JPH11302427A - ポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法 - Google Patents
ポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法Info
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- JPH11302427A JPH11302427A JP12951898A JP12951898A JPH11302427A JP H11302427 A JPH11302427 A JP H11302427A JP 12951898 A JP12951898 A JP 12951898A JP 12951898 A JP12951898 A JP 12951898A JP H11302427 A JPH11302427 A JP H11302427A
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Abstract
して溶融混練した後、この溶融混練物からなる発泡性組
成物を押出機から低圧雰囲気下に押出発泡せしめて発泡
体を製造するにあたり、CFC以外の発泡剤を用いた場
合であっても低密度のポリスチレン系樹脂発泡体を良好
に製造することができるようにする。 【解決手段】本発明は、外部滑剤の含有量が0.01〜
1.0重量%、内部滑剤の含有量が0〜1.0重量%で
あり、且つz平均分子量(Mz)が5×105 以上、重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)が3.2未満、MFRが1〜10g/1
0分であるポリスチレン系樹脂と発泡剤とを、押出機内
で溶融混練してなる発泡性組成物を押出機内から押出し
発泡させてポリスチレン系樹脂板状発泡体を製造する方
法である。
Description
床、屋根等の断熱材や畳芯材等として好適に使用される
ポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法に関するもの
である。
た断熱性及び好適な機械的強度を有することから断熱材
等の用途に幅広く用いられている。
としては、従来より種々の方法が知られているが、一般
には、押出機内でポリスチレン系樹脂に発泡剤を添加し
て溶融混練し、この発泡性組成物を押出機から低圧雰囲
気下に押出発泡せしめて発泡体を得るという方法が採用
されている。
の製造方法において、気体状態での熱伝導率が空気に比
べて低く、また、ポリスチレン系樹脂に対する透過速度
が空気に比べて極めて遅いために得られる発泡体の経時
による断熱性の低下を防止し易いという理由から、発泡
剤としてはトリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロ
メタン、トリクロロトリフロロエタン等の塩素化フッ素
化炭化水素(以下、CFCと称する)が従来より好適に
用いられてきた。
で分解され難くオゾン層まで到達して分子中の塩素原子
によりオゾン層を破壊してしまうという問題を有してお
り、環境保護の観点から、近年、その使用が制限されて
いる。このためポリスチレン系樹脂発泡体製造に用いる
発泡剤は、分子中に水素原子を有し大気中で比較的分解
され易いオゾン破壊係数の小さいフッ素化炭化水素(以
下、HCFCと称する)又は分子中に水素原子を有し且
つ塩素原子を有していないオゾン破壊係数が0のフッ素
化炭化水素(以下、HFCと称する)に早急に代替移行
する必要がある。
うな押出発泡法によってポリスチレン系樹脂板状発泡体
を製造する場合、発泡性組成物が押出機内から低圧雰囲
気下に押出されてから発泡がはじまらなければならな
い。即ち、発泡性組成物が押出機のリップから押出され
る前に、発泡性組成物中から発泡剤の分離、気化が生じ
て押出機内のダイスのリップ付近で発泡が起こると、均
一な気泡の発泡体が得られないばかりか、発泡体の外観
が著しく悪化し、更には押出機の運転条件も不安定にな
り、良好な発泡体を得ることができなくなってしまう。
このため、使用する発泡剤の種類や量によってもその値
は異なるが、押出機内のリップ付近におけるダイス圧力
は、発泡性組成物からの発泡剤の分離、気化が起こらな
いようにするために一定以上の高い圧力に維持する必要
がある。
発泡剤として従来より用いられてきたCFCに比べ、ポ
リスチレン系樹脂との相溶性や均一分散性に劣るものが
多く、HCFCやHFCを発泡剤として用いると、押出
機内のリップ付近で原料樹脂と発泡剤とが分離して、通
常使用されるフラットダイスのリップ付近内部で発泡が
起こり易くなってしまう。そして、このような傾向は発
泡剤の使用量を多くしたときに顕著となり、HCFCや
HFCを発泡剤として用いた場合には、発泡剤の使用量
を多くすると押出機内のリップ付近におけるダイス圧力
を高く維持することが困難となり、低密度のポリスチレ
ン系樹脂発泡体を得るのに必要十分な量の発泡剤を添加
することができないので、密度の低い発泡体が得られ難
いという問題があった。
泡性組成物の粘度を上げ、これによって押出機内のリッ
プ付近のダイス圧力を高く保つことで、発泡剤の分離、
気化を防ぐことは一応可能である。
物の温度が低くなっているので、その温度が押出発泡後
短時間で原料樹脂の熱変形温度を下回ってしまい、発泡
開始から終了までの時間が短く、発泡剤の膨張力が残っ
ている間に発泡性組成物の温度が原料樹脂の熱変形温度
未満になってしまう。このため、発泡剤が十分に気化す
る前に発泡が終了する温度へ到達してしまい、発泡剤の
膨張力を十分に生かし切れずに目的とする密度になるま
で十分に発泡した低密度の発泡体が得られないという問
題がある。
ば、押出温度を下げることなく発泡性組成物の粘度を高
くして押出機内のリップ付近のダイス圧力を高く維持す
ることができるようにも思われる。
MFRを極端に小さくしなければならず、その結果、原
料樹脂の流動性が損なわれてリップから押し出される樹
脂の流れに乱れが生じてしまうために発泡成形性が悪く
なり、特に、発泡体を平滑な板状に成形するのが困難と
なってしまうという問題がある。
ねたところ、原料樹脂のMFRを発泡体の発泡成形性が
損なわれない範囲としたまま押出機内のリップ付近での
ダイス圧力を高くするために、z平均分子量(Mz)を
5×105 以上にして該原料樹脂中に高分子量成分が多
く含まれるようにするとともに、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を
3.2以上とすることにより低分子量成分がある程度以
上含まれるようにして原料樹脂の流動性を確保すること
で、HCFCやHFCを発泡剤として用いた場合であっ
ても、低密度のポリスチレン系樹脂板状発泡体を得るこ
とができることを見出し先に出願した(特願平8−29
8120号)。そこで本発明者等は更なる研究を行った
ところ、特にMw/Mnが3.2未満のものであって
も、特定のz平均分子量を有するとともに、外部滑剤
0.01〜1.0重量%、内部滑剤0〜1.0重量%含
有するポリスチレン系樹脂を原料を用いることで、HC
FCやHFCを発泡剤として用いた場合であっても低密
度のポリスチレン系樹脂板状発泡体を良好に製造するこ
とができることを見出した。
外部滑剤の含有量が0.01〜1.0重量%、内部滑剤
の含有量が0〜1.0重量%であり、且つz平均分子量
(Mz)が5×105以上、重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.2未
満、MFRが1〜10g/10分であるポリスチレン系
樹脂と発泡剤とを、押出機内で溶融混練してなる発泡性
組成物を押出機内から押出して発泡させることを特徴と
するポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法、(2)
外部滑剤が脂肪酸金属塩及び/又は脂肪酸アミドであ
り、内部滑剤が流動パラフィンであることを特徴とする
上記(1)記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造
方法、(3)密度が20〜50kg/m3 の発泡体を得
ることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のポリス
チレン系樹脂板状発泡体の製造方法を要旨とする。
用するポリスチレン系樹脂としては、例えばスチレンホ
モポリマーや、スチレンを主成分とするスチレン−無水
マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、耐衝撃性ポリスチ
レン、シンジオタクチックポリスチレン等を挙げること
ができる。上記スチレン系共重合体におけるスチレン成
分含有量は好ましくは70重量%以上である。
10g/10分、好ましくは1〜3g/10分のものを
用いる。但し、本発明でいうMFRとは、ASTM D
−1238の条件Gにより測定されたものをいう。
ると、成形性に優れるとともに、機械的強度にも優れた
発泡体を得ることができる傾向にあるが、原料樹脂のM
FRが上記範囲に満たないとその流動性が著しく低下し
てしまうため、押出機のリップから押し出される樹脂の
流れに乱れが生じ、得られる発泡体の表面が波打つ等し
て成形性が損なわれる傾向があり、平滑な板状の発泡体
を得ることが困難となり好ましくない。また、上記範囲
を超える場合には、押出機内のリップ付近のダイス圧力
が著しく低下するばかりか、得られる発泡体の機械的強
度や耐熱性が低下してしまう虞れがある。
子量は5×105 以上であり、好ましくは6×105 以
上である。z平均分子量が5×105 以上のものは、原
料樹脂中に高分子量の成分が多く含まれており、発泡成
形の際の押出機内のリップ付近におけるダイス圧力を高
く維持することができる。原料樹脂のz平均分子量が5
×105 に満たない場合には、原料樹脂中に含まれる高
分子量成分が少なく押出機内のリップ付近のダイス圧力
が低下してしまうため、押出機内のリップ付近で内部発
泡が起こってしまい良好な発泡体が得られない。
105 以上、より好ましくは6×105 以上とするとと
もに、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)を3.2未満とする。重量平均分
子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が3.2以上の場合、高分子量成分が多く含まれる
ものの、一方で低分子量成分の含有量も多くなるため、
重量平均分子量(Mw)が低くなり、その結果、発泡体
の機械的強度が不充分となる場合がある。
分子量及び数平均分子量は、例えば、原料樹脂10mg
をテトラヒドロフラン10mlに溶解し、これを分別カ
ラムに通して分子量を測定する、いわゆるゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー法により求めるものとす
る。詳しくは、上記分子量は、島津製作所社製GPC−
LC3A型(HSGシリーズ充填カラムHSG−60、
HSG−50、HSG−40を直列に連結したもの)と
島津製作所社製示差屈折計検出機RID−4型を使用
し、カラム温度:室温、流速:1.7ml/分の測定条
件にて測定される値を採用する。
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が、上記した本発明の範囲内となるポリスチレン
系樹脂は、ポリスチレン系樹脂の高強度化を図るため
に、重合時の反応温度を低く設定する等、分子量を高め
る公知の方法により得ることができる。
ン系樹脂の混合物を原料樹脂として用いても良い。本発
明において、2種以上のポリスチレン系樹脂を混合する
ことによって、MFR、z平均分子量及び重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が、上記した本発明の範囲内となるように調製する
こともできる。
原料樹脂を調製する場合、混合に用いる少なくとも1種
以上のポリスチレン系樹脂のz平均分子量が6×105
以上であるのが好ましい。混合に用いる少なくとも1種
以上のポリスチレン系樹脂のz平均分子量を6×105
以上とすることにより、混合に用いる他の樹脂成分のz
平均分子量が多少小さくても、原料樹脂のz平均分子量
を容易に本発明の範囲内とすることができるため、回収
原料を混合した原料樹脂を使用する場合や、難燃剤、着
色剤等の添加剤をマスターバッチ等で原料樹脂に比較的
多量に混合する場合に特に好ましい。
樹脂中には、外部滑剤が含有されているとともに、更に
必要により内部滑剤が含有される。外部滑剤の含有量は
0.01〜1.0重量%、内部滑剤の含有量は0〜1.
0重量%である。外部滑剤の含有量が0.01重量%未
満であるとリップから押出される樹脂の流れに乱れが生
じ、発泡体が波打つ等して平滑な板状発泡体が得られ
ず、1.0重量%を超えると押出機内のダイスリップ付
近の圧力を維持することが難しく、低密度の発泡体を得
ることが困難となる。外部滑剤の好ましい含有量は0.
03〜0.7重量%である。また外部滑剤とともに内部
滑剤を含有させると、押出発泡時の樹脂の伸びが向上す
るため、高厚み、高倍率の発泡体が得られ易いという効
果があるが、内部滑剤の含有量が1.0重量%を超える
と発泡体の耐熱性が著しく低下するため、内部滑剤の含
有量は1.0重量%以下とすることが必要である。内部
滑剤の含有量は好ましくは0.05〜1.0重量%であ
る。
イド、ステアリン酸ビスアマイド等の脂肪酸アミド、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金
属塩等が用いられる。また内部滑剤としては、流動パラ
フィン、パラフィンワックス、天然ワックス等、及びス
テアリン酸、ポリエチレンワックス、オリゴマー等が挙
げられる。上記外部滑剤、内部滑剤は、それぞれ2種以
上を混合して用いることができる。また外部滑剤と内部
滑剤を併用する場合、外部滑剤として脂肪酸アミド及び
/又は脂肪酸金属塩を用い、内部滑剤として流動パラフ
ィンを用いることが好ましい。
気泡調整剤、難燃剤、流動性向上剤、着色剤、熱安定
剤、充填剤等の各種添加剤を、本発明の所期の目的を妨
げない範囲で添加することもできる。
透過速度が空気に比べて極めて遅いことから、得られる
発泡体の経時による断熱性能の低下を防止し易く、しか
もオゾン層を破壊する虞がないか或いは極めて少ない等
の理由で、発泡剤としてはHCFC又はHFCが好適に
用いられる。
は、1−クロロ−1,1−ジフロロエタン(HCFC−
142b)、1,1−ジクロロ−1−フロロエタン(H
CFC−141b)、1−クロロ−1,2,2,2−テ
トラフロロエタン(HCFC−124)、1,1−ジク
ロロ−2,2,2−トリフロロエタン(HCFC−12
3)、クロロジフロロメタン(HCFC−22)等を挙
げることができ、HFCの具体例としては、1,1,
1,2−テトラフロロエタン(HFC−134a)、
1,1−ジフロロエタン(HFC−152a)、1,
1,1−トリフロロエタン(HFC−143)、トリフ
ロロメタン(HFC−23)、ジフロロメタン(HFC
−32)、1,1,1,2,2−ペンタフロロエタン
(HFC−125)等が挙げられ、これらは混合して用
いても良い。
の使用量は、得ようとする発泡体の密度に応じて適宜決
定されるが、一般には、密度20〜50kg/m3 の発
泡体を得るためには原料樹脂1kgあたり0.8〜2.
0モルが好ましい。
しない程度に、補助成分として上記したようなHFCや
HCFCを除くその他の発泡剤を、HFC及び/又はH
CFCに混合して用いることができる。このような発泡
剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、
ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等の脂
肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル、塩化エチレン
等の塩素化炭化水素、各種アルコール、二酸化炭素等を
単独で又は2種以上を併用したものが挙げられる。尚、
HCFC及び/又はHFCを発泡剤全量に対して30〜
70モル%の範囲で使用することが、発泡倍率向上効
果、安全性、経済性の面で好ましい。特に、(a)HF
C及び/又はHCFCを30〜70モル%、(b)塩素
化炭化水素を0〜70モル%、(c)脂肪族炭化水素を
0〜30モル%混合(但し、上記(a)、(b)及び
(c)の合計が100モル%で、(b)と(c)の合計
が30〜70モル%となるように混合する。)して使用
することが好ましい。また、補助成分として例示したH
FCやHCFCを除くその他の発泡剤だけを使用した場
合でも、本発明における特定のポリスチレン系樹脂を使
用することにより、従来のものに比べてより低密度の板
状発泡体を得ることができる。
を添加し、これらを溶融混練して形成した発泡性組成物
を押出機内よりも低圧の雰囲気に押し出して発泡せしめ
るが、この発泡性組成物を押出機のリップから押出す押
出温度は、発泡性組成物が発泡に適した溶融粘度を示す
範囲内の温度である必要がある。発泡に適した粘度を示
す押出温度は、使用されるポリスチレン系樹脂の種類、
流動性向上剤の添加量、更に発泡剤の添加量や発泡剤の
成分組成等によっても異なるが、一般には110〜14
0℃である。
れるHFCやHCFCは、従来より発泡剤として用いら
れてきたCFCに比較してポリスチレン系樹脂との相溶
性や均一分散性に劣り、得られる発泡体の低密度化を図
り難いものが多いが、本発明方法では、上記したように
外部滑剤の含有量が0.01〜1.0重量%、内部滑剤
の含有量が0〜1.0重量%であり、且つMFRが1〜
10g/10分、z平均分子量が5×105 以上、重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
w/Mn)が3.2未満のポリスチレン系樹脂を原料と
して用いたことにより、HFCやHCFCを発泡剤とし
て用いても、曲げ強度等の機械的強度が比較的高い、断
熱性に優れた低密度のポリスチレン系樹脂板状発泡体を
良好に製造することができ、本発明は、特に厚み20〜
100mm、密度20〜50kg/m3 の低密度のポリ
スチレン系樹脂板状発泡体を製造するのに好適である。
詳細に説明する。
且つ表1に示すMFR値、z平均分子量、Mw/Mn値
を有するポリスチレン樹脂100重量部に対し、難燃剤
として安定剤を含有するヘキサブロモシクロドデカンを
2重量部、気泡調整剤としてタルクを0.3重量部添加
して混合し、口径65mm、90mm、150mmのシ
リンダーが順次連結された押出機の、口径65mmのシ
リンダー側から上記混合物を供給して溶融するととも
に、1,1,1,2−テトラフロロエタンとメチルクロ
ライドとイソブタンとを、50:40:10のモル比で
混合した発泡剤を、樹脂1kg当り1.15モルの割合
で、口径65mmのシリンダーの先端付近において樹脂
中に圧入して混練した。
て200℃で加熱溶融されて発泡剤とともに溶融混練し
た後、この口径65mmのシリンダーに続く口径90m
m、口径150mmのシリンダーに順次移送しながら表
2に示す押出温度(樹脂温度)に調整した後、リップか
ら押出した。押出機内のリップ付近のダイス圧力を表2
にあわせて示す。また、得られた発泡体の諸物性を測定
した結果を表2にあわせて示した。
m、間隙1mmの樹脂排出口を備えたものを使用し、リ
ップの先端には入口寸法が樹脂排出口より大きく、出口
寸法が厚さ50mm、幅260mmであり、入口付近か
ら出口に向かって緩やかに拡大した後、平行な構造を有
するフッ素樹脂製の成形具を接続しておいた。
D−3576に基づいて、厚み方向、幅方向、押出方向
の平均気泡径をそれぞれ測定し、それらの算術平均値を
平均気泡径として表2に示した。 ※2 発泡体の耐熱性は、得られた発泡体を80℃のオ
ーブン中で24時間加熱し、 発泡体の加熱前後の寸法変化率が5%未満 ・・・・・○ 発泡体の加熱前後の寸法変化率が5%以上 ・・・・・× として評価した。 ※3 押出機内のリップ付近で発泡が生じ、良好な発泡
体が得られなかった。 ※4 発泡成形が困難であり、平滑な板状の発泡体を得
ることができなかった。
4における押出温度とリップ付近のダイス圧力との関係
をグラフに示したものであり、図2はこれら実施例、比
較例におけるリップ付近のダイス圧力と得られた発泡体
の密度との関係をグラフに示したものである。また、上
記実施例及び比較例では、リップ付近のダイス圧力が4
5kg/cm2 を境にこれよりも低くなると、ダイスの
リップ付近内部で発泡が起こり良好な発泡体が得られな
かった。
実施例の方が比較例よりもリップ付近のダイス圧力を高
く維持できる。よって、比較例の場合にはリップ付近の
ダイス圧力が発泡不可領域内にあるような押出温度であ
っても、実施例ではリップ付近のダイス圧力が発泡可能
領域内にあり(図1をみてみると、例えば押出温度が1
25℃のとき、比較例4ではリップ付近のダイス圧力が
発泡不可領域内にあるが、実施例1、2の場合には、い
ずれもリップ付近のダイス圧力は45kg/cm2 以上
であり発泡可能領域内にある)、十分に満足できる低密
度の発泡体を得ることができるので、実施例の場合には
比較例の場合よりも押出温度を高くすることができる。
のダイス圧力を押出機のダイスのリップ付近内部で発泡
が起こらない限界まで低く調整した場合、実施例では比
較例に比べて低密度の発泡体を得ることができる。
スチレン系樹脂板状発泡体を得るための押出温度やリッ
プ付近のダイス圧力等の成形条件が広くなり、低密度の
ポリスチレン系樹脂板状発泡体を良好に製造することが
でる。
外部滑剤含有量が0.01〜1.0重量%、内部滑剤含
有量が0〜1.0重量%であり、且つMFRが1〜10
g/10分、z平均分子量が5×105 以上、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が3.2未満であるポリスチレン系樹脂を用いて
押出発泡体を得る方法を採用したことにより、CFC以
外の発泡剤を使用しても、曲げ強度等の機械的強度が比
較的高く、断熱性等の物性に優れた低密度のポリスチレ
ン系樹脂板状発泡体を良好に製造することができる。
温度(樹脂温度)と、リップ付近のダイス圧力との関係
を示すグラフである。
プ付近の樹脂ダイス圧力と、得られた発泡体の密度との
関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 外部滑剤の含有量が0.01〜1.0重
量%、内部滑剤の含有量が0〜1.0重量%であり、且
つz平均分子量(Mz)が5×105 以上、重量平均分
子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が3.2未満、MFRが1〜10g/10分である
ポリスチレン系樹脂と発泡剤とを、押出機内で溶融混練
してなる発泡性組成物を押出機内から押出して発泡させ
ることを特徴とするポリスチレン系樹脂板状発泡体の製
造方法。 - 【請求項2】 外部滑剤が脂肪酸金属塩及び/又は脂肪
酸アミドであり、内部滑剤が流動パラフィンであること
を特徴とする請求項1記載のポリスチレン系樹脂板状発
泡体の製造方法。 - 【請求項3】 密度が20〜50kg/m3 の発泡体を
得ることを特徴とする請求項1又は2記載のポリスチレ
ン系樹脂板状発泡体の製造方法。
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---|---|---|---|
JP12951898A JP4028081B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | ポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法 |
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JP12951898A JP4028081B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | ポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11302427A true JPH11302427A (ja) | 1999-11-02 |
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JP (1) | JP4028081B2 (ja) |
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