JPH11305204A - 表示パネルとその製造方法および該表示パネルを用いた表示装置 - Google Patents

表示パネルとその製造方法および該表示パネルを用いた表示装置

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JPH11305204A
JPH11305204A JP11074698A JP11074698A JPH11305204A JP H11305204 A JPH11305204 A JP H11305204A JP 11074698 A JP11074698 A JP 11074698A JP 11074698 A JP11074698 A JP 11074698A JP H11305204 A JPH11305204 A JP H11305204A
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JP
Japan
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light
substrate
display panel
liquid crystal
prism
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Application number
JP11074698A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takahara
博司 高原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Liquid Crystal (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として液晶表示パネルをライトバルブとし
て用いる投射型表示装置に関するものであり、ブラック
マトリックスが目立たず良好な画像表示を行うことを目
的とする。 【解決手段】 表示パネル24において、画素電極14
とカラーフィルタ17、ブラックマトリックス21間に
PD液晶15が狭持されている。透明基板1102上に
はブラックマトリックス21と比較して十分細い擬似ブ
ラックマトリックス1101aが形成されている。透明
基板1102と対向基板11とは接着剤16で接着され
ている。表示パネル24は投射型表示装置をライトバル
ブとして用いられる。その際投射レンズのピント位置は
擬似ブラックマトリックス1101aにされる。スクリ
ーンには細い擬似ブラックマトリックス1101の像が
結像される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルと
その製造方法および該表示パネルを用いたビューファイ
ンダ、投射型表示装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、商品化されている投射型表示装置
(液晶プロジェクタ)およびビューファインダには液晶
の旋光特性を利用したツイストネマティック(TN)液
晶が多く用いられている。
【0003】TN液晶を用いたTN液晶表示パネルは光
を変調するのに偏光板を用いる必要がある。しかし、偏
光板は入射光の70%近くを吸収してしまうため光利用
効率が良くない。したがって、TN液晶表示パネルで高
輝度表示を実現することは困難である。
【0004】また、TN液晶表示パネルは、液晶分子を
配向させる必要があるためにラビング処理が必要であ
る。ラビング処理工程は高度の技術を必要とするため、
製造品質向上のために種々の工夫がなされている。その
ために、TN液晶表示パネルの製造コストを増大させて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、偏光板を用いな
い表示パネルにPD液晶表示パネルがある。この表示パ
ネルは主として光の散乱状態の変化として光変調を行う
ものである。この表示パネルは光利用効率が高く、高輝
度表示を行うことができる。
【0006】PD液晶表示パネルは、TN液晶表示パネ
ルと同様にカラーフィルタを用いることにより、一枚の
表示パネルでフルカラー表示を行うことができる。PD
液晶表示パネルは製造の際、紫外線光を照射して樹脂成
分と液晶成分とを相分離させて光変調層を形成する必要
がある。しかし、カラーフィルタが形成されていると、
カラーフィルタ自体が紫外線光を吸収してしまうため
に、良好な相分離を行うことができない。したがって、
品質の高いフルカラー表示可能なPD液晶表示パネルを
製造することが困難となっている。この傾向は画素サイ
ズが小さくなるほどより顕著となる。
【0007】一般に、TN液晶表示パネルであるとPD
液晶表示パネルであるとを問わず、カラーフィルタを有
する表示パネルはカラーフィルタが2/3以上の光を吸
収するため、光利用効率が非常に低くなるという課題が
ある。
【0008】また、投射型表示装置のライトバルブとし
てカラーフィルタ付きの液晶表示パネルを使用する場合
には、ブラックマトリックスが太く、かつ、目立つため
に観察者に違和感を与えるという問題点もあった。
【0009】本発明は主としてこれらの課題を解決する
ために発明されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にかかる表示パネルは、マトリックス状に画素
が形成された第1の基板と、対向電極が形成された第2
の基板と、第1の基板と第2の基板間に狭持されたPD
液晶層と、カラーフィルタが形成された第3の基板とを
具備し、第3の基板が、第2の基板に接して配置されて
おり、画素のサイズをa(μm)、画素の開口率をpと
したとき、第2の基板の厚みt(μm)が50≦t≦2
5(a−(Pa21/2)を満足することを特徴とする。
かかる構成により、カラーフィルタによる光吸収の割合
を減少させ、光利用効率の高い表示パネルを提供するこ
とができる。
【0011】次に、本発明にかかる投射型表示装置は、
光発生手段と、マトリックス状に画素が形成された第1
の基板と、対向電極が形成された第2の基板と、第1の
基板と第2の基板間に狭持されたPD液晶層と、カラー
フィルタが形成された第3の基板とを有し、第3の基板
が、第2の基板に接して配置された表示パネルと、表示
パネルで変調された光を投射する投射手段とを具備し、
画素のサイズをa(μm)、画素の開口率をpとし、投
射手段のFナンバーをFとした時、第2の基板の厚みt
(μm)が50≦t≦2F(a−(Pa21/2)の条件
を満足することを特徴とする。かかる構成により、高輝
度表示を実現する事ができる。
【0012】次に、本発明にかかる表示パネルの製造方
法は、マトリックス状に画素が形成された第1の基板
と、対向電極が形成された第2の基板と、液晶成分と未
硬化の樹脂成分とを混合させた混合溶液と、光硬化性の
接着剤と、カラーフィルタを形成した第3の基板、拡散
板とを準備し、第1の基板と第2の基板間に混合溶液を
狭持させ、第2の基板側から拡散板を介して光を照射
し、混合溶液を相分離する第1の工程と、第3の基板と
第2の基板間に接着剤を狭持させる第2の工程と、接着
剤に光を照射し、接着剤を硬化させて第2の基板と第3
の基板とを張り合わせる第3の工程を行うことを特徴と
する。かかる構成により、良好な相分離状態を経た品質
の高い表示パネルを製造することができる。
【0013】次に、本発明にかかる表示パネルは、マト
リックス状に画素が形成された第1の基板と、対向電極
が形成された第2の基板と、第1の基板と第2の基板間
に狭持されたPD液晶層と、カラーフィルタとカラーフ
ィルタを各色ごとに分離する遮光壁とが形成された第3
の基板とを具備し、第3の基板が第2の基板と光結合層
を介して接着されていることを特徴とする。かかる構成
により、カラーフィルタを通過した光の干渉を防止する
ことができ、品質の高い表示パネルを提供することがで
きる。
【0014】次に、本発明にかかる表示パネルは、マト
リックス状に画素が形成された第1の基板と、対向電極
が形成された第2の基板と、第1の基板と第2の基板間
に狭持されたPD液晶層と、カラーフィルタとカラーフ
ィルタ上に形成されたマイクロレンズとが形成された第
3の基板とを具備し、第3の基板が第2の基板と光結合
層を介して接着されていることを特徴とする。かかる構
成により、カラーフィルタを通過した光が画素電極に入
射することを防止することができ、品質の高い表示パネ
ルを提供することができる。
【0015】次に、本発明にかかるマイクロレンズの製
造方法は、マトリックス状にくぼみが形成された基板
と、未硬化の透明樹脂とを準備し、基板に透明樹脂を塗
布し、塗布した樹脂が表面張力により円弧状に形成する
ことを特徴とする。かかる構成により、容易にマイクロ
レンズを製造することができる。
【0016】次に、本発明にかかる表示パネルは、反射
膜と、反射膜上に形成されたカラーフィルタと、カラー
フィルタ上に形成された透明電極とが形成された第1の
基板と、透過型の画素電極がマトリックス状に形成され
た第2の基板と、第1の基板と第2の基板間に狭持され
たPD液晶層とを具備することを特徴とする。かかる構
成により、反射型の表示パネルにおいても、透過型の表
示パネルと同等の高品位表示を実現できる。
【0017】次に、本発明にかかる表示パネルは、画素
に対応して形成された微小プリズムと、マトリックス状
に画素が形成された第1の基板と、対向電極が形成され
た第2の基板と、画素に対応して形成されたマイクロレ
ンズアレイとを具備し、マイクロレンズで集光された光
が微小プリズムに入射し、微小プリズムで少なくとも複
数の光路に分離されて画素に入射することを特徴とす
る。かかる構成により、集光効率を高めることができ、
高品位表示可能な表示パネルを提供することができる。
【0018】次に、本発明にかかる表示パネルは、紫外
線光を透過し可視光を反射する誘電体ミラーと、誘電体
ミラー上に形成された透明電極とが形成された第1の基
板と、透過型の画素電極がマトリックス状に形成された
第2の基板と、第1の基板と第2の基板間に狭持された
PD液晶層とを具備することを特徴とする。かかる構成
により、集光効率を高めることができ、高品位表示可能
な表示パネルを提供することができる。
【0019】次に、本発明にかかる駆動回路は、斜め方
向に投射した画像の台形補正をおこなう投射型表示装置
の駆動回路であって、第1のフレームと、次の第2のフ
レームで表示開始位置を変化させることを特徴とする。
かかる構成により、エッジの画素の表示を変化させるこ
とができ、エッジの凹凸感の少ない高品位な表示を実現
することができる。
【0020】次に、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、導光板と、導光板の光出射面に形成もしくは配置さ
れた光拡散部と、プリズム板と、プリズム板と光拡散部
とを光結合する光結合部とを具備し、プリズム板と導光
板間に空間が保持されており、光拡散部から放射される
光が光結合部を介してプリズム板に導かれることを特徴
とする。かかる構成により、指向性の狭い光を出射させ
ることができ、高コントラスト表示の表示装置を構成す
ることができる。
【0021】また、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、プリズム板は第1のプリズム板と第2のプリズム板
からなり、プリズム板には、略四角錐状の微小プリズム
が形成されており、第1のプリズム板に形成された第1
のプリズムの大きさと、第2のプリズム板に形成された
第2のプリズムの大きさとが異なることが好ましい。か
かる構成により、光の指向性の調節が容易となるからで
ある。
【0022】次に、本発明にかかる液晶表示装置は、導
光板と、導光板の光出射側に形成もしくは配置された光
拡散部と、プリズム板と、プリズム板と光拡散部とを光
結合する光結合部と、PD液晶表示パネルと、PD液晶
表示パネルとプリズム板間に配置または形成された光拡
散シートとを具備し、プリズム板と導光板間に空間が保
持されており、光拡散部から放射される光が光結合部を
介してプリズム板に導かれることを特徴とする。かかる
構成により、高輝度表示を実現することができる。
【0023】次に、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、導光板と、導光板の光出射側に形成もしくは配置さ
れた光拡散部と、マイクロレンズがマトリックス状に配
置または形成されたマイクロレンズアレイと、マイクロ
レンズアレイと光拡散部とを光結合する光結合部とを具
備し、マイクロレンズの略焦点近傍に光拡散部が位置
し、マイクロレンズアレイと導光板間に空間が保持もし
くは、光拡散部以外の箇所に光遮光手段が配置または形
成されていることを特徴とする。かかる構成により、指
向性の狭い光を出射させることができ、高コントラスト
表示を実現することができる。
【0024】次に、本発明にかかる液晶表示装置は、光
拡散部と反射膜とが形成された導光板と、マイクロレン
ズがマトリックス状に配置または形成されたマイクロレ
ンズアレイと、マイクロレンズアレイと光拡散部とを光
結合する光結合部と、マイクロレンズの光出射面に配置
されたPD液晶表示パネルと、PD液晶表示パネルとマ
イクロレンズ間に配置された光拡散シートとを具備し、
マイクロレンズの略焦点近傍に光拡散部が配置されてい
ることを特徴とする。かかる構成により、高輝度表示を
実現することができる。
【0025】次に、本発明にかかる表示パネルは、第1
の基板と第2の基板と、基板間に狭持されたPD液晶を
有するPD液晶表示パネルと、第1の基板と第2の基板
のうち少なくとも一方の基板上に形成または配置された
カラーフィルタと、シアン光とイエロー光の所定の範囲
の光を反射する誘電体ミラーが形成された第3の基板
と、第3の基板と、カラーフィルタが形成された基板間
に狭持された光結合層とを具備し、カラーフィルタが形
成された基板の厚みをt(μm)、第1または第2の基
板に形成された画素のサイズをa(μm)、画素の開口
率をPとしたとき、50≦t≦25(a−(P
21/2)を満足することを特徴とする。かかる構成に
より、集光効率を高めることができ、高輝度表示を実現
することができる。
【0026】次に、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、所定間隔で凸部が形成または配置された導光板と、
導光板上に配置または形成されたマイクロレンズアレイ
とを具備し、マイクロレンズアレイのマイクロレンズの
焦点近傍に凸部が配置されていることを特徴とする。か
かる構成により、指向性の狭い光を出射させることがで
き、高コントラスト表示を実現することができる。
【0027】次に、本発明にかかる液晶表示装置は、所
定間隔で凸部が形成または配置された導光板と、導光板
上に配置または形成されたマイクロレンズアレイと、マ
イクロレンズアレイ上に配置されたPD液晶表示パネル
と、PD液晶表示パネルとマイクロレンズアレイ間に配
置された光拡散シートとを具備することを特徴とする。
かかる構成により、高輝度表示を実現することができ
る。
【0028】次に、本発明にかかる液晶表示装置は、マ
イクロレンズアレイと、マトリックス状に画素が配置さ
れた液晶表示パネルと、回折格子とを具備し、マイクロ
レンズアレイのマイクロレンズで集光した白色光を回折
格子で回折させ、赤色、緑色および青色の光路に分離
し、分離した光路の光を液晶表示パネルの画素に入射さ
せることを特徴とする。かかる構成により、ブラックマ
トリックスが目立たない高品位表示を実現することがで
きる。
【0029】次に、本発明にかかるビューファインダ
は、集光手段と、集光手段の略焦点位置に配置された発
光ランプと、反射型の表示パネルと、反射型の表示パネ
ルに発光ランプが放射する光を導く光学手段と、表示パ
ネルの虚像を拡大して観察者に見えるようにする拡大レ
ンズとを具備することを特徴とする。かかる構成によ
り、高輝度表示を実現することができる。
【0030】次に、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、導光板と、導光板に形成または配置された光拡散部
と、光拡散部上に配置または形成された導光板と、マト
リックス状にマイクロレンズが形成されたマイクロレン
ズ基板とを具備し、マイクロレンズの焦点近傍に導光の
出射面が配置されていることを特徴とする。かかる構成
により、指向性の狭い光を出射させることができ、高コ
ントラスト表示を可能とする。
【0031】次に、本発明にかかる表示パネル用光学板
は、光入射側の開口部穴が出射側の開口部よりも大きい
穴がマトリックス状に形成または配置された集光板と、
集光板の光出射側の穴位置が略焦点位置となるように配
置されたマイクロレンズアレイとを具備することを特徴
とする。かかる構成により、指向性の狭い光を出射させ
ることができ、高コントラスト表示を可能とする。
【0032】次に、本発明にかかる液晶表示装置は、光
入射側の開口部が光出射側の開口部よりも大きい凸部が
マトリックス状に形成または配置された第1の集光板
と、集光板の光出射側の開口部位置が略焦点位置となる
ように配置された集光手段がマトリックス状に配置され
た第2の集光板と、第2の集光板の光出射側に配置され
たPD液晶表示パネルとを具備することを特徴とする。
かかる構成により、高輝度表示を実現することができ
る。
【0033】次に、本発明にかかる表示パネルは、画素
がマトリックス状に配置された第1の基板と、対向電極
が形成された第2の基板と、画素に対応してパターンが
形成された第3の基板もしくはシートと、第1の基板と
第2の基板間に狭持された光変調層とを具備することを
特徴とする。かかる構成により、高品位表示を実現する
ことができる。
【0034】また、本発明にかかる表示パネルは、第3
の基板またはシートが、第1の基板または第2の基板と
光結合層を介して接着されていることが好ましい。次
に、本発明にかかる表示パネルは、画素がマトリックス
状に配置された第1の基板と、対向電極が形成された第
2の基板と、第1の基板と第2の基板間に狭持された光
変調層と、第1の基板または第2の基板が空気と接する
面に画素に対応したパターンが描画されていることを特
徴とする。かかる構成により、高品位表示を実現するこ
とができる。
【0035】また、本発明にかかる表示パネルは、画素
に対応したパターンは画素サイズに対応していることが
好ましい。次に、本発明にかかる投射型表示装置は、放
電ランプと、放電ランプが放射する光を変調する表示パ
ネルと、表示パネルが変調した光を投射する投射レンズ
とを具備することを特徴とする。かかる構成により、高
輝度表示を実現することができる。
【0036】次に、本発明にかかる投射型表示装置は、
放電ランプと、放電ランプが放射する光を変調する表示
パネルと、表示パネルが変調した光を投射する投射手段
と、投射手段を構成するレンズのうち、少なくとも1つ
の表面に張り付けられた回折手段とを具備することを特
徴とする。かかる構成により、ブラックマトリックスの
目立たない高品位な表示を実現することができる。
【0037】次に、本発明にかかる投射型表示装置は、
放電ランプと、放電ランプが放射する光を変調するPD
液晶表示パネルと、PD液晶表示パネルが変調した光を
投射する投射レンズと、投射レンズ内に配置された離散
的に開口部を有する絞りと、絞りの出射側に配置された
回折格子板とを具備することを特徴とする。かかる構成
により、ブラックマトリックスの目立たない高品位な表
示を実現することができる。
【0038】次に、本発明にかかる表示パネルの製造方
法は、画素がマトリックス状に配置された第1の基板
と、対向電極が形成された第2の基板と、未硬化の樹脂
と液晶とが混合された混合溶液と、インク粒を出射する
インク出射手段とを準備し、第1の基板と第2の基板間
に混合溶液を狭持させる第1の工程と、混合溶液に紫外
線光を照射し、混合溶液を相分離させる第2の工程と、
第2の基板が空気と接する面に、インク出射手段でイン
ク粒を付着させ、カラーフィルタを形成する第3の工程
を行うことを特徴とする。かかる構成により、液晶層が
良好に相分離された高コントラストの表示パネルを製造
することができる。
【0039】次に、本発明にかかる表示パネルは、カラ
ーフィルタが形成された第2基板と、カラーフィルタ上
に形成された透明樹脂からなる樹脂層と、樹脂層上に形
成された対向電極と、画素がマトリックス状に配置また
は形成された第1の基板と、第1の基板と第2の基板間
に狭持された液晶層とを具備し、画素のサイズをa(μ
m)、画素の開口率をPとしたとき、樹脂層の厚みt
(μm)が50≦t≦25(a−(Pa21/2)を満足
することを特徴とする。かかる構成により、高コントラ
スト表示を実現することができる。
【0040】次に、本発明にかかるスクリーンは、リア
型液晶プロジェクションテレビ用のスクリーンであっ
て、スクリーンの光入射面もしくは光出射面に回折シー
トが貼り付けられていることを特徴とする。かかる構成
により、高品位な表示を可能とする。
【0041】次に、本発明にかかるスクリーンは、リア
型液晶プロジェクションテレビ用のスクリーンであっ
て、赤、緑、青の3画素を組として、その組に対応する
ように表面が凹状もくしは、矩形の形状に形成されてお
り、形状により赤、緑、青の画素の光路のうち2つの光
路を屈曲させることを特徴とする。かかる構成により、
ドットが目立たない高品位な表示を実現することができ
る。
【0042】次に、本発明にかかる表示パネルの製造方
法は、紫外線を透過する第3の基板と、第1の基板と、
第2の基板と、未硬化の樹脂と液晶とが混合された混合
溶液と、拡散剤を含有する拡散溶液とを準備し、第1の
基板と第2の基板間に混合溶液を狭持させてセル化する
第1の工程と、セルと第3の基板間に拡散溶液を配置す
る第2の工程と、第3の基板側から紫外線光を照射し、
混合溶液を相分離する第3の工程を行うことを特徴とす
る。かかる構成により、相分離が良好に行われた、高品
質の表示パネルを製造することができる。
【0043】次に、本発明にかかる光学基板の製造方法
は、凸部を有する第1の基板と、第2の基板と、平滑基
板と、接着剤とを準備し、平滑基板に接着材を塗布する
第1の工程と、塗布した接着剤上に第1の基板の凸部を
接触させ、凸部に接着剤を転写する第2の工程と、第1
の基板の凸部と第2の基板とを張り合わせる第3の工程
を行うことを特徴とする。かかる構成により、高品位な
表示を実現できる光学基板を製造することができる。
【0044】次に、本発明にかかる投射型表示装置は、
少なくとも光入射面にマイクロレンズアレイを有し、マ
イクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対し、複
数の画素が対応するように配置された表示パネルと、1
つの光源からの光を赤、緑および青の3つの光路に分離
し、かつ光路の進行方向を異ならせる光分離手段、表示
パネルからの赤、緑および青の3つの光路に対応する出
射光を1つの光路に合成する光合成手段とを具備するこ
とを特徴とする。かかる構成により、ブラックマトリッ
クスの目立たない高品位な表示を実現することができ
る。
【0045】次に、本発明にかかる投射型表示装置は、
放電ランプと、放電ランプからの出射光を変調するPD
液晶表示パネルと、PD液晶表示パネルで変調された光
を投射する投射レンズとを具備し、PD液晶表示パネル
はカラーフィルタを有する対向基板とスイッチング素子
が配置されたアレイ基板間にPD液晶が狭持され、PD
液晶表示パネルはマトリックス状に画素電極が配置さ
れ、画素電極にはそれぞれスイッチング素子が配置され
ており、スイッチング素子の裏面に遮光パターンが形成
されており、表示パネルは放電ランプ側にアレイ基板が
向けられ、投射レンズ側に対向基板がむけられているこ
とを特徴とする。かかる構成により、ブラックマトリッ
クスの目立たない高品位な表示を実現することができ
る。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、本明細書の各図面では説明を
容易にするため拡大、縮小あるいは省略、誇張して図示
したところが多い。例えば、液晶層15は通常3〜20
μmの膜であるが、図によってはガラス基板(例えば対
向基板11)と同等の厚みで図示したところもある。
【0047】図1は、本発明の実施形態にかかる表示パ
ネルの断面図を示す。図1に示すように、アレイ基板1
2上には画素電極14、ソース信号線19等が形成もし
くは配置されている。なお、14は画素電極もしくは単
に画素と呼ぶ。これは、表示パネルの中には光書き込み
型表示パネル等のように明確には画素電極を具備しない
ものも存在するためである。
【0048】対向基板11上にはブラックマトリックス
21および対向電極20等が形成もしくは配置されてい
る。対向電極20と画素電極14との間に高分子分散液
晶(PD液晶)が狭持されている。また、液晶層15の
周辺部は封止樹脂13で封止されている。
【0049】フィルタ基板18上には赤(R)、緑
(G)、青(B)の3原色からなるカラーフィルタ17
が形成されている。また、フィルタ基板18と対向基板
11あるいはアレイ基板12とは、光結合層16で接着
されている。
【0050】光結合層16は接着剤または粘着剤であ
り、ゲル状もしくは液状である。例えば、材質として、
シリコン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル系紫外線硬化樹脂、エチレングリコール、アルコー
ル、水、サリチル酸メチル等が挙げられる。光結合層1
6に使用する材料は、屈折率が1.38以上1.55以
下の透明材料であれば良い。なお、光結合層を形成せず
に構成することも可能であるが、この場合は界面反射の
影響から表示パネルの光透過効率が低下する。
【0051】画素電極14には、薄膜トランジスタ(T
FT)等のスイッチング素子で電圧を印加する。スイッ
チング素子は薄膜トランジスタ(TFT)の他、リング
ダイオード、MIM(Metal Insulator Metal) 等の2
端子素子、あるいはバリキャップ、サイリスタ、MOS
トランジスタ、FET等であっても良い。なお、これら
はすべて薄膜トランジスタと呼ぶ。さらに、スイッチン
グ素子には、ソニー、シャープ等が試作したプラズマに
より液晶層に印加する電圧を制御するプラズマアドレッ
シング液晶(PALC)のようなもの、および光書き込
み方式、熱書き込み方式も含まれる。すなわち、スイッ
チング素子を具備するとは、スイッチング可能な構造を
有することを意味する。
【0052】また、主として本発明の実施形態にかかる
表示パネル24は、ドライバ回路と画素のスイッチング
素子を同時に形成したものであるので、低温ポリシリコ
ン技術で形成したものだけでなく、高温ポリシリコン技
術あるいはシリコンウエハ等の単結晶を用いて形成した
ものも技術的範囲に入る。もちろん、アモルファスシリ
コン表示パネルも技術的範囲である。また、画素電極1
4はITO等の透明電極で形成されたもののほか、金属
薄膜、誘電体ミラーで形成された反射型(方式)等も含
む。
【0053】対向電極20は透明電極で形成される。代
表的な材料としては、酸化インジウム、ITO等が挙げ
られる。対向電極20と画素電極14との間にはPD液
晶15が狭持されている。
【0054】本発明の実施形態にかかる表示パネル24
に用いるPD液晶の材料としては、ネマティック液晶、
スメクティック液晶、コレステリック液晶が好ましく、
単一もしくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物
以外の物質も含んだ混合物であっても良い。
【0055】なお、先に述べた液晶材料のうち、異常光
屈折率ne と常光屈折率no の差の比較的大きいシアノ
ビフェニル系のネマティック液晶、または、経時変化に
安定なトラン系、クロル系のネマティック液晶が好まし
く、中でもトラン系のネマティック液晶が、散乱特性が
良好であり経時変化も生じ難い点から最も好ましい。
【0056】樹脂材料としては透明なポリマーが好まし
く、ポリマーとしては、製造工程の容易さ、液晶相との
分離等の観点より光硬化タイプの樹脂を用いることが好
ましい。具体的には、紫外線硬化性アクリル系樹脂が用
いられ、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリル
モノマー、アクリルオリゴマーを含有するものが好まし
い。特に、フッ素基を有する光硬化性アクリル樹脂は、
散乱特性が良好なPD液晶層15を作製でき経時変化も
生じ難い点から最も好ましい。
【0057】また、液晶材料としては、常光屈折率no
が1.49〜1.54のものを用いることが好ましく、
理想的には常光屈折率no が1.50〜1.53のもの
を用いることが好ましい。また、屈折率差△nが0.2
0〜0.30のものを用いることが好ましい。no、△
nが大きくなると耐熱、耐光性が悪くなり、no、△n
が小さければ耐熱、耐光性は良くなるが、散乱特性が低
くなり、表示コントラストが十分でなくなるからであ
る。
【0058】上記事項および検討の結果から、PD液晶
の液晶材料の構成材料として、常光屈折率no が1.5
0〜1.53、かつ、△nが0.20〜0.30のトラ
ン系のネマティック液晶を用い、樹脂材料としてフッ素
基を有する光硬化性アクリル樹脂を採用することが好ま
しい。
【0059】このような高分子形成モノマーとしては、
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールアクリレート等々が挙げられる。
【0060】オリゴマーもしくはプレポリマーとして
は、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリウレタンアクリレート等が挙げられる。また、
重合を速やかに行う為に重合開始剤を用いても良く、こ
の例として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア117
3」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1116」)、1−ビドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン(チバガイキー社製「イルガキュア
184」)、ベンジルメチルケタール(チバガイギー社
製「イルガキュア651」)等が挙げられる。その他に
任意成分として連鎖移動剤、光増感剤、染料、架橋剤等
を適宜併用することができる。
【0061】なお、樹脂材料が硬化した時の屈折率np
と、液晶材料の常光屈折率no とは概略一致するように
配慮する。液晶層15に電界が印加され液晶分子が一方
向に配向した時の屈折率をno とすると、屈折率をno
が樹脂の屈折率np と一致することで、液晶層15は光
透過状態となるからである。屈折率np とno との差異
が大きいと液晶層15に電圧を印加しても完全に液晶層
15が透明状態とならず、表示輝度は低下する。屈折率
p とno との屈折率差は実用上0.1以内が好まし
く、理想的には0.05以内が好ましい。
【0062】PD液晶層15中の液晶材料の割合は特に
規定していないが、一般には40重量%〜95重量%程
度が良く、理想的には60重量%〜90重量%程度が好
ましい。40重量%以下であると液晶滴の量が少なく、
散乱の効果が乏しいからである。また、95重量%以上
となると高分子と液晶が上下2層に相分離する傾向が強
まり、界面の割合は小さくなり散乱特性は低下するから
である。
【0063】水滴状液晶23の平均粒子径またはポリマ
ーネットワークの平均孔径は、0.5〜3.0μmにす
ることが好ましい。理想的には、0.8〜2μmが好ま
しい。ただし、PD液晶表示パネルが変調する光が短い
波長(例えば、B光)の場合は小さく、長い波長(例え
ば、R光)の場合は大きくすべきである。水滴状液晶の
平均粒子径もしくはポリマーネットワークの平均孔径が
大きいと、透過状態にする電圧は低くなるが散乱特性は
低下する一方、平均孔径が小さいと、散乱特性は向上す
るが、透過状態にする電圧は高くなるからである。
【0064】本発明にいうPD液晶とは、液晶が水滴状
に樹脂、ゴム、金属粒子もしくはセラミック(チタン酸
バリウム等)中に分散されたもの、樹脂等がスポンジ状
(ポリマーネットワーク)となり、そのスポンジ状とな
った樹脂の間に液晶が充填されたもの等が該当する。他
に特開平6−208126号公報、特開平6−2020
85号公報、特開平6−347818号公報、特開平6
−250600号公報、特開平5−284542号公
報、特開平8−179320号公報に開示されているよ
うな樹脂が層状等となっているのも包含する。また、特
公平3−52843号公報のように液晶成分がカプセル
状の収容媒体に封入されているものも含む。さらには、
液晶または樹脂等の中に二色性、多色性色素を含有され
たものも含む。また、類似の構成として、特開平6ー3
47765号公報のように、樹脂壁に沿って液晶分子2
0が配向する構造もある。これらもPD液晶と呼ぶ。ま
た、液晶分子を配向させ、液晶中15に樹脂粒子等を含
有させたものもPD液晶に類別する。また、樹脂層と液
晶層を交互に形成し、誘電体ミラー効果を有するものも
PD液晶とする。さらに、液晶層は一層ではなく2層以
上に多層に構成されたものもPD液晶に含む。
【0065】つまり、PD液晶とは光変調層が液晶成分
と他の材料成分とで構成されたもの全般をいう。光変調
方式では、主として散乱から透過を経て光学像を形成す
るが、これに限定されず、偏光状態、旋光状態もしくは
複屈折状態を変化させるものであれば良い。
【0066】なお、液晶層15は、表示パネルの構成、
機能および使用目的によっては必ずしもPD液晶に限定
せず、TN液晶層あるいはゲストホスト液晶層、ホメオ
トロピック液晶層、強誘電液晶層、反強誘電液晶層、コ
レステリック液晶層であれば良い。また、本発明の実施
形態にかかる表示パネルの駆動方法はプラズマディスプ
レイ(PDP)、有機ELディスプレイにも適用され
る。
【0067】液晶層15の膜厚は5〜20μmの範囲が
好ましく、理想的には8〜15μmの範囲が好ましい。
膜厚が薄いと散乱特性が悪くコントラストがとれず、逆
に厚いと高電圧駆動を行わなければならなくなり、TF
Tをオンオフさせる信号を発生するXドライバ回路や、
ソース信号線19に映像信号を印加するYドライバ回路
の設計等において困難となるからである。
【0068】液晶層15の膜厚制御としては、黒色のガ
ラスビーズまたは黒色のガラスファイバー、もしくは、
黒色の樹脂ビーズまたは黒色の樹脂ファイバーを用い
る。特に、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファ
イバーは、非常に光吸収性が高く、かつ、硬質のため液
晶層15に散布する個数が少なくてすむので好ましい。
【0069】画素電極14と液晶層15間および液晶層
15と対向電極20間に絶縁膜(図示せず)を形成する
ことは有効である。絶縁膜の材質としてはTN液晶表示
パネル等に用いられるポリイミド等の配向膜、ポリビニ
ールアルコール(PVA)等の有機物、SiO2、SiNx、Ta
2O3 等の無機物が望ましい。密着性等の観点からはポリ
イミド等の有機物が良い。
【0070】絶縁膜を電極上に形成することにより電荷
の保持率を向上できる。そのため、高輝度表示および高
コントラスト表示を実現できる。また、絶縁膜は液晶層
15が電極と剥離するのを防止する効果もある。絶縁膜
154が接着層および緩衝層としての役割を果たすから
である。
【0071】また、絶縁膜を形成すれば、液晶層15の
ポリマーネットワークの孔径(穴径)あるいは水滴状液
晶の粒子径がほぼ均一になるという効果もある。これは
対向電極20、画素電極14上に有機残留物が残ってい
ても絶縁膜で被覆するためと考えられる。被覆の効果は
ポリイミドよりもPVAの方が良好である。これはポリ
イミドよりもPVAの方がぬれ性が高いためと考えられ
る。しかし、パネルに各種の絶縁膜を作製して実施した
信頼性(耐光性、耐熱性など)試験の結果では、TN液
晶の配向膜等に用いるポリイミドを形成した表示パネル
は経時変化がほとんど発生せず良好である。PVAの方
は保持率等が低下する傾向にある。
【0072】なお、有機物で絶縁膜を形成する際、その
膜厚は0.02〜0.1μmの範囲が好ましく、理想的
には0.03〜0.08μm以下が好ましい。基板1
1、12の材質としては、ソーダガラス、石英ガラス基
板を用いる。他に金属基板、セラミック基板、シリコン
単結晶、シリコン多結晶基板も用いることもできる。ま
た、ポリエステルフィルム、PVAフィルム等の樹脂フ
ィルムも用いることができる。すなわち、本発明におい
て基板とは、板状のものだけではなくシートなどのフィ
ルム状のものも意味する。
【0073】カラーフィルタ17の材質としては、ゼラ
チン、アクリル等の樹脂を染色した樹脂カラーフィルタ
等が挙げられる。その他、屈折率の低い誘電体薄膜と屈
折率の高い誘電体薄膜とを交互に積層して光学的効果を
もたせた誘電体ミラーで形成しても良い。特に現在の樹
脂カラーフィルタは赤色の純度が悪いため赤色のカラー
フィルタを誘電体ミラーで形成することが好ましい。図
100にカラーフィルタを誘電体ミラーで形成した例を
示す。
【0074】図1において、カラーフィルタ17は画素
14の位置に合わせて配置されている。カラーフィルタ
17と対向基板11との位置合わせは、周辺部に形成さ
れたマーカを用いて行う。マーカ22cはカラーフィル
タ17を形成する時に同一マスクを使用して作成され
る。また、同様に、マーカ22bはブラックマトリック
ス21と同時に形成され、マーカ22aはソース信号線
19等と同時に形成されている。
【0075】位置合わせはAの方向からマーカ22を観
察して、マーカがちょうど重なったときに貼り合わせる
ことにより行う。なお、カラーフィルタ17は、空気と
の界面25に形成しても良い。その場合はカラーフィル
タ17が物理的に破壊されることを防止するため、カラ
ーフィルタ17の表面に紫外線(UV)硬化樹脂等を塗
布して保護膜にする。
【0076】ここで、画素サイズは、図9に示すように
画素が正方形の場合はa(μm)で示される。画素が長
方形の場合は、画素の横サイズと縦サイズの平均値を画
素サイズa(μm)と定める。また、開口率Pは通常は
ブラックマトリックス21の開口部の面積91の占める
割合を意味する。なお、ブラックマトリックス21等が
ない場合は、画像の表示に有効な光が透過する面積と画
素面積全体の比率を開口率Pとする。
【0077】t(μm)の大きさは小さいほど好まし
い。しかし、tが50(μm)以下となると対向基板1
1が破損しやすく、表示パネルの製造上歩留まり率が極
めて悪くなる。
【0078】図8に示すように、表示パネル24を投射
型表示装置のライトバルブとして用いる場合、入射光は
一定の広がり角度θを持つ。投射レンズのFナンバーを
Fとすると、広がり角度θはθ=sin-1(1/2F)
で表わせる。
【0079】ここで、投射レンズのFナンバーをFとし
たが、これは照明光のFナンバーと考えても良い。つま
り、表示パネル24への入射光(照明光)がFナンバー
(広がり角)がF1、投射レンズのFナンバーがF2であ
り、F1≦F2であれば照明光はほとんど投射レンズによ
り投射される。投射レンズのFナンバーと表示パネル2
4を照明する照明光のFナンバーは光利用率の観点から
ほぼ同一であるから、投射レンズのFナンバー=照明光
(入射光)のFナンバーと考えることができ、入射光の
広がり角を投射レンズのFナンバーで限定することがで
きる。
【0080】図8に示すようにカラーフィルタ17a
(R)に入射した入射光Aは広がり角θをもつ。この広
がり角θの光はブラックマトリックス21で遮光され
る。一方、カラーフィルタ17b(G)に入射した入射
光Bは、開口部bの範囲を通過して画素電極14より出
射する。
【0081】カラーフィルタ17a(R)に入射した入
射光Aの広がり角θが大きい場合、その光は開口部bを
通過するようになる。開口部bはカラーフィルタ17b
(G)に入射した入射光Bのみが通過する必要がある
が、入射光Aの光が開口部bを通過すると、表示画像の
色純度が悪くなる。また、対向基板11の厚さtがブラ
ックマトリックス21の幅Cに比較して相対的に厚い場
合も、入射光Aが開口部bを通過するようになり、色純
度が悪くなる。
【0082】本発明の実施形態にかかる表示パネルにお
いて、液晶層(光変調層)15はPD液晶で形成してい
る。PD液晶層15は未硬化の紫外線(UV)硬化樹脂
と液晶とを混合させた混合溶液をアレイ基板12と対向
基板11間に狭持させ、紫外線光を混合溶液に照射さ
せ、混合溶液を液晶成分と樹脂成分とに相分離させるこ
とにより形成する。
【0083】カラーフィルタ17は紫外線光を吸収する
から、カラーフィルタを形成した面から混合溶液を相分
離することはできない。そのため、アレイ基板12側か
ら紫外線光を照射することになる。しかし、紫外線光の
照射の際、カラーフィルタ17が形成あるいは配置され
ていると、カラーフィルタ17が紫外線光を吸収し、混
合溶液を加熱して相分離を良好に行うことができない。
【0084】また、信号線19等が紫外線光を吸収し、
信号線が加熱されることにより近傍の混合溶液を加熱し
て相分離を良好に行うことができない。特に信号線近傍
の液晶滴の粒子径が大きくなり、信号線近傍に光抜けが
生じる。
【0085】図9において、開口率Pは画素が正方形で
あると仮定すると、P=b2/a2で示される。したがっ
て、b=(Pa21/2、すなわち、ブラックマトリック
ス21の幅Cは、C=a−b=a−(Pa21/2と示さ
れる。
【0086】図8に示す広がり角θをもつ光が基板厚t
の距離を進む間に広がる距離dはC/2である。したが
って、カラーフィルタ17を通過した光の広がり距離が
C/2の距離以下となるように基板厚(液晶層15とカ
ラーフィルタ17間の長さ)tを設定することが理想的
である。
【0087】しかし、図10に示すように光の広がりは
中央部mで光束密度が高く、周辺部n(θが大きい部分
でのコーン内)では光束密度が低い場合が多い。実験に
よれば、dはC以内にすれば良いことが確かめられてい
る。また、ブラックマトリックスはストライプ状である
ので、たとえd=Cと仮定しても隣接画素へ進入する光
束は少ないものと考えることができる。
【0088】一方、θについても入射光のFナンバーを
Fとすると、θ=sin-1(1/2F)で示される。し
たがって、θが小さい範囲では、d=t/2Fで示すこ
とができることから、C=d=t/2F=a−(P
21/2となり、tはt≦2F(a−(Pa21/2)の
関係を満足させれば良い。一方、基板の厚さtの下限値
が問題となる。すなわち、対向基板11が薄くなるほど
取り扱いが困難になり、大型基板でパネルを多数個取り
することが難しくなるからである。実験・検討によれば
基板厚tは50μm以上必要であることが解っている。
以上のことからt(μm)は50(μm)≦t≦2F
(a−(Pa21/2)の関係を満足させる必要がある。
以上の関係をグラフに示したものを図11および図12
に示す。前述のtの範囲であれば隣接した画素の色が混
ざり合うことなく、色の再現性が良いことが実験で確か
められた。
【0089】次に、本発明の実施形態にかかる表示パネ
ルをライトバルブとしてでなく、直視型の表示パネルと
して適用する場合の基板厚tについて検討をする。直視
型で表示パネルを用いる時は投射レンズのFナンバーと
いう概念はない。しかし、太陽光は直線性が高く、見か
けのF値は非常に大きい。また人間の瞳孔と焦点距離の
関係からF値は12〜15となる。
【0090】開口率を0.6とし、図11、図12の関
係から実験を行った結果、視野差も考慮すればF=12
〜13と見積もっておけば良いことを導出することが可
能である。したがって、直視型表示パネルではカラーフ
ィルタ17と光変調層15との距離tは50(μm)≦
t≦25(a−(Pa21/2)の関係を満足すれば良
い。
【0091】以上の関係を満足することにより良好なP
D液晶層15を得ることができ、カラーフィルタ17を
別基板に作製することから製造歩留まりも向上する。次
に、本発明の実施形態にかかる表示パネルの製造方法に
ついて説明する。図104は本発明の実施形態にかかる
表示パネルの製造装置の説明図を示す。積載台688内
にはヒーター689が配置されている。ヒーター689
は混合溶液を適温まで加熱するために用いる。積載台6
88の表面は平滑化されており、その表面には反射板6
87が取り付けられている。反射板687は積載台68
8にAl等の金属材料を蒸着等の技術を用いて直接形成
しても良い。また、ステンレス等の板であっても良い。
【0092】混合溶液が狭持された表示パネル24は積
載台688上に置かれる。表示パネル24の表示領域の
外周はシールゴム686で囲われる。透明板700と積
載台688間に1kg/cm2 程度の押圧を加えること
により、混合溶液を均一膜厚にする。
【0093】シールゴム686としては、例えばブチル
ゴム、シリコンゴムが用いられる。他に柔軟性を持つも
の、例えば、シリコン樹脂、発泡スチロール等の緩衝
体、メカニカルなバネ、フェノール樹脂等でも良い。
【0094】透明板700は紫外線を良好に透過する石
英ガラスを用いることが好ましい。供給管682は表示
パネル24の基板の屈折率に近い液体または水を供給す
る。例えば、シリコン、エチレングリコール等のゲル、
水、エチルアルコール、サリチル酸メチル等の液体(共
結合液と呼ぶ)を供給する。一方、排出管683は透明
板700と表示パネル24の空気を排出し、表示パネル
24と透明板700の間隔にゲル、液体等がスムーズに
供給されるようにする機能を有する。供給管682から
供給される液体、ゲル等は透明板700と表示パネル2
4間の屈折率差を小さくする光結合層として機能する。
なお、紫外線光685は透明板700側から照射する。
【0095】光結合液にはフッ化カルシウム、チタン
(Ti)等の微粉末を含有させる。これらの微粉末によ
って紫外線光を散乱させて混合溶液に均一に紫外線を照
射させ、相分離状態を良好にするためである。
【0096】透明基板700と表示パネル24間に光結
合液684を狭持させ、かつ、光結合液684中に光散
乱剤を含有させるのは以下の理由による。図104に示
すように光結合液684が存在すると、透明基板700
と光結合液684および対向基板11とは一つの基板と
みなせる。そのため、紫外線光685は混合溶液に大き
な角度で進入することができる。したがって、表示パネ
ル内にブラックマトリックスが形成されていてもブラッ
クマトリックス下に紫外線光が入射し、樹脂と液晶を良
好に相分離させることができるからである。
【0097】図104に示す製造装置では、積載台68
8上に表示パネル24が積載される。また、表示パネル
24はヒーター689等により良好な相分離条件が得ら
れる温度に保たれる。一方、表示パネル21と透明板7
00間に光結合液684が充填される。その後、透明板
700上から0.8〜1.6kg/cm2 の圧力で押圧
し、混合溶液の膜厚を均一にする。なお、光結合液68
4の屈折率は1.35以上1.65以下のものを用い
る。理想的には対向基板11の屈折率との屈折率差が
0.05以内のものが好ましい。例えば、対向基板11
の屈折率が1.53であれば、光結合液684の屈折率
は1.48〜1.58であるものが好ましい。ただし、
エチレングリコール等はほぼ適正な屈折率を有するが、
後の洗浄が必要となる等の問題点も有する。アルコール
類は屈折率が低いという特徴を有するが、自然に揮発、
蒸発する性質を有し、洗浄が不要であり好ましい。ま
た、光結合液684として純水も好ましい。コストが安
く、表示パネル24に紫外線光を照射後、乾燥させるだ
けで良いからである。
【0098】供給管682を閉じ、排出管683から、
透明板700と表示パネル24間の空気あるいは光結合
液684を排出することにより、表示パネル24の表面
には均一な押圧がかかる。この排出力を適当な値に設定
することにより約0.8〜1.6kg/cm2の圧力を
与えることができる。
【0099】紫外線光685をレンズ681を介して照
射する。なお、レンズ681は集光レンズである。ま
た、紫外線光は、350nm以下の波長の紫外線光をカ
ットする。また赤外線光もカットして表示パネル24に
照射する。
【0100】混合溶液の相分離が終了すると光結合液6
84の供給を停止するとともに光結合液684を排出す
る。また、透明板700と表示パネル24と間隔に空気
を送りこむ。その後、透明板700を取りはずして表示
パネル24を取り出す。
【0101】なお、表示パネル24はケース(図示せ
ず)内に配置し、表示パネル全体を光結合液684で浸
して、紫外線光685を照射しても良い。表示パネルが
空気と接する面にはAIRコート171が施される。A
IRコートとは反射防止膜のことである。AIRコート
171は3層の構成あるいは2層構成がある。なお、3
層の場合は広い可視光の波長帯域での反射を防止するた
めに用いられ、これをマルチコートと呼ぶ。2層の場合
は特定の可視光の波長帯域での反射を防止するために用
いられ、これをVコートと呼ぶ。マルチコートとVコー
トは液晶表示パネルの用途に応じて使い分ける。通常V
コートは3枚の表示パネルをライトバルブとして用いる
投射型表示パネルに採用され、マルチコートは液晶表示
パネルを直視型表示パネルとして用いる場合、一枚の表
示パネルでカラー表示を行う投射型表示パネルに採用す
ることが好ましい。
【0102】ここで、各薄膜の屈折率をn、薄膜の物理
的膜厚をd1 、設計主波長をλとすると、マルチコート
の場合は酸化アルミニウム(Al2O3)を光学的膜厚がn
1=λ/4、ジルコニウム(ZrO2)をnd1=λ/2、
フッ化マグネシウム(MgF2 )をnd1 =λ/4積層し
て形成する。通常、λとして520nmもしくはその近
傍の値として薄膜は形成される。Vコートの場合は一酸
化シリコン(SiO )を光学的膜厚nd1 =λ/4とフッ
化マグネシウム(MgF2)をnd1 =λ/4、もしくは酸
化イットリウム(Y2O3)とフッ化マグネシウム(MgF2
をnd1 =λ/4積層して形成する。SiO は青色側に吸
収帯域があるため青色光を変調する場合はY2O3を用いた
方が良い。また、物質の安定性からもY2O3の方が安定し
ているため好ましい。
【0103】図13は本発明の他の実施形態にかかる液
晶表示パネルの製造方法の説明図を示す。まず、図13
(a)に示すように、アレイ基板14とカラーフィルタ
17は形成されていない対向基板11の間に混合溶液1
31を狭持させる。
【0104】混合溶液131の樹脂成分は紫外線硬化樹
脂を用いるが、これに限定するものではなく、可視光で
硬化するアクリル樹脂、エポキシ等の2液性の硬化樹
脂、熱硬化型樹脂あるいはゴム系の樹脂を含有する溶液
であっても良い。すなわち、液晶と相分離できるもので
あれば良い。
【0105】例えば、混合溶液131の成分として次の
ようなものが挙げられる。 液晶 E−7(BDH社製)(80重量
%) 紫外線硬化型樹脂 ポリエステルアクリレート(1.
8重量%)と2−エチルヘキシルアクリレート(18重
量%)との混合体 光硬化開始剤 ダロキュアー1173(メルク社
製)(0.2重量%) 上記混合溶液131に紫外線(UV)光を照射すれば、
光硬化型樹脂内に架橋反応が生じる。この架橋反応によ
って、液晶成分と光硬化型樹脂成分とが相分離して、光
硬化型樹脂中に液晶の小滴が分散した状態になる。同時
に、光硬化型樹脂が硬化する。
【0106】次に、光硬化型樹脂への光の照射量と液晶
の平均粒子径との関係を調べるために行ったテストにつ
いて説明する。光硬化型樹脂の紫外線照射量を100、
200、300、400、500、1000、200
0、2500mJ/cm2 とする。
【0107】これらの液晶表示パネルを顕微鏡で観察し
たところ、硬化工程で400mJ/cm2 以下の紫外線
しか照射されなかった液晶表示パネルは、液晶の平均粒
子径が5.5μm以上と大きくなっているのに対し、硬
化工程で500mJ/cm2以上の紫外線が照射された
液晶表示パネルは、平均粒子径が1.0〜3.0μmと
小さくなっていることが確認された。これらの液晶表示
パネルのコントラストおよび液晶の平均粒子径を測定し
た結果を下記(表1)に示す。
【0108】
【表1】 なお、主としてポリエステルアクリレートと2−エチル
ヘキシルアクリレートとの混合物が用いられるが、2−
ヒドロキシエチルアクリレートやトリメチロールプロパ
ントリアクリレート等でも良い。また、光硬化型樹脂に
代えて、熱硬化性樹脂を用いて熱により反応させても良
い。その場合、ノボラック系熱硬化性樹脂を用いる場合
は、硬化剤としてヘキサメチレンジアミン(ヘキサミ
ン)を用いることができる。
【0109】また、液晶に関しても、E−8(BDH
社)やZLI4792(メルク社製)やTL202(メ
ルク社製)等でもよく、重合開始剤もイルガキュア18
4(チバガイギー社製)やイルガキュア651(チバガ
イギー社製)等でも良い。
【0110】以上のようにして図13(b)の工程を行
うことにより液晶層(光変調層)15を形成することが
できる。次に、カラーフィルタ17を形成したフィルタ
基板18上に光結合層16となる紫外線硬化樹脂を塗布
する。そして、図13(c)に示すように、脱泡処理を
行った後に真空中で対向基板11とフィルタ基板18と
を貼り合わせる。その後、アレイ基板12側から紫外線
光132bを照射し、光結合層16を硬化させる。
【0111】なお、光結合層16の材質は紫外線硬化樹
脂としたが、シリコン接着剤、熱硬化型のエポキシ樹
脂、エチレングリコール、サリチル酸メチル、純水等で
あっても構わない。熱硬化型の樹脂の場合は紫外線光1
32bのかわりに加熱することにより硬化させれば良
い。また、エチレングリコール等の場合は、液体がもれ
ないようにフィルタ基板18の周辺部を封止樹脂13で
封止しておけば良い。
【0112】なお、カラーフィルタ17を液晶層15に
接する面に形成するのではなく、対向基板11の表面、
あるいはアレイ基板12の表面に形成する構成はPD液
晶表示パネルのみに限定されることはなく、ツイストネ
マティック(TN)液晶表示パネル、STN液晶表示パ
ネル、強誘電液晶表示パネル、ホメオトロピック液晶表
示パネル、PLZT表示パネル、プラズマアドレス液晶
表示パネル、回折方式の表示パネル、蛍光表示パネル、
FED等のカラーフィルタを用いる表示パネル全般に適
用することができる。
【0113】図1はフィルタ基板18にカラーフィルタ
17を形成し、フィルタ基板18を対向基板11に取り
付けた、もしくは配置した構成であったが、フィルタ基
板18はアレイ基板12側に取り付け、もしくは配置し
ても良い。
【0114】また、図108に示すようにカラーフィル
タ17を対向基板11に直接描画しても良い。図109
に、一つの描画方法として、インクジェット方式を示
す。ノズル1091から噴射したインク粒を電極109
2で制御して、対向基板11(アレイ基板12)に吹き
つけカラーフィルタ17を形成する。
【0115】図108に示すように、ブラックマトリッ
クス21はソース信号線19等の信号線上、スイッチン
グ素子(図示せず)上にSiNx、SiO2からなる絶縁膜10
81を形成し、前記絶縁膜1081上にブラックマトリ
ックス21を形成することが好ましい。対向電極20上
にブラックマトリックス21が形成されていると混合溶
液を相分離させる際、ブラックマトリックス21が紫外
線を吸収し、ブラックマトリックス21が加熱されて相
分離条件が悪くなるからである。
【0116】アレイ基板12側にブラックマトリックス
を形成することにより、対向基板11側は対向電極20
のみとなり、相分離をさせる際に遮光物がなくなり良好
な相分離を実現することができる。
【0117】なお、ブラックマトリックス21は樹脂で
形成することが好ましい。例えば、アクリル樹脂もしく
はポリビニールアルコール(PVA)にカーボン等を含
有させたものが挙げられる。かかる樹脂で形成すること
により、液晶層との密着性が良好となる。特にPD液晶
は樹脂で形成されているため、ITOからなる対向電極
20、画素電極14と密着性が悪く、熱ストレス等によ
り剥離が生じやすい。ブラックマトリックス21を樹脂
で形成することによりPD液晶の樹脂成分とブラックマ
トリックス21との密着性が向上し、剥離が生じにくく
なる。
【0118】カラーフィルタ17と液晶層15間に距離
tを離すとしたが、tの距離を離す構成例を図116に
示す。図116は、フィルタ基板18にカラーフィルタ
17を形成し、カラーフィルタ17上に透明樹脂層11
61を膜厚t(μm)で形成したものである。当該透明
樹脂層1161上に対向電極20およびブラックマトリ
ックス21を形成している。
【0119】透明樹脂層1161を構成する材料とし
て、紫外線硬化型のアクリル樹脂、PVAのほか、ウレ
タン樹脂、ゼラチン等も挙げられる。本発明の実施形態
にかかる表示パネル24を投射型表示装置(液晶プロジ
ェクター)のライトバルブとして用いる時は、図120
に示すようにアレイ基板12側を光源側(照明光の入射
側)に向け、対向基板11を投射レンズ(図示せず)側
に向けることが好ましい。
【0120】アレイ基板12に形成されたTFT221
の下層にはTFT221の半導体層に光が入射しないよ
うに遮光膜1222を、形状としてはブラックマトリッ
クス21と同様の形状にて形成する。遮光膜1222は
アルミニウム(Al)で形成することが好ましいが、ア
ルミニウム(Al)は光透過率が高いため、Al単独で
遮光膜1222とするためには1μm程度の膜厚にする
必要がある。そのため、遮光膜1222はクロム(C
r)を用いるか、もしくはAl−Crの2層構造にす
る。クロム(Cr)の場合は100nmの膜厚で遮光性
は十分である。しかし、光反射率は60%とアルミニウ
ムの80〜90%に比較して低い。
【0121】絶縁膜1221は500nm〜1μmの膜
厚に形成する。好ましくは絶縁膜1221は300nm
と500nmの2層に形成することが好ましい。ピンホ
ールの発生を防止するためである。
【0122】入射光は画素電極14に入射し、PD液晶
層15で散乱される。散乱した光はカラーフィルタ17
を透過し、フィルタ基板18より出射する。入射光は遮
光膜1222で遮光もしくは反射され、画素開口率Pの
割合の光が液晶層15に入射する。したがって、カラー
フィルタ17側から入射光を入射される場合よりも、ア
レイ側から光を入射させた方がカラーフィルタ17で吸
収される光量は低下する。そのため、カラーフィルタ1
7での熱発生は少なくなる。
【0123】カラーフィルタ17を透過した光はフィル
タ基板18より出射するが、出射の際、臨界角以上の光
は空気との界面で全反射する(散乱光1223a)。全
反射した散乱光1223aは再びカラーフィルタ17に
戻る。この際、戻ってきた散乱光1223aが再び液晶
層15に入射すると2次散乱を引きおこし、表示コント
ラストを低下させる。
【0124】しかし、図122の例では、カラーフィル
タ17aを通過した光はR光であるので、散乱光122
3aもR光であるから、戻ってきた光がBもくしはG色
のカラーフィルタ17に入射すると吸収される。そのた
め2次散乱の発生割合はカラーフィルタ17がない場合
に比較して1/3になる。
【0125】以上の理由から、カラーフィルタ17は光
の出射側に配置することが好ましい。つまり、遮光膜1
222で入射光を制限し、カラーフィルタ17で2次散
乱光を制御することにより表示パネル24が加熱される
ことなく、また表示コントラストの低下も少ないからで
ある。
【0126】対向電極20および画素電極14は図2に
示すように、誘電体薄膜23を片面もしくは両面に形成
することが好ましい。対向電極20等の表面で反射する
光を防止し、表示パネルの光透過率を向上させるためで
ある。
【0127】対向電極20および画素電極14等の透明
電極は、第1の誘電体薄膜23a、ITO薄膜(対向電
極20または画素電極14)、第2の誘電体薄膜23b
で構成される3層構成にすることが好ましい。λを設計
主波長とし、屈折率をnとしたとき、電極としてのIT
O薄膜の光学的膜厚はλ/2、第1の誘電体薄膜23
a、および第2の誘電体薄膜23bの光学的膜厚はそれ
ぞれλ/4である。この構成を図2(a)に示す。
【0128】第1の誘電体薄膜23aおよび第2の誘電
体薄膜23bの屈折率は1.60〜1.80が望まし
い。材質としては、SiO、Al2O3、Y2O3、MgO、CeF3、W
O3、PbF2が挙げられる。
【0129】具体的な構成の一実施例を(表2)に、ま
た、その分光反射率を図3に示す。図3に示すように、
波長帯域幅200nm以上にわたり反射率0.1%以下
の特性を実現でき、極めて高い反射防止効果を得ること
ができる。なお、各表において、散乱状態での液晶層1
5の屈折率を1.6としているが、液晶材料およびポリ
マー材料が変化すればこの値は変化する。散乱状態の液
晶層の屈折率をnx 、第1および第2の誘電体薄膜の屈
折率をn1 、ITO薄膜の屈折率をn2 としたとき、n
x<n1<n2 の条件を満足するようにすれば良い。
【0130】
【表2】 第1の誘電体薄膜23aおよび第2の誘電体薄膜23b
の屈折率は1.60〜1.80が望ましい。(表2)の
実施例ではいずれもSiO を用いたが、どちらか一方、ま
たは両方の薄膜を、他にAl2O3、Y2O3、MgO、CeF3、W
O3、PbF2 のいずれを用いても良い。
【0131】(表3)に第1の誘電体薄膜23a、第2
の誘電体薄膜23bをY2O3にした場合を示す。また、そ
の分光反射率を図4に示す。
【0132】
【表3】 図4の分光反射率は図3の場合に比較してB光およびR
光で反射率が多少高くなる傾向がある。
【0133】同様に(表4)に第1の誘電体薄膜23a
をSiO に、第2の誘電体薄膜23bをY2O3にした場合を
示す。また、その分光反射率を図5に示す。可視光領域
全般にわたり0.1%以下の極めてすぐれた反射防止効
果を実現している。
【0134】
【表4】 (表5)に第1の誘電体薄膜23aをAl2O3に、第2の
誘電体薄膜23bをSiOにした場合を示す。また、その
分光反射率を図6に示す。R光およびB光の領域では反
射率が0.5%を越え、適当とは言えない。
【0135】
【表5】 以上のようにITO薄膜25の両面に誘電体薄膜23a
および23bを3層に形成することにより反射光防止効
果をもたせることができる。なお、図3から図6に示す
分光反射率は液晶層15の屈折率が変化すると変化す
る。つまり液晶材料等に左右されるので最適化設計が重
要である。
【0136】液晶層15と、電極としてのITO薄膜が
直接接していると液晶層15の劣化が進みやすい。これ
は、ITO薄膜中の不純物等が液晶層15に溶出するた
めと考えられる。しかし、前述の3層構成のように、I
TO薄膜と液晶層15との間に誘電体薄膜23を形成す
ると液晶層15の劣化することがなくなる。特に誘電体
薄膜23がAl2O3 あるいはY2O3の時に良好である。
【0137】誘電体薄膜23がSiO の時はSiO の屈折率
が低下する傾向がみられる。これは液晶層15中に微量
に含まれたH2O、O2 等の酸素原子とSiO が結びつき、Si
O がSiO2に変化していくためと考えられる。その意味で
は(表2)および(表5)の構成はふさわしくない。し
かし、SiO が短期間でSiO2に変化することはなく、実用
上は採用できることが多い。
【0138】なお、先の実施例では、第1および第2の
誘電体薄膜23の光学的膜厚をλ/4、画素電極、対向
電極としてのITO薄膜の光学的膜厚をλ/2とした
が、第1および第2の誘電体薄膜23の光学的膜厚をλ
/4、ITO薄膜の光学的膜厚をλ/4としても良い。
【0139】さらに、反射防止膜の理論で述べれば、N
を1以上の奇数、Mを1以上の整数としたとき、第1お
よび第2の誘電体薄膜23の光学的膜厚は(N・λ)/
4、ITO薄膜23の光学的膜厚は(N・λ)/4であ
れば良い。もしくは、第1および第2の誘電体薄膜23
の光学的膜厚は(N・λ)/4、ITO薄膜の光学的膜
厚は(M・λ)/2であれば良い。
【0140】さらには、図2(b)で示すように第1お
よび第2の誘電体薄膜23のうち一方は省略することが
できる。その場合は、多少反射防止としての性能は低下
するが、実用上は十分であることが多い。さらには図2
(c)で示すように対向電極20、画素電極14および
誘電体薄膜23の膜厚をλ/4としても良い。この場合
も、反射防止の理論を適用する事ができる。以上のよう
に電極を層構造とすることにより各電極で反射する光を
防止できるから、表示コントラストを大幅に向上するこ
とができる。
【0141】以下、図面を参照しながら本発明の他の実
施形態にかかる表示パネルについて説明する。図14は
本発明の他の実施形態にかかる表示パネルの説明図を示
す。隣接したカラーフィルタ17間にブラックマトリッ
クス21bが形成もしくは配置されている。ブラックマ
トリックス21bの幅はブラックマトリックス21aよ
り狭くする。ブラックマトリックス21bはクロム(C
r)等で形成する方法が用いられる。また、R、G、B
のカラーフィルタの3色もしくは2色を重ねてブラック
マトリックス21bとする方法も用いられる。
【0142】また、ゼラチンやカゼインを黒色の酸性染
料で染色してブラックマトリックス21bとして用いて
も良い。例えば、単一で黒色となるフルオラン系色素を
発色させて用いることもでき、緑色系色素と赤色系色素
とを混合した配色ブラックを用いることもできる。
【0143】以上の材料はすべて黒色の材料であるが、
本発明の他の実施形態にかかる表示パネルを投射型表示
パネルのライトバルブとして用いる場合はこれに限定さ
れるものではなく、R光を変調する液晶表示パネルのブ
ラックマトリックス21bとしてはR光を吸収させるこ
とさえできれば良い。したがって、色素を用いて天然樹
脂を染色したり、色素を合成樹脂中に分散した材料を用
いることができる。例えば、アゾ染料、アントラキノン
染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料な
どから適切な1種、もしくはそれらのうち2種類以上を
組み合わせれば良い。特に補色の関係にあるものを用い
ることが好ましい。例えば、入射光が青色のときには、
ブラックマトリックス21bを黄色に着色させる。
【0144】これらのブラックマトリックス21bの材
料、構成等に関する事項はブラックマトリックス21a
に適用することができる。図14において、入射光Aは
ブラックマトリックス21bに吸収される。したがっ
て、入射光は減少し、ブラックマトリックス21aが光
を吸収することにより加熱され、液晶層15に熱を伝達
し液晶層15を劣化させるという問題が少なくなる。
【0145】一方、カラーフィルタ17aを透過した入
射光Bは一定の広がり角θをもつが、広がった光はブラ
ックマトリックス21aに吸収される。したがって隣接
した画素電極14bに入射することがなく、表示画像の
色純度は良好に保たれる。
【0146】図14の構成ではフィルタ基板18と対向
基板11の両方にブラックマトリックス21が形成され
ているため、ブラックマトリックス21a、21bを用
いてフィルタ基板18と対向基板11との位置合わせを
行うことができる。また、ブラックマトリックス21a
での光吸収が少なく、液晶層15の劣化も防止できる。
【0147】図14の表示パネルを投射型表示装置のラ
イトバルブとして用いる時は、投射レンズ(図示せず)
のピント位置はブラックマトリックス21aまたは画素
電極14の位置ではなく、カラーフィルタ17の位置で
あることが好ましい。ブラックマトリックス21aは太
く目立つからである。一方、ブラックマトリックス21
bは細く目立ちにくい。したがって、ピント位置をブラ
ックマトリックス21bの位置にすることにより、なめ
らかな表示画像にすることができる。
【0148】図1、図14においてはブラックマトリッ
クスを表示パネル24に形成もしくは配置したが、図1
5に示すように実用上は省略できる場合が多い。カラー
フィルタ間に入射した光、例えば図15に示す入射光C
は一定の広がり角を有する。しかし、カラーフィルタ間
にはソース信号線19等が形成されており、光変調に寄
与する画素電極はない。したがって、例えばカラーフィ
ルタ17aと17bの光が混ざり合って出力されること
はない。
【0149】このように開口率Pが比較的低く、隣接画
素間隔距離が長い場合は、ブラックマトリックス21は
省略することができる。もしくは、図14のブラックマ
トリックス21aとブラックマトリックス21bのうち
少なくとも一方は省略できる。
【0150】図16はブラックマトリックス21のかわ
りに遮光壁161を形成した構成である。遮光壁の幅は
ソース信号線161と同等の幅に形成する。遮光壁16
1はカラーフィルタ17上に形成するか、もしくは遮光
壁161を形成後、カラーフィルタ17を形成する。遮
光壁の構成材料としては図14で説明したブラックマト
リックス21bと同様の材料で構成することができる。
【0151】カラーフィルタ17と対向基板11(もし
くはアレイ基板12)との接着は透明接着剤16で行
う。遮光壁161を形成することにより、図14のよう
にブラックマトリックス21aを形成せずともカラーフ
ィルタ17aを透過した光が画素電極14bに入射する
ことはない。遮光壁161がカラーフィルタ17を透過
した光が干渉することを防止するからである。
【0152】図17において、カラーフィルタ上にマイ
クロレンズ172を配置した構成を示す。もちろんカラ
ーフィルタ17は対向基板17上に形成しても良いし、
マイクロレンズ172を赤(R)、緑(G)、青(B)
の3原色に色わけしても良い。マイクロレンズは凸レン
ズ効果をもつようにし、制限条件を満足するように、平
面を入射光側にむけて構成することが好ましい。また、
マイクロレンズはフレネルレンズで構成しても良い。さ
らには何らかの集光効果を有するものでも良い。例え
ば、回折格子等である。また、凸レンズだけに限定する
ものではなく、かまぼこ状(ストライプ状)、つまりシ
リニドリカルレンズであっても良い。
【0153】マイクロレンズ172の屈折率n1 は光結
合層16の屈折率n2 に比較して、大きい、つまりn1
>n2なる関係を保つようにすることにより凸レンズと
して機能する。逆の場合は凹レンズとなってしまう。形
状は凸状であれ凹状であれ、凸レンズとして機能するよ
うにする。マイクロレンズ172はスタンパを用いて形
成するのが容易である。
【0154】n1 とn2 の屈折率差Δnは0.15以内
となるようにする。理想的には0.1以内となることが
好ましい。屈折率差Δnが大きいとマイクロレンズ17
2の焦点距離が短くなり、対向基板11(またはアレイ
基板12)内に焦点ができてしまうからである。対向基
板11は比較的厚いためマイクロレンズの焦点距離を長
くする必要があり、そのため前述の屈折率差Δnの条件
を満たす必要がある。当然のことながら対向基板11が
薄いとき、もしくは画素サイズが大きいときは屈折率差
Δnを大きくすることができる。屈折率差Δnを大きく
するには、光結合層16を少なくし、空気とすることが
簡易である。
【0155】入射光A、Bはマイクロレンズ172によ
り屈折させられる。そのため隣接した画素に色が混ざり
合うことがない。例えば、カラーフィルタ17aを通過
した光が画素電極14bに入射することがない。そのた
め、ブラックマトリックス21を形成せずとも色純度を
良好に維持できる。対向電極20上にブラックマトリッ
クス21を形成しない場合、混合溶液の相分離時に紫外
線光がブラックマトリックスに吸収されることがなく、
良好に相分離できる。
【0156】図17では凸状のマイクロレンズを形成す
るとしたが、図18に示すようにマイクロレンズアレイ
基板181中にマイクロレンズ172を形成しても良
い。この構成は日本板硝子(株)が実用化している。主
としてイオン交換方法で形成する。
【0157】カラーフィルタ17はマイクロレンズアレ
イ基板181上に形成する。光結合層16(接着層)は
マイクロレンズ172と画素14との位置を固定するた
めおよび界面反射を防止するために形成するが、必要が
ない場合は形成しなくても良い。光結合層16はマイク
ロレンズアレイ基板181と対向基板11との密着性を
良好とするために硬化時の収縮率の大きいものを用いる
ことが好ましい。
【0158】マイクロレンズ172はスタンパ技術もし
くはイオン交換技術を用いて形成または構成するとした
が、図19に示すマイクロレンズアレイ基板181のよ
うに塗布技術を用いて構成しても良い。図19のマイク
ロレンズアレイ基板181は表面にもしくはアレイ基板
181そのものが樹脂をはじく、つまり親水性のない材
料で形成されている。例えば、テフロン樹脂フッ素コー
ト材が用いられる。その他ポリエステル、ポリプロピレ
ン等のオレフィン系の樹膜も用いることができる。これ
を、分離膜191と呼ぶ。分離膜191は、図21
(a)に示すようにマイクロレンズ172形成部が円形
等に開口された形状、または図21(b)のようにスト
ライプ状に形成されている。分離膜191は塗布等され
た樹脂をはじく。すなわち、分離膜191はその性質と
して塗布、印刷もしくは滴下等された樹脂等をその表面
から除去する。
【0159】図19においてマイクロレンズ172は透
明樹脂材料で形成される。透明樹脂材料としては、アク
リレート基を有する重合性化合物、たとえばアクリレー
ト系ハードコート剤が好ましい。樹脂成分は70〜80
%、粘度は0.15〜0.2Pa・Sのものを用いるこ
とが好ましい。
【0160】図20は図19に示すマイクロレンズアレ
イ基板181の製造方法の説明図を示す。図20(a)
に示すように、基板181上に、分離膜191を塗布技
術、場合によっては蒸着技術によって形成する。分離膜
191はマイクロレンズを形成する箇所を除去するよう
にパターニングを行う。
【0161】次に、図20(b)に示すように、基板1
81上に透明樹脂202を滴下もしくはスクリーン印刷
技術により塗布し、一方からローラ201により押圧し
ていく。もちろん、メッシュ版を用いて基板181上に
透明樹脂202を印刷して透明樹202を所定の膜厚に
形成しても良いし、ローラ201に透明樹脂202を塗
布して基板181に透明樹脂を転写しても良い。いずれ
にせよ、透明樹脂202は形成するマイクロレンズ17
2の高さに応じてその膜厚を調整して基板181上に形
成する。
【0162】透明樹脂202を塗布後、しばらく放置す
ると分離膜191上の透明樹脂202がはじかれて透明
樹脂202は分離膜191上から除去される。また、透
明樹脂202は表面張力により凸状のマイクロレンズ状
となる。
【0163】図21(a)のように分離膜191aが形
成されている場合は凸レンズとなり、図21(b)のよ
うに分離膜191bが形成されている場合はシリニドリ
カルレンズ(かまぼこ型レンズ)となる。
【0164】そして、図20(c)に示すように、十分
透明樹脂202が凸状となった後、紫外線光を照射し、
透明樹脂202を硬化させてマイクロレンズ172とす
る。本発明にかかるマイクロレンズアレイ基板181の
製造方法では、広面積に均一にマイクロレンズ172を
形成することができ、安価である。また透明樹脂202
の膜厚をローラ201等で調整することによりマイクロ
レンズ172の高さ、つまり焦点距離を自由に制御する
ことができる。また、ローラ201等の圧力を変化する
ことにより、基板181の中央部におけるマイクロレン
ズ172の高さを高く、両端部のマイクロレンズ172
の高さを低くすることもできる。
【0165】また、画素電極14は、透明電極だけでは
なく、図22に示すようにアルミニウム(Al)、クロ
ム(Cr)もしくは誘電体ミラーで形成することによっ
ても反射型の表示パネルを構成できる。
【0166】また、TFT221等のスイッチング素子
上に遮光膜222を形成すればブラックマトリックス2
1は形成する必要がない。遮光膜222は図108に示
すように樹脂材料で形成することが好ましい。
【0167】また、図22に示すような画素電極14を
反射型にする構成の他にも、図23に示すように、対向
電極を反射型にする構成も考えられる。図23は対向基
板11にアルミニウム(Al)等で反射膜231を形成
し、反射膜231上にカラーフィルタ17を形成してい
る。さらにカラーフィルタ上に透明電極つまり対向電極
20を形成している。
【0168】反射膜231を対向電極20と併用しても
良いが、敢えて対向電極20を形成しているのは、カラ
ーフィルタ17による電圧降下の影響を防止するためで
ある。図23に示す構成では、画素電極14と対向電極
20間に電圧降下を引きおこす物質がなく、低電力駆動
(光変調)を実現することができる。
【0169】なお、画素電極14および対向電極20と
界面反射を防止するために図2に示すような反射防止構
成を採用することが望ましい。以上の本発明の実施形態
にかかる表示パネルはカラーフィルタ17を用いて色分
離を行うものである。しかし、光吸収性のカラーフィル
タは、光吸収する割合が高く、光利用効率が良好とは言
えないという欠点も有している。
【0170】図24は、上記課題を解決するために、微
小プリズム242とマイクロレンズ172を用いて色分
離を行う構成の表示パネルを示す。図25に示すよう
に、微小プリズムは画素サイズに対応する大きさであ
り、R、G、Bの組の画素に対して、1つのX字プリズ
ム242と“/”状の反射面を有する2つのプリズム2
4(以後「ミラープリズム」という。)から構成され
る。ミラープリズム242bおよび242cは金属もし
くは、誘電体多層膜が蒸着された反射面251を具備す
る。またX字プリズム241は2つの光分離面252
a、252bを有する。ここでは説明を容易にするため
に光分離面252aはR光を反射し、G光を透過するも
のとし、光分離面252bはB光を反射し、G光を透過
するものとする。
【0171】図25に示すように、入射光たる白色光は
マイクロレンズ172により集光され、X字プリズム2
41のほぼ画素サイズに等しい開口部dに集光される。
集光された光は光分離面252aでRが反射され、前記
R光はミラープリズム252aの反射面251aで反射
されて画素14cに入射する。また、光分離面252b
はB光を反射し、ミラープリズム242bの反射面25
1bで反射されて画素14aに入射する。G光は光分離
面252を透過し画素14bに入射する。なお、反射面
251を誘電体ミラーで形成し、適正なカットオフ帯域
とすることにより、画素14c、14aに入射する光の
帯域幅を制限することができ、表示パネル24が変調す
る表示画像の色純度は向上する。
【0172】図25のようなマイクロレンズ172と微
小プリズム241、242を組み合わせた構成を採用す
ることにより、カラーフィルタを用いずに3原色光に色
分離を行うことができる。
【0173】マイクロレンズ172はスタンパ方法で形
成しても、また、イオン交換方法にて形成しても良い。
また、マイクロレンズ172に着色等を行うことにより
表示画像の色純度を向上させることも可能である。
【0174】X字プリズム241およびミラープリズム
242は図26に示すようにストライプ状に構成する。
もちろんキューブ状に構成しても良い。また、図27に
示すように三角状に構成しても良い。
【0175】図28は本発明の他の実施形態にかかる表
示パネルの構成図を示す。図28においては、1つのマ
イクロレンズ172とそれに対応するミラープリズムを
3個用いた組で色分離を行っている。ミラープリズム2
42fには、誘電体ミラーからなる光分離面252aが
形成され、ミラープリズム242gには誘電体ミラーか
らなる光分離面252bが形成されている。また、ミラ
ープリズム242hには誘電体ミラーもしくは金属ミラ
ーからなる光分離面(反射面)252cが形成されてい
る。
【0176】今、説明を容易にするため光分離面252
aはR光を透過、他の波長の光を反射するとし、光分離
面252bはG光を反射し、B光を透過するとし、光分
離面252cはB光を反射するとする。
【0177】マイクロレンズ172で集光された入射光
はミラープリズム242fの開口部dに入射する。入射
光は光分離面252aでR光以外が反射され、透過光R
は画素14aで変調される。また光分離面252bはG
光を反射し、画素14bは前記G光を変調する。さらに
光分離面252cは残った光を反射し、画素14cは前
記光を変調する。
【0178】以上のように光分離(色分離)を行うこと
によりカラーフィルタ17を用いずとも白色光をR、
G、Bの3原色光に分離でき、フルカラー表示を実現で
きる。なお、R、G、Bの画素14の配置は図のように
限定されるものではない。光分離面252に合わせて配
置すれば良い。
【0179】ミラープリズム252fから252hは図
29に示すようにストライプ状に構成されるが、画素サ
イズに一致させてキューブ状に構成しても良い。また、
ミラープリズム252は、プリズムでなく図30に示す
ように微小ダイクロイックミラー301を並べることに
より構成することも可能である。ダイクロイックミラー
の方がP偏光とS偏光との分離帯域のずれが少なく、ま
た、低コスト化を実現できる。
【0180】図24および図28は画素サイズに一致さ
せて微小プリズム、もしくは微小ダイクロイックミラー
を構成したが、図31はプリズム等の大きさを変化させ
たものを示す。説明を容易にするために、微小プリズム
242bは光分離面252bを有し、R光を透過し、他
のG、B光を反射するものとし、微小プリズム242c
は微小プリズム242bよりも大きく、光分離面もしく
は光反射面252cを有し、G光およびB光を反射する
ものとする。
【0181】また、微小プリズム242cの下面(下
部)には、カラーフィルタ17b、17cが形成もしく
は配置され、カラーフィルタ17bはG光を透過し、カ
ラーフィルタ17cはB光を透過するものとする。な
お、微小プリズム242bの下面(下部)に赤色のカラ
ーフィルタを形成もしくは配置しても良い。また、微小
プリズム242は図30に示すような微小ダイクロイッ
クミラー301に置き換えても良い。
【0182】マイクロレンズ172で集光された入射光
は微小プリズム242bに入射し、光分離面252bは
R光を透過するとともに他の波長帯域の光を反射する。
光分離面252cは、GおよびB光の両方を反射する。
このG光およびB光の分離はカラーフィルタ17で行
う。したがって、光利用効率は図24、図28等の場合
に比較して悪くなる。しかしプリズム(もしくはダイク
ロイックミラー)の数が図28等と比較して2/3とな
るので低コスト化を実現できる。
【0183】特に本発明の表示パネルを投射型表示装置
のライトバルブとして用い、かつ前記投射型表示装置の
放電ランプとしてメタルハライドランプを用いる場合に
は有効である。メタルハライドランプは赤(R)色の光
が少なく色バランスの点から赤色光と有効に利用する必
要があるからである。図31の構成ではR光を変調する
画素14aにはカラーフィルタ17が用いられておら
ず、またプリズム242で光分離されているため、R光
の光利用効率が高い。そのため本発明の実施形態にかか
る表示パネルを採用することにより色バランスの優れた
投射画像を表示することができる。
【0184】なお、図31では画素14b、14cに1
つの微小プリズム242cを配置し、画素14aに他の
微小プリズム242bを配置するとしたが、画素14a
と画素14bに1つの微小プリズムを配置し、画素14
cに他の1つの微小プリズムを配置しても良い。
【0185】また、マイクロレンズ172は光の入射面
に配置するとしたが、これに限定されるものではなく、
図121に示すように、光の入射面(マイクロレンズ1
72a)と光の出射面(マイクロレンズ172b)の両
方に配置しても良い。
【0186】図24等はマイクロレンズ172とプリズ
ムを用いて色分離を行う構成であったが、図99はマイ
クロレンズ172と回折格子991を用いて色分離を行
う構成である。マイクロレンズアレイ基板181にはマ
イクロレンズ172がマトリックス状に形成されてお
り、また、他面には回折格子991が形成もしくは配置
されている。
【0187】なお、回折格子は対向基板11もしくはア
レイ基板12上に形成しても良いが、マイクロレンズ1
72の焦点位置と回折格子991との距離を一定とする
ためマイクロレンズアレイ基板181上に形成しておく
ことが好ましい。マイクロレンズ172と回折格子を一
体とすることにより基板181を1つの光学部品として
取り扱うことも可能となる。また、回折格子991と対
向基板11間は光結合層16で接着しても良い。
【0188】マイクロレンズ172に入射した光はマイ
クロレンズ172により集光され、回折格子991によ
りR、G、Bの光に分離されてそれぞれ対応する画素1
4a、14b、14cに入射する。多少、色純度が悪く
なることが難点であるが、カラーフィルタを用いない点
で光利用率が向上して高輝度表示を実現できる。
【0189】回折格子991の形成はsin形状、矩形
状、ノコギリ歯状、プリズム状あるいはスリット状が考
えられるが、効率および光分離の観点からsin形状と
することが好ましい。
【0190】以下、本発明の実施形態にかかる投射型表
示装置について説明する。本発明の実施形態にかかる投
射型表示装置の構成を図32に示す。1411は光発生
手段としての光源、322は色純度改善フィルタ、32
5は投射手段としての投射レンズである。なお、本発明
の実施形態にかかる投射型表示装置のライトバルブには
本発明にかかる表示パネル24を用いる。
【0191】図32において、光源321は放電ランプ
321a、凹面鏡321b、紫外線赤外線(UVIR)
カットフィルタ321cにより構成される。ランプ32
1aはメタルハライドランプであり、発光管内にディス
プロシウム(Dy)とネオジウム(Nd)が封入されて
いるものである。凹面鏡321bはガラス製で、反射面
に可視光を反射し、赤外光を透過させる多層膜を蒸着し
たものである。ランプ321aからの放射光に含まれる
可視光は、凹面鏡321bの反射面により反射し、その
反射光は平行に近い光になる。凹面鏡321bから出射
する反射光は、UVIRフィルタ321cにより赤外光
および紫外光が除去されて出射する。
【0192】放電ランプ321aとは、超高圧水銀灯
(UHPランプ)、高圧水銀灯、メタルハライドランプ
(MHランプ)、ハロゲンランプ、キセノン(Xe)ラ
ンプなどの放電現象を有するランプを意味する。その
他、広義にはクリプトンランプ、LEDランプ、タング
ステンランプも意味する。
【0193】また、放電ランプのアーク長とは、UHP
ランプ、メタルハライドランプでは、アークを発生する
電極の極間距離、ハロゲンランプは有効フィラメント長
特に最高輝度の20%以上の領域の長さ、キセノンラン
プでは最高輝度の20%以上好ましくは50%以上の発
光球の直径を意味する。
【0194】放電ランプのアーク長をLとし、表示パネ
ルの表示領域の対角長をDとするとき、PD液晶表示パ
ネルをライトバルブとして用いる投射型表示装置では、
D/L>1の関係を満足するようにランプ321aを選
定する。また、さらに好ましくは、D/L>1.6の関
係を満足することが好ましい。D/Lの値が大きくなる
ほど、集光効率は高くなり、高輝度表示を実現できる
が、大きすぎるとランプに比較してパネルサイズが大き
くなることからシステムサイズが大きくなりすぎるから
である。
【0195】図98に基づいて、本発明の投射型表示装
置に用いる色純度改善フィルタ322について説明をす
る。色純度改善フィルタ322はガラス基板の両面にそ
れぞれ第1の誘電体多層膜23aと第2の誘電体多層膜
23bを形成している。第1誘電体多層膜23aは低屈
折率層であるSiO2(屈折率1.46)と、高屈折率層で
あるTiO2(屈折率2.30)との交互に積層した12層
構成であり、SiO2の光学的膜厚が0.188λY(λY
577nm)、SiO2の光学的膜厚が0.375λY 、Ti
O2の光学的膜厚が1.125λY である。また、第2の
誘電体多層膜23bは低屈折率層であるSiO2と、高屈折
率層であるTiO2との交互に積層した12層構成であり、
SiO2の光学的膜厚が0.313λC(λC=490n
m)、SiO2の光学的膜厚が0.625λC 、TiO2の光学
的膜厚が1.875λCである。
【0196】色純度改善フィルタ322はイエロー光
(半値幅約550nm〜600nm)、およびシアン光
(半値幅約475nm〜505nm)をそれぞれピーク
波長で90%以上反射し、レッド、グリーン、ブルーの
3原色光のみが高い透過率を示す。
【0197】なお、高屈折率層の屈折率と低屈折率層の
屈折率層の屈折率差を小さくすれば、さらに反射波長領
域の半値幅を狭くすることができる。次に、このタイプ
の干渉フィルターは、波長λにおける反射ピークの他に
波長λよりも短波長側で周期的に反射ピークが表れると
いう分光性能を有する。しかもその半値幅は周期を重ね
るほど狭くなるという特性を持つ。そこで、この狭い半
値幅の周期的な反射ピークを利用し、イエロー光、もし
くはシアン光の中心波長へシフトさせれば良い。具体的
には上記の低屈折率膜と高屈折率膜の光学的膜厚比が
1:3の交互多層膜の膜厚を相対的に厚くすればよく、
イエロー光に対応する半値幅50nm以下を実現するに
は第2の周期、シアン光に対応する半値幅40nm以下
を実現するには第3の周期をシフトさせることが望まし
い。
【0198】多層膜の光学的膜厚はイエロー光反射の場
合、相対的に略1.5倍とし、低屈折率層が0.375
λ、高屈折率層が1.125λとすればよく、シアン光
反射の場合、相対的に略2.5倍とし、低屈折率層が
0.625λ、高屈折率層が1.875λとすれば良
い。
【0199】なお、反射ピークは第4以降の周期も存在
するが、多層膜の膜厚が厚くなり過ぎるため耐久性の点
で好ましくない。色純度改善フィルタ322においてλ
Y=577nmにしていることに考慮を要する。メタル
ハライドランプは577nmで非常に強い発光スペクト
ルがある。このスペクトルは水銀原子による。また、5
77nmの波長はイエロー光の帯域に該当する。したが
って、577nmの波長の光を十分にカットできなけれ
ば、スクリーンに投影される投射画像の色相を良好にす
ることはできない。
【0200】色純度改善フィルタ322は490nm、
かつ、577nmの発光スペクトルを十分にカットで
き、カットした帯域の半値幅が50nm程度と狭く実現
していることに特徴がある。
【0201】光源321aからの略平行光は、色純度改
善フィルタ322に入射する。色純度改善フィルタ32
2は、純度の高い3原色光成分のみを透過させる。色純
度改善フィルタ322からの透過光は、フィールドレン
ズ323を透過し、本発明にかかる表示パネル24に入
射する。フィールドレンズ323は液晶表示パネル24
の周辺部を透過する光を投射レンズ325に入射させる
ためのものである。表示パネル24に入射した光は、映
像信号に応じて透過率の変化として入射光を変調し、ス
クリーン(図示せず)上にはカラー画像が形成される。
投射画像のフォーカス調整は、投射レンズ325を光軸
326に沿って移動することにより行う。
【0202】色純度改善フィルタ322において光源3
21からの放射光のうち、不要な光成分を除去すること
により、液晶表示パネル24内のカラーフィルタ17で
吸収される光量を減少させることができる。したがっ
て、カラーフィルタ17の光吸収により生じる発熱量が
低下するため、カラーフィルタ17の劣化を抑制するこ
とができる。
【0203】本発明にかかる表示パネル24の出射面に
は透明板325が光結合剤16により光学的に結合され
ている。透明板325aの無効面には黒色塗料324が
塗布されている。
【0204】図32においてAIRコート膜171から
光変調層15までの距離x(インチ)は2次散乱光の発
生を防止し、表示コントラスト(特にウインドウコント
ラスト)を向上させる視点から、表示パネルの有効表示
領域の対角長をd(インチ)とし、透明基板325の屈
折率をnとすると、x≧(d/8)(n2−1)1/2を満
足させることが好ましい。
【0205】なお、透明板325の光出射面を凹レンズ
状とすることによっても表示コントラストを向上するこ
とができる。投射レンズ325の瞳の大きさは、表示パ
ネル24の画面中心にある画素が透明状態の場合に、そ
の画素から拡がって出射する光のうち光量で約90%が
入射する大きさにしている。フィールドレンズ323
は、表示パネル24の表示領域の周辺部を通過する光を
内側に屈折させて投射レンズ325に入射させ、投射画
像の周辺部が暗くならないようにするために用いる。投
射画像のフォーカス調整は、投射レンズ325を光軸3
26に沿って移動することにより行う。
【0206】表示パネル24は映像信号に応じて光散乱
状態の変化として光学像が形成される。投射レンズ32
5は、各画素から出射する光のうちある立体角に含まれ
る光を取り込む。各画素からの出射光の散乱状態が変化
すれば、その立体角に含まれる光量が変化するので、表
示パネル24上に散乱状態の変化として形成された光学
像はスクリーン327上で照度の変化に変換される。こ
うして、液晶表示パネル24に形成された光学像は、投
射レンズ325によりスクリーン327上に拡大投射さ
れる。また透明板325および光吸収膜324により2
次散乱光が抑制されコントラストが向上する。
【0207】表示パネル24としてPD液晶表示パネル
を用いる時は投射レンズ325の有効FナンバーはF7
〜F10とする。また、証明光のFナンバーと投射レン
ズFナンバーとはほぼ同一にする。
【0208】また、ランプ321cの点灯後、ランプ3
21cの光出力が十分な値となるまで、表示パネル24
には映像信号を印加しない。また音声も出力しない。ラ
ンプ321c輝度の立ち上がり中は音声にノイズがのり
やすく、また映像信号にもノイズが乗りやすいためであ
る。そのためランプ点灯後、マイコンを用いてタイマー
を動作させ、所定期間経過後に音声等が出力されるよう
にしている。
【0209】以上はスクリーン327と投射部とが別々
になった構成であった。かかる投射型表示装置を、図3
5に示すようにキャビネット352内に光学系ブロック
351として配置すれば、リア型プロジェクタを構成で
きる。リア型プロジェクタとはスクリーン327と投射
部(投射型表示パネル)が一体となったものであり、プ
ロジェクションテレビと呼ばれるものである。
【0210】投射型表示装置(光学系ブロック351)
から出射した光はミラー331aおよび331bで反射
されスクリーン327に出射される。スクリーン327
は透過型のスクリーンであり、フレネルレンズとレンチ
キュラレンズ(かまぼこ型レンズ)とを貼り合わせたも
のである。
【0211】また、図36で示すように投射レンズ32
5内にミラー331を配置し、光学ブロック351を横
配置とすれば奥行きを短くすることができる。したがっ
て、コンパクトなリア型プロジェクタを構成することが
できる。一体として形成された投射レンズ325内にミ
ラーを配置し、光路を90度曲げる構成はリアプロジェ
クタに特に有効である。
【0212】上記の説明において表示パネルは透過型で
あった。したがって、投射型表示装置も透過型であっ
た。しかし、反射型で構成することは容易である。ただ
し、反射型の投射型表示装置に用いるライトバルブは反
射型の表示パネルを用いる。反射型の表示パネルの一例
として、図22に示す画素電極14を反射電極としてア
ルミニウム(Al)等を用いて形成したものが考えられ
る。反射型の表示パネルの場合は対向電極20側から光
は入射し、再び対向電極20側から出射する。
【0213】以下、反射型の投射型表示装置について図
33に基づいて説明をする。図33に反射型の投射型表
示装置の構成図を示す。投射レンズ325は液晶表示パ
ネル24側の第1レンズ群325aとスクリーン327
側の第2レンズ群325bとで構成され、第1レンズ群
325aと第2レンズ群325bとの間には平面ミラー
331が配置されている。液晶表示パネル24の画面中
心にある画素から出射する散乱光は、第1レンズ群32
5aを透過した後、約半分が平面ミラー331に入射
し、残りが平面ミラー331に入射せずに第2レンズ群
325bに入射する。平面ミラー331の反射面の法線
は投射レンズ325の光軸326に対して45°傾いて
いる。光源321からの光は色純度改善フィルタ322
でシアン、イエローの帯域の光がカットされる。次に前
記光は平面ミラー331で反射されて第1レンズ群32
5aを透過する。
【0214】液晶表示パネル24で反射した光は第1レ
ンズ群325a、第2レンズ群325bの順に透過して
スクリーン327に到達する。投射レンズ325の絞り
の中心から出て液晶表示パネル24に向かう光線は、液
晶層15にほぼ垂直に入射するように、つまりテレセン
トリックとしている。
【0215】図34は偏光ビームスプリッタ(以後、P
BSと呼ぶ)341を用いた投射型表示装置の構成図を
示す。光源321から出射された光は色純度改善フィル
タ322でシアン、イエロー帯域の以外の光成分が反射
され、PBS341に入射し、光分離面252でS偏光
が反射される。反射した光は反射型の液晶表示パネル2
4に入射する。前記表示パネル24は映像信号に基づい
て入射光を変調し、変調した光はPBS341と投射レ
ンズ325を通過し平面ミラー331で反射されてスク
リーン327に投射される。
【0216】図37は、本発明にかかる表示パネル3つ
をライトバルブとして用いる投射型表示装置の構成図を
示す。301aはR光を反射させるダイクロイックミラ
ー(RDM)、301b、301cはG光を反射させる
ダイクロイックミラー(GDM)、301dはB光を反
射させるダイクロイックミラー(BDM)である。
【0217】R光を変調する液晶表示パネル24Rの液
晶層15の膜厚を他のGおよびB光を変調する液晶表示
パネル24G、24Bの液晶層15の膜厚に比較して厚
めにして構成する。また、変調する光の波長に応じて、
液晶の水滴状液晶の平均粒子径またはポリマーネットワ
ークの平均孔径を変化させている。変調の光の波長が長
くなるほど前記平均粒子径または平均孔径は大きくす
る。これは光が長い波長になるほど散乱特性が低下しコ
ントラストが低くなる傾向があるからである。
【0218】以下、本発明の実施形態にかかる投射型表
示パネルの動作について説明する。なお、R、G、B光
のそれぞれの変調系については、ほぼ同一動作であるの
でB光の変調系を例に挙げて説明する。
【0219】光源321から白色光が照射され、この白
色光のB光成分はRDM301aにより反射される。こ
のR光は液晶表示パネル24Rに入射する。表示パネル
24Rで散乱した光は投射レンズ325によりスクリー
ン(図示せず)に拡大投影される。以上のようにして、
スクリーン(図示せず)には画像のR光成分が表示され
る。同様に液晶表示パネル24BはB光成分の光を変調
し、また、液晶表示パネル24GはG光成分の光を変調
して、スクリーン上にはカラー画像が表示される。
【0220】図38はプリズム242aに液晶表示パネ
ル24aをオプティカルカップリングし、また、プリズ
ム242bに液晶表示パネル24b、プリズム242c
に液晶表示パネル24cをオプティカルカップリングし
た構成である。
【0221】結像系にダイクロイックミラーを用いる
と、ダイクロイックミラー301は平面状であるので、
筐体上で正確に位置決めすることが難しい。ダイクロイ
ックミラー301の少しの傾きでスクリーンに3つの表
示パネル24の光学像位置ズレが発生する。また経時変
化(そり等)が発生しやすく3つの表示パネル24の結
像の位置ズレが発生しやすい。しかし、図38の構成で
あれば経時変化に安定でかつ結像の位置の調整が容易で
ある。なお、表示パネル24で散乱した光をプリズム2
42の表面に形成した光吸収膜324で吸収することに
より液晶層15への戻り光をなくし、2次散乱光の発生
を防止するという効果がある。
【0222】投射型表示装置において高輝度表示を維持
しながら、表示コントラストを高くする方法について説
明する。図39は、かかる方法を実現するための構成図
を示す。投射レンズ325は、前レンズ群325aと後
レンズ群325bから構成される。出力部レンズ397
と後群レンズ391bは、絞り396と絞り398を互
いに共役の関係とする。
【0223】入力部レンズアレイ394は、複数の入力
部レンズ399を二次元状に配列して構成する。その構
成の一例を図40に示す。矩形の開口を有する10個の
入力部レンズ399を正円の領域に内接するように配列
している。10個の入力部レンズ399は、同一開口形
状の平凸レンズであり、矩形開口の長辺と短辺の比を
4:3としている。
【0224】同様に中央部レンズアレイ395は、複数
の中央部レンズ400を二次元状に配列して構成する。
入力部レンズ399と同数で同一開口を有する中央部レ
ンズ400を、入力部レンズアレイ394と同様に配列
している。
【0225】次に、本発明の実施形態にかかる投射型表
示装置における照明の手順を説明する。メタルハライド
ランプ321aの発光体392から放射される光は、放
物面鏡321bにより反射されて光軸326とおよそ平
行に進行し、入力部レンズアレイ394に入射する。放
物面鏡321bから出射する光の断面形状は一般に正円
となるので、入力部レンズ399の開口の総和がこれに
内接するように入力部レンズアレイ394を構成する。
入力部レンズアレイ394を通過した光は、入力部レン
ズ399と同数の部分光束に分割され、各部分光束は、
PD液晶表示パネル24の表示領域を照明する。
【0226】入力部レンズ399を通過した光は、各
々、対応する中央部レンズ400の開口に導かれて収斂
される。中央部レンズ400の各々の開口上には、二次
発光体、例えば401A、401Bが形成される。中央
部レンズアレイ395上に形成される複数の二次発光体
401の一例を、図41に模式的に示す。中央部レンズ
400は、各々、対応する光をPD液晶表示パネル24
の表示領域上に有効に伝達する。具体的に、対応する入
力部レンズ399の主平面上の物体、例えば、402
A、402B、の実像393をPD液晶表示パネル24
の表示領域近傍に形成する。ただし、各々の中央部レン
ズ400は適当に偏心させており、複数の像を重畳させ
て1つの実像393を形成する。
【0227】以上の構成によれば、PD液晶表示パネル
24の表示領域と入力部レンズ399の各々の開口と
は、互いにおよそ共役の関係となる。従って、入力部レ
ンズ399の開口をPD液晶表示パネル24の表示領域
と相似形状とすれば、照明光の断面と表示領域の形状を
整合させて、光損失を抑制できる。従って、図40に示
した入力部レンズアレイ394は、NTSCに対応した
アスペクト比が4:3の映像を表示するPD液晶表示パ
ネル24と組み合わせて用いると良い。
【0228】一般に、放物面鏡などの凹面鏡から出射す
る光には、比較的大きな明るさムラがある。明るさムラ
の大きい光をそのまま伝達してPD液晶表示パネル24
を照明すると、投射画像の明るさの均一性が低下する。
明るさが比較的均一な領域のみを利用して照明すると、
利用できない光が増加するので光利用効率が低下する。
これに対し、本発明にかかる投射型表示パネルは、高い
光利用効率を得ると共に、明るさの均一性の優れた投射
画像を得ることができる利点がある。その理由を以下に
述べる。
【0229】入力部レンズアレイ394は、明るさムラ
の大きな光を複数の部分光束に分割する。各部分光束の
入力部レンズ399の開口上における明るさムラは、分
割前の光束断面の明るさムラと比較して小さい。中央部
レンズ400の各々は、明るさムラの少ない部分光束を
適当な大きさに拡大し、PD液晶表示パネル24の表示
領域上に重畳させる。従って、明るさの均一性の良好な
照明を実現できる。
【0230】入力部レンズ399の開口の総和を入射す
る光束の断面に内接させるので、入力部レンズアレイ3
94における光損失は少ない。また、中央部レンズ40
0の開口の各々を二次発光体401に対して十分な大き
さとするので、中央部レンズアレイ395における光損
失は少ない。さらに、PD液晶表示パネル24に入射す
る光の断面を表示領域の形状に整合させるので、PD液
晶表示パネル24における光損失は少ない。従って、発
光体392から放射される光の大部分は、放物面鏡32
1bにより反射され、入力部レンズアレイ394、中央
部レンズアレイ395、出力部レンズ397、PD液晶
表示パネル24を通過して投射レンズ325に到達す
る。従って、投射レンズ325における光損失を抑制す
れば、高い光利用効率を実現し、明るく、明るさの均一
性の優れた投射画像を得る。
【0231】ところで、中央部レンズアレイ395上に
は離散的に複数の二次発光体401が形成されるので、
この場合の照明光の有効Fナンバーは、二次発光体40
1の面積の総和から等価的に換算される照射角から定め
る必要がある。一方、PD液晶表示パネル24から光軸
326と最も角度を成して出射する光の集光角は、この
等価的な照射角よりも大きな値となる。従って、光損失
を抑制するためには、投射レンズ325の有効Fナンバ
ーを照明光の実効的な有効Fナンバーよりも小さくする
必要がある。これは、PD液晶表示パネルの場合に、投
射画像のコントラストを低下させるので問題がある。
【0232】これに対し、本発明の他の実施形態にかか
る投射型表示パネルは、絞り396と絞り398の働き
により、光損失を増加させることなく照明光側と投射レ
ンズ側の開口をいずれも必要最小限の大きさにできるの
で、コントラストの低下を抑制できる。具体的には、離
散的に形成される二次発光体401の有効領域に合わせ
て、照明光側の絞り396の開口を図42に示すような
形状とする。破線は図41に示す中央部レンズ400の
各々の開口に対応する。また、投射レンズ側の絞り39
8の開口上には二次発光体401の実像が形成されるの
で、絞り398の開口形状も、絞り396の開口形状と
同様にする。これにより、絞り396を通過した光は絞
り398を通過するので、高い光利用効率を実現でき
る。同時に、投射レンズ325は照明光が必要とする必
要最小限の開口を提供するので、コントラストの高い表
示画像を実現できる。その結果、明るく高画質の投射画
像を提供できるので、非常に大きな効果を得ることがで
きる。
【0233】本発明にかかる投射型表示パネルに用いる
入力部レンズアレイ394、中央部レンズアレイ39
5、絞り396、絞り398は、以下のように構成する
となお良い。図43は、この場合の中央部レンズアレイ
395の構成を示す。一般に、二次発光体401の大き
さは、光軸近傍に位置する入力部レンズ399の形成す
るものほど大きい。従って、中央部レンズ400の各々
の開口は必ずしも同一である必要はなく、二次発光体4
01の各々に対して必要十分な大きさとすれば良い。開
口を有効に異ならせた複数の中央部レンズ400を凝集
して配列し、中央部レンズアレイ395を構成すれば、
開口領域の総和を小さくできる利点がある。中央部レン
ズアレイ395と組み合わせる入力部レンズアレイ39
4は、入力部レンズ399の各々を適当に偏心させ、対
応する中央部レンズ400の開口中心に二次発光体40
1を形成すれば良い。
【0234】この場合、照明光側の絞り396の代わり
に図44に示す開口形状の絞り398を用いると良い。
投射レンズ側の絞り398についても同様である。これ
により、光損失を生じることなく、中央部レンズアレイ
395の開口径を小さくでき、かつ、投射レンズ325
のレンズ径を小さくできる利点がある。
【0235】本発明にかかる投射型表示パネルは、以上
述べたように離散的に複数の二次発光体を形成して表示
パネル24を照明する場合に、より大きな効果を得る。
最大集光角の大きな投射レンズ325を用いたとして
も、離散的に複数の開口を有する絞りを備えることで、
表示パネル24から出射する光に対して必要最小限の開
口を提供できる。その結果、明るくコントラストの高い
投射画像を得ることができる。
【0236】投射レンズ325の絞り398の近傍もし
くは出射面には図114に示すように回折格子板114
1を配置もしくは形成することが好ましい。これは以下
の理由による。
【0237】透過型の液晶表示パネル24にはブラック
マトリックス21が形成されているのが通常である。開
口率Pが低い場合、ブラックマトリックス21の幅(占
める面積)は大きくなる。そのため投射画像に黒いブラ
ックマトリックスがくっきりと投射されてしまう。太く
黒いブラックマトリックス21は画素をくっきりとさせ
る効果はあるが、通常のCRT方式のテレビ画像と異な
るため、違和感を与える。特にカラーフィルタ17を有
する表示パネル24を1枚用いた投射型表示装置でこの
違和感は大きい。
【0238】この違和感を解消するためにはブラックマ
トリックス21を目立たなくする必要がある。絞り31
8位置に図114に示すように回折格子板1141を配
置すれば、投射画像のブラックマトリックス21位置に
近傍画像のカラーフィルタ像が重ねられて投射されるた
め、ブラックマトリックス21の像が目立たなくなる。
【0239】絞り398は光が集光されているため回折
格子板1141はガラス上に無機材料を用いて構成する
ことが好ましい。また、回折格子によりブラックマトリ
ックス21像を目立ちにくくする方法として、図115
に示すように投射レンズ325の出射側レンズ323に
回折格子シート1151を貼り付ける構成も考えられ
る。回折格子シート1151は光結合層16で貼り付け
られる。なお、回折格子シート1151は回折格子板1
141でも良く、また、界面反射が問題とならないとき
は光結合層16は配置する必要はない。
【0240】さらには、ブラックマトリックス21像を
目立たなくする構成としては図126に示すように表示
パネルの表面に、回折格子シート1151を貼り付ける
構成も考えられる。なお、回折格子シート1151とは
フィルム上に突起等を形成し、入射光を回折させるよう
に構成したシートである。
【0241】上記回折格子板1141等により投射画像
上でブラックマトリックス21を目立ちにくくする方法
以外にも、意図的に投射レンズ325の結像位置(以下
ピント位置と呼ぶ)をずらせる方法も考えられる。通常
投射レンズ325のピント位置は液晶層15(つまり画
素電極14もしくはブラックマトリックス21)に合わ
せる。つまり、投射画像のフォーカス調整はブラックマ
トリックス21等がスクリーンにちょうど結像するよう
にする。そのため、ブラックマトリックス21像が目立
ってしまう。
【0242】意図的にピント位置をブラックマトリック
ス21位置からずらせばブラックマトリックス21像が
目立ちにくくなり、また隣接した画素のカラーフィルタ
17の色が混ざり合い、CRT方式のテレビと同様の表
示となる。しかし、単にピント位置をずらせたのでは、
観察者は画像がピンボケと認識する。そこで、本発明に
かかる表示パネルは図110に示すように液晶層15以
外の箇所に投射レンズ325のフォーカス位置となるパ
ターンを形成する。このパターンを擬似ブラックマトリ
ックス1101と呼ぶ。
【0243】図110において擬似ブラックマトリック
ス1101は透明基板1102上に形成している。擬似
ブラックマトリックス1101はブラックマトリックス
21の幅よりも十分細く、またブラックマトリックス2
1の形成面積よりも少なく形成をする。擬似ブラックマ
トリックス21はスクリーン印刷技術、金属薄膜を蒸着
しエッチングすることにより形成をする。ただし、液晶
表示パネルのブラックマトリックス21幅は20μm以
下あることが多いため、エッチング技術で作製しなけれ
ば困難であろう。使用材料としてはアルミニウム(C
r)、クロム(Cr)、Ti(Ti)などの金属材料が
例示される。その他、半導体の製造に用いるレジスト、
カラーフィルタに用いられる樹脂(たとえばゼラチン、
PVA)を用いてもかまわない。
【0244】擬似ブラックマトリックス1101は図1
10の点線に示すように透明基板1102の空気との界
面に形成もくしは配置しても良い(擬似ブラックマトリ
ックス1101b)。また光結合層16は界面反射が問
題とならない場合は省略することができる。さらに擬似
ブラックマトリックス1101は図113に示すように
対向基板1101cに直接形成しても良い。もちろんア
レイ基板11上に形成しても良い。
【0245】擬似ブラックマトリックス1101の形成
位置からブラックマトリックス21の形成位置までの距
離k(mm)は投射レンズのF値によって異なる。投射
レンズ325のFナンバーをFとしたとき、実験によれ
ばF/20≦k(mm)≦F/4の関係を満足する必要
があった。
【0246】k(mm)の値が小さいほど類似ブラック
マトリックス1101位置にフォーカスしてもブラック
マトリックス21にフォーカスされやすくなる。逆にk
(mm)の値が大きくなりすぎると投射画像がピンボケ
となり解像度が低下してしまう。また、投射レンズの焦
点深度はF値が大きくなるほど大きくなる。逆にF値が
小さくなるほど浅くなる。
【0247】PD液晶表示パネルをライトバルブとして
用いる投射型表示装置は投射レンズのF値が6以上と大
きいためkの値も大きくなる。kは対向基板のガラス板
厚によって規定される。したがってkの値はある程度大
きくなれば、擬似ブラックマトリックス1101は対向
基板11内に形成する必要が生じるため、実際上は実現
不可能となる。以上のことから擬似ブラックマトリック
ス1101を形成する構成は投射レンズ325のF値が
大きいPD液晶投射表示装置に特有の構成と言える。
【0248】もちろん、投射レンズ325のF値が小さ
くとも設計により焦点深度を深くすることは可能であ
る。しかし、この場合、レンズコストが高くなることが
予想される。
【0249】図111はブラックマトリックス21を斜
線で擬似ブラックマトリックス1101を実線で示して
重ね合わせて位置関係を表現した説明図を示す。ブラッ
クマトリックス21の幅をm(μm)とし、擬似ブラッ
クマトリックスの幅をn(μm)としたとき、1/4≦
n/m≦1/2の関係を満足したとき、ブラックマトリ
ックス21が目立ちにくく、良好な画像表示を実現でき
た。
【0250】擬似ブラックマトリックス1101とブラ
ックマトリックス21とはちょうど重なるように配置す
る。ちょうど重ねるために図7に示すように擬似ブラッ
クマトリックス1101と同時に形成(同一マスクで形
成)したマーカと、ブラックマトリックス21と同時に
形成したマーカを基板周辺部に形成したおき、このマー
カを用いて位置合わせを行う。ちょうどブラックマトリ
ックス21と擬似ブラックマトリックス1101とを重
ねることにより擬似ブラックマトリックス1101で遮
光をすることがなく、高輝度表示となる。なお、擬似ブ
ラックマトリックス1101とブラックマトリックス2
1との位置あわせは水平方向を精度よくあわせる必要が
ある。ブラックマトリックス21に対して擬似ブラック
マトリックスが斜めになっていると観察者に違和感を与
えやすい。
【0251】擬似ブラックマトリックスは必ずしも画素
サイズの大きさに対応させる必要はない。図112
(a)では画素の外形を点線で示し、擬似ブラックマト
リックス1101aを実線で示している。擬似ブラック
マトリックス1101の格子のサイズは画素サイズより
も小さくしている。擬似ブラックマトリックス1101
aのサイズを小さくすることにより観察者はより高精度
のドットマトリックスの画像をみているのと錯覚する。
たとえばVGA(480×680ドット)パネルにSV
GA(600×800ドット)パネルの擬似ブラックマ
トリックス1101を形成する。
【0252】また、擬似ブラックマトリックス1101
は格子状に限定されるものではなく、例えば図112
(b)に示すようにドット状の擬似ブラックマトリック
ス1101bでもよく、また、図112(c)に示すよ
うに矩形状の擬似ブラックマトリックス1101cでも
良い。つまり擬似ブラックマトリックスは投射レンズ3
25のフォーカスを合わせるものであり、形状等には左
右されない。
【0253】なお、図123に示すようにフィルタ基板
18上に擬似ブラックマトリックス1101を形成して
も良い。また、表示パネル24の空気との界面に反射防
止シート1231を貼り付けることは光透過率向上に効
果がある。反射防止シート1231とは屈折率が1.5
よりも小さい樹脂をシート上に塗布したものである。反
射防止シート1231を貼り付けることにより空気との
界面反射が防止され、表示パネル24の光透過率が向上
する。
【0254】また、図124に示すように擬似ブラック
マトリックス1101を透明基板1242上に形成し、
かつ、ブラックマトリックス1101を空気と接する面
に形成しても良い。擬似ブラックマトリックス1101
とブラックマトリックス21との距離kを大きくとるこ
とができる。この場合擬似ブラックマトリックス110
1の表面は紫外線硬化樹脂等からなるハードコード膜1
241を形成し、擬似ブラックマトリックス1101が
機械的に破壊されることから防止する。
【0255】なお、図1に示す表示パネルのように擬似
ブラックマトリックスを形成せず、カラーフィルタ17
に置き換えても良い。すなわち、カラーフィルタ17の
形成位置に投射レンズのピント(フォ−カス)を合わせ
ることにより、カラーフィルタ17を擬似ブラックマト
リックスとして機能させるのである。
【0256】また、図125に示すように透明基板12
42とカラーフィルタ17間に冷却水もしくは冷却用の
ゲル1251(以後、冷却液と呼ぶ)を配置しても良
い。冷却液1251はカラーフィルタ17で発生する熱
を効率よく放熱させる。したがって、表示パネル24が
加熱されることがなく劣化しない。なお、冷却液125
1のかわりに空気を流しても良い。空気も流れることに
より冷却効果が高い。特に空気の中でも水素(H2 )ガ
スを流すことが好ましい。
【0257】水素ガスは熱伝達率、表面熱伝導率はそれ
ぞれ空気の6.69倍、1.35倍であり比較的大き
い。そのため、冷却効果が大きいため表示パネル24等
を十分に冷却できる。また、水素は密度が空気の7%と
軽いため、風損が少なくなり、効率が向上する。したが
って冷却ファンの音を減少させることができる。さらに
水素は空気に比べて不活性であるので表示パネルを劣化
させることが少ない。
【0258】また、ケース(図示せず)内に表示パネル
24を配置し、ケースを密封することにより、表示パネ
ルの表面等にホコリ等が付着することがなくなる。擬似
ブラックマトリックス1101等に関する記載事項は、
投射型に用いるすべての表示パネル全般に適用すること
ができる。例えば、TN液晶表示パネル、強誘電液晶表
示パネル等の表示パネル、テキサスインスルメント(T
I)社が開発しているデジタルマイクロミラーデバイス
(DMD)、PLZT表示パネル、光書き込み、レーザ
書き込みおよび熱書き込み型表示パネルである。また、
直視の表示パネルであるプラズマディスプレイ(PD
P)、ELディスプレイ、LEDディスプレイ等にも応
用展開することが可能である。
【0259】スクリーンでブラックマトリックスを目立
たないようにする構成も考えられる。図117は本発明
にかかるスクリーンの説明図を示す。スクリーン117
(a)ではR光が通過する1171a、G光が通過する
範囲1171b、B光が通過する範囲1171cに対応
して光出射面1172a、1172b、1172cが加
工されている。一例として図117(a)ではG光は光
の出射面1172bは平面状に、R光およびB光の出射
面1172cは斜め状にカットされている。G光は光出
射面1172bより真っ直ぐに出射されるが、R光およ
びB光の光出射面1172a、1172cは斜めにカッ
トされているので出射方向が曲げられる。したがって、
観察者から見るとR、G、B光が混ざりあったように見
える。そのためブラックマトリックスも重なったように
(ぼやけたように)なり目立たなくなる。
【0260】図117(a)において光出射面1172
は直線状にカットされているが、これに限定されるもの
ではなく図117(b)に示すように凹面であっても良
い。また3画素(R、G、B画素)を1組として光出射
面1172の形状を定めることに限定するものではな
く、図119に示すように2画素(RとGもしくはGと
B)を組として光出射面1172の形状を定めても良
い。また、さらには3画素以上たとえば(5画素あるい
は6画素等)を組として光出射面1172の形状を加工
しても良い。
【0261】他に、図118のようにスクリーン327
cの光出射面1172bもしくは光入射面1172aに
回折格子シート1151を貼り付けることも効果があ
る。回折格子シートの回折効果によりR、G、Bの画素
の色が混ざり合い、また、ブラックマトリックス像がぼ
やけて良好な画像表示を実現できる。
【0262】なお、本発明にかかる表示パネルのフィル
タ基板18、擬似ブラックマトリックス1101を形成
した透明基板1102、対向基板11を厚く構成し、図
32に示すように透明基板325と同様に構成する(つ
まり、基板厚を厚くすることにより表示パネル24が空
気と接する界面から光変調層15までの距離xを長くす
る)ことにより、2次散乱防止効果等を発揮させること
が可能である。つまり全体として表示パネル24の空気
との界面から光変調層までの距離xを、表示パネルの表
示領域の有効対角長をd、透明基板1102等の屈折率
をnとしたとき、図32と同様にx≧(d/8)(n2
―1)1/2を満足させるようにする。
【0263】また、フィルタ基板18、透明基板110
2、対向基板11の光出射面を凹レンズ状とすることに
より、上式によらなくても2次散乱光の発生を抑制でき
ることは言うまでもない。
【0264】以上の本発明の実施形態にかかる投射型表
示装置では、カラーフィルタ17を表示パネル24に形
成するか、もしくはR、G、Bに対応する3つの液晶表
示パネルを用い、カラー表示を実現するものであった。
この他にも図45に示すようにR、G、Bの3色に塗り
分けられた回転フィルタ451を用いてもカラー画像を
実現することができる。図45において表示パネルはモ
ノクロの表示パネルである。なお図45の投射型表示装
置は透過方式であるが、反射方式にも容易に変更するこ
とができる。したがって表示パネル24はモノクロの反
射型の表示パネルでも良い。
【0265】回転フィルタ451は中心465にモータ
452が取り付けられ、前記モータ452で回転され
る。回転はPLL同期をとり、サーボ制御される。回転
フィルタ451は図46に示すように透明基板462上
にR色のカラーフィルタ466bおよび466d、G色
のカラーフィルタ466a、B色のカラーフィルタ46
6cが配置されている。また各カラーフィルタ466間
には遮光膜461が形成されている。さらにカラーフィ
ルタ466上には保護層463が形成されている。
【0266】表示パネル24は回転フィルタ451と同
期をとりながら画像を表示する。一方、光源321から
の出射光はレンズアレイ334および395を透過して
回転フィルタ451の光通過領域494を透過して、表
示パネル24に入射する。以上の動作によりスクリーン
(図示せず)上にカラー画像が表示される。
【0267】回転フィルタ451が加熱されることを防
止するため、回転フィルタ451の光入射面には赤外線
カットフィルタを配置するか、もしくは回転フィルタ4
51の裏面に誘電体多層膜からなる赤外線反射膜を形成
することが好ましい。
【0268】回転フィルタ451のカラーフィルタ46
6は誘電体多層膜で形成しても良い。誘電体多層膜は光
を吸収しないため、加熱されることがなく好ましい。ま
た、表示パネルの遮光膜461も誘電体多層膜で形成す
ることにより入射光を吸収することがなくなる。そのた
め、表示パネルが加熱されることが少なくなり、より強
度の強い光を前記表示パネルに入射できるようになる。
また、誘電体多層膜からなるカラーフィルタはガラス基
板にR、G、Bごとに形成し、所定の形状にカットし
て、ポリカーボネートなどの透明の円盤462に貼り付
けることにより構成しても良い。
【0269】回転フィルタ451は反射型でも構成でき
る。たとえば、アルミの円盤にR、G、Bもしくはシア
ン、マゼンタ、イエローのカラーフィルタを塗布するこ
とにより作製すれば良い。
【0270】回転フィルタ451の表面には静電気の発
生を防止するため、静電気防止加工を施しておくことが
好ましい。たとえば、表面を親水基が多い樹脂などで被
覆すれば良い。また、回転フィルタ451において、表
示に有効な光が通過しない領域には凹凸を形成する。こ
れは回転フィルタ451と空気との摩擦を低減するため
である。ゴルフボールの表面に凹凸を形成することによ
り、摩擦が減り、飛距離がのびる原理の応用である。
【0271】また、マイクロレンズ172とダイクロイ
ックミラー301を用いることによりカラーフィルタ1
7を用いずにカラー表示を実現することができる。図1
20はその構成図である。光源からの白色光はダイクロ
イックミラー301によりB、G、R光の光軸が変化さ
せられ、図121に示すようにマイクロレンズ172a
に入射する。マイクロレンズ172aは入射光をR、
G、Bの光に分離し、それぞれの画素14a、14b、
14cに入射させる。画素14は画素電極に印加された
映像信号にもとづき、入射光を変調し、変調された光は
パネルから出射する。出射した光はマイクロレンズ17
2bで再び光路をまげられダイクロイックミラー301
で一つの光路にされる。一つの光路(光軸)となった光
は投射レンズ(図示せず)に入射し、スクリーンに投射
される。
【0272】以下、本発明の他の実施形態にかかる投射
型表示装置(以下、プロジェクタと呼ぶ)の駆動方式に
ついて説明をする。プロジェクタ471は図47に示す
ように斜め方向にあるスクリーン327に投射されるの
が通常である。したがって、距離r1の方が距離r2より
も長いためスクリーン327の投射画像は台形状とな
る。そのためスクリーン327上では長方形の画像とな
るように、プロジェクタ471ではあらかじめ台形の画
像を作製して投射する。台形の画像を作成するためには
図47に示す投射角度θを使用し、演算によりスクリー
ン上で長方形の画像となるようにする。例えば、図48
において、全表示画面482(点線)に対し、台形投射
像481(実線)を表示する。したがって、斜線部は黒
表示にする。しかし、台形投射像は1ドットサイズ(画
素サイズa)でガタガタとなる。図48では説明を容易
にするためかなり極端に表現しているが、画素サイズで
がたつく画像となる。特に辺h1は辺h2よりも拡大され
て表示されるため1画素のがたつきとはいえ、観察者に
与える違和感は大きい。つまり、本来すべての辺が直線
となるところが、左端、右端がガタガタの表示となり違
和感を与えるのである。
【0273】台形投射像を作成するのには投射角θから
演算により黒表示(図48斜線部)すべき画素を求め
る。従来の方式では図127に示すように演算により台
形曲線(点線)を求め、台形曲線が通過する画素は黒表
示としていた。
【0274】しかし、図127からもわかるように画素
P22は台形曲線の左側の範囲に位置しており、黒表示す
べきではあるが、画素P23は本来であれば白表示(画像
を表示する画素)とすべき画像である。また画素P13お
よびP32は白表示とすべきか黒表示とすべきかは考慮す
る必要がある。
【0275】本発明は第1フレームと第2フレームで黒
表示する画素を演算結果により変化させる。例えば、図
49に示すように第1フレームで実線で囲まれた範囲を
白表示し(図49(a))、第2フィールドでは実線で
囲まれた範囲を白表示(図49(b))とする。2つの
フィールドを加えれば(見かけ上加算されれば)、図5
0に示すように台形曲線により近づき、左側および右側
の直線のガタガタが軽減される。ガタガタが軽減される
のは第1フレーム(1F)で黒表示、かつ、第2フレー
ム(2F)で白表示である画素が発生するためである。
黒表示と白表示が交互になされると、前記画素は灰色表
示となる。
【0276】図51は黒表示と白表示とを取りかえる方
法の説明図である。図51(a)においてある画素14
上に台形曲線が通過する場合を考える。台形曲線が通過
する位置を下辺の0〜1/4、1/4〜2/4、3/4
〜4/4のいずれにあるかを判断する。例えば、演算さ
れた直線台形直線Aであれば1/4〜2/4であるから
図51(b)の(2)の表示方法を選択する。また演算
された直線が台形直線Bであれば、3/4〜4/4であ
るから、図51(b)の(4)の表示方法を選択する。
【0277】図51(b)において斜線は黒表示画素1
4を無印を白表示(本来の画像を表示する)画素14を
示す。したがって、図51(b)の(1)は1Fも2F
も黒表示を、(2)は1Fは黒表示、2Fは白表示、
(3)は1Fは白表示、2Fは黒表示を示し、(4)は
1Fも2Fも白表示することを示している。
【0278】したがって(2)および(3)の場合は白
表示と黒表示を交互に繰り返す。(2)は1Fで黒表
示、2Fで白表示とし、(3)が逆の1Fで白表示、2
Fで黒表示とするのはフリッカの発生を抑制するためで
ある。(2)も(3)も1/2が黒表示、1/2が白表
示であるから、(2)と(3)の両方とも1Fを黒表示
とし、2Fを白表示としてもよさそうであるが、このよ
うにすると15HZ成分が目立つようになり画面のエッ
ジ部でフリッカが発生してしまう。図51(b)の
(2)(3)の表示とすることにより、互いに打ち消し
あいフリッカは発生しにくい。(2)(3)の表示の切
り換え部分は隣接した画素で発生する。隣接した箇所
(画素)が白表示と黒表示となることにより打ち消しあ
う。当然のことながら(2)(3)の場合は灰色表示と
なる。その効果で台形補正を行った画像の左右端はなめ
らかな表示となる。
【0279】図52はさらに図51の方法を発展させて
1F(フレーム)から4F(フレーム)で表示を行うも
のである。例えば、図52(a)に示すように、台形直
線cが画素14の3/6〜4/6の点を通過すると算出
されたものとする。その時は図52(b)の(4)の表
示方法が選択される。同様に1/6以下のときは(1)
が、1/6〜2/6のときは(2)が、2/6〜3/6
のときは(3)が、4/6〜5/6ときは(5)が、5
/6〜6/6のときは(6)の表示方法が選択される。
【0280】なお、図52(b)において“+”とは画
素14に正極性の映像信号が印加されていることを
“−”とは画素14に負極性の映像信号が印加されてい
ることを示す。一般に黒表示はノーマリブラックモード
の時画像14には対向電極20と同一の電圧が印加され
液晶層15には電圧は印加されていない。ノーマリホワ
イトモードの時は、白表示で画素14には対向電極20
と同一の電圧が印加され液晶層15には電圧が印加され
ていない。一方、液晶層15は交流駆動を行う必要があ
る。交流駆動を行わなければ液晶層15の劣化が進行し
やすい。
【0281】図52(a)の駆動方法では駆動(3)
(4)でもわかるとおり画素14には交流の電圧を印加
するようにしている。そのため液晶層15は劣化しにく
く安定であるという特徴を有する。フリッカも発生しに
くい。また、台形直線Cが通過する領域を6つの部分に
わけて判定し、4F間で諧調表現するためエッジの線は
図51と比較してよりなめらかな表示となる。
【0282】なお、図51、図52において画素14は
1Fごとに白表示または黒表示するとしたがこれに限定
するものではなく、中間調の表示状態としても良い。ま
た図51は2F、図52は4Fでエッジを表示するとし
たがこれに限定するものではなく、3Fもしくは5F以
上で表示を行っても良いことは言うまでもない。また、
これらの表示方法はドットマトリックス型表示パネル全
般(当然のことながらPDP、DMD等も含む)に適用
される。さらには光書き込み表示装置などドットマトリ
ックス型でないものに適用しても良いことは言うまでも
ない。
【0283】本発明にかかる表示パネル24は投射型表
示パネルのライトバルブとしてのみでなく、例えばビデ
オカメラに用いる表示パネル(ビューファインダと呼
ぶ)にも採用できる。以下、本発明にかかる表示パネル
24をビューファインダのライトバルブとして採用した
実施形態について説明する。
【0284】図55は本発明にかかるビューファインダ
の外観図を示し、図56は図55の断面図を示す。ボデ
ー352の内部には、集光レンズ563および表示パネ
ル24が配置されている。また、接眼リング564の内
部には接眼レンズ565が配置されている。531は蛍
光発光管であり、蛍光発光管531が放射する光は遮光
板532の中央部の穴533から出射される。ボデー5
32、接眼リング564等は不要光を吸収するために、
内面を黒色あるいは暗色に塗装している。なお、蛍光発
光管531は発光ダイオード(LED)、蛍光発光素子
(VFD)等を用いても良い。あるいは、面発生源等を
用いることもできる。表示パネル24の入出射面には偏
光板545を配置しても良い。
【0285】一例として、表示パネル24の表示領域の
対角長dは約18mmであり、集光レンズ563は有効
直径が20mm、焦点距離が15mmである。集光レン
ズ563は平凸レンズであり、平面側を発光素子563
側に向けている。なお、集光レンズ563、接眼レンズ
565はフレネルレンズに置き換えても良い。フレネル
レンズにすればビューファインダの体積を小さくでき、
また、軽量化できる。
【0286】発光素子531から広い立体角に放射され
た光は、集光レンズ563により平行に近く、指向性の
狭い光に変換され、表示パネル24の対向基板側から入
射する。観察者は接眼ゴム567に眼を密着させて、表
示パネル24の表示画像を見ることになる。つまり、観
察者の瞳の位置はほぼ固定されている。表示パネル24
の全画素が光を直進させる場合を仮定した時、集光レン
ズ563は発光素子531から放射され、集光レンズ5
63の有効領域に入射する光が接眼レンズ565を透過
した後に観察者の瞳に入射するようにしている。このよ
うにして観察者は、表示パネル24の小さな表示画像を
拡大して見ることができる。
【0287】ビューファインダは観察者の瞳の位置が接
眼ゴム567によりほぼ固定されるため、その背後に配
置する光源は指向性が狭くても良い。光源として棒状の
蛍光管を用いたライトボックスを用いる従来のビューフ
ァインダでは、表示パネル24の表示領域とほぼ同じ大
きさの領域から、ある方向の微小立体角内に進む光だけ
が利用され、他の方向に進む光は利用されない。つま
り、光利用効率が非常に悪い。
【0288】本発明にかかるビューファインダでは、発
光体の小さな光源を用い、その発光体から広い立体角に
放射される光を集光レンズ563により平行に近い光に
変換する。かかる構成により、集光レンズ563からの
出射光は指向性が狭くなり、観察者の視点が固定されて
おれば狭い指向性の光でもビューファインダの用途に十
分となる。発光体の大きさが小さければ、当然、消費電
力も少ない。以上のように、本発明にかかるビューファ
インダは観察者が視点を固定して表示画像を見ることを
利用している。通常の直視液晶表示パネルでは一定の視
野角が必要であるが、ビューファインダは所定方向から
表示画像を良好に観察できれば用途として十分である。
【0289】接眼リング564のボデー352への挿入
度合いを調整することにより、観察者の視力に合わせて
ピント調整を行うことができる。なお、接眼ゴム567
により観察者の眼の位置が固定されるので、ビューファ
インダの使用中に視点位置がずれることはほとんどな
い。視点が固定されておれば、液晶表示パネル24への
光の指向性が狭くても観察者は良好な画像を見ることが
できる。さらに良好に見えるようにするには、発光素子
531からの光の放射方向を最適な方向に移動させれば
良い。
【0290】なお、発光素子531としてミニパイロ電
機社製の蛍光発光管(ルナライト05シリーズ)があ
る。あるいは東北電子(株)の直径2.4mmのものが
ある。また、日亜化学工業(株)の白色LEDも利用で
きる。その他、EL、蛍光発光素子なども用いることが
できる。
【0291】ビューファインダは図101に示すように
してPBS341を用いても構成できる。ランプ531
から放射された光は集光レンズ543で略平行光に変換
されPBSの光分離面252で反射されて表示パネル2
4に入射する。反射型の表示パネル24は入射光を変調
し、変調した光はPBS341の光分離面252を透過
して観察者の目に達する。
【0292】また、図102に示すように、反射型の表
示パネル24に斜め方向から光を照射し、斜め方向から
観察者が表示画像を見るように構成しても良い。また、
集光レンズ543を用いず、図103に示すように放物
面鏡1031で発光ランプ531から放射される光を略
平行光にしても良い。もちろん集光レンズ543を放物
面鏡1031の光出射面に配置しても良い。また放物面
鏡1031の光出射面に光拡散シート572を配置もし
くは形成しておくことが好ましい。観察者から発光ラン
プ531の像が見えることを抑制するためである。
【0293】以上のように、本発明にかかるビューファ
インダは発光素子531の小さな発光体から広い立体角
に放射される光を、集光レンズ563により効率良く集
光するので、蛍光管を用いた面光源のバックライトを用
いる場合に比較して、光源の消費電力を大幅に低減する
ことができる。
【0294】図56は本発明にかかる表示パネル24を
ビューファインダに適用した例であるが、図53のよう
にビデオモニターとしても適用できる。図53はビデオ
モニターの断面図を示す。
【0295】発光ランプ531から出射された光は、ア
パーチャ532の穴から出射され、ミラー331で反射
されて光路を折り曲げられる。ミラー331で反射させ
るのはビデオモニターの奥行きを短くするためである。
反射した光は集光レンズであるフレネルレンズ3239
に入射し、略平行光に変換される。変換された光は表示
パネル24に入射し、表示パネル24は映像信号に基づ
いて入射光を変調する。表示パネル24には透明基板3
25を取りつけ2次散乱光の発生を防止して表示コント
ラストを向上させている。
【0296】本発明にかかる表示パネルは直視型の表示
パネルにも適用できる。図54にその構成図を示す。棒
状の蛍光管543から放射された白色光は反射シート5
44で反射され、または直接に導光板542に入射す
る。反射シート544としてはポリエステルフィルムに
銀を蒸着したもの等が挙げられる。また、導光板542
の厚みd2 と蛍光管543の直径d1 とはd2>2d1
つ3d2<4d1の関係を満足させる。上記範囲で導光板
542へ入射する光量が多くなり、光利用率が高くな
る。
【0297】導光板542の表面には拡散点が形成さ
れ、拡散点に入射した光は導光板542から出射する。
導光板542上にはプリズムシート541が1枚もしく
は2枚配置されている。プリズムシート541は狭指向
性の光に変換する機能を有する。
【0298】表示パネル24の入射面と出射面には偏光
板545aと545bが配置されており、偏光板545
aの偏光軸と偏光板545bの偏光軸とは直交してい
る。表示パネル24はPD液晶を用いておりノーマリホ
ワイトモードで画像を表示する。
【0299】なお、プリズムシート541とは表面が二
等辺三角形のもの、ノコギリ波状のもの、コーナーキュ
ーブプリズム状のものが例示される。これらは(株)光
洋がフレネルビームスプリッター(品番PR703
等)、プリズムシート(品番PR712等)、リトロリ
フレクタシート(品番RF090、OT867等)とし
て発売している。
【0300】以下、図面を参照しながら、さらに本発明
にかかる表示パネルまた導光板等の機能を有する光学板
およびその製造方法について説明をする。図54におい
て、導光板542は透明アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂で形成される。導光板のエッジには蛍光管543
が配置される。また、導光板542の板厚は蛍光管54
3の直径から図54で説明した関係となるように構成さ
れる。なお、蛍光管543のかわりにLED、EL等で
あっても良い。導光板の表面には凸状あるいは平面状の
光拡散(散乱)部571が形成されている。光拡散部5
71は樹脂に散乱微粒子(フッ化カルシウム、チタン
等)を拡散させたペーストを導光板542上に印刷する
ことにより主として形成される。形成状態としては図5
8に示すようにストライプ状に形成される。また、導光
板542の裏面には反射シート611を配置しても良
い。反射シートには、銀を蒸着544あるいは表面に白
色の散乱剤を塗布したシート等が用いられる。
【0301】蛍光管543から放射された581は導光
板542の界面582を全反射しながら伝達され、光拡
散部571に入射すると拡散光583となる。したがっ
て、図58の構成ではスリット状に光散乱部(光出射
部)が形成される。
【0302】光拡散部571上にはストライプ状のプリ
ズムシート541aが配置され、またプリズムシート5
41aと光拡散部571とは光結合層である接着材16
で接着されている。さらにプリズムシート541a上に
は必要に応じてストライプ状のプリズムシート541b
がプリズムシート541aと直交配置となるように配置
される。
【0303】ここで、光拡散部571とプリズムシート
541aとの接着方法について図128を用いて説明を
する。光結合層16(接着材)として紫外線硬化樹脂を
用いる。もちろん、熱硬化型の樹脂を用いても良い。ま
ず、図128(a)に示すように、セラミックあるいは
ガラスなどの平滑基板1281上に未硬化の接着剤16
をローラ1282もしくはスクリーン印刷にて塗布す
る。このように塗布することにより平滑基板1281上
に接着剤16が均一に塗布される。一方、図128
(b)に示すように、導光板542には光拡散部542
が形成されている。光拡散部542は凸状となってい
る。光拡散部542を接着剤16側にむけ基板542と
基板1281を押圧する。すると、図128(c)に示
すように光拡散部542が凸状となっているため、光拡
散部542上のみ接着剤16が転写される。その後、図
128(d)に示すように、プリズムシート541aと
導光板542とを位置合わせして貼り合わせ、紫外線光
を照射することにより接着剤16を硬化させる。この
際、プリズムシート541aと導光板542間を押圧
し、全体にわたり均一に接着されるようにする。
【0304】以上のように第1の板(図57では導光板
542)と第2の板(図57ではプリズムシート541
a)のいずれかに形成された(配置された)凸部に接着
剤16を転写し、第1の板と第2の板とを張り合わせ光
学板を構成する方法は本発明の他の実施形態においても
適用される。導光板542の光拡散部571から出射さ
れた光は光結合部16を介してプリズム541aに入射
する。プリズムシート541aは狭指向性の光を出射
し、プリズムシート541bはさらに指向性を高めて表
示パネル24へ出射する。指向性は図57の光拡散部の
幅fに比較してプリズムの山の幅eが小さいほど狭くな
る。実験によれば光拡散部の幅fとプリズムの山の幅e
との関係は1/6≦f/e≦4/6の関係を満足する必
要があった。理想的には、1/4≦f/e≦1/2の関
係を満足する必要があった。
【0305】f/eの値が小さくなるほど表示パネル2
4の表示画像が良好に見える視野角は小さくなり、少し
傾いた方向からみるだけで表示画像が見えなくなる。逆
にf/eの値が大きくなると、PD液晶表示パネル24
の表示画像の表示コントラストが低くなりすぎる。
【0306】図57においては表示パネル24とプリズ
ムシート541b間に光拡散シート572を配置してい
る。これはプリズムシート541のプリズムの輪郭を見
えにくくするためである。光拡散シート572として
(株)キモトが発売している、ポリエステルシート等の
表面に化学処理等をして表面に凹凸を形したシートがあ
る。これらの光拡散シート572は必要に応じて本発明
の表示パネルに用いることが好ましい。用いる箇所とし
てはプリズムシート等と表示パネル24との間、プリズ
ムシート間あるいはマイクロレンズの前像等である。
【0307】図59はプリズムシート541a、541
bの代わりに4角錐プリズム板541c、541bを用
いた光学板の構成図を示す。4角錐プリズム板541c
の1つのプリズムは図60に示す構成であり、各プリズ
ムの中央部に光拡散部571が配置または形成されてい
る。以後プリズム板541の1つの四角錐プリズムをコ
ーナーキューブ542と呼ぶ。
【0308】コーナーキューブ542cはコーナーキュ
ーブ542dよりも大きく形成されている。2つのコー
ナーキューブ542cは、図60に示すように重ねられ
ている。ここで、小さいコーナーキューブ542dは実
線で示し、大きいコーナーキューブ542cは直線で示
している。小さいコーナーキューブ542dの真下に光
拡散部571が配置されないようにしている。これは1
つのコーナーキューブ542dのみの樹度が高くなるこ
とを防止するためである。コーナーキューブを用いるこ
とによりプリズム板542から出射される光を狭指向性
にできる。
【0309】なお、プリズム板541cと541dは2
つ用いる必要はなく場合によっては542cのみでも良
い。また、プリズム板541cと541dとを接着する
のには図128に示した製造方法を用いれば良い。図1
28(b)でコーナーキューブ542c上に接着剤16
を転写し、コーナーキューブ542cとコーナーキュー
ブ542dとを貼り合わせた後、紫外線光を照射すれば
良い(図128(d))。プリズム板541cと541
dとを張り合わせることにより位置ズレが発生しない。
図58のプリズム板541aと541dに関しても同様
である。
【0310】図61はマイクロレンズ板241のマイク
ロレンズ172aの略焦点位置に光拡散部571を配置
した例を示す。マイクロレンズ172aはフレネルレン
ズで形成している。また導光板542の表面にはアルミ
ニウム(Al)、銀(Ag)などからなる反射膜611
が形成されている。反射膜611の一部に穴があけられ
ており、前記穴部に光拡散部571が形成されている。
【0311】なお、反射膜611は反射シート544で
もよく、反射膜611はマイクロレンズ基板241の裏
面(フレネルレンズが形成されていない面)に形成して
も良い。
【0312】光拡散部571には必要に応じて光結合剤
16でマイクロレンズ基板241と光学的に接着されて
いる。そのため、フレネルレンズ172aは略焦点位置
にある光拡散部571からの光を略平行光にして表示パ
ネル24側へ出射する。ただし、光拡散部571の面積
が大きい場合は、必ずしも平行光とは言えない。マイク
ロレンズ172aの有効対角長をe、光拡散部の有効対
角長をfとしたとき、表示パネルの視野角を考慮したと
き1/8≦f/e≦4/6の関係を満足する必要があ
る。理想的には、1/6≦f/e≦3/6の関係を満足
することが好ましい。
【0313】f/eの値が小さいほどPD液晶表示パネ
ル24の表示画像は高コントラスト表示となる。しか
し、視野角は狭くなる。また、マイクロレンズのFナン
バーFは2≦F≦10の条件を満足させることが好まし
い。
【0314】また、PD液晶表示パネル24に光を照射
し、光変調層15への光入射面の照度をE、光出射面お
よび光変調層15の法線方向から測定した光変調層の輝
度をB、円周率をπと表わしたとき、マイクロレンズの
FナンバーFは2≦F≦10(ただし、G=πB/E)
を満足するようにする。理想的には3G≦F≦8を満足
することが好ましい。
【0315】光拡散シート572およびプリズムシート
541は、必要に応じてマイクロレンズ基板241と表
示パネル24間に形成もしくは配置する。図61におい
て、マイクロレンズはフレネルレンズ172aとした
が、図62に示すようにイオン交換法で用いたマイクロ
レンズ基板241を用いても良い。また、光拡散シート
572と表示パネル24の間、光拡散シート572とマ
イクロレンズ172の間には、必要に応じて光結合層1
6を配置もしくは形成しても良い。光結合層16を形成
することにより、界面反射が減少して光利用効率が向上
する。
【0316】また、マイクロレンズ172はスタンパ方
式で形成しても良い。図63はスタンパ方式で形成した
マイクロレンズの平面図および断面図である。マイクロ
レンズは六角形状に形成し、その中央部近傍に光拡散部
571を配置している。光拡散部571はマイクロレン
ズ基板241に埋めこんで形成している。
【0317】また、マイクロレンズ172は図64に示
すようにストライプ状に形成しても良い。この場合は、
光拡散部571もストライプ状に形成することが好まし
い。ただし、ドット状に形成しても構わない。また、マ
イクロレンズ基板241は2枚重ねて使用しても良い。
【0318】図65は導光板542にスリット701
(もしくはドット状の穴)を形成し、前記穴を略焦点位
置とするマイクロレンズ172を有する基板172が配
置された例を示す。スリット701等を形成する反射膜
611とマイクロレンズ基板241とは光結合層16a
で接着されている。マイクロレンズ172のFナンバー
Fは前述したのと同様に2≦F≦10の条件を満足する
ようにする。理想的には、さらに3≦F≦8の条件を満
足することが好ましい。また、Gを用いて2G≦F≦1
0を満足するようにする。
【0319】以上の条件を満足するようにマイクロレン
ズ172の屈折率、基板厚を定める。また、スリット7
01等の幅とマイクロレンズの有効対角長は図61で説
明した条件を満足させるようにする。
【0320】なお、スリット701等は図105に示す
ように反射側611bを用いてマイクロレンズ基板24
1側に形成しても良い。また、導光板542の裏面に光
拡散部571を形成し導光板542を拡散光源としても
良い。光拡散部571は図106に示すように光源(蛍
光管543等)側を小さくし、反射側を大きくし、スリ
ット701から出射される光量は、導光板542の全体
にわたり均一になるようにすることが好ましい。スリッ
ト701は光拡散部571として機能する。
【0321】また、図66に示すようにマイクロレンズ
172をスタンパ方式で形成し、光拡散シート572と
マイクロレンズ172間にマイクロレンズ172の屈折
率よりも屈折率が低い材料からなる光結合材料16cを
充填しても良い。たとえば純水、エチレングリコール等
である。マイクロレンズ172の屈折率n1と光結合材
料16cとの屈折率差Δnは0.05≦Δn≦0.15
の条件を満足させることが好ましい。マイクロレンズ1
72の焦点距離を適度に長くするためである。
【0322】図67は図62等に示す光拡散部571の
輝度を高めるため、光拡散部571上にプリズムである
凸部671を形成した例である。光拡散部571を出射
した光はプリズム671内を乱反射し、集光されて光出
射面672より出射する。図68に導光板542の平面
図を示す。プリズム671はマトリックス状に形成もし
くは配置されている。
【0323】プリズム671とマイクロレンズ基板24
1の貼り合わせも図128の本発明の方法を用いれば容
易である。図128(c)に示すように、プリズム67
1上に樹脂16を転写し、図128(d)に示すよう
に、マイクロレンズ基板241と貼り合わせれば良い。
【0324】なお、プリズム671は図68に示すよう
に完全な四角錐であっても良い。この場合も、プリズム
671の先端部に図128の転写技術により光結合層1
6を形成することにより良好に先端部から光が出射され
るようになる。また、図69に示すように、光拡散部5
71は導光板542の裏面に形成しても良い。
【0325】図70に示すように、あえて光拡散部を形
成せずとも、光581は導光板542内を乱反射し、プ
リズム671より出射する。また、導光板542の表面
に反射膜611(反射シート)を配置することにより、
プリズム671から光は強く出射されるようになる。
【0326】プリズム671は四角錐としたが、これに
限定するものではなく、図71の671aに示すように
円弧状であってもよく、図72の完全な四角錐であって
もよく(671b)、また図73に示すようにストライ
プ状であっても良い(671c)。さらには図74に示
すように多角錐状であってもよく(671d)、図75
に示すように球状であっても良い(671e)。
【0327】図76はマイクロレンズ172の中央部に
導光柱762を配置もしくは形成したものを示す。光拡
散部571aと導光柱762を光結合層16aで接着
し、マイクロレンズ172の略焦点近傍に導光柱762
の他端を光結合層16bで接着している。一方、導光板
542の光拡散部571以外の箇所には反射膜611
a、611bを形成し、マイクロレンズ172の集光に
寄与しない部分には光吸収膜761を形成もしくは配置
している。光吸収膜761とは図32の光吸収膜324
と同一である。
【0328】図77に示すように、光581は光拡散部
571で散乱する。散乱した光581aは導光性762
からとびだし、光吸収膜761で吸収されてしまう。散
乱した光581bは導光柱562を伝搬し、マイクロレ
ンズ172によって集光され、狭指向性の光となって表
示パネル24を照明する。
【0329】図78は面光源からの光を集光する集光板
781と、マイクロレンズ基板241とを用いた光学板
の説明図を示す。集光板781は図79に示すように大
きな開口部784を有し、出射側には小さな開口部78
3を有している。また、斜面には金属膜もしくは光散乱
物質が塗布された反射面782が形成されている。入射
穴784から入射した光581は反射面581で反射も
しくは散乱されつつ、集光されて出射穴783より出射
される。したがって出射穴783は輝度は極めて高輝度
を与えることができる。出射穴783近傍には穴内の輝
度分布を均一とするため光拡散部571を配置もしくは
形成しても良い。
【0330】マイクロレンズ172の有効対角長をe、
光拡散部の有効対角長(穴の場合は直径、角形の場合は
対角長)をfとしたとき、表示パネルの視野角を考慮し
たとき1/8≦f/e≦4/6の関係を満足する必要が
ある。理想的には、1/6≦f/e≦3/6の関係を満
足することが好ましい。
【0331】f/eの値が小さいほどPD液晶表示パネ
ル24の表示画像は高コントラスト表示となる。しかし
視野角は狭くなる。また、マイクロレンズのFナンバー
Fは2≦F≦10の条件を満足させる必要がある。理想
的には3≦F≦8を満足することが好ましい。
【0332】また、PD液晶表示パネル24に光を照射
し、光変調層15への光入射面の照度をE、光出射面お
よび光変調層15の法線方向から測定した光変調層の輝
度をB、円周率をπとあらわしたとき、マイクロレンズ
24のFナンバーFは2G≦F≦10(ただし、G=π
B/E)を満足する必要がある。理想的には3G≦F≦
8を満足することが好ましい。
【0333】また、反射面782の角度θは30≦θ≦
60を満足させることが好ましい。理想的には40≦θ
≦50を満足させることが好ましい。θが小さくなれば
集光効率が悪くなり、θが大きくなりすぎると集光効率
は高くなるが集光板781の厚みが厚くなって表示装置
が重たくなってしまうからである。
【0334】なお、図79において集光板781の穴は
マトリックス状と表現したが、これに限定するものでは
なく、図80に示すようにストライプ状であっても良
い。この場合はマイクロレンズ172も図64に示すよ
うにストライプ状のものを用いることが好ましい。ま
た、反射面782は金属膜611を蒸着することにより
形成してもよく、金属板を穴あけ加工することにより形
成しても良い。
【0335】反射面782は図81に示すように曲面と
しても良い。穴が出射口783に近づくほどθを大きく
する。このようにθを徐々に大きくすることにより光集
光効率は高くなり好ましい。また、図82に示すように
反射面782の角度θをθ1、θ2と段階的に形成しても
良い。図82の方が穴あけ加工を行う金属の加工がやり
やすいという利点を有する。
【0336】図78は穴783、784があけられた導
光板781を用いるものであった。他の実施例として図
83に示すように集光凸部831が形成された集光板7
81aを用いる構成も考えられる。
【0337】集光凸部831の光出射穴783は図84
に示すようにマイクロレンズ172の中央部に位置する
ように配置されている。もしくは図85に示すようにス
トライプ状のマイクロレンズ172の中央部に出射穴7
83が配置されている。集光凸部の斜面には反射膜61
1bが形成されており、光入射穴784から入射された
光は反射側611bで反射され集光されて光出射穴から
出射される。
【0338】集光凸部831とマイクロレンズ基板24
1間にはわずかな空気層(ギャップt)を設けている。
これは集光凸部831から出射される光のうちより指向
性の高い光のみをマイクロレンズ241内に導くためで
ある。
【0339】集光板781aの裏面には光拡散部571
が形成され、光拡散部571は図106に示すように光
源側を小さくして、集光板781a内で均一な光強度と
し、角集光凸部の出射口783から均一な光束が出射さ
れるようにしている。
【0340】集光凸部831の形状は図86に示すよう
に角度θを光出射口783にいくほど大きくしていって
も良い。この方が集光効率は高くなる。また、集光凸部
831は図87に示すように底辺が六角形状でもよく、
図88のように六角錐状でも、図89に示すように四角
錐状でも良い。さらに図90に示すようにストライプ状
でも良く、図91に示すように図90のストライプ状の
集光凸部831を2つ重ねてより集光効率を高めても良
い。また図92に示すようにマイクロレンズアレイ24
1の代わりにプリズムシート(プリズム板)541を配
置もしくは形成しても良い。
【0341】また、図107に示すようにマイクロレン
ズ172と集光凸部とを一体化して形成しても良い。こ
のように形成することによりマイクロレンズ172の焦
点位置に精度より光出射穴783が配置されることにな
り、安価で集光効率の高い光学板を作製できる。
【0342】図57、図83等において光拡散部を導光
板542に形成することによってドット状もしくはスト
ライプ状等の光発光部を形成するとしたが、本発明はこ
れに限定するものではない。例えば、図93に示すよう
に基板931にEL素子もしくはレーザ素子などの発光
素子932をマトリックス状に埋めこんだものでも良
い。また、図94に示すようにR発光のLED素子94
1a、G発光のLED素子941b、B発光のLED素
子941c上に光拡散部571をかぶせて白色の発光源
としたものでも良い。また、図96に示すように光ファ
イバー961でドット状の光を形成してもよく、図97
に示すように蛍光体971とヒータ972を有する蛍光
発光素子を用いても良い。さらに図95(a)に示すよ
うに、面発光のライトボックス951上に、反射膜61
1を形成することにより光出射穴783を設けた板16
を配置したものでも良い。
【0343】また、図78等に用いる面光源としては、
ライトボックス951の他、図95(b)に示すような
凹面鏡953の焦点近傍に蛍光管543、発光ランプ5
32を配置し、出射面に拡散シート952を配置した構
成でも、図95(c)に示すような出射面にプリズムシ
ート541を配置した構成でも良い。すなわち、本発明
の集光板781は、光源からの光を集光する手段であっ
て、光源の種類は問わない。
【0344】
【発明の効果】以上のように本発明にかかる表示パネル
24によれば、カラーフィルタを別のフィルタ基板18
に形成し、PD液晶表示パネルに紫外線を照射して液晶
層24を相分離後、前記フィルタ基板18をPD液晶表
示パネルに貼り付けるものであるから、液晶層15を良
好に相分離でき、高い表示コントラストを実現できる。
また、表示パネル内にマイクロレンズ172、微小プリ
ズム242等を配置することにより集光効率を高めるこ
とができ高輝度表示を実現できる。
【0345】また、本発明にかかる表示パネル24に擬
似ブラックマトリックス1101を形成し、投射レンズ
のフォーカス位置を擬似ブラックマトリックスに合わせ
ることにより表示パネル24のブラックマトリックス2
1が目立たない高品位表示を実現できる。
【0346】また、本発明にかかる光学板573は凸部
671、集光板781、マイクロレンズ基板241を用
いることにより指向性の狭い光を出射させることがで
き、PD液晶表示パネルと合わせて用いることにより高
コントラスト表示の表示装置を構成できる。
【0347】また、本発明にかかるマイクロレンズアレ
イの製造方法は、基板181上に樹脂を塗布するだけで
あるから製造が容易でかつ広面積のレンズアレイを安価
に作製することができる。
【0348】また、本発明にかかる投射型表示装置、ビ
ューファインダ、直視表示装置等は本発明の表示パネル
を用いるため高輝度表示を実現できる。また投射レンズ
325内等に回折格子等を配置することによりブラック
マトリックス21が目立たない高品位表示を実現でき
る。
【0349】また、本発明にかかるプロジェクタの表示
方法は第1Fとそれにつづく第2F等のエッジの画素の
表示を変化させることによりエッジのがたがたが目立た
ず高品位表示を実現できる。
【0350】また、本発明にかかるスクリーンは表示パ
ネル24が出射したR、G、Bの画素の像を組として屈
曲させることによりドットが目立たず高品位表示を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる表示パネルの断面
【図2】 本発明にかかる表示パネルの対向電極構造の
説明図
【図3】 本発明にかかる表示パネルの特性図
【図4】 本発明にかかる表示パネルの特性図
【図5】 本発明にかかる表示パネルの特性図
【図6】 本発明にかかる表示パネルの特性図
【図7】 本発明にかかる擬似ブラックマトリックスの
説明図
【図8】 本発明の実施形態にかかる表示パネルの説明
【図9】 開口率の説明図
【図10】 光束密度の説明図
【図11】 本発明の実施形態にかかる表示パネルを説
明するためのグラフ
【図12】 本発明の実施形態にかかる表示パネルを説
明するためのグラフ
【図13】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の製造方法の説明図
【図14】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図15】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図16】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図17】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図18】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図19】 本発明にかかるマイクロレンズアレイ基板
の断面図
【図20】 本発明にかかるマイクロレンズアレイ基板
の製造方法の説明図
【図21】 本発明の他の実施形態にかかるマイクロレ
ンズアレイの説明図
【図22】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図23】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図24】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の断面図
【図25】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の説明図
【図26】 本発明にかかるプリズムの構成図
【図27】 本発明にかかるプリズムの構成図
【図28】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の構成図
【図29】 本発明にかかるミラープリズムの構成図
【図30】 本発明にかかるダイクロイックミラーの構
成図
【図31】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の説明図
【図32】 本発明の実施形態にかかる投射型表示装置
の構成図
【図33】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図34】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図35】 本発明にかかるリア型のプロジェクターの
構成図
【図36】 本発明にかかるリア型のプロジェクターの
説明図
【図37】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図38】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図39】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図40】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における入力部レンズアレイの構成図
【図41】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における二次発光体の構成図
【図42】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における絞りの開口形状の説明図
【図43】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における中央部レンズアレイの説明図
【図44】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における絞りの開口形状の説明図
【図45】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の構成図
【図46】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置における回転フィルタの構成図
【図47】 本発明の他の実施形態にかかる液晶プロジ
ェクタの使用方法の説明図
【図48】 従来の台形ひずみ補正方法の説明図
【図49】 本発明にかかる台形ひずみ補正方法の説明
【図50】 本発明にかかる台形ひずみ補正方法の説明
【図51】 本発明にかかる台形ひずみ補正方法の説明
【図52】 本発明にかかる台形ひずみ補正方法の説明
【図53】 本発明にかかるビデオモニターの断面図
【図54】 本発明にかかる直視表示パネルの構成図
【図55】 本発明にかかるビューファインダの斜視図
【図56】 本発明にかかるビューファインダの断面図
【図57】 本発明にかかる直視表示装置の断面図
【図58】 本発明にかかる直視表示装置の説明図
【図59】 本発明にかかる光学板の構成図
【図60】 本発明にかかる光学板におけるコーナーキ
ューブの説明図
【図61】 本発明にかかる光学板の断面図
【図62】 本発明にかかる光学板の断面図
【図63】 本発明にかかるマイクロレンズの平面図お
よび断面図
【図64】 本発明にかかるマイクロレンズの説明図
【図65】 本発明にかかる光学板の断面図
【図66】 本発明にかかる光学板の断面図
【図67】 本発明にかかる光学板の断面図
【図68】 本発明にかかる導光板の平面図
【図69】 本発明にかかる光学板の説明図
【図70】 本発明にかかる光学板の説明図
【図71】 本発明にかかるプリズムの説明図
【図72】 本発明にかかるプリズムの説明図
【図73】 本発明にかかるプリズムの説明図
【図74】 本発明にかかるプリズムの説明図
【図75】 本発明にかかるプリズムの説明図
【図76】 本発明にかかる光学デバイスの構成図
【図77】 本発明にかかる光学デバイスの説明図
【図78】 本発明にかかる光学板の説明図
【図79】 本発明にかかる光学板におけるマトリック
ス状の開口部の説明図
【図80】 本発明にかかる光学板におけるストライプ
状の開口部の説明図
【図81】 本発明にかかる導光板における反射面の説
明図
【図82】 本発明の他の実施形態にかかる反射面の説
明図
【図83】 本発明の他の実施形態にかかる直視表示装
置の断面図
【図84】 本発明の他の実施形態にかかる光射出穴と
マイクロレンズとの位置関係の説明図
【図85】 本発明の他の実施形態にかかる光射出穴と
マイクロレンズとの位置関係の説明図
【図86】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
断面図
【図87】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
平面図
【図88】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
平面図
【図89】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
平面図
【図90】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
平面図
【図91】 本発明の他の実施形態にかかる集光凸部の
平面図
【図92】 本発明の他の実施形態にかかる直視表示装
置の断面図
【図93】 本発明の他の実施形態にかかる発光素子の
配置図
【図94】 本発明の他の実施形態にかかる発光素子の
構成図
【図95】 本発明の他の実施形態にかかる発光素子の
配置図
【図96】 本発明の他の実施形態にかかる発光素子の
配置図
【図97】 本発明の他の実施形態にかかる発光素子の
配置図
【図98】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表示
装置の色純度改善フィルタの説明図
【図99】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネル
の説明図
【図100】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの説明図
【図101】 本発明の他の実施形態にかかるビューフ
ァインダの構成図
【図102】 本発明の他の実施形態にかかるビューフ
ァインダの構成図
【図103】 本発明の他の実施形態にかかるビューフ
ァインダの構成図
【図104】 本発明の他の実施形態にかかるPD液晶
表示パネルの製造方法の説明図
【図105】 本発明の他の実施形態にかかる直視表示
装置の断面図
【図106】 本発明の他の実施形態にかかる直視表示
装置における光拡散部の説明図
【図107】 本発明の他の実施形態にかかる直視表示
装置における一体化されたマイクロレンズおよび集光凸
部の説明図
【図108】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの断面図
【図109】 本発明の他の実施形態にかかるインクジ
ェット方式によるカラーフィルタ形成方法の説明図
【図110】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルにおける擬似ブラックマトリックスの構成図
【図111】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルにおけるブラックマトリックスと擬似ブラックマトリ
ックスの位置関係の説明図
【図112】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルにおけるブラックマトリックスと擬似ブラックマトリ
ックスの位置関係の説明図
【図113】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルにおける擬似ブラックマトリックスの構成図
【図114】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表
示装置における回折格子板の構成図
【図115】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表
示装置における回折格子シートの構成図
【図116】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの構成図
【図117】 本発明の他の実施形態にかかるスクリー
ンの説明図
【図118】 本発明の他の実施形態にかかるスクリー
ンの説明図
【図119】 本発明の他の実施形態にかかるスクリー
ンの説明図
【図120】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表
示装置の説明図
【図121】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの説明図
【図122】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの効果についての説明図
【図123】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの断面図
【図124】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの断面図
【図125】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの断面図
【図126】 本発明の他の実施形態にかかる表示パネ
ルの断面図
【図127】 本発明の他の実施形態にかかる投射型表
示装置の表示方法の説明図
【図128】 本発明の他の実施形態にかかる光学板の
製造方法の説明図
【符号の説明】
11 対向基板 12 アレイ基板 13 封止樹脂 14 画素電極 15 液晶層 16 光結合層 17 カラーフィルタ 18 フィルタ基板 19 ソース信号線 20 対向電極 21 ブラックマトリックス(ブラックマトリックス、
遮光膜) 22 マーカ 23 誘電体薄膜 23a 誘電体多層膜 24 表示パネル 25 空気との界面 91 画素開口部 92 遮光部(画素非開口部) 131 混合溶液 132 紫外線光 133 拡散板(散乱層) 149 反射電極 161 遮光壁 171 AIRコート(反射防止膜) 172 マイクロレンズ 172a フレネルレンズ 181 マイクロレンズアレイ 191 分離膜 201 ローラ 202 透明樹脂 221 TFT 222 遮光膜 231 反射膜 241 プリズム 242 プリズム 251 反射面 252 光分離面 301 ダイクロイックミラー 321 光源 322 補正フィルタ 323 フィールドレンズ 323a フレネルレンズ 324 光吸収膜 325 投射レンズ 326 光軸 327 スクリーン 331 平面ミラー 341 偏光ビームスプリッタ(PBS) 342 レンズ 351 光学ブロック 352 筐体 391a 後群レンズ 391b 前群レンズ 392 発光体 393 実像 394 入力部レンズアレイ 395 中央部レンズアレイ 396 絞り(照明光側) 397 出力部レンズ 398 絞り(投射レンズ側) 399 入力部レンズ 400 中央部レンズ 401 2次発光体 451 回転フィルタ 452 モータ 461 遮光膜 462 透明基板 463 保護層 464 光通過領域 465 中心 466 フィルタ 471 プロジェクタ 481 投射像 482 全表示画面 531 発光ランプ 532 遮光板 533 穴 541 プリズム板 541 四角錐プリズム板 542 拡散板(導光板) 543 蛍光管 544 反射シート 545 偏光板 563 集光レンズ 564 接眼リング 565 接眼レンズ 567 接眼ゴム 568 取り付け金具 571 光拡散部 572 光拡散シート 573 光学板 581 光 582 界面 583 拡散光 611 反射膜(光散乱板(シート)) 681 レンズ 682 供給管 683 排出管 684 拡散液 685 紫外線光 686 シールゴム 687 反射板 688 ヒータ台(積載台) 689 ヒータ 700 圧力板 701 スリット(穴) 761 光吸収膜 762 導光柱(導光部) 781 集光板 782 反射面 783 出射面 784 入射面 831 集光凸部 931 基板 931 発光素子 941 LED(発光ダイオード) 951 ライトボックス 952 拡散シート 953 凹面鏡 961 光ファイバー(導光ファイバー) 971 蛍光体 972 ヒータ 991 回折格子 1001 誘電体ミラー 1031 凹面鏡 1081 絶縁膜 1091 ノズル 1092 電極 1093 インク粒 1101 擬似ブラックマトリックス 1102 透明基板 1141 回折格子板 1151 回折格子シート 1161 透明樹脂層 1171 光通過範囲 1172 光出射面 1221 絶縁膜 1222 遮光膜 1231 反射防止シート(AIRコート膜) 1241 ハードコート膜 1242 透明基板 1251 冷却液 1281 平滑基板 1282 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09F 9/30 349 G09F 9/30 349C

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス状に画素が形成された第1
    の基板と、対向電極が形成された第2の基板と、前記第
    1の基板と前記第2の基板間に狭持されたPD液晶層
    と、カラーフィルタが形成された第3の基板とを具備
    し、 前記第3の基板が、前記第2の基板に接して配置されて
    おり、前記画素のサイズをa(μm)、前記画素の開口
    率をpとしたとき、前記第2の基板の厚みt(μm)が
    50≦t≦25(a−(Pa21/2)を満足することを
    特徴とする表示パネル。
  2. 【請求項2】 光発生手段と、 マトリックス状に画素が形成された第1の基板と、対向
    電極が形成された第2の基板と、前記第1の基板と前記
    第2の基板間に狭持されたPD液晶層と、カラーフィル
    タが形成された第3の基板とを有し、前記第3の基板
    が、前記第2の基板に接して配置された表示パネルと、 前記表示パネルで変調された光を投射する投射手段とを
    具備し、 前記画素のサイズをa(μm)、前記画素の開口率をp
    とし、前記投射手段のFナンバーをFとした時、前記第
    2の基板の厚みt(μm)が50≦t≦2F(a−(P
    21/2)の条件を満足することを特徴とする投射型表
    示装置。
  3. 【請求項3】 マトリックス状に画素が形成された第1
    の基板と、対向電極が形成された第2の基板と、液晶成
    分と未硬化の樹脂成分とを混合させた混合溶液と、光硬
    化性の接着剤と、カラーフィルタを形成した第3の基
    板、拡散板とを準備し、 前記第1の基板と前記第2の基板間に前記混合溶液を狭
    持させ、前記第2の基板側から前記拡散板を介して光を
    照射し、前記混合溶液を相分離する第1の工程と、 前記第3の基板と前記第2の基板間に前記接着剤を狭持
    させる第2の工程と、 前記接着剤に光を照射し、前記接着剤を硬化させて前記
    第2の基板と前記第3の基板とを張り合わせる第3の工
    程を行うことを特徴とする表示パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 マトリックス状に画素が形成された第1
    の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持されたPD液
    晶層と、 カラーフィルタと前記カラーフィルタを各色ごとに分離
    する遮光壁とが形成された第3の基板とを具備し、 前記第3の基板が、前記第2の基板とが光結合層を介し
    て接着されていることを特徴とする表示パネル。
  5. 【請求項5】 マトリックス状に画素が形成された第1
    の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持されたPD液
    晶層と、 カラーフィルタと前記カラーフィルタ上に形成されたマ
    イクロレンズとが形成された第3の基板とを具備し、 前記第3の基板が、前記第2の基板とが光結合層を介し
    て接着されていることを特徴とする表示パネル。
  6. 【請求項6】 マトリックス状にくぼみが形成された基
    板と、未硬化の透明樹脂とを準備し、 前記基板に前記透明樹脂を塗布し、 前記塗布した樹脂が表面張力により円弧状に形成するこ
    とを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 反射膜と、前記反射膜上に形成されたカ
    ラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に形成された透
    明電極とが形成された第1の基板と、 透過型の画素電極がマトリックス状に形成された第2の
    基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持されたPD液
    晶層とを具備することを特徴とする表示パネル。
  8. 【請求項8】 画素に対応して形成された微小プリズム
    と、 マトリックス状に前記画素が形成された第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記画素に対応して形成されたマイクロレンズアレイと
    を具備し、 前記マイクロレンズで集光された光が前記微小プリズム
    に入射し、前記微小プリズムで少なくとも複数の光路に
    分離されて前記画素に入射することを特徴とする表示パ
    ネル。
  9. 【請求項9】 紫外線光を透過し可視光を反射する誘電
    体ミラーと、前記誘電体ミラー上に形成された透明電極
    とが形成された第1の基板と、 透過型の画素電極がマトリックス状に形成された第2の
    基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持されたPD液
    晶層とを具備することを特徴とする表示パネル。
  10. 【請求項10】 斜め方向に投射した画像の台形補正を
    おこなう投射型表示装置の駆動回路であって、 第1のフレームと、次の第2のフレームで表示開始位置
    を変化させることを特徴とする駆動回路。
  11. 【請求項11】 導光板と、 前記導光板の光出射面に形成もしくは配置された光拡散
    部と、 プリズム板と、 前記プリズム板と前記光拡散部とを光結合する光結合部
    とを具備し、 前記プリズム板と前記導光板間に空間が保持されてお
    り、 前記光拡散部から放射される光が前記光結合部を介して
    前記プリズム板に導かれることを特徴とする表示パネル
    用光学板。
  12. 【請求項12】 導光板と、 前記導光板の光出射側に形成もしくは配置された光拡散
    部と、 プリズム板と、 前記プリズム板と前記光拡散部とを光結合する光結合部
    と、 PD液晶表示パネルと、 前記PD液晶表示パネルと前記プリズム板間に配置また
    は形成された光拡散シートとを具備し、 前記プリズム板と前記導光板間に空間が保持されてお
    り、 前記光拡散部から放射される光が前記光結合部を介して
    前記プリズム板に導かれることを特徴とする液晶表示装
    置。
  13. 【請求項13】 プリズム板は第1のプリズム板と第2
    のプリズム板からなり、 前記プリズム板には、略四角錐状の微小プリズムが形成
    されており、 前記第1のプリズム板に形成された第1のプリズムの大
    きさと、前記第2のプリズム板に形成された第2のプリ
    ズムの大きさとが異なることを特徴とする請求項11記
    載の表示パネル用光学板。
  14. 【請求項14】 導光板と、 前記導光板の光出射側に形成もしくは配置された光拡散
    部と、 マイクロレンズがマトリックス状に配置または形成され
    たマイクロレンズアレイと、 前記マイクロレンズアレイと前記光拡散部とを光結合す
    る光結合部とを具備し、 前記マイクロレンズの略焦点近傍に前記光拡散部が位置
    し、 前記マイクロレンズアレイと前記導光板間に空間が保持
    もしくは、前記光拡散部以外の箇所に光遮光手段が配置
    または形成されていることを特徴とする表示パネル用光
    学板。
  15. 【請求項15】光拡散部と反射膜とが形成された導光板
    と、 マイクロレンズがマトリックス状に配置または形成され
    たマイクロレンズアレイと、 前記マイクロレンズアレイと前記光拡散部とを光結合す
    る光結合部と、 マイクロレンズの光出射面に配置されたPD液晶表示パ
    ネルと、前記PD液晶表示パネルと前記マイクロレンズ
    間に配置された光拡散シートとを具備し、 前記マイクロレンズの略焦点近傍に前記光拡散部が配置
    されていることを特徴とする液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 第1の基板と第2の基板と、前記基板
    間に狭持されたPD液晶を有するPD液晶表示パネル
    と、 前記第1の基板と前記第2の基板のうち少なくとも一方
    の基板上に形成または配置されたカラーフィルタと、 シアン光とイエロー光の所定の範囲の光を反射する誘電
    体ミラーが形成された第3の基板と、 前記第3の基板と、前記カラーフィルタが形成された基
    板間に狭持された光結合層とを具備し、 前記カラーフィルタが形成された基板の厚みをt(μ
    m)、前記第1または第2の基板に形成された画素のサ
    イズをa(μm)、画素の開口率をPとしたとき、50
    ≦t≦25(a−(Pa21/2)を満足することを特徴
    とする表示パネル。
  17. 【請求項17】 所定間隔で凸部が形成または配置され
    た導光板と、 前記導光板上に配置または形成されたマイクロレンズア
    レイとを具備し、 前記マイクロレンズアレイのマイクロレンズの焦点近傍
    に前記凸部が配置されていることを特徴とする表示パネ
    ル用光学板。
  18. 【請求項18】 所定間隔で凸部が形成または配置され
    た導光板と、 前記導光板上に配置または形成されたマイクロレンズア
    レイと、 前記マイクロレンズアレイ上に配置されたPD液晶表示
    パネルと、 前記PD液晶表示パネルと前記マイクロレンズアレイ間
    に配置された光拡散シートとを具備することを特徴とす
    る液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 マイクロレンズアレイと、 マトリックス状に画素が配置された液晶表示パネルと、 回折格子とを具備し、 前記マイクロレンズアレイのマイクロレンズで集光した
    白色光を前記回折格子で回折させ、略赤色、緑色および
    青色の光路に分離し、前記分離した光路の光を前記液晶
    表示パネルの前記画素に入射させることを特徴とする液
    晶表示装置。
  20. 【請求項20】 集光手段と、 前記集光手段の略焦点位置に配置された発光ランプと、 反射型の表示パネルと、 前記反射型の表示パネルに前記発光ランプが放射する光
    を導く光学手段と、 前記表示パネルの虚像を拡大して観察者に見えるように
    する拡大レンズとを具備することを特徴とするビューフ
    ァインダ。
  21. 【請求項21】 導光板と、 前記導光板に形成または配置された光拡散部と、 前記光拡散部上に配置または形成された導光板と、 マトリックス状にマイクロレンズが形成されたマイクロ
    レンズ基板とを具備し、 前記マイクロレンズの焦点近傍に前記導光の出射面が配
    置されていることを特徴とする表示パネル用光学板。
  22. 【請求項22】 光入射側の開口部穴が出射側の開口部
    よりも大きい穴がマトリックス状に形成または配置され
    た集光板と、 前記集光板の光出射側の穴位置が略焦点位置となるよう
    に配置されたマイクロレンズアレイとを具備することを
    特徴とする表示パネル用光学板。
  23. 【請求項23】 光入射側の開口部が光出射側の開口部
    よりも大きい凸部がマトリックス状に形成または配置さ
    れた第1の集光板と、 前記集光板の光出射側の開口部位置が略焦点位置となる
    ように配置された集光手段がマトリックス状に配置され
    た第2の集光板と、 前記第2の集光板の光出射側に配置されたPD液晶表示
    パネルとを具備することを特徴とする液晶表示装置。
  24. 【請求項24】 画素がマトリックス状に配置された第
    1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記画素に対応してパターンが形成された第3の基板も
    しくはシートと、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持された光変調
    層とを具備することを特徴とする表示パネル。
  25. 【請求項25】 前記第3の基板またはシートが、前記
    第1の基板または前記第2の基板と光結合層を介して接
    着されていることを特徴とする請求項24記載の表示パ
    ネル。
  26. 【請求項26】 画素がマトリックス状に配置された第
    1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板間に狭持された光変調
    層と、 前記第1の基板または第2の基板が空気と接する面に前
    記画素に対応したパターンが描画されていることを特徴
    とする表示パネル。
  27. 【請求項27】 前記画素に対応したパターンは画素サ
    イズに対応していることを特徴とする請求項24から請
    求項26のいずれかに記載の表示パネル。
  28. 【請求項28】 放電ランプと、 前記放電ランプが放射する光を変調する請求項24から
    請求項26のいずれかに記載する表示パネルと、 前記表示パネルが変調した光を投射する投射レンズとを
    具備することを特徴とする投射型表示装置。
  29. 【請求項29】 放電ランプと、 前記放電ランプが放射する光を変調する表示パネルと、 前記表示パネルが変調した光を投射する投射手段と、 前記投射手段を構成するレンズのうち、少なくとも1つ
    の表面に張り付けられた回折手段とを具備することを特
    徴とする投射型表示装置。
  30. 【請求項30】 放電ランプと、 前記放電ランプが放射する光を変調するPD液晶表示パ
    ネルと、 前記PD液晶表示パネルが変調した光を投射する投射レ
    ンズと、 前記投射レンズ内に配置された離散的に開口部を有する
    絞りと、 前記絞りの出射側に配置された回折格子板とを具備する
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  31. 【請求項31】 画素がマトリックス状に配置された第
    1の基板と、対向電極が形成された第2の基板と、未硬
    化の樹脂と液晶とが混合された混合溶液と、インク粒を
    出射するインク出射手段とを準備し、 前記第1の基板と前記第2の基板間に前記混合溶液を狭
    持させる第1の工程と、 前記混合溶液に紫外線光を照射し、前記混合溶液を相分
    離させる第2の工程と、 前記第2の基板が空気と接する面に、前記インク出射手
    段でインク粒を付着させ、カラーフィルタを形成する第
    3の工程を行うことを特徴とする表示パネルの製造方
    法。
  32. 【請求項32】 カラーフィルタが形成された第2基板
    と、 前記カラーフィルタ上に形成された透明樹脂からなる樹
    脂層と、 前記樹脂層上に形成された対向電極と、 画素がマトリックス状に配置または形成された第1の基
    板と、 前記第1の基板と第2の基板間に狭持された液晶層とを
    具備し、 前記画素のサイズをa(μm)、前記画素の開口率をP
    としたとき、前記樹脂層の厚みt(μm)が50≦t≦
    25(a−(Pa21/2)を満足することを特徴とする
    表示パネル。
  33. 【請求項33】 リア型液晶プロジェクションテレビ用
    のスクリーンであって、スクリーンの光入射面もしくは
    光出射面に回折シートが張り付けられていることを特徴
    とするスクリーン。
  34. 【請求項34】 リア型液晶プロジェクションテレビ用
    のスクリーンであって、赤、緑、青の3画素を組とし
    て、その組に対応するように表面が凹状もくしは、矩形
    の形状に形成されており、前記形状により赤、緑、青の
    画素の光路のうち2つの光路を屈曲させることを特徴と
    するスクリーン。
  35. 【請求項35】 紫外線を透過する第3の基板と、第1
    の基板と、第2の基板と、未硬化の樹脂と液晶とが混合
    された混合溶液と、拡散剤を含有する拡散溶液とを準備
    し、前記第1の基板と第2の基板間に前記混合溶液を狭
    持させてセル化する第1の工程と、 前記セルと第3の基板間に前記拡散溶液を配置する第2
    の工程と、 前記第3の基板側から紫外線光を照射し、前記混合溶液
    を相分離する第3の工程を行うことを特徴とする表示パ
    ネルの製造方法。
  36. 【請求項36】 凸部を有する第1の基板と、第2の基
    板と、平滑基板と、接着剤とを準備し、 前記平滑基板に接着材を塗布する第1の工程と、 前記塗布した接着剤上に前記第1の基板の凸部を接触さ
    せ、前記凸部に接着剤を転写する第2の工程と、 前記第1の基板の凸部と前記第2の基板とを張り合わせ
    る第3の工程を行うことを特徴とする光学基板の製造方
    法。
  37. 【請求項37】 少なくとも光入射面にマイクロレンズ
    アレイを有し、前記マイクロレンズアレイの1つのマイ
    クロレンズに対し、複数の画素が対応するように配置さ
    れた表示パネルと、 1つの光源からの光を赤、緑および青の3つの光路に分
    離し、かつ前記光路の進行方向を異ならせる光分離手
    段、 前記表示パネルからの赤、緑および青の3つの光路に対
    応する出射光を1つの光路に合成する光合成手段とを具
    備することを特徴とする投射型表示装置。
  38. 【請求項38】 放電ランプと、 前記放電ランプからの出射光を変調するPD液晶表示パ
    ネルと、 前記PD液晶表示パネルで変調された光を投射する投射
    レンズとを具備し、 前記PD液晶表示パネルはカラーフィルタを有する対向
    基板とスイッチング素子が配置されたアレイ基板間にP
    D液晶が狭持され、 前記PD液晶表示パネルはマトリックス状に画素電極が
    配置され、前記画素電極にはそれぞれスイッチング素子
    が配置されており、前記スイッチング素子の裏面に遮光
    パターンが形成されており、 前記表示パネルは放電ランプ側にアレイ基板が向けら
    れ、投射レンズ側に対向基板が向けられていることを特
    徴とする投射型表示装置。
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