JP2005285319A - 光ディスクおよび光ディスクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明合成樹脂から成る円板状の二枚のディスク基板31,32を貼り合わせて、それぞれ半透明の反射膜34と反射膜35とで高密度情報記録層34と低密度情報記録層35とを形成する。そして、第一のディスク基板の情報記録層(高密度記録層)が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータで記録及び/または再生されると共に、第二のディスク基板の情報記録層(低密度記録層)が、770nm≦λ≦830nmで且つN.A.=0.45プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成する。
【選択図】 図3
Description
これに対して、光ビームが、第二のディスク基板の情報記録層である反射膜層に焦点を結ぶように照射されると、この反射膜層での反射による戻り光ビームに基づいて、第二のディスク基板の情報記録層に記録された情報信号が再生されることになる。従って、一側から同じ光学ピックアップを使用することにより、光ディスクの第一のディスク基板の情報記録層と第二のディスク基板の情報記録層の記録及び/または再生が行われることになる。
このような光ディスクは、例えば低密度の情報記録層即ち第二のディスク基板の情報記録層が、従来一般的である波長780nmの光ビームを使用するようにして、例えば従来のコンパクトディスク(CD)用の再生装置でも再生できるようにしたものがある。これにより、波長780nmの光ビームが、第一のディスク基板の情報記録層を透過して、第二のディスク基板の情報記録層で反射され、その戻り光が再び第一の第一のディスク基板の情報記録層を透過して検出されることにより、第二のディスク基板の情報記録層の記録及び/または再生が行なわれるようになっている。
これに対して、より高い密度の情報記録層即ち第一のディスク基板の情報記録層は、より短い波長、例えば波長650nmまたは635nmの光ビームに対応するように構成されている。これにより、波長650nmまたは635nmの光ビームが、第一のディスク基板の情報記録層で反射され、その戻り光が検出されることにより、第一のディスク基板の情報記録層の記録及び/または再生が行なわれるようになっている。
このような高密度記録の光ディスクは、例えば波長410nm程度の青色のレーザ光を使用することになり、上述した低密度記録層または中密度記録層を有する光ディスクのための再生装置では、再生することができない。
また、本発明による光ディスクは、上記第1及び第2の情報記録層を構成するためのピットパラメータは、DVDディスクに適用される光学パラメータに基づいて設定されることを特徴とする。
また、本発明による光ディスクは、上記第1及び第2の反射膜が、Si化合物から構成されていることを特徴とする。
また、上記透明接着層が、10乃至100μmの厚さであることを特徴とる。
尚、以下に述べる実施の形態例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1において、光ディスク装置10は、光ディスク11を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ12と、回転する光ディスク11の信号記録面に対して光ビームを照射して信号を記録し、この信号記録面からの戻り光ビームにより記録信号を再生する光学ピックアップ20及びこれらを制御する制御部13を備えている。
ここで、制御部13は、光ディスクコントローラ14,信号復調器15,誤り訂正回路16,インターフェイス17,ヘッドアクセス制御部18及びサーボ回路19を備えている。
ここで、光源21は、好ましくは、後述するように、二種類または三種類の波長の光ビーム、例えば低密度記録光ディスク用の波長780nmの光ビーム、中密度記録光ディスク用の波長635nmまたは650nmの光ビーム、そして高密度記録光ディスク用の波長410nmの光ビームを選択的に出射するように、当該波長の光ビームを出射する半導体レーザ素子(図示せず)を備えている。
尚、光源21は、上記各波長毎に複数個備えられていてもよい。
ここで、上記反射膜34による高密度記録層は、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成されている。
また、上記反射膜35による低密度記録層は、770nm≦λ≦830nmで且つN.A.=0.45プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成されている。
ここで、反射率が10%未満の場合には、高密度記録層からの戻り光の光量が十分ではなく、高密度記録層の再生特性が劣化してしまう。また透過率が40%未満の場合には、低密度記録層への照射光量が低下することになり、低密度記録層の再生特性が劣化してしまう。
T.P.=0.74×(λ/0.635)×(0.6/N.A.)
最短ピット長(Pmin)=0.4×(λ/0.635)×(0.6/N.A.)
そして、本実施形態の光学パラメータとして前述のλ≦460nmで且つN.A.≧0.6を代入すると、T.P.≦0.54μmPmin.≦0.29μmとなる。
さらに、波長λの現実的な技術的限界は0.38μmで、同様にN.A.の限界は最大0.95であるから、T.P.≧0.28μmPmin.≧0.15μmとなることがわかる。
ここで、その反射率はその厚みに対してサイン2乗の特性を有している。したがって、反射率は、その厚みを変化させることにより適宜変更される。
また、半透過性反射膜は、Si化合物に限らず、金やアルミニウムの金属薄膜によっても構成できる。
ここで、上記厚さが下限未満であると、高密度記録層と中密度記録層との間の間隔が狭過ぎることにより、それぞれ所定の波長の光ビームが照射されたとき、他方の記録層からの戻り光が発生することになり、再生特性が劣化してしまうことになる。
また、上記厚さが上限を越える場合には、中密度記録層に対する光ビームがこの透明接着層を透過する際に、光量が低下することになり、中密度記録層への照射光量そして戻り光の光量が不足することになり、記録及び/または再生特性が劣化してしまうことになる。
先ず、高密度記録層の再生の場合について説明する。即ち、光ディスク装置10のスピンドルモータ12が回転することにより、光ディスク11が回転駆動される。
そして、光学ピックアップ20が、図示しないガイドに沿って、光ディスク11の半径方向に移動されることにより、対物レンズ23の光軸が、光ディスク11の所望のトラック位置まで移動されることにより、アクセスが行なわれる。
この場合、N.A.が上記条件から外れると、低密度記録層に照射される光ビームが球面収差の影響を受けて歪んでしまう。
そして、信号復調器15は、光検出器24からの検出信号から、適宜の方法によってトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を検出する。そして、サーボ回路19は、光ディスクドライブコントローラ14を介して、サーボ制御を行ない、光学ピックアップ20の対物レンズ23のフォーカシング及びトラッキングが行なわれる。
また、上記反射膜45による第二の情報記録層は、615nm≦λ≦655nmで且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成されている。これに対して、上記反射膜46による第三の情報記録層は、770nm≦λ≦830nmで且つN.A.=0.45プラスマイナス0.05の光学パラメータで再生されるように構成されている。
これに対して、上記反射膜46は、770nm≦λ≦830nmにおける反射率が60%以上であるように、構成されている。
また、反射膜45の反射率が20%未満であると、第二の情報記録層からの戻り光の光量が不足することになり、第二の情報記録層の再生特性が劣化してしまうことになり、その透過率が60%未満であると、第三の情報記録層への照射光量そして戻り光の光量が不足することになり、第三の情報記録層の再生特性が劣化してしまうことになる。
さらに、反射膜46の反射率が60%未満であると、第三の情報記録層からの戻り光の光量が不足することになり、第三の情報記録層の再生特性が劣化してしまうことになる。
ここで、上記トラックピッチの決定等の理由は第1の実施形態の場合と同様であり、また、半透明(半透過)反射膜の組成や設計手法も第1の実施形態と同様である。
ここで、上記厚さが下限未満であると、第一及び第二の情報記録層の間隔が狭過ぎることにより、それぞれ所定の波長の光ビームが照射されたとき、他方の記録層からの戻り光が発生することになり、再生特性が劣化してしまうことになる。
また、上記厚さが上限を越える場合には、第二及び第三の情報記録層に対する光ビームがこの透明接着層を透過する際に、光量が低下することになり、第二及び第三の情報記録層への照射光量そして戻り光の光量が不足することになり、記録及び/または再生特性が劣化してしまうことになる。
この場合、第三の情報記録層が、第一の情報記録層または第二の情報記録層の記録及び/または再生のための光ビームと同じ波長410nmまたは635nm,650nmの光ビームによって再生されると共に、従来の波長780nの光ビームによる低密度記録光ディスク用の光ディスク装置によっても再生可能である。
Claims (7)
- 透明合成樹脂から成る円板状のディスク基板であって、情報に対応した凹凸形状が一面に形成され、その上に半透明性の第1の反射膜が形成されることにより第1の情報記録層が形成された第1のディスク基板と、
透明合成樹脂から成る円板状のディスク基板であって、情報に対応した凹凸形状が一面に形成され、その上に第2の反射膜が形成されることにより第2の情報記録層が形成された第2のディスク基板と、
上記第1及び第2の情報記録層が互いに内側に位置するように上記第1及び第2のディスク基板を貼り合わせる透明接着層とを含んでいる光ディスクであって、
上記第1及び第2の情報記録層のうちの一方が、他方に比較して高密度であって、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成されると共に、
上記第1及び第2の情報記録層のうちの他方が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータ、または615nm≦λ≦655nmで且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成されることを特徴とする光ディスク。 - 上記第1及び第2の情報記録層のうちの一方が、0.30μm≦トラックピッチ≦0.70μmで且つ0.15μm≦最短ピット長≦0.40μmのピットパラメータであって、
上記第1及び第2の情報記録層のうちの他方が、0.70μm≦トラックピッチ≦0.80μmで且つ0.40μm≦最短ピット長≦0.45μmのピットパラメータであることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。 - 上記第1及び第2の情報記録層を構成するためのピットパラメータは、DVDディスクに適用される光学パラメータに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
- 上記第1の反射膜は、380nm≦λ≦460nmにおける反射率が10%以上で、且つ615nm≦λ≦655nmにおける透過率が40%以上となるように構成され、上記第2の反射膜は、615nm≦λ≦655nmにおける反射率が20%以上となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
- 上記第1及び第2の反射膜が、Si化合物から構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光ディスク。
- 上記透明接着層が、10乃至100μmの厚さであることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
- 透明合成樹脂から成る2枚の円板状のディスク基板の一面に、情報に対応した凹凸形状を形成し、
形成された上記凹凸形状の上に半透明性の反射膜を形成することにより、上記2枚のディスク基板の一方に第1の情報記録層を、他方に第2の情報記録層を形成し、
上記第1及び第2の情報記録面が形成された面を内側にして上記2枚のディスク基板を透明接着層によって貼り合わせるとともに、
上記第1及び第2の情報記録層のうちの一方が、他方に比較して高密度であって、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成し、上記第1及び第2の情報記録層のうちの他方が、λ≦460nmで且つN.A.≧0.6の光学パラメータ、または615nm≦λ≦655nmで且つN.A.=0.6プラスマイナス0.05の光学パラメータで記録及び/または再生されるように構成することを特徴とする光ディスクの形成方法。
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