JPH11301009A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11301009A
JPH11301009A JP11308198A JP11308198A JPH11301009A JP H11301009 A JPH11301009 A JP H11301009A JP 11308198 A JP11308198 A JP 11308198A JP 11308198 A JP11308198 A JP 11308198A JP H11301009 A JPH11301009 A JP H11301009A
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JP
Japan
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toner
carrier
image
image forming
doctor blade
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Application number
JP11308198A
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English (en)
Inventor
Yoshie Iwakura
良恵 岩倉
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー担持体に担持されるトナーの層厚を規
制するドクターブレードにて、トナーを摩擦帯電させる
時に、トナー飛翔状態を良好にするための帯電量を制御
し、画質劣化のない良好な画像を得るようにする。 【解決手段】 トナー担持体22に対してトナー21を
供給ローラ24を介して供給し、担持体22に保持され
るトナーの層厚を規制するドクターブレード23をトナ
ー担持体22に圧接させることで、トナー21をトナー
担持体22との間で摩擦帯電させる。この時、トナー2
1としては、未帯電トナーに対する飽和帯電量の絶対帯
電量の差が3〜20μC/gの範囲のものを利用するこ
とで、現像後に回収されるトナーと新たに供給されるト
ナーとが混在しても、その帯電量の差が少なく、よって
ゴースト画像による画質劣化を防止でき、良好なる画質
状態を維持した画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機や
ファクシミリ装置のプリンタ部、またデジタルプリン
タ、プロッタ等に適用され、特に着色剤であるトナーを
選択的に飛翔させることにより記録媒体上に可視画像を
直接形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ、ワードプロセッサ、ファ
クシミリ等から出力される電気的信号、つまり画像情報
を、紙等の記録材上に可視画像として形成する方法とし
て、インクを用いるインクジェット方式やインクを溶融
転写する熱転写方式、昇華する方式、そして電子写真方
式にて着色剤であるトナーによる画像形成方法がよく知
られている。
【0003】近年の高速化、高画質化に伴い、感光体に
光を照射して感光体上にトナー像を形成し、紙等の記録
媒体上に転写する電子写真方式が一般的に採用されてい
る。これは画像情報をレーザやLEDヘッドを用いて光
に変換し、この光を予め均一に帯電しておいた感光体に
照射し、感光体表面に光強度に応じた静電潜像を形成
し、この静電潜像にトナー担持体に格納されたトナーを
接触又は飛翔させて、感光体表面にトナー像を形成し、
このトナー像を記録媒体に電気的に吸着させ、かかる
後、感光体より剥離した記録媒体を、圧力と熱の両方を
加えるか、若しくは何れか一方を加えて記録媒体にトナ
ー像を定着させている。
【0004】これに対して、感光体などを必要とせずシ
ート等の記録媒体上に直接可視画像を形成する画像形成
装置が提案されている。例えば、特開平8−12930
0号公報には、着色剤であるトナーを担持体上に保持
し、そのトナーを対向する背面電極との間で選択的に飛
翔させて、背面電極の位置に適宜搬送されるシート等の
記録媒体上にトナーを直接付着させ、所望の画像を得る
ようにしている。上記トナー担持体と背面電極の間に
は、トナーを選択的に飛翔制御するためのトナーが通過
できる通過口が形成され、その通過口(ゲート)の周囲
に通過を制御する電位が供給される制御電極を設けた制
御電極基板を配置している。そして、制御電極への供給
電圧を制御することで、トナー担持体に担持されている
トナーを選択的に飛翔制御するようにしている。
【0005】このようなトナーを選択的に飛翔させシー
ト等の記録媒体にトナー画像を直接形成してなる画像形
成装置としては、その他にも特開平6−328764号
公報、特開平7−128898号公報、また特開平6−
284263号公報等にて提案されている。
【0006】ここで、トナー飛翔を制御するためには、
トナー自体の帯電状態で大きく左右される。つまり、ト
ナーの帯電量が少ないとトナー飛翔制御を行えなくなっ
たり、帯電量が多いと逆にトナーが飛翔されないことも
ある。そのため、トナー担持体上に担持されるトナーの
帯電量を制御することが重要となる。例えば、特開平8
−129300号公報においては、トナー担持体をブラ
シ状ローラにて構成し、該ブラシと当接するトナー供給
ローラを設けて、トナーに電荷を付与させるようにした
ことが明記されている。
【0007】また、特開平6−328764号公報によ
れば、トナー担持体に供給されたトナーの平均層厚がト
ナーの平均粒径以下に設定することが明記されている。
そして、特開平7−128898号公報によれば、トナ
ー担持体上に単層のトナー層を形成し、トナー層は重量
を基準とした粒径分布から得られる平均粒径を、個数を
基準とした粒径分布から得られる平均粒径で除した値と
し、分散度が1.0〜1.15の範囲にすることを提案
している。そして、特開平6−284263号公報は、
トナー担持体の回転速度を変えることにより、トナーの
供給量/層厚を制御することが提案されている。
【0008】以上のことにより、トナー飛翔を安定さ
せ、良好なる画像形成を行うようにする技術が開示され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術、す
なわち上記公開公報に記載されるような画像形成装置に
おいては、トナーを帯電させ、あるいはそのトナー層厚
等を規制することで、トナー飛翔を安定させ、トナー画
像を良好に形成することが提案されている。
【0010】しかし、上述した各公報記載のトナーを記
録媒体に選択的に飛翔させて、記録媒体上に直接可視画
像を形成するものにおいて、トナーを帯電させるための
帯電量についはそれほど問題視しておらず、トナーの搬
送量を考慮し、トナー飛翔を安定させようとしている。
そのため、特開平8−129300号公報によれば、ブ
ラシ状のローラを用いてトナーを搬送するため、ブラシ
ローラの実質上の表面積が大きいことから、十分なトナ
ー搬送量が得られる。しかし、その反面、ブラシに付与
しているトナーに対して所定の電荷を均一に付与するこ
とが困難であった。
【0011】また、特開平6−328764号公報によ
れば、トナー担持体に供給されたトナーの平均層厚をト
ナーの平均粒径以下にすることによって、画像のかぶり
が少なく、かつ形成ドットが飛散しない高精細で安定し
た画像形成を行えることを開示している。しかし、層厚
がトナー平均粒径以下であることは、トナーはトナー担
持体上で薄層形成されていると考えられる。一般的にト
ナー層を薄層化することは難しく、トナーが付着する量
を規制するドクラーブレードをトナー担持体に対して強
く押し当てることが絶対要件となる。そのため、トナー
の帯電量が必要以上に高くなり、トナー担持体との鏡像
力が強くなり、高電界を与えないと飛翔しなくなる。あ
るいは、外部から物理的な力を加えない限りトナー担持
体より離れなくなる。さらに、トナー層厚を規制するブ
レードを強く押し当てるため、トナーに大きな外力が与
えられ、変形、粉砕、外添剤の剥がれ等が懸念される。
その結果、トナー帯電特性が極端に変化し、安定した帯
電量を得ることが困難であると考えられる。
【0012】特開平7−128898号公報記載の装置
においても、トナーをトナー担持体上に単層形成するた
め、上述した特開平6−328764号公報と同様の問
題点が考えられる。
【0013】さらに、特開平6−284263号公報に
よれば、送られてきた画像信号に基づいて、トナー担持
体上へのトナー供給量を制御し、トナー層厚を変えてい
る。しかし、トナーの安定した飛翔に最も重要なパラメ
ータである帯電量については、層厚を変えたとしても、
形成されたトナー像が高帯電していたり、トナー層内部
で電位差をもっていると、画像形成の履歴の原因とな
り、画質劣化が生じる。これは先の画像が次の画像に影
響するゴースト画像として現れる。
【0014】本発明は上述の問題を解決するために簡単
な手段により、トナー担持体上のトナー層厚を薄層化
し、トナーの飛翔状態を安定するものではなく、トナー
の摩擦帯電電位の飽和絶対量を所定値にすることで、良
好な画像を得ることができる画像形成装置、つまりトナ
ー飛翔型の画像形成装置を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための本発明の請求項1記載の画像形成装置は、所定の
極性に帯電されたトナーを担持する担持体と、該担持体
に対向配置された背面電極と、これら担持体と背面電極
との間に配置されトナーが通過するための多数のゲート
を有し、該ゲートを介してトナーを選択的に通過制御す
るための制御電極を形成してなる制御電極基板とで構成
され、該制御電極にトナーを通過させる電位を画像デー
タに応じて供給制御することで上記ゲートを介してトナ
ーを選択的に通過させて所望の画像を背面電極の位置に
搬送されてくる記録媒体上に直接形成してなる画像形成
装置において、上記担持体にトナーを担持させる時にト
ナーが担持される層厚を規制するように担持体に対して
圧接されるドクターブレードを設け、該ドクターブレー
ドによる上記担持体への圧接によりトナーを摩擦帯電さ
せ、該摩擦帯電される時の飽和帯電量が3〜20μC/
gの範囲のトナーを用い、上記ドクターブレードにて担
持体上に所定の層厚に規制してなることを特徴とする。
【0016】このような構成によれば、トナーはトナー
担持体に常時担持されドクターブレードの位置を通過
し、摩擦帯電電荷が上昇しても、上述した範囲、つまり
3〜20μC/g以上にはならない。そのため、トナー
担持体が画像形成位置へと搬送され、背面電極の位置を
記録媒体を通過し、その記録媒体にトナーが選択的に飛
翔制御された後、トナー担持体がトナー供給部側へと回
収される。この時、トナー飛翔による現像後に担持たれ
たトナーが全て除去され新たなトナーがトナー担持体に
供給されることなく、トナー担持体に担持されたままで
再度ドクターブレードを通過し、摩擦帯電量が増加して
も、新たに供給されるトナーが摩擦帯電された時の帯電
量との差が大きくなることはない。そのため、従来にお
いては、その差が大きくなることによるゴースト画像の
発生を防止できる。
【0017】また、トナー自身を細かく帯電制御を行う
必要がなくなるため、ドクターブレードを単にトナー担
持体に所定の圧力で圧接させればよく、トナー層厚を規
定の範囲に容易に維持制御でき、またその構成も簡単に
なる。
【0018】上述した構成によるトナー飛翔方式を採用
してなる画像形成装置において、請求項2記載の発明に
よれば、上記ドクターブレードにより担持体上に担持さ
れるトナーの層厚を20〜60μmの範囲になるように
ドクターブレードを担持体に圧接させるようにする。
【0019】このような構成によれば、トナーをトナー
担持体上に確実に保持させることが可能となり、浮遊ト
ナーによる画質劣化や、帯電不良による画質劣化等を生
じることなく、画質劣化のない安定した状態での画像形
成を行える。また、ドクターブレードは、トナー担持体
に対して強い圧力でもって圧接させる必要性もなくなる
ため、トナー自身の破壊や変形、圧力による要因による
帯電特性の大きな変化による画質劣化を合わせて防止で
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面
を参照して説明すれば、以下の通りである。図1は本発
明の画像形成装置において、顕像剤であるトナーを担持
する担持体の構造の一例を示す断面図である。図2は本
発明にかかるゲートを通過するトナーの飛翔状態を示す
画像形成部の詳細を示す構成図である。また、図3は本
発明の画像形成装置の全体の構造を示す内部の概略を示
す構成図である。
【0021】まず、本発明にかかる画像形成装置である
プリンタの各要素について図1乃至図3を参照して概要
を説明する。本発明の画像形成装置は、情報処理装置で
あるホストコンピュータ等から転送されてくる画像信号
(画像データ)に応じた画像を、顕像剤としてのトナー
を使用して記録媒体である用紙(記録紙)上に顕像化す
るものである。つまり、本発明の画像形成装置は、トナ
ーの飛翔を画像データに基づいて選択的に制御すること
により、記録紙上に可視画像を直接形成するものであ
る。
【0022】そこで図3に示すように、画像形成装置
は、中央部に画像形成部1を備えており、その右側には
画像形成部1へとシート状の記録媒体である記録紙を給
送するための給送装置10が設けられており、画像形成
部1の後方、つまり記録紙の搬送方向の下流側に、形成
された画像、特にトナー像を加熱定着する定着部11が
設けられようにして構成されている。
【0023】上述したように、画像形成装置の中央部に
配置されている画像形成部1へとシート状の記録紙を送
り込むための給送装置10は、記録紙Pを収容するトレ
イや用紙カセット5、この用紙カセット5から記録紙P
を送り出すピックアップローラ6、供給された記録紙P
をガイドする給紙ガイド7及び一対のレジストローラ9
等を備えている。また、給送装置10は、記録紙Pが供
給されたことを検出する給紙センサ(図示せず)を備え
ている。上述のピックアップローラ(給紙ローラ)6、
レジストローラ9等は、制御回路基板8による制御に
て、図示しない駆動装置によって、駆動制御される。
【0024】また、画像形成部1からの記録紙Pの出紙
側、つまり下流側には、画像形成部1にて記録紙P上に
形成されたトナー像を加熱及び加圧することにより記録
紙Pに定着させる定着部11が設けられている。定着部
11は、図2に示すようにヒータ12、加熱ローラ1
3、加圧ローラ14、温度センサ15等を備え、図示し
ない温度制御回路を介して上記制御回路基板8からの制
御信号に応じて加熱ローラ13表面を所定の加熱定着可
能温度に制御している。
【0025】この加熱ローラ13は、例えば厚さ2mm
のアルミニウム管表面にトナーに対して離型性のよりフ
ッ素樹脂等がコーティングされて構成されている。ヒー
タ12は、例えばハロゲンランプからなり、加熱ローラ
13に内蔵されている。加圧ローラ14は、例えば軸表
面にシリコーン樹脂を所定の厚さで被覆して構成されて
いる。そして、互いに対向して設けられた前記加熱ロー
ラ13及び加圧ローラ14には、記録紙4を挟んで加圧
することができるようにそれぞれの軸の両端に図示しな
いスプリング等によって例えば2kgの荷重が加えられ
ている。
【0026】温度センサ15は、加熱ローラ13表面の
温度を測定する。温度制御回路は、主制御部でる上述し
た制御回路基板8によって制御されており、温度センサ
15の測定結果に基づいてヒータ12のON/OFF等
を制御し、加熱ローラ13の表面温度を例えば150℃
に保持する。また、定着部11は、記録紙Pが排出され
たことを検出する排紙センサ(図示せず)を備えてい
る。尚、ヒータ12、加熱ローラ13、加圧ローラ14
等の材質は特に限定されるものではない。また、加熱ロ
ーラ13表面の温度は特に限定されるものではない。さ
らに、定着部は、記録紙Pを加熱若しくは加圧すること
によりトナー像を定着させる構成となっていても良い。
【0027】また、図示しないが定着部11からの記録
紙Pの出紙側には、定着部11で処理された記録紙Pを
排紙トレイ上に排出する排紙ローラ及び排出された記録
紙Pを受ける排紙トレイ等が設けられている。前記の加
熱ローラ13、加圧ローラ14及び排紙ローラは、図示
してない駆動装置によって駆動される。
【0028】次に、本発明における画像形成部1の構成
を説明する。画像形成部1は、トナー担持体を含むトナ
ー供給部2及びトナー飛翔を制御する制御電極基板や背
面電極等にて構成されている。
【0029】画像形成部1を構成するトナー供給部2
は、図1に示すように顕像剤としてのトナー21が収容
されているトナー収容槽20内に、トナー21を担持す
る円筒状のスリーブ表面にゴム等の弾性部材にて構成さ
れたトナー担持体22、トナー担持体22の外周面に担
持されるトナー層の厚さを規制すると同時にトナー21
を所定の極性の電荷を摩擦等による付与するためのドク
ターブレード23、トナーをトナー担持体22へと供給
する圧接状態で供給ローラ24、トナー収容槽20が区
分されて形成されたトナー貯蔵槽内に貯蔵されたトナー
21をトナー担持体22側へと補給するための補給部材
25等から構成されている。
【0030】補給部材25は、トナー収容槽20を仕切
り板26にてトナー担持体22を回転可能に保持した領
域と区分して設けられたトナー貯蔵槽27側に回転可能
に設けられている。そして補給部材25は、貯蔵された
トナー21を回転駆動される時にトナー担持体22側の
トナー収容槽20へと供給している。この補給部材25
は、貯蔵されたトナー21を攪拌、搬送することでトナ
ー貯蔵槽27内のトナー21の片寄り、トナーの凝集等
を防止する機能をも果たす。
【0031】トナー21は、トナー担持体21の周面に
当接する供給ローラ24にて供給された後、ドクターブ
レード23にてトナー担持体21表面に決められたトナ
ー層厚に規制される。この供給ローラ24とは別に、必
要に応じてトナー担持体21に非接触状態に設けられた
第2の供給ローラ28が設けられ、該第2の供給ローラ
28に当接する供給ブレード29が備えらえることもあ
る。なお、供給ローラ24は、例えば発泡ウレタン部材
等にて形成されており、トナー担持体22表面に所定に
接触幅が生じるようにして圧接される。
【0032】また、トナー21は、例えばスチレンアク
リル系、もしくはポリエステル等の樹脂を主成分として
形成された平均粒径10μmの程度の非磁性トナーであ
り、ドクターブレード23及び供給ローラ24近傍での
攪拌、搬送されることにより、所定の極性の電荷が摩擦
等にて付与される。
【0033】トナー担持体22は、図示しない駆動装置
によって駆動され図中、矢印方向に、例えばその表面の
速度が60mm/secで回転される。また、トナー担
持体22は、後に説明する図2に示すように制御電極基
板3や背面電極4との間で電界が形成されるように接
地、もしくは所定の電圧供給手段に接続されている。ト
ナー担持体22は、トナー21を担持し、上述した制御
電極基板3と対向する画像形成位置へと搬送するにため
に、表面に数μm程度の凹凸が形成されている。これに
より、トナー21はドクターブレード23によりトナー
担持体22の凹凸面に圧接され、トナー担持体22面に
保持される。なお、トナー担持体22の回転速度は、特
に限定されるものではない。
【0034】一方、画像形成部1は、トナー担持体22
の担持したトナー21を選択的に飛翔させるための画像
形成位置において、図2に示すようにトナー担持体22
と対向するように制御電極基板3と背面電極4とを所定
の間隔を隔てて配置して構成している。
【0035】上記背面電極4は、例えばトナー担持体2
2の外周面から1mm程度隔てて配置されており、所定
の電圧が供給されることで、トナー担持体22に担持さ
れたトナー21を背面電極4側へと飛翔させる電界が作
用するようになっている。そのため、背面電極4には画
像形成時にトナー21が例えば負帯電特性を示すもので
あれば、それと逆極性の高電圧、例えば2kV程度の高
電圧が供給される。
【0036】この背面電極4と、トナー担持体22との
間には、担持たれたトナー21を飛翔制御するための多
数の通過口(ゲート)を備えてなる制御電極基板3が配
置されている。制御電極基板3は、図2において記録紙
Pが搬送される方向に対して、前後(上流及び下流)に
て電極取付部材30にて、トナー担持体22外周面から
100μm程度の間隔になるように保持されている。
【0037】上記制御電極基板3の構造を詳細に説明す
れば、制御電極基板3は背面電極4と平行をなし、且つ
背面電極4と対向して2次元的に広がっており、トナー
担持体22から対向電極4へのトナーが通過可能な構造
となっている。そのために、制御電極基板3は図4に一
例を示すように、絶縁性基板31に多数のトナー通過口
となるゲード32を形成しており、該ゲート32の周囲
にトナー飛翔を制御する電界を発生させるリング状の制
御電極33を設けて構成されている。
【0038】上記絶縁性基板31は、例えば可撓性のポ
リイミド樹脂からなる厚さ25μm程度のものである。
また、上記制御電極33は、それぞれに引き出し線とな
るトナー飛翔のための電圧を供給する給電線34が設け
られており、この給電線34を介して、画像データに応
じた所定の飛翔電位が供給されるようになっている。
【0039】また、制御電極基板3は、必要に応じてト
ナー飛翔を通過させる時に飛翔トナーを絞り込むための
レンズ電極35がそれぞれのゲート32に対応させて設
けられている。そのため、制御電極基板3は、図5に示
すように絶縁性の基板31の表裏面に上述したリング状
の制御電極33及びレンズ電極35を対応して形成して
いる。また、形成された制御電極33及びレンズ電極3
5の形成表面に電極の保護、互いの電極間の短絡等を目
的として絶縁層36を所定の厚さでコーテイングして制
御電極基板3を形成している。
【0040】そして、ゲート32は、図5に示すように
トナー飛翔方向a沿ってに徐々に狭まるように形成され
ている。これは、レンズ電極35を設けることで、飛翔
される1画素を表現するドットを1固まりとして絞り込
むために、徐々に狭まるようにしている。
【0041】ここで、リング状の制御電極33及びレン
ズ電極34は、例えば厚さ18μm程度の銅箔からな
り、ゲート32の周囲に形成されている。そして、ゲー
ト32及び制御電極33は、所定の配列に従って形成さ
れている。特に、ゲート32の開口径(トナー担持体2
2と対向する側)は、例えば直径160μm程度に形成
され、リング状の制御電極33の開口部分の内径が20
0μm程度に形成されている。しかも、レンズ電極35
の開口部の内径は、例えば240μm程度に形成されて
いる。
【0042】尚、制御電極基板3とトナー担持体22と
の距離は特に限定されるものではない。また、ゲート3
2の大きさや、絶縁性基板31、制御電極33及びレン
ズ電極35の材質や厚さ等は特に限定されるものではな
い。また、レンズ電極35は、設けられない場合もあ
る。このレンズ電極35は全てのゲート32に対して画
像形成時に同一電位状態に制御されている。
【0043】また上記ゲート32を絶縁性基板31に形
成する個数には限定されないが、例えばA4サイズの記
録紙Pに300dpi(dot per inchi)
でドットを形成する時に、2560個形成される。そし
て、各ゲート32に対応して設けられる各リング状制御
電極33には、各給電線34を介して同数の高圧ドライ
バ等が接続されている。
【0044】そのため、図6に示すように給電線34を
介して各制御電極33には、高電圧、例えばトナー21
が負に帯電される場合においては、+300Vの電圧が
高圧ドライバ回路37を介して供給制御されるようにな
っている。図6において、制御回路部8は、記録紙Pの
送り制御等を行う他に、画像形成のための制御動作とし
て制御電極33に供給する電圧を切換制御する。そのた
め、画像信号処理部81を備え、入力される画像信号に
応じて、クロック信号及び制御信号に基づいて、トナー
担持体22上のトナーを選択的に飛翔させるために+3
00Vの電圧をドライバ回路37を介して供給するよう
にしている。
【0045】しかも、制御回路8は、記録紙Pに画像を
形成するタイミングに合わせて、電源回路38より背面
電極4に、例えば2kVの高電圧を供給するようにして
いる。また、図示していないが、レンズ電極35におい
ても、飛翔されるトナーを絞り込むような電圧を供給さ
れる。そして、制御回路81は、トナーを飛翔させない
場合には、高圧ドライバ回路37を介して、制御電極3
3を接地電位、つまり0V電位に接続するようにしてい
る。
【0046】上記リング状の制御電極33及びレンズ電
極35表面は、上述したように例えば厚さ30μm程度
の絶縁体層36等で覆われており、これに各電極間同士
の絶縁性を確保し互いに接続されていないように保護さ
れている。尚、絶縁体層36の材質や厚さ等は特に限定
されるものではない。
【0047】以上のように構成された画像形成装置にお
いて、以下に画像形成動作を説明する。先ず、ホストコ
ンピュータや、画像読取装置であるスキャナからの画像
データを受けた画像形成装置の主制御部8は、画像形成
動作を開始する。
【0048】画像形成装置は、画像データを受け取る
と、画像形成動作を開始する。この場合、駆動装置にて
回転駆動される図1に示すピックアップローラ6により
用紙カセット5内の記録紙Pが画像形成部1方向へ送り
出されると共に、正常な給紙状態であることが給紙セン
サにて検出される。ピックアップローラ6によって送り
出された記録紙Pは、一時的にレジストローラの位置で
停止され、画像形成部1の画像形成の動作と同期させて
搬送を開始させる。
【0049】レジストローラ6を介して搬送される記録
紙Pは、図2に示すようにガイド部材17,18により
記録紙Pの裏面(トナーが付着する面と反対側の面)が
背面電極4側に密着させるようにして案内され、搬送さ
れる。そのため、画像形成位置の手前には、記録紙Pを
背面電極4側へと押圧する記録紙Pに圧接するガイド部
材18にて案内されるようになっている。
【0050】これに対して画像形成部1においては、背
面電極4側にはトナー担持体22に担持されているトナ
ー21を飛翔させるための電界が形成されるように高電
圧が供給されている。そして、トナー担持体22上のト
ナー21は、供給ローラ24とドクターブレード23と
の作用により、例えば負極性に帯電された状態で、上記
背面電極4と対向する画像形成位置へと搬送される。
【0051】ここで、制御電極基板3上の各リング状制
御電極33には、画像データ(画像信号)に応じて高圧
ドライバ回路37を介して、例えば+300Vの電圧が
供給制御される。つまり、1画像(1画素)を形成する
必要のある制御電極33に上記電圧が供給される。しか
し、1画像(1画素)を形成しない制御電極33は、接
地電位となるように制御されている。その結果、トナー
担持体22上のトナー21は、+300Vの電圧が供給
された制御電極33のゲート33を介して背面電極4に
密着する記録紙P側へと飛翔制御される。しかし、接地
電位となる制御電極33と対向するトナー21は、飛翔
電界が作用せず、トナー担持体22側に保持されたまま
となる。
【0052】従って、画像データに応じてトナー21
は、制御電極33に対応して設けられているゲート32
を選択的に飛翔制御され、記録紙P上に直接トナーによ
る可視画像を形成することになる。記録紙P上の付着し
たトナーは未定着であるため、上述したように記録紙P
は画像形成位置から定着部11へと送り込まれる。この
時、画像形成位置と定着部11との間には図2に示すよ
うにエアー吸引部19が配置されている。そのため、記
録紙Pの背面はエアー吸引部19にて吸引され、飛翔し
たトナーが記録紙P上に保持された状態で確実に定着部
11へと送られるようになっている。そして、定着後の
記録紙Pは、図3に示すように画像形成装置の外部へと
排出される。
【0053】以上の画像形成動作により、記録紙P上に
良好なトナーによる可視画像が形成される。本画像形成
装置は、記録紙P上に可視画像を直接形成するので、従
来の電子写真方式による画像形成装置で用いられている
感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不要となっている。
従って、顕像体から記録紙Pにトナー画像を転写する転
写動作が省略されるので、転写時の画像劣化が発生しな
い。このため、装置の信頼性が向上すると共に、装置の
構成が簡単化され、また、部品点数が削減されるので小
型化、低コスト化が可能となる。
【0054】(本発明の一実施形態の説明)本発明は、
上述した画像形成装置において、トナー担持体22に担
持されるトナー21の飛翔を安定させ、これにより画質
劣化のない良好なる画像を提供しようとするものであ
る。つまり、トナー担持体22に担持されるトナー21
の帯電量を所定範囲内に維持させ、トナー飛翔を安定さ
せて良好な画質を得るようにしている。
【0055】そこで、トナー担持体22に担持されるト
ナー21の帯電量と画質との関係を説明する。つまり、
帯電量に左右され、以下に説明するように本発明におい
ては良好なる画像を得ることが可能となる。
【0056】まず、トナー担持体22に担持されるトナ
ー21の帯電量の制御については、本発明においてはト
ナー担持体22に圧接されるドクターブレード23にて
行うようにしている。つまり、トナー担持体22に供給
ローラ24を介して供給されるトナー21は、ドクター
ブレード23とトナー担持体22との間を通過する。こ
の時、トナー21は、トナー担持体22への付着量、つ
まりトナー層厚が規制される同時に、ドクターブレード
23とトナー担持体22との間で摩擦され、決められた
極性に摩擦帯電される構成となっている。
【0057】この時のトナー21の帯電量においては、
ドクターブレード23のトナー担持体22に対して押圧
する圧接力、ドクターブレード23自身の材質、トナー
担持体22の材質や回転速度(周速度)等によって決ま
ってくる。そのため、トナー担持体22に担持されたト
ナー21を複数回転させ、ドクターブレード23との圧
接状態を繰り返し行うと、担持されたトナー21は高い
帯電量を得ることができる。
【0058】しかし、トナー21の帯電量は飽和する。
つまり、トナー21は、飽和帯電量に達するとそれ以上
に帯電されず、摩擦帯電を繰り返してもトナー21にて
決まる飽和帯電量に止まる。この場合、トナーの飽和帯
電量は、トナー母体の材質、例えばバインダ樹脂等の材
質、トナーに含有されている帯電量制御剤(CCA)、
さらには外添剤によって決まってくる。そのため、それ
らの材質を適宜選択すれば、所望の飽和帯電量のトナー
を容易に得ることができる。
【0059】例えば、負帯電量のトナー21を用いた場
合の摩擦帯電量と、攪拌時間、つまりトナー担持体22
の回転させドクターブレード23と圧接させ摩擦帯電さ
せる連続時間との関係を図7に示す。この図7は、トナ
ーを作製する材質を変えて、飽和帯電量が異なる2種類
のトナーを用い、かつ同一のトナー担持体22及びドク
ターブレード23、さらに供給ローラ24等を用いた結
果での特性図である。
【0060】そこで、図7の特性図にて示すAのトナー
は、未帯電の時と、飽和した帯電時との絶対帯電量の差
が18μC/gであることを示す。またBのトナーは、
未帯電の時と、飽和した帯電時の絶対帯電量の差が43
μC/gであることを示している。
【0061】これに対して、トナーの帯電量による画質
劣化の大きな原因となるのは、ゴースト現象である。こ
のゴースト現象とは、先の画像形成により、次の画像形
成に先の画像の履歴が生じることである。つまり、トナ
ー担持体22からトナー21を飛翔させ、記録紙Pに直
接トナー画像を形成する場合、トナー担持体22に形成
されるトナー層の帯電状態が画質に大きく左右する。こ
の現象は、例えば黒べた画像を形成した後のハーフトー
ン画像を形成する時に顕著に見られる。
【0062】この原因としては、トナー担持体22上で
現像されなかった(飛翔されなかった)トナーが、現像
後にトナー担持体22より除去されずに再度ドクターブ
レード23と圧接することによって、トナーの帯電量が
徐々に上昇し、新たに搬送されてきたトナーよりも高い
帯電電位をもつため、トナー層内に帯電電位差が生じ
る。そのため、新たに搬送されてきたトナーの方が現像
に寄与されなくすなり、低電界でも飛翔するため、ポジ
のゴースト画像となって記録紙Pに直接飛翔し、現像さ
れるものと考えられる。
【0063】そのため、本発明においては、上述したよ
うにトナー担持体22より現像後に除去されず、そのト
ナーが複数回ドクターブレード23を通過しても、ゴー
スト画像が形成されないようにトナー21の帯電量を制
御する。つまり、本発明のトナー21は、図7に示すよ
うに飽和帯電量が高くなることのないものを選択する。
これにより、トナー21の帯電量は、飽和帯電量以上に
ならずに、ゴースト画像が現れるような高い電位に帯電
されないトナーが選択使用される。
【0064】そこで、図7に示すような摩擦帯電の挙動
を示した2種類のトナーを用いてゴースト画像が現れる
か否かの評価実験を行った。この時の画像形成装置は、
図1乃至6に示す構成のものを使用した。その結果、A
の挙動を示すトナーを用いた場合には、ゴースト画像が
現れず、良好な画質の画像を常時形成できた。しかし、
Bの帯電挙動を示すトナーを用いて行った結果は、最初
はゴースト画像が見られなかったが、画像形成回数を重
ねるに従って、ゴースト画像が顕著に現れるようになっ
た。
【0065】以上の結果をさらに詳細に確認するため、
複数のトナーを用いて同様の評価実験、つまり画像形成
を行った。この場合、トナーとしては、飽和帯電時が異
なるものを複数選び、その絶対帯電量を制御し、それぞ
れの実験を行った評価結果を下記表1に示した。特にゴ
ースト画像の発生状態を確認した。
【0066】
【表1】
【0067】上記表1に示すように、飽和帯電量の絶対
帯電量が2μC/g以下のトナーを用いた場合には、ゴ
ースト画像が形成さる以前に、トナー飛翔が良好に行え
ず、画像濃度が不足すると共に、良好なる画質を得るこ
とができない。これに対して、飽和帯電量が20μC/
gを越えるトナーを用いた場合には、画像濃度の問題は
発生しないものの、画像形成回数を重ねるとゴースト画
像が形成されることが認められた。
【0068】そのためにも、トナー21としては、その
飽和帯電時の絶対帯電量、つまり飽和帯電量が、3μC
/g以上で、20μC/g以下のものを選ぶことで、良
好なる画質状態を維持し、またゴースト画像の発生の心
配もなくなる。
【0069】なお、トナー21の帯電量は、上述したよ
うにトナー担持体22の回転速度や、ドクターブレード
23の材質や、トナー担持体22への圧接状態で制御さ
せる。しかし、最終的にトナー21の飽和帯電量はトナ
ー自身にて決まる。そのため、上述したような3〜20
μC/gの範囲内の特性を示す飽和帯電量のトナーを選
ぶことで、ドクターブレード23の材質や、圧接力にそ
れほど影響されることなく、安定した画質状態を維持し
た画像形成を行うことが可能となる。
【0070】(第2の実施形態)上述した第1の実施形
態にて説明したように、トナー21自身の帯電量を規定
範囲のものとして選ぶことで、良好なトナー飛翔状態を
維持し、安定した画質を確保できる飛翔型画像形成装置
を得ることができる。
【0071】この時、トナー21は、その層厚さが、ド
クターブレード23とトナー担持体22とを通過するこ
とで規制される。この時、トナー層の厚さは、ドクター
ブレード23のトナー担持体22への圧接状態、つまり
圧接力にて決まる。また、この圧接状態において、トナ
ー21の帯電状態が飽和帯電量の範囲内で制御されるこ
とになる。
【0072】上記ドクターブレード23は、図1に示す
ように一端がトナー供給部2を構成するトナー収容槽2
0の底面に固定され、その反対の先端が所定の圧力でも
ってトナー担持体22に圧接されるようにして設けられ
ている。そのため、トナー21は回転されるトナー担持
体22との間で摩擦され、所定の極性に摩擦帯電され
る。
【0073】特に、トナー21がトナー担持体22に担
持され摩擦帯電される場合、ドクターブレード23の圧
接状態で、その帯電量が左右されると同時に、トナー層
厚も変化する。そのため、トナー層厚においてトナー2
1のトナー担持体22に担持される保持状態が大きく左
右されることにもなる。例えば、トナー21の帯電量を
低めに抑え、良好なるトナー飛翔状態を得ようとして、
ドクターブレード23の圧接力を小さく設定すれば、ト
ナーの摩擦帯電量が小さくなるが、トナー層厚が増す。
【0074】この場合、トナー層厚が増せば、トナー担
持体22に保持されるトナー21が、トナー担持体22
への拘束力が弱まり、必要ない時にもトナー飛翔した
り、トナー21がトナー担持体22の保持されず浮遊
し、画像形成に悪影響を発生する。つまり、画質劣化が
発生する。
【0075】その反面、トナー層厚を薄くするために、
ドクターブレード23のトナー担持体22への圧接力を
強めるれば、トナー21の摩擦帯電量が増し、飽和帯電
量に達することにもなる。この時、第1の実施形態にお
いて説明したように、トナー21自身の飽和帯電量が2
0μC/g以下であれば、ゴースト画像等の発生を抑制
できる。しかし、トナー21が破壊、変形、さらにはト
ナーに外添される外添剤がトナーより剥がれて、その帯
電特性等が大きく変化する。その結果、画質が大きく乱
れる結果ともなる。
【0076】そこで、本発明においては、トナー担持体
22に担持されるトナーの層厚状態による画質状態を、
例えば図7のAで示す挙動のトナーを用い、ドクターブ
レード23にて、トナー担持体22に担持されるトナー
21の層厚を種々変化された状態での画質の評価実験を
行った。その評価実験による結果は下記の表2に示す通
りである。
【0077】
【表2】
【0078】上記表2において、トナー担持体22に担
持されるトナー21の層厚についていは、ドクターブレ
ード23を通過した後の厚さである。その厚さは、ドク
ターブレード23をトナー担持体22に圧接する力を調
整することで、表2に示す厚さを制御した。
【0079】トナー担持体22上のトナー層厚として、
20μm未満に設定することは非常に困難だあったと同
時に、ドクターブレード23をトナー担持体22に圧接
する力が非常に強くなる。その結果、トナー21自身の
変形、外添剤の剥がれ等によりトナーの帯電特性が大き
く変化し、良好なる画質を得られなくなった。特に、ト
ナー21の安定した飛翔状態を確保できず、非画像部へ
のトナー飛翔による画質の劣化、所望のトナー飛翔量を
得られない画質劣化等が発生した。
【0080】また、トナー21の層厚が60μmを越え
る場合には、ドクターブレード23のトナー担持体23
への圧接力も弱く、規定の層厚に維持することも困難と
なった。しかも、トナー21のトナー担持体22への拘
束力が得られず、浮遊トナー等による画質の劣化が発生
した。これは、非画像部にもトナーが付着した画質劣化
も生じた。また、摩擦帯電量についても、規定以上の帯
電量を得ることができないトナーの存在により、安定し
たトナー飛翔を確保できず、画像濃度不良等による画質
の劣化も見られた。
【0081】したがって、ドクターブレード23にてト
ナー担持体22へのトナーの層厚を規制する場合、少な
くとも20μm以上、60μm以下に設定することで、
トナー飛翔が良好に行われ、決められた画質状態を維持
できた。また、上述したトナー層の厚さの範囲内であれ
ば、ドクターブレード23にて簡単に規制でき、その層
厚状態を安定して維持できる。
【0082】(カラー画像形成装置への態様)上述した
実施形態の説明においては、モノクロの画像形成装置を
例にしたものである。このような画像形成装置に限らず
に、カラー画像形成装置においても、上述にて説明した
実施形態を適用することで当然、同等の効果を得ること
ができる。特に、カラー画像による色の再現性が良好に
なり、中間調や、1枚の画像の中で色変化が生じない忠
実な画像を再現できる。
【0083】カラー画像形成装置を構成するためには、
各色毎にトナー供給部2を含む画像形成部1を、例えば
記録紙Pの搬送方向に沿って並設する。例えば、シア
ン、マゼンタ、イエロー、さらにブラック等の4種類の
トナー供給部2を含む画像形成部1を記録紙Pの搬送方
向に沿って並設ける。そして、搬送される記録紙P上に
各色のトナーを、画像形成部1の位置で順次重ねるよう
にして飛翔制御する。
【0084】そのため、記録紙Pについては、各色に対
応する画像形成部1と対向配置された対向電極4とが対
向する記録領域に、例えば誘電体ベルト等を用いて静電
的に吸着保持させ、搬送するように構成できる。その搬
送されてくる記録紙Pのタミングに合わせて各色毎のト
ナーの飛翔を制御すれば、各色のトナーによる重なりよ
るカラー画像が形成される。
【0085】
【発明の効果】以上説明した本発明の画像形成装置によ
れば、トナーを選択的に飛翔制御するために、トナーの
帯電量について、飽和帯電量が3μC/g以上、20μ
C/g以下のトナーを用い、これをトナー担持体にドク
ターブレードにて決められた層厚にしているため、トナ
ーが飽和帯電量に帯電されても、ゴースト画像が生じる
ことなく、安定したトナー飛翔を確保でき、画質劣化の
ない良好な画像状態を常に維持できる。
【0086】また、トナーについては、細かな帯電量の
制御を行う必要がないため、トナー担持体を含むトナー
供給部を容易に構成できる。
【0087】さらに、トナーのトナー担持体への層厚と
して、20μm〜60μmの範囲に設定できるため、そ
の層厚状態を簡単に維持でき、画質劣化の生じない画像
形成を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飛翔型の画像形成装置の画像形成部を
構成するトナーを担持してなる担持体を含むトナー供給
部の構成を示す断面図である。
【図2】本発明にかかる画像形成部にて記録紙にトナー
画像を直接形成する状態を示す構成図である。
【図3】本発明における記録紙に直接トナーを選択的に
飛翔させてトナー画像を形成する方式の画像形成装置の
全体の内部構造を示す概略の構成図である。
【図4】図2に示した画像形成部を構成してなる制御電
極基板の一構成例を示す平面図である。
【図5】図4に示す制御電極基板の内部構造の詳細を、
一部断面で示した斜視図である。
【図6】本発明にかかる画像形成部を構成する制御電極
基板の制御電極等に画像信号に応じたトナー飛翔制御に
かかる電圧を供給制御するための回路図である。
【図7】本発明にかかるトナーの摩擦帯電特性を示すも
ので、トナー担持体の回転時間(攪拌時間)とその時の
トナー帯電量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 トナー供給部 20 トナー収容槽 21 トナー(顕像剤) 22 トナー担持体 23 ドクターブレード 24 供給ローラ 3 制御電極基板 31 絶縁性基板 32 ゲート 33 制御電極 34 給電線 37 高圧ドライバ回路 4 背面電極 P 記録紙 8 制御回路基板 81 画像信号処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の極性に帯電されたトナーを担持す
    る担持体と、該担持体に対向配置された背面電極と、こ
    れら担持体と背面電極との間に配置されトナーが通過す
    るための多数のゲートを有し、該ゲートを介してトナー
    を選択的に通過制御するための制御電極を形成してなる
    制御電極基板とで構成され、該制御電極にトナーを通過
    させる電位を画像データに応じて供給制御することで上
    記ゲートを介してトナーを選択的に通過させて所望の画
    像を背面電極の位置に搬送されてくる記録媒体上に直接
    形成してなる画像形成装置において、 上記担持体にトナーを担持させる時にトナーが担持され
    る層厚を規制するように担持体に対して圧接されるドク
    ターブレードを設け、該ドクターブレードによる上記担
    持体への圧接によりトナーを摩擦帯電させ、該摩擦帯電
    される時の飽和帯電量が3〜20μC/gの範囲のトナ
    ーを用い、上記ドクターブレードにて担持体上に所定の
    層厚に規制してなることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 上記ドクターブレードにより担持体上に
    担持されるトナーの層厚を20〜60μmの範囲になる
    ようにドクターブレードを担持体に圧接させることを特
    徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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