーム
スプリッタ22の半透過膜22aで反射され、光検出器
24に結像する。これにより、光検出器24の検出信号
に基づいて、光ディスク11の中密度記録層の記録信号
が検出され、再生信号が生成される。そして、信号復調
器15は、光検出器24からの検出信号から、適宜の方
法によってトラッキングエラー信号及びフォーカスエラ
ー信号を検出する。そして、サーボ回路19は、光ディ
スクドライブコントローラ14を介して、サーボ制御を
行ない、光学ピックアップ20の対物レンズ23のフォ
ーカシング及びトラッキングが行なわれる。
【0039】このようにして、光ディスク11は、その
高密度記録層及び中密度記録層を備えていることによ
り、中密度記録層が従来の例えば波長650nmまたは
635nmの光ビームを利用した光ディスク装置によっ
て再生可能であると共に、高密度記録層が、例えば波長
410nmの光ビームを利用した新規の専用光ディスク
装置によって再生可能である。
【0040】図4は、本発明による光ディスクの第二の
実施形態を示している。図4において、光ディスク40
は、図3に示した光ディスク11とほぼ同様の構成であ
り、第二のディスク基板32の内側面に設けられた中密
度記録層が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の
光学パラメータ、または615nm≦λ≦655nmで
且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パ
ラメータで、それぞれ記録及び/または再生されるよう
に構成されている。このような構成の光ディスク40に
よれば、従来の波長635nmまたは650nmの光ビ
ームを利用する光ディスク装置によって、第二のディス
ク基板に設けられた中密度記録層が再生されると共に、
波長410nmの光ビームを利用する新規の光ディスク
装置によって、第一のディスク基板31の内側面に設け
られた高密度記録層と第二のディスク基板32の内側面
に設けられた中密度記録層が再生されることになる。従
って、中密度記録層を再生するために、新規の光ディス
ク装置は、波長635nmまたは650nmの光を照射
する光源を用意しなくてもよい。
【0041】尚、上記実施形態においては、光ディスク
装置10は、再生専用の光ディスク装置として構成され
ているが、これに限らず、光ディスク11の高密度記録
層及び中密度記録層に対して記録及び/または再生を行
なうように構成された記録再生用光ディスク装置であっ
てもよいことは明らかである。さらに、光ディスク11
の高密度記録層に関しては、再生専用であり、中密度記
録層に対しては記録及び再生を行なうような構成の光デ
ィスク装置であってもよいことは明らかである。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、中
密度記録及びより高密度記録に対応できるようにした、
二枚のディスク基板の貼り合わせによる二層式の光ディ
スクを提供することができる。このため、中密度記録及
びより高密度記録の各記録層に同一の記録内容に対応し
たデータを格納することで、中密度記録に対応した再生
装置だけでなく、高密度記録に対応した再生装置におい
ても、同一の内容のデータを再生できるので、その分ユ
ーザの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスクの光ディスク装置の構
成を示す概略図である。
【図2】図1の光ディスク装置における光学ピックアッ
プの構成を示す概略図である。
【図3】本発明による光ディスクの第一の実施形態を示
す部分拡大断面図である。
【図4】本発明による光ディスクの第二の実施形態を示
す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10・・・光ディスク装置、11・・・光ディスク、1
2・・・スピンドルモータ、13・・・制御部、14・
・・光ディスクトライブコントローラ、15・・・信号
復調器、16・・・誤り訂正回路、17・・・インター
フェイス、18・・・ヘッドアクセス制御部、20・・
・光学ピックアップ、21・・・光源(半導体レーザ素
子)、22・・・ビームスプリッタ、23・・・対物レ
ンズ、24・・・光検出器、31,32・・・ディスク
基板、33・・・透明接着層、34,35・・・半透過
性の反射膜、40・・・光ディスク。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明材料から成り少なくとも一層の情報
    記録層をもつ円板状の第一及び第二のディスク基板を有
    し、 少なくとも一方のディスク基板の一面に上記情報記録層
    が半透過性の反射膜により形成されていて、 各ディスク基板を上記一面が重なるようにして貼り合わ
    せる透明接着層を有し、 光ディスクの記録及び/または再生のために照射される
    光ビームの入射側に位置する第一のディスク基板の情報
    記録層が、第二のディスク基板の情報記録層に比較して
    高密度であって、 上記第一のディスクの基板の情報記録層(高密度記録
    層)が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学
    パラメータで記録及び/または再生され、 上記第二のディスクの基板の情報記録層(中密度記録
    層)が、615nm≦λ≦655nmで且つN.A.=
    0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録
    及び/または再生される構成としたことを特徴とする光
    ディスク。
  2. 【請求項2】 上記中密度記録層が、λ≦460nmで
    且つN.A.≧0.6の光学パラメータでも記録及び/
    または再生される構成としたことを特徴とする請求項1
    に記載の光ディスク。
  3. 【請求項3】 上記高密度記録層が、0.28μm≦ト
    ラックピッチ≦0.54μmで且つ0.15μm≦最短
    ピット長≦0.29μmのピットパラメータであって、 上記中密度記録層が、0.70μm≦トラックピッチ≦
    0.80μmで且つ0.40μm≦最短ピット長≦0.
    45μmのピットパラメータであることを特徴とする請
    求項1に記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】 上記高密度記録層の上に、380nm≦
    λ≦460nmにおける反射率が10%以上で、且つ6
    15μm≦λ≦655μmにおける透過率が40%以上
    である半透明膜が形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の光ディスク。
  5. 【請求項5】 上記半透明膜が、Si化合物から構成さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の光ディス
    ク。
  6. 【請求項6】 上記高密度記録層が、再生専用であっ
    て、上記中密度記録層が記録・再生可能であることを特
    徴とする請求項1に記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 上記透明接着層が、10乃至100μm
    の厚さであることを特徴とする請求項1に記載の光ディ
    スク。
  8. 【請求項8】 光ビームを出射する光源と、 上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記
    録面上に集束させる光集束手段と、 上記光ディスクの信号記録面からの戻り光ビームを受光
    する受光部を有する光検出器とを含んでおり、 上記光ディスクが、 透明材料から成り少なくとも一層の情報記録層をもつ円
    板状の第一及び第二のディスク基板を有し、 少なくとも一方のディスク基板の一面に上記情報記録層
    が半透過性の反射膜により形成されていて、 各ディスク基板を上記一面が重なるようにして貼り合わ
    せる透明接着層を有し、 光ディスクの記録及び/または再生のために照射される
    光ビームの入射側に位置する第一のディスク基板の情報
    記録層が、第二のディスク基板の情報記録層に比較して
    高密度であって、 上記光源からの光ビームが、上記第一のディスクの基板
    の情報記録層(高密度記録層)に対して、λ≦460n
    mで且つN.A.≧0.6の光学パラメータで照射さ
    れ、 上記光ビームが上記第二のディスクの基板の情報記録層
    (中密度記録層)に対して、615nm≦λ≦655n
    mで且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光
    学パラメータで照射される構成としたことを特徴とする
    光学ピックアップ。
  9. 【請求項9】 上記中密度記録層が、λ≦460nmで
    且つN.A.≧0.6の光学パラメータでも記録及び/
    または再生されることを特徴とする請求項8に記載の光
    学ピックアップ。
  10. 【請求項10】 光源から出射した光ビームを、光ディ
    スクの信号記録面上に集束する光集束手段と、 光ディスクの信号記録面からの戻り光ビームを受光する
    受光部を有する光検出手段と、 上記光集束手段を移動可能な駆動手段と、 上記光検出手段の受光部からの信号に基づいて生成され
    るサーボ信号を上記駆動手段に与えるサーボ手段とを含
    んでいる光ディスク装置であって、 上記光ディスクが、 透明材料から成り少なくとも一層の情報記録層をもつ円
    板状の第一及び第二のディスク基板を有し、 少なくとも一方のディスク基板の一面に上記情報記録層
    が半透過性の反射膜により形成されていて、 各ディスク基板を上記一面が重なるようにして貼り合わ
    せる透明接着層を有し、 光ディスクの記録及び/または再生のために照射される
    光ビームの入射側に位置する第一のディスク基板の情報
    記録層が、第二のディスク基板の情報記録層に比較して
    高密度であって、 上記光源からの光ビームが、第一のディスクの基板の情
    報記録層(高密度記録層)に対して、λ≦460nmで
    且つN.A.≧0.6の光学パラメータで照射され、 上記光ビームが上記第二のディスクの基板の情報記録層
    (中密度記録層)に対して、615nm≦λ≦655n
    mで且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光
    学パラメータで照射される構成としたことを特徴とする
    光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 上記中密度記録層が、λ≦460nm
    で且つN.A.≧0.6の光学パラメータでも記録及び
    /または再生されることを特徴とする請求項10に記載
    の光ディスク装置。
JP10109683A 1998-04-20 1998-04-20 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置 Pending JPH11306598A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10109683A JPH11306598A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10109683A JPH11306598A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11306598A true JPH11306598A (ja) 1999-11-05

Family

ID=14516549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10109683A Pending JPH11306598A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11306598A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008152822A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Hitachi-Lg Data Storage Inc 情報記録/再生装置とその試し書き方法
JP2008535136A (ja) * 2005-04-02 2008-08-28 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド ハイブリッドディスク及び該ディスクに/からデータを記録及び/または判読する方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535136A (ja) * 2005-04-02 2008-08-28 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド ハイブリッドディスク及び該ディスクに/からデータを記録及び/または判読する方法
JP2008152822A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Hitachi-Lg Data Storage Inc 情報記録/再生装置とその試し書き方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11328735A (ja) 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ
KR100291379B1 (ko) 광학 기록 매체
WO2001001408A1 (fr) Support d'enregistrement optique et son procede de lecture
KR20010075534A (ko) 광디스크와 이 광디스크로부터 데이터를 재생하는 방법 및장치
JP2702905B2 (ja) 光ディスク
WO2003046902A1 (fr) Support d'enregistrement optique multicouche, procede d'enregistrement de donnees et enregistreur
JP2950500B2 (ja) 厚さが異なるディスクの互換のための記録再生用光ピックアップ
JP2002216391A (ja) 片面2層ディスクおよび2面4層ディスク
US20080212459A1 (en) Method of Writing on an Optical Recording Medium, Optical Recording Medium, and Method of Manufacturing an Optical Recording Medium
US7701813B2 (en) Method for recording to and reproducing from an optical recording medium, optical recording medium, and recording and reproduction apparatus for the same
JP3356488B2 (ja) 光記録媒体の記録方法および製造方法
JPH113543A (ja) 情報記録媒体
JPH11306598A (ja) 光ディスクとこれを利用した光学ピックアップ及び光ディスク装置
EP0737964A1 (en) An apparatus for and method of reproducing information from different types of optical disks and an optical disk recording/reproducing apparatus
JP3248415B2 (ja) 多層ディスク
JP2000353338A (ja) 光ディスク及び光ディスク再生装置
JPH0927143A (ja) 多層ディスク
JP2001236674A (ja) 光学式ピックアップ装置
JP3522937B2 (ja) 光ディスクの信号記録再生方法
EP1501086A1 (en) Method and apparatus for recording/reproducing optical information
JP4207341B2 (ja) 光ディスク
JP2002100072A (ja) 異なるレーザ光に応じる光ディスク及び光ディスク再生装置
JP4043862B2 (ja) 光記録媒体製造装置
JP2005285319A (ja) 光ディスクおよび光ディスクの製造方法
JPH10188342A (ja) 光情報記録媒体およびその再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080107

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210