JPH11305157A - 走査光学装置の収束レンズ保持機構 - Google Patents

走査光学装置の収束レンズ保持機構

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JPH11305157A
JPH11305157A JP11118398A JP11118398A JPH11305157A JP H11305157 A JPH11305157 A JP H11305157A JP 11118398 A JP11118398 A JP 11118398A JP 11118398 A JP11118398 A JP 11118398A JP H11305157 A JPH11305157 A JP H11305157A
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JP
Japan
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lens
substrate
optical axis
holding
holding mechanism
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Application number
JP11118398A
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Inventor
Hiroshi Kanazawa
浩 金沢
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】像面の歪み等を補正するための調整を可能とし
た走査光学装置の収束レンズ保持機構を提供する。 【解決手段】基板32上には、第1乃至第4のレンズ3
3〜36が保持されている。第1レンズ33は、基板3
2に対して光軸に直交する面内で移動調整可能且つ回転
調整可能に取り付けられたスリット板203に固定され
ている。第2レンズ34は、基板32から突出形成され
た3個に突当ピン101〜103上に載置されており、
第2レンズ調整プレート300は、主走査方向のみに移
動可能である。第4レンズ36は、主走査方向に並んで
基板32から突出している二つの突当ピン106,10
7,及び、副走査方向に移動可能に基板32に取り付け
られた回転調整板500によって、支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査光学装置の収束レ
ンズ保持機構に関し、特に、偏向器によって偏向・走査
されたビームを感光面上に収束させる収束レンズを保持
するための保持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンター等の印刷装置に使用さ
れる走査光学装置は、光源から出射されて断面円形の平
行光に整形されたレーザビームをポリゴンミラーによっ
て反射偏向して、感光体ドラム等の感光面上を走査させ
る。このような走査光学装置では、ポリゴンミラーの回
転軸の倒れに起因する感光面上での露光位置の副走査方
向(レーザビームが偏向される面に直交する方向)への
ズレを防止するために、副走査方向において正のパワー
を有する収束レンズを介してポリゴンミラーの反射面と
感光面とを共役にするとともに、平行ビームに整形され
たレーザビームをポリゴンミラーの反射面上にて一旦副
走査方向に収束させている。この収束レンズは、主走査
方向(レーザビームが偏向される面の方向)において
は、平行ビームを感光面上に収束させる比較的弱い正の
パワーを有している。従って、この収束レンズは、全体
として、主走査方向と副走査方向とでパワーが異なるア
ナモフィック光学系である。また、この収束レンズは、
光軸に対する入射ビーム(の主光線)の角度θと像高h
とが正比例(h=f・θ)するようにタル型の歪曲収差
が与えられているので、fθレンズと呼ばれている。
【0003】このような特性を有するfθレンズを構成
する各レンズは、副走査方向においては、光軸を中心と
した若干の幅の範囲しか使用されていないことに鑑み、
ビーム径やポリゴンミラーの回転軸の倒れに起因するレ
ーザビームのズレを考慮した一定幅の範囲を残して切除
されている。この切除によって形成されたコバ面は、f
θレンズを構成する全てのレンズにおいて、光軸と平行
な平面であって、光軸に対して一定の距離だけ平行に離
間している。
【0004】そのため、従来の走査光学装置の収束レン
ズ保持機構は、fθレンズを構成する各レンズを固定す
るベース板の上面に、これら各レンズの面方向位置を位
置決めする突起等を突出形成し、これら突起等によって
面方向位置を規制した状態でこれら各レンズをベース板
の上面上に載置して、上方から押しつけて固定するとい
うものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におけ
る印刷装置の高解像度化に伴い、走査光学装置の精度要
求も厳しくなっている。ところが、各レンズを設計値通
りに組むだけでは、各レンズの加工誤差等に起因して、
像面が歪む等、所定の精度を出すことができない。その
ため、個々のレンズの設置位置の微調整を行うことによ
り、像面の歪み等を或る程度補正することが望まれる。
【0006】しかしながら、上述した従来の収束レンズ
保持機構は、各レンズや各ピンが全く誤差無く設計値通
りに加工されることを前提に設計されているので、各レ
ンズの位置の自由度は全くない。そのため、少しでも歪
み等が生じてしまった場合でも、これを補正することは
不可能であるために、歩留り悪化の原因となっていた。
【0007】本発明は、従来の収束レンズ保持機構にお
ける斯かる問題に鑑み、収束レンズを構成する個々のレ
ンズの位置に関して、少なくとも一つの自由度を与える
ことにより、像面の歪み等を補正するための調整を可能
とした走査光学装置の収束レンズ保持機構の提供を、課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の手段を採用した。
【0009】即ち、請求項1記載の発明は、ビームを発
する光源と、この光源から発したビームを所定面内にお
いて偏向させて走査を行う偏向器と、前記偏向器によっ
て走査されたビームを収束させるための複数個のレンズ
からなる収束レンズ群とを有する走査光学装置の収束レ
ンズ保持機構において、前記収束レンズ群を構成する複
数のレンズは、一枚の基板上に配置されているととも
に、前記複数のレンズのうちの少なくとも一つのレンズ
に対して、その位置に関して少なくとも一つの自由度を
与えて調整自在としたことを特徴とする。
【0010】このように構成されると、収束レンズ群を
構成する複数のレンズのうち少なくとも一つを個別に調
整することができるので、像面の歪み等を補正すること
ができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1における
「位置に関して少なくとも一つの自由度を与えて調整自
在」とする構成が、収束レンズの光軸に直交する面内で
移動及び回転のみ可能に前記基板に対して設けられた保
持部と、この保持部材に前記少なくとも一つのレンズを
固定する固定手段とからなることを、特徴とする。この
ように構成すると、一つのレンズを光軸に直交する面内
で、あらゆる方向に移動調整することができるととも
に、回転調整することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2の基板に
は、前記収束レンズ群の光軸に直交する面に沿った保持
面,及び当該保持面に形成されたネジ穴を有する保持支
柱が突出形成されており、前記保持部材が、前記保持面
に接触する面,及び当該面を前記保持面に接触させた状
態において前記ネジ穴に連通する位置に当該ネジ穴より
も大径な貫通孔を有しており、前記貫通孔の内径よりも
大径のネジ頭を有するとともに前記貫通孔を貫通して前
記ネジ穴にねじ込まれた固定ネジによって前記保持支柱
に固定されていることで、特定したものである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1における
「少なくとも一つのレンズ」が光軸に平行且つ光軸を挟
む二面に沿って切除されているとともに、「位置に関し
て少なくとも一つの自由度を与えて調整自在」とする構
成が、光軸前記基板の表面から突出してその先端にて前
記少なくとも一つのレンズを載置する複数の突起と、前
記複数の突起と係合することにより、前記基板の表面に
おいて前記収束レンズの光軸に直交する方向にのみにス
ライド方向が制限されたプレートと、その側面において
前記レンズの前記プレートに対する相対移動を規制する
ために、前記プレートの表面から突出した突起と、前記
レンズを前記基板に向けて押さえつける押さえ部材とか
らなることを、特徴とする。
【0014】このように構成すると、一つのレンズを基
板表面における光軸に直交する方向にのみ、移動調整す
ることができる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4のプレー
トには、前記複数の突起が夫々貫通する長孔が穿たれて
おり、各長孔の形状が、夫々に前記各突起を貫通させた
ときに前記収束レンズ群の光軸に直交する方向にその長
軸を向けた形状であることで、特定したものである。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項4の押さえ
部材が、前記プレートと一体に前記収束レンズ群の光軸
に直交する方向に移動するように、前記プレートに固定
されていることで、特定したものである。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6の押さえ
部材が、前記収束レンズ群の光軸に直交する方向に前記
レンズを覆うとともにその両端部が前記プレートの平面
に面接触するように折曲されており、これら両端部に
は、夫々、前記収束レンズ群の光軸に直交する方向を向
いたスリットが形成されており、このスリットを通過す
る固定ネジによって前記押さえ部材が前記基板に固定さ
れていることで、特定したものである。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項4乃至7の
何れかにおける押さえ部材が、バネを介して前記レンズ
を前記基板に押さえつけることで、特定したものであ
る。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項1における
「少なくとも一つのレンズ」が光軸に平行且つ光軸を挟
む二面に沿って切除されているとともに、「位置に関し
て少なくとも一つの自由度を与えて調整自在」とする構
成が、その先端にて前記少なくとも一つのレンズを載置
するために、前記収束レンズの光軸に直交する方向に並
んで前記基板の表面から突出した二つの突起と、前記レ
ンズを載置するために、前記基板の表面に直交する方向
に移動可能に前記基板に設けられた保持部材と、その側
面において前記レンズの前記基板に対する前記光軸方向
及び前記光軸に直交する方向の相対移動を規制するため
に、前記基板の表面から突出した突起と、前記レンズを
前記基板に向けて押さえつける押さえ部材とからなるこ
とを、特徴とする。
【0020】このように構成すると、レンズは、二つの
突起の先端及び保持部材の上面によって三点支持され
る。従って、保持部材を基板の上面に直交する方向に移
動させると、レンズは、二つの突起の頂点同士を結ぶ直
線,即ち、光軸に直交する方向に平行な線を中心に回転
調整される。なお、この回転中及びその前後において、
収束レンズの光軸方向への移動及び光軸に直交する方向
への移動は、他の突起によって制限されている。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項9の押さ
え部材には、前記保持部材に重なる位置の近傍にて前記
レンズを前記基板に向けて押圧する板バネが取り付けら
れていることで、特定したものである。
【0022】請求項11記載の発明は、請求項10の基
板が、前記収束レンズ群の光軸に直交する摺動面,及び
この摺動面に形成されたネジ穴を有しており、前記保持
部材が、前記摺動面に接触する面,及び当該面を前記摺
動面に接触させた状態において前記ネジ穴に連通する位
置に当該ネジ穴よりも大径な貫通孔を有しており、前記
貫通孔の内径よりも大径のネジ頭を有するとともに前記
貫通孔を貫通して前記ネジ穴にねじ込まれた固定ネジに
よって前記基板に固定されていることで、特定したもの
である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。ここで説明する本発明の実施の形
態は、本発明による走査光学装置の収束レンズ保持機構
を、レーザプリンタ,レーザコピー,レーザフォトプロ
ッタ,又はレーザファクシミリ等の印刷装置に使用可能
なレーザスキャニングユニットとして実施した例であ
る。 〔走査光学装置の全体構成〕最初に、本実施形態に係る
レーザスキャニングユニットの全体構成を、図8乃至図
10に基づいて説明する。図8は、このレーザスキャニ
ングユニットからカバー2(図9及び図10参照)を外
した状態を示す平面図であり、図9は、図8のIX-IX線
に沿った縦断面を示す断面図であり、図10は、図8の
X-X線に沿った縦断面を示す断面図である。これら各図
に示されるように、このレーザスキャニングユニット
は、全体として扁平な略直方体形状を有している。そし
て、図示せぬ印刷装置に装着され、この印刷装置から供
給される変調信号(イメージ信号)に基づいてレーザビ
ームをON/OFF変調するとともに主走査方向に走査
して、この印字装置内に設置された感光体ドラム表面上
に変調信号(イメージ信号)に応じた画像を描画する。
【0024】このレーザスキャニングユニットの外観を
なす筐体は、上面が開放した箱型のケーシング1と、こ
のケーシング1の開放上面を閉じる蓋2とから、構成さ
れる。このケーシング1は、アルミのダイキャスト成形
品であり、底壁1aと、この底壁1aの周囲に立設され
た側壁1bとを有している。このケーシング1の底壁1
a上面(底面)はほぼ平坦面であるが、後述するポリゴ
ンミラーユニット11を固着する部位(ポリゴンミラー
ユニット装着部1c)のみが略円筒状に突出し、その内
部が開口している。また、この底壁1aには、走査され
たレーザビームを図示せぬ印刷装置の感光体ドラムへ向
けて通過させるための描画用スリット1dが、図8の右
側の側壁1bの近傍においてこれと平行に穿たれてい
る。この描画用スリット1dには、防塵用のカバーガラ
ス板16がはめ込まれている。さらに、描画用スリット
1dの近傍の側壁1bには、この描画用スリット1dと
平行に、光学調整用スリット1eが穿たれている。この
光学調整用スリット1eは、出荷前において、ケーシン
グ1内に組み込まれた光学系の調整をするのに用いられ
るものであるために、この調整が完了した後において
は、蓋板17によって閉じられる。
【0025】ケーシング1内に組み込まれた光学系は、
レーザビームの進行方向に沿って順番に並ぶコリメータ
光源ユニット3,ビーム整形プリズムユニット4,第1
直角反射ミラーユニット5,第1リレーレンズユニット
6,平面ミラーユニット7,APC(オートパワーコン
トロール)信号検出ユニット8,ダイナミックプリズム
ユニット9,シリンドリカルレンズユニット10,ポリ
ゴンミラーユニット11,fθレンズユニット12,及
び、折り返しミラーユニット13と、fθレンズユニッ
ト12の像側の片隅においてレーザビームを分岐させる
第2直角反射ミラーユニット14と、この第2直角反射
ミラーユニット14によって分岐されたレーザビームの
収束点に配置されたSOS(スタート・オブ・スキャ
ン)センサユニット15とから、構成されている。
【0026】これらのうち偏向器としてのポリゴンミラ
ーユニット11は、その中心と描画用スリット1dの垂
直二等分線とがほぼ一致する位置関係で、ケーシング1
の中央よりもやや描画用スリット1dから離れた位置
に、設置されている。このポリゴンミラーユニット11
は、ケーシング1のポリゴンミラーユニット装着部1c
に嵌合する略筒状のポリゴンカバー20,このポリゴン
カバー20内に固定されたポリゴンモータ21,このポ
リゴンモータ21の駆動軸に取り付けられたポリゴンミ
ラー22,及び、このポリゴンミラー22をポリゴンカ
バー20内に封ずるためにこのポリゴンカバー20の下
開口端を閉じる蓋23から、構成されている。ポリゴン
モータ21の駆動軸,即ち、ポリゴンミラー22の回転
軸とポリゴンミラー22の周囲に形成された各鏡面と
は、このポリゴンミラーユニット11をケーシング1の
ポリゴンミラーユニット装着部1cに固定した状態にお
いて、ケーシング1の底壁1aに対して垂直となる。そ
して、このポリゴンモータ21は、このポリゴンミラー
22を、図1における時計方向へ回転させる。また、ポ
リゴンカバー20の側壁には、ポリゴンミラーの各鏡面
へレーザビームを入射させるとともに各鏡面からの反射
光を通過させるための光路孔20aが、穿たれている。
この光路孔20aには、ポリゴンカバー20内への塵の
侵入を防止するために、カバーガラス24が填め込まれ
ている。以下の説明においては、この光路孔20aを通
ってポリゴンミラー22の各鏡面に入射した光がこれら
各鏡面によって偏向・走査される方向(折り返しミラー
ユニット13よりも光源側においては図1の紙面と平行
な方向)を「主走査方向」と言い、この面に直交する方
向(折り返しミラーユニット13よりも光源側において
は図1の紙面に直交する方向)を「副走査方向」と言う
ものとする。
【0027】コリメータ光源ユニット3は、ポリゴンミ
ラーユニット11を挟んで描画用スリット1dと反対側
においてこの描画用スリット1dと平行に設置されてお
り、レーザダイオードアレイパッケージ18及びコリメ
ータレンズ群19を内蔵している。このレーザダイオー
ドアレイパッケージ18は、同一面内にビーム軸を揃え
た状態で12本のレーザビームを100μm程度のピッチ
で出射させる様に、複数のレーザダイオードを一体化し
たチップを内蔵している。また、コリメータレンズ群1
9は、レーザダイオードアレイパッケージ18から出射
された各レーザビームを夫々平行光にするとともに、各
レーザビームのビーム軸をその出射側瞳面にて交差させ
る。なお、このコリメータレンズ群19は、色収差や温
度変化が小さく、且つ、高い像高まで解像度がある様
に、設計されている。このようなコリメータレンズ群1
9から出射された状態において、各レーザビームのビー
ム形状は、楕円形となる。
【0028】ビーム整形プリズムユニット4は、二つの
プリズム4a,4bを内蔵している。そして、これら二
つのプリズム4a,4bを組み合わせることによって、
各レーザビームのビーム形状を、副走査方向において半
分に絞る。
【0029】第1直角反射ミラーユニット5は、ビーム
整形プリズムユニット4から出射された各レーザビーム
をケーシング1の底面と平行な面内において180度折
り返すために、互いに90度の角度で向き合う2枚一組
の反射鏡5a,5bを、ケーシング1の底面に対して垂
直に支持している。
【0030】第1リレーレンズユニット6は、APC信
号検出ユニット8内の第2リレーレンズ25とともにア
フォーカル光学系を構成する第1リレーレンズ6aを内
蔵しており、コリメータレンズ群19の出射側瞳から出
射された各レーザビームを夫々収束させるとともに、こ
れら各レーザビームのビーム軸を相互に平行且つ光軸に
対して平行にする。
【0031】平面ミラーユニット7は、リレーレンズユ
ニット6から出射された各レーザビームを、ポリゴンミ
ラーユニット11及びfθレンズユニット12を回避さ
せつつ、ケーシング1の底面と平行な面内において描写
スリット1d側に向けて90度折り曲げるために、平面
ミラー7aをケーシング1の底面に対して垂直に支持し
ている。
【0032】APC(オートパワーコントロール)信号
検出ユニット8は、レーザビームの進行方向に沿って順
番に並ぶ第2リレーレンズ25,ハーフミラー26,コ
ンデンサーレンズ27,及び、偏光ビームスプリッタ2
8と、この偏光ビームスプリッタ28によって分割され
た各光路上に夫々配置された二つの受光素子29,30
とを、内蔵している。
【0033】この第2リレーレンズ25は、第1リレー
レンズ6aから出射して一旦収束した後に拡散する各レ
ーザビームを平行光にするとともに、これら各レーザビ
ームのビーム軸をポリゴンミラー22の各反射面上又は
その近傍にて交差させる。即ち、第2リレーレンズ25
は、第1リレーレンズ6aとともに、コリメータレンズ
群19の出射側瞳とポリゴンミラー22の各反射面とを
光学的に共役にする。
【0034】また、ハーフミラー26は、第2リレーレ
ンズ25から出射された各レーザビームを、90〜95
%の割合でポリゴンミラー22に向けて反射するととも
に、残りを透過させる。
【0035】偏光ビームスプリッタ28は、ハーフミラ
ー26を透過した各レーザビームを、直交する二つの偏
光成分に分離する。各受光素子29,30は、各偏光成
分の収束点に夫々配置され、夫々の偏光成分を光電変換
する。これら各受光素子29,30からの出力電流は、
図示せぬAPC回路に入力され、レーザーダイオードア
レイパッケージ18から出射される各レーザビームの出
力値を自動調整するために用いられる。
【0036】ダイナミックプリズムユニット9は、ケー
シング1の底壁1aと平行な軸回りに回動可能に設けら
れた肉厚の平行平面板からなるダイナミックプリズム9
aを、内蔵している。このダイナミックプリズムユニッ
ト9は、図示せぬ印刷装置内の感光ドラム表面における
露光位置での周速に同期して、ダイナミックプリズム9
aを適宜傾動させることにより、各レーザビームに対す
る偏角作用を変化させる。その結果、このダイナミック
プリズム9aの傾動に従って、ダイナミックプリズム9
aから出射される各レーザビームが副走査方向に平行移
動する。
【0037】シリンドリカルレンズユニット10は、副
走査方向(ケーシング1の底面に直交する方向)にのみ
正のパワーを有するシリンドリカルレンズ群を内蔵して
おり、ダイナミックプリズムユニット9から出射された
各レーザビームを、ポリゴンミラー22の各反射面上又
はその近傍において、主走査方向を向いた線状に収束さ
せる。fθレンズユニット12は、ポリゴンミラー22
によって反射・偏向された各レーザービームが入射する
fθレンズ群31を、共通の基板32上に設置して、構
成されている。このfθレンズ群31は、ポリゴンミラ
ー22側から折り返しミラーユニット13側に向かって
順番に、主走査方向及び副走査方向の両方向に関して夫
々負、正,正,負のパワーを有する第1レンズ33,第
2レンズ34,第3レンズ35,第4レンズ36を配列
して、構成されている。また、この基板32は、ケーシ
ング1の底面上において、三個の位置決めピン1eによ
って規制される位置に固定される。なお、この基板32
上に各レンズを固定する保持機構機構の具体的な構成
は、後で詳細に説明する。
【0038】fθレンズ群31は、主走査方向において
は、平行光として入射した各レーザビームを図視せぬ印
刷装置の感光体ドラムの表面上にビームスポットとして
収束させるために、全体として比較的弱い正のパワーを
有しており、副走査方向においては、ポリゴンミラー2
2の各反射面上又はその近傍にて一旦収束した後に発散
する各レーザビームを感光体ドラムの表面上にビームス
ポットとして収束させるために、全体として比較的強い
正のパワーを有している。このようにして、副走査方向
において、ポリゴンミラー22の反射面と感光体ドラム
の表面とがfθレンズ群31を介して共役となることに
より、ポリゴンミラー22の反射面の面倒れ誤差に起因
する感光体ドラム上でのビームスポットの位置ズレが防
止される。また、このfθレンズ群31には、図示せぬ
印刷装置の感光体ドラムの表面上における走査速度がポ
リゴンミラー22の回転速度に対して正比例するよう
に、主走査方向における歪曲収差が与えられている。
【0039】具体的には、fθレンズ群31の第1レン
ズ33は、ポリゴンミラー22側が負のパワーを持つ球
面,折り返しミラーユニット13側が副走査方向にのみ
負のパワーを持つシリンダー面である負レンズであり、
主走査方向に比較的弱いパワーを有するとともに、副走
査方向に比較的強い負のパワーを有する。この第1レン
ズ33を副走査方向(基板32上面に対して垂直な方
向,図8の紙面に直交する方向)に高さ調整することに
より、ビーム走査軌跡の湾曲(BOW)を補正すること
ができる。
【0040】また、第2レンズ34は、ポリゴンミラー
22側が凸の球面,折り返しミラーユニット13側が正
のトーリック面であるトーリックレンズであり、主走査
方向に比較的弱い正のパワーを有するとともに、副走査
方向に比較的強いのパワーを有する。この第2レンズ3
4を主走査方向(図8の上下方向)に移動調整すること
により、像面の湾曲を補正することができる。
【0041】また、第3レンズ35は、両面が球面であ
る正メニスカスレンズである。この第3レンズ35を主
走査方向に移動調整することにより、像面の湾曲を補正
することができる。
【0042】また、第4レンズ36は、ポリゴンミラー
22側が強い正のパワーを持つ球面であり、折り返しミ
ラーユニット13側が弱い正のパワーを持つ球面である
負メニスカスレンズである。この第4レンズ36を主走
査方向に設定した回転軸回りに回転調整することによ
り、コマ収差を補正することができる。
【0043】折り返しミラーユニット13は、描画用ス
リット1dと平行に配置した短冊型の平面鏡である折り
返しミラー37と、描画用スリット1dと平行に設定し
た回転軸を中心として傾動可能にこの折り返しミラー3
7の両端を保持する保持部材38,38とから、構成さ
れる。そして、fθレンズ群31(第4レンズ36)か
ら出射したレーザ光を、描画用スリット1dを介して図
示せぬ印刷装置の感光体ドラムの表面における所定露光
位置に向けて反射するように、折り返しミラー37の傾
斜角が調整されている。
【0044】図示せぬ印刷装置の感光体ドラムの表面上
においては、各レーザビームは、一直線上に均等間隔で
並ぶ複数のビームスポットを形成する。これら各ビーム
スポットは、ポリゴンミラー22の回転に従って、感光
体ドラムの表面上において主走査方向に移動して走査線
を形成する。
【0045】なお、ポリゴンミラー22の或る一つの反
射面によって各レーザビームが反射・走査される期間内
において、この反射面での反射光が折り返しミラー37
にて反射されて描画用スリット1dを通過する期間は、
その一部でしかない。この描画用スリット1dを通過す
る期間の直前において、fθレンズ31から出射された
各レーザビームが入射する位置に、上記第2直角反射ミ
ラーユニット14が配置されている。この第2直角反射
ミラーユニット14は、入射した各レーザビームを副走
査方向において180度の方向に折り返すとともに主走
査方向において描画スリット1dと直交する方向に折り
返すために、互いに90度の角度で向き合う2枚一組の
反射鏡14a,14bを保持している。
【0046】この第2直角反射ミラーユニット14によ
って折り返された各レーザビームの収束点には、SOS
センサユニット15が配置されている。このSOSセン
サユニット15には、収束した各レーザビームを受光す
る受光素子(SOSセンサ)15aが内蔵されている。
このSOSセンサ15aの出力電流は、図示せぬ変調回
路に入力され、レーザダイオードアレイパッケージ18
から出射された各レーザビームをON/OFF変調させ
始めるタイミング(水平同期)をとるのに用いられる。 〔fθレンズユニットの詳細構成〕次に、上述したfθ
レンズユニット12において何れかの自由度を持たせつ
つ各レンズを保持するための構成を、以下に、詳しく説
明する。
【0047】図1は、このfθレンズユニット12の斜
視図であり、図2は、図1と同じ方向から見たfθレン
ズユニット12の分解図であり、図3は、fθレンズユ
ニット12の平面図であり、図4は、図3の矢印IV方向
から見た状態を示す正面図であり、図5は、図3の矢印
V方向から見た状態を示す背面図であり、図6は、図3
のVI方向から見た状態を示す側面図であり、図7は、図
3のVII方向から見た状態を示す側面図である。
【0048】これら各図に示されるように、基板32の
平面形状は、主走査方向に長辺を向けた略矩形形状であ
り、ダイナミックミラーユニット9に近接した角が斜め
に切欠かかれており、その対角近傍において、第2直角
反射鏡ユニット14を固定するために、その上面が一段
低く削り取られている。また、基板上面32aにおける
ポリゴンミラーユニット11側の縁近傍には、基板32
上面の短軸方向中心軸に対して線対称な二箇所に、この
短軸方向中心軸と平行且つ基板上面32aに対して垂直
な方向に向けて、板状のレンズ保持支柱201,202
が、一体に設けられている。その他、この基板上面32
aには、レンズの下面に突き当たってその高さ方向位置
を規制する突当ピン101〜108,レンズの側面(コ
バ面,レンズ面)に側方から当接してその面方向位置
(主走査方向位置又は副走査方向位置)を規制する横当
ピン111〜115,固定ネジがねじ込まれる雌ねじが
切られたネジ穴121〜128,固定ネジ先端が挿入さ
れるが固定ネジの外径よりも十分大きい内径を有する逃
け穴131〜136が、夫々形成されている。また、基
板32には、ケーシング1の底面から突出形成された図
示せぬ位置決めピンに嵌合する固定孔141〜143
が、貫通して穿たれている。
【0049】図2においては、各突当ピン101〜10
8が通る位置及び突き当て対象部位が、矢印付二点鎖線
にて示されている(矢印先端が突き当て対象部位を示
す)。また、各横当ピン111〜115が通る位置及び
側方から当接する対象部位が、先端丸付の三点鎖線にて
示されている(丸印が当接対象部位を示す)。また、各
固定ネジが通る位置及びねじ込まれるネジ穴121〜1
28が、一点鎖線にて示され、各固定ネジが挿入される
逃げ穴131〜136が、矢印付一点鎖線にて示されて
いる。これらの図示のルールは、後述する調整ホルダ3
00,400や回転調整板500に形成された横当ピン
301〜305,401〜405,ネジ孔306〜30
9,408,409についても共通である。
【0050】以下、各レンズ毎に、基板32に対して固
定するための保持構造を説明する。 <第1レンズ保持構造>最初に、第1レンズ33を固定
するための保持構造を説明する。この保持構造は、第1
レンズ33に対して主走査方向及び副走査方向の移動並
びに光軸を中心とした回転に自由度を与えて、この自由
度に関して調整可能に当該第1レンズ33を保持する構
造である。
【0051】上述したレンズ保持支柱200,201の
前面(ポリゴンミラーユニット11側の面,以下同じ)
の上端近傍領域(即ち、保持面に相当する光軸方向規制
面201a,202a)は、ポリゴンミラーユニット1
1側に突出して、基板前面32bと面一になっている。
これら各光軸方向規制面201a,202aには、夫々
ネジ穴201b,202bが光軸方向に向けて形成され
ている。また、基板32前面32bの中央にも、ネジ穴
32eが形成されている。これら各ネジ穴201b,2
02b,32eには、夫々、スリット部材203を貫通
した固定ネジ213〜215がねじ込まれる。
【0052】この保持部材としてのスリット部材203
は、ポリゴンミラーユニット11から走査されつつ出射
されたレーザビームのみの通過を許容するスリット20
3aがその長手方向(即ち、主走査方向)に沿って形成
された板であり、その後面(折り返しミラーユニット1
3側の面,以下同じ)に第1レンズ33の前面が当て付
けられる。このスリット部材203の後面には、第1レ
ンズ33の両側面(コバ面)に側方から当接してその主
走査方向への相対移動を規制する横当ピン205,第1
レンズ33の下面に下方から当接してその高さ位置を規
制する横当ピン204,206が、植設されている。こ
のように、各横当ピン204〜206に当接することに
よってスリット部材203に対して位置決めされた第1
レンズ33は、二つの固定枠部材207,208によっ
て固定スリット部材203に固定されている。
【0053】固定手段としての各固定枠部材207,2
08の形状は、第1レンズ33の側面よりも若干大きい
正方形板の3辺から一方の面側に向けて夫々リブが垂直
に突出しているとともに、残りの1辺から他方の面側に
向けてネジ固定用リブが垂直に突出しているものであ
る。そして、上記一方の面を第1レンズ33の側面に被
せた状態で、ネジ固定用リブがスリット部材203の後
面にネジ止めされている。なお、上記一方の面には、横
当ピン205が填る溝が、掘られている。また、各固定
枠部材207,208と第1レンズ33との間には、こ
の第1レンズ33をスリット部材203に押し付ける板
バネ209,210と、第1レンズ33を各横当ピン2
04,206に押し付ける板バネ211,212とが、
挟入されている。
【0054】このようにして第1レンズ33が固定され
たスリット部材203は、上記各ネジ穴201b,20
2b,32eにねじ込まれる固定ネジ213〜215に
より、各レンズ保持支柱201,202の光軸方向規制
面201a,202a及び基板前面32bに固定され
る。なお、スリット部材203においてこれら固定ネジ
213〜215を貫通させる貫通孔(図示略)の内径
は、これら固定ネジ213〜215の外径よりも大き
く、各固定ネジ213〜215は、この貫通孔内径より
も十分大きい外径のネジ頭を有し、ワッシャを介してこ
の貫通孔を貫通している。従って、第1レンズ33は、
その光軸方向位置に自由度がないものの、光軸に直交す
る面(主走査方向及び副走査方向)内での移動と回転と
に自由度が与えられており、微調整が可能となってい
る。 <第2レンズ保持構造>次に、第2レンズ34を固定す
るための保持構造を説明する。この保持構造は、第2レ
ンズ34に対して主走査方向のみに自由度を与えて、こ
の自由度に関して調整可能に当該第2レンズ34を保持
する構造である。
【0055】第2レンズ34は、第2レンズ調整ホルダ
300上に載置されている。この第2レンズ調整ホルダ
300は、第2レンズ34の中心厚と略同じ幅を有すと
ともに、第2レンズ34の径(主走査方向幅)よりも若
干長い略矩形板である。但し、第2レンズ34の高さ方
向位置を規制しているのは、基板上面32aに突出形成
された3本の突当ピン101,102,103であり、
夫々、第2レンズ34の側端近傍,後面頂点近傍,側端
近傍に突き当たり、この第2レンズ34を三点支持して
いる。
【0056】第2レンズ調整ホルダ300には、突当ピ
ン101を通過させる長孔311,突当ピン102を逃
がす凹部310,突当ピン103を通過させる長孔31
2が穿たれている。第2レンズ調整ホルダ300の主走
査方向への移動を許容するために、これら長孔311,
312は、その長軸を主走査方向に向けており、凹部3
10は、突当ピン102よりも十分に大径となってい
る。また、第2レンズ調整ホルダ300が設計位置に在
るときに各逃げ穴131〜134の中心と重なる位置に
は、固定ネジ315〜318がねじ込まれるネジ穴30
7〜309が形成されている。さらに、第2レンズ調整
ホルダ300には、各ネジ穴121〜122と重なる位
置を含む溝313,314が、その側端から切り込まれ
ている。この溝313,314も、第2レンズ調整ホル
ダ300の主走査方向への移動を許容するために、その
長軸を主走査方向に向けている。
【0057】さらに、第2レンズ調整ホルダ300の上
面には、第2レンズ34の前面における両端部近傍に側
方から当接する横当ピン302,304,第2レンズ3
4の後面における両端部近傍に側方から当接する横当ピ
ン303,305,第2レンズ34の一方の側面(コバ
面)に側方から当接する横当ピン301が、夫々突出し
ている。
【0058】この第2レンズ調整ホルダ300上に載置
されている第2レンズ34は、ブリッジ状の形態を有す
る第2レンズ押さえ部材320によって、基板上面32
aへ向けて押し付けられている。この第2レンズ押さえ
部材320は、第2レンズ調整ホルダ300と略同幅,
且つ第2レンズ34の径と略同長さを有する矩形の天板
部320aと、この天板部320aの両側縁から90度
折れ曲がって一体に延びた脚部320b,320cとか
ら、構成されている。天板部320aの前縁及び後縁に
は、夫々、この天板部320aの主走査方向における曲
がりを防ぐためのリブ321,322が、上方に90度
折れ曲がった状態で一体に設けられている。また、各脚
部320b,320cの先端(下端)には、この第2レ
ンズ押さえ部材320を基板32及び第2レンズ調整ホ
ルダ300にネジ止め固定するためのネジ固定用リブ3
23,324が、側方に90度折れ曲がった状態で一体
に設けられている。なお、一方の脚部320bには、第
2レンズ34の側面に当接する横当ピン301との干渉
を避けるための開口325が、開けられている。
【0059】各ネジ固定リブ323,324における第
2レンズ調整ホルダ300の各溝313,314と重な
る箇所には、夫々、これら各溝313,314と同型状
の溝326,327が、その側端から切り込まれてい
る。そして、第2レンズ調整ホルダ300と第2レンズ
押さえ部材320とが重ねられた状態で、各溝326,
313を通じて固定ネジ328が基板32のネジ穴12
1にねじ込まれているとともに、各溝327,314を
通じて固定ネジ329が基板32のネジ穴122にねじ
込まれている。一方、各ネジ固定リブ323,324に
おける第2レンズ調整ホルダ300の各ネジ穴306〜
309と重なる箇所には、夫々、固定ネジ315〜31
8が貫通する貫通孔(図示略)が穿たれている。各固定
ネジ315〜318は、これら各貫通孔を通じて各ネジ
穴306〜309に螺合し、その先端が基板32の各逃
げ穴131〜134に侵入する。
【0060】なお、第2レンズ押さえ部材320の天板
部320aにおける各突当ピン101〜103と重なる
位置には、夫々、第2レンズ34をこれら各突当ピン1
01〜103に圧接する圧接バネ機構Pが設けられてい
る。また、天板部320aにおける横当ピン303,3
05と重なる位置には、夫々、第2レンズ34を挟んで
反対側に位置する横当ピン302,304に対してこの
第2レンズ34を当接させる光軸方向付勢バネ機構Xが
設けられている。さらに、第2レンズ押さえ部材320
の一方の脚部320cには、第2レンズ34を挟んで反
対側に位置する横当てピン301に対してこの第2レン
ズ34を当接させる主走査方向付勢バネ機構Yが設けら
れている。これら圧接バネ機構P,光軸方向付勢バネ機
構X,及び主走査方向付勢バネ機構Yの構成を、図11
〜図13を用いて説明する。
【0061】図11に示すように、圧接バネ機構Pは、
天板部320aに形成されたスリットS及びネジ穴H
と、このスリットSに先端側半分が挿入されている断面
U字型に屈曲した板バネBと、この板バネBの基端近傍
に形成された貫通孔Baと、この貫通孔Baを貫通して
天板部320aのネジ穴Hにねじ込まれたネジWとか
ら、構成されている。そして、板バネBの先端にてレン
ズL(第2レンズ34)の上面(天板部320aに対向
する面)を圧接することによって、このレンズL(第2
レンズ34)を突当ピン101〜103に押し付ける。
このように、ネジWがレンズLに直接接触せず、板バネ
Bを介してレンズLを保持するのは、ネジWによって直
接レンズLを押しつけると、レンズLが割れてしまうか
らである。また、温度変動があった場合においてレンズ
Lと保持部材(第2レンズ調整ホルダ300,第2レン
ズ押さえ部材320,等)との熱膨張計数の相違に因る
熱応力の不具合(レンズ面の歪みや破損)を避けて、レ
ンズに大きな力が加わらないようにするためである。な
お、ネジWのネジ穴Hに対するねじ込み量を調整する
と、ネジWの先端とレンズLとの間隔(即ち、板バネB
のストローク量)が変化する。このように、板バネBの
ストローク量を調整可能としたのは、以下の理由によ
る。即ち、レンズL及び第2レンズ押さえ部材320の
寸法公差を考慮すると、第2レンズ押さえ部材320の
高さを大きく製作する必要があるが、このようにする
と、振動や衝撃等が加わった場合に、板バネBのストロ
ーク量の範囲内で第2レンズ34が移動してしまうの
で、第2レンズ34が破損してしまう可能性が高くなっ
てしまう。このような破損を防ぐために、予め板バネB
のストローク量を調整可能とし、第2レンズ34の移動
量を最小限に制限可能としたのである。
【0062】また、図12に示すように、光軸方向付勢
バネ機構Xは、天板部320aに形成されたスリットS
及びネジ穴Hと、このスリットSに先端側半分が挿入さ
れているへの字状に屈曲した板バネBと、この板バネB
の基端近傍に形成された貫通孔Baと、この貫通孔Ba
を貫通して天板部320aのネジ穴Hにねじ込まれたネ
ジWとから、構成されている。そして、板バネBの先端
にてレンズL(第2レンズ34)の後面を圧接すること
によって、このレンズL(第2レンズ34)を横当ピン
302,304に押し付ける。このとき、ネジWのネジ
穴Hに対するねじ込み量を調整することによって、板バ
ネBのストローク量を必要最小限に調整することができ
る。
【0063】また、図13に示すように、主走査方向付
勢バネ機構Yは、脚部320cの側縁近傍に形成された
ネジ穴Hと、その先端がレンズL(第2レンズ34)の
側面と脚部320cとの間に差し入れられるとともにそ
の基端が脚部320cの外面に引き出されている断面U
字型に屈曲した板バネBと、この板バネBの基端に形成
された貫通孔Baと、この貫通孔Baを貫通して脚部3
20cのネジ穴Hにねじ込まれたネジWとから、構成さ
れている。そして、板バネBの先端にてレンズL(第2
レンズ34)の側面(コバ面)を圧接することによっ
て、このレンズL(第2レンズ34)を横当ピン301
に押し付ける。このとき、ネジWのネジ穴Hに対するね
じ込み量を調整することによって、板バネBのストロー
ク量を必要最小限に調整することができる。
【0064】このように、第2レンズ押さえ部材320
は、板バネBを介してレンズL(第2レンズ34)に接
触しているために、レンズL(第2レンズ34)を傷付
けることがない。また、衝撃が加わった場合でも、板バ
ネBによってレンズL(第2レンズ34)が押さえ付け
られているので、レンズL(第2レンズ34)が浮き上
がって割れてしまうことがない。
【0065】以上の構成により、固定ネジ328,32
9を途中まで締め込むと、各圧接バネ機構Pを介して第
2レンズ押さえ部材320が第2レンズ34を各突当ピ
ン101〜103に押しつけるので、第2レンズ34の
高さ位置が定まる。次に、各固定ネジ315〜318を
締め込むと、第2レンズ調整ホルダ300が第2レンズ
押さえ部材320の方に引き付けられて、その上面が第
2レンズ34の下面に接触して固定される。この時、第
2レンズ34は、各光軸方向付勢バネ機構Xによって横
当ピン302,304に押しつけられるので、その光軸
方向位置が規制される。同時に、第2レンズ34は、主
走査方向付勢バネ機構Yによって横当ピン301に押し
つけられるので、第2レンズ押さえ部材320及び第2
レンズ調整ホルダ300に対する相対的主走査方向位置
が規制される。この時点では、固定ネジ328,329
は、途中までしか締め込まれていないために、各突当ピ
ン101〜103と第2レンズ34との摩擦力はあまり
大きくないので、第2レンズ34は、第2レンズ押さえ
部材320及び第2レンズ調整ホルダ300ごと、各長
孔311,312及び各溝313,314によってガイ
ドされて主走査方向へ若干量だけ移動できる。そして、
固定ネジ328,329を最後まで締め込むと、第2レ
ンズ調整ホルダ300が固定されるので、第2レンズ3
4の主走査方向位置が固定される。 <第3レンズ保持構造>次に、第3レンズ35を固定す
るための保持構造を説明する。この保持構造は、第3レ
ンズ35に対して主走査方向のみに自由度を与えて、こ
の自由度に関して調整可能に当該第3レンズ35を保持
する構造である。
【0066】第3レンズ35は、第3レンズ調整ホルダ
400上に載置されている。この第3レンズ調整ホルダ
400は、第2レンズ調整ホルダ300よりも僅かに狭
い幅を有すとともに、第3レンズ35の径(主走査方向
幅)よりも若干長い略矩形板である。但し、第3レンズ
35の高さ方向位置を規制しているのは、基板上面32
aに突出形成された3本の突当ピン104,108,1
05であり、夫々、第3レンズ35の側端近傍,後面頂
点近傍,側端近傍に突き当たり、この第3レンズ35を
三点支持している。
【0067】第3レンズ調整ホルダ400には、突当ピ
ン104を通過させる長孔406,突当ピン105を通
過させる長孔407が穿たれている。第3レンズ調整ホ
ルダ400の主走査方向への移動を許容するために、こ
れら長孔406,407は、その長軸を主走査方向に向
けている。また、第3レンズ調整ホルダ400が設計位
置に在るときに各逃げ穴135,136の中心と重なる
位置には、固定ネジ412,413がねじ込まれるネジ
穴408,409が形成されている。さらに、第3レン
ズ調整ホルダ400には、各ネジ穴123,124と重
なる位置を含む溝410,411が、その側端から切り
込まれている。この溝410,411も、第3レンズ調
整ホルダ400の主走査方向への移動を許容するため
に、その長軸を主走査方向に向けている。
【0068】さらに、第3レンズ調整ホルダ400の上
面には、第3レンズ35の前面における両端部近傍に側
方から当接する横当ピン402,404,第3レンズ3
5の後面における両端部近傍に側方から当接する横当ピ
ン403,405,第3レンズ35の一方の側面(コバ
面)に側方から当接する横当ピン401が、夫々突出し
ている。
【0069】この第3レンズ調整ホルダ400上に載置
されている第3レンズ35は、ブリッジ状の形態を有す
る第3レンズ押さえ部材420によって、基板上面32
aへ向けて押し付けられている。この第3レンズ押さえ
部材420は、第3レンズ調整ホルダ400と略同幅,
且つ第3レンズ35の径と略同長さを有する矩形の天板
部420aと、この天板部420aの両側縁から90度
折れ曲がって一体に延びた脚部420b,420cとか
ら、構成されている。天板部420aの前縁及び後縁に
は、夫々、この天板部420aの主走査方向における曲
がりを防ぐためのリブ421,422が、上方に90度
折れ曲がった状態で一体に設けられている。また、各脚
部420b,420cの先端(下端)には、この第3レ
ンズ押さえ部材420を基板32及び第3レンズ調整ホ
ルダ400にネジ止め固定するためのネジ固定用リブ4
23,424が、側方に90度折れ曲がった状態で一体
に設けられている。なお、一方の脚部420bには、第
3レンズ35の側面に当接する横当ピン401との干渉
を避けるための開口425が開けられている。各ネジ固
定リブ423,424における第3レンズ調整ホルダ4
00の各溝410,411と重なる箇所には、夫々、こ
れら各溝410,411と同型状の溝426,427
が、その側端から切り込まれている。そして、第3レン
ズ調整ホルダ400と第3レンズ押さえ部材420とが
重ねられた状態で、各溝426,410を通じて固定ネ
ジ428が基板32のネジ穴123にねじ込まれている
とともに、各溝427,411を通じて固定ネジ429
が基板32のネジ穴124にねじ込まれている。一方、
各ネジ固定リブ423,424における第3レンズ調整
ホルダ400の各ネジ穴408,409と重なる箇所に
は、夫々、固定ネジ412,413が貫通する貫通孔
(図示略)が穿たれている。各固定ネジ412,413
は、これら各貫通孔を通じて各ネジ穴408,409に
螺合し、その先端が基板32の各逃げ穴135,136
に侵入する。
【0070】なお、第3レンズ押さえ部材420の天板
部420aにおける各突当ピン104,105と重なる
位置には、夫々、第3レンズ35をこれら各突当ピン1
04,105に圧接する圧接バネ機構Pが設けられてい
る(なお、後述する第4レンズ押さえ部材520におけ
る突当ピン108と重なる位置には、第3レンズ35を
突当ピン108に圧接する圧接バネ機構Pが設けられて
いる。)。また、天板部420aにおける横当ピン40
2,404と重なる位置には、夫々、第3レンズ35を
挟んで反対側に位置する横当ピン403,405に対し
てこの第3レンズ35を当接させる光軸方向付勢バネ機
構Xが設けられている。さらに、第3レンズ押さえ部材
420の一方の脚部420cには、第3レンズ35を挟
んで反対側に位置する横当ピン401に対してこの第3
レンズ35を当接させる主走査方向付勢バネ機構Yが設
けられている。
【0071】以上の構成により、固定ネジ428,42
9を途中まで締め込むと、各圧接バネ機構Pを介して第
3レンズ押さえ部材420が第3レンズ35を各突当ピ
ン104,105,108に押しつけるので、第3レン
ズ35の高さ位置が定まる。次に、各固定ネジ412,
413を締め込むと、第3レンズ調整ホルダ400が第
3レンズ押さえ部材420の方に引き付けられて、その
上面が第3レンズ35の下面に接触して固定される。こ
の時、第3レンズ35は、各光軸方向付勢バネ機構Xに
よって横当ピン403,405に押しつけられるので、
その光軸方向位置が規制される。同時に、第3レンズ3
5は、主走査方向付勢バネ機構Yによって横当ピン40
1に押しつけられるので、第3レンズ押さえ部材420
及び第3レンズ調整ホルダ400に対する相対的主走査
方向位置が規制される。この時点では、固定ネジ42
8,429は、途中までしか締め込まれていないため
に、各突当ピン104,105、108と第3レンズ3
5との摩擦力はあまり大きくないので、第3レンズ35
は、第3レンズ押さえ部材420及び第3レンズ調整ホ
ルダ400ごと、各長孔406,407及び各溝41
0,411によってガイドされて主走査方向へ若干量だ
け移動できる。そして、固定ネジ428,429を最後
まで締め込むと、第3レンズ調整ホルダ400が固定さ
れるので、第3レンズ35の主走査方向位置が固定され
る。 <第4レンズ保持構造>次に、第4レンズ36を固定す
るための保持構造を説明する。この保持構造は、第4レ
ンズ36に対して主走査方向を向いた軸回りの回転に自
由度を与えて、この自由度について調整可能に当該第4
レンズ36を保持する構造である。
【0072】基板32の上面32aと後面32cとがな
す縁のほぼ中央には、アングル材からなる保持部材とし
ての回転調整板500が、この縁の形に沿って配置され
ている。具体的には、摺動面に相当する基板後面32c
における回転調整板500と重なる位置には、二つのネ
ジ穴151,152が、主走査方向に並べて形成されて
いる。一方、回転調整板500の基板上面32aに沿っ
た面を当該基板上面32aから若干離間させたときに各
ネジ穴151,152に重なる箇所には、夫々、このネ
ジ穴151,152にねじ込まれる固定ネジ502,5
03が貫通する貫通孔504,505が、穿たれてい
る。これら貫通孔504,505の内径は、各固定ネジ
502,503の外径よりも十分に大径である。そし
て、各固定ネジ502,503は、各貫通孔504,5
05の内径よりも十分大径なネジ頭を有し、ワッシャを
介してこの貫通孔504,505を貫通しているので、
回転調整板500の高さ方向の移動(副走査方向におけ
る移動)が可能となっている。そして、この回転調整板
500の上面(基板上面32aと平行な面)中央には、
高さ調整ネジ501がねじ込まれるネジ穴が形成されて
いる。この高さ調整ネジ501の先端は、基板32の上
面32aに当接している。従って、各固定ネジ502,
503を緩めた状態で高さ調整ネジ501をねじ込む/
緩めることにより、回転調整板500の高さ位置を調整
することが可能となっている。
【0073】第4レンズ36は、基板上面32aに突出
形成された突当ピン106,107及び回転調整板50
0の上面によって三点支持している。具体的には、突当
ピン106は、第4レンズ36の一方の側端近傍に突き
当たり、突当ピン107は、第4レンズ36の他方の側
端近傍に突き当たり、回転調整板500は、第4レンズ
36の後面頂点近傍を載せている。従って、回転調整板
500の位置を上下することにより、第4レンズ36
は、各突当ピン106,107の端点同士を結ぶ線を回
転軸として回動する。
【0074】一方、基板上面32aに突出形成された横
当ピン112,113は、第4レンズ36の前面におけ
る両端部近傍に側方から当接し、横当ピン114,11
5は、第4レンズ36の後面における両端部近傍に側方
から当接し、横当ピン111は、第4レンズ36の一方
の側面(コバ面)に側方から当接する。
【0075】上記突当ピン106,107及び回転調整
板500の上面によって三点支持されているとともに、
各横当ピン111〜115,501によって基板上面3
2aと平行な方向への移動が制限されている第4レンズ
36は、ブリッジ状の形態を有する第4レンズ押さえ部
材520によって、基板上面32aへ向けて押し付けら
れている。この第4レンズ押さえ部材520は、第4レ
ンズ36の全長(光軸方向における全長)より僅かに小
さい幅と第4レンズ36の径と略同長さを有する矩形の
天板部520aと、この天板部520aの両側縁から9
0度折れ曲がって一体に延びた脚部520b,520c
とから、構成されている。天板部520aの前縁及び後
縁には、夫々、この天板部520aの主走査方向におけ
る曲がりを防ぐためのリブ521,522が、上方に9
0度折れ曲がった状態で一体に設けられている。また、
各脚部520b,520cの先端(下端)には、この第
4レンズ押さえ部材520を基板32にネジ止め固定す
るためのネジ固定用リブ523,524が、側方に90
度折れ曲がった状態で一体に設けられている。なお、一
方の脚部520bには、第4レンズ36の側面に当接す
る横当ピン111との干渉を避けるための開口525が
開けられている。各ネジ固定リブ523,524には、
夫々、基板上面32aに形成された各ネジ穴125〜1
28にねじ込まれる固定ネジ515〜518が貫通する
溝(図示略)が、その側縁から切り込まれている。
【0076】なお、第4レンズ押さえ部材520の天板
部520aにおける各突当ピン106,107と重なる
位置,及び回転調整板500の上面と重なる箇所には、
夫々、第4レンズ36をこれら各突当ピン106,10
4及び回転調整板500に圧接する圧接バネ機構Pが設
けられている。なお、天板部520aにおける突当ピン
108と重なる位置には、第3レンズ35を突当ピン1
08に圧接する圧接バネ機構Pが設けられている。ま
た、天板部420aにおける横当ピン114,115の
近傍位置には、夫々、第4レンズ36を挟んで反対側に
位置する横当ピン112,113に対してこの第4レン
ズ36を当接させる光軸方向付勢バネ機構Xが設けられ
ている。さらに、第4レンズ押さえ部材520の一方の
脚部520cには、第4レンズ36を挟んで反対側に位
置する横当ピン111に対してこの第4レンズ36を当
接させる主走査方向付勢バネ機構Yが設けられている。
【0077】以上の構成により、各固定ネジ515〜5
18を途中まで締め込むと、各圧接バネ機構Pを介して
第4レンズ押さえ部材520が第4レンズ36を各突当
ピン106,107,及び回転調整板500の上面に押
しつけるので、第4レンズ36の高さ位置,及び、各突
当ピン106,107の端点同士を結ぶ線を回転軸とし
た第4レンズ36の回転位置が定まる。この時、第4レ
ンズ36は、各光軸方向付勢バネ機構Xによって横当ピ
ン112,113に押しつけられるので、その光軸方向
位置が規制される。同時に、第4レンズ36は、主走査
方向付勢バネ機構Yによって横当ピン111に押しつけ
られるので、その主走査方向位置が規制される。そし
て、上述したように、各固定ネジ502,503を緩め
て回転調整板500を移動可能とした状態で、高さ調整
ネジ501を緩めるとともに、この回転調整板500と
重なる位置にある圧接バネ機構PのネジWを締め込み、
他の二箇所の圧接バネ機構PのネジWを緩めることによ
り、回転調整板500を押し下げて、各突当ピン10
6,107の端点同士を結ぶ線を回転軸として第4レン
ズ36を図6における時計方向へ回転させることができ
る。一方、501を締め込むとともに、この回転調整板
500と重なる位置にある圧接バネ機構PのネジWを緩
め、他の二箇所の圧接バネ機構PのネジWを締め込むこ
とにより、回転調整板500を上昇させて、第4レンズ
36を図6における反時計方向へ回転させることができ
る。そして、各固定ネジ502,503を締め込めば、
第4レンズ36の回転位置が固定される。 <第2直角反射ミラーユニット>fθレンズユニット1
2における基板上面32aには、上述した通り、他の領
域よりも一段低く削り取られた箇所(第2直角反射ミラ
ーユニット取付部32d)がある。この第2直角反射ミ
ラーユニット取付部32dには、第2直角反射ミラーユ
ニット14を構成する支柱14cが、固定されている。
この支柱14cの根元近傍には、fθレンズ31から出
射されたレーザビームを副走査方向へ直角に反射させる
ための反射鏡14aが固定されている。また、この支柱
14cの先端には、反射鏡14aによって反射されたレ
ーザビームをSOSセンサユニット15に向けて反射す
る反射鏡14bが、反射鏡14aの反射面及び基板上面
32aに対して夫々平行な軸14dによって、傾動自在
に保持されている。 〔fθレンズユニットの調整〕次に、上述した構成を有
するfθレンズユニット12の調整手順を説明する。
【0078】調整の際には、作業者は、蓋体17を取り
外すとともに折り返しミラー37をレーザビームの光路
から待避させる。そして、通常使用時と同じように、レ
ーザダイオードアレイパッケージ18からレーザビーム
を出射させるとともに、ポリゴンミラー22を回転させ
る。
【0079】すると、レーザダイオードアレイパッケー
ジ18から出射された12本のレーザービームは、コリ
メータレンズ群19によって夫々平行ビームにされる。
次に、各レーザビームは、ビーム整形プリズムユニット
4内の各プリズム4a,4bを透過することによって、
そのビーム形状が真円形に整形される。次に、各レーザ
ビームは、第1直角反射ミラーユニット5によって18
0°折り返されて、第1リレーレンズ6a,平面ミラー
7a,第2リレーレンズ25を経てハーフミラー26に
入射する。ハーフミラー26に入射したレーザビームの
一部のエネルギーは、APC信号検出ユニット8内の各
受光素子29,30によって測定されて、レーザダイオ
ードアレイパッケージ18に供給される電流を自動調整
するためにフィードバックされる。
【0080】一方、ハーフミラー26に入射したレーザ
ビームの残りのエネルギーは、ダイナミックプリズムユ
ニット9によってその光路を調整された後に、シリンド
リカルレンズユニット10によって、ポリゴンミラー2
2の反射面上又はその近傍において副走査方向に収束さ
れる。ポリゴンミラー22は、図6の時計方向に定速回
転しているので、各反射面にて反射されたレーザビーム
も、図6の時計方向に偏向・走査される。このようにし
て偏向・走査されたレーザビームがfθレンズ群31を
透過することによって収束され、光学調整用スリット1
dを通過する。
【0081】作業者は、図示せぬ測定器によって光軸方
向の数カ所でビーム径を測定し、ビーム径が最小になっ
た位置を、ビームウェスト位置即ち結像位置とする。作
業者は、このような結像位置の測定を、主走査方向の中
央,主走査方向の両端において行う。そして、上記主走
査方向の数カ所で測定された結像位置のデータから、結
像面の傾きを認識する。その結果、結像面が湾曲してい
ると認識した場合(各結像位置が光軸に直交する線上に
並んでいない場合)には、第2レンズ34又は第3レン
ズ35を主走査方向に移動調整して、この結像面の湾曲
を補正する。即ち、第2レンズ34を移動調整する場合
には、各固定ネジ328,329のみを緩めて、第2レ
ンズ押さえ部材320ごと第2レンズ34を適宜主走査
方向に移動調整した後に、各固定ネジ328,329を
締め戻す。このとき、第2レンズ34は、主走査方向に
しか自由度が与えられていないので、その高さ位置(副
走査方向位置)や光軸方向位置がずれることはない。一
方、第3レンズ35を移動調整する場合には、各固定ネ
ジ428,429のみを緩めて、第3レンズ押さえ部材
420ごと第3レンズ35を適宜主走査方向に移動調整
した後に、各固定ネジ428,429を締め戻す。この
とき、第3レンズ35は、主走査方向にしか自由度が与
えられていないので、その高さ位置(副走査方向位置)
や光軸方向位置がずれることはない。
【0082】また、光軸に直交する面内においてレーザ
ビームが湾曲した走査線を描いて湾曲した場合(BO
W)には、作業者は、固定ネジ213〜215を緩め
て、スリット板203ごと第1レンズ33を副走査方向
に移動調整して、ビーム形状を円形に補正した後に、各
固定ねじ213〜215を締め戻す。なお、このように
してBOWを調整するとコマ収差が生じてしまうが、こ
のコマ収差は、第4レンズ36の傾きを調整することに
より、補正することができる。
【0083】ビームスポットにコマ収差が生じている場
合には、作業者は、固定ネジ502,503を緩めて、
回転調整板500を副走査方向に移動させて、第4レン
ズ36を各突当ピン106,107の端点同士を結ぶ線
を回転軸として回転させる。このようにして、コマ収差
を補正した後に、各固定ネジ502,503を締め戻
す。このとき、第4レンズ36には、各突当ピン10
6,107の端点同士を結ぶ線を回転軸とした回転方向
の自由度しか与えられていないので、その高さ位置(副
走査方向位置),主走査方向位置,光軸方向位置がずれ
ることはない。
【0084】
【発明の効果】以上のように構成された本発明による走
査光学装置の収束レンズ保持機構によると、収束レンズ
を構成する個々のレンズの位置に関して、少なくとも一
つの自由度を与えることにより、像面の歪み等を補正す
るための調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であるfθレンズユニッ
トの斜視図
【図2】 図1のfθレンズユニットの分解図
【図3】 fθレンズユニットの平面図
【図4】 図3の矢印IV方向から見た正面図
【図5】 図3の矢印V方向から見た背面図
【図6】 図3の矢印VI歩行から見た側面図
【図7】 図3の矢印VII方向から見た側面図
【図8】 図1のfθレンズユニットが組み込まれるレ
ーザスキャニングユニットの平面図
【図9】 図8のIX-IX線に沿った縦断面図
【図10】 図8のX-X線に沿った縦断面図
【図11】 圧接バネ機構の構造を示す拡大断面図
【図12】 光軸方向付勢バネ機構の構造を示す拡大断
面図
【図13】 主走査方向付勢バネ機構の構造を示す拡大
断面図
【符号の説明】
1 ケーシング 3 コリメータ光源ユニット 11 ポリゴンミラー 12 fθレンズユニット 31 fθレンズ群 32 基板 33 第1レンズ 34 第2レンズ 35 第3レンズ 36 第4レンズ 203 スリット板 300 第2レンズ調整プレート 320 第2レンズ押さえ部材 400 第3レンズ調整プレート 420 第3レンズ押さえ部材 500 回転調整板 101〜108 突当ピン 111〜115,301〜305,401〜405,5
01 横当ピン 311,312,406,407 長孔 313,314,410,411 溝 P 圧接バネ機構 X 光軸方向付勢バネ機構 Y 主走査方向付勢バネ機構

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビームを発する光源と、この光源から発し
    たビームを所定面内において偏向させて走査を行う偏向
    器と、前記偏向器によって走査されたビームを収束させ
    るための複数個のレンズからなる収束レンズ群とを有す
    る走査光学装置の収束レンズ保持機構において、 前記収束レンズ群を構成する複数のレンズは、一枚の基
    板上に配置されているとともに、 前記複数のレンズのうちの少なくとも一つのレンズに対
    して、その位置に関して少なくとも一つの自由度を与え
    て調整自在としたことを特徴とする走査光学装置の収束
    レンズ保持機構。
  2. 【請求項2】前記収束レンズ群の光軸に直交する面内で
    移動及び回転のみ可能に前記基板に対して設けられた保
    持部材と、 この保持部材に前記少なくとも一つのレンズを固定する
    固定手段とを有することを特徴とする請求項1記載の走
    査光学装置の収束レンズ保持機構。
  3. 【請求項3】前記基板には、前記収束レンズ群の光軸に
    直交する面に沿った保持面,及び当該保持面に形成され
    たネジ穴を有する保持支柱が突出形成されており、 前記保持部材は、前記保持面に接触する面,及び当該面
    を前記保持面に接触させた状態において前記ネジ穴に連
    通する位置に当該ネジ穴よりも大径な貫通孔を有してお
    り、前記貫通孔の内径よりも大径のネジ頭を有するとと
    もに前記貫通孔を貫通して前記ネジ穴にねじ込まれた固
    定ネジによって前記保持支柱に固定されていることを特
    徴とする請求項2記載の走査光学装置の収束レンズ保持
    機構。
  4. 【請求項4】前記少なくとも一つのレンズは、光軸に平
    行且つ光軸を挟む二面に沿って切除されているととも
    に、 前記基板の表面から突出してその先端にて前記少なくと
    も一つのレンズを載置する複数の突起と、 前記複数の突起と係合することにより、前記基板の表面
    において前記収束レンズ群の光軸に直交する方向にのみ
    にスライド方向が制限されたプレートと、 その側面において前記レンズの前記プレートに対する相
    対移動を規制するために、前記プレートの表面から突出
    した突起と、 前記レンズを前記基板に向けて押さえつける押さえ部材
    とを有することを特徴とする請求項1記載の走査光学装
    置の収束レンズ保持機構。
  5. 【請求項5】前記プレートには、前記複数の突起が夫々
    貫通する長孔が穿たれており、各長孔の形状は、夫々に
    前記各突起を貫通させたときに前記収束レンズ群の光軸
    に直交する方向にその長軸を向けた形状であることを特
    徴とする請求項4記載の走査光学装置の収束レンズ保持
    機構。
  6. 【請求項6】前記押さえ部材は、前記プレートと一体に
    前記収束レンズ群の光軸に直交する方向に移動するよう
    に、前記プレートに固定されていることを特徴とする請
    求項4記載の走査光学装置の収束レンズ保持機構。
  7. 【請求項7】前記押さえ部材は、前記収束レンズ群の光
    軸に直交する方向に前記レンズを覆うとともにその両端
    部が前記プレートの平面に面接触するように折曲されて
    おり、これら両端部には、夫々、前記収束レンズ群の光
    軸に直交する方向を向いたスリットが形成されており、
    このスリットを通過する固定ネジによって前記押さえ部
    材は前記基板に固定されていることを特徴とする請求項
    6記載の走査光学装置の収束レンズ保持機構。
  8. 【請求項8】前記押さえ部材は、バネを介して前記レン
    ズを前記基板に押さえつけることを特徴とする請求項4
    乃至7の何れかに記載の走査光学装置の収束レンズ保持
    機構。
  9. 【請求項9】前記少なくとも一つのレンズは、光軸に平
    行且つ光軸を挟む二面に沿って切除されているととも
    に、 その先端にて前記レンズを載置するために、前記収束レ
    ンズ群の光軸に直交する方向に並んで前記基板の表面か
    ら突出した二つの突起と、 前記レンズを載置するために、前記基板の表面に直交す
    る方向に移動可能に前記基板に設けられた保持部材と、 その側面において前記レンズの前記基板に対する前記光
    軸方向及び前記光軸に直交する方向の相対移動を規制す
    るために、前記基板の表面から突出した突起と、 前記レンズを前記基板に向けて押さえつける押さえ部材
    とを有することを特徴とする請求項1記載の走査光学装
    置の収束レンズ保持機構。
  10. 【請求項10】前記押さえ部材には、前記保持部材に重
    なる位置の近傍にて前記レンズを前記基板に向けて押圧
    する板バネが取り付けられていることを特徴とする請求
    項9記載の走査光学装置の収束レンズ保持機構。
  11. 【請求項11】前記基板は、前記収束レンズ群の光軸に
    直交する摺動面,及びこの摺動面に形成されたネジ穴を
    有しており、 前記保持部材は、前記摺動面に接触する面,及び当該面
    を前記摺動面に接触させた状態において前記ネジ穴に連
    通する位置に当該ネジ穴よりも大径な貫通孔を有してお
    り、前記貫通孔の内径よりも大径のネジ頭を有するとと
    もに前記貫通孔を貫通して前記ネジ穴にねじ込まれた固
    定ネジによって前記基板に固定されていることを特徴と
    する請求項10記載の走査光学装置の収束レンズ保持機
    構。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004070312A (ja) * 2002-06-13 2004-03-04 Pentax Corp マルチビーム走査装置
JP2005258450A (ja) * 2005-03-22 2005-09-22 Ricoh Co Ltd 光走査装置および画像形成装置

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