JPH1130113A - 吸排気弁の電磁駆動装置 - Google Patents

吸排気弁の電磁駆動装置

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JPH1130113A
JPH1130113A JP10012197A JP1219798A JPH1130113A JP H1130113 A JPH1130113 A JP H1130113A JP 10012197 A JP10012197 A JP 10012197A JP 1219798 A JP1219798 A JP 1219798A JP H1130113 A JPH1130113 A JP H1130113A
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electromagnetic drive
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸排気弁の開閉時の急激な作動を抑制して、
打音や摩耗音の発生を防止すると共に、機関への搭載性
を向上する。 【解決手段】 吸気弁23とバルブリフター27を摺動
自在に保持したシリンダヘッド21の上面に、内部にア
ーマチュア30、開閉弁用電磁石31,32及び開弁側
スプリング33とを収納したケーシング29が固定され
ている。閉弁側スプリング28をバルブリフターと保持
孔21a底面との間に弾装させる。また、前記アーマチ
ュアの中央にタペット支軸38介して設けたタペット3
9とバルブリフターとの間に、上下に第1,第2カム面
51,52を有する伝達カム46を揺動自在に介装する
と共に、ケーシング内に伝達カムと連動する油圧ラッシ
アジャスタ47を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用内
燃機関の吸排気弁を主として電磁力で開閉駆動する電磁
駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の電磁駆動装置としては、
例えば特開平8−21220号公報等に記載されている
ものが知られている。
【0003】図16に基づいて概略を説明すれば、機関
のシリンダヘッド1に摺動自在に設けられた吸気弁2
と、吸気弁2を開閉駆動する電磁駆動機構3とを備えて
いる。
【0004】前記吸気弁2は、吸気ポート4の開口端を
開閉する傘部2aと、該傘部2aの上端部に一体に設け
られたバルブステム2bとを有している。
【0005】前記電磁駆動機構3は、シリンダヘッド1
上に固定されたケーシング5内に挿通されたバルブステ
ム2bの上端部に円板状のアーマチュア6が固定されて
いると共に、ケーシング5の内部上下位置に前記アーマ
チュア6を吸引して吸気弁2を開閉作動させる閉弁用電
磁石7及び開弁用電磁石8が配置されている。
【0006】また、ケーシング5の上壁とアーマチュア
6の上面との間には、吸気弁2を開方向へ付勢する開弁
側スプリング9が弾持され、一方、シリンダヘッド1上
面のシート溝底面とアーマチュア6の下面との間には、
吸気弁2を閉方向へ付勢する閉弁側スプリング10が弾
持されている。さらに、前記各電磁石7,8は、夫々の
コイルに増幅器11を介して電子制御ユニット12から
の制御電流が出力されるようになっている。
【0007】この電子制御ユニット12は、機関回転数
センサ13や閉弁用電磁石7の温度検出センサ14から
の検出信号に基づいて両電磁石7,8の通電量を制御す
るようになっている。なお、図中15は電源である。
【0008】そして、前記2つのスプリング9,10の
ばね力と2つの電磁石7,8による吸引力とによって、
各スプリング9,10に蓄力して位置エネルギーとして
保持し、電磁力の開放,吸引を交互に繰り返すことによ
って吸気弁2を開閉駆動させるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電磁駆動装置にあっては、吸気弁2の開閉時に各電
磁石7,8の電磁吸引力が、該吸引力に対抗する各スプ
リング9,10のばね力よりも増大してしまうため、閉
弁時には傘部2aがバルブシート4aに激しく衝突し、
また開弁時にはアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝突
してしまうおそれがある。
【0010】すなわち、図17A,Bに基づいて各電磁
石7,8の吸引力増加原理を説明すれば、図17Bは、
吸気弁2開閉時の電磁吸引力特性とスプリング9,10
のばね力特性を示しており、まず、閉弁時に閉弁用電磁
石7の吸引力にアーマチュア6が上方に吸引される。よ
って、吸気弁2が上方へ摺動すると、閉弁側スプリング
10が伸長される一方、開弁側スプリング9が圧縮され
てばね力が増大し、ばね力が蓄えられる。
【0011】次に、開弁時には、閉弁用電磁石7にOF
F信号(非通電信号)が出力される一方、開弁用電磁石
8にON信号(通電信号)が出力され、アーマチュア6
が下方へ吸引され、吸気弁2が下方へ摺動すると、開弁
側スプリング9が伸長されて閉弁側スプリング10が圧
縮されてばね力が増大しばね力が蓄えられる。
【0012】したがって、閉弁時及び開弁時には開弁
側,閉弁側の各コイルスプリング9,10の増大したば
ね力で吸気弁2の摺動速度が減速させられるが、かかる
開,閉切換時には圧縮及び伸長したばね反力に加えて吸
引側の電磁石7,8の吸引力が急激に増加する。つま
り、各電磁石7,8の電磁吸引力は、アーマチュア6と
電磁石7,8の各固定コア7a,8aとの間の距離のほ
ぼ2乗に反比例して増大する。したがって、かかる増大
した吸引力が各スプリング9,10の圧縮,伸長側の合
成ばね力に打ち勝ってアーマチュア6を十分に減速させ
ることなく、上方あるいは下方向へ急激に移動させる。
したがって、吸気弁2は、図17Aに示すように、最大
開時と閉時に急激なリフト,ダウン変化し、この結果、
閉時には傘部2aがバルブシート4aに衝突し、開時に
はアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝突して、夫々大
きな打音を発生させると共に、アーマチュア6やバルブ
シート4a等の摩耗や破損を惹起するおそれがある。
【0013】また、従来の装置では、吸気弁2の傘部2
aをバルブシート4aに対して適切な面圧で付勢するた
め、閉弁用電磁石7の吸引力と開弁側スプリング9のば
ね力とを適度にバランスさせる必要があるが、各スプリ
ング9,10の経時変化によるヘタリやバルブステム2
bの熱膨張、及びバルブシート4aの摩耗等に起因して
アーマチュア6と電磁石7の固定コア7aのギャップ変
化が生じて電磁力が大きく変化してしまう。この結果、
十分な閉弁保持力が得られず、傘部2aとバルブシート
4aとの間にクリアランスが発生してシール性が失われ
たり、またはシート部に異物が堆積しやすくなって、バ
ルブの放熱性が悪化してバルブの溶損などを招くおそれ
がある。
【0014】さらに、従来例にあっては、装置をシリン
ダヘッド1上に組み付けるには、まず吸気弁2をシリン
ダヘッド1下方から挿入して、バルブステム2b上端部
に、開弁用電磁石8を取り付けた後、該バルブステム2
bにアーマチュア6を固定しなければならない。つま
り、シリンダヘッド1上で電磁駆動機構3を組み付けな
ければならないため、その組み付け作業が煩雑となる。
特に、かかる組み付け中に前記のように適正な閉弁保持
力を得るためにアーマチュア6の上限,下限位置の正確
な調整が要求されるため、さらに組み付け作業能率が低
下するおそれがある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来装置
の課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明
は、機関の吸排気弁に連係するアーマチュアと、該アー
マチュアを吸引して前記吸排気弁を開作動及び閉作動さ
せる開弁用,閉弁用の電磁石と、前記吸排気弁を閉方向
及び開方向へ付勢して中立位置に保持する開弁側,閉弁
用のばね部材とを備えた吸排気弁の電磁駆動装置におい
て、前記吸排気弁のステムエンドに設けられたバルブリ
フターと前記アーマチュアの中央に設けられてバルブリ
フターに対向配置されたタペットとの間に、吸排気弁の
開閉駆動力を伝達する伝達カムを介装したことを特徴と
している。
【0016】請求項2記載の発明は、前記伝達カムが、
タペットに当接する円弧凸状の第1カム面と、バルブリ
フターに当接する円弧凸状の第2カム面とを有し、一端
部を支点として揺動自在に設けられていることを特徴と
している。
【0017】請求項3記載の発明によれば、前記伝達カ
ムの第2カム面の長さを第1カム面よりも短く形成し
て、伝達カムの揺動により得られる前記タペットのリフ
ト量を前記バルブリフターのリフト量よりも小さく設定
したことを特徴としている。
【0018】請求項4記載の発明によれば、前記閉弁側
ばね部材をバルブリフターとシリンダヘッドとの間に弾
装すると共に、前記伝達カムの一端部を回動自在に支持
するカム支軸に、吸排気弁のバルブクリアランスを零調
整するラッシアジャスタをアームを介して連係させたこ
とを特徴としている。
【0019】請求項5記載の発明は、前記吸排気弁の弁
軸の軸心と前記タペットのタペット支軸の軸心を、機関
巾方向へオフセット配置したことを特徴としている。
【0020】請求項6記載の発明は、前記アーマチュア
と電磁石及びタペットとを備えた電磁駆動機構と、伝達
カムとラッシアジャスタとを備えた伝達機構とを同一の
ケーシング内に収納保持すると共に、該ケーシングを、
シリンダヘッド上に固定したことを特徴としている。
【0021】請求項7記載の発明は、前記開弁側ばね部
材をバルブリフターとシリンダヘッドとの間に弾装する
と共に、前記バルブリフターの内部に、吸排気弁のバル
ブクリアランスを零調整するラッシアジャスタを設けた
ことを特徴としている。
【0022】請求項8記載の発明は、前記伝達カムが収
納されるケーシングの内面に一対のボス部を対向して設
けると共に、前記伝達カムを前記両ボス部間に設けられ
たカム支軸を支点として上下方向へ回動自在に設けたこ
とを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明の吸排気弁の
電磁駆動装置を吸気側に適用した第1の実施形態を示
し、シリンダヘッド21内に形成された吸気ポート22
の開口端を開閉する吸気弁23と、該吸気弁23を開閉
作動させる電磁駆動機構24と、吸気弁23と電磁駆動
機構24との間に介装された伝達機構25とを備えてい
る。
【0024】前記吸気弁23は、燃焼室に臨む吸気ポー
ト22開口端の環状バルブシート22aに離着座して該
開口端を開閉する傘部23aと、該傘部23aの上面中
央に一体に設けられてバルブガイド26を介してシリン
ダヘッド21内を摺動する弁軸であるバルブステム23
bとを備え、該バルブステム23bのエンド部に有蓋円
筒上のバルブリフター27がシリンダヘッド21の保持
孔21a内を摺動自在に設けられている。また、この吸
気弁23は、バルブステム23bのステムエンドに固定
されたコッタと保持孔21a底面との間に弾装されたバ
ルブスプリング28のばね力で閉方向に付勢されてい
る。尚、前記保持孔21aの下部にはエア抜き孔21b
が貫通形成されている。
【0025】前記電磁駆動機構24は、シリンダヘッド
21上に設けられたケーシング29と、該ケーシング2
9内に上下動自在に収納された円板状のアーマチュア3
0と、ケーシング29内のアーマチュア30を挟んだ上
下位置に固定された上側の閉弁用電磁石31及び下側の
開弁用電磁石32と、アーマチュア30などを介して吸
気弁23を開方向に付勢する開弁側スプリング33とを
備えている。
【0026】前記ケーシング29は、図1及び図2に示
すように、シリンダヘッド21上に4本のビス34で固
定された金属製の本体29aと、該本体29aの上端一
側にビス35で固定された非磁性材のカバー29bとか
らなり、該カバー29側の内周面に非磁性材の筒状ホル
ダー36が配置されている。また、この筒状ホルダー3
6は、開口上端に閉弁用電磁石31を保持した段差径状
の非磁性材の蓋部37が固定されていると共に、下端部
に開弁用電磁石32を保持した底壁36aを一体に有し
ている。尚、前記蓋部37の中央には、エア抜き孔37
aが貫通形成されている。
【0027】前記アーマチュア30は、上下面が両電磁
石31,32に対向配置され、中央には下方へ延出した
タペット支軸38がナット固定されていると共に、この
タペット支軸38の下端に円板状のタペット39が一体
に設けられている。前記タペット支軸38は、底壁36
aの中央に有する筒壁36b内に嵌挿固定された筒状ガ
イド部40を介して上下摺動自在に支持されている。さ
らに、前記タペット支軸38は、その軸心Xが吸気弁2
3のバルブステム23bの軸心Yと所定量だけ機関巾方
向へオフセット配置されている。
【0028】前記開閉弁用の電磁石31,32は、固定
コア31a,32aが横断面略U字形に形成され、互い
にアーマチュア30を介して所定の比較的小さな隙間S
をもって対向配置され、固定コア31a,32aの内部
に電磁コイル31b,32bが巻装されている。この電
磁コイル31b,32bには、後述する電子制御ユニッ
ト41からの通電−非通電信号が出力されて、アーマチ
ュア30を上方あるいは下方へ吸引あるいは吸引を解除
するようになっている。
【0029】前記開弁側スプリング33は、アーマチュ
ア30の上面中央と蓋部37の下面との間に弾装され
て、そのばね力が各電磁石31,32の消磁時には、前
記閉弁側スプリング28のばね力とバランスしてアーマ
チュア30を両電磁石31,32のほぼ平衝中立位置に
保持するようになっており、その状態で吸気弁23は閉
弁位置及び開弁位置のほぼ中間位置に保持される。
【0030】前記電子制御ユニット41は、機関のクラ
ンク角センサ42,機関回転数センサ43,閉弁用電磁
石31の温度を検出する温度検出センサ44及び機関負
荷を検出するエアフローメータ45からの夫々の検出値
に基づいて、閉弁用,開弁用電磁石31,32に通電−
非通電を相対的に繰り返し出力している。ここで、前記
クランク角センサ42からの回転角検出値は、吸気弁2
3の開閉タイミングをクランクシャフトの回転と同期制
御するためのものであり、機関回転数検出センサ43か
らの検出値つまりクランクシャフトの回転数の検出値
は、該回転数によって変化する各電磁石31,32の吸
引許容時間に対処するために利用され、さらに、温度セ
ンサ44の検出値は、温度上昇による閉弁用電磁石31
の電磁コイル31bの通電抵抗増大に対処するためのも
のである。また、エアフローメータ45による機関負荷
検出値は、機関回転数検出値とともに吸気弁23の開閉
タイミングを最適に制御するために利用するものであ
る。
【0031】そして、前記伝達機構25は、ケーシング
29の本体29a内部一側に配置され、バルブリフター
27とタペット39との間に挾持状態に介装された伝達
カム46と、該伝達カム46を介して吸気弁23のバル
ブクリアランスを零調整する油圧ラッシアジャスタ47
と、該油圧ラッシアジャスタ47の作動を伝達カム46
に伝達するアーム48とを備えている。
【0032】前記伝達カム46は、図1及び図5に示す
ように正面横し字状を呈し、一端側の円弧状ベース部4
9に有する軸孔46aに挿通したカム支軸50を支点と
して上下に揺動自在に設けられ、バルブリフター27の
上面に当接する下面が円弧凸状の第1カム面51として
構成されている一方、タペット39の下面に当接する上
面が円弧凸状の第2カム面52として構成されている。
前記第1カム面51は、図5に示すように第2カム面5
2よりも前後方向に延出されて面積が大きく設定され、
ベース部49側の第1ランプ部51aが緩やかな円弧面
に形成されていると共に、先端側の第1リフト部51b
が第1ランプ部51aの曲率より大きな円弧面に形成さ
れている。一方、第2カム面52は、ベース部49側の
第2ランプ部52aが緩やかな円弧面に形成されている
と共に、先端側の第2リフト部52bが第2ランプ部5
2aの曲率より大きな円弧面に形成されている。
【0033】前記アーム48は、ケーシング29の狭巾
壁に両端部が保持されたアーム支軸53を支点としてシ
ーソ状に揺動自在に支持され、伝達カム46側の二又状
の一端部48a,48aに前記カム支軸50の両端部が
挿通支持されていると共に、その間に伝達カム46のベ
ース部49が摺動自在に嵌入している一方、ヘラ状の他
端部48bの上面にラッシアジャスタ47の後述するボ
ディ47a頭部が当接配置されている。
【0034】前記ラッシアジャスタ47は、図1に示す
ように構成され、ケーシング本体29aの内部一側に有
するほぼ円筒状の隔壁29c内に有底筒状のボディ47
aが上下に摺動自在に設けられていると共に、該ボディ
47aの内周には内部にリザーバ47bを有する筒状の
プランジャ47cが設けられ、さらに、このプランジャ
47cの下端部にはボディ47aの頭部内の高圧室47
dとリザーバ47bとを連通する連通孔47eが形成さ
れている。また、高圧室47d内には、連通孔47eを
スプリング等を介して開閉するチェックボール47fが
設けられている。さらに、リザーバ47b内には、ケー
シング本体29aの一部周壁内に上下方向に沿って形成
された油孔54を介してオイルギャラリ55から潤滑油
が供給されるようになっている。そして、アーム48の
他端部48bがわずかに下降すると、リザーバ47b内
の油圧がチェックボール47fを押し開いて高圧室47
dに流入してボディ47aを下降させて隙間を吸収し
て、伝達カム46とバルブリフター27及びタペット3
9との間の隙間を常時零調整するようになっている。
尚、前記オイルギャラリ55には、図外のオイルポンプ
から潤滑油が導入されており、また、ラッシアジャスタ
47からリークした潤滑油は、隔壁29cとホルダー3
6に貫通形成された油孔56及び筒壁36bとガイド部
40に形成された油孔57を通ってタペット支軸38と
ガイド部40との間に供給されて潤滑用に供される。
【0035】以下、本実施形態の作用を説明すれば、ま
ず機関停止時には、両電磁石31,32の各電磁コイル
31b,32bに電子制御ユニット41から通電信号が
出力されず、非通電状態となっている。このため、アー
マチュア30は、図1に示すように、両スプリング2
8,33の相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衝
中立位置に保持され、したがって、吸気弁23もバルブ
シート22aから若干離れた中立位置になっている。こ
の時点での伝達カム46は、第1カム面51の第1ラン
プ部51aがバルブリフター27の上面に、第2カム面
52の第2リフト52bがタペット39の下面にそれぞ
れ当接している。
【0036】機関が始動されて、電子制御ユニット41
から開弁用電磁石32の電磁コイル32bに通電信号が
出力されると、図3に示すようにアーマチュア30が該
電磁石32に吸引され、かつ開弁側スプリング33のば
ね力によって下降して、タペット39が伝達カム46を
下方へ押圧する。これによって、該伝達カム46はカム
支軸50を支点として下方へ回動して、第2カム面52
の第1ランプ部52aがタペット39に転接しつつ、第
1カム面51の第1リフト部51bでバルブリフター2
7の上面を押圧し、閉弁側スプリング28のばね力に抗
して吸気弁23を下降、つまり開弁させる。
【0037】一方、吸気弁23の閉時には、開弁用電磁
石32への通電が遮断され、閉弁用電磁石31の電磁コ
イル31bに通電されるため、図4に示すようにアーマ
チュア30が該電磁石31に吸引されて上昇し、同時に
閉弁側スプリング28のばね力によってバルブリフター
27を上昇させて伝達カム46を上方へ押圧する。これ
によって、伝達カム46は、上方へ回動して第1カム面
51の第1ランプ部51aがバルブリフター27の上面
を転接しつつ第2カム面52の第2リフト部52bがタ
ペット39を上方へ押圧する。これによって、吸気弁2
3は開弁側スプリング33のばね力に抗して上昇し、傘
部23aがバルブシート22aに着座して閉弁する。
【0038】ここで、図6A,Bに基づいて吸気弁23
の開閉時の各電磁石31,32の吸引力特性及び各スプ
リング28,33のばね力特性を考察すると、図中横軸
はアーマチュア30の変位を示し、この変位特性は伝達
カム46の第1,第2カム面51,52のプロフィール
によって吸気弁23の開閉リフト特性の約1/2になって
いる。このため、吸気弁23に伝達される両電磁石3
1,32の電磁吸引力は、伝達カム46のテコ比によっ
て約1/2となり、その分、両電磁吸引力を増大させる必
要がある。しかし、電磁吸引力特性は、前述したように
アーマチュア30と各電磁石31,32の固定コア31
a,32aとの間の距離の2乗にほぼ反比例する特性と
なり、約4倍の吸引力となるため、伝達カム46のテコ
比によりアーマチュア30のストローク量を減少させる
ことは、より大きな電磁吸引力を得やすくなり、電磁石
31,32の有効な使用が可能になる。
【0039】また、本実施形態にあっては、図6Aに示
すように吸気弁23の開閉ストロークの終端域(丸破
線)では緩やかな作動特性が得られる。吸気弁23の閉
弁時を例に取って具体的に説明すれば、開閉弁側スプリ
ング33,28の伝達カム46に対する開閉方向の付勢
力は吸気弁23の開閉ストロークの終端域では、それぞ
れほぼ零に近くなる。
【0040】すなわち、例えば吸気弁23の閉作動時に
は、電磁吸引力と閉弁側スプリング28のばね力とによ
ってバルブリフター27が上昇するに連れて伝達カム4
6との当接点は図7に示すように第1ランプ51aの第
1リフト部51a側の一端からベース部49側の他端部
に転移する。このため、閉弁側スプリング28のばね力
がバルブリフター27を介して伝達カム46に伝達され
るモーメントは零に近づき、したがって、伝達カム46
からタペット39,アーマチュア30に伝達される閉弁
側スプリング28のばね力は零に近づくことになる。そ
して、かかる特異な作用は開弁時にも生じる。
【0041】したがって、基本的に伝達カム46の第
1,第2ランプ部51a,52aで機械的にバルブリフ
ター27の急激な動き(特に吸気弁閉時)及びアーマチ
ュア30の急激な動き(特に吸気弁開時)を抑制するこ
とが可能になり、この結果、吸気弁23は、開閉ストロ
ークの終端域でなだらかな作動特性が得られる。要する
に、伝達カム46が開閉側スプリング33,28と各電
磁石31,32の吸引力によって揺動し、回転モーメン
トが作用することによって制御力が大きくなり、緩衝作
用が得られるのである。
【0042】しかも、両スプリング28,33のアーマ
チュアに作用するばね合力は、図6Bに示すようにアー
マチュア30の上限,下限付近からそれぞれ急激に増大
する特性となり、この増大特性がそれぞれ吸気弁23の
開時及び閉時の終端域の制動力として有効に作用する。
【0043】したがって、吸気弁23は、図6A(特に
丸破線)に示すように開閉作動時に安定した緩衝作用が
得られる。この結果、傘部23aとバルブシート22a
及びアーマチュア30と開弁電磁石32との激しい衝突
が回避され、打音や摩耗あるいは破損等の発生が防止さ
れる。
【0044】尚、吸気弁23の閉時に、アーマチュア3
0が上昇し終わり、閉弁用電磁石31に接近するとき
は、伝達カム46からタペット39が一時的に離間する
おそれがあるため、伝達カム46のプロフィールによる
動きの規制が不十分になる可能性もあるが、前述のよう
に両スプリング28,33のばね合力が増大するため、
アーマチュア30の閉弁用電磁石31への衝突を回避で
きる。
【0045】また、本実施形態では、電磁駆動機構24
と吸気弁23とは別体に設けられ、伝達カム46がバル
ブリフター27を押し下げていない時(閉弁時)は、吸
気弁23は閉弁用スプリング28のばね力によって安定
かつ確実に閉弁方向に付勢することができ、しかも、油
圧ラッシアジャスタ47によって伝達カム46と吸気弁
23のバルブステム23bとの間の隙間が常時零調整さ
れるため、常に傘部23aとバルブシート22aとの確
実な密着性が得られる。つまり、吸気弁23の熱膨張や
バルブシート22aの摩耗等によるバルブリフター27
の上昇変位を油圧ラッシアジャスタ47が吸収するため
である。尚、伝達カム46は、油圧ラッシアジャスタ4
7のボディ47a頭部に対しアーム48を介して常に押
し上げ力が作用するような外形状に形成されている。つ
まり、伝達カム46は、第2リフト部52bが第1リフ
ト部51bに対して拡開形状に形成され、該第2リフト
部52b側がタペット39に押圧された形になることに
より、カム支軸50が下方へ押圧されるため、アーム4
8の他端部48bは常に上方に押圧力が作用してボディ
47aを押し上げている。
【0046】さらに、吸気弁23やバルブリフター27
及び閉弁側スプリング28の配置構成は、従来から採用
されているカムシャフト式の動弁構造と同じであるか
ら、これらのシリンダヘッド21への組み付けが容易に
なると共に、電磁駆動機構24と伝達機構25がケーシ
ング29内に一体的に取り付けられ、これらを予めユニ
ット化した上で、シリンダヘッド21上に組み付けるこ
とができるため、従来のようにシリンダヘッド上での細
かな組み付け作業が不要となり、装置全体の機関への搭
載性(組付作業性)が良好になる。
【0047】図8は本発明の第2の実施形態を示し、伝
達カム46の支持構造とラッシアジャスタ71の配置及
び構造を変更したものである。
【0048】すなわち、ケーシング29は、図8及び図
9に示すようにシリンダヘッド21上に4本のビス34
で固定された金属製の本体29aがその上端に固定され
た非磁性材の筒状カバー29bと最大外径がほぼ同一の
横断面菱形状に形成されていると共に、該本体29aの
ほぼ対向した内周面下部に中心方向へ突出した左右一対
の横U字形のボス部29c,29cが対向して設けられ
ている。
【0049】また、伝達カム46は、第1の実施形態の
ものと同一形状であって、バルブリフター27の上面に
当接する下面が円弧凸状の第1カム面51として構成さ
れ、タペット39の下面に当接する上面が円弧凸状の第
2のカム面52として構成されている。また、伝達カム
46の一端側の円弧状ベース部49は、前記両ボス部2
9c,29c間に介装されていると共に、両端部70
a,70bがボス部29c,29cに固定されたカム軸
70を支点として他端部側が上下方向へ回動自在に設け
られている。
【0050】さらに、前記バルブリフター27の内部に
は、吸気弁23のバルブクリアランスを零に調整する油
圧ラッシアジャスタ71が設けられている。この油圧ラ
ッシアジャスタ71は、図10に示すように一般的なも
のであって、バルブリフター27のほぼ中央に設けられ
た筒状隔壁71aの内周面に摺動自在に設けられた有底
円筒状のプランジャ71bと、該プランジャ71bの内
側に配置され、上端部がバルブリフター27の上壁27
a下面に有するプランジャヘッド71cに固定されたプ
ランジャシート71dと、該プランジャシート71d内
のリザーバ室71eと、プランジャ71b底部内の高圧
室71fとを備え、該高圧室71fとリザーバ室71e
との連通孔71gが、スプリング71sによって閉方向
へ付勢されたチェックボール71iによって開閉される
ようになっている。また、リザーバ室71e内には、バ
ルブリフター27上部内の油溜り室72及びバルブリフ
ター27側壁の通孔27bを介してオイルメインギャラ
リ55から油圧が常時供給されるようになっている。さ
らに、プランジャ71bの底壁中央に吸気弁23のバル
ブステム23b上端が当接している。そして、吸気弁2
3が閉じ、伝達カム46がそのベース部49でバルブリ
フター27の上面と当接する状態にある時で、該当接面
の摩耗や高圧室71fからの油圧のリークなどによりベ
ース部49とリフタ上面との間に隙間を有する場合、ス
プリング71hによりプランジャ71dおよびリフタ上
壁27aが押し上げられ、高圧室71fにはチェックボ
ール71iを介して油が流入するので、ベース部とリフ
タ上面との隙間を吸収され伝達カム46とバルブリフタ
ー27との間の隙間が常時零調整されるようになってい
る。尚、他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0051】したがって、この実施形態によれば、機関
停止時には、図8に示すようにアーマチュア30は両ス
プリング28,33の相対的なばね力によって中立位置
に保持され、したがって、吸気弁23もバルブシート2
2aから若干離れた中立位置になっている。この時点で
の伝達カム46は、第1カム面51の第1リフト部51
bがバルブリフター27の上面に当接し、第2カム面5
2のリフトがタペット39の下面に当接している。
【0052】機関始動後の吸気弁23の開時には、図1
1に示すように逆に開弁用電磁石32の電磁コイル32
bへの通電に伴いアーマチュア30が該電磁石32に吸
引され、かつ開弁側スプリング33のばね力によって下
降して、タペット39が伝達カム46を押し下げる。し
たがって、該伝達カム46は、カム支軸70を支点とし
て下方(時計方向)へ回動して、第1カム面51の第1
リフト部51bでバルブリフター27の上面を押圧し、
閉弁側スプリング28のばね力に抗して吸気弁23を開
弁させる。
【0053】機関始動後の吸気弁23の閉時には、図1
2に示すように閉弁用電磁石31の電磁コイル31bへ
の通電に伴い、アーマチュア30が電磁石31に吸引さ
れると共に、閉弁側スプリング28のばね力によって伝
達カム46は上方(反時計方向)へ回動して第1カム面
51の第1ランプ部51a全体がバルブリフター27の
上面に転接しつつ第2カム面52の第2リフト部52b
がタペット39を上方へ押圧する。これによって、吸気
弁23は、開弁側スプリング33のばね力に抗して上昇
し、傘部23aがバルブシート22aに着座して閉弁す
る。
【0054】したがって、第1実施形態と同様に伝達カ
ム46によって吸気弁23の開閉時の緩衝作用が得られ
る。
【0055】しかも、この実施形態では、ラッシアジャ
スタ71をケーシング29内ではなく、バルブリフター
27の内部に設けたため、ケーシング本体29aの外径
を十分に小さくすることができる。この結果、電磁駆動
機構24と伝達機構25との組み付け性が良好になると
共に、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0056】さらに、伝達カム46は、ベース部49が
ケーシング本体29aの両ボス部29c,29c間にカ
ム支軸70によって安定かつ確実に支持されるため、上
下方向の回動も常時安定した状態となり、この結果、電
磁石31,32とアーマチュア30との間の隙間Sの調
整が容易になる。
【0057】図13〜図15は本発明の第3の実施形態
を示し、1気筒当たり2つの吸気弁23,23と2つの
排気弁63,63を備えたもの夫々に適用したものであ
る。すなわち、本発明はバルブステム23b,63bの
軸心Yとアーマチュア30のタペット支軸68の軸Xと
を機関巾方向へ互いにオフセット配置しているため、か
かる4弁型機関に適用するについても、各電磁駆動機構
24,24、64,64を機関巾方向に配置することに
より、比較的大径な電磁石31,32、61,62でも
容易に配置することが可能になるのである。尚、電磁石
31,32、61,62を大径化することにより電磁力
を高めることができので、機関の高速化に対応できる。
【0058】また、図14に示すように左右の閉弁用電
磁石31,61を傾けて上側を互いに若干離間させるこ
とにより、固定コア31a,61aを大径化することが
でき、電磁力をさらに大きくすることができる。この場
合、吸気弁23を上方が離間するように互いに傾けても
良いし、傾けなくても良いので燃焼室形状の設定自由度
が得られる。
【0059】本発明は、吸気弁側に限らず排気弁側のみ
に適用することも可能であり、排気弁側に適用した場合
は、排気弁の開時の急激な動きを規制できることによっ
て、燃焼ガスの急激な排出が抑制され、この結果、排気
音を低減させることが可能になる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る吸排気弁の電磁駆動装置によれば、特に伝達カムに
よって吸排気弁の開閉終端域における急激な開閉作動を
十分に抑制できるため、傘部とバルブシート、並びにア
ーマチュアと閉弁用電磁石との激しい衝突が緩和され
る。この結果、激しい衝突打音の発生や摩耗あるいは破
損等の発生が防止される。
【0061】また、ラッシアジャスタによって吸排気弁
の熱膨張などによるバルブリフター上端の上昇変位を吸
収して、閉弁時に伝達カムとバルブリフターのクリアラ
ンスを常時零調整できるため、吸排気弁はほぼ閉弁用ば
ね部材のばね力によって閉弁方向に付勢されるため、安
定した閉弁保持力が得られる。
【0062】さらに、吸排気弁,閉弁側スプリングやバ
ルブリフター等を電磁駆動機構とは別体とし、かつ電磁
駆動機構と伝達機構とをケーシング内に一体に収納して
ユニット化できるため、装置のシリンダヘッドへの組み
付け作業性が向上し、搭載性が良好になる。
【0063】請求項7及び8記載の発明によれば、ラッ
シアジャスタをケーシングではなく、バルブリフターの
内部に収納保持したことにより、ケーシングの外径を十
分に小さくすることができ、電磁駆動機構と伝達機構と
の組み付け作業が容易になると共に、装置全体のコンパ
クト化が図れ、シリンダヘッドへの搭載性がさらに良好
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】開弁時の作用を示す縦断面図。
【図4】閉弁時の作用を示す縦断面図。
【図5】本実施形態に供される伝達カムの正面図。
【図6】Aは吸気弁の開閉時期特性図、Bは各電磁石の
吸引力と各スプリングのばね力特性図。
【図7】伝達カムの作用説明図。
【図8】第2の実施形態を示す縦断面図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】本実施形態に供される油圧バルブリフターを
示す縦断面図。
【図11】開弁時の作用を示す縦断面図
【図12】閉弁時の作用を示す縦断面図。
【図13】第3の実施形態を示す概略平面図。
【図14】本実施形態の縦断面図。
【図15】図9のC−C線断面図。
【図16】従来の装置を示す縦断面図
【図17】Aは吸気弁の開閉時期特性図、Bは各電磁石
の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
【符号の説明】
21…シリンダヘッド 22a…バルブシート 23…吸気弁 23a…傘部 23b…バルブステム 24…電磁駆動機構 25…伝達機構 27…バルブリフター 28…閉弁側スプリング 29…ケーシン 30…アーマチュア 31…閉弁用電磁石 32…開弁用電磁石 33…開弁側スプリング 38…タペット支軸 39…タペット 41…電子制御ユニット 46…伝達カム 47,71…油圧ラッシアジャスタ 48…アーム 50,70…カム支軸 51…第1カム面 52…第2カム面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の吸排気弁に連係するアーマチュア
    と、該アーマチュアを吸引して前記吸排気弁を開作動及
    び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、前記吸排気
    弁を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保持する開
    弁側,閉弁用のばね部材とを備えた吸排気弁の電磁駆動
    装置において、 前記吸排気弁のステムエンドに設けられたバルブリフタ
    ーと前記アーマチュアの中央に設けられてバルブリフタ
    ーに対向配置されたタペットとの間に、吸排気弁の開閉
    駆動力を伝達する伝達カムを介装したことを特徴とする
    吸排気弁の電磁駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記伝達カムは、タペットに当接する円
    弧凸状の第1カム面と、バルブリフターに当接する円弧
    凸状の第2カム面とを有し、一端部を支点として揺動自
    在に設けられていることを特徴とする請求項1記載の吸
    排気弁の電磁駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達カムの第2カム面の長さを第1
    カム面よりも短く形成して、伝達カムの揺動により得ら
    れる前記タペットのリフト量を前記バルブリフターのリ
    フト量よりも小さく設定したことを特徴とする請求項2
    記載の吸排気弁の電磁駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記閉弁側ばね部材をバルブリフターと
    シリンダヘッドとの間に弾装すると共に、前記伝達カム
    の一端部を回動自在に支持するカム支軸に、吸排気弁の
    バルブクリアランスを零調整するラッシアジャスタをア
    ームを介して連係させたことを特徴とする請求項2また
    は3記載の吸排気弁の電磁駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記吸排気弁の弁軸の軸心と前記タペッ
    トのタペット支軸の軸心を、機関巾方向へオフセット配
    置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の吸排気弁の電磁駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記アーマチュアと電磁石及びタペット
    とを備えた電磁駆動機構と、伝達カムとラッシアジャス
    タとを備えた伝達機構とを同一のケーシング内に収納保
    持すると共に、該ケーシングを、シリンダヘッド上に固
    定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の吸排気弁の電磁駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記開弁側ばね部材をバルブリフターと
    シリンダヘッドとの間に弾装すると共に、前記バルブリ
    フターの内部に、吸排気弁のバルブクリアランスを零調
    整するラッシアジャスタを設けたことを特徴とする請求
    項2または3記載の吸排気弁の電磁駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記伝達カムが収納されるケーシングの
    内面に一対のボス部を対向して設けると共に、前記伝達
    カムを前記両ボス部間に設けられたカム支軸を支点とし
    て上下方向へ回動自在に設けたことを特徴とする請求項
    7記載の吸排気弁の電磁駆動装置。
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