JPH11300150A - 空気清浄用フィルタ及びこれを用いた空気清浄器 - Google Patents

空気清浄用フィルタ及びこれを用いた空気清浄器

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JPH11300150A
JPH11300150A JP10167831A JP16783198A JPH11300150A JP H11300150 A JPH11300150 A JP H11300150A JP 10167831 A JP10167831 A JP 10167831A JP 16783198 A JP16783198 A JP 16783198A JP H11300150 A JPH11300150 A JP H11300150A
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守 石切山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新車時には高濃度の有害ガス成分及び臭気成
分を除去でき、その後人の活動に起因する低濃度の有害
ガス成分及び臭気成分を除去でき、かつ、外気に起因す
る有害ガス成分及び臭気成分をその高濃度、低濃度に拘
わらず常に除去できる空気清浄用フィルタを提供する。 【解決手段】 この発明の空気清浄用フィルタでは化学
吸着剤、物理吸着剤及び光触媒が実質的に一体とされて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気清浄用フィル
タに関する。特に脱臭機能に優れた空気清浄用フィルタ
の改良に関する。更には、かかる空気清浄用フィルタを
備えた空気清浄器に関する。この空気清浄用フィルタは
車両用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用の空気清浄用フィルタ
として、活性炭やゼオライトなどの物理吸着剤を利用し
たものが使用されている。また、物理吸着剤に光触媒を
担持させてこれに光を照射する構成のフィルタも知られ
ている(特開平1−89322号公報参照)。このよう
なフィルタによれば物理吸着剤に吸着された有害ガス成
分及び臭気成分が光により活性化された光触媒によって
分解されるので、その効果が長期間維持される(特開平
9−253452号公報参照)。また、活性炭に薬品を
添着してなる添着活性炭が化学吸着剤として知られてい
る。例えば、角田光雄監修、(株)総合技術センター
「最新吸着技術」、第448〜452頁を参照された
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記各種の吸着剤を用
いても、有害ガス成分及び臭気成分を長期に渡ってかつ
確実に除去することはできなかった。本発明者らが検討
したところ、車両において有害ガス成分及び臭気成分に
は次のものがあった。 (1)新車では、接着剤・塗料等を発生源とする有機性
揮発ガス成分が高濃度に車内に存在する。例えば、トル
エン及びキシレン等の芳香族炭化水素、トリメチルアミ
ン等の窒素系化合物並びにノナン、デカン及びドデカン
等の脂肪族炭化水素がいわゆる新車臭の原因となる。詳
しくは、高橋ら、内装材不快臭の解析と脱臭法、自動車
技術論文集、Vol.23、No.1、January 1992を参照された
い。 (2)数年経過すると、接着剤・塗料等の有機性揮発ガ
スはその大部分が放出されるので、車内から有害ガス成
分及び臭気成分が殆どなくなる。一方、人の活動に伴い
車内には様々な物質(例えば、煙草のヤニ)が付着し、
これらが揮発して車内の臭いの原因となる。このような
臭い成分は一般に低濃度であるが、人の嗅覚を刺激しや
すく極低濃度でも臭いの原因となる。 (3)また、車両内には外気が導入されるので、当該外
気に含まれるNO、NO2、SOX、COなども臭いの原
因となり人体に有害である。
【0004】以上より、車両用のフィルタには、新車時
には高濃度の新車臭を除去でき、その後人の活動に起因
する低濃度の臭気成分等を除去でき、かつ、外気に起因
する有害ガス成分及び臭気成分をその高濃度、低濃度に
拘わらず常に除去できることが要求される。そして、こ
のような性能を備えたフィルタが得られれば、有害ガス
成分及び臭気成分を長期に渡ってかつ確実に除去するこ
とが可能になる。従って、この発明は上で説明した性能
を有する空気清浄用フィルタを提供することを一つの目
的とする。この発明の他の目的は新規な構成の空気清浄
用フィルタ及びこれを備えた空気清浄器を提供すること
にある。
【0005】なお、化学吸着剤、物理吸着剤及び光触媒
には、一般的に、下記の特性がある。化学吸着剤は初期
の高濃度の有害ガス成分及び臭気成分除去性能には優れ
るが、飽和吸着量に達すると寿命となり、その後の除去
性能が極端に低下する。また、これを再生する方法も知
られていない。化学吸着剤は高濃度の有害ガス成分及び
臭気成分の吸着は得意であるが、低濃度の有害ガス成分
及び臭気成分の吸着は不得手である。物理吸着剤では、
温度や湿度等の使用条件により、被吸着成分が再放出さ
れるおそれがある。飽和吸着量に達すると寿命となりそ
の後の除去性能が極端に低下する。物理吸着剤は加熱に
より再生可能であるが、空気清浄器のフィルタとして物
理吸着剤を考えた場合これを加熱再生することは、メイ
ンテナンスとして現実的ではない。なお、物理吸着剤に
光触媒を添加してなる複合吸着剤によれば、光を照射す
ることによりこれを簡易に再生することができる(特開
平9−253452号公報参照)。物理吸着剤は高濃度
の有害ガス成分及び臭気成分の吸着は得意であるが、低
濃度の有害ガス成分及び臭気成分の吸着は不得手であ
る。光触媒は低濃度の有害ガス成分及び臭気成分の除去
は得意であるが、高濃度の有害ガス成分及び臭気成分を
除去するには時間がかかるため不得手である。
【0006】
【課題を達成するための手段】この発明は既述の課題を
達成するものであり、その構成は次の通りである。化学
吸着剤、物理吸着剤及び光触媒が実質的に一体とされて
いる空気清浄用フィルタ。
【0007】
【発明の作用・効果】このように構成された空気清浄用
フィルタによれば、新車時及び外気に起因する高濃度の
有害ガス成分及び臭気成分を化学吸着剤及び物理吸着剤
で除去する。特に、化学吸着剤が物理吸着剤と一体化さ
れているので、物理吸着剤から再放出された有害ガス成
分及び臭気成分が化学吸着剤に確実に補足される。従っ
て、特に、新車時の有害ガス成分及び臭気成分を確実に
除去することができる。このような機能を確保するた
め、化学吸着剤にはそれのみで有害ガス成分及び臭気成
分を除去できる程度のガス補足容量が望まれる。一方、
車両の経年時及び外気に起因する低濃度の有害ガス成分
及び臭気成分はもっぱら光触媒で除去する。なお、物理
吸着剤と光触媒とが一体化されているので、両者は複合
吸着剤を構成する。従って、既述の通り特開平9−25
3452号公報に開示の物理吸着剤の再生技術を用いれ
ば物理吸着剤が再生される。これにより、化学吸着剤が
有害ガス成分及び臭気成分により飽和してその活性を失
った後でも、物理吸着剤はその活性を保ち得るので半永
久的に高濃度の有害ガス成分及び臭気成分の除去を行え
る。換言すれば、本発明にかかるフィルタによればその
交換が不要となり、実質的なメインテナンスフリーを達
成できる。
【0008】この発明を別の局面からみれば、空気清浄
用フィルタの構成は化学吸着剤、物理吸着剤及び光触媒
からなり、前記化学吸着剤と前記物理吸着剤とは接触し
ており、前記光触媒は前記物理吸着剤に担持される。こ
のように構成された空気清浄用のフィルタによっても、
上記と同様な作用・効果が得られる。
【0009】この発明を更に別の局面からみれば、空気
清浄用フィルタの構成は光触媒を担持した物理吸着剤
と、該物理吸着剤から放出された有害ガス成分及び臭気
成分の実質的な全部を吸着可能な位置に配置された化学
吸着剤と、を備えてなる。このように構成された空気清
浄用のフィルタによっても、上記と同様な作用・効果が
得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】上記において、化学吸着剤には吸
着対象となる臭気成分と反応する薬剤をその表面に添着
した添着活性炭が用いられる。その他には、Zn(O
H)2などがNO2を吸着する化学吸着剤として用いられ
る。新車臭の主たる臭気成分である例えばトリメチルア
ミンを吸着する化学吸着剤としてはリン酸、硫酸などの
酸性物質を添着した添着活性炭が用いられる。
【0011】図1は化学吸着剤の吸着特性を示す。被吸
着剤としてアセトアルデヒドを選択した。図1の結果は
次の様にして得られた。まず、2m3の閉じた容器中に
10ppmの初期濃度となるようにアセトアルデヒドを
注入する。この容器中には化学吸着剤としてアニリンを
添着した添着活性炭のハニカム1200cm3が置かれ
る。このハニカム中へ2m3/分の風量で容器内の空気
が流される。容器は常温、湿度30〜50RHに保たれ
る。
【0012】図1の結果は測定開始時のアセトアルデ
ヒドの濃度を100としたときの30分経過後のアセト
アルデヒドの濃度である。〜は添着活性炭のハニカ
ムをそのままにして順次アセトアルデヒドをその濃度が
10ppmになるように注入し、上記と同じ条件で測定
を行ったときの結果を示す。図1の結果より、化学吸着
剤は高濃度のガスを効率良く吸着するが、その劣化も早
いことがわかる。
【0013】物理吸着剤としては活性炭、活性アルミ
ナ、シリカゲル、合成ゼオライトその他の微細孔を有す
る物質が用いられる。
【0014】光触媒は臭気成分を分解できるものであれ
ば特に限定されないが、半導体酸化物が広く知られてお
り、中でも、酸化力の強さ、低価格、無毒性等の理由か
ら酸化チタン(TiO2)を好適に利用できる。その
他、Cu、Zn、La、Mo、V、Sr、Ba、Ce、
Sn、Fe、W、Mg又はAlの各酸化物を光触媒とし
て用いることができる。
【0015】光触媒は単独で使用してもよく、また、貴
金属触媒等の光触媒反応を促進する補助触媒とともに複
合触媒として用いることもできる。貴金属触媒として
は、例えばパラジウムが挙げられる。窒素酸化物を分解
する見地からは、酸化チタン−パラジウム複合触媒が好
ましい。この場合のパラジウムの配合重量割合は0.2
〜1.5重量%とすることが好ましく、更に好ましくは
0.25〜1.0重量%である。なお、酸化チタンには
アナターゼ型で粒径が小さく、比表面積の大きいタイプ
を使用することが好ましい。
【0016】図2は物理吸着剤に光触媒を担持してなる
複合吸着剤によるアセトアルデヒドの吸着特性を示す。
複合吸着剤として上層にTiO240g、下層に活性炭
10g・ゼオライト10gを配置したフィルタ(300
mm×200mm×10mm)の2枚を用いた。その他
の測定条件は図1と同様である。なお、5回目の測定前
に複合吸着剤シートへ冷陰極管により1mW/cm2
出力で24時間光を照射した。その結果、吸着性能が2
回目と同程度まで回復したことがわかる。
【0017】次に、この発明の空気清浄用フィルタの形
態について図面を参照しながら説明する。 (形態1)図3はこの発明のフィルタの第1の形態を示
す。この形態のフィルタ1は担体2の上に化学吸着剤層
3、物理吸着剤層4及び光触媒層5が順次積層された構
成である。光触媒を活性化するための光は図の上方から
光触媒層5へ照射される。空気は各層3〜5と平行に流
される。なお、担体2の他方の面(図面では下面)へ同
様に化学吸着剤層3、物理吸着剤層4及び光触媒層5を
順次積層することもできる。担体2にはアルミニウムや
紙等が用いられる。各層の厚さは特に限定されないが、
化学吸着剤層、物理吸着剤及び光触媒とも0.05〜
0.1mmとすることが好ましい。
【0018】このように構成されたフィルタ1によれ
ば、空気中の有害ガス成分及び臭気成分が高濃度の場合
は化学吸着剤層3と物理吸着剤層4で専ら吸着除去さ
れ、低濃度の場合は専ら光触媒層5で分解除去される。
また、物理吸着剤層4から脱離した有害ガス成分及び臭
気成分は再度化学吸着剤層3で補足される。従って、空
気中の臭気成分を確実に除去できる。更には、光触媒層
5に所定の条件で光を供給することにより物理吸着剤層
4が再生されるので、フィルタ1の吸着性能が長期間に
渡って維持される。
【0019】(形態2)図4は第2の形態のフィルタ1
0を示す。図1と同一の部分には同一の符号を付してそ
の説明を省略する。このフィルタ10は担体2の上に化
学吸着剤層3及び複合吸着剤層11を順次積層した構成
である。ここに、複合吸着剤層11は、図5に示すよう
に、物理吸着剤の粒子14に光触媒の微粒子15を担持
させたもの(複合粒子16)からなる。このような複合
粒子16をアルミや紙などに担持させて複合吸着剤層1
1を構成する。若しくは化学吸着剤層2の上に複合粒子
16を塗布してもよい。なお、担体2の他方の面(図面
では下面)へ同様に化学吸着剤層3及び複合吸着剤層1
1を順次積層することもできる。このフィルタ10も第
1の形態のフィルタ1と同様の作用・効果を奏する。
【0020】(形態3)図6及び図7は第3の形態のフ
ィルタを示す。図6に示すとおり、このフィルタの主体
となる部分(フィルタ粒子23)は、粒子状の化学吸着
剤22の塊と当該塊を被覆する複合粒子16(図5に示
したもの)とからなる。このフィルタ粒子23を担体2
へバインダを用いて塗布、積層して第3の形態のフィル
タ20を構成する。なお、図7ではフィルタ粒子23が
単層であるが、これを複数の層とすることも勿論可能で
ある。また、フィルタ粒子23の単層又は複数の層を担
体2の他方の面に形成することもできる。このフィルタ
20も第1の形態のフィルタ1と同様の作用効果を奏す
る。
【0021】図8は形態1のフィルタのシートを加工し
て形成したハニカムコア状のフィルタ30を示す。フィ
ルタの面積をできる限り大きくするために車両用の空気
清浄器にはかかる形状のフィルタが装着される。なお、
格子状及びその他の形状を採用できることは勿論であ
る。形態2及び3のフィルタについても同様の加工を施
すことができる。
【0022】(形態4)図9に示すフィルタ40はハニ
カムコア状(図8参照)の3つ基体43〜45を積層し
た構成であり、光源からみて裏側(図示左側)に当たる
第1の基体43には化学吸着剤が担持されている。中央
の第2の基体44には物理吸着剤が担持されている。そ
して、光が直接照射される第3の基体45には光触媒が
担持されている。
【0023】この形態4で説明したフィルタでは、各層
に対して空気が垂直に流される。光は光触媒層若しくは
複合吸着剤層へ直接照射される。かかるフィルタにおい
ても第1の形態のフィルタ1と同様の作用効果が奏され
る。
【0024】本発明の空気清浄用フィルタは光源ととも
に車両用や室内用等の空気清浄器に利用することができ
る。光源は光触媒を活性化するものであれば特に限定さ
れない。酸化チタンを光触媒とする場合には紫外線ラン
プが用いられる。フィルタにおける光触媒が配置される
領域の全部に光が届くように光源は配置されることが望
ましい。
【0025】空気を流通させる為の手段も特に限定され
ず、例えば汎用的なファンを用いることができる。かか
るファンにより空気は物理吸着剤(若しくは複合吸着
剤)側より化学吸着剤側へ流通させることが好ましい。
物理吸着剤から脱離した臭気成分を化学吸着剤で再補足
するためである。このような見地から言えば、物理吸着
剤と化学吸着剤とは必ずしも物理的に連続若しくは接触
している必要はなく、物理吸着剤から脱離する臭気成分
の実質的に全部を補足できる位置に化学吸着剤は配置さ
れておればよい。
【0026】次に、上で説明した各フィルタを備えるこ
とのできる車載用の空気清浄器210について説明す
る。図10は、この空気清浄器210の構成を示してい
る。図11は、図10に示す空気清浄器210のA−A
断面図である。図12は空気清浄器210の車輌搭載位
置を示している。図12に示すように、空気清浄器21
0は、車輌300の車室300Aとトランクルーム30
2とを隔成しているリヤシェルフ304上に載置されて
いる。
【0027】空気清浄器210は、筐体220と、この
筐体220に内包されたファン204と、ファン240
と筐体220との間に設けられた集塵フィルタ224
と、第1及び第2の脱臭フィルタ231、232と、該
脱臭フィルタ231と232との間に設けられた紫外線
ランプ226、226とを備えている。
【0028】筐体220には、空気清浄器210の外部
の空気を吸入するスリット状の吸入口222と、吸入さ
れた空気を装置210の外部に排出する排出口である吹
き出し口234とが設けられている。筐体220の内部
には、吸入口222から空気を吸入し、かつ、吸入され
た空気を吹き出し口234から排出するための、図示し
ないモータにより駆動される送風機であるファン240
が設けられている。
【0029】吸入口222と吹き出し口234との間の
吹き出し口234近傍には、吸入された空気を清浄する
ために、第1の脱臭フィルタ231が吹き出し口234
に対向させた状態で設けられている。その下側に第2の
脱臭フィルタ232が設けられる。これら2つの脱臭フ
ィルタ231、232の間に2本の紫外線ランプ22
6、226が設けられ、第1の脱臭フィルタ231の下
面及び第2の脱臭フィルタ232の上面に紫外線が照射
される。これによりそれぞれの光触媒が活性化される。
各脱臭フィルタ231、232には図8に示したハニカ
ム状の空気清浄用フィルタが適用されている。
【0030】吸入口222と第1及び第2の脱臭フィル
タ231、232との間には集塵フィルタ224が設け
られている。なお、ファン240の取付位置は特に限定
されるものではないが、集塵フィルタ224による集塵
効果を高めるために、該フィルタ224近傍に設けられ
ている。
【0031】図11に示すように、吹き出し口234に
は、複数の傾斜した板状ブレード234aが形成されて
おり、該ブレード234aの間に設けられたスリット2
34bを介して浄化された空気が排出される。
【0032】なお、図10では空気清浄器210を吸入
口222と吹き出し口234とが上面となるように載置
した状態で説明しているが、本装置は、このような使用
形態に限定されることなく、例えば、吸入口222を側
面とし、吹き出し口234が上方となるように載置して
使用することも可能である。
【0033】引き続き、この車載用空気清浄器210の
動作について説明する。空気清浄器210の動作中は、
紫外線ランプ226が点灯されると共に、ファン240
が回動される。該ファン240の回動により、吸入口2
22から車内の空気が取り入れられ、集塵フィルタ22
4にて空気中の粉塵、例えば花粉等が吸着されてから、
第2、第1の脱臭フィルタ232、231側へ送られ
る。この脱臭フィルタ232、231では、空気中の高
濃度の有害ガス成分及び臭気成分は化学吸着剤と物理吸
着剤で専ら吸着除去され、低濃度の有害ガス成分及び臭
気成分は専ら光を受けた光触媒で分解除去される。ま
た、物理吸着剤から脱離した有害ガス成分及び臭気成分
は再度化学吸着剤で補足される。従って、空気中の臭気
成分を確実に除去できる。更には、光触媒に所定の条件
で光を供給することにより物理吸着剤が再生されるの
で、その吸着性能が長期間に渡って維持される。該第
2、第1の脱臭フィルタ232、231にて浄化された
空気は、吹き出し口234から再び車内へ放出される。
【0034】以上、空気清浄用フィルタを脱臭フィルタ
として車両用の空気清浄器に用いた例を説明してきた
が、この発明の空気清浄用フィルタを室内用の空気清浄
器に使用することも勿論可能である。
【0035】この発明は、上記発明の実施の形態及び実
施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の
範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲
で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は化学吸着剤の吸着特性を示すグラフ図で
ある。
【図2】図2は複合吸着剤(物理吸着剤+光触媒)の吸
着特性を示すグラフ図である。
【図3】図3はこの発明の第1の実施の形態の空気清浄
用フィルタの構成を示す図である。
【図4】図4はこの発明の第2の実施の形態の空気清浄
用フィルタの構成を示す図である。
【図5】図5は複合吸着剤の構成を示す概念図である。
【図6】図6はフィルタ粒子の構成を示す概念図であ
る。
【図7】図7はこの発明の第3の形態の空気清浄用フィ
ルタを示す図である。
【図8】図8はハニカム状とされた空気清浄用フィルタ
を示す斜視図である。
【図9】図9はこの発明の第4の形態の空気清浄用フィ
ルタを示す図である。
【図10】図10はこの発明の空気清浄用フィルタを備
える車載用空気清浄器の構成を示す一部切り欠き斜視図
である。
【図11】図11は図10のA−A線断面図である。
【図12】図12は空気清浄器の搭載位置を示す模式図
である。
【符号の説明】 1、10、20、30、40 空気清浄用フィルタ 3、43 化学吸着剤層 4、44 物理吸着剤層 5、45 光触媒層 11 複合吸着剤層 210 空気清浄器 226 紫外線ランプ 240 ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 和久 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内 (72)発明者 石切山 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山下 貢 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学吸着剤、物理吸着剤及び光触媒が実
    質的に一体とされている空気清浄用フィルタ。
  2. 【請求項2】 下から順に前記化学吸着剤の層、前記物
    理吸着材の層及び前記光触媒の層が積層されている、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の空気清浄用フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記物理吸着剤に前記光触媒が担持さ
    れ、前記物理吸着剤が前記化学吸着剤と接触している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄用フィル
    タ。
  4. 【請求項4】前記化学吸着剤と前記物理吸着剤は粒子状
    であり、前記光触媒は前記物理吸着剤の表面に分散され
    ており、前記化学吸着剤の周囲が前記物理吸着剤で通気
    可能に被覆された構成である、ことを特徴とする請求項
    1に記載の空気清浄用フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記光触媒は酸化チタンを含んでなる、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気
    清浄用フィルタ。
  6. 【請求項6】 化学吸着剤、物理吸着剤及び光触媒が実
    質的に一体とされている空気清浄用フィルタ、 前記光触媒に光を照射する光源、 とを備えてなる、空気清浄器。
  7. 【請求項7】 前記フィルタは下から順に前記化学吸着
    剤の層、前記物理吸着剤の層及び前記光触媒の層が積層
    されてなる、ことを特徴とする請求項6に記載の空気清
    浄器。
  8. 【請求項8】 前記フィルタにおいて前記物理吸着剤に
    前記光触媒が担持され、前記物理吸着剤が前記化学吸着
    剤と接触している、ことを特徴とする請求項6に記載の
    空気清浄器。
  9. 【請求項9】 前記フィルタにおいて前記化学吸着剤と
    前記物理吸着剤は粒子状であり、前記光触媒は前記物理
    吸着剤の表面に分散されており、前記化学吸着剤の周囲
    が前記物理吸着剤で通気可能に被覆された構成である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の空気清浄器。
  10. 【請求項10】 前記フィルタにおいて前記光触媒は酸
    化チタンを含んでなる、ことを特徴とする請求項6〜9
    のいずれかに記載の空気清浄器。
  11. 【請求項11】 光触媒を担持した物理吸着剤と、該物
    理吸着剤から放出された成分の実質的な全部を吸着可能
    な位置に配置された化学吸着剤と、を備えてなる空気清
    浄用フィルタ。
  12. 【請求項12】 光触媒を担持した物理吸着剤と、該物
    理吸着剤から放出された成分の実質的な全部を吸着可能
    な位置に配置された化学吸着剤と、を備えてなる空気清
    浄用フィルタ、 前記物理吸着剤側に配置された光源、 前記物理吸着剤側から前記化学吸着剤側へ空気を流通さ
    せる手段、 とを具備してなる空気清浄器。
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