JPH11305592A - 画像形成装置および加熱制御法 - Google Patents

画像形成装置および加熱制御法

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JPH11305592A
JPH11305592A JP10114849A JP11484998A JPH11305592A JP H11305592 A JPH11305592 A JP H11305592A JP 10114849 A JP10114849 A JP 10114849A JP 11484998 A JP11484998 A JP 11484998A JP H11305592 A JPH11305592 A JP H11305592A
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JP
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heater
power supply
image forming
drive pulse
power
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JP10114849A
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Shigeo Hatake
茂雄 畠
Tadashi Ishikawa
正 石川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コールド状態で動作させても、ヒーターへの
通電開始時の突入電流の実効値を十分に低減させるこ
と。 【解決手段】 商用交流電源入力検知回路13は画像形
成装置のメインスイッチがONされてからある所定の期
間、ハイレベルとなる検知信号を出力する。フル点灯用
駆動パルス生成回路9は、検知回路13からの検知信号
がハイレベルの場合には、温調回路7からのヒーターO
N/OFF信号の立上がりから一定期間P3遅れてハイ
レベルとなるフル点灯用駆動パルスを出力し、また、ロ
ウレベルの場合には、ヒーターON/OFF信号の立上
がりから一定期間P1遅れてハイレベルとなるフル点灯
用駆動パルスを出力する。セレクタ10は、一定期間P
3は位相制御用駆動パルスを出力し、ハイレベル期間の
残りの期間はフル点灯用駆動パルスを出力してスイッチ
素子4を制御する。2つの一定期間にはP3>P1の関
係がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、特に、定着ローラーの温度制御を行う電子写真方式
の画像形成装置および加熱制御法に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンタ等の電子写真方式を用
いた画像形成装置に於いて、感光ドラム(回転感光体)
上に形成された静電潜像は、現像装置により現像材(以
下トナー)を付着させることで可視像(以下トナー像)
となる。そして、このトナー像を転写装置により記録用
紙に転写し、記録用紙に転写されたトナー像を定着装置
により記録用紙に定着させることで永久画像を形成して
いる。
【0003】この定着装置の定着方式は、ヒーターを熱
源として加熱される定着ローラーからの熱エネルギーに
より記録用紙上のトナーを溶かし、定着ローラーの圧力
で記録用紙の繊維の中に融け込ませる熱定着が一般的で
ある。
【0004】図7に第1の従来例の熱定着方式の定着装
置に熱源として用いられる定着ヒーターの通電制御を行
う従来の画像形成装置の要部回路の構成を示す。
【0005】図7に於いて1,2は商用交流電源に接続
された入力端子であり、交流電源が入来する。入力端子
1,2間には定着ヒーター3とスイッチ素子4からなる
直列回路が接続されており、商用交流電源から電力が供
給されている。この定着ヒーター3は、図示しない定着
ローラーの軸方向に延在するように内蔵されており、抵
抗値が正の温度係数を有する数百W〜1kW程度のハロ
ゲンランプ等が一般に用いられている。また、スイッチ
素子4にはSSR(ソリッドステートリレー)やフォト
トライアックとトライアックで構成された絶縁型スイッ
チ回路等が用いられる。
【0006】6は上記した直列回路の両端に接続された
ゼロクロス検知回路であり、この直列回路に入力端子
1,2から供給される商用交流電源のゼロクロスを検出
している。5は定着ローラー表面の近傍に配置された温
度検出素子であり、インピーダンスが既知の温度係数を
有するサーミスタ等が用いられる。これにより常に定着
ローラーの表面温度を検出し、温度検出信号を温調回路
7へ出力することができる。
【0007】温調回路7は温度検出信号に基づいてスイ
ッチ素子4をスイッチング制御して定着ヒーター3のO
N/OFFタイミングを制御することで、定着ローラー
表面の温度を所定温度範囲内に保つように温度制御する
ためのヒーターON/OFF信号を駆動パルス生成回路
12に出力する。すなわち、定着ローラーの表面温度が
上昇し制御範囲の上限値になるとOFF信号を、OFF
した後に定着ローラーの表面温度が低下し温度制御範囲
の下限値になるとON信号を出力する。
【0008】駆動パルス生成回路12は、このヒーター
ON/OFF信号とゼロクロス検知回路6からの出力を
入力とし、それぞれの値に基づき定着ローラーの表面温
度がある温度内に制御されるようにスイッチ素子4をス
イッチング制御するための駆動パルスを出力する。
【0009】ここで、図7の回路の動作を説明する。画
像形成装置のメインスイッチがONされ入力端子1,2
に商用交流電源が入来すると、図示しない電源回路によ
り直流電源が生成され、上記の各構成要素4,6,7,
12に供給される。温度検出素子5が定着ローラーの表
面温度を検出して温調回路7に温度検出信号を出力する
と、温調回路7では、検出された定着ローラーの表面温
度が予め設定した制御範囲の下限値温度より下回ってい
る時にはON信号を駆動パルス生成回路12に出力し、
定着ローラーの表面温度が徐々に上昇し予め設定した制
御範囲の上限値温度になるとOFF信号を、前述の通り
駆動パルス生成回路12に出力する。
【0010】一方、ゼロクロス検知回路6は常に商用交
流電源のゼロクロスを検知し、駆動パルス生成回路12
にゼロクロス信号を出力する。
【0011】駆動パルス生成回路12は、温調回路7か
ら入力されるON信号及びOFF信号に応じ、ゼロクロ
ス検知回路6の出力であるゼロクロス信号と同期してス
イッチ素子4をONさせたりOFFさせたりするための
駆動パルスを生成してスイッチ素子4に出力し、これに
よりスイッチ素子4をスイッチング制御する。スイッチ
素子4のスイッチングにより、定着ヒーター3への間欠
的な通電タイミングが制御される。
【0012】したがって、商用交流電源から定着ヒータ
ー3に流れる電流は、必ず商用交流電源のゼロクロスと
同期して流れ始めるように制御される。且つ、定着ロー
ラーの表面温度はある一定範囲内に保たれるように制御
される。
【0013】図8は定着ヒーター3に流れる電流と駆動
パルスとの関係を示す波形図である。
【0014】図8に於いて、(A)は定着ヒーター3に
流れる電流波形Lin2であり、Fは商用周波数の1周
期を示す。(B)は駆動パルスであり、ハイレベル(t
on)期間はスイッチ素子4がONし、ロウレベル(t
off)期間はスイッチ素子4がOFFする。また
(C)は電流波形Lin2を商用周波数の1/2周期ご
とに実効値換算した値Lin2rmsを示す。
【0015】toff期間はスイッチ素子4がOFFし
ているので定着ヒーター3には通電されず、電力は供給
されない。この定着ヒーター3は定着ローラーに内蔵さ
れており、定着ローラーは熱容量が大きいのに対して定
着ヒーター3は熱容量が小さいため、定着ローラーの表
面温度低下は遅いが、定着ヒーター3の温度低下は速
い。このため、定着ヒーター3はtoff期間は発熱し
ないので温度が低下し、そのためその抵抗値は極めて低
い状態となっている。
【0016】そして、定着ローラーの表面温度が低下し
た状態で駆動パルスがハイレベルになって定着ヒーター
3に商用交流電源が供給され始めると、極めて低い抵抗
値に商用電源が供給されることとなる。したがって、通
電開始時には、図8の(A)のように定常時に対して極
めて大きな突入電流が流れてしまう。そして、ton期
間中に定着ヒーター3の温度が上昇してその抵抗値が上
昇するに従い、図8の(A)の電流は定常状態に収束し
ていく。
【0017】この時の電流波形Lin2を実効値換算し
た値Lin2rmsは、図8の(C)のように変化す
る。定常状態の換算した実効値STに対する突入時の換
算した実効値RS3は、定着ローラーの温度制御範囲
(定着ヒーター3への通電を開始する温度と停止する温
度)に大きく関係する。つまり、駆動パルスのハイレベ
ル期間とロウレベル期間の長さに関係し、ロウレベル期
間が短ければ突入時ピークのRS3の値も下がり、ロウ
レベル期間が長くなるにつれてRS3の値は増加する。
そして、ロウレベル期間がある一定期間以上に長くなる
と定着ヒーター3の温度が下がりきるため、RS3の値
は飽和する。図8の例では、スイッチ素子4がOFFか
らONになる時に定着ヒーター3に流れる突入時ピーク
電流の値RS3は、定常時の実効値換算値STの数倍に
も変化する。
【0018】図9に第2の従来例の熱定着方式の定着装
置に熱源として用いられる定着ヒーターの通電制御を行
う従来の画像形成装置の要部回路の構成を示す。
【0019】本従来例は従来例1の欠点を補うものとし
て最近考案されているものである。
【0020】従来例1はスイッチ素子4のOFF時間が
長くなればなるほど、その後のONしたときの突入電流
が大きくなってしまい、例えば商用交流電源を供給する
屋内配線等の電源通路のインピーダンスが充分に低くな
いと、このインピーダンスにより商用交流電源に瞬間的
に大きな電圧降下が発生する場合がある。このとき、同
一の配線を使用して商用交流電源が供給される他の機器
に悪影響を及ぼしてしまうことがある。例えばその一つ
として、瞬間的な電圧降下により照明機器の照度が一瞬
だけ低下するフリッカと呼ばれるチラツキ現象がある。
【0021】上記電圧降下によるチラツキ現象の防止手
段とされる第2の従来例を以下に説明していく。
【0022】図9に於いて、1,2は商用交流電源に接
続された入力端子であり、交流電源が入来する。入力端
子1,2間には定着ヒーター3とスイッチ素子4からな
る直列回路が接続されており、商用交流電源から電力が
供給されている。この定着ヒーター3は、図示しない定
着ローラーの軸方向に延在するように内蔵されており、
抵抗値が正の温度係数を有する数百W〜1kW程度のハ
ロゲンランプ等が一般に用いられている。また、スイッ
チ素子4にはSSR(ソリッドステートリレー)やフォ
トトライアックとトライアックで構成された絶縁型スイ
ッチ回路等が用いられる。尚、定着ローラーは、図示し
ない記録媒体上に転写された感光ドラム上のトナー像を
記録媒体に定着させるものである。
【0023】6は上記した直列回路の両端に接続された
ゼロクロス検知回路であり、この直列回路に入力端子
1,2から供給される商用交流電源のゼロクロスを検出
している。5は定着ローラー表面の近傍に配置された温
度検出素子であり、インピーダンスが既知の温度係数を
有するサーミスタ等が用いられる。これにより常に定着
ローラーの表面温度を検出し、温度検出信号を温調回路
7へ出力することができる。
【0024】温調回路7は温度検出信号に基づいてスイ
ッチ素子4をスイッチング制御して定着ヒーター3のO
N/OFFタイミングを制御することで、定着ローラー
表面の温度を所定温度範囲内に保つように温度制御する
ためのヒーターON/OFF信号を出力する。すなわ
ち、定着ローラーの表面温度が上昇し制御範囲の上限値
になるとロウレベルになり、定着ローラーの表面温度が
低下し温度制御範囲の下限値になるとハイレベルとなる
信号を、駆動パルス生成回路11を構成するフル点灯用
駆動パルス生成回路9とセレクタ10に出力する。この
駆動パルス生成回路11はさらに、位相制御用駆動パル
ス生成回路8を構成要素としている。
【0025】フル点灯用駆動パルス生成回路9は、温調
回路7の出力を入力として所定時間遅延させ、セレクタ
10にフル点灯用駆動パルスを出力している。また、位
相制御用駆動パルス生成回路8は、ゼロクロス検知回路
6の出力を入力とし、セレクタ10に位相制御用駆動パ
ルスを出力している。
【0026】セレクタ10は、温調回路7とフル点灯用
駆動パルス生成回路9の各出力信号に基づき、ヒーター
ON/OFF信号、位相角制御用駆動パルス、およびフ
ル点灯用駆動パルスのいずれかを選択し、スイッチ素子
4の駆動パルスとして出力する。この駆動パルスによっ
てスイッチ素子4がスイッチング制御され、このスイッ
チタイミングに応じて間欠的に定着ヒーター3に電流が
流れることで、定着ローラーの表面温度が所定温度制御
範囲内に保たれる。
【0027】ここで、図9の回路の動作を図10のタイ
ミングチャートとともに説明する。
【0028】図10に於いて、(A)は入力端子1,2
間の商用交流電源電圧einであり、Fは商用周波数の
1周期を示す。(B)は温度検出素子5による検出温度
Tsを示し、ここで、Taは温調回路7で設定する定着
ローラーの表面温度の制御範囲の下限値、Tbはこの制
御範囲の上限値である。(C)は図9中のa点のゼロク
ロス検知回路6の出力であるゼロクロス信号の波形を示
す。(D)は図9中のb点の位相制御用駆動パルス生成
回路8の出力である位相制御用駆動パルスの波形を示
す。(E)は図9中のc点の温調回路7の出力であるヒ
ーターON/OFF信号の波形を示す。(F)は図9中
のd点のフル点灯用駆動パルス生成回路9の出力である
フル点灯用駆動パルスの波形を示す。(G)は図9中の
e点のセレクタ10の出力波形を示す。
【0029】画像形成装置のメインスイッチがONされ
入力端子1,2に商用交流電源が入来すると、図示しな
い電源回路により直流電源が生成され、上記各構成要素
4,6,7,8,9,10に供給される。温度検出素子
5が定着ローラーの表面温度を検出して温調回路7に温
度検出信号Tsを出力すると、温調回路7では、検出さ
れた定着ローラーの表面温度が低下して予め設定した制
御範囲の下限値を下回るとハイレベル、徐々に上昇し予
め設定した制御範囲の上限値を上回るとロウレベルとな
るヒーターON/OFF信号(図10の(E))を出力
する。
【0030】ゼロクロス検知回路6は常に入力端子1,
2に接続された商用交流電源の電源電圧ein(図10
の(A))のゼロクロスを検知し、位相制御用駆動パル
ス生成回路8にゼロクロス信号(図10の(C))を出
力する。位相制御用駆動パルス生成回路8は、このゼロ
クロス信号に基づき、位相制御用駆動パルス(図10の
(D))を出力する。
【0031】フル点灯用駆動パルス生成回路9は、温調
回路7からのヒーターON/OFF信号に基づき、この
信号のt1(t4)に於ける立上がりから一定期間(図
10中P1)遅れてt2(t5)に於いてハイレベルと
なるフル点灯用駆動パルス(図10の(F))を出力す
る。このフル点灯用駆動パルスと上記ヒーターON/O
FF信号の立ち下がりは、t3に於いてそれぞれゼロク
ロスと同期する。
【0032】セレクタ10には、温調回路7、位相制御
用駆動パルス生成回路8、及びフル点灯用駆動パルス生
成回路9より、それぞれヒーターON/OFF信号、位
相制御用駆動パルス、及びフル点灯用駆動パルスが入力
される。
【0033】セレクタ10は、ヒーターON/OFF信
号のロウレベル期間は駆動パルス(図10の(G))を
ロウレベルとしてスイッチ素子5をOFFさせること
で、定着ヒーター3を非通電状態にする。また、ヒータ
ーON/OFF信号のハイレベル期間は定着ヒーター3
を通電状態にするようにスイッチ素子4に駆動パルスを
出力する。
【0034】すなわち、ヒーターON/OFF信号がハ
イレベルとなって通電状態を開始してから一定期間P1
(t1〜t2)は位相制御用駆動パルスを出力し、ハイ
レベル期間の残りの期間(t2〜t3)はフル点灯用駆
動パルスを出力する。この位相制御用駆動パルスは、ゼ
ロクロス信号に同期して商用周波数の周期Fよりも短い
期間ハイレベルとなる信号であり、一定期間P1は位相
制御用駆動パルスのハイレベル期間だけスイッチ素子4
がONする。また、通電時間の残りの期間は、商用周波
数の周期Fの間、連続して、すなわちt2〜t3の間、
連続してスイッチ素子4がONする。
【0035】このようにしてスイッチ素子4がスイッチ
ング制御されることで定着ヒーター3に電力が供給さ
れ、定着ローラーの表面温度が低下して下限値Taにな
ると定着ヒーター3を通電状態とし、上昇して上限値T
bになると定着ヒーター3を非通電状態とすることで、
定着ローラーを所定温度範囲に温度制御する。ここで、
通電状態とは一定期間P1も含み、定着ヒーター3を発
熱させている状態をいう。
【0036】図11は定着ヒーター3に流れる電流とセ
レクタ10からの駆動パルスとの関係を示す波形図であ
る。
【0037】図11に於いて、(A)は定着ヒーター3
に流れる電流波形Lin1であり、Fは商用周波数の1
周期を示す。(B)はセレクタ10から出力される駆動
パルスであり、ハイレベル(ton)期間はスイッチ素
子4がオンし、ロウレベル(toff)期間はスイッチ
素子4がオフする。また、(C)は電流波形Lin1を
商用周波数の1/2周期ごとに実効値換算した値Lin
1rmsを示す。
【0038】toff期間はスイッチ素子4が常にオフ
しているので定着ヒーター3には通電されず、電力は供
給されない。この定着ヒーター3は定着ローラーに内蔵
されており、定着ローラーは熱容量が大きいのに対して
定着ヒーター3は熱容量が小さいため、定着ローラーの
表面温度低下は遅いが、定着ヒーター3の温度低下は速
い。このため、定着ヒーター3はtoff期間は発熱し
ないので温度が低下し、その抵抗値は極めて低い状態と
なっている。
【0039】そして、定着ローラーの表面温度が低下し
た状態でもt1以降駆動パルス(図11の(B))がハ
イレベルとなるようになって定着ヒーター3に商用交流
電源電流Lin1が供給され始め通電状態を開始する。
この時、駆動パルスはある導通角の位相制御により定着
ヒーター3に流れる電流を制限する位相制御用駆動パル
スとなっているため、極めて低い抵抗値の定着ヒーター
3に電流Lin1が供給されても、定着ヒーター3に流
れる突入電流を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に
換算した実効値RS1を図8の第1の従来例の突入時ピ
ーク電流の値RS3と比較して数分の1(位相制御の導
通角に依存する)にすることが可能になる。
【0040】そして、一定期間P1の間、位相制御用駆
動パルスにより位相制御が行われ、その間にも定着ヒー
ター3の温度は上昇し抵抗値が徐々に大きくなって行く
ため、一定期間P1経過したt2からフル点灯用駆動パ
ルスにより定着ヒーター3に電力を供給してP2の期間
フル点灯(連続点灯)となっても、t2時点での再突入
電流を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に換算した
実効値RS2は図8の突入時ピーク電流の値RS3より
小さく、また定常時の実効値換算値STに対する変化幅
(RS2−ST)は(RS3−ST)よりさらに小さく
なっている(図11の(C))。
【0041】このように、検出した定着ローラーの表面
温度に基づき生成されるヒーターオン/オフ信号によっ
てハロゲンヒータである定着ヒーター3が非通電状態か
ら通電状態に変化する度に、ある一定期間は定着ヒータ
ー3に供給する電力を位相制御により制限することで、
通電状態開始時の突入電流の商用周波数1/2周期毎の
実効値を低減することができる。
【0042】したがって、上記構成の加熱装置に商用交
流電源を供給するための屋内配線等の電源通路のインピ
ーダンスによる電源電圧の瞬間的な電圧降下を低減する
ことが可能となり、上記装置近傍で同一の電源通路を共
通に使用する他の機器への影響を低減することができ
る。例えば、照明機器の照度低下を軽減しフリッカ(照
明機器のチラツキ)を軽減することができる効果があ
る。
【0043】
【発明が解決しようする課題】上述した従来例では、定
着ヒーター3の抵抗値によっては、t2時点での再突入
電流を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に換算した
実効値RS2は変化することとなる。例えば、前日に装
置の電源をOFFした後、当日の朝に装置の電源スイッ
チをはじめてONした場合(コールド状態)と、同じ
く、当日ある程度定常状態になった場合(スタンバイ状
態)といった2つの状態であり、当然、定着ヒーター3
が充分に冷やされたコールド状態でのt2時点での再突
入電流を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に換算し
た実効値RS2は、スタンバイ状態でのt2時点での再
突入電流を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に換算
した実効値RS2よりも大きくなることは明白である。
【0044】しかし、装置としては、上記コールド状態
でも動作させなければならず、この場合、通電状態開始
時の突入電流の商用周波数1/2周期毎の実効値を十分
に低減させることは必ずしもできなかった。また、コー
ルド状態で再突入電流が流れても満足できる性能をスイ
ッチ素子4に持たせなければならず、したがって、本装
置に於いてコスト的に大きな割合を占めるこの部分での
コストアップにつながり、装置としての価格高を招く要
因となっていた。
【0045】そこで本発明の目的は以上のような問題を
解消した画像形成装置および加熱制御法を提供すること
にある。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、画像形成装置であって、通電さ
れて発熱するヒーターによって加熱され、感光体上のト
ナー像を記録媒体に定着させる定着ローラーと、前記定
着ローラーの温度を検出する温度検出手段と、前記温度
検出手段の検出温度に基づいて前記ヒーターへの通電タ
イミングを制御する通電タイミング制御手段と、前記通
電タイミング制御手段による各通電時の通電開始から所
定時間中における前記ヒーターへの供給電力を制限する
制限手段と、画像形成装置に電源供給された直後におけ
る前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を、他の前
記ヒーターへの供給電力を制限する時間よりも長くする
制限時間変更手段とを具えたことを特徴とする。
【0047】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記制限手段は、前記ヒーターに供給する電力を徐
々に増加させることを特徴とする。
【0048】さらに請求項3の発明は、請求項1におい
て、前記供給された電源の電圧を検出する電圧検出手段
をさらに有し、前記制限時間変更手段は、前記電圧検出
手段の検出電圧に応じて、画像形成装置に電源供給され
た直後における前記ヒーターへの供給電力を制限する時
間を変更することを特徴とする。
【0049】また請求項4の発明は、請求項1〜3のい
ずれかにおいて、前記制限手段は、前記ヒーターと直列
に接続されたスイッチ手段をスイッチングすることによ
って前記ヒーターへの供給電力を制限することを特徴と
する。
【0050】さらに請求項5の発明は、請求項4におい
て、前記制限手段は、予め決められた導通角で前記スイ
ッチ手段をスイッチングすることを特徴とする。
【0051】さらに請求項6の発明は、請求項4におい
て、前記制限手段は、前記ヒーターに供給する電力を徐
々に増加させる際は、前記スイッチ手段のオン時間を徐
々に増加させることを特徴とする。
【0052】さらに請求項7の発明は、通電されて発熱
するヒーターによって加熱され、感光体上のトナー像を
記録媒体に定着させる定着ローラーの温度を検出し、前
記検出温度に基づいて前記ヒーターへの通電タイミング
を制御する際に、前記通電タイミング制御による各通電
時の通電開始から所定時間中における前記ヒーターへの
供給電力を制限し、画像形成装置に電源供給された直後
における前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を、
他の前記ヒーターへの供給電力を制限する時間よりも長
くすることを特徴とする。
【0053】さらに請求項8の発明は、請求項7におい
て、前記ヒーターへの供給電力の制限は、前記ヒーター
に供給する電力を徐々に増加させることによって行なう
ことを特徴とする。
【0054】さらに請求項9の発明は、請求項7におい
て、さらに前記供給された電源の電圧を検出し、前記検
出電圧に応じて、画像形成装置に電源供給された直後に
おける前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を変更
することを特徴とする。
【0055】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1に本発明
の第1の実施形態の熱定着方式の定着装置に熱源として
用いられる定着ヒーターの通電制御を行う画像形成装置
の要部回路の構成を示す。
【0056】本実施形態の特徴要素である13は商用交
流電源の入力端子1,2に接続され、画像形成装置のメ
インスイッチ(不図示)をONされて商用交流電源が入
力端子1,2に供給されているかどうか検知する商用交
流電源入力検知回路であり、画像形成装置のメインスイ
ッチがONされてからある所定の期間、信号を出力し、
その出力信号が9のフル点灯用駆動パルス生成回路に供
給されている。
【0057】次に、本実施形態の動作について図2のタ
イムチャートを用いて説明をする。
【0058】図2に於いて、(A)は入力端子1,2間
の商用交流電源電圧einであり、Fは商用周波数の1
周期を示す。(B)は温度検出素子5による検出温度T
sを示し、ここで、Taは温調回路7で設定する定着ロ
ーラーの表面温度の制御範囲の下限値、Tbはこの制御
範囲の上限値である。(C)は図1中のa点のゼロクロ
ス検知回路6の出力であるゼロクロス信号の波形を示
す。(D)は図1中のb点の位相制御用駆動パルス生成
回路8の出力である位相制御用駆動パルスの波形を示
す。(E)は図1中のc点の温調回路7の出力であるヒ
ーターON/OFF信号の波形を示す。(F)は図1中
のd点のフル点灯用駆動パルス生成回路9の出力である
フル点灯用駆動パルスの波形を示す。(G)は図1中の
e点のセレクタ10の出力波形を示す。(H)は図1中
のf点の商用交流電源入力検知回路13の出力波形を示
す。
【0059】画像形成装置のメインスイッチがONされ
入力端子1,2に商用交流電源が入来すると、図示しな
い電源回路により直流電源が生成され、上記各構成要素
4,6,7,8,9,10,13に供給される。温度検
出素子5が定着ローラーの表面温度を検出して温調回路
7に温度検出信号Tsを出力すると、温調回路7では、
検出された定着ローラーの表面温度が低下して予め設定
した制御範囲の下限値を下回るとハイレベルとなり、徐
々に上昇し予め設定した制御範囲の上限値を上回るとロ
ウレベルとなるヒーターON/OFF信号(図2の
(E))を出力する。
【0060】ゼロクロス検知回路6は入力端子1,2に
接続された商用交流電源の電源電圧ein(図2の
(A))のゼロクロスを常に検知し、位相制御用駆動パ
ルス生成回路8にゼロクロス信号(図2の(C))を出
力する。位相制御用駆動パルス生成回路8は、このゼロ
クロス信号に基づき、位相制御用駆動パルス(図2の
(D))を出力する。
【0061】商用交流電源入力検知回路13は画像形成
装置のメインスイッチがONされてからある所定の期
間、ハイレベルとなる商用交流電源入力検知信号(図2
の(H))を9のフル点灯用駆動パルス生成回路に出力
する。
【0062】フル点灯用駆動パルス生成回路9は、温調
回路7からのヒーターON/OFF信号、及び商用交流
電源入力検知回路13からの商用交流電源入力検知信号
に基づき、商用交流電源入力検知信号がハイレベルの場
合には、ヒーターON/OFF信号のt1に於ける立上
がりから一定期間(図2中P3)遅れてt2に於いてハ
イレベルとなるフル点灯用駆動パルス(図2の(F))
を出力する。また、商用交流電源入力検知信号がロウレ
ベルの場合には、ヒーターON/OFF信号のt4に於
ける立上がりから一定期間(図2中P1)遅れてt5に
於いてハイレベルとなるフル点灯用駆動パルス(図2の
(F))を出力する。このフル点灯用駆動パルスと上記
ヒーターON/OFF信号の立ち下がりは、t3に於い
てそれぞれゼロクロスと同期する。
【0063】セレクタ10には、温調回路7からのヒー
ターON/OFF信号、位相制御用駆動パルス生成回路
8からの位相制御用駆動パルス、及びフル点灯用駆動パ
ルス生成回路9からのフル点灯用駆動パルスが入力され
る。
【0064】セレクタ10は、ヒーターON/OFF信
号のロウレベル期間は駆動パルス(図2の(G))をロ
ウレベルとしてスイッチ素子4をOFFさせることで、
定着ヒーター3を非通電状態にする。また、ヒーターO
N/OFF信号のハイレベル期間は定着ヒーター3を通
電状態にするようにスイッチ素子4に駆動パルスを出力
する。
【0065】すなわち、ヒーターON/OFF信号がハ
イレベルとなって通電を開始してから、一定期間P3
(t1〜t2)は位相制御用駆動パルスを出力し、ハイ
レベル期間の残りの期間(t2〜t3)はフル点灯用駆
動パルスを出力する。この位相制御用駆動パルスは、ゼ
ロクロス信号に同期して商用周波数の周期Fよりも短い
期間ハイレベルとなる信号であり、一定期間P3は位相
制御用駆動パルスのハイレベル期間だけスイッチ素子4
がONする。また、通電時間の残りの期間は、商用周波
数の周期Fの間連続して、すなわちt2〜t3の間連続
してスイッチ素子4がONする。そして、ヒーターON
/OFF信号がt3の時点でハイレベルからロウレベル
に切替わり、その後t4の時点でまた、ハイレベルに切
替わった時には、一定期間P1(t4〜t5)は位相制
御用駆動パルスを出力する。
【0066】ここで、上記2つの一定期間にはP3>P
1の関係が成立つように構成される。
【0067】このようにしてスイッチ素子4がスイッチ
ング制御されることで定着ヒーター3に電力が供給さ
れ、定着ローラーの表面温度が低下して下限値Taにな
ると定着ヒーター3を通電状態とし、上昇して上限値T
bになると定着ヒーター3を非通電状態とすることで、
定着ローラーを所定温度範囲に温度制御する。ここで、
通電状態とは一定期間P1,P3も含み、定着ヒーター
3を発熱させている状態をいう。
【0068】よって、本実施形態の様に構成すれば、定
着ヒーター3が充分に冷やされた状態のときに画像形成
装置のメインスイッチをONした場合(コールド状態)
と、ある程度定常状態になった場合(スタンバイ状態)
といった2つの状態に於いて、t2時点での再突入電流
を商用周波数の1/2周期ごとに実効値に換算した実効
値とスタンバイ状態でのt4時点での再突入電流を商用
周波数の1/2周期ごとに実効値に換算した実効値とを
ほぼ同等の値に制御することが可能となる。
【0069】(第2の実施形態)図3に本発明の第2の
実施形態の熱定着方式の定着装置に熱源として用いられ
る定着ヒーターの通電制御を行う画像形成装置の要部回
路の構成を示す。
【0070】本実施形態の特徴要素である13は商用交
流電源の入力端子1,2に接続され、商用交流電源が画
像形成装置のメインスイッチ(不図示)をONされて入
力端子1,2に供給されているかどうか検知する商用交
流電源入力検知回路であり、画像形成装置のメインスイ
ッチがONされてからある所定の期間、信号を出力し、
その出力信号が8の位相制御用駆動パルス生成回路、及
び9のフル点灯用駆動パルス生成回路に接続されてい
る。
【0071】次に、本実施形態の動作について図4の各
部波形図を用いて説明をする。
【0072】本実施形態の特徴は画像形成装置のメイン
スイッチをONした直後の位相制御時間を通常の位相制
御時間よりも長くするとともに、その位相制御時には位
相制御する基のパルス幅を徐々に広げていく、いわゆる
ソフトスタート方式とするものである。
【0073】画像形成装置のメインスイッチがONされ
入力端子1,2に商用交流電源が入来すると、図示しな
い電源回路により直流電源が生成され、上記各構成要素
4,6,7,8,9,10,13に供給される。温度検
出素子5が定着ローラーの表面温度を検出して温調回路
7に温度検出信号Tsを出力すると、温調回路7では、
検出された定着ローラーの表面温度が低下して予め設定
した制御範囲の下限値を下回るとハイレベルとなり、徐
々に上昇し予め設定した制御範囲の上限値を上回るとロ
ウレベルとなるヒーターON/OFF信号を出力する。
【0074】商用交流電源入力検知回路13は画像形成
装置のメインスイッチがONされてからある所定の期
間、ハイレベルとなる商用交流電源入力検知信号を8の
位相制御用駆動パルス生成回路、及び9のフル点灯用駆
動パルス生成回路に出力する。
【0075】ゼロクロス検知回路6は入力端子1,2に
接続された商用交流電源の電源電圧einのゼロクロス
を常に検知し、位相制御用駆動パルス生成回路8にゼロ
クロス信号を出力する。位相制御用駆動パルス生成回路
8は、このゼロクロス信号、及び商用交流電源入力検知
信号に基づき、ゼロクロス信号に同期し、商用交流電源
入力検知信号がハイレベルの場合には徐々にそのパルス
幅を広げていくように、また、商用交流電源入力検知信
号がロウレベルの場合には通常の位相制御用駆動パルス
を出力する。
【0076】フル点灯駆動パルス生成回路9は、温調回
路7からのヒーターON/OFF信号、及び商用交流電
源入力検知回路13からの商用交流電源入力検知信号に
基づき、商用交流電源入力検知信号がハイレベルの場合
には、ヒーターON/OFF信号立上がりから一定期間
遅れてハイレベルとなるフル点灯用駆動パルスを出力す
る。また、商用交流電源入力検知信号がロウレベルの場
合には、ヒーターON/OFF信号立上がりから一定期
間(ただし、商用交流電源入力検知信号がハイレベルの
場合のそれよりも短い期間)遅れてハイレベルとなるフ
ル点灯用駆動パルスを出力する。
【0077】セレクタ10には、温調回路7からのヒー
ターON/OFF信号、位相制御用駆動パルス生成回路
8からの位相制御用駆動パルス、及びフル点灯用駆動パ
ルス生成回路9からのフル点灯用駆動パルスが入力され
る。
【0078】セレクタ10は、ヒーターON/OFF信
号のロウレベル期間は駆動パルスをロウレベルとしてス
イッチ素子5をOFFさせることで、定着ヒーター3を
非通電状態にする。また、ヒーターON/OFF信号の
ハイレベル期間は定着ヒーター3を通電状態にするよう
にスイッチ素子4に駆動パルスを出力する。
【0079】すなわち、ヒーターON/OFF信号がハ
イレベルとなって通電状態を開始してから、一定期間P
3は徐々にそのパルス幅を広げていく位相制御用駆動パ
ルスを出力し(図4の(B))、ハイレベル期間の残り
の期問はフル点灯用駆動パルスを出力する。この位相制
御用駆動パルスは、ゼロクロス信号に同期して商用周波
数の周期Fよりも短い期間ハイレベルとなる信号であ
り、一定期間P3は位相制御用駆動パルスのハイレベル
期間だけスイッチ素子4がONする。また、通電時間の
残りの期間は、商用周波数の周期Fの間連続してスイッ
チ素子4がONする。そして、ヒーターON/OFF信
号がハイレベルからロウレベルに切替わり、その後ま
た、ハイレベルに切替わった時には、一定期間P1は通
常の位相制御用駆動パルスを出力する。ここで、上記2
つの一定期間にはP3>P1の関係が成立つように構成
される。
【0080】よって、本実施形態の様に構成すれば、第
1の実施形態と同様の効果を得ることができることは明
白である。また、本実施形態では画像形成装置のメイン
スイッチがONされた直後の時にのみ、ソフトスタート
である位相制御を行う系について説明したが、位相制御
時は常にソフトスタートを行う系においても同様の効果
が得られることは明白である。
【0081】(第3の実施形態)図5に本発明の第3の
実施形態の熱定着方式の定着装置に熱源として用いられ
る定着ヒーターの通電制御を行う画像形成装置の要部回
路の構成を示す。
【0082】本実施形態は商用交流電源電圧が変化した
場合でも第1および第2の実施形態2と同様の効果を得
るためのものである。
【0083】本実施形態の特徴要素である13は商用交
流電源の入力端子1,2に接続され、画像形成装置のメ
インスイッチをONされて商用交流電源が入力端子1,
2に供給されているかどうか検知する商用交流電源入力
検知回路であり、画像形成装置のメインスイッチがON
されてからある所定の期間、信号を出力し、その出力信
号が9のフル点灯用駆動パルス生成回路に供給されてい
る。14は入力端子1,2に接続され、画像形成装置の
メインスイッチをONされて入力端子1,2に供給され
た商用交流電源電圧を検知する電源電圧検知回路であっ
て、商用交流電源電圧検知信号をフル点灯用駆動パルス
生成回路9に供給する。フル点灯用駆動パルス生成回路
9は供給された商用交流電源電圧検知信号に基づいて後
述するように一定期間P3の長さを調節する。
【0084】次に、本実施形態の動作について図6のタ
イムチャートを用いて説明をする。
【0085】図6に於いて、(A)は入力端子1,2間
の商用交流電源電圧einであり、Fは商用周波数の1
周期を示す。(B)は温度検出素子5による検出温度T
sを示し、ここで、Taは温調回路7で設定する定着ロ
ーラーの表面温度の制御範囲の下限値、Tbはこの制御
範囲の上限値である。(C)は図5中のa点のゼロクロ
ス検知回路6の出力であるゼロクロス信号の波形を示
す。(D)は図5中のb点の位相制御用駆動パルス生成
回路8の出力である位相制御用駆動パルスの波形を示
す。(E)は図5中のc点の温調回路7の出力であるヒ
ーターON/OFF信号の波形を示す。(F)は図5中
のd点のフル点灯用駆動パルス生成回路9の出力である
フル点灯用駆動パルスの波形を示す。(G)は図1中の
e点のセレクタ10の出力波形を示す。(H)は図1中
のf点の商用交流電源入力検知回路13の出力波形を示
す。
【0086】画像形成装置のメインスイッチがONされ
入力端子1,2に商用交流電源が入来すると、図示しな
い電源回路により直流電源が生成され、上記各構成要秦
4,6,7,8,9,10,13,14に供給される。
温度検出素子5が定着ローラーの表面温度を検出して温
調回路7に温度検出信号Tsを出力すると、温調回路7
では、検出された定着ローラーの表面温度が低下して予
め設定した制御範囲の下限値を下回るとハイレベル、徐
々に上昇し予め設定した制御範囲の上限値を上回るとロ
ウレベルとなるヒーターON/OFF信号(図6の
(E))を出力する。
【0087】ゼロクロス検知回路6は入力端子1,2に
接続された商用交流電源の電源電圧ein(図6の
(A))のゼロクロスを常に検知し、位相制御用駆動パ
ルス生成回路8にゼロクロス信号(図6の(C))を出
力する。位相制御用駆動パルス生成回路8は、このゼロ
クロス信号に基づき、位相制御用駆動パルス(図6の
(D))を出力する。
【0088】商用交流電源入力検知回路13は画像形成
装置のメインスイッチがONされてからある所定の期
間、ハイレベルとなる商用交流電源入力検知信号(図6
の(H))を9のフル点灯用駆動パルス生成回路に出力
する。
【0089】電源電圧検知回路14は、入力端子1,2
に供給された商用交流電源電圧に応じた商用交流電源電
圧検知信号をフル点灯用駆動パルス生成回路9に出力す
る。
【0090】フル点灯用駆動パルス生成回路9は、温調
回路7からのヒーターON/OFF信号、商用交流電源
入力検知回路13からの商用交流電源入力検知信号、及
び電源電圧検知回路14からの商用交流電源電圧検知信
号に基づき、商用交流電源入力検知信号がハイレベルの
場合には、ヒーターON/OFF信号のt1に於ける立
上がりから一定期間(図6中P3)遅れてt2に於いて
ハイレベルとなるフル点灯用駆動パルス(図6の
(F))を出力する。また、商用交流電源入力検知信号
がロウレベルの場合には、ヒーターON/OFF信号の
t4に於ける立上がりから一定期間(図6中P1)遅れ
てt5に於いてハイレベルとなるフル点灯用駆動パルス
(図6(F))を出力する。このフル点灯用駆動パルス
と上記ヒーターON/OFF信号の立ち下がりは、t3
に於いてそれぞれゼロクロスと同期する。フル点灯用駆
動パルス生成回路9は、上記一定期間(図6中P3)
を、商用交流電源電圧が高い場合には、定着ヒーターの
温度上昇が速くなり再突入電流が小さくなるので、短め
にし、それとは逆に商用交流電源電圧が低い場合には、
定着ヒーターの温度上昇が遅くなり、再突入電流が大き
くなるので、長めにする。
【0091】セレクタ10には、温調回路7からのヒー
ターON/OFF信号、位相制御用駆動パルス生成回路
8からの位相制御用駆動パルス、及びフル点灯用駆動パ
ルス生成回路9からのフル点灯用駆動パルスが入力され
る。
【0092】セレクタ10は、ヒーターON/OFF信
号のロウレベル期間は駆動パルス(図6の(G))をロ
ウレベルとしてスイッチ素子5をOFFさせることで、
定着ヒーター3を非通電状態にする。また、ヒーターO
N/OFF信号のハイレベル期間は定着ヒーター3を通
電状態にするようにスイッチ素子4に駆動パルスを出力
する。
【0093】すなわち、モニターON/OFF信号がハ
イレベルとなって通電を開始してから、一定期間P3
(t1〜t2)は位相制御用駆動パルスを出力し、ハイ
レベル期間の残りの期間(t2〜t3)はフル点灯用駆
動パルスを出力する。この位相制御用駆動パルスは、ゼ
ロクロス信号に同期して商用周波数の周期Fよりも短い
期間ハイレベルとなる信号であり、一定期間P3は位相
制御用駆動パルスのハイレベル期間だけスイッチ素子4
がONする。また、通電時間の残りの期間は、商用周波
数の周期Fの間連続して、すなわちt2〜t3の間連続
してスイッチ素子4がONする。そして、ヒーターON
/OFF信号がt3の時点でハイレベルからロウレベル
に切替わり、その後t4の時点でまた、ハイレベルに切
替わった時には、一定期間P1(t4〜t5)は位相制
御用駆動パルスを出力する。
【0094】ここで、上記2つの一定期間にはP3>P
1の関係が成立つように構成される。
【0095】このようにしてスイッチ素子4がスイッチ
ング制御されることで定着ヒーター3に電力が供給さ
れ、定着ローラーの表面温度が低下して下限値Taにな
ると定着ヒーター3を通電状態とし、上昇して上限値T
bになると定着ヒーター3を非通電状態とすることで、
定着ローラーを所定温度範囲に温度制御する。ここで、
通電状態とは一定期間P1,P3も含み、定着ヒーター
3を発熱させている状態をいう。
【0096】よって、本実施形態の様に構成すれば、商
用交流電源電圧が変動した状態で、且つ定着ヒーター3
が充分に冷やされた状態のときに画像形成装置のメイン
スイッチをONした場合(コールド状態)と、ある程度
定常状態になった場合(スタンバイ状態)といった2つ
の状態に於いて、t2時点での再突入電流を商用周波数
の1/2周期ごとに実効値に換算した実効値とスタンバ
イ状態でのt4時点での再突入電流を商用周波数の1/
2周期ごとに実効値に換算した実効値とをほぼ同等の値
に制御することが可能となる。
【0097】また、本実施形態では所定の固定パルス幅
での位相制御時の構成について説明したが、第2の実施
形態のように、位相制御はソフトスタートで実施し、且
つメインスイッチON直後の位相制御時間を商用交流電
源電圧によって可変させる構成でも同様の効果を得るこ
とは明白である。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
ールド状態で動作させても、ヒーターへの通電開始時の
突入電流の実効値を十分に低減させることができ、ま
た、電源電圧低下時でもヒーターへの通電開始時の突入
電流の実効値を十分に低減させることができ、さらにヒ
ーターをスイッチングする手段にも小型のものを使用す
ることができてコストアップを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のタイミングチャート
である。
【図3】本発明の第2の実施形態の概略回路図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の各部波形図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の概略回路図である。
【図6】本発明の第3の実施形態のタイミングチャート
である。
【図7】第1の従来例の概略回路図である。
【図8】第1の従来例の各部波形図である。
【図9】第2の従来例の概略回路図である。
【図10】第2の従来例のタイミングチャートである。
【図11】第2の従来例の各部波形図である。
【符号の説明】
1,2 商用交流電源入力端子 3 定着ヒーター 4 スイッチ素子 5 温度検出素子 6 ゼロクロス検知回路 7 温調回路 8 位相御御用駆動パルス生成回路 9 フル点灯用駆動パルス生成回路 10 セレクタ 11,12 駆動パルス生成回路 13 商用交流電源入力検知回路 14 電源電圧検知回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置であって、 通電されて発熱するヒーターによって加熱され、感光体
    上のトナー像を記録媒体に定着させる定着ローラーと、
    前記定着ローラーの温度を検出する温度検出手段と、前
    記温度検出手段の検出温度に基づいて前記ヒーターへの
    通電タイミングを制御する通電タイミング制御手段と、
    前記通電タイミング制御手段による各通電時の通電開始
    から所定時間中における前記ヒーターへの供給電力を制
    限する制限手段と、画像形成装置に電源供給された直後
    における前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を、
    他の前記ヒーターへの供給電力を制限する時間よりも長
    くする制限時間変更手段とを具えたことを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記制限手段は、前記ヒーターに供給する電力を徐々に
    増加させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記供給された電源の電圧を検出する電圧検出手段をさ
    らに有し、前記制限時間変更手段は、前記電圧検出手段
    の検出電圧に応じて、画像形成装置に電源供給された直
    後における前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を
    変更することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記制限手段は、前記ヒーターと直列に接続されたスイ
    ッチ手段をスイッチングすることによって前記ヒーター
    への供給電力を制限することを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記制限手段は、予め決められた導通角で前記スイッチ
    手段をスイッチングすることを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 前記制限手段は、前記ヒーターに供給する電力を徐々に
    増加させる際は、前記スイッチ手段のオン時間を徐々に
    増加させることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 通電されて発熱するヒーターによって加
    熱され、感光体上のトナー像を記録媒体に定着させる定
    着ローラーの温度を検出し、前記検出温度に基づいて前
    記ヒーターへの通電タイミングを制御する際に、前記通
    電タイミング制御による各通電時の通電開始から所定時
    間中における前記ヒーターへの供給電力を制限し、画像
    形成装置に電源供給された直後における前記ヒーターへ
    の供給電力を制限する時間を、他の前記ヒーターへの供
    給電力を制限する時間よりも長くすることを特徴とする
    加熱制御法。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記ヒーターへの供給電力の制限は、前記ヒーターに供
    給する電力を徐々に増加させることによって行なうこと
    を特徴とする加熱制御法。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 さらに前記供給された電源の電圧を検出し、前記検出電
    圧に応じて、画像形成装置に電源供給された直後におけ
    る前記ヒーターへの供給電力を制限する時間を変更する
    ことを特徴とする加熱制御法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1209541A2 (en) * 2000-11-21 2002-05-29 Canon Kabushiki Kaisha Heating apparatus

Cited By (3)

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EP1209541A2 (en) * 2000-11-21 2002-05-29 Canon Kabushiki Kaisha Heating apparatus
US6519427B2 (en) * 2000-11-21 2003-02-11 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus for controlling power supply to an image fixing device
EP1209541A3 (en) * 2000-11-21 2005-11-23 Canon Kabushiki Kaisha Heating apparatus

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