JPH11300176A

JPH11300176A - 浸漬型膜分離装置

Info

Publication number: JPH11300176A
Application number: JP10928498A
Authority: JP
Inventors: Shin Matsugi; 伸真継; Harumori Kawagoe; 治衞川越; Shinya Hirota; 伸也広田; Hitoshi Kitamura; 仁史北村
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1998-04-20
Filing date: 1998-04-20
Publication date: 1999-11-02

Abstract

(57)【要約】【課題】各ろ過膜に形成してある取出口部材に対してヘ
ッダー側の各連通孔を確実に連通させながら、ヘッダー
の着脱を楽におこなえるようにする。【解決手段】各ろ過膜１の上端に取出口部材４を突設す
る。処理水路９を構成しているヘッダー５の下面に処理
水路９に連通しているとともに取出口部材４に嵌合して
連通する連通孔６…を備えている連通体７を設ける。複
数枚のろ過膜１…を保持しているカートリッジケース２
とヘッダー５との間にヘッダー５を上下方向にスライド
させてガイドするスライドガイド手段１０と、スライド
位置を固定する固定手段２３を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、し尿処理や合併処
理槽のような処理槽に浸漬されて複数枚のろ過膜より分
離された処理水をヘッダーに集めて吐出する浸漬型膜分
離装置に関し、詳しくは、各ろ過膜に形成してある取出
口部材に対してヘッダー側の各連通孔を確実に連通させ
ながら、ヘッダーの着脱を楽におこなえるようにしよう
とする技術に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、処理槽に浸漬されて複数枚のろ過
膜より分離された処理水をヘッダーに集めて吐出する浸
漬型膜分離装置は、図７に示す特開平９−２５３４６１
号のように、各ろ過膜１…の各取出口部材４…に円筒状
のヘッダー５側の各連通孔６…を一致させ、ヘッダー５
をＵ字状の取り付け金具１２にてカートリッジケース２
に取り付けるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成においては、ろ過膜の洗浄のような保守等に際し
て、ヘッダー５を外すのであり、又、取り付けるのであ
り、特に、取り付けに際してカートリッジケース２の各
ろ過膜１の取出口部材４にヘッダー５の連通孔６を一致
させるのが困難となり、したがって、保守が面倒になる
という問題があった。更に、マンホールの開口部からお
こなうヘッダー５の取り付け及び取り外しが、一層、困
難となるものであった。

【０００４】本発明はこのよう問題を解消しようとする
ものであり、各ろ過膜に形成してある取出口部材に対し
てヘッダー側の各連通孔を確実に連通させながら、ヘッ
ダーの着脱をマンホールの開口部から楽におこなえる浸
漬型膜分離装置を提供することを課題とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１においては、各
ろ過膜１の上端に取出口部材４を突設し、処理水路９を
構成しているヘッダー５の下面に処理水路９に連通して
いるとともに取出口部材４に嵌合して連通する連通孔６
…を備えている連通体７を設け、複数枚のろ過膜１…を
保持しているカートリッジケース２とヘッダー５との間
にヘッダー５を上下方向にスライドさせてガイドするス
ライドガイド手段１０と、スライド位置を固定する固定
手段２３を備えていることを特徴とするものである。

【０００６】このような構成によれば、ヘッダー５をカ
ートリッジケース２に取り付けるのに際して、ヘッダー
５をスライドガイド手段１０を介して位置決めしながら
スライドさせておこなうのであり、ヘッダー５側の各連
通孔６をカートリッジケース２に保持されている各ろ過
膜１の各取出口部材４に確実に連通し、その後、固定手
段２３にて固定することで連結するのであり、ヘッダー
５の取り付けを楽におこなうのである。

【０００７】請求項２においては、連通体７を弾性体に
て形成し、連通体７の上面に連通体７の弾性変形を防止
する硬質板１１を配し、硬質板１１に連通孔６に連通す
る通孔８を形成していることを特徴とするものである。

【０００８】このような構成によれば、弾性体にて形成
した連通体７の連通孔６をろ過膜１の取出口部材４に弾
性変形させて連結するのであり、連通孔６を取出口部材
４に、一層、容易に連結できるとともに水密性を備えて
連結するのである。

【０００９】請求項３においては、スライドガイド手段
１０はマンホールの開口部の近傍に至らせていることを
特徴とするものである。

【００１０】このような構成によれば、ヘッダー５の取
り付け及び取り外しをマンホールの開口部から楽におこ
なうのである。

【００１１】請求項４においては、各ろ過膜１の各取出
口部材４の位置を規制して揃える位置規制板１５をヘッ
ダー５の取り付け前に装着していることを特徴とするも
のである。

【００１２】このような構成によれば、各取出口部材４
は所定の位置に揃えられていて、ヘッダー５の取り付け
が、一層、容易にかつ確実におこなえるのである。

【００１３】ところで、請求項５及び請求項６のよう
に、ヘッダー５の処理水路９に連通させてエアー抜き管
１３や薬液投入管１４を立設させることも好ましいもの
である。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。

【００１５】図１（ａ）は浸漬型膜分離装置の部分概略
断面図、（ｂ）はカートリッジケース側の破断した概略
斜視図である。図２は同上の処理槽（浄化槽）の概略断
面図である。

【００１６】処理槽は、例えば、ばっ気槽１６と処理水
槽１７とを備え、ばっ気槽１６の前段として夾雑物除去
槽（図示せず）を配置していて、例えば、トイレ、洗
面、台所等からの生活排水が夾雑物除去槽に投入され、
固形分が分離された後、被処理水としての汚水は、移送
ポンプ（図示せず）等によってばっ気槽１６へと移送さ
れる。

【００１７】ばっ気槽１６内には、膜分離のための複数
枚のろ過膜１を備えた浸漬型膜分離装置Ａと、送風機１
８からの空気を吹き出す散気管１９が備えられ、生物的
分解のための微生物による活性汚泥処理と窒素除去のた
めの間欠ばっ気処理がおこなれるようになっている。す
なわち、活性汚泥による好気処理のための送風機１８か
ら空気が送り込まれ、散気管１９から吹き出されてばっ
気処理がおこなわれる。そしてまた、このばっ気工程で
は、汚水からの窒素を最終的には窒素ガスとして除去す
るための一工程である硝化がおこなわれる。次いで、散
気管１９からの空気の吹き出しが停止されて非ばっ気状
態となり、非ばっ気工程として脱窒がおこなわれること
になる。つまり窒素除去は、ばっ気工程（硝化）と非ば
っ気工程（脱窒）とを１サイクルとして繰り返される。
このようにして、間欠ばっ気をおこなう活性汚泥ばっ気
槽１６では、汚水中の有機物の分解と窒素除去がおこな
われることになる。

【００１８】ばっ気工程と非ばっ気工程とからなる１サ
イクルの時間は、例えば約１〜２時間程度を目安とする
ことができ、各工程は、各々１５〜７５分間程度とする
ことができる。

【００１９】同様に限定的なものではないが、活性汚泥
の濃度は、例えば約２，０００〜２０，０００（ｍｇ／
Ｌ）程度の範囲とすることができる。

【００２０】ばっ気槽１６への汚泥の投入については、
例えば水位センサー（図示せず）によってばっ気槽１６
の設計最低水位（Ｌ．Ｗ.Ｌ：ＬｏｗＷａｔｅｒＬ
ｉｎｅ）を検知し、移送ポンプを運転して汚水をばっ気
槽１６の設計最高水位（Ｈ．Ｗ．Ｌ：ＨｉｇｈＷａｔ
ｅｒＬｉｎｅ）にまで投入することができる。このよ
うな投入のタイミングは、例えば、ばっ気槽１６の水位
が降下するばっ気工程の後半、あるいはその終了後のば
っ気工程の開始とともにおこなわれるように考慮するこ
とができる。

【００２１】ばっ気槽１６の浸漬型膜分離装置Ａにはろ
液管２１が接続され、水頭差によって浸漬型膜分離装置
Ａのろ過膜１を透過した処理水を処理水槽１７に移送す
るようにしている。水位センサー（図示せず）によって
水頭差が検知されるようにしている。そして、この処理
水槽１７内には、水中ポンプ等の放流ポンプ２２が配備
され、この放流ポンプ２２によって処理水は外部に放流
される。本実施の形態においては、膜吸引手段として、
水頭差によるサイフォン吸引としているが、ポンプ吸引
でも、重力ろ過でもよいものである。

【００２２】本発明においては、例えば上記した処理槽
について浸漬型膜分離装置Ａを以下のように構成したも
のである。

【００２３】図１及び図３に示すように、カートリッジ
ケース２の対向している側壁２４に凹溝を形成して多数
枚のろ過膜１を挿入して保持している。各ろ過膜１の上
端には取出口部材（ノズル）４を形成している。

【００２４】ヘッダー５は処理水路９を形成して中空状
に形成されている。ヘッダー５の下面に弾性体にて形成
した連通体７を配し、ヘッダー５の下面板が硬質板１１
となって弾性体の連通体７の弾性変形を防止している。
連通体７に連通孔６が形成され、硬質板１１に連通孔６
に一致させて通孔８を形成している。連通体７の連通孔
６は図３（ｃ）のように円錐孔にしてろ過膜１の取出口
部材４に対して連通が容易におこなえるようにしてもよ
い。弾性体はゴム材や軟質な合成樹脂材で製作されてお
り、本実施の形態においては、ＥＤＰＭの発泡体であ
る。弾性体の連通体７は硬質板１１に接着しておいても
よい。図中３５は押さえ桟である。ヘッダー５の下面の
硬質板１１にはスライド孔２６が形成されている。カー
トリッジケース２には一対のガイド棒２５，２５を立設
している。しかして、ヘッダー５のスライド孔２６をガ
イド棒２５に挿通することで、ヘッダー５を位置決めし
てカートリッジケース２に押し付けることができるよう
にしている。このように、ヘッダー５の位置決めをして
スライドさせてカートリッジケース２に近づけて押し付
ける構成をスライドガイド手段１０と総称する。

【００２５】しかして、ヘッダー５をカートリッジケー
ス２に取り付けるのに際して、ヘッダー５をスライドガ
イド手段１０を介して位置決めしながらスライドさせて
おこなうのであり、ヘッダー５側の連通体７の各連通孔
６をカートリッジケース２に保持されている各ろ過膜１
の各取出口部材４に確実に連通し、その後、固定手段２
３を構成しているナット２７をガイド棒２５のねじ部分
にねじ込んでヘッダー５を固定してヘッダー５の取り付
けをおこなうのである。

【００２６】この場合、弾性体にて形成した連通体７の
連通孔６をろ過膜１の取出口部材４に弾性変形させて連
結するのであり、連通孔６を取出口部材４に、一層、容
易に連結できるとともに水密性を備えて連結するのであ
る。

【００２７】ところで、スライドガイド手段１０はマン
ホール２８の開口部の近傍（１５０ｍｍ程度）に至らせ
ていて、ヘッダー５の取り付け及び取り外しをマンホー
ル２８の開口部から楽におこなうのである。

【００２８】ヘッダー５には、処理水路９に連通させて
エアー抜き管１３及び薬液投入管１４を立設させてあ
る。エアー抜き管１３及び薬液投入管１４には開閉機能
の一例としての開閉弁３４を設けている。

【００２９】因みに、ろ過膜１は散気管１９からのばっ
気空気流により膜面が洗浄されるので、膜細孔の詰まり
によるろ過効率の低下が防止できる。しかしながら、ろ
過膜１は徐々にではあるが閉塞し所定の膜透過量を得る
のに要する水頭が上昇してくるため、定期的な薬液洗浄
が必要である。その場合、図７に示す従来の構成におい
ては、円筒状のヘッダー５の端部に連結している薬液投
入管１４より薬液を投入するから、薬液投入がヘッダー
５の外部からおこなわれるのであり、各ろ過膜１への薬
液投入を均等におこない難くなるものである。

【００３０】しかして、薬液投入に際して、マンホール
２８の開口部からエアー抜き管１３及び薬液投入管１４
の開閉弁３４を開き、薬液投入管１４より薬液投入をお
こなうのであり、この場合、薬液はヘッダー５の真上か
ら内部に投入されて各ろ過膜１への薬液投入を略均等に
おこなうものである。薬液投入が終わると、各開閉弁３
４,３４を閉じておく。

【００３１】図４はガイド手段１０の他の実施の形態を
示していて、カートリッジケース２にチャンネルバー２
９を立設し、ヘッダー５側の硬質板１１の両端部をチャ
ンネルバー２９に挿通してヘッダー５の位置決めをしな
がらヘッダー５をカートリッジケース２に連結し、位置
決め棒３０にてヘッダー５を押さえ、ボルト３１をチャ
ンネルバー２９及び位置決め棒３０の孔に挿通して固定
するのである。

【００３２】図６は実施の形態２を示す概略断面図であ
る。但し、その他の構成は実施の形態１と同じであり、
同一の構成のものには同じ符号を付して説明は省略す
る。

【００３３】本実施の形態においては、各ろ過膜１の各
取出口部材４の位置を規制して揃える位置規制板１５を
ヘッダー５の取り付け前に装着するものであり、各取出
口部材４は所定の位置に揃えられていて、ヘッダー５の
取り付けが、一層、容易にかつ確実におこなえるのであ
る。具体的には、位置規制板１５の両端部に形成した孔
３２をガイド棒２５に挿通し、位置規制板１５の位置決
め孔３３をろ過膜１の取出口部材４に嵌合させて各取出
口部材４の位置決めて揃えておくものである。

【００３４】

【発明の効果】請求項１においては、各ろ過膜の上端に
取出口部材を突設し、処理水路を構成しているヘッダー
の下面に処理水路に連通しているとともに取出口部材に
嵌合して連通する連通孔を備えている連通体を設け、複
数枚のろ過膜を保持しているカートリッジケースとヘッ
ダーとの間にヘッダーを上下方向にスライドさせてガイ
ドするスライドガイド手段と、スライド位置を固定する
固定手段を備えているから、ヘッダーをカートリッジケ
ースに取り付けるのに際して、ヘッダーをスライドガイ
ド手段を介して位置決めしながらスライドさせておこな
うのであり、ヘッダー側の各連通孔をカートリッジケー
スに保持されている各ろ過膜の各取出口部材に確実に連
通し、固定手段で固定することで確実に連結することが
でき、ヘッダーの取り付けを楽におこなえ、ろ過膜等の
保守を容易におこなえるという利点がある。

【００３５】請求項２においては、連通体を弾性体にて
形成し、連通体の上面に連通体の弾性変形を防止する硬
質板を配し、硬質板に連通孔に連通する通孔を形成して
あるから、弾性体にて形成した連通体の連通孔をろ過膜
の取出口部材に弾性変形させて連結でき、連通孔を取出
口部材に、一層、容易に連結できるとともに水密性を備
えて連結することができるという利点がある。

【００３６】請求項３においては、スライドガイド手段
はマンホールの開口部の近傍に至らせてあるから、ヘッ
ダーの取り付け及び取り外しをマンホールの開口部から
楽におこなうことができるという利点がある。

【００３７】請求項４においては、各ろ過膜の各取出口
部材の位置を規制して揃える位置規制板をヘッダーの取
り付け前に装着してあるから、各取出口部材は所定の位
置に揃えられていて、ヘッダーの取り付けが、一層、容
易にかつ確実におこなえるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の浸漬型膜分離装置の実施の形態を示
し、（ａ）は部分概略断面図、（ｂ）はカートリッジケ
ース側の破断した概略斜視図である。

【図２】同上の処理槽の概略断面図である。

【図３】（ａ）はヘッダーの断面図、（ｂ）は底面図、
（ｃ）は他例の断面図である。

【図４】同上のスライドガイド手段の他例の分解斜視図
である。

【図５】同上のヘッダーとマンホールとの関係を示す概
略断面図である。

【図６】（ａ）は同上の他の実施の形態の断面図、
（ｂ）は位置規制板の底面図である。

【図７】従来例を示し、（ａ）は斜視図、（ｂ）は断面
図である。

【符号の説明】

１ろ過膜２カートリッジケース４取出口部材５ヘッダー６連通孔７連通体８通孔９処理水路１０スライドガイド手段１１硬質板１３エアー抜き管１４薬液投入管１５位置規制板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者北村仁史大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】処理槽に浸漬されて複数枚のろ過膜より
分離された処理水をヘッダーに集めて吐出する浸漬型膜
分離装置であって、各ろ過膜の上端に取出口部材を突設
し、処理水路を構成しているヘッダーの下面に処理水路
に連通しているとともに取出口部材に嵌合して連通する
連通孔を備えている連通体を設け、複数枚のろ過膜を保
持しているカートリッジケースとヘッダーとの間にヘッ
ダーを上下方向にスライドさせてガイドするスライドガ
イド手段とスライド位置を固定する固定手段を備えて成
ることを特徴とする浸漬型膜分離装置。
【請求項２】連通体を弾性体にて形成し、連通体の上
面に連通体の弾性変形を防止する硬質板を配し、硬質板
に連通孔に連通する通孔を形成して成ることを特徴とす
る請求項１記載の浸漬型膜分離装置。
【請求項３】スライドガイド手段はマンホールの開口
部の近傍に至らせて成ることを特徴とする請求項１記載
の浸漬型膜分離装置。
【請求項４】各ろ過膜の各取出口部材の位置を規制し
て揃える位置規制板をヘッダーの取り付け前に装着して
成ることを特徴とする請求項１記載の浸漬型膜分離装
置。
【請求項５】ヘッダーの処理水路に連通させてエアー
抜き管を立設させて成ることを特徴とする請求項１乃至
４のいずれかに記載の浸漬型膜分離装置。
【請求項６】ヘッダーの処理水路に連通させて薬液投
入管を立設させて成ることを特徴とする請求項１乃至４
のいずれかに記載の浸漬型膜分離装置。