JPH11301909A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH11301909A
JPH11301909A JP10989598A JP10989598A JPH11301909A JP H11301909 A JPH11301909 A JP H11301909A JP 10989598 A JP10989598 A JP 10989598A JP 10989598 A JP10989598 A JP 10989598A JP H11301909 A JPH11301909 A JP H11301909A
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JP
Japan
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roller
transport
photosensitive material
conveyance
soft
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JP10989598A
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English (en)
Inventor
Koji Ito
宏治 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光材料を複数列搬送する場合でも搬送性能
を向上する。 【解決手段】 例えば現像槽22の処理液内に上下方向
に沿って並んで配置される7組の搬送ローラ44は、ソ
フトフラットローラ及び一対のハードフラットローラの
組み合わせとされる。現像槽22の最下端部に入口ター
ン側搬送ローラ46及び出口ターン側搬送ローラ48が
配置される。出口ターン側搬送ローラ48の一方のロー
ラが串状のハード串形ローラとなっており、このローラ
以外のローラがソフトフラットローラにより形成され
る。従って、印画紙Cは搬送ローラ44に挟持されて各
処理槽内を下方向に搬送された後、搬送ローラ46及び
出口ターン側搬送ローラ48で構成されるターン部で搬
送方向を変えられて、上方向に搬送ローラ44で搬送さ
れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料の搬送性
能を向上し得る感光材料処理装置に係り、例えば、プリ
ンタプロセッサなどに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動現像機である感光材料処理
装置(例えば、プリンタプロセッサなど)には、発色現
像、漂白定着、水洗及び安定などの処理液や水の入った
複数の処理槽が設置されており、例えば印画紙等の感光
材料がこれら複数の処理槽を順に搬送されることで、こ
の感光材料が現像処理される。
【0003】つまり、それぞれ複数のローラからなる搬
送ローラを多数設置した処理ラックが各処理槽にそれぞ
れ挿入されており、現像処理に際してこれら搬送ローラ
が感光材料を挟持して感光材料を搬送していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、シート状の感
光材料を搬送ローラを用いて同時に複数列で搬送させる
複数列搬送の場合、各列の感光材料にかかるニップ荷重
は小さくなり、単列搬送時に比べて個々の感光材料に作
用する搬送力は小さくなる。この為、複数列搬送時に
は、感光材料の蛇行が大きくなったり、各搬送列内や各
搬送列間で感光材料の搬送速度が相違する搬送量のばら
つきが大きくなったりする。
【0005】そして、従来より用いられているオレフィ
ン系エラストマ製のローラは単列搬送時には十分な搬送
性能を有することが従来機での使用実績から知られてい
るものの、複数列搬送時には搬送力が小さくなる結果と
して、感光材料の蛇行や搬送量のばらつきが大きくなっ
て、不安定な搬送性能を示すようになる。
【0006】一方、エラストマを外層に有するローラに
関する先願は以下の2件存在する。
【0007】第1の先願は、写真処理装置でシャフト上
にエラストマを被覆したローラを使用する際の、シャフ
ト−エラストマ間への処理液浸透によるシャフト腐食を
防ぐためのシール方法について言及したもの(特表平4
−506247号公報)である。
【0008】第2の先願は、パイプ芯材に熱可塑性エラ
ストマを押出または射出成形で被覆したローラ、および
それを搬送装置に用いるということに関するもの(特開
平7−315618号公報)だが、効果としてローラの
軽量化、寸法安定化、製造工程の簡略化、製造コストの
低減化のみを言及している。
【0009】いずれにしても上記2件の先願共に、エラ
ストマローラ単体についてのみ着目しており、それを系
(装置etc)に採用することによって得られる効果に
ついては全く言及していない。また、熱可塑性エラスト
マについても漠然と数種類を羅列しているのみである。
【0010】尚、複数列搬送でも高い搬送精度等の搬送
性能が要求される理由としては、まず、搬送列内や搬送
列間で搬送時間に差が生じた場合、これに伴って搬送列
間で現像処理時間差が生じ、搬送列毎の感光材料の処理
品質が異なってしまうからである。
【0011】さらに、複数列搬送の場合、元々一列に並
んで搬送されてきた感光材料を複数列に振り分けて複数
列でそれぞれ現像処理する形となっているものの、複数
列に並べられた感光材料を現像処理後に集積等の必要か
ら再度一列に戻す必要がある。つまり、この一列に戻す
戻し工程での感光材料の整列等の品質を確保するために
も、感光材料の蛇行や、各搬送列内や各搬送列間の搬送
時間差を小さくする必要が生じるからである。
【0012】また、ここで搬送性能が高いローラとし
て、シリコンゴム製のローラが知られているが、シリコ
ンゴムは、漂白定着槽、水洗槽の処理液外での耐薬品性
が乏しいと共に高価であるのでコストデメリットが大き
く、使用に適さない。
【0013】本発明は上記事実を考慮し、感光材料を複
数列搬送する場合でも搬送性能を向上し得る感光材料処
理装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1による感光材料
処理装置は、シート状の感光材料を挟持して搬送する複
数のローラからなる搬送ローラを有する感光材料処理装
置であって、搬送ローラを構成する複数のローラの内の
少なくとも一つのローラが、スチレン系エラストマまた
はSEBS系エラストマで形成された硬度60°以下の
軟質表面を有するソフトローラとされ、この搬送ローラ
により感光材料を複数列で搬送することを特徴とする。
【0015】請求項2による感光材料処理装置は、請求
項1の感光材料処理装置において、ソフトローラの表面
が平滑とされることを特徴とする。
【0016】請求項3による感光材料処理装置は、請求
項1の感光材料処理装置において、ソフトローラの表面
にいぼ状の突起を有したことを特徴とする。
【0017】請求項1に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。
【0018】複数のローラからなる搬送ローラがシート
状の感光材料を挟持して複数列で搬送する。また、この
搬送ローラを構成する複数のローラの内の少なくとも一
つのローラが、スチレン系エラストマまたはSEBS系
エラストマで形成された硬度60°以下の軟質表面を有
するソフトローラとされる。
【0019】従って、高い摩擦係数を示すスチレン系エ
ラストマまたはSEBS系エラストマ等の特定の熱可塑
性エラストマで少なくとも一つのローラが形成された搬
送ローラを用いることで、搬送ローラと感光材料との間
の摩擦力が高まって、搬送力が大きくなる。この為、シ
ート状の感光材料を複数列搬送する際における感光材料
の蛇行及び搬送量のばらつきを小さくして、搬送性能を
向上することができる。
【0020】この結果として、感光材料の搬送精度の向
上、感光材料の処理品質の安定化及び、感光材料の整列
等の品質の安定化を図ることが可能とされる。
【0021】つまり、シリコンゴム製のローラは、従来
より搬送性能が高いローラとして知られているが、スチ
レン系エラストマ又はSEBS系エラストマをローラ材
料として選定することで、耐薬品性に優れたシリコンゴ
ムローラ同等の搬送性能を有するローラを得ることが可
能となる。
【0022】請求項2に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。
【0023】本請求項も請求項1と同様な構成を有して
同様に作用する。但し、本請求項では、ソフトローラの
表面が平滑とされるという構成を有する。つまり、表面
が平滑とされることで、感光材料とソフトローラとの間
の接触面積が広がってこれらの間の摩擦係数が高まり、
搬送力がより一層大きくなる。
【0024】請求項3に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。
【0025】本請求項も請求項1と同様な構成を有して
同様に作用する。但し、本請求項では、ソフトローラの
表面にいぼ状の突起を有するという構成を有する。つま
り、表面にいぼ状の突起を有することで、感光材料に対
して突起の先端のみで接触する形となり、感光材料に対
するしごきが弱くなって感光材料へのダメージが小さく
なる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に係る感光
材料処理装置を図に基づき説明する。
【0027】図1には、本実施の形態の感光材料処理装
置であるプリンタプロセッサ10の概略全体構成斜視図
が示されている。
【0028】このプリンタプロセッサ10は、プリンタ
部12とプロセッサ部14とを備えており、プリンタ部
12は、ネガキャリア16にセットされたネガフィルム
Nの画像を感光材料である印画紙Cに焼き付け、プロセ
ッサ部14へと搬送するようになっている。
【0029】尚、ロール状となっている印画紙Cがプリ
ンタ部12に装填されるが、処理の都合上からプリンタ
部12においてシート状に切断され、この切断された状
態で、一列で搬送されつつ焼き付け処理される。そし
て、プリンタ部12とプロセッサ部14との間の処理速
度の相違から、シート状の印画紙Cが図示しない振り分
け装置で複数列に振り分けられて、プロセッサ部14側
に搬送される。
【0030】図2に示すように、プロセッサ部14に
は、現像槽22、漂白定着槽24、第1水洗槽26、第
2水洗槽28、第3水洗槽30、第4水洗槽32及び乾
燥部(図示せず)が設けられており、プリンタ部12か
ら搬送された印画紙Cを現像処理するようになってい
る。
【0031】つまり、プロセッサ部14内には、それぞ
れ処理槽である現像槽22、漂白定着槽24、第1水洗
槽26、第2水洗槽28、第3水洗槽30及び第4水洗
槽32が直列に配置され、現像液、漂白定着液、水洗水
等の印画紙Cを処理する各処理液が所定量充填されてい
る。そして、シート状の印画紙Cを挟持して複数列で順
次搬送し得るように、それぞれ複数のローラから構成さ
れる複数組の搬送ローラが、回転可能に図示しない処理
ラックに支持されており、この処理ラックがこれら処理
槽内にそれぞれ設置されている。
【0032】この為、図示しない駆動源から伝達される
駆動力によって搬送ローラを回転して印画紙Cを複数列
で搬送することにより、各処理槽内にシート状の印画紙
Cがそれぞれ連続して入れられて現像処理されるように
なる。
【0033】具体的には、図2に示すように、各処理槽
の上部に位置するクロスオーバ部36内であって各処理
槽に対して印画紙Cの搬送方向上流側及び下流側の処理
液外の部分には、それぞれ直径20mmで硬度60°以下
で45°以上の軟質表面を有する一対のソフトフラット
ローラからなるクロスオーバ部36用の搬送ローラ42
が配置されている。尚、このソフトフラットローラの表
面は平滑で平均表面粗さは3.2μm以下とされる。
【0034】現像槽22の処理液内には、7組の搬送ロ
ーラ44が上下方向に沿って並んで配置されている。さ
らに、これら7組の搬送ローラ44は、直径30mmのソ
フトフラットローラ及びこの直径30mmのソフトフラッ
トローラの両側にそれぞれ直径20mmでポリフェニレン
エーテル(以下単にPPEという)製の一対のハードフ
ラットローラがそれぞれ配置される形となっている。
【0035】この現像槽22の最下端部には、印画紙C
の搬送方向を変更する為のそれぞれ一対のローラからな
る入口ターン側搬送ローラ46及び出口ターン側搬送ロ
ーラ48が配置されている。この内の出口ターン側搬送
ローラ48の一方のローラが串状にPPEで形成された
直径20mmのハード串形ローラとなっており、このロー
ラ以外のローラが直径20mmのソフトフラットローラに
より形成されている。
【0036】一方、漂白定着槽24の処理液内には、現
像槽22内と同様に7組の搬送ローラ44が並んで配置
されている。但し、この内の最上部の搬送ローラ44は
現像槽22の搬送ローラと同様の構成とされるものの、
上から2番目以降の搬送ローラ44としては、直径30
mmのソフトフラットローラの替わりに直径30mmのハー
ドフラットローラを採用し、また、一対の直径20mmの
ハードフラットローラの替わりに、硬度60°以下の軟
質表面を有し且つローラの表面にいぼ状の突起を有した
直径20mmのソフトいぼ付ローラを採用するという相違
を現像槽22に対して有している。
【0037】そして、漂白定着槽24の最下端部には、
現像槽22内と同様の入口ターン側搬送ローラ46及び
出口ターン側搬送ローラ48が配置されている。
【0038】さらに、第1水洗槽26から第4水洗槽3
2までの水洗水内には、3組の搬送ローラ44が上下方
向に沿って並んで配置されている。この内の最上部の搬
送ローラ44は現像槽22の搬送ローラ44と同様の構
成とされており、他の2組の搬送ローラ44は漂白定着
槽24の上から2番目以降の搬送ローラ44と同様の構
成とされている。
【0039】また、第1水洗槽26から第4水洗槽32
まで処理槽の最下端部には、現像槽22内と同様の入口
ターン側搬送ローラ46及び出口ターン側搬送ローラ4
8が配置されている。但し、第2水洗槽28及び第3水
洗槽30の出口ターンは直径20mmのソフトフラットロ
ーラと直径20mmのハード串形ローラとの組み合わせと
なっている。
【0040】従って、印画紙Cは、図2に示すように搬
送ローラ44に挟持されて各処理槽内を下方向に搬送さ
れた後、搬送ローラ46及び出口ターン側搬送ローラ4
8で構成されるターン部で搬送方向を変えられて、上方
向に搬送ローラ44で搬送されるようになる。さらに、
処理槽内から排出されると、クロスオーバ部36の搬送
ローラ42により挟持されて次の処理槽に送り込まれ、
次の処理槽内で同様に搬送されることになる。
【0041】他方、搬送ローラ44のニップ圧は例えば
約370gfとされ、入口ターン側搬送ローラ46のニ
ップ圧は例えば約1660gfとされ、出口ターン側搬
送ローラ48のニップ圧は例えば約310gfとされ、
クロスオーバ部36の搬送ローラ42のニップ圧は例え
ば約1400gfとされている。
【0042】ここで、搬送ローラ面長が230mm以上で
360mm以下、搬送ローラ44のニップ圧が170gf
以上で560gf以下、入口ターン側搬送ローラ46の
ニップ圧が1300gf以上で2050gf以下、出口
ターン側搬送ローラ48のニップ圧が170gf以上で
580gf以下、クロスオーバ部36用の搬送ローラ4
2のニップ圧が550gf以上で1700gf以下の範
囲において、表面硬度60°以下のスチレン系エラスト
マ又はSEBS系エラストマは、蛇行防止、搬送精度に
対し極めて高い効果を示す。
【0043】また、それぞれ軟質表面のソフトローラを
形成する図3に示すソフトフラットローラ及び図4に示
すソフトいぼ付ローラは、金属パイプ52の周りを樹脂
パイプ54が覆い、この樹脂パイプ54の外周をエラス
トマ層56が被覆する構造となっている。
【0044】さらに、これらソフトフラットローラ及び
ソフトいぼ付ローラを形成する樹脂パイプ54の材質と
してはPPE(三菱エンジニアリングプラスチックス製
の商品名ユピエース)を採用し、金属パイプ52の材質
としてはステンレス鋼の一種であるSUS316を採用
し、エラストマ層56の材質としてはSEBS(水添S
BS)系エラストマ(三菱化学製の商品名ラバロン)を
採用した。
【0045】尚、ソフトフラットローラとしては図5に
示すように金属パイプ52の無い構造のもの、また、ソ
フトいぼ付ローラとしても図6に示すように金属パイプ
52の無い構造のものが考えられる。
【0046】次に、本実施の形態に係る搬送ローラの材
質を決定する為の試験結果及び算出結果を説明する。
【0047】まず、各処理液中での2種類のソフトロー
ラと印画紙Cとの間の動摩擦係数を実験より求め、この
結果を表1に表す。また、この実験結果より、オレフィ
ン系エラストマ製のローラの動摩擦係数よりSEBS系
エラストマ製のローラの動摩擦係数が高いことが判明
し、さらに、現像液中での動摩擦係数が最も低いことが
判明したため、ここでは現像液内での現象についてつい
て説明する。
【0048】
【表1】 さらに、実験より求めた動摩擦係数μ及び予め定められ
た所定のニップ力Nを基にして、単列搬送、2列搬送、
3列搬送における各シート状の印画紙Cの一枚当たりの
搬送力Fを下記の数1の算出式よりそれぞれ求めること
ができる。
【0049】尚、ここで用いられる搬送ローラは全て、
印画紙Cの露光面側にソフトローラを対向させ、印画紙
Cのバック面にPPE製のハードローラを対向させるロ
ーラの組み合わせとした。
【0050】
【数1】 搬送力F(gf)=μ・N(gf)÷(搬送列数) この数1の算出式より求めた搬送力の値をグラフとした
ものが、下記の表2である。
【0051】
【表2】 ここでソフトローラであるオレフィン系エラストマロー
ラについては搬送力を実測しており、算出値とこの実験
値がほぼ一致した。この為、その他の算出値はすべて妥
当性があると判断できる。
【0052】オレフィン系エラストマローラ及びSEB
S系エラストマローラによる単列搬送の場合、動摩擦係
数による搬送力の差は存在するが、搬送力の絶対値が高
く搬送抵抗に対し十分なマージンを有する。このため、
印画紙Cの蛇行、搬送量のばらつきといった搬送性能上
におけるローラの材質による優位差はない。
【0053】一方、2列搬送或いは3列搬送といった複
数列搬送の場合、搬送力が単列搬送時の1/2、1/3
となり、搬送力の絶対値が低下する。特に、搬送抵抗が
大きいために、より大きな搬送力が必要で大きなニップ
力(例えば約1660gf)を必要とする入口ターン側
搬送ローラ46では、動摩擦係数差に起因したローラの
材質間での搬送力差が顕著に生じ、単列搬送時には問題
の無かったオレフィン系エラストマローラで搬送力不足
が生じてくる。
【0054】その結果、搬送時間の測定データを表す表
3、表4に示すような搬送精度の差となって現れてく
る。
【0055】
【表3】 表3に示すように、3列搬送時には、SEBS系エラス
トマローラと比較して、オレフィン系エラストマローラ
は各搬送列間の搬送時間差も大きく、各搬送列内におけ
る時間ばらつきも多い。
【0056】尚、表3において、各列の×と×との間の
距離が大きい程、時間ばらつきが大きいことを表し、ま
た、各搬送列間の搬送時間差は3つの列の内の中央列を
基準とした。
【0057】
【表4】 また、表4に示すように、2列搬送時には、各搬送列間
の搬送時間差に優位差はないが、やはりオレフィン系エ
ラストマローラでは各搬送列内における時間ばらつきが
大きい傾向にある。尚、各搬送列間の搬送時間差は左列
を基準として表4を作成した。
【0058】ここで2列搬送と3列搬送との間でこのよ
うに差が生じるのは、2列搬送の搬送力が3列搬送の搬
送力よりも絶対値が大きく、搬送抵抗に対して若干余裕
が有るためと考えられる。
【0059】また、本実験では熱可塑性樹脂のSEBS
系エラストマローラを用いてデータを採取したが、同じ
く熱可塑性樹脂のスチレン系エラストマでも同様のデー
タが得られると考えられる。
【0060】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0061】搬送ローラ42、44、46、48がシー
ト状の印画紙Cを挟持して複数列で搬送する。また、こ
の搬送ローラ42、44、46、48を構成する複数の
ローラの内の少なくとも一つのローラが、スチレン系エ
ラストマまたはSEBS系エラストマで形成された硬度
60°以下の軟質表面を有するソフトローラとされる。
【0062】従って、高い摩擦係数を示すスチレン系エ
ラストマまたはSEBS系エラストマ等の特定の熱可塑
性エラストマで少なくとも一つのローラが形成された搬
送ローラ42、44、46、48を用いることで、搬送
ローラ42、44、46、48と印画紙Cとの間の摩擦
力が高まって、搬送力が大きくなる。この為、シート状
の印画紙Cを複数列搬送する際における印画紙Cの蛇行
及び搬送量のばらつきを小さくして、搬送性能を向上す
ることができる。
【0063】この結果として、印画紙Cの搬送精度の向
上、印画紙Cの処理品質の安定化及び、印画紙Cの整列
等の品質の安定化を図ることが可能とされる。
【0064】次に、ソフトフラットローラの製造方法の
例を説明する。
【0065】第1の例として、押出または射出成形され
た樹脂パイプの外周に、スチレン系エラストマまたはS
EBS系エラストマを射出成形し、或いは押出または射
出成形されたスチレン系エラストマチューブまたはSE
BS系エラストマチューブを被覆したものが考えられ
る。
【0066】第2の例として、押出または射出成形され
た樹脂パイプの内周にパイプ状の金属を圧入し、更にそ
れらの外周に、スチレン系エラストマまたはSEBS系
エラストマを射出成形し、或いは押出または射出成形さ
れたスチレン系エラストマチューブまたはSEBS系エ
ラストマチューブを被覆したものが考えられる。
【0067】第3の例として、内層に熱可塑性樹脂、外
層にスチレン系エラストマまたはSEBS系エラストマ
となるよう2層押出成形したもの、或いはこの2層押出
成形したパイプの内周に、パイプ状の金属を圧入したも
のが考えられる。
【0068】第4の例として、金属パイプの外周に熱可
塑性樹脂を射出成形し、更にその外周に、スチレン系エ
ラストマまたはSEBS系エラストマを射出成形し、或
いは押出または射出成形されたスチレン系エラストマチ
ューブまたはSEBS系エラストマチューブを被覆した
ものが考えられる。
【0069】次に、ソフトいぼ付ローラの製造方法の例
を説明する。
【0070】第1の例として、押出または射出成形され
た樹脂パイプの外周に、スチレン系エラストマを射出成
形し、或いは射出成形されたスチレン系エラストマチュ
ーブを被覆したものが考えられる。
【0071】第2の例として、押出または射出成形され
た樹脂パイプの内周にパイプ状の金属を圧入し、更にそ
れらの外周に、スチレン系エラストマを射出成形し、或
いは射出成形されたスチレン系エラストマチューブを被
覆したものが考えられる。
【0072】第3の例として、金属パイプの外周に熱可
塑性樹脂を射出成形し、更にその外周に押出または射出
成形されたスチレン系エラストマチューブまたはSEB
S系エラストマチューブを被覆したものが考えられる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感光材料
処理装置は上記の構成としたので、感光材料を複数列搬
送する場合でも搬送性能を向上することができるという
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るプリンタプロセッ
サの斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るプロセッサ部の断
面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る第1のソフトフラ
ットローラを示す拡大図であって、(A)は縦断面図で
あり、(B)は横断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る第1のソフトいぼ
付ローラを示す拡大図であって、(A)は縦断面図であ
り、(B)は横断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る第2のソフトフラ
ットローラを示す拡大図であって、(A)は縦断面図で
あり、(B)は横断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る第2のソフトいぼ
付ローラを示す拡大図であって、(A)は縦断面図であ
り、(B)は横断面図である。
【符号の説明】
10 プリンタプロセッサ 42 搬送ローラ 44 搬送ローラ 46 搬送ローラ 48 搬送ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の感光材料を挟持して搬送する
    複数のローラからなる搬送ローラを有する感光材料処理
    装置であって、 搬送ローラを構成する複数のローラの内の少なくとも一
    つのローラが、スチレン系エラストマまたはSEBS系
    エラストマで形成された硬度60°以下の軟質表面を有
    するソフトローラとされ、 この搬送ローラにより感光材料を複数列で搬送すること
    を特徴とする感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 ソフトローラの表面が平滑とされること
    を特徴とする請求項1項記載の感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 ソフトローラの表面にいぼ状の突起を有
    したことを特徴とする請求項1項記載の感光材料処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123324A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Pilot Ink Co Ltd 摩擦体及びそれを備えた筆記具、筆記具セット
JP2006291130A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Shinei Techno Kk 滑り止めシート

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