JP2002349217A - 機関弁の電磁駆動装置 - Google Patents

機関弁の電磁駆動装置

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JP2002349217A
JP2002349217A JP2001159918A JP2001159918A JP2002349217A JP 2002349217 A JP2002349217 A JP 2002349217A JP 2001159918 A JP2001159918 A JP 2001159918A JP 2001159918 A JP2001159918 A JP 2001159918A JP 2002349217 A JP2002349217 A JP 2002349217A
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opening
armature
closing
spring
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JP2001159918A
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Seinosuke Hara
誠之助 原
Kunihiro Irie
国博 入江
Shingo Yoshizawa
伸悟 吉沢
Akira Onuki
彰 大貫
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気弁の開作動時から閉作動への切り換え時
における開弁用スプリングのばね力と残留磁気力の両方
の合力によってアーマチュアの切り換え作動の応答性が
悪化してしまう。 【解決手段】 吸気弁23に連係するアーマチュア30
と、該アーマチュアを吸引して吸気弁を開作動及び閉作
動させる開弁用,閉弁用の電磁石31、32と、吸気弁
を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保持する開弁
用,閉弁用スプリング28、33のばね部材とを備えて
いる。ケーシング本体29aにに固定された規制部材4
5と、ガイドロッド38に摺動自在に設けられ、アーマ
チュアの開弁方向の所定のストローク位置で前記規制部
材45の上面に当接して、アーマチュアに対する前記開
弁用スプリング33のばね力の伝達を規制するストッパ
部材46とを備えた規制機構25を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用内
燃機関の吸気弁や排気弁である機関弁を、主として電磁
力で開閉駆動する電磁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の電磁駆動装置としては、
例えば特開平8−21220号公報等に記載されている
ものが知られている。
【0003】図6に基づいて概略を説明すれば、機関の
シリンダヘッド1に摺動自在に設けられた吸気弁2と、
該吸気弁2を開閉駆動する電磁駆動機構3とを備えてい
る。
【0004】前記吸気弁2は、吸気ポート4の開口端を
開閉する傘部2aと、該傘部2aの上端部に一体に設け
られたバルブステム2bとを有している。
【0005】前記電磁駆動機構3は、シリンダヘッド1
上に固定されたケーシング5内に挿通されたバルブステ
ム2bの上端部に円板状のアーマチュア6が固定されて
いると共に、ケーシング5の内部上下位置に前記アーマ
チュア6を吸引して吸気弁2を開閉作動させる閉弁用電
磁石7及び開弁用電磁石8が配置されている。
【0006】また、ケーシング5の上壁とアーマチュア
6の上面との間には、吸気弁2を開方向へ付勢する開弁
用スプリング9が弾持され、一方、シリンダヘッド1上
面のシート溝底面とアーマチュア6の下面との間には、
吸気弁2を閉方向へ付勢する閉弁用スプリング10が弾
持されている。さらに、前記各電磁石7,8は、夫々の
コイルに増幅器11を介して電子制御ユニット12から
の制御電流が出力されるようになっている。
【0007】この電子制御ユニット12は、機関回転数
センサ13や閉弁用電磁石7の温度検出センサ14から
の検出信号に基づいて両電磁石7,8の通電量を制御す
るようになっている。なお、図中15は電源である。
【0008】そして、前記2つのスプリング9,10の
ばね力と2つの電磁石7,8による吸引力とによって、
各スプリング9,10に蓄力して位置エネルギーとして
保持し、電磁力の開放,吸引を交互に繰り返すことによ
って吸気弁2を開閉駆動させるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電磁駆動装置にあっては、吸気弁2の開弁状態から
閉弁方向に向かう際の切り換え作動、つまり、アーマチ
ュア6が開弁用電磁石8から離れて閉弁用電磁石7に吸
引される間での作動が速やかに行なえない。すなわち、
アーマチュア6が開弁用電磁石8の電磁コア8aに吸引
密着した状態から開弁用電磁石8の電磁コイルへの通電
が遮断されて電磁力が開放され、閉弁方向に上方へスト
ローク移動しようとする際に、この時点では開弁用電磁
石8の電磁コア8aに残留磁気が発生していると共に、
開弁用スプリング9のばね力がアーマチュア6に開弁方
向へ作用しているため、前記開弁用スプリング9のばね
力と残留磁気力との両方の合力によってアーマチュア6
が電磁コア8aから即座に離脱することができず、切り
換え作動の応答性が悪化してしまうおそれがある。
【0010】しかも、前記開弁用電磁石8の電磁コア8
aには残留磁気力のばらつきが発生することから、この
残留磁気力のばらつきによってアーマチュア6の該電磁
コア8aからの離脱タイミングにばらつきが発生して、
吸気弁2の不安定な作動を招来するおそれがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来装置
の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載
の発明は、ほぼ中央位置に固定されたガイドロッドを介
して機関弁に連係するアーマチュアと、該アーマチュア
を反対方向から交互に繰り返し吸引して前記機関弁を開
作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、前記
機関弁を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保持す
る開弁用,閉弁用のばね部材とを備えた機関弁の電磁駆
動装置において、前記アーマチュアのストロークに伴う
機関弁の閉弁位置から開弁方向への移動時において前記
アーマチュアに作用する前記開弁用ばね部材のばね力
を、該アーマチュアが開弁方向の最大ストローク位置に
到達する前に規制する規制機構を設けたことを特徴とし
ている。
【0012】したがって、この発明によれば、規制機構
によってアーマチュアの最大開弁ストローク位置での該
アーマチュアに対する開弁用ばね部材のばね力の作用が
規制される。このため、該アーマチュアには、開弁用電
磁石の小さな残留磁気力のみが作用するだけで開弁用ば
ね部材のばね力が作用しなくなることから、残留磁気力
によるアーマチュアへの電磁吸引力の影響が抑制され
る。このため、アーマチュアの開弁方向から閉弁方向へ
の作動の切り換え応答性が向上する。
【0013】請求項2に記載の発明は、前記アーマチュ
アのほぼ中央に、前記機関弁のバルブステムと同軸上に
対向するガイドロッドを固定すると共に、前記規制機構
を、所定部材に固定された規制部材と、前記ガイドロッ
ドに摺動自在に設けられ、アーマチュアの開弁方向の所
定のストローク位置で前記規制部材に当接して、アーマ
チュアに対する前記開弁用ばね部材のばね力の伝達を規
制するストッパ部材とから構成したことを特徴としてい
る。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記開弁用ばね
部材を、前記ガイドロッドの外周側に配置して、両端部
を前記開弁用電磁石とストッパ部材にそれぞれ弾接させ
たことを特徴としている。
【0015】請求項4に記載の発明は、前記アーマチュ
アの閉弁方向の最大ストローク位置において前記ガイド
ロッドとバルブステムとの間に、バルブクリアランスを
設けたことを特徴としている。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記ガイドロッ
ドに設けられて、フォロア面を有するフォロア部材と、
該フォロア部材内に揺動自在に支持されて、前記アーマ
チュアのストローク移動に伴い前記各フォロア面に転接
して機関弁の少なくとも閉作動の終端域における閉速度
を制動する一対のカム面を有する揺動カムとを備えた緩
衝機構を設けたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の機関弁の電磁駆動
装置を吸気側に適用した第1の実施形態を示し、シリン
ダヘッド21内に形成された吸気ポート22の開口端を
開閉する吸気弁23と、該吸気弁23を開閉作動させる
電磁駆動機構24と、吸気弁23と電磁駆動機構24と
の間に介装された規制機構25とを備えている。
【0018】前記吸気弁23は、燃焼室に臨む吸気ポー
ト22開口端の環状バルブシート22aに離着座して該
開口端を開閉する傘部23aと、該傘部23aの上面中
央に一体に設けられてバルブガイド26を介してシリン
ダヘッド21内を摺動するバルブステム23bとを備え
ている。
【0019】前記電磁駆動機構24は、シリンダヘッド
21上に設けられたケーシング29と、該ケーシング2
9内に上下動自在に収納されたアーマチュア30と、ケ
ーシング29内のアーマチュア30を挟んだ上下位置に
固定された上側の閉弁用電磁石31及び下側の開弁用電
磁石32とを備えている。
【0020】前記ケーシング29は、図1に示すよう
に、シリンダヘッド21上に4本のビス34で固定され
た金属製の本体29aと、該本体29aの上端一側にビ
ス35で固定された非磁性材のカバー29bとからな
り、該カバー29側の内周面に非磁性材の筒状ホルダー
36が配置されている。また、この筒状ホルダー36
は、開口上端に閉弁用電磁石31を保持した段差径状の
非磁性材の蓋部37が固定されていると共に、下端部に
開弁用電磁石32を保持した底壁36aを一体に有して
いる。尚、前記蓋部37の中央には、エア抜き孔37a
が貫通形成されている。
【0021】前記アーマチュア30は、円板状を呈し、
上下面が両電磁石31,32に対向配置されていると共
に、中央には下方(バルブステム23b方向)へ延出し
たガイドロッド38が固定されている。このガイドロッ
ド38は、上端部38aがアーマチュア30に対してナ
ット20により固定されていると共に、底壁36aの中
央に有する筒壁36b内に嵌挿固定された筒状ガイド部
39を介して上下摺動自在に支持されている。また、そ
の軸心Xは、吸気弁23のバルブステム23bの軸心Y
と同軸心上に配置されて、その下端部38bの下端縁が
ステムエンド23dに当接している。
【0022】前記開閉弁用の電磁石31,32は、固定
コア31a,32aが横断面略U字形に形成され、互い
にアーマチュア30を介して所定の比較的小さな隙間を
もって対向配置され、固定コア31a,32aの内部に
電磁コイル31b,32bが巻装されている。この電磁
コイル31b,32bには、後述する電子制御ユニット
40からの通電−非通電信号が出力されて、アーマチュ
ア30を上方あるいは下方へ吸引あるいは吸引を解除す
るようになっている。
【0023】前記電子制御ユニット40は、機関のクラ
ンク角センサ41,機関回転数センサ42,閉弁用電磁
石31の温度を検出する温度検出センサ43及び機関負
荷を検出するエアフローメータ44からの夫々の検出値
に基づいて、閉弁用,開弁用電磁石31,32に通電−
非通電を相対的に繰り返し出力している。
【0024】ここで、前記クランク角センサ42からの
回転角検出値は、吸気弁23の開閉タイミングをクラン
クシャフトの回転と同期制御するためのものであり、機
関回転数検出センサ43からの検出値つまりクランクシ
ャフトの回転数の検出値は、該回転数によって変化する
各電磁石31,32の吸引許容時間に対処するために利
用され、さらに、温度センサ43の検出値は、温度上昇
による閉弁用電磁石31の電磁コイル31bの通電抵抗
増大に対処するためのものである。また、エアフローメ
ータ44による機関負荷検出値は、機関回転数検出値と
ともに吸気弁23の開閉タイミングを最適に制御するた
めに利用するものである。
【0025】また、吸気弁23のバルブステム23bの
ステムエンド23dに固定されたコッタ23cの外周に
設けられたリテーナ23eとシリンダヘッド21内に形
成された保持孔27底面との間に、吸気弁23を閉方向
に付勢する閉弁用ばね部材である閉弁用スプリング28
が弾持されていると共に、前記筒状ホルダー36の下面
と前記ストッパ部材46の外周部46b上面との間に
は、吸気弁23を開方向に付勢する開弁用ばね部材であ
る開弁用スプリング33が弾持されている。そして、各
電磁石31,32の消磁時には、図1に示すように両ス
プリング28、33の互いの逆方向のばね力がバランス
してアーマチュア30を両電磁石31,32のほぼ平衝
中立位置に保持するようになっており、その状態で吸気
弁23は閉弁位置及び開弁位置のほぼ中間位置に保持さ
れる。
【0026】前記規制機構25は、前記ケーシング本体
29aの下端面とシリンダヘッド21上面との間に挟持
された円環状の規制部材45と、前記ガイドロッド38
の下端部38bに摺動自在に設けられて、アーマチュア
30の下方向への所定ストローク位置で前記規制部材4
5に当接するストッパ部材46とから構成されている。
【0027】前記規制部材45は、外周部45aがケー
シング本体29aの下端部内周に形成された環状溝内に
配置されてシリンダヘッド21の上面との間に挟圧固定
されていると共に、内周部45bが前記保持孔27の上
端開口の内側まで延設されている。
【0028】前記ストッパ部材46は、円板状を呈し、
中央に前記ガイドロッド38が遊嵌状態に挿通する挿通
孔46aが設けられていると共に、その外径が前記規制
部材45の内周部45bよりも大きく設定されて、この
外周部46bの下面が前記内周部45bの上面に当接可
能になっている。また、この外周部46aの上面に前記
開弁用スプリング33の下端部が弾接している。さら
に、このストッパ部材46は、ガイドロッド38の下端
側に固定された規制部47によって、ガイドロッド38
に対する下方向の最大摺動位置が規制されている。
【0029】この規制部47は、ほぼ円筒状に形成され
て、内周側のコッタ48がガイドロッド38の下端部3
8bの形成された係合溝38cに係合して該下端部38
bに固定されている。また、この規制部47は、ガイド
ロッド38に対する固定位置が図2に示すように、アー
マチュア30によってガイドロッド38が最大に下降移
動した位置で、その上面とストッパ部材46の下面との
間に、僅かな隙間Sが形成される位置に固定されてい
る。
【0030】また、前記ガイドロッド38は、図3に示
すように、アーマチュア30を介して最大上昇位置に移
動した際に、下端縁と前記バルブステム23bの上端縁
との間にバルブクリアランスCが形成されるようになっ
ている。
【0031】以下、この実施形態の作用について説明す
れば、まず、機関を始動して、電子制御ユニット40か
ら開弁用電磁石32の電磁コイル32bに通電信号が出
力されると、アーマチュア30が、図1に示す中間位置
から開弁用電磁石32に吸引され、かつ開弁用スプリン
グ33のばね力によって下降する。このため、ガイドロ
ッド38も同期下降して、下端部38bが吸気弁23の
バルブステム23bを押し下げ、これによって、吸気弁
23は開弁作動をする。
【0032】そして、図2に示すように、ガイドロッド
38がさらに下降して吸気弁23が最大開作動位置付近
に達すると、ストッパ部材46の外周部46bの下面が
規制部材45の内周部45b上面に当接して、それ以上
の下降移動が規制される。すなわち、アーマチュア30
が開弁用電磁石33に吸引されてガイドロッド38が最
大下降ストローク移動すると、ストッパ部材46はその
直前に規制部材45の上面に当接してガイドロッド38
の下端部38b外周面を摺動しながら、規制部材45に
当接した位置に保持され、ガイドロッド38及び規制部
47のみが下降移動する。このため、ガイドロッド38
とアーマチュア30には、開弁用スプリング33による
開弁方向のばね力が作用しなくなり、アーマチュア30
は開弁用電磁石32の電磁力のみで下降保持されてい
る。
【0033】したがって、その後、開弁用電磁石32へ
の通電が遮断され、閉弁用電磁石31の電磁コイル31
bに通電されて、アーマチュア30が、閉弁用電磁石3
1の吸引力と閉弁用スプリング28とのばね力によって
開弁用スプリング33のばね力に抗して上昇ストローク
移動しようとする際には、この時点では前述のように、
アーマチュア30は、開弁用電磁石32側に位置してい
るものの、開弁用スプリング33のばね力が作用が規制
されており、開弁用電磁石32の小さな残留磁気力のみ
が作用するだけであるから、図4の破線で示すように、
アーマチュア30に作用する前記閉弁用電磁石31の吸
引力と閉弁用スプリング28のばね力の比較的大きな合
力によって開弁用電磁石32からの離脱が促進される。
この結果、アーマチュア30の上昇ストローク移動(閉
弁方向)の移動開始速度が早くなって応答性が向上する
と共に、閉弁開始タイミングのばらつきの発生も抑制で
きる。
【0034】また、アーマチュア30は、図3に示すよ
うに最大閉弁用のストローク位置では、吸気弁23の傘
部23aがバルブシート22aに当接して吸気弁23の
それ以上の上昇が規制されて、該吸気弁23のバルブス
テム26の上端縁とガイドロッド38の下端縁との間に
バルブクリアランスCが形成されるため、この時点での
アーマチュア30は閉弁用電磁石31の電磁力が作用し
ているだけで、閉弁用スプリング28のばね力が作用し
ないことになる。このため、アーマチュア30が、かか
る閉弁位置から下降ストローク(開弁方向)に切り換ら
れる際には、閉弁用電磁石31の小さな残留電磁力のみ
が作用することから、開弁用電磁石32と開弁用スプリ
ング33の合成力によるアーマチュア30の閉弁用電磁
石31からの離脱性が良好になり、開弁方向への移動開
始速度も早くなって応答性が良好になると共に、移動開
始タイミングのばらつきの発生も十分に抑制できる。
【0035】したがって、アーマチュア30は、上下い
ずれのストローク移動開始時の応答性が向上することか
ら、吸気弁23の開閉作動応答性も良好になり、バルブ
タイミング(開閉タイミング)の精度が高くなって機関
性能の向上が図れる。
【0036】また、ガイドロッド38とバルブステム2
3bとの間に、バルブクリアランスを形成したことによ
って、吸気弁23の熱膨張などが発生しても、アーマチ
ュア30の各電磁石32、33に対する常時最適な位置
を維持できるため、開閉作動の安定化と確実性が得られ
る。
【0037】図5は本発明の第2の実施形態を示し、ガ
イドロッド38のほぼ中央位置に、ストッパ部材46が
規制部材45に当接する際の緩衝作用を発揮する緩衝機
構50を設けたものである。
【0038】すなわち、まず、開弁用スプリング33
は、その下端部はストッパ部材46の外周部46b上面
に弾接しているが、上端部が前記規制部材45と同一個
所に固定されたほぼ逆椀状のスプリングリテーナ49の
上壁下面に弾接してストッパ部材46と規制部47とを
介してガイドロッド38を下方向(開弁方向)に付勢す
るようになっている。また、前記スプリングリテーナ4
9は、上壁の中央に緩衝機構50の内部移動を許容する
大径孔49aが穿設されている。
【0039】前記緩衝機構50は、前記ガイドロッド3
8のほぼ中央位置に一体に設けれたフォロア部材51
と、このフォロア部材51の内部に回動自在に保持され
た1つの揺動カム52と、該揺動カム52の回動を中立
位置に保持する捩りコイルばね53とから主として構成
されている。
【0040】前記フォロア部材51は、正面ほぼコ字形
状に形成され、対向する上端壁の下面と下端壁の平坦な
上面が夫々第1フォロア面51aと第2フォロア面51
bとして構成されている。
【0041】前記揺動カム52は、ケーシング本体29
aの内面に突出したボス部58に貫通固定されたカム支
軸54に中央孔52aを介して回転自在に支持されてい
る。また、この揺動カム52は、正面ほぼ扇形状に形成
されて、上半分の上面全体が前記第1フォロア面51a
に転接する弁開き側の第1カム面55として構成され、
下半分の下面全体が第2フォロア面51bに転接する弁
閉じ側の第2カム面56として構成されている。そし
て、この第1,第2カム面55,56は、同一のプロフ
ィールに形成され、それぞれベース部である第1,第2
基円部側の第1,第2ランプ部が緩やかな円弧面に形成
されていると共に、先端側の第1,第2リフト部が第
1,第2ランプ部の曲率より大きな円弧面に形成され、
さらに第1、第2リフト部より先端側に第3,第4ラン
プ部が形成されている。したがって、揺動カム52の回
転角θに対するフォロア部材56のリフト曲線はS字曲
線特性となるように設定されている。
【0042】また、前記捩りコイルばね53は、カム支
軸55の外周に巻装されて、一端部がボス部58に挿通
係止されている一方、他端部53aが揺動カム52の一
端側上下方向の中央位置に挿通係止されている。よっ
て、揺動カム52は、該捩りコイルばね53のばね力に
よって回動方向の中立位置に付勢されている。
【0043】したがって、吸気弁23の開閉時における
揺動カム52は、アーマチュア30によりフォロア部材
51の上昇あるいは下降に伴って捩りコイルばね53の
ばね力に抗して各カム面55,56が各フォロア面51
a,51bに転接しつつカム支軸55を中心に時計方向
あるいは反時計方向へ回動する。このため、吸気弁23
の開閉作動の終端域(破線丸域)で効果的な緩衝制動作
用が得られる。
【0044】すなわち、吸気弁23の閉弁時を例に取っ
て説明すれば、開閉弁用スプリング33,28の揺動カ
ム52に対する開閉方向の付勢力は、吸気弁23の開閉
ストロークの終端域では、それぞれほぼ零に近くなる。
【0045】つまり、例えば吸気弁23の閉作動時に
は、電磁吸引力と閉弁用スプリング28のばね力とによ
ってバルブステム23bが上昇するに連れて揺動カム5
2との当接点は、第2ランプ部から基円部側に転移す
る。このため、閉弁用スプリング28のばね力が揺動カ
ム52に伝達されるモーメントは零に近づき、したがっ
て、揺動カム52からガイドロッド38,アーマチュア
30に伝達される閉弁用スプリング28のばね力は零に
近づくことになる。特に、閉弁時におけるアーマチュア
30には、開弁用スプリング33のばね力の他に捩りコ
イルばね47のばね反力が作用して、かかる合力が増大
するため、アーマチュア30と吸気弁23は閉ストロー
クの終端域で効果的に制動される。
【0046】そして、かかる特異な作用は開弁時にも生
じる。したがって、基本的に揺動カム52の第1,第2
ランプ部から基円部で機械的にアーマチュア30の急激
な動きを抑制することが可能になり、この結果、吸気弁
23は、開閉ストロークの終端域でなだらかな作動特性
が得られる。要するに、揺動カム52が開閉側スプリン
グ33,28と各電磁石31,32の吸引力によって揺
動し、回転モーメントが作用することによって制動力が
大きくなり、緩衝作用が得られるのである。
【0047】しかも、前記アーマチュア30が、前述の
ように下降移動するとストッパ部材46が規制部材45
の上面に当接する直前に、前述のように、前記揺動カム
52の第1カム面55がフォロア部材51の第1フォロ
ア面51a上を転接して制動機能を発揮することによっ
て、ストッパ部材46の規制部材45に対する当接時に
おける緩衝機能が発揮される。このため、該両者の4
5、46の当接時における打音の発生を十分に抑制する
ことが可能になる。
【0048】本発明は、前記実施形態の構成に限定され
るものではなく、排気弁側に適用することも可能であ
り、また、例えば規制機構25の構造や配置などを任意
に変更することも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の発明によれば、規制機構によって最大開弁スト
ローク位置でのアーマチュアに対する開弁用ばね部材の
ばね力の作用が規制される。このため、アーマチュアに
は、開弁用電磁石の小さな残留磁気力のみが作用するだ
けで開弁用ばね部材のばね力が作用しなくなることか
ら、アーマチュアの開弁方向から閉弁方向への作動の切
り換え応答性が向上すると共に、閉弁開始タイミングの
ばらつきの発生も抑制できる。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の作用効果に加えて、規制機構全体の構造が簡単である
ため、製造作業や組立作業性が良好になり、コストの上
昇が抑制できる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、開弁用ば
ね部材を特異な配置に設定したことにより、規制機構を
効率よく作動させることが可能になる。
【0052】請求項4に記載の発明によれば、バルブク
リアランスを形成したことによって、吸気弁の熱膨張な
どが発生しても、アーマチュアの各電磁石に対する常時
最適な位置を維持できるため、開閉作動の安定化と確実
性が得られる。
【0053】請求項5に記載の発明によれば、緩衝機構
によって、ストッパ部材の規制部材に対する当接時にお
ける緩衝機能が発揮されるため、該両者の当接時におけ
る打音の発生を十分に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる電磁駆動装置の
縦断面図。
【図2】本実施形態の開弁時の作用を示す電磁駆動装置
の縦断面図。
【図3】本実施形態の閉弁時の作用を示す電磁駆動装置
の縦断面図。
【図4】本実施形態の各電磁石の吸引力と各スプリング
のばね力特性図。
【図5】第2の実施形態を示す電磁駆動装置の縦断面
図。
【図6】従来の電磁駆動装置を示す縦断面図。
【符号の説明】
23…吸気弁 23b…バルブステム 24…電磁駆動機構 25…規制機構 28…閉弁用スプリング 30…アーマチュア 31…閉弁用電磁石 32…開弁用電磁石 33…開弁用スプリング 38…ガイドロッド 41…電子制御ユニット 45…規制部材 46…ストッパ部材 50…緩衝機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉沢 伸悟 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 大貫 彰 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3G018 AB09 BA38 CA12 DA04 DA24 DA35 DA41 DA83 EA02 EA16 GA02 GA03 GA17 GA18 GA32 5E048 AA02 AA04 AB01 AC06 AD07 BA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ中央位置に固定されたガイドロッド
    を介して機関弁に連係するアーマチュアと、該アーマチ
    ュアを反対方向から交互に繰り返し吸引して前記機関弁
    を開作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、
    前記機関弁を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保
    持する開弁用,閉弁用のばね部材とを備えた機関弁の電
    磁駆動装置において、 前記アーマチュアのストロークに伴う機関弁の閉弁位置
    から開弁方向への移動時において前記アーマチュアに作
    用する前記開弁用ばね部材のばね力を、該アーマチュア
    が開弁方向の最大ストローク位置に到達する前に規制す
    る規制機構を設けたことを特徴とする機関弁の電磁駆動
    装置。
  2. 【請求項2】 前記規制機構を、所定部材に固定された
    規制部材と、前記ガイドロッドに摺動自在に設けられ、
    アーマチュアの開弁方向の所定のストローク位置で前記
    規制部材に当接して、アーマチュアに対する前記開弁用
    ばね部材のばね力の伝達を規制するストッパ部材とから
    構成したことを特徴する請求項1記載の機関弁の電磁駆
    動装置。
  3. 【請求項3】 前記開弁用ばね部材を、前記ガイドロッ
    ドの外周側に配置して、両端部を前記開弁用電磁石とス
    トッパ部材にそれぞれ弾接させたことを特徴とする請求
    項2記載の機関弁の電磁駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記アーマチュアの閉弁方向の最大スト
    ローク位置において前記ガイドロッドとバルブステムと
    の間に、バルブクリアランスを設けたことを特徴とする
    請求項2または3に記載の機関弁の電磁駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイドロッドに設けられて、フォロ
    ア面を有するフォロア部材と、該フォロア部材内に揺動
    自在に支持されて、前記アーマチュアのストローク移動
    に伴い前記各フォロア面に転接して機関弁の少なくとも
    閉作動の終端域における閉速度を制動する一対のカム面
    を有する揺動カムとを備えた緩衝機構を設けたことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の機関弁の電磁
    駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113586196A (zh) * 2021-08-30 2021-11-02 山东大学 一种内燃机的可变气门结构

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