JPH11303609A - 発電設備 - Google Patents

発電設備

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JPH11303609A
JPH11303609A JP10822398A JP10822398A JPH11303609A JP H11303609 A JPH11303609 A JP H11303609A JP 10822398 A JP10822398 A JP 10822398A JP 10822398 A JP10822398 A JP 10822398A JP H11303609 A JPH11303609 A JP H11303609A
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Tomohiko Matsushita
智彦 松下
Nobuo Okita
信雄 沖田
Takehiko Inoue
健彦 井上
Tadashi Tamura
正 田村
Shigeru Kumagai
茂 熊谷
Kazuhide Maruyama
和秀 丸山
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のタービン発電所の架台は、タービン発
電機の振動抑制のために大がかりな架台基礎を必要とし
ていたため、大量の建築資材と必要とすると共に、発電
所建屋内にデッドスペースとして有効利用できない部分
を有するといった問題があった。 【解決手段】 発電所建屋1内に機械設置部34が設け
られ、該機械設置部34上にタービン発電機を含む発電
機械22が設置された発電設備において、前記発電機械
22は、前記機械設置部34上に防振装置37を介在さ
せて設置されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所においてタ
ービン発電機を含む発電機械の振動対策を考慮した発電
設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、電力需要の増加に伴い、発電
設備は一般的に大型化される傾向にある。このような背
景において、タービン発電機を含んだ発電機械を有する
発電設備では、発電機械の振動対策がとられた設備構造
となっている。従来の振動対策を考慮した発電設備の例
を図9〜11に示す。
【0003】図9について説明すると、符号1は発電所
建屋であり、地中に埋設された基礎マット2と、該マッ
ト2上に建設された鉄骨構造3と、該鉄骨構造3内に配
置された図示されない複数の床板と、鉄骨構造3の側面
8を覆う図示されない外壁と、該外壁と鉄骨構造3の上
端部を覆う天板10とから構成されている。この発電所
建屋1内には、クレーン15aが設けられている。
【0004】鉄骨構造3は、基礎マット2上に立設され
た複数の支持柱11と、該支持柱11間に架設された複
数の梁12と、これら支持柱11および梁12間に固定
された複数の鉛直部ブレース13とからなっている。
【0005】天板10は、板部材16と補強部材17と
からなっており、その外周端縁18において前記外壁の
上端縁と接合されている。
【0006】上記の発電所建屋1の内部には、該発電所
建屋1と独立して機械設置部20が基礎マット2上に設
けられており、その上面に固定された盤台21上にター
ビン発電機22が固定されている。
【0007】図9〜10にされるように、機械設置部2
0は、その内部に空間23が形成されており、空間23
の一部23aは地中に位置し、その他の部分23bは地
上に位置している。そしてこの空間23は、図9に示さ
れる復水器など付帯装置23cの設置場所として確保さ
れている。
【0008】機械設置部20は、大きな剛性と質量を有
する鉄筋コンクリート製である。
【0009】図11に示されるように、タービン発電機
22は、高中圧タービン26と発電機27とを組み合わ
せた高中圧タービン発電機28と、低圧タービン29と
発電機30とを組み合わせた低圧タービン発電機31と
からなる並列配置形とされている。
【0010】この発電設備は、前記高中圧タービン26
と低圧タービン29内において蒸気を膨張させることで
熱エネルギーを速度エネルギーに変換し、この速度エネ
ルギーを有する蒸気流で両タービン26、29内の図示
されない回転羽を回転させ、この回転力で発電機27、
30を回転させて電力エネルギーを発生させる。
【0011】上記タービン発電機22を運転する際、前
記回転羽などの回転体を回転運動させるが、この回転運
動はタービン発電機22に振動を起こす。この振動は、
盤台21を介して機械設置部20に伝わるが、機械設置
部20は大きな剛性を有しているのでこれを減衰させ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の発電
設備は、下記の問題を有していた。
【0013】すなわち、タービン発電機22の運転時の
振動を減衰させるために、機械設置部20は大きな剛性
と質量を持たせたものとする必要があるので、その建設
には、コンクリート材や杭など、たくさんの建築資材が
要求される。
【0014】また、そのような大型の機械設置部20を
配置する関係上、発電所建屋1内にデッドスペースとな
って有効利用できない部分が多くなり、付帯装置23c
の配置スペースを確保するために、発電所建屋1を大き
くする必要が生じる恐れもある。
【0015】また、発電能力の増大に伴ってタービン発
電機22が大きくなると、機械設置部20も大きなもの
とする必要が生じ、建設作業が大がかりとなり、工程短
縮が困難となる恐れもある。
【0016】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであって、タービン発電機の下面に防振装置を備えて
振動を減衰させ、振動が発電所建屋に伝達するのを阻止
した構成とし、大がかりな架台基礎を不要として建築資
材量の大幅節減と工程短縮を可能とすると共に、従来デ
ッドスペースとなっていた箇所の有効利用を可能とした
発電設備の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の発電設備は、上
記課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の発電設備は、発電所建屋内に機械設
置部が設けられ、該機械設置部上にタービン発電機を含
む発電機械が設置された発電設備において、前記発電機
械が、前記機械設置部上に防振装置を介在させて設置さ
れていることを特徴とする。
【0018】請求項2記載の発電設備は、請求項1記載
の発電設備において、前記機械設置部が、基礎マット上
に立設された複数の支持柱と、該支持柱間に架設された
梁とを備えてなり、前記梁上には、前記防振装置が設け
られ、該防振装置上には架台デッキが設置され、該架台
デッキ上に前記発電機械が設置されていることを特徴と
する。
【0019】請求項1〜2の発電設備によれば、発電機
械から発生される振動は、発電所建屋に伝わることなく
防振装置によって減衰される。
【0020】請求項3記載の発電設備は、請求項2記載
の発電設備において、前記架台デッキが、平面視して複
数に分割された単位架台デッキからなり、各単位架台デ
ッキ間には減衰装置が介在されていることを特徴とす
る。
【0021】請求項3記載の発電設備によれば、各単位
架台デッキ間の振動は、減衰装置によって減衰される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について図1〜図4を参照して説明する。なお、これら
の図において、従来の技術で示した図9〜11と共通す
る部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0023】図1に示されるように、発電所建屋1内に
は、機械設置部34が基礎マット2上に設置され、該機
械設置部34上面には複数の防振装置37が固定されて
いる。この防振装置37の上面には架台デッキ38が固
定され、さらにその上面には、盤台21に固定されたタ
ービン発電機22が据え付けられている。
【0024】防振装置37は、図示されない減衰機構付
きのスプリングが備えられたものである。
【0025】機械設置部34は、基礎マット2上に垂直
に立設された複数の架台支持柱35と、該架台支持柱3
5間に架設された複数の架台梁36とからなっている。
【0026】この架台支持柱35には、コンクリート充
填鋼管柱(以下、CFT)が使用されている。
【0027】図2に示すように、架台デッキ38は、鉄
筋コンクリート製の一枚板形状を有し、その外周囲には
架台支持柱35を通すための溝38bが複数形成されて
いる。
【0028】また図3、4に示されるように、この架台
デッキ38と、梁12および架台支持柱35との間に
は、架台38の振動を考慮した一定の間隙39が設けら
れている。
【0029】上記の構成からなる発電設備において、タ
ービン発電機22を運転させると振動が発生し、これは
盤台21を介して架台デッキ38を振動させる。架台デ
ッキ38の振動は防振装置37に伝達された後、この防
振装置37によって減衰される。
【0030】したがって、タービン発電機22の振動が
防振装置37により吸収される構造とされているので、
発電機建屋1へ振動が伝搬することが阻止される。これ
により、大がかりな架台基礎を不要とするので、建築資
材量を大幅に節減すると共に行程短縮も可能とし、かつ
従来デッドスペースとなっていた箇所の有効利用が可能
となる。
【0031】次に、図5、6を参照して第2の実施の形
態について説明する。この実施の形態においては、架台
デッキ40の構造のみが第1の実施の形態と異なってい
るので、架台デッキ40について以下に説明するものと
し、その他は第1の実施の形態と同一とする。
【0032】図5に示されるように、架台デッキ40
は、高中圧タービン発電機28の据え付け用の分割デッ
キ41と、低圧タービン発電機31の据え付け用の分割
デッキ42とからなっている。
【0033】両分割デッキ41、42は、それぞれ鉄筋
コンクリート製からなり、その外周囲に支持柱35を通
すための溝42aが複数形成されている。
【0034】図5に示されるように、分割デッキ41、
42間には、減衰装置43が設けられている。減衰装置
43は、図6に示される鋼材ダンパー44を、分割デッ
キ41、42間に複数配列固定させたものである。
【0035】上記の構成からなる架台デッキ40におい
ては、高中圧タービン発電機28と低圧タービン発電機
31を運転すると、それぞれの振動が分割デッキ41、
42に伝達される。そしてこの振動により分割デッキ4
1、42は互いに振動するが、このときの振動の水平方
向の振動は、前記鋼材ダンパー44の変形に費やされる
ことで減衰される。
【0036】上記の架台デッキ40を使用することによ
り、第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、
第1の実施の形態における一枚板形状の架台デッキ38
に比較して、架台デッキ40では設計板厚を薄くできる
ので、建築資材量をさらに減らすことが可能となる。
【0037】次に、図7、8を参照して第3の実施の形
態について説明する。この実施の形態においては、架台
デッキ45の構造のみが第1の実施の形態と異なってい
るので、架台デッキ45について以下に説明するものと
し、その他は第1の実施の形態と同一とする。
【0038】図7に示されるように、架台デッキ45
は、高中圧タービン発電機28据え付け用の分割デッキ
46と、低圧タービン発電機31据え付け用の分割デッ
キ47とからなっている。
【0039】両分割デッキ46、47は、それぞれ鉄筋
コンクリート製の盤台からなり、その外周囲に支持柱3
5を通すための溝48が複数形成されている。
【0040】図7、8に示されるように、分割デッキ4
6、47間には、減衰装置49が設けられている。図8
に示されるように、減衰装置49は、分割デッキ46の
側端面に固定されたダンパー帯50と、分割デッキ47
側の側端面に固定されたダンパー帯51とからなってい
る。
【0041】ダンパー帯50には凹溝52が上部に形成
されており、粘性ダンパー53が充填されている。また
ダンパー部材51には、延長部54が形成されており、
該延長部54の下面には、粘性ダンパー53内に挿入さ
れた状態で勘合部55が固定されている。
【0042】上記の構成からなる架台デッキ45におい
ては、高中圧タービン発電機28と低圧タービン発電機
31により分割デッキ46、47は相対振動するが、こ
の相対振動の水平方向の分力が、粘性ダンパー53内で
の勘合部55の運動に費やされて減衰される。
【0043】上記の架台デッキを使用することにより、
第1および第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0044】なお、上記の第1〜第3の実施の形態にお
いて、防振装置37は、減衰機構付きのスプリングによ
る装置としたが、架台デッキ38、40、45の振動を
減衰する機能を有するものであれば良く、その他の機構
からなる装置をもって防振装置37としても問題ない。
【0045】また、上記の第1〜第3の実施の形態にお
いて、架台デッキ38、40、45は鉄筋コンクリート
製としたが、鉄骨製やRC製としても問題ない。
【0046】また、上記の第1〜第3の実施の形態にお
いて、デッキ支持柱35はCFTとしたが、鉄骨構造
(S造)、鉄筋コンクリート構造(RC造)、鉄骨鉄筋
コンクリート構造(SRC造)としても何等問題なく、
CFTに限定するものではない。
【0047】また、上記の第1〜第3の実施の形態にお
いて、鉛直ブレース13は鉄骨ブレースとしたが、アン
ボンドブレースとしても問題ない。
【0048】また、上記の第1〜第3の実施の形態にお
いて、タービン発電機22は並列配置形としたが、これ
をくし形配置(タンデムコンパウンド)の発電所に適用
しても問題ない。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、タービン発電機の下面
に防振装置を備えた架台デッキを設けた構成とすること
で、タービン発電機から発生される振動を減衰させるこ
とができる。したがって、大がかりな架台基礎を不要と
するので、建築資材量を大幅に節減すると共に行程短縮
も可能とし、かつ従来デッドスペースとなっていた箇所
の有効利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す図であっ
て、発電設備の断面図である。
【図2】 同発電設備のC−C断面図である。
【図3】 同発電設備のD部の拡大平面図である。
【図4】 同発電設備のE−E断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す図であって、
架台デッキの平面図である。
【図6】 同発電設備の分割架台デッキ間の鋼材ダン
パーの説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す図であって、
架台デッキの平面図である。
【図8】 同発電設備の分割架台デッキ間の減衰装置の
説明を示す図であってF部断面図である。
【図9】 従来の発電設備の断面図である。
【図10】 同発電設備のA−A視図である。
【図11】 同発電設備のB−B視図である。
【符号の説明】
1・・・発電所建屋 2・・・基礎マット 22・・・発電機械 34・・・機械設置部 35・・・架台支持柱(支持柱) 36・・・架台梁(梁) 37・・・防振装置 38、40、45・・・架台デッキ 41、42、46、47・・・単位架台デッキ 43、49・・・減衰装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 健彦 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 田村 正 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 熊谷 茂 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 丸山 和秀 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電所建屋内に機械設置部が設けられ、
    該機械設置部上にタービン発電機を含む発電機械が設置
    された発電設備において、前記発電機械は、前記機械設
    置部上に防振装置を介在させて設置されていることを特
    徴とする発電設備。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発電設備において、 前記機械設置部は、基礎マット上に立設された複数の支
    持柱と、該支持柱間に架設された梁とを備えてなり、前
    記梁上には、前記防振装置が設けられ、該防振装置上に
    は架台デッキが設置され、該架台デッキ上に前記発電機
    械が設置されていることを特徴とする発電設備。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発電設備において、 前記架台デッキは、平面視して複数に分割された単位架
    台デッキからなり、各単位架台デッキ間には減衰装置が
    介在されていることを特徴とする発電設備。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108952857A (zh) * 2018-07-17 2018-12-07 陈婧琪 一种集成燃煤锅炉的超临界二氧化碳循环发电装置

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CN108952857A (zh) * 2018-07-17 2018-12-07 陈婧琪 一种集成燃煤锅炉的超临界二氧化碳循环发电装置

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