JPH11302217A - 酸塩化物の製造方法 - Google Patents
酸塩化物の製造方法Info
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- JPH11302217A JPH11302217A JP10298189A JP29818998A JPH11302217A JP H11302217 A JPH11302217 A JP H11302217A JP 10298189 A JP10298189 A JP 10298189A JP 29818998 A JP29818998 A JP 29818998A JP H11302217 A JPH11302217 A JP H11302217A
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- Japan
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- aldehyde
- chlorine gas
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- chlorine
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/58—Preparation of carboxylic acid halides
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】酸塩化物の製造方法を提供する。
【解決手段】不活性溶媒中で、触媒、開始剤及び紫外線
の存在無しに、アルデヒドと塩素ガスとを反応させて一
般式1の酸塩化物を製造する。酸塩化物を塩素遊離基発
生剤の存在下で追加の塩素と反応させて塩素化酸塩化物
を造ることが出来る。 (各RはC1〜20の、アリール以外の不飽和基を含ま
ない基である)
の存在無しに、アルデヒドと塩素ガスとを反応させて一
般式1の酸塩化物を製造する。酸塩化物を塩素遊離基発
生剤の存在下で追加の塩素と反応させて塩素化酸塩化物
を造ることが出来る。 (各RはC1〜20の、アリール以外の不飽和基を含ま
ない基である)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルデヒドからの
酸塩化物の製造方法に関し、特に、ピバルデヒドと塩素
ガスとを反応させてピバロイルクロライドを造り、次い
で、塩素化してクロロピバロイルクロライドを生成させ
る方法に関する。
酸塩化物の製造方法に関し、特に、ピバルデヒドと塩素
ガスとを反応させてピバロイルクロライドを造り、次い
で、塩素化してクロロピバロイルクロライドを生成させ
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロピバロイルクロライド(CPC)
は、除草剤の製造で使用される工業的に重要な原料であ
る。米国特許第5,312,982号明細書及び第4,
770,821号明細書は、CPCが、ピバロイルクロ
ライド(PC)を塩素化することによって調製すること
が出来ることを教示している。ピバロイルクロライド
は、ピバル酸と、ホスゲン又はチオニルクロライド(共
に比較的高価である)のいずれかとの反応によって調製
される。
は、除草剤の製造で使用される工業的に重要な原料であ
る。米国特許第5,312,982号明細書及び第4,
770,821号明細書は、CPCが、ピバロイルクロ
ライド(PC)を塩素化することによって調製すること
が出来ることを教示している。ピバロイルクロライド
は、ピバル酸と、ホスゲン又はチオニルクロライド(共
に比較的高価である)のいずれかとの反応によって調製
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、CPC及
びその他の塩素化酸塩化物が、新規な2段階方法で製造
出来る事を見出した。その第一段階で、アルデヒドは、
塩素ガスと反応して酸塩化物を製造する。第二段階で、
酸塩化物は、塩素遊離基発生剤の存在下に塩素ガスと反
応して塩素化酸塩化物を製造する。
びその他の塩素化酸塩化物が、新規な2段階方法で製造
出来る事を見出した。その第一段階で、アルデヒドは、
塩素ガスと反応して酸塩化物を製造する。第二段階で、
酸塩化物は、塩素遊離基発生剤の存在下に塩素ガスと反
応して塩素化酸塩化物を製造する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの観点によ
れば、一般式:
れば、一般式:
【化5】 を有する酸塩化物の製造方法であって、(A)一般式:
【化6】 (式中、各Rは、1〜20個の炭素原子を有し、不飽和
基を含まない基である)を有するアルデヒドの不活性溶
媒の溶液を形成する工程、及び(B)塩素ガスを前記溶
液中に散布する工程を含み、前記酸塩化物を製造する為
の前記アルデヒドと前記塩素ガスとの反応が、触媒、開
始剤及び紫外線の存在なしに行われる方法が提供され
る。それぞれのRは、独立に、C1 〜C7 の脂肪族及び
C6 〜C15のアリールから選ばれるのが好ましい。
基を含まない基である)を有するアルデヒドの不活性溶
媒の溶液を形成する工程、及び(B)塩素ガスを前記溶
液中に散布する工程を含み、前記酸塩化物を製造する為
の前記アルデヒドと前記塩素ガスとの反応が、触媒、開
始剤及び紫外線の存在なしに行われる方法が提供され
る。それぞれのRは、独立に、C1 〜C7 の脂肪族及び
C6 〜C15のアリールから選ばれるのが好ましい。
【0005】本発明のその他の観点によれば、塩素化酸
塩化物の製造方法であって、(A)一般式:
塩化物の製造方法であって、(A)一般式:
【化7】 (式中、各Rは、不飽和基を含まず、独立に、C1 〜C
7 の脂肪族及びC6 〜C 15のアリールから選ばれる)を
有するアルデヒドの不活性溶媒の溶液を形成する工程、
(B)塩素ガスを前記溶液中に散布することによって、
前記アルデヒドと前記塩素ガスとを反応させて酸塩化物
を製造し、且つこの反応が触媒、開始剤及び紫外線の存
在なしに行われる工程、及び、(C)前記酸塩化物と塩
素ガスとを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて塩
素化酸塩化物を製造する工程、を含む方法が提供され
る。好ましくは、1つのR基は単独のメチレン基を含
み、残りのR基はメチレン基を含まない。更に好ましく
は、各Rは、独立に、C1 〜C4 の脂肪族及びC6 〜C
12のアリールから選ばれる。好ましくは、前記アルデヒ
ドは、一般式:
7 の脂肪族及びC6 〜C 15のアリールから選ばれる)を
有するアルデヒドの不活性溶媒の溶液を形成する工程、
(B)塩素ガスを前記溶液中に散布することによって、
前記アルデヒドと前記塩素ガスとを反応させて酸塩化物
を製造し、且つこの反応が触媒、開始剤及び紫外線の存
在なしに行われる工程、及び、(C)前記酸塩化物と塩
素ガスとを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて塩
素化酸塩化物を製造する工程、を含む方法が提供され
る。好ましくは、1つのR基は単独のメチレン基を含
み、残りのR基はメチレン基を含まない。更に好ましく
は、各Rは、独立に、C1 〜C4 の脂肪族及びC6 〜C
12のアリールから選ばれる。好ましくは、前記アルデヒ
ドは、一般式:
【化8】 (式中、R′は、水素、ハロゲン、フェニル、メチル、
又はパーフルオロアルキルである)を有する。好ましく
は、パーフルオロアルキルは、C1 〜C4 である。好ま
しくは、前記アルデヒドは、ピバルデヒド又はクロロピ
バルデヒドである。
又はパーフルオロアルキルである)を有する。好ましく
は、パーフルオロアルキルは、C1 〜C4 である。好ま
しくは、前記アルデヒドは、ピバルデヒド又はクロロピ
バルデヒドである。
【0006】本発明は、又、クロロピバロイルクロライ
ドの製造方法であって、(A)ピバルデヒドの不活性溶
媒の溶液を形成する工程、(B)塩素ガスを前記溶液中
に散布することによって、前記ピバルデヒドと前記塩素
ガスとを反応させてピバロイルクロライドを製造し、且
つこの反応が、触媒、開始剤及び紫外線の存在なしに行
われる工程、及び、(C)前記ピバロイルクロライドと
塩素ガスとを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて
前記クロロピバロイルクロライドを製造する工程、を含
む方法を提供する。
ドの製造方法であって、(A)ピバルデヒドの不活性溶
媒の溶液を形成する工程、(B)塩素ガスを前記溶液中
に散布することによって、前記ピバルデヒドと前記塩素
ガスとを反応させてピバロイルクロライドを製造し、且
つこの反応が、触媒、開始剤及び紫外線の存在なしに行
われる工程、及び、(C)前記ピバロイルクロライドと
塩素ガスとを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて
前記クロロピバロイルクロライドを製造する工程、を含
む方法を提供する。
【0007】好ましくは、工程(B)で形成された酸塩
化物は、工程(C)で使用される前に単離される。或い
は、工程(B)で形成された酸塩化物は、工程(C)で
使用される前に単離されない。更に好ましくは、前記塩
素遊離基発生剤は、紫外線である。或いは、前記塩素遊
離基発生剤は、有機過酸化物剤である。好ましくは、前
記不活性溶媒は、塩素化ベンゼン、例えば、o−ジクロ
ロベンゼンである。又、本発明は、上記開示の方法で造
られた酸塩化物に関する。アルデヒド及び塩素ガス出発
物質は、比較的安価であり、この方法は、著しい量の高
塩素化副生成物を生成しない。
化物は、工程(C)で使用される前に単離される。或い
は、工程(B)で形成された酸塩化物は、工程(C)で
使用される前に単離されない。更に好ましくは、前記塩
素遊離基発生剤は、紫外線である。或いは、前記塩素遊
離基発生剤は、有機過酸化物剤である。好ましくは、前
記不活性溶媒は、塩素化ベンゼン、例えば、o−ジクロ
ロベンゼンである。又、本発明は、上記開示の方法で造
られた酸塩化物に関する。アルデヒド及び塩素ガス出発
物質は、比較的安価であり、この方法は、著しい量の高
塩素化副生成物を生成しない。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明の好ましい実施態様は、実
施例を以って詳細に記述される。本発明の方法は、一般
式:
施例を以って詳細に記述される。本発明の方法は、一般
式:
【化9】 (式中、各Rは、独立に、1〜20個の炭素原子を含む
基から選ばれる)を有するアルデヒドで始まる。R基と
塩素との反応を防ぐ為に、R基は不飽和を含まない。好
ましくは、各Rは、独立に、C1 〜C7 の脂肪族及びC
6 〜C15のアリール、最も好ましくは、各Rは、独立
に、C1 〜C4 のアルキル及びC6 〜C12のアリールか
ら選ばれる。一般式が示す様に、アルデヒドは、α−水
素を有さないので、α−塩素化が避けられる。使用でき
るアルデヒドの例としては、ピバルデヒド(PA)(又
は、トリメチルアセトアルデヒドとして知られてい
る)、クロロピバルデヒド、トリフェニルアセトアルデ
ヒド、クロロジフェニルアセトアルデヒド、ジクロロフ
ェニルアセトアルデヒド、トリクロロアセトアルデヒ
ド、及びトリス(トリフルオロメチル)アセトアルデヒ
ドが挙げられる。好ましいアルデヒドは、その工業的重
要性でPAである。これらのアルデヒドの多くは市販さ
れており、その他のものも、公知の方法で調製出来る。
本発明方法の第一段階で、アルデヒドは、塩素ガスと反
応してその相当する酸塩化物:
基から選ばれる)を有するアルデヒドで始まる。R基と
塩素との反応を防ぐ為に、R基は不飽和を含まない。好
ましくは、各Rは、独立に、C1 〜C7 の脂肪族及びC
6 〜C15のアリール、最も好ましくは、各Rは、独立
に、C1 〜C4 のアルキル及びC6 〜C12のアリールか
ら選ばれる。一般式が示す様に、アルデヒドは、α−水
素を有さないので、α−塩素化が避けられる。使用でき
るアルデヒドの例としては、ピバルデヒド(PA)(又
は、トリメチルアセトアルデヒドとして知られてい
る)、クロロピバルデヒド、トリフェニルアセトアルデ
ヒド、クロロジフェニルアセトアルデヒド、ジクロロフ
ェニルアセトアルデヒド、トリクロロアセトアルデヒ
ド、及びトリス(トリフルオロメチル)アセトアルデヒ
ドが挙げられる。好ましいアルデヒドは、その工業的重
要性でPAである。これらのアルデヒドの多くは市販さ
れており、その他のものも、公知の方法で調製出来る。
本発明方法の第一段階で、アルデヒドは、塩素ガスと反
応してその相当する酸塩化物:
【化10】 を製造する。t−アルキルクロライドの様な望ましくな
い副生成物の製造を避ける為に、この最初の反応で、不
活性溶媒が使用される。アルデヒドは溶媒に溶解され、
塩素ガスは、得られた溶液中に散布される。溶媒は、約
80℃〜約250℃で液体でなければならない。一般
に、溶媒の選択は、調製されるアシルクロライドの沸点
に依存し、溶媒としては、蒸留によってアシルクロライ
ドから容易に分離出来る様な溶媒が選択される。塩素化
ベンゼン、例えば、モノ−、ジ−及びトリ−クロロベン
ゼン、及び特にo−ジクロロベンゼン(ODCB)は、
好ましい溶媒である。活性水素を欠き、そして又エーテ
ル結合を欠くその他の有機溶媒、例えば、ベンゾトリフ
ルオライド、p−クロロベンゾトリフルオライド及びジ
クロロベンゾトリフルオライドも使用出来る。開始剤、
触媒或いは紫外線(UV)は、反応のコストに加算され
るばかりでなく、その収量及び選択率を低下させるの
で、この反応では使用されない。反応は、光無しで進行
するので、この方法は、ガラス内張りスチール反応器で
工業的に行うことが出来る。反応は、塩素の漏出が観察
された時点で完結する。反応は、ガスクロマトグラフィ
ー(GC)でフォローすることが出来る。第一の反応で
造られた酸塩化物は、それを単離すること無しに、続い
て第二反応に使用でき、或いは、所望ならば、例えば、
蒸留によって第二反応で使用される前に単離することが
出来る。第二反応では、酸塩化物は塩素ガスで塩素化さ
れ、塩素化酸塩化物を製造する。2つ以上の部位が、酸
塩化物において、塩素での水素の置換に利用できる場合
は、生成物の混合物が製造され、混合物中の生成物の分
離、例えば、蒸留による分離が必要となるかも知れな
い。塩素は、メチル水素よりもメチレン水素を優先的に
置換するので、酸塩化物が単独のメチレン水素のみを有
する場合には、より大きな特異性が達成出来る。即ち、
特異性は望ましいものであるから、酸塩化物は、例え
ば、一般式:
い副生成物の製造を避ける為に、この最初の反応で、不
活性溶媒が使用される。アルデヒドは溶媒に溶解され、
塩素ガスは、得られた溶液中に散布される。溶媒は、約
80℃〜約250℃で液体でなければならない。一般
に、溶媒の選択は、調製されるアシルクロライドの沸点
に依存し、溶媒としては、蒸留によってアシルクロライ
ドから容易に分離出来る様な溶媒が選択される。塩素化
ベンゼン、例えば、モノ−、ジ−及びトリ−クロロベン
ゼン、及び特にo−ジクロロベンゼン(ODCB)は、
好ましい溶媒である。活性水素を欠き、そして又エーテ
ル結合を欠くその他の有機溶媒、例えば、ベンゾトリフ
ルオライド、p−クロロベンゾトリフルオライド及びジ
クロロベンゾトリフルオライドも使用出来る。開始剤、
触媒或いは紫外線(UV)は、反応のコストに加算され
るばかりでなく、その収量及び選択率を低下させるの
で、この反応では使用されない。反応は、光無しで進行
するので、この方法は、ガラス内張りスチール反応器で
工業的に行うことが出来る。反応は、塩素の漏出が観察
された時点で完結する。反応は、ガスクロマトグラフィ
ー(GC)でフォローすることが出来る。第一の反応で
造られた酸塩化物は、それを単離すること無しに、続い
て第二反応に使用でき、或いは、所望ならば、例えば、
蒸留によって第二反応で使用される前に単離することが
出来る。第二反応では、酸塩化物は塩素ガスで塩素化さ
れ、塩素化酸塩化物を製造する。2つ以上の部位が、酸
塩化物において、塩素での水素の置換に利用できる場合
は、生成物の混合物が製造され、混合物中の生成物の分
離、例えば、蒸留による分離が必要となるかも知れな
い。塩素は、メチル水素よりもメチレン水素を優先的に
置換するので、酸塩化物が単独のメチレン水素のみを有
する場合には、より大きな特異性が達成出来る。即ち、
特異性は望ましいものであるから、酸塩化物は、例え
ば、一般式:
【化11】 (式中、Rは、前述定義のものであるが、メチレン水素
を含まず、R′は、水素、ハロゲン、フェニル、メチ
ル、又はC1 〜C4 のパーフルオロアルキルである)を
有するのが好ましい。第二反応は、液相で、約60〜約
100℃の温度で行われる。この反応は、塩素ガスの化
学量論量未満を使用して行われなければならない。塩素
遊離基開始剤、例えば、紫外線、アゾビス(イソブチロ
ニトリル)(AIBN)、又は、過酸化物剤、例えば、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
又はアルキルパーエステルは、この反応で使用される。
上記式を有する酸塩化物が、第二塩素化反応で使用され
ると、生成物は、一般式:
を含まず、R′は、水素、ハロゲン、フェニル、メチ
ル、又はC1 〜C4 のパーフルオロアルキルである)を
有するのが好ましい。第二反応は、液相で、約60〜約
100℃の温度で行われる。この反応は、塩素ガスの化
学量論量未満を使用して行われなければならない。塩素
遊離基開始剤、例えば、紫外線、アゾビス(イソブチロ
ニトリル)(AIBN)、又は、過酸化物剤、例えば、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
又はアルキルパーエステルは、この反応で使用される。
上記式を有する酸塩化物が、第二塩素化反応で使用され
ると、生成物は、一般式:
【化12】 を有する塩素化酸塩化物となる。溶媒が存在しないと、
未反応酸塩化物が再循環出来る。最初の反応からの酸塩
化物が単離されず、然も溶媒が存在する場合、溶媒は、
蒸留によって除去出来る。最終の塩素化酸塩化物生成物
は、蒸留によって精製出来る。以下の実施例は、本発明
を更に例示するものである。
未反応酸塩化物が再循環出来る。最初の反応からの酸塩
化物が単離されず、然も溶媒が存在する場合、溶媒は、
蒸留によって除去出来る。最終の塩素化酸塩化物生成物
は、蒸留によって精製出来る。以下の実施例は、本発明
を更に例示するものである。
【0009】
【実施例】〔実施例1〕以下の実験で、開始剤又は触媒
無しで、周囲光有りと無しの様々な条件で、三つ口フラ
スコ中でアルデヒドを塩素ガスと反応させた。次表は、
その条件及び生成物混合物のGC分析を示す。
無しで、周囲光有りと無しの様々な条件で、三つ口フラ
スコ中でアルデヒドを塩素ガスと反応させた。次表は、
その条件及び生成物混合物のGC分析を示す。
【表1】 表 実験番号 アルデヒド PA 開始剤濃度 温度 (wt.%/溶媒) (ppm) ( ℃) 1 PA 20 wt.%/ODCB AIBN/426 65-70 2 PA 20 wt.%/ODCB AIBN/426 30-35 3 PA 20 wt.%/ODCB 使用せず 30-35 4 PA 溶媒なし 使用せず 35-45 5 CPA 20 wt.%/ODCB 使用せず 40-50 6 PA 20 wt.%/ODCB 使用せず 30-40
【表2】 表(続き) 生成物混合物の組成 実験番号 (GC 面積%) アルデヒド 酸塩化物 t-BuCl その他* 光源 1 15 50 12 22 周囲 2 12 68 5 14 周囲 3 <1 85 2 10 周囲 4 5 25 44 24 周囲 5 <1 94 - 5 周囲 6 1 60 2 38 無し * 十分には特定されない。 これらの実験は、開始剤の存在が酸塩化物生成物の収量
を減少させる事(実験番号2と3の対比)、収量は、低
い反応温度で高い事(実験番号1と2の対比)、及び、
溶媒は、収量を著しく高める事(実験番号4)を示す。
実験番号6は、塩素化反応が暗所でも進行する事を示
す。
を減少させる事(実験番号2と3の対比)、収量は、低
い反応温度で高い事(実験番号1と2の対比)、及び、
溶媒は、収量を著しく高める事(実験番号4)を示す。
実験番号6は、塩素化反応が暗所でも進行する事を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローズ アディノルフ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14108 ニューフェイン クーマー ロード 2770
Claims (17)
- 【請求項1】一般式: 【化1】 を有する酸塩化物の製造方法であって、(A)一般式: 【化2】 (式中、各Rは、1〜20個の炭素原子を有し、不飽和
基を含まない基である)を有するアルデヒドの不活性溶
媒の溶液を形成する工程、及び(B)塩素ガスを前記溶
液中に散布する工程を含み、前記酸塩化物を製造する為
の前記アルデヒドと前記塩素ガスとの反応が、触媒、開
始剤及び紫外線の存在なしに行われることを特徴とする
方法。 - 【請求項2】各Rが、独立に、C1 〜C7 の脂肪族及び
C6 〜C15のアリールから選ばれる、請求項1に記載の
方法。 - 【請求項3】塩素化酸塩化物の製造方法であって、
(A)一般式: 【化3】 (式中、各Rは、不飽和基を含まず、独立に、C1 〜C
7 の脂肪族及びC6 〜C 15のアリールから選ばれる)を
有するアルデヒドの不活性溶媒の溶液を形成する工程、
(B)塩素ガスを前記溶液中に散布することによって、
前記アルデヒドと前記塩素ガスとを反応させて酸塩化物
を製造し、且つこの反応が触媒、開始剤及び紫外線の存
在なしに行われる工程、及び、(C)前記酸塩化物と塩
素ガスとを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて塩
素化酸塩化物を製造する工程、を含むことを特徴とする
方法。 - 【請求項4】一つのR基が単独のメチレン基を含み、残
りのR基がメチレン基を含まない、請求項1〜3のいず
れか1項記載の方法。 - 【請求項5】各Rが、独立に、C1 〜C4 の脂肪族及び
C6 〜C12のアリールから選ばれる、請求項1〜4のい
ずれか1項記載の方法。 - 【請求項6】前記アルデヒドが、一般式: 【化4】 (式中、R′は、水素、ハロゲン、フェニル、メチル、
又はパーフルオロアルキルである)を有する、請求項1
〜5のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項7】パーフルオロアルキルが、C1 〜C4 であ
る、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】前記アルデヒドが、ピバルデヒドである、
請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項9】前記アルデヒドが、クロロピバルデヒドで
ある、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項10】クロロピバロイルクロライドの製造方法
であって、(A)ピバルデヒドの不活性溶媒の溶液を形
成する工程、(B)塩素ガスを前記溶液中に散布するこ
とによって、前記ピバルデヒドと前記塩素ガスとを反応
させてピバロイルクロライドを製造し、且つこの反応
が、触媒、開始剤及び紫外線の存在なしに行われる工
程、及び、(C)前記ピバロイルクロライドと塩素ガス
とを、塩素遊離基発生剤の存在下で反応させて前記クロ
ロピバロイルクロライドを製造する工程、を含むことを
特徴とする方法。 - 【請求項11】工程(B)で形成された酸塩化物が、工
程(C)で使用される前に単離される、請求項3〜10
のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項12】工程(B)で形成された酸塩化物が、工
程(C)で使用される前に単離されない、請求項3〜1
0のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項13】前記塩素遊離基発生剤が、紫外線であ
る、請求項3〜12のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項14】前記塩素遊離基発生剤が、有機過酸化物
剤である、請求項3〜13のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項15】前記不活性溶媒が、塩素化ベンゼンであ
る、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項16】前記不活性溶媒が、o−ジクロロベンゼ
ンである、請求項15記載の方法。 - 【請求項17】請求項1〜16のいずれか1項記載の方
法によって造られた酸塩化物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/965817 | 1997-11-07 | ||
US08/965,817 US5872290A (en) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | Preparation of acid chlorides |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11302217A true JPH11302217A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=25510535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10298189A Pending JPH11302217A (ja) | 1997-11-07 | 1998-10-20 | 酸塩化物の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5872290A (ja) |
EP (1) | EP0916641A1 (ja) |
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