JPH11298960A - Avm方式を適用した移動無線システム及びそのための基地局無線装置並びに移動局無線装置 - Google Patents

Avm方式を適用した移動無線システム及びそのための基地局無線装置並びに移動局無線装置

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JPH11298960A
JPH11298960A JP10097073A JP9707398A JPH11298960A JP H11298960 A JPH11298960 A JP H11298960A JP 10097073 A JP10097073 A JP 10097073A JP 9707398 A JP9707398 A JP 9707398A JP H11298960 A JPH11298960 A JP H11298960A
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Japan
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signal
mobile station
call
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calling
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JP10097073A
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Kunio Tsunoda
邦夫 角田
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AINSU KK
Original Assignee
AINSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の移動局無線装置間での発呼信号の衝突
の機会を少なくすること。 【解決手段】 基地局無線装置においては、ある移動局
から発呼信号を受けると、受信中であることを示す受信
中信号を生成して送信させる手段と、受信した信号が解
読不能である場合に、解読不能信号を生成する解読不能
信号生成部34と、移動局に対して応答信号を送信する
場合や解読不能信号を送信する場合、移動局からの信号
受信終了後、一定時間経過後に送信させる発呼時刻制御
部29とを備え、移動局無線装置においては、前記受信
中信号を検出する手段と、前記受信中信号が検出されて
いる間は送信を保留させ、受信中信号の受信を終了して
から前記一定時間経過後に送信を開始させる手段と、発
呼信号送出後、前記解読不能信号を受けると再発呼を行
わせる手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タクシー等の多数
の車両の運行状況を中央管理室においてモニタし、運行
管理の合理化を計るために、AVM(Automati
c Vehicle Monitoring)方式を適
用した移動無線システム及びそのための基地局無線装置
並びに移動局無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のAVM方式では、基地局
からのポーリング方式による情報収集における時間待ち
状態を解消するために、移動局の位置、営業状態などの
変化が発生した時点で、基地局へ通報する任意発呼方式
によりリアルタイムで情報を収集し、運行管理を行って
いる。しかし、これまでのAVM方式においては、ある
移動局からの任意発呼信号の送信途中でも、他の移動局
の任意発呼信号が送信を開始し、双方の信号内容が混信
して基地局において解読不能になる場合がある。これに
対処するために、基地局から確認応答信号を発呼するよ
うにし、自局の発呼に対応した応答信号が得られなかっ
た移動局は、適当な時間を経過後に任意発呼信号を再発
呼するように改善したシステムも運用されている。
【0003】しかし、ジャイロスコープやGPS(Gl
obal PositioningSystem)を利
用した車両位置自動検出の技術の進歩により、より精度
の高い車両状況を瞬時に得られるようになり、各移動局
の任意発呼の頻度は飛躍的に高くなりつつある。この様
な状況においては、移動局からの任意発呼信号の衝突の
機会も増大し、再発呼の件数も増加し、リアルタイムな
情報収集が困難になる等、システム運用上の不都合な欠
点も内在している。
【0004】以下に、これまでのAVM方式の移動無線
システムについて説明する。図6は従来のAVM方式に
よる2周波半複信方式の基地局無線装置の構成を示して
いる。また、図7は従来のAVM方式による2周波半複
信方式の移動局無線装置の構成を示している。
【0005】図6において、基地局無線装置では、受信
系1と送信系2とがそれぞれ異なる周波数による2周波
半複信方式により運用されている。この場合、受信系1
では、送信系2が発呼期間中、待機中あるいは、ある移
動局との通話中のいずれの状態においても、移動局から
の任意発呼による符号化された情報を受信・復号し、符
号処理系3に送ることができる。送信系2では、符号処
理系3で生成された発呼信号を各移動局ヘ送信すると共
に、マイク21による通話を行なう。符号処理系3で
は、移動局からの発呼信号の解読、移動局からの応答要
求に対する応答信号の生成、移動局の現在の動態・位置
などの情報収集、配車など、系が必要とする移動局ヘの
指令信号の生成などを行っている。
【0006】受信系1には、アンテナ11、受信機12
を介して移動局からの信号を音声信号か符号情報信号か
を識別する識別部13が設けられている。受信機12の
出力は、識別部13によって制御される切替回路14を
経由して、音声信号の場合は音声増幅器15側に接続さ
れスピーカ16を鳴動する。一方、符号情報の場合は、
受信機12の出力は復号部17側に接続され、復号され
て符号処理系3の符号解読部31に送られる。
【0007】送信系2には、送信機26、アンテナ27
を介して各移動局への信号送出を制御する送信制御部2
4が設けられている。マイク21、音声増幅器22から
音声信号が出力され、通話検出部23で音声送話中であ
ることが検出されると、送信制御部24は、切替回路2
5を音声増幅器22側に切り替えて送信機26に音声信
号を入力し、送信機26を送信状態にする。また、送信
符号生成部28では、符号処理系3で生成される各種信
号を符号化し、送信符号を生成して送信制御部24に送
信するように通知する。
【0008】符号処理系3には、復号された信号を解読
する符号解読部31が設けられ、移動局からの情報を解
読して配車・運行管理に利用する。また、移動局が確認
応答を要求している場合は応答信号生成部32で応答信
号を生成する。送信制御部24から符号解読部31及び
記憶装置92に、送信中信号が通知されている場合に
は、符号解読部31の情報は応答が必要な場合でも一旦
記憶装置92に蓄積される。この間に蓄積された応答情
報は送信の終了を待って順次、応答信号生成部32に読
み出され、応答信号生成部32は応答信号を生成して送
信符号生成部28に送る。指令卓にある操作ボタン群9
1からの配車呼出、各種情報の収集などのための指令信
号は、指令信号生成部33で生成され、送信符号生成部
28に送出される。
【0009】図7において、移動局無線装置では、受信
系4と送信系5とは1個のアンテナ71を切り替えて基
地局との情報交換を行なっている。アンテナ71は、通
常、受信系4側に接続されており、基地局からの指令信
号、応答信号あるいは音声の通話に備えている。送信系
5は、符号処理系6で生成された任意発呼信号を基地局
ヘ送信すると共に、マイク51による通話を行なう。符
号処理系6では、基地局からの指令信号、応答信号の解
読のほか、現在の動態・位置などの任意発呼信号、待機
登録、休憩登録、配車呼び出しへの応答・了解などの登
録要求信号の生成を行っている。
【0010】アンテナ71は送信・受信兼用であり、送
受切替回路72で切り替えられて受信系4及び送信系5
で使用される。受信系4には、アンテナ71、送受切替
回路72及び受信機41を介して受信した基地局からの
信号を音声信号か符号情報信号かを識別する識別部42
が設けられている。受信機41の出力は、識別部42に
よって制御される切替回路43を経由して、音声信号の
場合は音声増幅器44側に接続され、スピーカ45を鳴
動する。一方、符号情報の場合は、受信機41の出力は
復号部46側に接続され、復号されて符号処理系6の符
号解読部61に送られる。
【0011】送信系5には、アンテナ71、送受切替回
路72及び送信機56を介して基地局ヘの信号送出を制
御する送信制御部54が設けられている。マイク51、
音声増幅器52から音声信号が出力され、通話検出部5
3で音声送話中であることが検出されると、送信制御部
54は、切替回路55を音声増幅器52側に切り替えて
送信機56に音声信号を入力し、送信機56を送信状態
にする。また、送信符号生成部57は、符号処理系6で
生成される各種信号を符号化し送信符号を生成すると共
に、送信制御部54に送信制御を開始するように通知す
る。
【0012】符号処理系6には、復号された信号を解読
する符号解読部61が設けられ、基地局からの情報を解
読し利用する。移動局が基地局から情報を要求されてい
る場合には、応答信号生成部62で応答信号を生成す
る。移動局が基地局に応答を要求した場合には、基地局
からの応答を発呼応答確認部65で確認する。確認でき
ない場合は、再発呼時刻発生部66において、乱数によ
り適当な遅延時間を発生し、この遅延時間経過後に再発
呼するように送信制御部54を制御する。また、符号処
理系6には、現在の動態・位置などの情報を適宜自動的
に生成する任意発呼信号生成部63、及び、操作ボタン
群73の操作で配車待機中・回送中・休憩中などの登録
信号を生成する登録要求信号生成部64も設けられてい
る。
【0013】図8は上記のシステムによる2周波半複信
方式の場合について、基地局と移動局との間でやりとり
される信号のタイムチャートを示している。図8におい
て、FBは基地局無線装置、M1〜M3は複数の移動局
無線装置、Txは各無線装置の送信信号、Rxは各無線
装置の受信信号、Tmは移動局無線装置が任意発呼の条
件になった時刻を明示する時間軸、tmwは移動局無線
装置の発呼信号時間幅、tfwは基地局の発呼信号時間
幅である。なお、Tx、Rxの基線は、送信あるいは受
信状態になっている時間帯を太線で示してある。
【0014】図8において、時刻T1では移動局M1が
応答要求を含む発呼信号AR を発呼し、基地局から応答
信号aが返される基本的な発呼・応答過程を示してい
る。時刻T2〜T6は、移動局M1〜M3から応答要求
を含む発呼信号BR 、ER 、FR 及び応答要求を含まな
い信号C、Dがあいついで発呼される場合のシステムの
動作過程を示している。
【0015】時刻T7では、移動局M1、M2から発呼
信号GR 、Hが同時に発呼され基地局では電界強度に余
り差が無い場合のシステムの動作過程を示している。時
刻T8では、移動局M2、M3から発呼信号IR 、JR
が同時に発呼されるが、基地局では電界強度の強い発呼
信号IR を解読できた場合のシステムの動作過程を示し
ている。更に、時刻T9では、移動局M1、M2から発
呼信号K、LR が同時に発呼されるが、基地局では電界
強度の強い発呼信号Kを解読できた場合のシステムの動
作過程を示している。
【0016】以下、各時刻におけるシステムの動作過程
について詳細に説明する。時刻T1に移動局M1から応
答を必要とする任意発呼信号AR が発呼されると、発呼
信号AR は基地局FBで受信され、図6に示す識別部1
3に送られる。識別部13は発呼信号AR を識別する
と、切替回路14を復号部17側に切替え、発呼信号A
R は復号部17、符号解読部31に送られ解読される。
ここで、発呼信号AR は応答が必要なので応答信号生成
部32で応答信号が生成され、送信符号生成部28で符
号化されて、送信制御部24で制御される切替回路2
5、送信機26、アンテナ27を通して応答信号aとし
て送信される。
【0017】移動局M1は、図7に示す符号解読部61
で応答信号aを解読し、発呼応答確認部65で自局に対
する応答であることを確認し、一連の任意発呼・応答の
過程が終了する。移動局M1以外の移動局では、基地局
からの応答信号aを受信するが、各移動局の符号解読部
61は自局に対する応答信号でないことを確認し、処理
を終了する。
【0018】時刻T2では、移動局M1から前述の手順
で発呼信号BR が発呼され、基地局FBではこの信号の
受信を開始する。続いて、時刻T3に移動局M2から応
答を必要としない発呼信号Cが発呼された場合、発呼信
号BR と重なるので混信し符号解読部31での解読が不
能となり、発呼信号BR に対する応答信号は発呼されな
い。その結果、移動局M1の発呼応答確認部65では基
地局FBからの応答信号を確認できないので、発呼応答
確認部65は再発呼時刻発生部66に通知する。再発呼
時刻発生部66では乱数により設定された遅延時間tr
b後に再発呼信号BR ´を発呼するように動作し、その
結果、基地局からの応答信号b´を受信することができ
る。なお、移動局M2からの発呼信号Cも基地局側では
混信により解読できないが、移動局M2側では応答を必
要としないので、特に応答確認は行わない。
【0019】時刻T4では、移動局M3から応答を必要
としない発呼信号Dが発呼され基地局FBはこの発呼信
号Dを受信し、復号、解読してシステムの管理情報とし
て使用する。時刻T5では移動局M2が、続いて時刻T
6では移動局M3が相次いで応答を要求する発呼信号E
R 及びFR を発呼するが、基地局FBでは両信号が重な
るので符号解読部31での解読が不能となり、応答信号
は発呼されない。この場合、移動局M2及びM3では応
答信号が得られないので、前述したように、乱数により
設定された遅延時間tre及びtrfだけ遅延させて、
再発呼信号ER´及びFR ´を発呼する。基地局FB
は、各発呼に対して応答信号e´及びf´を送信する。
【0020】時刻T7では、移動局M1から応答を必要
とする発呼信号GR 及び移動局M3から応答を必要とし
ない発呼信号Hを同時に発呼すると、基地局FBでは両
信号が衝突し混信状態となるので解読不能となり、応答
信号も発呼しない。移動局M1は応答信号が無いので乱
数で設定された遅延時間trg後に再発呼信号GR ´を
発呼する。
【0021】時刻T8では、移動局M2から応答を必要
とする発呼信号IR 及び移動局M3から応答を必要とす
る発呼信号JR を同時に発呼するが、基地局FBでは発
呼信号IR の電界強度の方が十分に大きいため発呼信号
R を正常に解読し、応答信号iを発呼する。移動局M
2は応答信号iが自局に対する応答信号であることを確
認するが、移動局M3では自局への応答信号ではないの
で、乱数で設定される遅延時間trj後に再発呼信号J
R ´を発呼する。
【0022】時刻T9においては、移動局M1から応答
を必要としない発呼信号K及び移動局M2から応答を必
要とする発呼信号LR を同時に発呼するが、基地局FB
では発呼信号Kの電界強度の方が十分に大きいため発呼
信号Kを正常に解読し、応答信号を必要としないのでそ
のまま終了する。この場合、移動局M2は応答信号を確
認できないので、乱数で設定される遅延時間tr1後に
再発呼信号LR ´を発呼する。
【0023】次に、図9を参照して、従来の1周波単信
方式の基地局無線装置について説明する。なお、この場
合の移動局無線装置の構成は、図7に示す2周波半複信
方式と同じ構成で実現できる。
【0024】図9において、基地局無線装置では、受信
系1と送信系2とは同一周波数で運用されており、単一
のアンテナ101を切り替えて使用する。このため、受
信系1は、移動局からの任意発呼による符号化された情
報を受信・復号し、符号処理系3に送るが、移動局への
信号発呼中あるいは通話中は移動局からの信号は受信で
きない。送信系2では、符号処理系3で生成された発呼
信号を各移動局へ送信すると共に、マイク21による通
話を行なう。符号処理系3では、移動局からの発呼信号
の解読、移動局からの応答要求に応答する応答信号の生
成、移動局の現在の動態・位置などの情報収集、配車な
ど、系が必要とする指令信号の生成などを行っている。
【0025】また、移動局無線装置では、前述の2周波
半複信方式の移動局無線装置と同様に動作するが、受信
系4(図7)では直接他の移動局の発呼信号を受信す
る。
【0026】受信系1の受信機12は、送受切替回路1
02を経由してアンテナ101に接続され、移動局から
の信号を受信する。受信機12の出力は、識別部13に
よって制御される切替回路14を経由して、音声信号の
場合は音声増幅器15側に接続され、スピーカ16を鳴
動する。符号情報の場合は、受信機12の出力は復号部
17側に接続され、復号されて符号処理系3の符号解読
部31に送られる。
【0027】送信系2の送信機26は、送受切替回路1
02を経由してアンテナ101に接続され、各移動局へ
の信号を発呼する。マイク21、音声増幅器22から音
声信号が出力され、通話検出部23で音声送話中である
ことが検出されると、送信制御部24は、切替回路25
を音声増幅器22側に切り替え送信機26に音声信号を
入力し、送信機26を送信状態にすると共に送受切替回
路102を送信機26側に切り替えアンテナ101を送
信アンテナとして機能させる。また、送信符号生成部2
8では、符号処理系3で生成される各種信号を符号化
し、送信符号を生成して送信制御部24に送信するよう
に通知する。
【0028】符号処理系3には、復号された信号を解読
する符号解読部31が設けられ、移動局からの情報を解
読し配車・運行管理に利用する。また、移動局が確認応
答を要求している場合は応答信号生成部32で応答信号
を生成する。指令卓にある操作ボタン群91からの配車
呼出、各種情報の収集などのための指令信号は、指令信
号生成部33で生成され、送信符号生成部28に送出さ
れる。
【0029】図10は上記の1周波単信方式の場合につ
いて、基地局と移動局との間でやりとりされる信号のタ
イムチャートを示している。図10において、表記され
ている記号は、図8と同一のものを使用し、時刻T1〜
T9も動作を比較説明できるように図8と同一の発呼条
件の組み合わせを使用している。
【0030】時刻T1に移動局M1から応答を必要とす
る任意発呼信号AR が送出されると、信号AR は基地局
FBで受信され、図9に示す識別部13に送られる。識
別部13で任意発呼信号AR が符号情報であることを識
別すると、切替回路14は復号部17側に切替えられ、
任意発呼信号AR は符号解読部31に送られる。この場
合、応答が必要なので応答信号生成部32で応答信号a
が生成され、送信符号生成部28で符号化されて、送信
制御部24で制御される切替回路25、送信機26、ア
ンテナ27を通して送信される。
【0031】任意発呼信号AR を発呼した移動局M1
は、応答信号aを図7に示す符号解読部61で解読し、
発呼応答確認部65で自局に対する応答であることを確
認して一連の任意発呼・応答の過程が終了する。
【0032】移動局M1以外の移動局では、移動局M1
の発呼信号AR 及び基地局からの応答信号aを受信する
が、各移動局の発呼応答確認部65は自局に関係ないこ
とを確認し、処理を終了する。
【0033】時刻T2では、移動局M1から前述の手順
で発呼信号BR が発呼され、基地局FBではこの信号の
受信を開始する。続いて、時刻T3に移動局M2から応
答を必要としない発呼信号Cが発呼されると、発呼信号
R と重なるので混信し符号解読部31での解読が不能
となり、発呼信号BR に対する応答信号は送信されな
い。移動局M1の発呼応答確認部65では応答信号を確
認できず、再発呼時刻発生部66で乱数により設定され
た遅延時間trb後に再発呼信号BR ´を発呼し、その
結果、基地局からの応答信号b´を受信することができ
る。
【0034】時刻T4では、移動局M3から応答を必要
としない発呼信号Dが発呼される。基地局FBはこの発
呼信号Dを受信し、復号、解読して管理情報として使用
する。時刻T5では移動局M2が、続いて時刻T6では
移動局M3が相次いで応答を要求する発呼信号ER 及び
R を発呼するが、基地局FBでは両信号が重なり解読
が不能となり、応答信号は発呼されない。移動局M2及
びM3では応答信号が得られないので、前述したよう
に、乱数により設定した遅延時間tre及びtrfだけ
経過した後、再発呼信号ER ´及びFR ´を発呼する。
【0035】時刻T7では、移動局M1から応答を必要
とする発呼信号GR 及び移動局M3から応答を必要とし
ない発呼信号Hが同時に発呼されると、基地局FBでは
両信号が衝突・混信状態なので解読不能となり、応答信
号を発呼しない。移動局M1は応答信号が無いので乱数
で設定された遅延時間trg後に再発呼信号GR ´を発
呼する。
【0036】時刻T8では、移動局M2及びM3から応
答を必要とする発呼信号IR 及びJR が同時に発呼さ
れ、基地局FBにおいて発呼信号IR の電界強度の方が
十分に大きい場合、基地局FBでは、発呼信号IR を正
常に解読し、応答信号iを送信する。移動局M2は応答
信号iが自局に対する応答信号であることを確認する
が、移動局M3では自局への応答信号でないので、乱数
で設定される遅延時間trj後に再発呼信号JR ´を発
呼する。
【0037】時刻T9では、移動局M1から応答を必要
としない発呼信号K及び移動局M2から応答を必要とす
る発呼信号LR が同時に発呼されるものとする。この場
合、基地局FBにおいて発呼信号Kの電界強度の方が十
分に大きければ、基地局FBでは、発呼信号Kを正常に
解読し、応答信号を必要としないのでそのまま終了す
る。移動局M2は応答信号を受信できないので、乱数で
設定される遅延時間tr1後に再発呼信号LR ´を発呼
する。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】いずれにしても、上記
の従来の方式では、移動局の数が増加するにつれて、再
発呼においても発呼信号の衝突の可能性が高くなり、基
地局FBとつながるまでの待ち時間が長くなるという問
題点がある。また、待ち時間が長くなると、移動局の現
在の動態・位置などの情報が変化してしまうことが予想
される。
【0039】そこで、本発明の課題は、複数の移動局無
線装置の間での発呼信号衝突の機会を少なくして情報収
集の効率を向上させることのできる移動無線システムを
提供することにある。
【0040】本発明の他の課題は、発呼信号の衝突によ
る遅延時間中も位置や動態などの変化を更新できるよう
にして最新の情報を収集できる移動無線システムを提供
することにある。
【0041】本発明はまた、上記移動無線システムに適
した基地局無線装置を提供することにある。
【0042】本発明は更に、上記移動無線システムに適
した移動局無線装置を提供することにある。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
移動局無線装置(以下、移動局と呼ぶ)との間で任意発
呼形式で通信を行うために2周波半複信方式によるAV
M方式を適用した基地局無線装置において、ある移動局
から発呼信号を受けると、受信中であることを示す受信
中信号を生成して送信させる手段と、受信した信号が解
読不能である場合に、解読不能であることを示す解読不
能信号を生成する解読不能信号生成手段と、移動局に対
して応答信号を送信する場合及び前記解読不能信号を送
信する場合、移動局からの信号受信終了後、一定時間経
過後に送信させる発呼時刻制御手段とを備えたことを特
徴とする基地局無線装置が提供される。
【0044】本発明によればまた、上記の基地局無線装
置との間で任意発呼形式で通信を行うために2周波半複
信方式によるAVM方式を適用した移動局無線装置にお
いて、前記受信中信号を検出する手段と、前記受信中信
号が検出されている間は送信を保留させ、前記受信中信
号の受信を終了してから前記一定時間経過後に送信を開
始させる手段と、発呼信号送出後、前記解読不能信号を
受けると再発呼を行わせる手段とを備えたことを特徴と
する移動局無線装置が提供される。
【0045】本発明によれば更に、上記の基地局無線装
置と上記の移動局無線装置とを含む移動無線システムが
提供される。
【0046】なお、1周波単信方式によるAVM方式を
適用した基地局無線装置の場合には、ある移動局から受
信した信号が解読不能である場合に、解読不能であるこ
とを示す解読不能信号を生成する解読不能信号生成手段
と、移動局に対して応答信号を送信する場合及び前記解
読不能信号を送信する場合、移動局からの信号受信終了
後、一定時間経過後に送信させる発呼時刻制御手段とを
備える。
【0047】一方、1周波単信方式によるAVM方式を
適用した移動局無線装置の場合には、前記基地局あるい
は他の移動局からの発呼信号の有無を検出する検出手段
と、前記検出手段において発呼信号が検出されている間
は送信を保留させ、前記発呼信号の検出が無くなってか
ら前記一定時間経過後に送信を開始させる手段と、発呼
信号送出後、前記解読不能信号を受けると再発呼を行わ
せる手段とを備える。
【0048】なお、上記のいずれの移動局無線装置にお
いても、送信すべき情報を一時保留し、保留されている
間に前記送信すべき情報の内容が変化した場合には前記
送信すべき情報の内容を更新して送信させる送信情報待
機手段を更に備えることが好ましい。
【0049】
【作用】本発明は、移動局からの発呼信号の発呼時刻
を、基地局あるいは他の移動局が送信中は、その送信が
終了するまで遅らせるように調整することにより他の移
動局との発呼信号衝突の機会を少なくしている。また、
雑音の混信や発呼信号の衝突により解読不能になった発
呼信号は乱数で設定した時間だけ遅らせて再発呼を行う
ことにより確実に情報の収集を行い、かつ、遅延時間中
も位置や動態などの変化を更新することにより最新の情
報を収集できるようにしている。
【0050】すなわち、本発明は、2周波半複信方式ま
たは1周波単信方式によりAVM方式を適用する移動無
線システムに適用され、移動局においては、営業状態、
動態変化、位置変化、通話要求などの任意発呼形式によ
る符号情報信号を送出する場合、基地局あるいは他の移
動局が発呼中でないことが確認されれば、直ちにこの信
号を発呼する。もし、発呼中であれば、その終了を待っ
て発呼信号を送出する。また、応答要求を含んだ任意発
呼信号に対し基地局から応答信号が無い場合、当該移動
局は乱数により設定した時間経過後に再発呼する。しか
も、発呼時刻を遅延させている間に、発呼情報が変化し
た場合には、送信情報待機部内の発呼情報を更新できる
ようにして、常に最新の情報を発呼できるようにしてい
る。
【0051】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
を2周波半複信方式の場合について説明する。図1は本
発明による2周波半複信方式の基地局無線装置の構成を
示し、図2は本発明による2周波半複信方式の移動局無
線装置の構成を示している。図1、図2において、図
6、図7と同じ構成要素には同じ番号を付している。
【0052】前述したように、基地局無線装置では、受
信系1と送信系2とはそれぞれ異なる周波数による2周
波半複信方式により運用されている。従って、受信系1
では、送信系2が発呼期間中、待機中あるいは、ある移
動局との通話中のいずれの状態においても、移動局から
の任意発呼による符号化された情報を受信・復号し、符
号処理系3に送ることができる。送信系2では、符号処
理系3で生成された発呼信号を各移動局ヘ送信すると共
に、マイク21による通話を行なう。符号処理系3で
は、移動局からの発呼信号の解読、移動局からの応答要
求に対する応答信号の生成、移動局の現在の動態・位置
などの情報収集、配車、発呼停止・停止解除など、系が
必要とする移動局ヘの指令信号の生成などを行なってい
る。
【0053】一方、移動局無線装置では、受信系4と送
信系5とは1個のアンテナ71を切り替えて基地局との
情報交換を行なっている。アンテナ71は、通常、受信
系4側に接続されており、基地局からの指令信号、応答
信号あるいは音声の通話に備えている。送信系5は、符
号処理系6で生成された任意発呼信号を基地局ヘ送信す
ると共に、マイク51による通話を行なう。符号処理系
6では、基地局からの指令信号、応答信号の解読のほ
か、現在の動態・位置などの任意発呼信号、待機登録、
休憩登録、配車呼び出しへの応答・了解などの登録要求
信号の生成を行なっている。
【0054】図1において、受信系1には、アンテナ1
1、受信機12を介して移動局からの信号を音声信号か
符号情報信号かを識別する識別部13が設けられてい
る。受信機12の出力は、識別部13によって制御され
る切替回路14を経由して、音声信号の場合は音声増幅
器15側に接続されスピーカ16を鳴動する。一方、符
号情報の場合は、受信機12の出力は復号部17側に接
続され、復号されて符号処理系3の符号解読部31に送
られる。
【0055】送信系2には、送信機26、アンテナ27
を介して各移動局への信号送出を制御する送信制御部2
4が設けられている。マイク21、音声増幅器22から
音声信号が出力され通話検出部23で音声送話中である
ことが検出されると、送信制御部24は、切替回路25
を音声増幅器22側に切り替え送信機26に音声信号を
入力し、送信機26を送信状態にする。また、送信符号
生成部28では、符号処理系3で生成される各種信号を
符号化し、送信符号を生成して送信制御部24に送信す
るように通知する。
【0056】符号処理系3には、復号された信号を解読
する符号解読部31が設けられ、移動局からの情報を解
読して配車・運行管理に利用する。また、移動局が確認
応答を要求している場合は応答信号生成部32で応答信
号を生成する。送信制御部24から符号解読部31及び
記憶装置92に、送信中信号が通知されている場合に
は、符号解読部31の情報は応答が必要な場合でも一旦
記憶装置92に蓄積され、この間に蓄積された応答情報
は送信の終了を待って順次、応答信号生成部32に読み
出され、応答信号を生成し送信符号生成部28に送られ
る。指令卓にある操作ボタン群91からの配車呼出、発
呼停止・発呼停止解除、各種情報の収集などのための指
令信号は、指令信号生成部33で生成され、送信符号生
成部28に送出される。
【0057】本発明においては、図6の従来の構成に、
発呼時刻制御部29、解読不能信号生成部34及び受信
中信号生成部35を付加した点に特徴を有する。基地局
の識別部13が、移動局からの符号信号を受信すると、
前述のように切替回路14を復号部17側に切り替え、
この受信符号は復号され符号解読部31で解読される。
本発明においては、識別部13が符号信号を受信中であ
ることを他の移動局が確認できるように、受信中信号生
成部35により受信中信号mを生成する。
【0058】また、解読不能信号生成部34は、移動局
からの符号信号が移動局同士の同時発呼あるいは雑音に
よる混信などのため解読不能である場合に、移動局に解
読不能信号を送出するためのものである。
【0059】更に、解読不能信号生成部34あるいは応
答信号生成部32で生成された信号を発呼する場合に
は、識別部13で符号信号の受信を終了後にわずかの時
間tsを経過してから発呼するように遅延制御するため
の発呼時刻制御部29を設けることにより、各移動局側
において、基地局で符号受信が終了したことを確実に確
認できるようにしている。
【0060】発呼時刻制御部29は、指令信号生成部3
3で指令信号が生成された場合にも、送信制御部24が
送信符号生成部28からの信号を発呼中であれば該信号
を送出後、送信空白時間tsを経て指令信号を発呼する
ように制御する。
【0061】次に、図2において、アンテナ71は送信
・受信兼用であり、送受切替回路72で切り替えられて
受信系4及び送信系5で使用される。受信系4には、ア
ンテナ71、送受切替回路72及び受信機41を介して
受信した基地局からの信号を音声信号か符号情報信号か
を識別する識別部42が設けられている。受信機41の
出力は、識別部42によって制御される切替回路43を
経由して、音声信号の場合は音声増幅器44側に接続さ
れ、スピーカ45を鳴動する。符号情報の場合は、受信
機41の出力は復号部46側に接続され、復号されて符
号処理系6の符号解読部61に送られる。送信系5に
は、アンテナ71、送受切替回路72及び送信機56を
介して基地局ヘの信号送出を制御する送信制御部54が
設けられている。マイク51、音声増幅器52から音声
信号が出力され通話検出部53で音声送話中であること
が検出されると、送信制御部54は、切替回路55を音
声増幅器52側に切り替え送信機56に音声信号を入力
し、送信機56を送信状態にする。また、送信符号生成
部57は符号処理系6で生成される各種信号を符号化し
送信符号を生成すると共に、送信制御部54に送信制御
を開始するように通知する。
【0062】符号処理系6には、復号された信号を解読
する符号解読部61が設けられ、基地局からの情報を解
読し利用する。移動局が基地局から情報を要求されてい
る場合には、応答信号生成部62で応答信号を生成し、
移動局が基地局に応答を要求した場合には、基地局から
の応答を発呼応答確認部65で確認する。確認できない
場合は、再発呼時刻発生部66において、乱数により適
当な遅延時間を生成し、この遅延時間経過後に再発呼す
るように送信制御部54を制御する。また、符号処理系
6には、現在の動態・位置などの情報を適宜自動的に生
成する任意発呼信号生成部63、及び操作ボタン群73
の操作で配車待機中・回送中・休憩中などの登録信号を
生成する登録要求信号生成部64も設けられている。
【0063】図2において、本発明による移動局は、図
7に示した従来の構成に発呼中信号検出部47、発呼時
刻制御部58及び送信情報待機部68を付加した点に特
徴を有する。識別部42が基地局からの符号信号を受信
すると、前述のように切替回路43は復号部46側に切
り替えられ、受信符号は復号され符号解読部61で解読
される。本発明においては、更に、発呼中信号検出部4
7及び発呼時刻制御部58を設けることにより、識別部
42が基地局からの符号信号を検出すると、自局からの
発呼タイミングを制御できるようにしている。
【0064】発呼時刻制御部58は、送信符号生成部5
7あるいは送信情報待機部68から発呼条件になったこ
とを通知されると、符号信号を受信中は、送信制御部5
4に送信を一時留保するよう制御し、発呼中信号検出部
47が符号受信を終了してから送信空白時間tsだけ遅
延後に、送信制御部54に送信を許可する。また、発呼
時刻制御部58は、発呼停止・解除制御部67が発呼停
止状態から発呼停止解除になった場合及び再発呼時刻発
生部66からの発呼通知を受け取った場合にも、上述同
様の遅延発呼制御を行なう。
【0065】本発明では更に、上述の遅延発呼による情
報内容の遅れを無くすために、送信情報待機部68を設
け、発呼条件になった各信号生成部からの信号を送信符
号生成部57に直接送出せず送信情報待機部68に保留
し、動態・位置などの情報内容が変化した場合にはその
都度、送信情報待機部68の内容を更新し、常に最新の
情報を送信符号生成部57に送出するようにしている。
【0066】次に、図3を参照して、本発明によるシス
テムにおける動作について説明する。図3において、図
8と同じ部分には同じ符号を付している。時刻T1に移
動局M1が発呼条件になった場合、移動局M1の任意発
呼信号生成部63あるいは登録要求信号生成部64で生
成された発呼情報は、図2の送信情報待機部68に送ら
れる。発呼情報を受け取った送信情報待機部68は、発
呼時刻制御部58に発呼条件になっていることを通知す
る。発呼時刻制御部58は、発呼中信号検出部47から
の信号で基地局が他の移動局による発呼を受け付けてい
ないこと及び発呼停止・解除制御部67が発呼停止状態
でないことを確認して、送信情報待機部68及び送信制
御部54に発呼を許可する。送信符号生成部57は送信
情報待機部68から送られた信号を符号化し送信信号を
生成する。また、制御を渡された送信制御部54は、切
替回路55を送信符号生成部57側に切り替える。そし
て、送信符号を送信機56に送出するように送信符号生
成部57に指令を出し、送信機56を駆動し送受切替回
路72を送信機56側に切り替えてアンテナ71から発
呼信号AR を基地局に発呼する一連の制御を行なう。
【0067】基地局FBでは、図1のアンテナ11を経
由して受信機12が発呼信号AR を受信すると識別部1
3は符号信号であることを識別し、受信中信号生成部3
5に通知する。受信中信号生成部35は、受信中信号を
生成して送信符号生成部28に送り符号化して受信中信
号mを生成する。同時に、識別部13からの信号は、発
呼時刻制御部29を経由して送信制御部24にも通知さ
れる。この場合、送信制御部24は、切替回路25を送
信符号生成部28側に切り替え、送信機を駆動すると同
時に送信符号生成部28に受信中信号mを送出するよう
指令する。
【0068】基地局から発呼される受信中信号mは、移
動局M1の発呼信号AR と同じ時間だけ持続され、移動
局M1以外の移動局は受信中信号mを受信することで基
地局が移動局の発呼信号を受信中であることを検出でき
る。基地局FBでは、受信した発呼信号AR を復号部1
7で復号し符号解読部31で解読する。発呼信号AR
応答要求を含むので、応答信号生成部32は応答信号を
生成し、送信符号生成部28に送出し、応答信号aが生
成される。また、応答信号生成部32は発呼時刻制御部
29に応答信号aを発呼するよう通知する。応答信号生
成部32から制御信号を受け取った発呼時刻制御部29
は、システムが定める空白時間ts後に応答信号aを発
呼するよう送信制御部24を制御する。
【0069】一方、移動局M1では、発呼信号AR を発
呼後、空白時間ts後に基地局からの応答信号aを受信
し、復号部46で復号し、符号解読部61で解読する。
発呼応答確認部67では送信情報待機部65から発呼し
た信号AR が応答を要求したことを通知されているの
で、解読信号が自局に対する応答信号であることを確認
してシステムの一連の発呼・応答動作は終了する。他の
移動局M2、M3では、図3に示すように、基地局から
の受信中信号m及び応答信号aを空白時間tsをはさん
で受信する。
【0070】時刻T2では、移動局M1が発呼条件にな
り、前述の発呼信号AR と同様の過程で発呼信号BR
発呼され、基地局からは受信中信号mに続いて空白時間
tsをおいて発呼信号BR に対する応答信号bが発呼さ
れる。時刻T3で移動局M2が発呼条件になった時、移
動局M2の識別部42は基地局からの受信中信号mを識
別しているので、発呼中信号検出部47は発呼時刻制御
部58に基地局が発呼中であることを通知する。発呼時
刻制御部58は送信情報待機部68に発呼信号を一時保
留しておくように制御し、受信中信号mの終了後の空白
時間tsを確認した後、送信情報待機部68に保留中の
信号を送信符号生成部57に送出することを許可し、送
信制御部54には送信符号生成部57で生成された発呼
信号Cを発呼するよう制御する。
【0071】基地局FBでは、移動局M1への応答信号
bを発呼中に移動局M2からの発呼信号Cを受信し、解
読された情報を管理情報として利用する。このように、
図3に示す時間幅d3だけ遅延して発呼するように制御
することで移動局M2の発呼信号Cは移動局M1の発呼
信号BR に衝突することなく基地局に受信される。発呼
信号Cは基地局からの応答を必要としないので移動局M
2では、発呼後、基地局から解読不能信号が応答されて
いないことを確認して一連の発呼動作を終了する。
【0072】なお、他の移動局M3では、発呼信号AR
の場合と同様、基地局からの受信中信号m及び応答信号
bが空白時間tsをはさんで受信される。時刻T4で移
動局M3が発呼条件になった時、移動局M3の識別部4
2は基地局から移動局M1への応答信号bを識別してい
るので、発呼中信号検出部47は発呼時刻制御部58に
基地局が符号信号を受信中であることを通知する。発呼
時刻制御部58は、上述したように、基地局からの送信
が終了し空白時間tsを経過した後、即ち時間d4だけ
遅延して発呼信号Dを発呼するように制御して発呼信号
Cとの衝突を避けている。基地局FBでは、発呼信号D
を受信中は受信中信号mを送信するが、発呼信号Dは応
答要求を含んでいないので情報だけを管理情報として利
用し動作を終了する。
【0073】時刻T5で移動局M2が発呼条件になった
時、移動局M2の識別部42は基地局からの受信中信号
mを識別しているので、上述と同様の手順で時間d5だ
け遅延して発呼信号ER を発呼するように制御し発呼信
号Dとの衝突を避けている。基地局FBでは、発呼信号
R を受信中は受信中信号mを送信し、発呼信号ER
応答要求を含んでいるので前述したように空白時間ts
後に応答信号eを送信する一連の過程が実行される。
【0074】時刻T6で移動局M3が発呼条件になった
時、移動局M3の識別部42は基地局から発呼信号ER
に対する受信中信号mを識別しているので、上述と同様
の手順で時間d6だけ遅延して発呼信号FR を発呼する
ように制御し発呼信号ER との衝突を避けている。
【0075】基地局FBでは、移動局M2の発呼信号E
R に対する応答信号eを発呼中に移動局M3からの発呼
信号FR を受信し、発呼信号FR は応答要求を含んでい
るので前述したように空白時間ts後に応答信号fを送
信する一連の過程が実行される。
【0076】なお、移動局において上述の遅延時間d
3、d4、d5あるいはd6の間に移動局の動態・位置
などの情報が変化した場合には、その都度、送信情報待
機部68の内容を更新し、発呼時には常に最新の情報が
発呼される。
【0077】時刻T7では、移動局M1及びM3が同時
刻に発呼条件になった場合の動作過程を示す。移動局M
1及びM3の識別部42は基地局からの受信中信号mを
受信していないことを確認しているので、前述した過程
でおのおの発呼信号Gr 、Hを発呼する。
【0078】基地局FBの識別部13では、移動局から
の符号信号を受信し、受信中信号mを送信し、受信した
符号は復号部17で復号されて符号解読部31に送られ
る。しかし、符号解読部31では衝突・混信した信号の
ため解読不能なので解読不能信号生成部34に通知す
る。解読不能信号生成部34は、解読不能信号を生成し
送信符号生成部28に送出すると共に、発呼時刻制御部
29に通知する。発呼時刻制御部29は空白時間tsだ
け遅延制御して、送信符号生成部28で生成した解読不
能信号xを応答信号の一種として送信する。
【0079】移動局M1は、自局の発呼信号GR に対す
る応答信号を解読し、解読不能信号xであることを発呼
応答確認部65で確認すると再発呼時刻発生部66に通
知し、前述の手順で遅延時間trg後に再発呼信号GR
´を発呼する。もし、再発呼までの間に移動局M1の動
態・位置などの情報が変化した場合には、その都度、送
信情報待機部68の内容を更新し、発呼時には常に最新
の情報が発呼される。
【0080】一方、応答要求を含まない発呼信号Hを発
呼した移動局M3の発呼応答確認部67においても、発
呼後の空白時間tsを経過した後の基地局FBからの発
呼信号が解読不能信号xであることを確認できる。この
場合、自局の発呼信号Hは基地局で解読されていないこ
とが自明であるので、移動局M3も上述同様の手順で再
発呼信号H´を生成し、再発呼時刻発生部66で乱数に
より設定された遅延時間trh後に再発呼する。
【0081】なお、発呼信号GR が応答要求を含まない
発呼信号Gである場合、あるいは、発呼信号Hが応答要
求を含む発呼信号HR であっても、基地局FBからの解
読不能信号xを受信すると、同様な再発呼の過程を経
て、再発呼信号G´あるいはHR ´が発呼される。
【0082】時刻T8では、移動局M2及びM3が同時
刻に発呼条件になり、移動局M2及びM3の識別部42
は基地局からの受信中信号mがないことを確認して、前
述した手順で、発呼信号IR 及びJR を発呼する。この
時、基地局FBで発呼信号IR のほうの電界強度が強い
場合は、発呼信号IR だけを識別し、時刻T1での発呼
信号AR の場合と同様な手順で動作し、基地局FBは応
答信号iを送信する。移動局M2は応答信号iを確認す
るが、移動局M3は応答信号iが自局に対する応答でな
いことを確認し、乱数で設定された遅延時間trj後に
再発呼信号JR´を発呼する。基地局FBはこの信号に
対して応答信号j´を返しシステムの一連の動作を終了
する。
【0083】時刻T9では、移動局M1及びM2が同時
刻に発呼条件になり、移動局M1及びM2の識別部42
は基地局からの信号がないことを確認して、前述した手
順で発呼信号K及びLR を発呼するが、基地局FBで発
呼信号Kの方の電界強度が大幅に強い場合は、発呼信号
Kだけを識別し、応答信号を必要としないので受信中信
号mだけで動作を終了する。
【0084】一方、移動局M2は発呼応答確認部67
で、基地局からの自局に対する応答信号を確認できない
ので、乱数で設定された遅延時間tr1後に再発呼信号
R ´を発呼し、基地局FBはこの信号に対して応答信
号I´を返しシステムの一連の動作を終了する。
【0085】図4は本発明の第2の実施の形態を示し、
1周波単信方式の場合の基地局無線装置の構成を示して
いる。なお、1周波単信方式あるいはデータ波占有方式
の移動局無線装置の構成は、図2に示す2周波半複信方
式と同じ構成で実現できる。
【0086】図4において、基地局無線装置では、受信
系1と送信系2とは同一周波数で運用されており、単一
のアンテナを切り替えて使用するので、受信系1は移動
局からの任意発呼による符号化された情報を受信・復号
し、符号処理系3に送るが、移動局への信号発呼中ある
いは通話中は移動局からの信号は受信できない。送信系
2では、符号処理系3で生成された発呼信号を各移動局
へ送信するとともに、マイク21による通話を行なう。
符号処理系3では、移動局からの発呼信号の解読、移動
局からの応答要求に応答する応答信号の生成、移動局の
現在の動態・位置などの情報収集、配車、発呼停止・解
除など、系が必要とする指令信号の生成などを行ってい
る。
【0087】また、移動局無線装置では、前述の2周波
半複信方式の移動局と同様に動作するが、受信系4(図
2)では基地局からの受信中信号mのかわりに直接他の
移動局の発呼信号を受信する。
【0088】図4において、受信系1の受信機12は、
送受切替回路102を経由してアンテナ101に接続さ
れ、移動局からの信号を受信する。受信機12の出力
は、識別部13によって制御される切替回路14を経由
して、音声信号の場合は音声増幅器15側に接続され、
スピーカ16を鳴動する。符号情報の場合は復号部17
側に接続され、復号されて符号処理系3の符号解読部3
1に送られる。
【0089】送信系2の送信機26は、送受切替回路1
02を経由してアンテナ101に接続され、各移動局へ
の信号を発呼する。マイク21、音声増幅器22から音
声信号が出力され通話検出部23で音声送話中であるこ
とが検出されると、送信制御部24は、切替回路25を
音声増幅器22側に切り替え送信機26に音声信号を入
力し、送信機26を送信状態にすると共に送受切替回路
102を送信機26側に切り替えアンテナ101を送信
アンテナとして機能させる。
【0090】また、送信符号生成部28では、符号処理
系3で生成される各種信号を符号化し、送信符号を生成
して送信制御部24に送信するように通知する。符号処
理系3には、復号された信号を解読する符号解読部31
が設けられ、移動局からの情報を解読し配車・運行管理
に利用する。また、移動局が確認応答を要求している場
合は応答信号生成部32で応答信号を生成する。指令卓
にある操作ボタン群91からの配車呼出、発呼停止・発
呼停止解除、各種情報の収集などのための指令信号は、
指令信号生成部33で生成され、送信符号生成部28に
送出される。
【0091】本形態においては、図9に示した従来の基
地局無線装置の構成に、発呼時刻制御部29及び解読不
能信号生成部34を付加した点に特徴を有する。識別部
13が移動局からの符号信号を受信すると、前述のよう
に切替回路14は復号部17側に切り替えられ、受信符
号は復号され符号解読部31で解読される。解読不能信
号生成部34は、移動局からの符号信号が移動局同士の
同時発呼あるいは雑音による混信などのため解読不能に
なった場合に、移動局に解読不能信号を送信するための
ものである。更に、発呼時刻制御部29を設けて、応答
信号生成部32または指令信号生成部33あるいは解読
不能信号生成部34で送信信号が生成された場合に、識
別部13で符号信号受信中は受信終了後に、また、送信
制御部24が送信中であれば送信終了後に、わずかの時
間tsを経過してから送信するように発呼時刻を遅延制
御し、各移動局側において基地局あるいは他の移動局の
発呼信号が終了したことを確実に確認できるようにして
いる。
【0092】図5は第2の実施の形態による1周波単信
方式の場合について信号のやりとりのタイムチャート示
している。図5において、表記されている記号は、図1
0と同一のものを使用し、時刻T1〜T9も動作を比較
説明できるように図10と同一の発呼条件の組み合わせ
を使用している。
【0093】時刻T1に移動局M1が発呼条件になった
場合、前述のように、発呼情報は、送信情報待機部68
(図2)に送られる。発呼中信号検出部47において基
地局あるいは他の移動局からの発呼信号を検出していな
いことを確認すると、発呼時刻制御部58により、送信
情報待機部68の発呼情報が、送信符号生成部57で符
号化され、発呼信号AR として基地局に発呼される。
【0094】基地局FBでは、図4に示すアンテナ10
1を経由して受信機12が発呼信号AR を受信すると識
別部13は符号信号であることを識別し、発呼時刻制御
部29に信号受信中であることを通知する。受信した発
呼信号AR は応答要求を含むので応答信号生成部32で
応答信号を生成し、応答信号を送信符号生成部28に送
出し、移動局に対する応答信号aを生成し、送信制御部
24に発呼するよう信号を送る。また、応答信号生成部
32から制御信号を受け取った発呼時刻制御部29で
は、基地局あるいは他の移動局からの符号信号を受信中
は、応答信号aを直ちに発呼せず、一旦システムが定め
る空白時間ts後に応答信号aを発呼するよう送信制御
部24を制御する。
【0095】一方、移動局M1では、発呼信号AR を発
呼後、空白時間ts後に基地局からの応答信号aを受信
し、復号部46で復号し、符号解読部61で解読する。
発呼応答確認部65では送信情報待機部68から発呼信
号AR が応答を要求していることを通知されているの
で、解読信号が自局に対する応答信号であることを確認
してシステムの一連の発呼・応答動作は終了する。
【0096】他の移動局M2、M3では、移動局M1か
らの発呼信号AR 及び基地からの応答信号aを空白時間
tsをはさんで受信する。
【0097】時刻T2では、移動局M1が発呼条件にな
り、前述の発呼信号AR と同様の過程で発呼信号BR
発呼され、基地局からは空白時間tsをおいて発呼信号
Rに対する応答信号bが発呼される。時刻T3で移動
局M2が発呼条件になった時、移動局M2の識別部42
は移動局M1からの発呼信号BR を識別しているので、
発呼中信号検出部47は発呼時刻制御部58に符号信号
を受信中であることを通知する。発呼時刻制御部58は
送信情報待機部68に発呼信号を一時保留しておくよう
に制御し、符号信号の終了後の空白時間tsを確認した
後、即ち、時間d3だけ遅延して送信情報待機部68に
保留中の信号を送信符号生成部57に送出することを許
可する。発呼時刻制御部58はまた、送信制御部54に
は送信符号生成部57で生成された発呼信号Cを発呼す
るよう制御する。
【0098】基地局FBでは、移動局M2が時間d3だ
け遅延して発呼を行うことにより、移動局M2の発呼信
号Cと混信することなく、移動局M1の発呼信号BR
情報を解読し利用できる。しかし、基地局FBは移動局
M1への応答信号bの送信に移行するので、移動局M2
からの発呼信号Cは受信できない。更に、基地局FBか
らの応答信号bと移動局M2からの発呼信号Cは同一周
波数のため混信し、移動局M1の発呼応答確認部65は
自局への応答信号として確認できない。この場合、再発
呼信号発生部66は、乱数で設定される遅延時間trb
後に再発呼信号BR ´を発呼する。
【0099】なお、移動局M1において、基地局FBか
らの応答信号bの電界強度が移動局M2の発呼信号Cよ
り十分に大きい場合は、移動局M1は応答信号bを正常
に解読し、再発呼は行われない。他の移動局M3では、
移動局M1の発呼信号BR 及び衝突信号?が空白時間t
sをはさんで受信される。
【0100】時刻T4で移動局M3が発呼条件になった
時、移動局M3の識別部42は上記衝突信号?を識別し
ているので、発呼中信号検出部47は発呼時刻制御部5
8に符号信号を受信中であることを通知する。発呼時刻
制御部58は上述したように符号信号が終了し空白時間
tsを経過した後、即ち時間d4だけ遅延して発呼信号
Dを送信するように制御し他の発呼信号?との衝突を避
ける。基地局FBでは、発呼信号Dを受信し、応答要求
を含んでいないので情報だけを利用し動作を終了する。
【0101】時刻T5で移動局M2が発呼条件になった
時、移動局M2の識別部42は発呼信号Dを識別してい
るので、発呼時刻制御部58は上述したように発呼が終
了し空白時間tsを経過した後、即ち時間d5だけ遅延
して発呼信号ER を送信するように制御し発呼信号Dと
の衝突を避ける。基地局FBでは、発呼信号ER が応答
要求を含んでいるので、前述したように、空白時間ts
後に応答信号eを発呼する一連の過程が実行される。
【0102】時刻T6で移動局M3が発呼条件になった
時、移動局M3の識別部42は発呼信号ER を識別して
いるので、発呼中信号検出部47は発呼時刻制御部58
に基地局が発呼中であることを通知する。発呼信号ER
が終了し空白時間tsを経過した後、即ち時間d6だけ
遅延して発呼信号FR を送信する。しかし、基地局FB
では、発呼信号ER に対する応答信号eを発呼中なの
で、発呼信号FR を受信できず応答信号は発呼されな
い。この一連の動作において、移動局M2に対する応答
信号eは移動局M3の発呼信号FR と混信し移動局M2
は応答信号eを解読できないので、それぞれ乱数による
遅延時間tre及びtrf後に再発呼信号ER ´及びF
R ´を発呼する。
【0103】時刻T7では、移動局M1及びM3が同時
刻に発呼条件になった場合の動作過程を示す。移動局M
1及びM3の識別部42は基地局からの発呼信号がない
ことを確認しているので、前述した過程でおのおの発呼
信号GR 、Hを発呼する。基地局FBでは、両信号が衝
突しているので符号解読部31は解読不能であることを
解読不能信号生成部34に通知する。解読不能信号生成
部34で生成された解読不能信号は、発呼時刻制御部2
9で空白時間tsだけ遅延され、解読不能信号xとして
発呼される。
【0104】移動局M1では、自局の発呼信号GR に対
する応答が、解読不能信号xであることを発呼応答確認
部67で確認すると、前述の手順で乱数による遅延時間
trg後に再発呼信号GR ´を発呼する。もし、再発呼
までの間に移動局M1の動態・位置などの情報が変化し
た場合には、その都度、送信情報待機部68の内容を更
新し、発呼時には常に最新の情報が発呼される。また、
応答要求を含まない発呼信号Hを発呼した移動局M3の
発呼応答確認部65においては、発呼後の空白時間ts
を経過した後の基地局FBからの発呼信号が解読不能信
号xの場合は、自局の発呼信号Hも基地局で解読されて
いないことが自明であるので、上述同様の手順で再発呼
信号H´を生成し遅延時間trh後に発呼する。
【0105】なお、発呼信号GR が応答要求を含まない
発呼信号Gである場合、あるいは、発呼信号Hが応答要
求を含む発呼信号HR であっても、基地局FBからの解
読不能信号xを受信すると同様な再発呼の過程を経て、
再発呼信号G´あるいはHR´が発呼される。
【0106】時刻T8では、移動局M2及びM3が同時
刻に発呼条件になり、移動局M2及びM3の識別部42
は基地局からの発呼信号がないことを確認して、前述し
た手順でおのおの発呼信号IR 及びJR を発呼するが、
基地局FBで発呼信号IR の方の電界強度が強い場合
は、発呼信号IR だけを識別し、時刻T1の発呼信号A
R の場合と同様な手順で応答信号iを送信する。
【0107】一方、移動局M3の発呼応答確認部65で
は、基地局からの応答信号iが自局に対する応答でない
ことを確認し、前述の再発呼と同様の手順で乱数で設定
された遅延時間trj後に再発呼信号JR ´を発呼す
る。基地局FBはこの信号に対して応答信号j´を返し
システムの一連の動作を終了する。
【0108】時刻T9では、移動局M1及びM2が同時
刻に発呼条件になり、移動局M1及びM2の識別部42
は基地局からの発呼信号がないことを確認して、前述し
た手順でおのおの発呼信号K、LR を発呼する。ここ
で、基地局FBで発呼信号Kの方が電界強度が強い場合
は、発呼信号Kだけを識別し、応答信号を必要としない
ので応答信号の送信はしない。一方、移動局M2の発呼
応答確認部65では、基地局からの自局に対する応答信
号を確認できないので、前述と同様の手順で乱数で設定
された遅延時間tr1後に再発呼信号LR ´を発呼す
る。基地局FBはこの信号に対して応答信号I´を返し
システムの一連の動作を終了する。
【0109】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、2周波
半複信方式においては、本発明により、移動局の発呼信
号同士の衝突・混信による再発呼件数を少なくすること
ができる。特に、時刻T3〜T6のように移動局の発呼
頻度が密になる時間帯において再発呼の機会を大幅に減
少させることができるので、従来のシステムにみられる
再発呼信号がさらに他の発呼信号と衝突し再々発呼が必
要になるなどの情報伝達の大幅な遅延を改善することが
できる。
【0110】また、本発明によれば、衝突・混信の場合
に基地局から解読不能信号を応答することで、応答が不
要な発呼についても再発呼による情報伝達の手段を持
ち、次回の任意発呼まで待たずにすむ。
【0111】更に、移動局から発呼される情報は、発呼
時の遅延及び再発呼による遅延があっても常に最新のも
のに更新されている。
【0112】また、1周波単信方式においても、上述の
方法により移動局の発呼信号同士の衝突・混信の機会を
少なくし、上述と同様の効果を期待できる。特に、時刻
T3〜T6のように移動局の発呼頻度が密になる時間帯
においては、単一周波数を使用する関係上、移動局の再
発呼件数の大幅な減少は期待できないが、基地局側で
は、移動局の再発呼信号でなく最初の発呼信号を解読で
きる機会が多くなるので情報収集の即時性に対する効果
は大きい。
【0113】以上の説明で明らかなように、本発明によ
れば、自局の任意発呼信号が他の移動局の信号や基地局
の信号と衝突や混信をおこす可能性を事前に察知し、自
局の任意発呼の時刻を基地局あるいは他移動局の送信終
了まで、わずかな時間だけ待つことにより、移動局の信
号同士の衝突や混信による再発呼件の機会を少なくし、
システムの通信効率を向上させ、あわせて情報伝達の即
時性及び確実性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態として、2周波
半複信方式の場合の基地局無線装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明による第1の実施の形態として、2周波
半複信方式の場合の移動局無線装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】図1、図2の第1の実施の形態による動作を説
明するための信号のタイムチャート図である。
【図4】本発明による第2の実施の形態として、1周波
単信方式の場合の基地局無線装置の構成を示すブロック
図である。
【図5】図4の第2の実施の形態による動作を説明する
ための信号のタイムチャート図である。
【図6】従来の2周波半複信方式の場合の基地局無線装
置の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の2周波半複信方式の場合の移動局無線装
置の構成を示すブロック図である。
【図8】図6、図7の従来例による動作を説明するため
の信号のタイムチャート図である。
【図9】従来の1周波単信方式の場合の基地局無線装置
の構成をブロック図である。
【図10】図9の従来例による動作を説明するための信
号のタイムチャート図である。
【符号の説明】
11、27、71 アンテナ 12、41 受信機 13、42 識別部 14、25、43、55 切替回路 15、22、44、52 音声増幅器 16、45 スピーカ 17、46 復号部 21、51 マイク 23、53 通話検出部 24、54 送信制御部 26、56 送信機 28、57 送信符号生成部 29、58 発呼時刻制御部 31、61 符号解読部 32、62 応答信号生成部 33 指令信号生成部 34 解読不能信号生成部 35 受信中信号生成部 63 任意発呼信号生成部 64 登録要求信号生成部 65 発呼応答確認部 66 再発呼時刻発生部 67 発呼停止・解除制御部 91、73 操作ボタン群 92 記憶装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の移動局無線装置(以下、移動局と
    呼ぶ)との間で任意発呼形式で通信を行うために2周波
    半複信方式によるAVM方式を適用した基地局無線装置
    において、 ある移動局から発呼信号を受けると、受信中であること
    を示す受信中信号を生成して送信させる手段と、 受信した信号が解読不能である場合に、解読不能である
    ことを示す解読不能信号を生成する解読不能信号生成手
    段と、 移動局に対して応答信号を送信する場合及び前記解読不
    能信号を送信する場合、移動局からの信号受信終了後、
    一定時間経過後に送信させる発呼時刻制御手段とを備え
    たことを特徴とする基地局無線装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基地局無線装置におい
    て、前記受信中信号は、前記発呼信号と同じ時間だけ持
    続されることを特徴とする基地局無線装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基地局無線装置におい
    て、前記発呼時刻制御手段は、指令信号を送信するに際
    して、他の信号が送信されている時には、前記他の信号
    の送信終了後、前記一定時間経過後に前記指令信号を送
    信させることを特徴とする基地局無線装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の基地局無線装置との間で
    任意発呼形式で通信を行うために2周波半複信方式によ
    るAVM方式を適用した移動局無線装置において、 前記受信中信号を検出する手段と、 前記受信中信号が検出されている間は送信を保留させ、
    前記受信中信号の受信を終了してから前記一定時間経過
    後に送信を開始させる手段と、 発呼信号送出後、前記解読不能信号を受けると再発呼を
    行わせる手段とを備えたことを特徴とする移動局無線装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の移動局無線装置におい
    て、送信すべき情報を一時保留し、保留されている間に
    前記送信すべき情報の内容が変化した場合には前記送信
    すべき情報の内容を更新して送信させる送信情報待機手
    段を更に備えたことを特徴とする移動局無線装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の基地局無線装置と請求項
    4記載の移動局無線装置とを含む移動無線システム。
  7. 【請求項7】 複数の移動局無線装置(以下、移動局と
    呼ぶ)との間で任意発呼形式で通信を行うために1周波
    単信方式によるAVM方式を適用した基地局無線装置に
    おいて、 ある移動局から受信した信号が解読不能である場合に、
    解読不能であることを示す解読不能信号を生成する解読
    不能信号生成手段と、 移動局に対して応答信号を送信する場合及び前記解読不
    能信号を送信する場合、移動局からの信号受信終了後、
    一定時間経過後に送信させる発呼時刻制御手段とを備え
    たことを特徴とする基地局無線装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の基地局無線装置におい
    て、前記発呼時刻制御手段は、指令信号を送信するに際
    して、他の信号が送信されている時には、前記他の信号
    の送信終了後、前記一定時間経過後に前記指令信号を送
    信させることを特徴とする基地局無線装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の基地局無線装置(以下、
    基地局と呼ぶ)との間で任意発呼形式で通信を行うため
    に1周波単信方式によるAVM方式を適用した移動局無
    線装置において、 前記基地局あるいは他の移動局からの発呼信号の有無を
    検出する検出手段と、 前記検出手段において発呼信号が検出されている間は送
    信を保留させ、前記発呼信号の検出が無くなってから前
    記一定時間経過後に送信を開始させる手段と、 発呼信号送出後、前記解読不能信号を受けると再発呼を
    行わせる手段とを備えたことを特徴とする移動局無線装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の移動局無線装置におい
    て、送信すべき情報を一時保留し、保留されている間に
    前記送信すべき情報の内容が変化した場合には前記送信
    すべき情報の内容を更新して送信させる送信情報待機手
    段を更に備えたことを特徴とする移動局無線装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の基地局無線装置と請求
    項9記載の移動局無線装置とを含む移動無線システム。
JP10097073A 1998-04-09 1998-04-09 Avm方式を適用した移動無線システム及びそのための基地局無線装置並びに移動局無線装置 Withdrawn JPH11298960A (ja)

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