JP3691249B2 - 一成分現像剤を用いた現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置における一成分現像剤を用いた現像装置に関し、詳細には、現像ローラの表面に押圧接触し、上記現像ローラの表面に一成分現像剤の薄層を形成する一成分現像剤を用いた現像装置のブレードにおける現像ローラとの間に形成される一成分現像剤流入部分での開き角度の調整及びブレードの形成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現像剤としてキャリアを用いない一成分現像剤(以下、「トナー」という)による現像装置は、構造が簡単で安価な装置が可能であることから、小型化を図ることができ、コスト保守の面でも利点を有している。特に、磁性トナーを用いない非磁性一成分トナーによる現像装置は、磁石ローラを用いないので、小型、鮮明及び安価な現像装置が得られるという利点を有している。
【0003】
この非磁性一成分トナーによる現像装置においては、感光体の静電潜像に対して現像すべく回転移動する現像ローラに所定厚みのトナー層を形成するために、トナー層厚規制部材であるブレードが設けられている。
【0004】
上記ブレードについては、従来から種々の技術が開示されている。
【0005】
例えば、特公昭63―16736号公報等には、板状の部材の面を当接させるブレードが開示されており、この公報の技術では、ブレードの面や腹を現像ローラに押し当ててトナーの規制を行うようになっている。
【0006】
また、特公昭51―36070号公報や特公昭60―15068号公報等には、ブレードの先端やエッジを当接させるものが開示されている。
【0007】
ところで、これら公知のブレードにおける、ブレードの面や腹で現像ローラに当接させるものは、トナーの融着に対して有利でありかつトナーの現像ローラへの供給性にも優れた流動性の良いトナーを用いた場合には、現像に最適な所望のトナー付着量を得るためには、圧接力を増加しなければならず、現像ローラの駆動トルク増大等を招くという問題点を有している。
【0008】
また、ブレードにおける先端やエッジを現像ローラに当接するものについては、トナー層が非常に薄くなってしまい、現像に十分なトナー付着量が得られない。
【0009】
一方、これらの折衷案として、ブレードの設定位置を調節することにより、上記の面や腹で当接する条件と、先端やエッジで当接する条件の中間の状態で所望のトナー付着量を得ようと考える場合には、設定余裕度が非常に狭くなる等の問題があった。
【0010】
そこで、これらの課題を解決するものとして、特公平6−52449号公報、USP5338895号公報、USP5373353号公報、及びUSP5587551号公報等には、先端を断面L字状に形成したブレードが開示されている。
【0011】
また、USP5552867号公報、特開平7−64391号公報、及び特開平7−239611号公報には、先端を断面略L字形状に形成するのではなく、微少量傾斜させたブレードが開示されており、これによって、所望のトナー付着量を設定でき、かつ設定余裕度を拡大することができるものとなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の一成分現像装置のブレードにおいて、特公平6−52449号公報、USP5338895号公報、USP5373353号公報、及びUSP5587551号公報等に開示されている断面略L字状に形成されたブレードの折り曲げ部を当接させる方式では、このような断面略L字状の加工を施し傾斜部を作製する場合に、曲げ加工時の残留応力により歪みが発生し、ブレードの現像ローラへの接触部の真直度を確保することが困難となる。このため、トナー層にブレード表面の凹凸に応じたむらが形成されてしまうという不具合があった。
【0013】
また、上記USP5552867号公報に開示されているブレード先端部の傾斜角度は5°〜15°であり、特開平7−64391号公報や特開平7−239611号公報に開示されている角度も、その内容から上記範囲にほぼ限定されている。
【0014】
しかしながら、本願発明者らの検討によれば、上記の条件下においては、トナーの外添剤におけるトナー表面からの離脱等に起因する流動性の劣化等のトナーの経時劣化によって、トナー付着量が減少し、画像濃度の低下を招くことが明らかになっている。
【0015】
また、上記公報にも開示されている通り、先端傾斜部の長さによりトナー付着量が変化するため、先端傾斜部の長さの寸法公差を厳しくする必要があり、ブレードの作製が困難であった。
【0016】
さらに、上記従来例に示されるように、傾斜部を作製する際に機械的な曲げ加工を行なった場合、曲げ加工時の残留応力による歪みによりブレードの真直度が損なわれてしまい、現像ローラ軸方向に対して均一なトナー層が形成できないという問題があった。
【0017】
また、ブレード材質として圧延材を用いた場合、圧延時の残留応力により歪みが大きくなり、結果的に上記の場合と同様に、ブレードの真直度が損なわれてしまい、現像ローラの軸方向に対して均一なトナー層が形成できないという問題があった。
【0018】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、ブレードにおける現像ローラとの間に形成される一成分現像剤流入部分での開き角度の最適化を図り、一成分現像剤の流動性の変化等の経時劣化に対しても、付着量の非常に安定した現像剤層を形成し得る一成分現像剤を用いた現像装置を提供する一方、傾斜部の寸法公差を緩和し、より作製が容易でかつ安価とし得る一成分現像剤を用いた現像装置を提供することにある。
【0019】
また、本発明の他の目的として、傾斜部を形成すべく機械的な曲げ加工を行なった時の残留応力による歪みを低減し、ブレードの真直度を維持して現像ローラ軸方向に対して均一な現像剤層を形成し得る一成分現像剤を用いた現像装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の一成分現像剤を用いた現像装置は、上記課題を解決するために、感光体に対向しかつ非磁性の一成分現像剤を表面に担持して上記感光体の静電潜像を上記一成分現像剤にて現像させるべく回転移動する現像ローラの表面に押圧接触し、上記現像ローラの表面に上記一成分現像剤の薄層を形成するブレードを備えた一成分現像剤を用いた現像装置において、上記ブレードは現像ローラに面接触されると共に、上記ブレードと現像ローラとの間に一成分現像剤流入部分での開きを形成すべく、ブレードの先端部に傾斜部が形成される一方、上記ブレードは金属薄板で形成されており、ブレードの傾斜部は機械的な曲げ加工により形成されていると共に、上記ブレードにおける現像ローラへの接線と上記開きを有するブレードとの間に形成される開き角度を傾斜角度θとした場合に、30°≦θ≦60°である。
【0021】
即ち、従来においては、断面略L字状に形成されたブレードの折り曲げ部を現像ローラに当接させる方式では、曲げ加工時の残留応力により歪みが発生し、ブレードの現像ローラへの接触部の真直度を確保することが困難となるので、現像剤層にブレード表面の凹凸に応じたむらが形成されてしまうという不具合があった。
【0022】
しかし、本発明によれば、ブレードは現像ローラに面接触される。即ち、ブレードの先端部に傾斜部が形成されるが、ブレードの現像ローラへの当接部分は面接触となっている。
【0023】
従って、折り曲げ部の角を現像ローラに当接させる方式に比べて、現像剤層にブレード表面の凹凸に応じたむらが形成されるのを低減することができる。
【0024】
一方、傾斜部を形成すると共にブレードを現像ローラに面接触させるだけでは、現像ローラ上の現像剤層にブレード表面の凹凸に応じたむらが発生しないようにするために必ずしも十分ではない。
【0025】
そこで、本願発明者らは、現像ローラ上の現像剤層にブレード表面の凹凸に応じたむらが発生しないようにするために、上記むらの発生が、現像ローラの弾性変形を考慮した一成分現像剤流入部分での開き角度に影響することを見い出し、その開き角度と現像剤層に発生するむらとの関係について実験による検討を行った。
【0026】
その結果、上述したように、傾斜角度θについて、30°≦θ≦60°とすることによって、折り曲げ部に発生する残留応力の影響を少なくし、現像剤層のむらを低減し、均一な濃度の画像を得ることができることがわかった。
【0027】
従って、ブレードの真直度を維持して現像ローラ軸方向に対して均一な現像剤層を形成し得る一成分現像剤を用いた現像装置を提供することが可能となった。
【0028】
また、ブレードは金属薄板で形成されており、ブレードの傾斜部は機械的な曲げ加工により形成されている。
【0029】
このため、作製が容易でかつ安価なブレードを提供することができる。
【0030】
さらに、ブレードは、JISG4313(バネ用ステンレス鋼帯)に規定されるSUS301−CSPに3/4H、H若しくはEHの調質処理を施したもの、又はSUS304−CSPに3/4H若しくはHの調質処理を施したものからなっている。
【0031】
この結果、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度を確保し、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好な現像剤層を形成することができる。
【0032】
また、ブレードを形成する際に、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線を有するように曲げ加工を施すことによって、曲げ加工時のブレードの圧延方向を規定する。これにより、ブレード材料に元から存在する圧延時の歪みに対して、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度への影響を最も少なくすることができる。
【0033】
その結果、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度が確保され、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好な現像剤層を形成することができる。
【0034】
また、本発明の一成分現像剤を用いた現像装置は、上記課題を解決するために、上記記載の一成分現像剤を用いた現像装置において、上記ブレードは、曲げ加工前に焼きなまし処理が施されたものであることを特徴としている。
【0035】
上記の発明によれば、ブレードには、曲げ加工前に焼きなまし処理が施される。
【0036】
この結果、曲げ加工前のブレード材に焼きなまし処理を施すことにより、材料の圧延時の歪みを除去し、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度を確保することができる。従って、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0038】
本実施の形態の画像形成装置は、図2に示すように、装置本体の略中央に、ドラム状に形成された感光体1を備えている。
【0039】
この感光体1は、画像形成動作時に矢印方向に一定速度にて回転される。
【0040】
この感光体1の周囲には、この感光体1に対向するように各種の画像形成プロセス手段が配置されている。この画像形成プロセスを構成する手段は、図示しないが、感光体1表面を均一に帯電する帯電装置、画像に応じた光による像を照射する光学系、この光学系により露光されることで感光体1表面に形成された静電潜像を可視像化するための現像装置2、図示しない現像された像(トナーによる像)を適宜搬送されてくるシート状の転写紙に転写する転写装置、転写後に感光体1表面に転写されなかった残留現像剤(トナー)を除去するクリーニング装置、及び感光体1表面に残る帯電電荷を除去する除電装置等であり、これら各手段がこの順序で感光体1の回転方向に配置されている。
【0041】
上記の転写紙は、例えばトレイ又はカセットに多量に収容されており、その収容された転写紙が給紙装置にて1枚ずつ給紙され、上述した転写装置が配置された感光体1と対向する転写領域へと、感光体1表面に形成されたトナー像の先端と一致するように送り込まれ、そのトナー像が転写される。
【0042】
転写後の転写紙は、感光体1より剥離され、定着装置へと送り込まれる。
【0043】
この定着装置は、転写紙上に転写された未定着のトナー像を永久像として定着させるものである。定着装置は、転写紙のトナー像と対向する面に設けられてトナーを溶融し、定着させる温度に加熱されたヒートローラと、このヒートローラにて加熱された転写紙をヒートローラ側へと密着させる加圧ローラ等から構成されている。
【0044】
上記定着装置を通過した転写紙は、画像形成装置外へと排出ローラを介して排出トレイ上に排出処理される。
【0045】
上記図示しない光学系は、画像形成装置が複写機であれば、コピー原稿を光照射し、原稿からの反射光を光像として感光体1に照射つまり露光する。一方、画像形成装置がプリンタやデジタル複写機であれば、光学系は半導体レーザを画像データに応じてON−OFF駆動した光像を照射する。特に、デジタル複写機においては、コピー原稿からの反射光を画像読取センサ(CCD(Charge Coupled Device) 素子等)にて読取った画像データを上記半導体レーザを含む光学系へと入力し、画像データに応じた光像を出力するようにしている。また、プリンタにおいては、他の処理装置、例えばワードプロセッサやパーソナルコンピュータ等からの画像データに応じた光像に変換し、これを照射するようにしている。この光像への変換は、半導体レーザだけでなく、LED(Light Emitting Diode) 素子、液晶シャッタ等が利用される。具体的には、デジタル機では一般にレーザ光が使用され、アナログ機ではランプ光が使用される。
【0046】
以上のようにして、画像形成装置における画像形成動作を開始すれば、感光体1が矢印方向に回転駆動され、帯電装置にて感光体1表面が特定極性の電位に均一帯電される。上記の帯電後に、上述した図示しない光学系により光像が照射され、その光像に応じた静電潜像が感光体1表面に形成される。この静電潜像は、人為的に可視化するための次の現像装置2にて現像される。
【0047】
本実施の形態における現像装置2では、一成分現像剤(トナー)を用いており、このトナーが感光体1表面に形成された静電潜像に例えば静電気力により選択的に吸引されることによって、現像が行われる。
【0048】
このようにして現像された感光体1表面のトナー像は、適宜感光体1の回転に同期して搬送されてくる転写紙に、転写領域に配置された転写装置にて静電転写される。この転写は、トナーの帯電極性と逆の極性にて転写装置が転写紙の背面を帯電させることにより、トナー像を転写紙側へと転移させるものである。
【0049】
転写後、感光体1表面には転写されなかったトナー像の一部が残留し、この残留トナーが、クリーニング装置にて感光体1表面から除去され、感光体1は再利用するために除電装置にて感光体1表面が均一電位、例えば、略0電位に除電される。
【0050】
一方、転写後の転写紙は、感光体1から剥離され、定着装置へと搬送される。
【0051】
この定着装置にて、転写紙上のトナー像は、溶融され転写紙にローラ間の加圧力により圧着され融着される。この定着装置を通過する転写紙は、画像形成済み転写紙として画像形成装置の外部に設けられている排出トレイ等に排出処理される。
【0052】
次に、本実施の形態の特徴部分である現像装置2について説明する。
【0053】
現像装置2は、図2に示すように、例えば非磁性の一成分トナー等の一成分トナーT(以下、単に「トナーT」という)を収容した現像槽20内に、回転可能な現像ローラ21や上記トナーTを現像ローラ21側へと供給するトナー供給ローラ22を備えている。
【0054】
現像槽20内に設けられている現像ローラ21は、一部が露出しており、感光体1に対向して設けられている。また、現像ローラ21は、トナーTを現像領域へ搬送するために、同図に示すように、感光体1と反対方向に回転される。さらに、この現像ローラ21には、上述したトナー供給ローラ22が圧接触されている。
【0055】
上記の現像装置2における動作及びその後の動作について、上述の説明と重複する部分があるが、その詳細を説明する。
【0056】
現像装置2では、図示しないトナータンク(以下、「ホッパ」という)に収められたトナーTは、図示しないアジテータ又はスクリューによって現像槽20内の現像ローラ21近傍に搬送される。
【0057】
現像ローラ21には、上述したように、トナー供給ローラ22が圧接触されているが、このトナー供給ローラ22の回転方向としては現像ローラ21の回転方向とは逆方向となっている。トナー供給ローラ22には、供給バイアス電源3から電圧が印加されていて、この供給バイアス電源3は、一般にはトナーTを現像ローラ21に押す方向となるように電圧を印加する。例えば負極性トナーであればより負極側に大きなバイアス電圧をトナー供給ローラ22に印加する。
【0058】
トナー供給ローラ22によって現像ローラ21に供給されたトナーTは、現像ローラ21の回転動作によってトナー層厚規制部材であるブレード30と現像ローラ21との当接位置に搬送される。現像ローラ21に供給されたトナーTは、ブレード30の所定の設定圧力や設定位置によって所定の帯電電荷量と厚みに規制されて現像領域、つまり感光体1との対向部に搬送され、現像工程に入っていく。
【0059】
また、ブレード30には、ブレードバイアス電源4から電圧が印加されており、通常、トナーTを現像ローラ21に押す方向、例えば負極性トナーであればより負極側に大きなバイアス電圧をブレード30に印加する。しかし、トナーTの電気的耐圧が低く、現像バイアスに影響を与えるような場合には、現像ローラ21と同電位となるようなバイアス電圧を印加することもある。
【0060】
現像工程で使用されなかった現像ローラ21上の未現像トナーTは、現像ローラ21の回転によって現像装置2の現像槽20内に戻っていく。その際、現像領域後かつトナー供給ローラ22手前に設置された電荷除電装置5によって帯電電荷が除去され、トナー供給ローラ22入口の圧接によって剥離回収されて再利用される。
【0061】
一方、感光体1には、上述したように、予め図示しないコロナチャージャー又は接触ローラ帯電装置等の帯電装置によって所望の電位まで表面が帯電されており、別途設けられた図示しない光学系の露光装置によって潜像ポテンシャルが形成される。感光体1は、金属又は樹脂の導電性基体の上にアンダーレイヤーが塗布されており、その上にはキャリア発生層(CGL:Charge Generation Layer)が塗布されている。また、感光体1の最外層にはポリカーボネイトを主成分としたキャリア移動層(CTL:Charge Transport Layer)が薄膜に塗布されている。
【0062】
帯電した感光体1の帯電電位は、露光によってキャリア発生層から発生するキャリアつまり電荷でキャンセルされて、前述の静電ポテンシャルの形成に至る。
【0063】
感光体1上に形成された静電潜像は、回転移動して現像ローラ21との対向領域に搬送される。現像領域では、感光体1に、少なくともその表面が弾性部材で形成された導電性の上記現像ローラ21が圧接されており、前述の工程の通り、予め所望の値に帯電及び層厚制御されたトナーTが潜像パターンに従って感光体1に移動し、顕像化される。
【0064】
その後は、前述したように、感光体1の潜像ポテンシャルをトナーTにより顕像化した後、感光体1は回転移動して、図示しない転写装置の設置されている転写領域に搬送される。そして、図示しない給紙装置によって給紙された転写紙は、転写領域に搬送されて感光体1上のトナー像と同期して接触する。
【0065】
転写装置には、高圧電源を具備したチャージャー型のものや接触ローラ型のものがあり、いずれかの手段によって、転写装置は、感光体1のトナーTを転写紙に移動する極性の電圧を印加し、感光体1のトナー像を転写紙に転写する。転写紙は、トナー像が転写された後、搬送されて、一般には定着装置によって転写紙上に融解及び定着されて排紙される。
【0066】
一方、転写領域通過後の感光体1上に残留した未転写トナーTは、図示しないクリーニング装置によって感光体1から除去され、残留電荷を除電する図示しない光除電ランプ等の除電装置によって電位のリフレッシュが行われて始めの工程に続いていく。
【0067】
次に、現像装置2の各部についてより詳細に説明する。
【0068】
現像ローラ21には、軸である金属又は低抵抗樹脂の芯金に、比誘電率約10程度の弾性部材が被覆されている。現像ローラ21表面の弾性部材としては、エチレンプロピレンジエンゴム(以下、「EPDM」という)、ウレタン、シリコン、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴム等から選択された樹脂に、電気抵抗調整材料として導電性微粒子、カーボン又はTiO2 のいずれか一つ又は複数を用いて分散混合した分散型抵抗調整樹脂をベースにしたものや、前述の樹脂にイオン性導電材料、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム及び塩化ナトリウム等の無機イオン性導電物質、若しくは変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート及びオクタデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩等の有機イオン性導電物質等の、いずれか一つ若しくは複数を用いた電気的抵抗調整樹脂をベースにしたものが適切である。
【0069】
また、現像ローラ21は、さらに弾性を得るため発泡・混合工程において発泡剤を用いる場合があり、その際用いる発泡剤としては、例えばポリジアルキルシロキサン及びポリシロキサン−ポリアルキレンオキシドブロック共重合体等のシリコン系界面活性剤が適切である。
【0070】
トナー供給ローラ22は、現像ローラ21と同様な素材を用いており、電気的抵抗の調整も現像ローラ21と同様の抵抗調整材料で可能である。また、トナー供給ローラ22は弾性をさらに大きくするために、発泡させた素材を用いており、発泡剤の量を現像ローラ21よりも多くして製造する。
【0071】
現像ローラ21又はトナー供給ローラ22に電気抵抗調整材料として用いるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積20m2 /g以上かつ130m2 /g以下でDBP吸油量60ml/g以上かつ120ml/g以下のカーボンブラック、例えばISAF、HAF、GPF及びSRF等を、ポリウレタン100重量部に対して0.5部以上かつ15部以下として混合する。但し、場合によっては、70部程度として混合する。
【0072】
上記の電荷除電装置5としては、コロナチャージャーや接触剥離回動部材等が考案されているが、除電部材として板状の弾性部材を用いる場合には、ナイロン、PET、PTFE含有樹脂及びポリウレタン等を基材として、カーボンを電気抵抗調整材料として適当な電気抵抗にして、除電バイアス電源6からの電気供給により行う。
【0073】
このとき用いるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積20m2 /g以上かつ130m2 /g以下で、DBP吸油量60ml/g以上かつ120ml/g以下のカーボンブラック、例えばISAF、HAF、GPF及びSRF等のファーネス又はチャンネルブラック等を、ポリウレタン100重量部に対して10部以上として混合する。但し、場合によっては70部程度として混合する。この配合は、上記ポリウレタンだけに限らず、ナイロンやPETその他の樹脂でも同様である。
【0074】
一成分現像剤であるトナーTとしては、スチレン−アクリル共重合体80〜90重量部、カーボンブラック5〜10重量部、外添剤としてSiO2 0.5〜1.5重量部、荷電制御剤0〜5重量部の組成からなる平均粒径5〜10μmの負帯電トナーが用いられる。但し、正帯電トナーであっても全く問題はなく、モノクロの複写機及びプリンタ用の黒トナーのみならずカラー複写機及びプリンタ用のカラートナーにも応用可能であることはもちろんである。
【0075】
さらに、非磁性一成分トナーTは上記の組成に限定されるものではなく、以下に示すような組成であっても本実施の形態に用いることができる。
【0076】
即ち、主樹脂である熱可塑性樹脂としては、スチレン−アクリル共重合体以外に、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエステル、低分子量ポリプロピレン、エポキシ、ポリアミド及びポリビニルブチラール等であってもかまわない。
【0077】
着色剤としては、黒色用ではカーボンブラック以外にファーネスブラック、ニグロシン系染料及び含金属染料等が使用できる。また、カラートナー用の着色剤としては、黄色用ではベンジジン系黄色顔料、フォノンイエロー、アセト酢酸アニリド系不溶性アゾ顔料、モノアゾ顔料、アゾメチン系色素等であって良く、マゼンタ用ではキサンテン系マゼンタ染料、リンタングステンモリブデン酸レーキ顔料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料と有機カルボン酸から成る色材、チオインディゴ、ナフトール系不溶性アゾ顔料等であって良く、さらに、シアン用では銅フタロシアニン系顔料等であっても良い。
【0078】
外添剤としては、SiO2 以外にコロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンやそれらの混合物であってもかまわない。
【0079】
荷電制御剤としては、負帯電トナー用として、アゾ系含金染料、有機酸金属錯塩及び塩素化パラフィン等が用いられる一方、正帯電トナー用としてはニグロシン系染料、脂肪酸金属塩、アミン及び4級アンモニウム塩等が用いられる。
【0080】
トナー層厚規制部材であるブレード30は、板厚0.05以上かつ0.2mm以下の金属板であり、その先端近傍で現像ローラ21に当接するようになっている。
【0081】
上記ブレード30は、一端が現像装置2に固定されており、他方の端部を自由端として現像ローラ21に面接触にて当接するようになっている。そして、ブレード30が弾性変形することにより所定の圧力で現像ローラ21上のトナー層を所定の帯電電荷量と厚みに規制する。また、ブレード30の現像ローラ21に当接する先端部は、現像ローラ21から遠ざかる方向に微少量傾斜した面、つまり傾斜部30aを有している。
【0082】
ブレード30の材質は、通常、バネ性を有する材料を用いており、例えば、SUP等のバネ鋼、SUS301、SUS304、SUS420J2、SUS631等のステンレス鋼、並びにC1700、C1720、C5210及びC7701等の銅合金が用いられる。
【0083】
次に、上記ブレード30についてより詳細に説明する。
【0084】
図2に示すように、感光体1は、導電性基材が接地され、表面電位が−550Vに帯電された直径65mmの負帯電感光体であり、矢印方向に周速190mm/sで回転している。
【0085】
一方、直径34mmの現像ローラ21は、矢印方向に周速285mm/sで回転しており、直径18mmのステンレスのシャフトを介して現像バイアス電源7により現像バイアス電圧−450Vが印加され、現像ニップ幅約2mmとなるように感光体1にトナー層を介して圧接されている。
【0086】
現像ローラ21の材質は、カーボンブラック等の導電化剤が添加されたものであって、体積抵抗率約106 Ωcm、SRIS0101(日本ゴム協会規格)に準ずるアスカーC硬度60〜70度、及びJISB0601(表面粗さ)に準ずる中心線平均粗さRa=約1.0μmの導電性ウレタンゴムからなっている。
【0087】
直径20mmのトナー供給ローラ22は、接触深さ0.5mmにて現像ローラ21に接触し、矢印方向に周速170mm/sで回転しており、直径8mmのステンレスのシャフトを介して供給バイアス電源3により供給バイアス電圧−550Vが印加されている。
【0088】
また、トナー供給ローラ22の材質は、体積抵抗率約105 Ωcm、セル密度約3〜4個/mmの導電性ウレタンフォームからなり、このトナー供給ローラ22は、トナー撹拌と現像後のトナー除去の役割も兼ねている。
【0089】
上記トナー供給ローラ22にて負に予備帯電された非磁性一成分トナーTが現像ローラ21の表面に塗布された後、ブレードバイアス電源4にてブレードバイアス電圧−550Vが印加され、現像ローラ21の回転方向上流側に自由端を有する片持ち板バネ構造の厚み0.1mmのステンレス板のブレード30にてトナー付着量0.6〜0.8mg/cm2、及びトナ−帯電量−10〜−20μC/gに規制し、接触反転現像を行う。
【0090】
ここで、上記トナー付着量とは、現像ローラ21の表面積aに担持されるトナー質量から導かれる単位面積当たりのトナー量(=m/a)をいう。また、トナ−帯電量とは、質量m(mg)のトナーTに保持される帯電電荷量q(μC/g)から導かれる単位質量当たりのトナー帯電量(=q/m)をいう。
【0091】
尚、同図においては図示されていないが、現像ローラ21及びブレード30の両端部にはトナーTの漏れを防止するためのシールがあり、厚さ2mmのポリウレタンフォームが現像ローラ21の周面からブレード30の裏面に沿って12mm幅にて現像装置2のフレームとの間に設けられている。
【0092】
【実施例】
〔実施例1〕
上記の構成を有するトナー層厚規制部材であるブレード30について、検討した結果を以下に示す。
【0093】
ブレード30は、図2に示すように、現像ローラ21の長手方向に沿って設けられるバネ性を有する金属板にてなっている。そして、上述したように、一端が現像装置2に固定される一方、他方の端部が垂下され自由端として現像ローラ21に面接触にて当接するようになっており、かつその現像ローラ21に当接する先端部が、現像ローラ21に当接した後、遠ざかる方向に微少量傾斜した傾斜部30aを有している。従って、断面略くの字状になっている。
【0094】
ブレード30は、図1に示すように、現像ローラ21表面を所定の当接圧f=約20gf/cmにて押圧している。これによって、ブレード30は、現像ローラ21への当接圧fと現像ローラ21の径及び弾性により定まるニップ幅wにて、ブレード30と現像ローラ21との間に担持されるトナーTを帯電し薄層に形成している。尚、本実施例では、上記のニップ幅wは、約1mmとなっている。
【0095】
ここで、本実施例においては、同図に示すように、現像ローラ21のブレード30との接触面における接線とブレード30の傾斜部30aとのなす開き角度を傾斜角度θとし、傾斜部30aの長さを先端傾斜部長さSとして、この傾斜角度θの最適条件を検討した。
【0096】
最適条件の検討としては、ポリエステルを主樹脂として用いた平均粒径7μmのトナーTを現像装置2に適用した場合の、現像ローラ21上の単位面積当たりのトナー重量、つまりトナー付着量(m/a)に対する傾斜角度θの影響を求めた。具体的には、トナーTの経時劣化の影響を明らかにするため、初期と10時間連続空転させた後のトナーTの現像ローラ21へのトナー付着量(m/a)を求めた。
【0097】
その結果、図3に示すように、傾斜角度θが30°未満の領域においては、連続空転に伴う流動性の劣化のため、トナー付着量(m/a)は減少している。しかし、傾斜角度θが30°から90°の範囲においては、このようなトナー付着量(m/a)の低下が認められず、トナーTの経時劣化に対しても非常に安定したトナー層が形成できることが分かった。
【0098】
次に、ポリエステルを主樹脂として用いた平均粒径7μmのトナーTの現像ローラ21上のトナー付着量(m/a)に対する傾斜角度θの影響を、10°から90°の範囲で変化させた場合について検討した。
【0099】
具体的には、ブレード30の傾斜部30aにおける先端傾斜部長さSを、300μm、500μm及び1000μmの3水準とし、トナー付着量(m/a)と傾斜角度θとの関係を求めた。
【0100】
その結果、図4に示すように、傾斜角度θが大きくなるに伴って先端傾斜部長さSの差によるトナー付着量差が少なくなり、傾斜角度θが30°以上になると、どの水準においても所望のトナー付着量0.6〜0.8mg/cm2 が得られている。
【0101】
これは、傾斜角度θを30〜90°の範囲に設定することにより、先端傾斜部長さSのトナー付着量(m/a)に対する影響を緩和することができることを示しているだけでなく、傾斜角度θについても、同様に、トナー付着量(m/a)への影響が緩和されていることを示している。
【0102】
この先端傾斜部長さSの影響について、より詳細に検討した。
【0103】
具体的には、傾斜角度θ=10、30、60°の各ブレード30について、トナー付着量(m/a)に対する先端傾斜部長さSの影響について検討した。
【0104】
その結果、図5に示すように、傾斜角度θ=10°の場合、トナー付着量(m/a)は、先端傾斜部長さSが長くなるに伴って増加する傾向を示し、所望のトナー付着量0.6〜0.8mg/cm2 に設定するためには、先端傾斜部長さSを300μm±100μmにて作製しなければならず、ブレード30の製造時の公差を厳しく設定しなければならなかった。
【0105】
しかしながら、傾斜角度θ=30°以上に設定すれば先端傾斜部長さSがどのような値を取った場合にも、所望のトナー付着量0.6〜0.8mg/cm2 を達成できることがわかる。
【0106】
即ち、傾斜角度θを30°≦θ≦90°に設定することにより、ブレード30の傾斜部30aにおける寸法公差を緩和できることがわかった。
【0107】
このように、本実施の形態のブレード30は、現像ローラ21に面接触される。また、ブレード30と現像ローラ21との間にトナーT流入部分での開きを形成すべく、ブレード30の先端部に傾斜部30aが形成される。そして、ブレード30における現像ローラ21への接線と上記開きを有するブレード30との間に形成される開き角度を傾斜角度θとすると、30°≦θ≦90°となっている。
【0108】
即ち、本願発明者らは、所望のトナー付着量(m/a)を得るためには、現像ローラ21の弾性変形を考慮したトナーT流入部分での開き角度が支配的であることを見い出す一方、トナーTの流動性の変化等の経時劣化に対して、トナー付着量(m/a)の非常に安定したトナー層を形成し得る開き角度について実験による検討を行った。
【0109】
その結果、上述したように、傾斜角度θについて、30°≦θ≦90°とすることによって、ブレード30における現像ローラ21との間に形成されるトナーT流入部分での開き角度の最適化を図り、トナーTの流動性の変化等の経時劣化に対しても、トナー付着量(m/a)の非常に安定したトナー層を形成し得る現像装置2のブレード30を提供することが可能となった。
【0110】
また、30°≦θ≦90°を満足することによって、ブレード30の現像ローラ21への当接に際して、傾斜部30aの先端傾斜部長さSの変動によるトナー付着量(m/a)に対する影響を緩和することができることが分かった。
【0111】
この結果、傾斜部30aの寸法公差を緩和し、より作製が容易でかつ安価とし得る現像装置2のブレード30を提供することが可能となった。
【0112】
参考例
参考例では、ブレード30の板厚を0.1mm、材質をC5210とし、先端傾斜部長さSを1mm、傾斜角度θを5°〜90°とし、ブレード30を機械的な曲げ加工により作製した。
【0113】
このとき、現像ローラ21上のトナー層のむらを観察すると、表1のようになった。
【0114】
【表1】
Figure 0003691249
【0115】
即ち、傾斜角度θが70°以上では、折り曲げ部の加工により発生する残留応力のため歪みが発生し、ブレード30の全幅約300mmにおいて10〜20mm幅の歪みが発生した。この歪みは、ブレード30を現像装置2に取り付け固定した場合にも解消せず、ブレード30の現像ローラ21への当接部の真直度が悪化したことにより、現像ローラ21上のトナー層の付着量にむらを生じたものと思われる。
【0116】
一方、傾斜角度θを60°以下に設定した場合、曲げ加工に起因する若干の歪みは発生するものの、実際の現像装置2に適用した場合、むらの殆ど無い良好なトナー層が得られた。
【0117】
実施例2
本実施例では、ブレード30の材質をJISG4313(バネ用ステンレス鋼帯)に規定するSUS301−CSPに3/4H、H又はEHの調質処理を施したものや、SUS304−CSPに3/4H又はHの調質処理を施したものを用いた。
【0118】
これによって、それ以外の金属材料、例えばC5210に代表されるバネ用リン青銅や、調質処理を施していないSUS301やSUS304等を用いた場合に比較して、機械的な曲げ加工により形成した傾斜部30aの形状精度を良好に形成することができ、ブレード30の折り曲げ部の真直度が向上し、現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができた。
【0119】
また、本実施例では、図6に示すように、ブレード30の傾斜部30aを機械的な曲げ加工により形成する場合に、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線30bを有するように、曲げ加工を施した。
【0120】
その結果、圧延方向と平行な方向に曲げ線を有するように曲げ加工を施した場合に比較して、ブレード30の曲げ線30bの真直度が向上し、前記現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができた。
【0121】
さらに、ブレード30に用いる圧延材料に対して、曲げ加工前にTA(テンション・アニーリング)処理、つまり焼きなまし処理を施すことにより、未処理の材料と比較して、ブレード30の現像ローラ21への当接部の真直度が向上し、現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができた。
【0122】
このように、本実施の形態のブレード30は、JISG4313(バネ用ステンレス鋼帯)に規定されるSUS301−CSPに3/4H、H若しくはEHの調質処理を施したもの、又はSUS304−CSPに3/4H若しくはHの調質処理を施したものからなっている。
【0123】
この結果、ブレード30の現像ローラ21への当接面の真直度を確保し、現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができる。
【0124】
また、本実施の形態のブレード30では、ブレード30を形成する際に、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線30bを有するように曲げ加工を施すことによって、曲げ加工時のブレード30の圧延方向を規定する。これにより、ブレード30の材料に元から存在する圧延時の歪みに対して、ブレード30の現像ローラ21への当接面の真直度への影響を最も少なくすることができる。
【0125】
その結果、ブレード30の現像ローラ21への当接面の真直度が確保され、現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができる。
【0126】
また、本実施の形態のブレード30には、曲げ加工前に焼きなまし処理が施される。
【0127】
この結果、曲げ加工前のブレード材に焼きなまし処理を施すことにより、材料の圧延時の歪みを除去し、ブレード30の現像ローラ21への当接面の真直度を確保することができる。従って、現像ローラ21の軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができる。
【0128】
尚、これらの実施の形態及び実施例において、現像ローラ21は、前述の如く、金属又は低抵抗樹脂の芯金からなる軸に、比誘電率約10程度の弾性部材が被覆されている弾性ローラとしていたが、必ずしもこれに限らず、現像ローラ21はその表面にトナーTを担持し、感光体1に対して潜像を可視化するものであれば良い。例えば、駆動ローラと、この駆動ローラに外装された厚さ0.05〜0.25mmの可撓性の樹脂、金属又はそれらの複合体からなる薄膜スリーブにより構成されている場合にも本発明は適用可能である。また、現像ローラ21が樹脂、金属又はそれらの複合体からなる剛体ローラであっても良い。
【0129】
また、本実施の形態及び実施例においては、感光体1と現像ローラ21とが圧接して現像を行ういわゆる接触現像方式を採用しているが、必ずしもこれに限らず、感光体1と現像ローラ21とがその対向部において所定量離間し、その領域にて現像を行ういわゆる非接触現像方式にも適用可能であることは言うまでもない。
【0130】
また、トナー供給ローラ22は、現像槽20の形状を最適化し、トナー流路及びトナー圧をコントロールすることによって、現像ローラ21から離間させたり又は無くしたりすることが可能である。
【0131】
また、ブレード30の傾斜面の作製方法は、切削や研磨等のいわゆる機械的な除去加工や成型加工等が適用可能である。
【0132】
【発明の効果】
本発明の一成分現像剤を用いた現像装置は、以上のように、ブレードは現像ローラに面接触されると共に、上記ブレードと現像ローラとの間に一成分現像剤流入部分での開きを形成すべく、ブレードの先端部に傾斜部が形成される一方、上記ブレードは金属薄板で形成されており、ブレードの傾斜部は機械的な曲げ加工により形成されていると共に、上記ブレードにおける現像ローラへの接線と上記開きを有するブレードとの間に形成される開き角度を傾斜角度θとした場合に、30°≦θ≦60°である。
【0133】
それゆえ、ブレードは現像ローラに面接触される。即ち、ブレードの先端部に傾斜部が形成されるが、ブレードの現像ローラへの当接部分は面接触となっている。従って、折り曲げ部の角を現像ローラに当接させる方式に比べて、現像剤層にブレード表面の凹凸に応じたむらが形成されるのを低減することができる。
【0134】
また、傾斜角度θについて、30°≦θ≦60°とすることによって、折り曲げ部に発生する残留応力の影響を少なくし、現像剤層のむらを低減し、均一な濃度の画像を得ることができる。
【0135】
従って、ブレードの真直度を維持して現像ローラ軸方向に対して均一な現像剤層を形成し得る一成分現像剤を用いた現像装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0136】
また、ブレードは金属薄板で形成されており、ブレードの傾斜部は機械的な曲げ加工により形成されている。このため、作製が容易でかつ安価なブレードを提供することができるという効果を奏する。
【0137】
また、上記ブレードは、JISG4313に規定されるSUS301−CSPに3/4H、H若しくはEHの調質処理を施したもの、又はSUS304−CSPに3/4H若しくはHの調質処理を施したものからなるものである。
【0138】
それゆえ、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度を確保し、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好な現像剤層を形成することができるという効果を奏する。
【0139】
また、上記ブレードは、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線を有するように曲げ加工を施して形成されているものである。
【0140】
それゆえ、ブレードを形成する際に、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線を有するように曲げ加工を施すことによって、曲げ加工時のブレードの圧延方向を規定する。これにより、ブレード材料に元から存在する圧延時の歪みに対して、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度への影響を最も少なくすることができる。
【0141】
その結果、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度が確保され、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好な現像剤層を形成することができるという効果を奏する。
【0142】
また、本発明の一成分現像剤を用いた現像装置は、以上のように、上記記載の一成分現像剤を用いた現像装置において、上記ブレードは、曲げ加工前に焼きなまし処理が施されたものである。
【0143】
それゆえ、曲げ加工前のブレード材に焼きなまし処理を施すことにより、材料の圧延時の歪みを除去し、ブレードの現像ローラへの当接面の真直度を確保することができる。従って、現像ローラの軸方向全幅にわたって良好なトナー層を形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における一成分現像剤を用いた現像装置の実施の一形態を示すものであり、ブレード形状、及びブレードが現像ローラに当接している状態を示す概略構造図である。
【図2】 上記現像装置の全体を示す概略構造図である。
【図3】 上記ブレードにおける、初期と10時間連続空転したときの傾斜角度θとトナー付着量(m/a)との関係を示すグラフである。
【図4】 上記ブレードにおける、先端傾斜部長さSを変化させたときの傾斜角度θとトナー付着量(m/a)との関係を示すグラフである。
【図5】 上記ブレードにおける、傾斜角度θを変化させたときの先端傾斜部長さSとトナー付着量(m/a)との関係を示すグラフである。
【図6】 上記ブレードにおける、薄板の圧延方向と曲げ方向の関係を示した模式図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 現像装置
21 現像ローラ
22 トナー供給ローラ
30 ブレード
30a 傾斜部
30b 曲げ線
θ 傾斜角度(開き角度)
f 当接圧
S 先端傾斜部長さ
T トナー(一成分現像剤)
w ニップ幅

Claims (2)

  1. 感光体に対向しかつ非磁性の一成分現像剤を表面に担持して上記感光体の静電潜像を上記一成分現像剤にて現像させるべく回転移動する現像ローラの表面に押圧接触し、上記現像ローラの表面に上記一成分現像剤の薄層を形成するブレードを備えた一成分現像剤を用いた現像装置において、
    上記ブレードは現像ローラに面接触されると共に、上記ブレードと現像ローラとの間に一成分現像剤流入部分での開きを形成すべく、ブレードの先端部に傾斜部が形成される一方、
    上記ブレードは、JISG4313に規定されるSUS301−CSPに3/4H、H若しくはEHの調質処理を施したもの、又はSUS304−CSPに3/4H若しくはHの調質処理を施したものからなるステンレス薄板で形成されており
    ブレードの傾斜部は、薄板材料の圧延方向に対して垂直な方向に曲げ線を有するように機械的な曲げ加工を施して形成されていると共に、
    上記ブレードにおける現像ローラへの接線と上記開きを有するブレードとの間に形成される開き角度を傾斜角度θとした場合に、
    30°≦θ≦60°
    であることを特徴とする一成分現像剤を用いた現像装置。
  2. 上記ブレードは、曲げ加工前に焼きなまし処理が施されたものであることを特徴とする請求項1記載の一成分現像剤を用いた現像装置。
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