JP3653175B2 - 現像装置及び該装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び該装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機やファクシミリ装置のプリンタ部、またデジタルプリンタ、プロッタ等に適用され、特に着色剤であるトナーにて可視画像を形成するための現像装置、及びその現像装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリ等から出力される電気的信号、つまり画像情報を、紙等の記録材上に可視画像として形成する方法として、インクを用いるインクジェット方式やインクを溶融転写する熱転写方式、昇華する方式、そして電子写真方式にて着色剤であるトナーによる画像形成方法がよく知られている。
【0003】
近年の高速化、高画質化に伴い、感光体に光を照射して感光体上にトナー像を形成し、紙等の記録媒体上に転写する電子写真方式が一般的に採用されている。これは画像情報をレーザやLEDヘッドを用いて光に変換し、この光を予め均一に帯電しておいた感光体に照射し、感光体表面に光強度に応じた静電潜像を形成し、この静電潜像にトナー担持体に格納されたトナーを接触又は飛翔させて、感光体表面にトナー像を形成し、このトナー像を記録媒体に電気的に吸着させ、かかる後、感光体より剥離した記録媒体を、圧力と熱の両方を加えるか、若しくは何れか一方を加えて記録媒体にトナー像を定着させている。
【0004】
これに対して、感光体などを必要とせずシート等の記録媒体上に直接可視画像を形成する画像形成装置が提案されている。例えば、特開平8−129300号公報には、着色剤であるトナーを担持体上に保持し、そのトナーを対向する背面電極との間で選択的に飛翔させて、背面電極の位置に適宜搬送されるシート等の記録媒体上にトナーを直接付着させ、所望の画像を得るようにしている。上記トナー担持体と背面電極の間には、トナーを選択的に飛翔制御するためのトナーが通過できる通過口が形成され、その通過口(ゲート)の周囲に通過を制御する電位が供給される制御電極を設けた制御電極基板を配置している。そして、制御電極への供給電圧を制御することで、トナー担持体に担持されているトナーを選択的に飛翔制御するようにしている。
【0005】
このようなトナーを選択的に飛翔させシート等の記録媒体にトナー画像を直接形成してなる画像形成装置としては、その他にも特開平6−328764号公報、特開平7−128898号公報、また特開平6−284263号公報等にて提案されている。
【0006】
また、特開昭63−246259号公報には、図8に示すように、トナー担持体101を含む現像装置100に対して背面電極99を対向配置し、現像装置100を構成するトナー担持体101と背面電極99との間にトナー担持体101に担持されたトナー102を選択的に背面電極99側へと飛翔させるための制御電極基板98を配置している。制御電極基板98は、絶縁基板97のトナー担持体側の面に1枚のシールド電極96を設け、背面電極99側の面に個々の画像データに応じた飛翔信号が選択的に供給される制御電極95を設け、それらを制御電極95に対応して貫通するトナーの通過口となるゲート94を形成して構成されている。
【0007】
そのため、トナー担持体101表面に担持されたトナー103は、制御電極が接地電位になった時に背面電極102側へと飛翔し、背面電極102に密着するように搬送手段93を介して搬送されるシート等の記録紙92上に付着し、トナーによる可視画像91を形成するようにしている。
【0008】
ここで、トナー担持体101を含む現像装置100は、図に示すようにトナー102から構成される現像剤を貯蔵したホッパー103に対応して設けられた磁気ブラシローラ104にてトナー担持体101へとトナー102を供給するようにしている。この現像装置100については、直接記録紙92にトナーを付着させて可視画像91を形成するようにしているが、電子写真方式における電子写真感光体上に形成される静電潜像を現像する現像装置としても利用できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術、すなわち上記各公開公報に記載されるような画像形成装置においては、トナーを帯電させ、そのトナーを直接記録紙に選択的に飛翔制御させて現像するか、あるいは電子写真感光体に形成された潜像を現像するために利用される。
【0010】
しかし、例えば上述した各公報記載のトナーを、記録媒体に選択的に飛翔させて、記録媒体上に直接可視画像を形成するものにおいて、トナーを供給する現像装置においては、トナーを最良の状態で画像形成位置、特に現像位置へと良好に搬送するものではない。特に、トナーは例えば決められた極性に帯電され、その帯電量が一定であれば、良好なる画像を形成できるものの、その帯電量が一定せず、不均一な場合には、例えばトナー飛翔等を画像データに応じて制御できず、画質の悪い画像しか提供できなくなる。
【0011】
この点、図8に示す現像装置によれば、磁気ブラシローラ104側からトナー担持体101へとトナー102を送り込むために、所定の電界を作用させて行えるようにしている。例えば、磁気ブラシローラ104には、キャリアとトナー混合物である現像剤が保持され、これがトナー担持体101との間で所定の電圧が供給されることでトナー102がトナー担持体101側へと転移されるようにしている。
【0012】
そのため、トナー担持体101には、所定の極性の帯電トナー102が供給され現像に寄与、例えば飛翔型の画像形成装置においてトナー飛翔に寄与される。この磁気ブラシ104とトナー担持体101との間に直流電圧が供給され、所定の電界によりトナーがトナー担持体側へと転移される。
【0013】
ここで、電界強度によっては、トナー担持体101に転移されたトナーが、制御電極基板98を介して背面電極99との間での現像、つまりトナー飛翔が困難になることは否定できない。また、磁気ブラシローラ104からトナー担持体101へのトナーの転移制御を直流電圧を供給して行っているが、トナー担持体101側での現像に寄与するトナー102と、現像に寄与しなかったトナーの間で帯電量の大きな差異が生じ、一様な現像を行えなくなる。これは、トナー担持体101側に転移したトナー102は、すべてにおいて現像に寄与されることはなく、現像後にトナー担持体101に残り、そのトナーは磁気ブラシローラ104と対向接触する領域で新たにトナー補給される時に、そのトナーと入れ替わることもない。そのため、残留したトナーとの間での帯電量等の大きさ差異により、新たに供給されるトナー102にて現像が行われる傾向にあり、トナー担持体101に担持されたトナー全体で安定した現像を行えなくなる。つまり、一様な画像濃度を望めなくなり、画質状態が低下するものと予測できる。
【0014】
また、トナー飛翔制御により直接記録紙に可視画像を形成する場合、上述したようにトナー102はトナー担持体101に担持される時に、徐々に担持されるトナーの充填率、すなわちトナー密度が高くなる。その結果、背面電極99や制御電極95に供給するトナー飛翔させる電圧を高くすることで、所定量の飛翔トナーを確保することが必要となる。これに対し、図8の例ではトナー担持体101に交流電圧を重畳させることで、トナー飛翔を確保できるようにしているが、その交流電圧等を別に必要とすると同時に、高い電圧を必要とする。
【0015】
本発明は、上述した問題を解決するための簡単な手段により、トナー担持体上に担持されるトナーを例えばクラウド状にして供給するようにし、トナーの密度状態を低くし、良好なる現像を行える現像装置を提供することを目的とする。
【0016】
特に本発明は、トナー担持体上のトナーの帯電量を安定させ、現像を良好に、かつ画質劣化ない画像を提供するものである。
【0017】
また、本発明の目的は、トナーを飛翔させて直接記録媒体上に可視画像を形成するような画像形成装置において、現像装置にてトナーを飛翔位置(現像位置)へと送り込む時に、トナーの帯電量、及び密度状態を良好に保ち、供給する電圧等を低く抑えるようにしても良好なる可視画像を提供することにある。
【0018】
さらに、本発明はトナーの帯電量を一様にするために、現像後のトナーを確実に回収し、再度現像に寄与するように確実なる循環を行い、トナーの帯電量に大きさ差を作らず、現像を良好に、かつ画質を常時安定させることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するための本発明の請求項1記載の現像装置は、所定の極性に帯電させたトナーを担持し、該担持したトナーを現像位置へと搬送し、トナーによる現像を行って可視画像を形成してなる現像装置において、
上記トナー担持体と、上記トナー担持体にトナーを供給するためのトナーが一定量担持されてなる供給用担持体を、一定間隔を隔てて配置し、
該供給用担持体における、トナーが上記トナー担持体へ転移する位置に対応して、トナーを剥離する剥離部材を設け、剥離したトナーを上記トナー担持体に転移させるようにし、
現像位置の下流位置に除去部材を設け、現像位置を通過後に、トナー担持体からトナーを除去するようにしたものであって、
上記除去部材は、
一端が、除去されたトナーを一旦回収するための回収容器の一側壁に固定され、自由端側が上記トナー担持体の外周面に圧接されており、
上記トナー担持体は、
円筒状のスリーブの表面にトナーに対して離型性のよい樹脂がコーティングされ、表面が上記供給用担持体より滑らかに形成され、現像位置へとトナーを送り込み、
上記供給用担持体は、
上記供給用担持体に担持されるトナーの層の厚さを規制し、自由端が供給用担持体に弾性的に圧接し、所定の極性の電荷を摩擦によって付加するドクターブレードを備え、更に、上記供給用担持体に圧接され、補給されるトナーを、上記供給用担持体に供給する供給ローラを備えるものであり、
上記剥離部材は、
一端が固定され、自由端側が上記供給担持体表面に圧接されており、
記トナー担持体及び上記供給用担持体を同電位に設定することを特徴とする。
【0020】
このような構成によれば、トナー担持体へのトナーを供給するために、供給用担持体より一旦担持されたトナーを剥離し、その状態でトナーがトナー担持体側へ転移される。この時、担持されたトナーは、剥離される時にクラウド状態となり、トナー担持体側へと転移され、トナー担持体に担持されたトナーの密度状態は低く抑えることが可能なる。その結果、トナー担持体に担持されたトナーを、現像位置へと搬送することで、最良なる状態での現像が行われ、濃度低下のない画質の良好なる可視画像を得ることができる。またこの時、帯電された所定量の帯電電荷が付与されたトナーがトナー担持体側へと転移される。しかし、帯電量が異常に高いもの等は、トナー担持体側へと転移されず、安定した現像を可能にしている。しかも、トナー担持体側でトナーを帯電させる必要がなくなるため、トナー密度を高めることもなく、上述したように良好なトナー密度状態で現像位置へとトナーを搬送し、安定した現像を維持できる。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、所定の極性に帯電させたトナーを担持し、該担持したトナーを現像位置へと搬送し、トナーによる現像を行って可視画像を形成してなる現像装置において、
上記トナー担持体と、上記トナー担持体にトナーを供給するためのトナーが一定量担持されてなる供給用担持体を、一定間隔を隔てて配置し、
該供給用担持体における、トナーが上記トナー担持体へ転移する位置に対応して、トナーを剥離する剥離部材を設け、剥離したトナーを上記トナー担持体に転移させるようにし、
現像位置の下流位置に除去部材を設け、現像位置を通過後に、トナー担持体からトナーを除去するようにしたものであって、
上記除去部材は、
一端が、除去されたトナーを一旦回収するための回収容器の一側壁に固定され、自由端側が上記トナー担持体の外周面に圧接されており、
上記トナー担持体は、
円筒状のスリーブの表面にトナーに対して離型性のよい樹脂がコーティングされ、表面が上記供給用担持体より滑らかに形成され、現像位置へとトナーを送り込み、
上記供給用担持体は、
上記供給用担持体に担持されるトナーの層の厚さを規制し、自由端が供給用担持体に弾性的に圧接し、所定の極性の電荷を摩擦によって付加するドクターブレードを備え、更に、上記供給用担持体(23)に圧接され、補給されるトナーを、上記供給用担持体に供給する供給ローラを備えるものであり、
上記剥離部材は、
一端が固定され、自由端側が上記供給担持体表面に圧接されており、
記トナー担持体及び上記供給用担持体との間に形成する電界を100V/mm以下に設定し、剥離部材にて剥離したトナーをトナー担持体側へと転移させるようにしたことを特徴とする。
の時、上記トナー担持体及び供給用担持体との間に形成する電界を100V/mm以下に設定し、剥離部材にて剥離したトナーをトナー担持体側へと転移させるようにできる。つまり、低い電界にてトナーをトナー担持体側へと転移されることが可能となり、トナー担持体側に担持されたトナーの密度をより低く抑制でき、よってより安定した現像を可能にしている。また、電界が低いために、高圧回路やリーク等の問題を合わせて解消できる。
【0023】
また、請求項3記載の発明によれば、上記現像装置を画像形成装置に使用することができる。
【0029】
つまり、画像形成装置においても、本発明の構成による現像装置を備えることで、最良なる状態でのトナーを現像位置へと搬送することで、潜像に応じた可視画像を良好に行える。そのため、本発明の現像装置においては、トナー飛翔制御を行うものだけでなく、一旦形成する潜像を可視画像として形成する場合にも、そのまま適用できる。特に、背面露光方式においては、露光と同時にトナーを供給する時に現像するようなものにおいては、低い電界状態でも良好なる現像を可能にできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明すれば、以下の通りである。図1は本発明の画像形成装置において、顕像剤であるトナーを担持する担持体を含めた本発明における現像装置の構造の一例を示す断面図である。図2は本発明の現像装置をトナー飛翔により直接記録媒体に可視画像として形成する画像形成装置に適用した時のゲートを通過するトナーの飛翔状態を示す画像形成部の詳細を示す構成図である。また、図3は本発明の現像装置を上述したトナー飛翔形式により画像形成を行う画像形成装置の全体の構造を示す内部の概略を示す構成図である。
【0031】
まず、本発明にかかる画像形成装置であるプリンタの各要素について図1乃至図3を参照して概要を説明する。本発明の画像形成装置は、情報処理装置であるホストコンピュータ等から転送されてくる画像信号(画像データ)に応じた画像を、顕像剤としてのトナーを使用して記録媒体である用紙(記録紙)上に顕像化するものである。つまり、本発明においては、トナーの飛翔を画像データに基づいて選択的に制御することにより、記録紙上に可視画像を直接形成する画像形成装置を例に説明する。しかしながら、本発明においては、このような画像形成方式に限るものではなく、電子写真方式にて画像形成を行うものにも適用できることは勿論である。
【0032】
そこで図3に示すように、画像形成装置は、中央部に画像形成部1を備えており、その右側には画像形成部1へとシート状の記録媒体である記録紙Pを給送するための給送装置10が設けられており、画像形成部1の後方、つまり記録紙の搬送方向の下流側に、形成された画像、特にトナー像を加熱定着する定着部11を設けて構成している。
【0033】
上述したように、画像形成装置の中央部に配置されている画像形成部1へとシート状の記録紙を送り込むための給送装置10は、記録紙Pを収容するトレイや用紙カセット5、この用紙カセット5から記録紙Pを送り出すピックアップローラ6、供給された記録紙Pをガイドする給紙ガイド7及び一対のレジストローラ9等を備えている。また、給送装置10は、記録紙Pが供給されたことを検出する給紙センサ(図示せず)を備えている。上述のピックアップローラ(給紙ローラ)6、レジストローラ9等は、制御回路基板8による制御にて、図示しない駆動装置によって、駆動制御される。
【0034】
また、画像形成部1からの記録紙Pの出紙側、つまり下流側には、画像形成部1にて記録紙P上に形成されたトナー像を加熱及び加圧することにより記録紙Pに定着させる定着部11が設けられている。定着部11は、図2に示すようにヒータ12、加熱ローラ13、加圧ローラ14、温度センサ15等を備え、図示しない温度制御回路を介して上記制御回路基板8からの制御信号に応じて加熱ローラ13表面を所定の加熱定着可能温度に制御している。
【0035】
この加熱ローラ13は、例えば厚さ2mmのアルミニウム管表面にトナーに対して離型性のよりフッ素樹脂等がコーティングされて構成されている。ヒータ12は、例えばハロゲンランプからなり、加熱ローラ13に内蔵されている。加圧ローラ14は、例えば軸表面にシリコーン樹脂を所定の厚さで被覆して構成されている。そして、互いに対向して設けられた前記加熱ローラ13及び加圧ローラ14には、記録紙Pを挟んで加圧することができるようにそれぞれの軸の両端に図示しないスプリング等によって例えば2kgの荷重が加えられている。
【0036】
温度センサ15は、加熱ローラ13表面の温度を測定する。温度制御回路は、主制御部である上述した制御回路基板8によって制御されており、温度センサ15の測定結果に基づいてヒータ12のON/OFF等を制御し、加熱ローラ13の表面温度を例えば150℃に保持する。また、定着部11は、記録紙Pが排出されたことを検出する排紙センサ(図示せず)を備えている。尚、ヒータ12、加熱ローラ13、加圧ローラ14等の材質は特に限定されるものではない。また、加熱ローラ13表面の温度は特に限定されるものではない。さらに、定着部11は、記録紙Pを加熱若しくは加圧することによりトナー像を定着させる構成となっていても良い。
【0037】
また、図示しないが定着部11からの記録紙Pの出紙側には、定着部11で処理された記録紙Pを排紙トレイ上に排出する排紙ローラ及び排出された記録紙Pを受ける排紙トレイ等が設けられている。前記の加熱ローラ13、加圧ローラ14及び排紙ローラは、図示してない駆動装置によって駆動される。
【0038】
次に、本発明における画像形成部1の構成を説明する。画像形成部1は、トナー担持体を含む本発明による現像装置2及びトナー飛翔を制御する制御電極基板3や背面電極4等にて構成されている。
【0039】
画像形成部1を構成する現像装置2については図1を参照して以下に詳細に説明する。特に現像装置2は、トナー収容槽20内に収容したトナー21を回転可能に設けられた円筒形状のトナー担持体22へと供給し、上述した制御電極基板3と背面電極4と対向する画像形成位置、つまりトナー飛翔位置(現像位置)へと搬送するように構成している。
【0040】
上記画像形成部1は、トナー担持体22の担持したトナー21を選択的に飛翔させるための画像形成位置(現像位置)において、図2に示すようにトナー担持体22と対向するように制御電極基板3と背面電極4とを所定の間隔を隔てて配置して構成している。
【0041】
背面電極4は、例えばトナー担持体22の外周面から0.8mm程度隔てて配置されており、所定の電圧が供給されることで、トナー担持体22に担持されたトナー21を背面電極4側へと飛翔させる電界が作用するようになっている。そのため、背面電極4には画像形成時にトナー21が例えば負帯電特性を示すものであれば、それと逆極性の高電圧、例えば+1.5kV程度の高電圧が供給される。
【0042】
この背面電極4と、トナー担持体22との間には、担持たれたトナー21を飛翔制御するための多数の通過口(ゲート)を備えてなる制御電極基板3が配置されている。制御電極基板3は、図2において記録紙Pが搬送される方向に対して、前後(上流及び下流)にて電極取付部材30にて、トナー担持体22外周面から100μm程度の間隔になるように保持されている。
【0043】
上記制御電極基板3の構造を詳細に説明すれば、制御電極基板3は背面電極4と平行をなし、且つ背面電極4と対向して2次元的に広がっており、トナー担持体22から対向電極4へのトナーが通過可能な構造となっている。そのために、制御電極基板3は図4に一例を示すように、絶縁性基板31に多数のトナー通過口となるゲード32を形成しており、該ゲート32の周囲にトナー飛翔を制御する電界を発生させるリング状の制御電極33を設けて構成されている。
【0044】
上記絶縁性基板31は、例えば可撓性のポリイミド樹脂からなる厚さ25μm程度のものである。また、上記制御電極33は、それぞれに引き出し線となるトナー飛翔のための電圧を供給する給電線34が設けられており、この給電線34を介して、画像データに応じた所定の飛翔電位が供給されるようになっている。
【0045】
また、制御電極基板3は、必要に応じてトナー飛翔を通過させる時に飛翔トナーを絞り込むためのレンズ電極35がそれぞれのゲート32に対応させて設けられている。そのため、制御電極基板3は、図5に示すように絶縁性の基板31の表裏面に上述したリング状の制御電極33及びレンズ電極35を対応して形成している。また、形成された制御電極33及びレンズ電極35の形成表面に電極の保護、互いの電極間の短絡等を防止する目的として絶縁層36を所定の厚さでコーティングして制御電極基板3を形成している。
【0046】
そして、ゲート32は、図5に示すようにトナー飛翔方向a沿って徐々に狭まるように形成されている。これは、レンズ電極35を設けることで、飛翔される1画素を表現するドットを1固まりとして絞り込むために、徐々に狭まるようにしている。
【0047】
ここで、リング状の制御電極33及びレンズ電極35は、例えば厚さ18μm程度の銅箔からなり、ゲート32の周囲に形成されている。そして、ゲート32及び制御電極33は、所定の配列に従って形成されている。特に、ゲート32の開口径(トナー担持体22と対向する側)は、例えば直径160μm程度に形成され、リング状の制御電極33の開口部分の内径が230μm程度に形成されている。しかも、レンズ電極35の開口部の内径は、例えば280μm程度に形成されている。
【0048】
尚、制御電極基板3とトナー担持体22との距離は特に限定されるものではない。また、ゲート32の開口径の大きさや、絶縁性基板31、制御電極33及びレンズ電極35の材質や厚さ、さらに内径等は特に限定されるものではない。また、レンズ電極35は、設けられない場合もある。このレンズ電極35は全てのゲート32に対して画像形成時に同一電位状態に制御されている。
【0049】
また上記ゲート32を絶縁性基板31に形成する個数には限定されないが、例えばA4サイズの記録紙Pに300dpi(dot per inchi)でドットを形成する時に、2560個形成される。そして、各ゲート32に対応して設けられる各リング状制御電極33には、各給電線34を介して同数のドライバ等が接続されている。
【0050】
そのため、図6に示すように給電線34を介して各制御電極33には、例えばトナー21が負に帯電される場合においては、本発明においては+100Vの電圧がドライバ回路37を介して供給制御されるようになっている。図6において、制御回路部8は、記録紙Pの送り制御等を行う他に、画像形成のための制御動作として制御電極33に供給する電圧を切換制御する。そのため、画像信号処理部81を備え、入力される画像信号に応じて、クロック信号及び制御信号に基づいて、トナー担持体22上のトナーを選択的に飛翔させるために+100Vの電圧をドライバ回路37を介して供給するようにしている。
【0051】
しかも、制御回路8は、記録紙Pに画像を形成するタイミングに合わせて、電源回路38より背面電極4に、例えば1.5kVの高電圧を供給するようにしている。また、図示していないが、レンズ電極35においても、飛翔されるトナーを絞り込むような電圧を供給される。そして、制御回路81は、トナーを飛翔させない場合には、ドライバ回路37を介して、制御電極33を接地電位、つまり0V電位に接続するようにしている。
【0052】
上記リング状の制御電極33及びレンズ電極35表面は、上述したように例えば厚さ30μm程度の絶縁体層36等で覆われており、これに各電極間同士の絶縁性を確保し互いに接続されないように保護されている。尚、絶縁体層36の材質や厚さ等は特に限定されるものではない。
【0053】
以上のように構成された画像形成装置において、以下に画像形成動作を説明する。先ず、ホストコンピュータや、画像読取装置であるスキャナからの画像データを受けた画像形成装置の主制御部8は、画像形成動作を開始する。
【0054】
画像形成装置は、画像データを受け取ると、画像形成動作を開始する。この場合、駆動装置にて回転駆動される図3に示すピックアップローラ6により用紙カセット5内の記録紙Pが画像形成部1方向へ送り出されると共に、正常な給紙状態であることが給紙センサにて検出される。ピックアップローラ6によって送り出された記録紙Pは、一時的にレジストローラの位置で停止され、画像形成部1の画像形成の動作と同期させて搬送を開始させる。
【0055】
レジストローラ9を介して搬送される記録紙Pは、図2に示すようにガイド部材17,18により記録紙Pの裏面(トナーが付着する面と反対側の面)が背面電極4側に密着させるようにして案内され、搬送される。そのため、画像形成位置の手前には、記録紙Pを背面電極4側へと押圧する記録紙Pに圧接するガイド部材18にて案内されるようになっている。
【0056】
これに対して画像形成部1においては、背面電極4側にはトナー担持体22に担持されているトナー21を飛翔させるための電界が形成されるように高電圧が供給されている。そして、トナー担持体22上のトナー21は、供給ローラ23ドクターブレード29との作用により、例えば負極性に帯電された状態で、上記背面電極4と対向する画像形成位置へと搬送される。
【0057】
ここで、制御電極基板3上の各リング状制御電極33には、画像データ(画像信号)に応じてドライバ回路37を介して、例えば+100Vの電圧が供給制御される。つまり、1画像(1画素)を形成する必要のある制御電極33に上記電圧が供給される。しかし、1画像(1画素)を形成しない制御電極33は、接地電位となるように制御されている。その結果、トナー担持体22上のトナー21は、+100Vの電圧が供給された制御電極33のゲート32を介して背面電極4に密着する記録紙P側へと飛翔制御される。しかし、接地電位となる制御電極33と対向するトナー21は、飛翔電界が作用せず、トナー担持体22側に保持されたままとなる。
【0058】
従って、画像データに応じてトナー21は、制御電極33に対応して設けられているゲート32を選択的に飛翔制御され、記録紙P上に直接トナーによる可視画像を形成することになる。記録紙P上の付着したトナーは未定着であるため、上述したように記録紙Pは画像形成位置から定着部11へと送り込まれる。この時、画像形成位置と定着部11との間には図2に示すようにエアー吸引部19が配置されている。そのため、記録紙Pの背面はエアー吸引部19にて吸引され、飛翔したトナーが記録紙P上に保持された状態で確実に定着部11へと送られるようになっている。そして、定着後の記録紙Pは、図3に示すように画像形成装置の外部へと排出される。
【0059】
以上の画像形成動作により、記録紙P上に良好なトナーによる可視画像が形成される。本画像形成装置は、記録紙P上に可視画像を直接形成するので、従来の電子写真方式による画像形成装置で用いられている感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不要となっている。従って、顕像体から記録紙Pにトナー画像を転写する転写動作が省略されるので、転写時の画像劣化が発生しない。このため、装置の信頼性が向上すると共に、装置の構成が簡単化され、また、部品点数が削減されるので小型化、低コスト化が可能となる。
【0060】
(本発明の一実施形態)
上述に説明したトナー飛翔方式による画像形成装置において、本発明による現像装置を以下に詳細に説明する。特にトナーを飛翔させる画像形成位置、つまり現像位置へと送り込むための現像装置2は、図1に示すように顕像剤としてのトナー21が収容されているトナー収容槽20内に、トナー21を担持し、上述したように現像位置へと送り込む円筒状のスリーブ表面にトナーに対して離型性のよいフッ素系の樹脂等をコーティング処理してなるトナー担持体22、該トナー担持体22にトナー21を供給するための供給用担持体23とを回転可能に設けている。
【0061】
トナー担持体22と供給用担持体23とは、例えば1mm程度の間隔を隔てて配置されている。そして、供給用担持体23からトナー担持体22へとトナー21を供給するために、供給用担持体23側にはトナー担持体22と対向する領域に、担持されているトナー21を供給用担持体23表面より掻き取り、後に説明するがトナー21をクラウド状態にするための剥離部材24が設けられている。剥離部材24は、一端がトナー収容槽20を構成する一側壁に固定され、自由端側が供給担持体23表面に圧接されるようになっている。
【0062】
また、トナー担持体22側には、現像位置を通過後に該トナー担持体22よりトナー21を除去するための除去部材25が、現像位置に対して回転方向の下流側に設けられている。この除去部材25は、上記剥離部材24同様に、一端がトナー収容槽20の一側壁に固定され、その自由端側がトナー担持体22の外周面に圧接されるように設けられている。特に除去部材25は、トナー担持体22より除去されたトナーを一旦回収するための回収容器26内に一端が固定されている。
【0063】
つまり、回収容器26は、トナー担持体22より除去されたトナー21が供給用担持体23側に直接戻されないようにするために、トナー収容槽20に区分して設けられている。そして、この回収容器26内に回収されたトナー21は、後に説明するがトナー収容槽20を区分したトナー収容部20aへと戻される。そのため、トナー収容部20aと回収容器26とはトナー搬送手段27を介して連通されており、現像後のトナー21がトナー収容部20aへと戻されるように構成されている。
【0064】
一方、上述したトナー担持体22へとトナー21を送り込むための供給用担持体23には、トナー収容槽20内のトナー21を供給するために、供給ローラ23aが供給用担持体23に圧接されて設けられている。供給ローラ23aは、トナー収容槽20を仕切り部材20bにて区分して設けられた上述したトナー収容部20a内に設けられた補給部材28にて補給されるトナーを供給用担持体23へと供給している。
【0065】
補給部材28は、トナー収容部20a内に回転可能に設けられている。そして補給部材25は、収容され貯蔵されたトナー21を回転駆動される時に供給用担持体23の供給ローラ23aへと補給する。この補給部材28は、貯蔵されたトナー21を攪拌、搬送することでトナー収容部20a内のトナー21の片寄り、トナーの凝集等を防止する機能をも果たす。
【0066】
また、供給用担持体23に供給ローラ23aを介して供給されたトナー21は、供給用担持体23表面に付着するトナー量、特にトナー層厚が規制され、一定量のトナーを上述したトナー担持体22へと送り込むように構成されている。そのため、供給用担持体23にトナーを担持されるトナー層の厚さを規制するためのドクターブレード29が、圧接されて設けられている。このドクターブレード29は、トナー層厚を規制すると同時にトナー21を所定の極性の電荷を摩擦等による付与する役割を果たす。
【0067】
トナー21は、供給用担持体23の周面に当接する供給ローラ23aにて供給された後、ドクターブレード29にてトナー担持体22表面に決められたトナー層厚に規制される。そこで、供給用担持体23、該担持体23に圧接される供給ローラ23aと、ドクターブレード29にて囲まれる空間である、小室20cが形成され、ドクターブレード29に対して適度なトナー21に対する粉体圧を作用するように構成する。これにより、トナー21の供給用担持体23への安定した供給及び所定の帯電量をトナー21に付与されることができる。
【0068】
なお、供給用担持体23には、供給ローラ23aにて供給されるトナーがトナー収容槽20の外部へと飛散しないようにするために、可撓性シール部材23bの先端が圧接されるように設けられている。この可撓性シール部材23bの一端は、トナー収容槽20を構成する側壁等に固定されている。この場合、剥離部材24にてトナー飛散のシール効果を持たせるようにした場合には、上記シール部材23bを設ける必要はない。
【0069】
トナー担持体22及び供給用担持体23は、図示しない駆動装置によって駆動され図中、矢印方向に、例えばその表面の速度が60mm/secで回転される。また、供給用担持体23は、トナー21を担持し、上述した制御電極基板3と対向する画像形成位置へと搬送するにために、表面に数μm〜10数μm程度の凹凸が形成されている。これにより、トナー21はドクターブレード29により供給用担持体23の凹凸面に圧接され、その時の摩擦帯電により所定の電荷をトナー21に付与し、トナー層厚が一定に規制され、所定量のトナーがトナー担持体22と対向する位置へと搬送される。この、供給用担持体23の回転速度は、特に限定されるものではない。
【0070】
そして、供給用担持体23は、寸法精度の観点から、アルミニウム等の金属材料や、これらにゴム等の弾性部材をコーティング等が施されて構成される。特に弾性部材としては、ウレタン、シリコーン、EPDM(エチレンプロピレン)等、またこれらの材質にカーボンブラック・イオン等の導電剤を添加したものが利用される。
【0071】
また、ドクターブレード29は、その一端がトナー収容槽20の底面に設けられた取り付け台に固定されており、その自由端が図1に示すように腹の部分がドクターブレード自身の弾性作用により圧接されるようにして設けられている。このドクターブレード29は、例えばウレタンや、シリコーン、EPDM(エチレンプロピレン)等のゴム材料にて構成されている。また、上記ゴム材にカーボンブラック・イオン等の導電剤を適度に添加した弾性タイプのものも適用できる。その他にも、SUS(ステンレス)、リン青銅、ニッケルコートした鉄等の剛性タイプを用いることも可能である。
【0072】
上記ドクターブレード29を剛性タイプにした場合、供給用担持体23との接触部分であるところのブレード先端付近に弾性部材を介して供給用担持体23に圧接させるようにしてもよい。このほか、図1において、ドクターブレード29は、ブレード取り付け台の固定端から自由端が供給用担持体23の回転方向の下流側に伸びているが、この逆でも同様にして実施できる。但し、各部材の位置や個性は随時変更する必要がある。
【0073】
供給用担持体23にトナー21を供給する供給ローラ23aは、その材質として導電性の軟質ポリウレタンフォームを用い、発泡性を有している。また、供給用担持体23とニップ幅で例えば5mmで接触しつつ、供給用担持体23に対して矢印方向に回転駆動されている。この供給ローラ23aの周速度は、供給用担持体23の周速度に対して0.8〜1.25倍に設定され駆動される。なお、供給ローラ23aは、供給用担持体23と非接触状態で設けられることもある。この場合の材質としては、SUS、アルミニウム等の金属や、ポリアセタール等の樹脂材料が利用される。
【0074】
また、供給用担持体23表面に担持されたトナー21を、トナー担持体22と対向する位置で剥離するために設けられている剥離部材24は、図1に示すように自由端側を供給用担持体23の回転方向の上流側に向かって伸びるようにして設けている。これにより、剥離部材24の先端部分にて担持されたトナー21を供給用担持体23表面から剥離するようにしている。この剥離部材24の材質は、ウレタン、シリコーン、EPDM等のゴム材料等にて構成されている。
【0075】
さらに、トナー担持体22は、上述した供給用担持体23と同様の材料から構成することができる。このトナー担持体22は、現像後に現像されなかったトナー21を、トナー担持体22から除去しやすいように、その表面が供給用担持体23より滑らかに形成されている。つまり、トナー担持体22は、その表面がトナー21に対して離型性のよい鏡面仕上げされ、また離型性のよい材料にてコーティング処理されることもある。
【0076】
トナー担持体22の表面は、凹凸があるとしても、最大でも例えば1μm以下に処理されており、例えば周速度が60mm/secで回転される。この回転速度に限定されるものではない。そして、トナー担持体22よりトナー21を除去するための除去部材25は、剥離部材26と同様の材質構成できる。また、同様にしてトナー担持体22表面に除去部材25の自由端が圧接されるように構成されている。
【0077】
最後に、上記トナー21は、例えばスチレンアクリル系、もしくはポリエステル等の樹脂を主成分としたバインダー樹脂に、着色剤、帯電制御剤、離型剤等を含有した非磁性トナーである。あるいは必要に応じて磁性粉が添加された磁性トナーが用いられる。このような母体粒子のトナーに対して、シリカ、チタニア、アルミナ等の外添剤や、このほかの外添剤として、カーボンブラック等の低抵抗物質や樹脂微粒子等を用いることがある。このようなトナーは、平均粒径10μmの程度のものが用いられる。
【0078】
以上のように構成された現像装置2を用いて図2に示す画像形成位置(現像位置)でのトナー飛翔動作について説明する。まず、送られてくる記録紙Pに対して、背面電極4には、例えば1.5kVの電圧が供給され、トナー21が飛翔できる電界を作用させる。
【0079】
そして、現像装置2側においては、補給部材28を回転させてトナー21を供給用担持体23の供給ローラ23aとへと補給する。供給ローラ23aにて供給されるトナー21は、供給用担持体23との摩擦により帯電されると同時に、小室20cに送り込まれる。そして、トナー21は、供給用担持体23及びドクターブレード29により、圧接、摺擦されて所定の極性(本実施形態においては負極性)に摩擦帯電され、所定の電荷が付与される。そして、ドクターブレード29にて供給用担持体23に担持される量が規制、つまり所定のトナー層厚状態でトナー担持体22と対向する領域へと搬送される。
【0080】
供給用担持体23にて搬送されてきたトナー21は、剥離部材24にて供給用担持体23から剥離され、対向するトナー担持体22との対向面でクラウド状態となり、トナー担持体22側に転移される。この場合、トナー21は強制的に供給用担持体23面から剥離されるが、その時の帯電量との関係から、所定量に帯電されたトナーがトナー担持体22へと転移される。特に、帯電電位が高いものや帯電電位が低いものは、供給用担持体23側に吸着され、トナー収容槽20側に戻される。
【0081】
そこで、上記供給用担持体23及びトナー担持体22には、例えば+20V程度のバイアス電圧が供給されている。そのため、負に帯電されたトナー21は、その帯電量が多いと、供給用担持体23に吸着されトナー担持体22側にほとんど転移されない。
【0082】
そこで、トナー21がトナー担持体22側に転移されることで、そのトナー21はトナー担持体22の回転により、トナー通過口であるゲート32を有した制御電極基板3及び背面電極4等が配置された現像位置へと搬送される。この時、制御電極基板3の各ゲート32に対応して設けられた制御電極33には、画像データに応じたトナー飛翔電圧、例えば+100の電圧が供給されている。そのため、トナー担持体22上のトナー21は、背面電極4による飛翔電界により、ゲート32を通過して、背面電極4の前面に密着して搬送される記録紙P表面に飛翔され付着し、画像データに応じた可視画像を形成する。
【0083】
また、画像データではない、つまり非画像部に対応する制御電極33は、接地電位に接続されているため、ゲート32の部分の電界分布がトナーを飛翔させない状態となり、トナー飛翔されることはない。このようにして、画像データに応じて制御電極33にトナーを飛翔させるために、+100Vの電圧を、例えば256μsecの間供給制御し、これを順次繰り返し記録紙Pの搬送速度に同期させて行うことで、所望の画像を形成できる。
【0084】
現像を終了して現像位置を通過したトナー担持体22上の現像に寄与されなかったトナー21は、トナー担持体22表面から除去部材25の作用により除去される。この除去されたトナー21は、一旦回収容器26に回収され、トナー搬送手段27を介してトナー収容槽20の収容部20aへと戻される。そして、改めて補給部材28を介して供給用担持体23側へと補給される循環経路をたどり、再使用されることになる。
【0085】
また、現像を終了した記録紙Pは、エアー吸引手段19を介して定着部11へと送り込まれる。そして、記録紙P表面に形成されたトナーによる可視画像は、溶融され記録紙に定着された後、画像形成装置の外部に排出される。
【0086】
以上のように本発明の現像装置2を用いて画像形成を行うことで、十分な濃度が確保され、コントラストのある良好な画像を得ることができた。また、複数枚の連続した画像形成を行っても、常に安定した画質のよい画像を得ることができた。これは、トナー担持体22には、クラウド化状態のトナーを転移させるようにしているため、トナー21が強固にトナー担持体22に担持された状態で現像が行われず、トナー層の密度が低い状態で現像を行える。その結果、トナー飛翔等が阻害されず、良好なるトナー飛翔を確保でき、濃度低下のない良好なる可視画像を得ることができる。
【0087】
また、クラウド化された状態でトナー21をトナー担持体22側へと転移させるため、トナーが所定量に帯電された一様なものが現像位置へと搬送されているものと考えられる。そのため、トナー飛翔をさらに安定させ画質劣化を生じない画像を提供できるようになる。さらに、現像後、トナー21はトナー担持体22より除去されるため、新たにトナー担持体22に供給されるトナー21、残留しているトナーと混ざり合い、その帯電量の差が大きくなることによる生じていた画質劣化も防止できる。
【0088】
この場合、トナー21がトナー収容部20aに回収され、再度供給用担持体23を介してトナー担持体22へと送り込まれるため、非常に効率の良いトナー消費が可能になり、上述したように帯電量に大きな差が生じることが抑制される結果ともなる。これは、つねにトナー担持体22に供給されるトナー21がリフレッシュされた状態となるためでもある。
【0089】
以上説明した本発明の現像装置2による効果等を確認するために、以下に実施例及び比較例を示し、本発明の現像装置2が優れていることを示すと同時に、その作用効果について述べる。
【0090】
(実施例1)
図1に示す構造の現像装置2において、トナー担持体22及び供給用担持体23に+20Vのバイアス電圧を供給する。つまり、両者を同電位に設定し、両者間の電界状態を0にする。この場合、使用するトナー21は、負帯電特性のものを利用している。
【0091】
また、トナー担持体22と供給用担持体23との間隔を1mmに設定して配置し、矢印方向に周速が60mm/secで回転駆動する。そして、供給用担持体23に圧接させ摩擦帯電させるためのドクターブレード29については、固定されていない自由長を5mmに設定にて、供給用担持体23に圧接させる。
【0092】
そこで、トナー担持体22上の担持されるトナー21の量を0.8〜1.2mg/cm2になるように、供給用担持体23にて搬送するトナー21の量を調整した。そのために、供給用担持体23の表面性、ドクターブレード29や剥離部材24の線圧、およびこれらの部材の材料等を適宜調整した。この結果、トナー担持体22上のトナー21の量と、トナー層厚から算出されるトナー層密度が0.12/cm3のトナー層が形成できた。
【0093】
このような条件において、図2に示すように記録紙Pの搬送速度を20mm/secにし、トナー担持体22から背面電極4までの距離を0.8mmに設定し、+1.5kVの高電圧を供給した。そして、これらの間に配置される制御電極基板3については、トナー担持体22表面から100μmに設定して配置した。
【0094】
そして、制御電極基板3を構成する画像データに応じてトナー飛翔のための飛翔電圧として+100Vを制御電極33に供給し、非飛翔条件として0電位を制御電極33に供給制御するようにした。この時の飛翔のための電圧の供給時間を256μsecにした。
【0095】
このようにしてトナー飛翔制御を行い所望の画像を出力された結果、十分な画像濃度が確保できた。また、コントラストの良好な画像を得ることができた。しかも、連続した画像形成においてもトナー不足による濃度低下はみられず、画質が一定した良好な画像を得ることができた。
【0096】
(実施例2)
上述した実施例1記載の条件において、トナー担持体22と供給用担持体23とに供給するバイアス電圧を異ならせた。そのため、トナー担持体22に対して−100Vの電位差を設定して供給用担持体23にバイアス電圧を供給した。例えば、トナー担持体22に供給するバイアス電圧を+20Vとし、供給用担持体23には−80Vに設定した。
【0097】
そして、トナー担持体22上のトナー量を実施例1同様に0.8〜1.2mg/cm2になるように、供給用担持体23によるトナーの量を調整した。この場合、トナー担持体22上のトナー層の密度は、0.16/cm3となり、トナー担持体22へのトナー層の形成が、実施例1よりさらに速くなった。
【0098】
そこで、図2に示す現像位置での制御電極基板3及び背面電極4に供給制御する電圧を実施例1と同一条件にし、記録紙Pの搬送速度を20mm/secから40mm/secに引き上げて画像形成を行っても、実施例1同様に良好なる画質の画像を得ることができた。
【0099】
従って、実施例1及び2を対比すれば、トナー担持体22と供給用担持体23との間に生じる電界を形成することで、トナーのトナー担持体22への転移が良好に行え、またトナー密度を所定量に抑制した状態で現像を行えるため、記録速度を速めても画質が劣化、特に濃度低下等を生じることなく、良質の画像を得ることができた。特に、実施例2によるトナー担持体22と供給用担持体23と間に作用する電界は、その間隔が1mmであるため、100V/mmとなる。
【0100】
これに対して以下に実施例1及び2とを対比するための比較例を示す。
【0101】
(比較例1)
上述した実施例2記載の条件において、トナー担持体22と供給用担持体23とに供給するバイアス電圧を異ならせた。この場合、トナー担持体22に対して−500Vの電位差を設定して供給用担持体23にバイアス電圧を供給した。例えば、トナー担持体22に供給するバイアス電圧を+20Vとし、供給用担持体23には−480Vに設定した。
【0102】
そして、トナー担持体22上のトナー量を実施例1同様に0.8〜1.2mg/cm2になるように、供給用担持体23によるトナーの量を調整した。この場合、トナー担持体22上のトナー層の密度は、0.26/cm3となり、トナー担持体22へのトナー層の形成が、実施例2よりさらに速くなった。
【0103】
しかし、図2に示す現像位置での制御電極基板3及び背面電極4に供給制御する電圧を実施例2と同一条件にし、記録紙Pの搬送速度を20mm/secとしても、トナー飛翔が良好に行えず、画像濃度が低い画質の非常に悪い画像しか得られなかった。
【0104】
そこで、制御電極基板3の制御電極33に供給する電圧を+100から+275Vに引き上げても、十分な濃度の画像を確保できなかった。これは、トナー担持体22と供給用担持体23との間に作用する電界が500V/mmと非常に高く、トナー21の密度が増し、良好なるトナー飛翔が行えなくなったものと思われる。また、大きな電界の作用により、帯電量の大きな差があるトナーがトナー担持体22へと転移し、合わせて帯電電位の大きいトナーが現像に寄与できないことによる濃度不良が助長されているものと考えられる。
【0105】
従って、実施例2との対比において、トナー担持体22と供給用担持体23との間に作用する必要電界としては、100V/mm以下に設定することが重要となる。このようにすることで、トナーの現像位置での密度状態を十分に低く抑える状態で確保でき、安定したトナー飛翔を可能にし、良質の濃度による画像を提供できることになる。また、実施例2のように低電界によりトナーがトナー担持体22に転移される場合、一様の帯電量のトナーが転移され、帯電量が非常に高いトナーは供給用担持体23に付着し、トナー担持体22側への転移が阻止されることも予測できる。
【0106】
(比較例2)
実施例1の構成による現像装置に対して、図1に示すトナー担持体22、及び剥離部材24を設けず、供給用担持体23を、トナー担持体として構成し、この供給用担持体23を図2に示すように現像位置に対応して配置する。この時、同様にして背面電極4と供給用担持体23表面との距離を0.8mmに、制御電極3との距離を100μmにて設定する。
【0107】
この場合においては、供給用担持体23上のトナー量を0.8〜1.2mg/cm2になるように供給ローラ23a、ドクターブレード29の圧接状態を等を調整した。この場合、供給用担持体23上のトナー層の密度は、0.24g/cm3であった。
【0108】
そこで、記録紙Pの送り速度を40mm/secに設定して画像形成を試みた。そして、供給用担持体23へのトナー21の層形成には問題なかったが、制御電極基板3の制御電極33に供給する電圧が+100Vの場合には、十分なる画像濃度を得ることができなかった。そこで、上記制御電極33に供給するトナー飛翔電圧を、+275Vに設定することで、ようやく最低限の画像濃度を確保できた画像を得ることができた。
【0109】
以上のように、実施例1記載のようにトナー担持体22を設け、該トナー担持体22へと供給用担持体23からトナーを転移させるようにすることで、制御電極33に加える電位を低くしても十分なる濃度の良質の画像を得ることが可能になることが分かる。つまり、トナー層の密度状態を低く抑えた状態での現像が可能となり、よってトナー飛翔を行うための電位を低くできるようになった。
【0110】
これは、電源回路等を簡単にできると同時に、リーク等の発生の問題が解消でき、よって回路構成を簡単にできる。
【0111】
また、上述したように実施例1及び2から、トナー担持体22に担持され搬送されるトナー21の層のトナー密度は、0.12g/cm3、0.16g/cm3程度にすれば良好なる現像が可能となる。これに対し、比較例1及び2に示すようにその密度が0.26g/cm3、0.24g/cm3と増せば、現像状態がよくならず、画質濃度の低下等による画像劣化が生じている。そのため、0.24g/cm3未満に設定するようにすればよく、好ましくは0.2g/cm3になるようにすればよい。さらに、供給用担持体23に担持されるトナー層厚や、トナー担持体22との間で生じる電界としては、上述したように100V/mm以下にする等して、上述したトナー密度状態にすると、さらに良好なる現像が可能になる。
【0112】
(カラー画像形成装置への態様)
上述した実施形態の説明においては、モノクロの画像形成装置を例にしたものである。このような画像形成装置に限らずに、カラー画像形成装置においても、上述にて説明した実施形態による現像装置2を用いることで、当然、同等の効果を得ることができる。特に、カラー画像による色の再現性が良好になり、中間調や、1枚の画像の中で色変化が生じない忠実な画像を再現できる。
【0113】
本発明の現像装置2を用いてカラー画像形成装置を構成するためには、各色毎のトナーに対して図1に示すような構造の現像装置を、例えば記録紙Pの搬送方向に沿って並設する。つまり、シアン、マゼンタ、イエロー、さらにブラック等の4種類のトナーに対してそれぞれの現像装置が記録紙Pの搬送方向に沿って並設される。そして、搬送される記録紙P上に各色のトナーを、画像形成部1を構成する各色の現像装置2の位置で順次重ねるようにして飛翔制御する。
【0114】
そのため、記録紙Pについては、各色に対応する画像形成部1と対向配置された対向電極4とが対向する記録領域に、例えば誘電体ベルト等を用いて静電的に吸着保持させ、搬送するように構成できる。その搬送されてくる記録紙Pのタミングに合わせて各色毎のトナーの飛翔を制御すれば、各色のトナーによる重なりよるカラー画像が形成される。
【0115】
(本発明の電子写真方式への対応)
以上説明した本発明の現像装置2においては、トナーを選択的に飛翔させて直接記録紙Pに可視画像を形成するものについて説明した。このような画像形成方式ではなく、電子写真方式における現像装置として利用できる。
【0116】
つまり、電子写真方式においては、図2に示す現像位置においては、現像装置を構成するトナー担持体22に対して光導電層を有する記録媒体であるドラム形状等の感光体を対向配置する。その形態を図7に示すように感光体41を、トナー担持体22に担持されているトナー21層に接触するように、また非接触状態で配置している。
【0117】
感光体41は周知の通り、導電体基体上に光導電層を設けたものであって、例えば有機光導電層(OPC)から構成されている。この感光体41は一定の電圧が供給されている帯電ローラ42にて均一帯電され、画像データに応じた光像43が照射されることで、その表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置2のトナー担持体22と対向することで、担持されたトナー21が選択的に付着し、トナーによる可視画像が形成される。
【0118】
静電潜像に応じて付着したトナーによる画像は、転写ローラ44の位置へと適宜搬送されてくるシート状の記録紙Pに静電的に転写される。つまり、転写ローラ44にはトナー21と逆極性の電圧が供給されているため、トナー21が記録紙P側に転移する。この転写後の記録紙Pは感光体41表面より剥離され、図2に示すたような定着部と同一構造の加熱定着装置45を通過することで、トナー画像が永久像として定着される。定着後は、画像形成装置の外部へと排出処理される。
【0119】
一方、転写後の感光体41表面にはトナーが残留する。そのトナーを除去して、感光体41を次の画像形成に使用するために、転写後にクリーニング装置46が設けられている。そして、クリーニング後に感光体41に残る電荷を除去する図示しない除電手段が設けられている。
【0120】
以上のような電子写真方式による画像形成位置に配置される現像装置2においても、先の実施形態において説明した通りであり、トナー21を感光体41表面に良好に供給でき、良好なる現像を行える。現像後においては、現像されなかったトナーは、除去部材25にて除去され、トナー収容槽20の収容部20aへと戻される。そのため、トナー担持体22側には、現像位置を通過したトナーが繰り返し現像位置へとそのまま送り込まれることなく、供給用担持体23側から所定の帯電されたトナー21が供給され現像に寄与される。そのため、良好なる現像を行えると同時にその現像による画質を良好に保つことができる。
【0121】
なお、図7に示す構造の画像形成装置は、感光体41に静電潜像を形成するようにしているが、このような方式でなく光像による光導電層の抵抗変化に応じた潜像を本発明の現像装置2にて現像することも可能である。
【0122】
つまり、図7において、感光体41を透明導電性基体上に光導電層を形成し、透明導電性基体側から画像データに応じた光像43を露光する。この露光位置において図7に示す現像装置2のトナー担持体22のトナー21の層を接触させる。これにより、トナー担持体22と感光体41の透明導電性基体との間に所望の現像バイアス電圧(電界)を作用させ、トナー21を光照射された抵抗値が低くなった画像領域に付着させるようにする。
【0123】
特に、図7においては、光像43においては、感光体41の内部に設けられたLED(発光ダイオード)アレイを配置し、このLEDアレイを画像データに応じて選択的に駆動し、発光させることで簡単に構成できる。また、その露光位置は、現像装置2のトナー担持体22に担持されたトナー21の層と接触する現像位置において、感光体41の背面から照射される。
【0124】
このような方式において、当然感光体41表面に形成される潜像が、同時にトナー担持体22にて供給されるトナー21にて同時に現像される。この現像において、上述した通りであり、供給されるトナー21は、一様な所定量の帯電電荷が付与されており、またトナー層の密度状態が最良な状態で担持されており、トナー担持体22と感光体41との間の電界により良好なる現像が可能となる。
【0125】
以上説明した電子写真方式を利用した画像形成装置においては、感光体41と現像装置のトナー担持体22との間の現像バイアス電圧については、適宜設定されるものであって、上述したトナー飛翔制御による電圧とは異なる。また、使用するトナーの帯電極性等により上述した現像バイアス電圧の極性、及びその値が最良の状態に適宜設定される。この場合、特に現像バイアス電圧等を高くすることなく、良好なる現像が可能になる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明した本発明の現像装置によれば、トナー層のトナー密度を低減できるため、現像のための電位を低く抑えることが可能になる。この場合、トナーを選択的に飛翔させて記録媒体に直接可視画像を形成する場合には、それを制御するための電極等に供給する電圧を低く抑えることが可能になる。このような低電圧駆動により、リーク等の問題が解消され、電源回路や電圧切換制御の回路構成が非常に簡単になる。
【0127】
そして、現像位置へとトナーを送り込む時に、さらに良好な状態、例えばトナーの帯電量が安定したものを搬送できるようになるため、現像が良好に行え、良質の画像、つまりトナーにより可視画像を提供できる。
【0128】
また、トナー担持体へのトナーの転移を行うために、トナーをクラウド化状態で行えるため、上述したようにトナー層のトナー密度の低減が助勢されるとともに、トナー帯電量が一様のものを用いた安定した現像を行える。
【0129】
さらに、現像後にトナーをそのまま利用することなく、回収して再度トナー担持体へと送り込むようにしているため、トナー担持体上のトナー層を常にリフレッシュした状態で現像を行わせることができ、より安定した現像を行える。
【0130】
特に、本発明の現像装置を飛翔方式による画像形成装置に適用することで、トナー飛翔を良好に行わせ、同時に良質のトナーによる可視画像を提供できる。合わせて、供給する電圧等を低く抑えることが可能になるため、電源回路を含めて画像形成装置全体を小型化でき、電子写真方式による潜像を可視画像とする現像装置にそのまま適用することで、同様にして良好な画質状態を保った画像を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による現像装置の一実施形態を説明するための全体の構造を示す断面図である。
【図2】本発明による現像装置をトナー飛翔制御方式による画像形成装置に適用した状態でのトナー飛翔制御により記録紙にトナー画像を直接形成する状態を説明するための構成図である。
【図3】本発明の現像装置をトナー飛翔方式に適用した状態を示す画像形成装置の全体の内部構造の概略を示す構成図である。
【図4】図2に示した画像形成部を構成してなる制御電極基板の一構成例を示す平面図である。
【図5】図4に示す制御電極基板の内部構造の詳細を、一部断面で示した斜視図である。
【図6】本発明にかかる画像形成部を構成する制御電極基板の制御電極等に画像信号に応じたトナー飛翔制御にかかる電圧を供給制御するための回路図である。
【図7】本発明の現像装置を電子写真方式を採用してなる画像形成装置の適用した一例を示す構成図である。
【図8】 本発明にかかる従来の現像装置の一例を説明するための構成図である。
【符号の説明】
1 画像形成部
2 現像装置
20 トナー収容槽
21 トナー(顕像剤)
22 トナー担持体
23 供給用担持体
24 剥離部材
25 除去部材
26 回収容器
27 トナー搬送手段
29 ドクターブレード
20a トナー収容部
23a 供給ローラ
3 制御電極基板
31 絶縁性基板
32 ゲート
33 制御電極
34 給電線
37 高圧ドライバ回路
4 背面電極
P 記録紙
8 制御回路基板
81 画像信号処理部
41 電子写真感光体
42 帯電ローラ(帯電手段)
43 光像の露光
44 転写ローラ(転写手段)

Claims (3)

  1. 所定の極性に帯電させたトナーを担持し、該担持したトナーを現像位置へと搬送し、トナーによる現像を行って可視画像を形成してなる現像装置において、
    上記トナー担持体と、上記トナー担持体にトナーを供給するためのトナーが一定量担持されてなる供給用担持体を、一定間隔を隔てて配置し、
    該供給用担持体における、トナーが上記トナー担持体へ転移する位置に対応して、トナーを剥離する剥離部材を設け、剥離したトナーを上記トナー担持体に転移させるようにし、
    現像位置の下流位置に除去部材を設け、現像位置を通過後に、トナー担持体からトナーを除去するようにしたものであって、
    上記除去部材は、
    一端が、除去されたトナーを一旦回収するための回収容器の一側壁に固定され、自由端側が上記トナー担持体の外周面に圧接されており、
    上記トナー担持体は、
    円筒状のスリーブの表面にトナーに対して離型性のよい樹脂がコーティングされ、表面が上記供給用担持体より滑らかに形成され、現像位置へとトナーを送り込み、
    上記供給用担持体は、
    上記供給用担持体に担持されるトナーの層の厚さを規制し、自由端が供給用担持体に弾性的に圧接し、所定の極性の電荷を摩擦によって付加するドクターブレードを備え、更に、上記供給用担持体に圧接され、補給されるトナーを、上記供給用担持体に供給する供給ローラを備えるものであり、
    上記剥離部材は、
    一端が固定され、自由端側が上記供給担持体表面に圧接されており、
    記トナー担持体及び上記供給用担持体を同電位に設定することを特徴とする現像装置。
  2. 所定の極性に帯電させたトナーを担持し、該担持したトナーを現像位置へと搬送し、トナーによる現像を行って可視画像を形成してなる現像装置において、
    上記トナー担持体と、上記トナー担持体にトナーを供給するためのトナーが一定量担持されてなる供給用担持体を、一定間隔を隔てて配置し、
    該供給用担持体における、トナーが上記トナー担持体へ転移する位置に対応して、トナーを剥離する剥離部材を設け、剥離したトナーを上記トナー担持体に転移させるようにし、
    現像位置の下流位置に除去部材を設け、現像位置を通過後に、トナー担持体からトナーを除去するようにしたものであって、
    上記除去部材は、
    一端が、除去されたトナーを一旦回収するための回収容器の一側壁に固定され、自由端側が上記トナー担持体の外周面に圧接されており、
    上記トナー担持体は、
    円筒状のスリーブの表面にトナーに対して離型性のよい樹脂がコーティングされ、表面が上記供給用担持体より滑らかに形成され、現像位置へとトナーを送り込み、
    上記供給用担持体は、
    上記供給用担持体に担持されるトナーの層の厚さを規制し、自由端が供給用担持体に弾性的に圧接し、所定の極性の電荷を摩擦によって付加するドクターブレードを備え、更に、上記供給用担持体(23)に圧接され、補給されるトナーを、上記供給用担持体に供給する供給ローラを備えるものであり、
    上記剥離部材は、
    一端が固定され、自由端側が上記供給担持体表面に圧接されており、
    記トナー担持体及び上記供給用担持体との間に形成する電界を100V/mm以下に設定し、剥離部材にて剥離したトナーをトナー担持体側へと転移させるようにしたことを特徴とする現像装置。
  3. 上記請求項1又は2のいずれか一項に記載の現像装置を備えた画像形成装置。
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