JPH11295317A - 試薬容器の傾斜設置装置 - Google Patents

試薬容器の傾斜設置装置

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JPH11295317A
JPH11295317A JP11596298A JP11596298A JPH11295317A JP H11295317 A JPH11295317 A JP H11295317A JP 11596298 A JP11596298 A JP 11596298A JP 11596298 A JP11596298 A JP 11596298A JP H11295317 A JPH11295317 A JP H11295317A
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reagent container
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高価な試薬を殆ど最後の一滴まで抽出でき、
併せて経済的な検体検査を可能にできるようにするこ
と。 【解決手段】 血液などの検体を検査するための装置に
おいて、試薬容器18〜20を載置するホルダー23,
42の試薬容器18〜20の載置面44が、傾斜面に形
成されていて、試薬容器18〜20を傾斜姿勢で載置で
きるようにした。試薬容器は、ホルダーに載置される
と、自然に傾斜した載置姿勢が保持される。その結果、
試薬は、順次抽出され、残り少なくなってきても、重力
によって自然に、この傾斜した姿勢の試薬容器の内部最
低位部位に流下される。そして、この傾斜した姿勢の試
薬容器の内部最低位部位に滞留することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば血液など
の検体検査装置において、ひの試薬容器の傾斜設置装置
に関する。更に詳しくは、前記検体を検査するために採
用される、試薬を収容する容器の設置装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種血液などの検体を検査するための
検体検査装置には、検体検査のために、多くの試薬が日
常的に使用されている。そして、この試薬を収容するた
めの容器は、図8に示されるように、容器01の底02
が全域にわたって、中央を最も高くして、容器内方に凸
に湾曲した凸曲面03に形成されていた。その主たる目
的は、容器の高い自立性を図るためである。また、この
容器を載置するためのホルダー04は、この容器01が
常に鉛直姿勢に保たれるように、載置面05が水平に設
定されている。更に、この容器01内の試薬06を抽出
するサンプリングノズルなどの抽出手段07は、この容
器01の中心部分に挿入される構造であった。つまり、
前記底02の凸曲面03の一番盛り上がった部位までし
か挿入されない構造になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな容器に試薬を注入して検体検査装置に設置し、サン
プリングノズルなどの抽出手段で、この容器内の試薬を
抽出してゆくと、最終的には、底の前記中央の凸曲面の
頂点を限界として、これよりも下位に残存する試薬は、
抽出できなかった(図8)。そして、この残存した試薬
は、往々にして廃棄されていた。この試薬は、言うまで
もなく非常に高価にために、たとえ少量といえども廃棄
されることは、大変不経済であった。併せて、前記のよ
うに、自立性を高めるために、容器底部の凸曲面を形成
する手段は、容器の製造コストを押し上げていた。
【0004】本発明は、高価な試薬をほとんど最後の一
滴まで抽出でき、併せて経済的な検体検査を可能にでき
るようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、血
液などの検体を検査するための装置において、試薬容器
を載置するホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形
成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で載置できるように
してある。
【0006】この手段によれば、試薬容器は、ホルダー
に載置されると、自然に傾斜した載置姿勢が保持され
る。その結果、試薬は、順次抽出され、残り少なくなっ
てきても、重力によって自然に、この傾斜した姿勢の試
薬容器の内部最低位部位に流下される。そして、図1に
示されるように、この傾斜した姿勢の試薬容器の内部最
低位部位に滞留することになる。
【0007】したがって、この発明は次の効果を有す
る。試薬容器内の試薬は、少なくなってきても、必ず試
薬容器の内部最低位部位に滞留するので、この滞留部位
にサンプリングノズルなどの抽出手段の先端を差し入れ
ることによって、この滞留試薬は、余すところなく抽出
される。したがって、高価な試薬を無為に廃棄すること
もなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。
【0008】また、請求項2の発明では、血液などの検
体を検査するための装置において、試薬容器を載置する
ホルダーの試薬容器の載置面が、傾斜面に形成されてい
て、試薬容器を傾斜姿勢で載置でき、併せて、前記試薬
容器内に挿入されたサンプリングノズルの先端の最降下
位置が、この傾斜姿勢に保持された試薬容器の内部最低
位部位の直前に設定されている。
【0009】この手段によれば、試薬容器は、ホルダー
に載置されると、自然に傾斜した載置姿勢が保持され
る。そして、サンプリングノズルは、この試薬容器の最
低位部位に狙いを定めて挿入されていく。その結果、試
薬は、残り少なくなってきても、重力によって自然に、
この傾斜姿勢に保持された試薬容器の最低位部位に流下
される。そして、図1に示されるように、この試薬容器
の最低位部位に滞留することになり、サンプリングノズ
ルは、この試薬容器の最低位部位に滞留する試薬に的確
にその先端を挿入できる。
【0010】したがって、上記の手段では、自動化にも
容易に対応できながら、高価な試薬を無為に廃棄するこ
ともなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。
【0011】この発明において、前記試薬容器は、底内
面が、その全域にわたって、偏平に形成されたものを採
用することが望ましい。図8に示される凸曲面を備え
た、特製の従前の試薬容器に比べて、サンプリングノズ
ルの挿入位置の設定を行いやすいからである。また、試
薬容器の製造コストを低減化できるからである。併せ
て、残り少なくなった試薬と試薬容器との接触面積が、
図1,図8に示されるものに比べて格段に少なくなる。
したがって、試薬が前記最低位部位へ流下するにあたっ
ても、その流下が格段に速やかで、残存量も少なくで
き、試薬をほとんど余すことなく使い切れる。
【0012】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、図面の記載
を参照にしながら説明する。図1〜図7は、この発明の
一つの実施の形態を示すもので、本発明に係る試薬容器
の傾斜設置装置を全血血球免疫測定装置に採用した例に
基づいて説明する。
【0013】まず、図2は、この発明の全血血球免疫測
定装置の一例を、側面パネルを取り外した状態で示す斜
視図である。図3は、この全血血球免疫測定装置の全体
の構成を概略的に示す図である。これらの図において、
1は装置ケースで、その前面部2側には、検体セット部
3が内方に凹んだ状態で形成されている。この検体セッ
ト部3には、検体としての全血4を収容した検体容器5
をセットするための、検体容器ホルダー6が収容され
る。
【0014】この検体容器ホルダー6は、図4にも示さ
れるように、検体容器5を保持するための、径の異なる
複数個の挿入穴6a(図例では4個)が備わっている。
検体容器5の大きさに応じて、適宜に挿入穴6aを選択
できるようにするためである。また、この検体容器ホル
ダー6は、図7に示すように、その底の中心を通る縦軸
線Pを中心に回転自在に保持されている。更に、水平な
軸線(図外)中心に揺動自在に保持されている。前記検
体容器ホルダー6を、検体セット部5内方から手前側に
傾斜させて引出し、更に、これを前記縦軸線Pを中心に
回転させることによって、必要とする挿入穴6aを手前
側に位置させる。検体容器5を前記挿入穴6aに挿抜し
やすくするためである。
【0015】そして、図2,図4に示されるように、装
置ケース1の側面部7の下方には、前面部2に近い側か
ら順に、免疫測定を行う免疫測定部8、血球測定を行う
血球計数測定部9が、前面側から見て一直線状に配置さ
れている。この血球計数測定部9の下方には、複数の電
磁弁10aからなる電磁弁部10が設けられている。ま
た、側面部7の上方には、図2,図3に示されるよう
に、検体セット部5と血球計数測定部9との間を直線的
に移動する、プローブユニット部11が設けられてい
る。
【0016】また、図3において、12は定注器、13
は希釈液容器、14は溶血試薬容器、15はポンプであ
り、これら13〜15はいずれも電磁弁部10に接続さ
れている。更に、16はポンプ15に接続された廃液容
器である。
【0017】前記免疫測定部8は、この実施の形態にお
いては、CRP(急性期蛋白であるC−反応性蛋白)を
測定するように構成されている。すなわち、図3,図7
に示されるように、CRPを測定するために形成される
試薬受容セル17と、光照射部17a及び光検出部17
bを備えるとともに、前記試薬受容セル17にフロー測
光セル流路17cを介して一連に連なって設けられたフ
ロー測光セル17Aとから形成されている。そして、こ
の試薬受容セル17の内部に収容される液を適宜攪拌で
きるように構成されている。18,19,20はCRP
測定に用いられる試薬を収容した試薬容器で、それぞ
れ、溶血試薬(以下、R1試薬という)、緩衝液(以
下、R2試薬という)、抗ヒトCRP感作ラテックス免
疫試薬(以下、R3試薬という)が収容されている。
【0018】そして、前記試薬受容セル17及び試薬容
器18〜20は、図3,図4,図6に示されるように、
検体セット部5における検体容器5のセット位置に対し
て、一直線状に配置されている。また、これら試薬受容
セル17及び試薬容器18〜20は、ソレノイド21の
作動で、上下方向に揺動する蓋22によって、一括して
開閉されるように構成されている。23は例えばペルチ
ェ素子よりなる電子冷却器24を備えた、試薬容器ホル
ダーの一例としてのクーラーボックスで、図示例では試
薬R2,R3が収容されている。
【0019】次に、前記血球計数測定部9は、この実施
の形態においては、電気抵抗法により、WBC(白血球
数)、RBC(赤血球数)、PLT(血小板数)、MC
V(赤血球容積)、Hct(ヘマトクリット値)を、ま
た、シアンメトヘモグロビン法における吸光光度法によ
りHgb(ヘモグロビン濃度)などをそれぞれ測定する
ように構成されている。すなわち、図3において、25
はWBC/Hgb血球計数測定セル(以下、単にWBC
セルという)で、WBCを測定するための測定電極25
a,25b及びHgbを測定するための光照射部25
c、受光部25dを備えている。26はRBC/PLT
血球計数測定セル(以下、単にRBCセルという)で、
RBC及びPLT測定するための測定電極26a,26
bを備えている。これらのセル25,26は、CRP測
定部8における試薬受容セル17及び試薬容器18〜2
0と一直線になるように配置されている。また、WBC
セル25は、ノズル33(後述する)洗浄のための廃液
チャンバを兼ねている。
【0020】更に、プローブユニット部11は、例えば
次のように構成されている。すなわち、図2ないし図5
において、27はノズルユニットで、このノズルユニッ
ト27は、垂直に立設されたベース部材28に沿うよう
にして、水平方向に設けられたタイミングベルト29に
よって、水平方向に往復移動できるように構成されてい
る。30は、タイミングベルト29を駆動するためのモ
ータ、31は、ノズルユニット27に設けられた被ガイ
ド部材32をガイドする一対のガイド部材で、これらは
ベース部材28に適宜の部材を介して取り付けられてい
る。
【0021】33は、サンプリングノズルで、図2,図
3、図5ないし図7に示されるように、ノズルユニット
27内をタイミングベルト34によって上下方向に移動
する、ノズル保持体35に取り付けられている。このサ
ンプリングノズル33の先端側(下端側)は、ノズルユ
ニット27内に設けられたノズル洗浄器36を挿通し、
先端部外周が洗浄されるように構成されている。37は
タイミングベルト34を駆動するためのモータである。
38はサンプリングノズル33がホームポジション位置
(定位置)にあるか否かを検出するセンサである。
【0022】そして、図3において、39は、装置の各
部を総合的に制御し、併せてCRP測定部8及び血球計
数測定部9からの出力を用いて各種の演算を行う、制御
・演算装置としてのマイクロコンピュータ(MPU)で
ある。40は、MPU39からの指令に基づいて電磁弁
部10、プローブユニット部11のモータ30,37な
どに駆動信号を送るドライバである。41は、CRP測
定部8及び血球計数測定部9からの出力信号を処理して
MPU39に送る信号処理部である。また、前記MPU
39には、図示しないが、ここにおいて処理されて得ら
れる結果などを表示する装置で、例えばカラーディスプ
レイ、そして出力装置としてのプリンタなどが接続され
ている。
【0023】なお、図3において、点線は、検体4や各
種の試薬などの流れを示す。また、やや太い一点鎖線
は、制御信号を示す。更に、細い一点鎖線は、測定によ
って得られる信号の流れを示している。
【0024】また、図7に示されるように、前記フロー
測光セル17Aの出口側流路17dには、液移動用の定
注器17eが三方切替弁(電磁弁)10bを介して連通
連結されている。この出口側流路17dの端末は、図3
に示されるように、前記ポンプ15を介して前記廃液容
器16に接続される。
【0025】更に、前記検体容器5、希釈液容器13、
溶血試薬容器14、試薬受容セル17、フロー測光セル
17A、フロー測光セル流路17c、出口側流路17
d、試薬容器18〜20、サンプリングノズル33等
は、ガラスまたは四フッ化エチレン樹脂、あるいはステ
ンレス鋼など、少なくとも耐化学薬品性に優れた素材が
採用される。また、耐熱性を備えた素材であれば、なお
望ましい。
【0026】上記のように構成された全血血球免疫測定
装置において、前記試薬容器18〜20のホルダーは、
以下のように構成されている。図1,図6に示されるよ
うに、前記R1試薬を収容する試薬容器18の試薬容器
ホルダー42と、R2試薬を試薬容器19、そしてR3
試薬を収容する試薬容器ホルダー、つまり前記電子冷却
器24を備えたクーラーボックス23とには、それぞれ
前記試薬容器18〜20を保持するための、断面円形の
挿入穴43が形成されている。
【0027】この挿入穴43は、図示されるように、そ
の軸線Oがその上方側ほど、前記装置ケース1の側面部
7手前側に位置するようにして、傾斜した形で形成され
ている。また、試薬容器の載置面としての底面44は、
この軸線Oに直行する方向に沿って偏平な面に形成され
ている。
【0028】したがって、この挿入穴43に挿入保持さ
れる各試薬容器18〜20は、図示されるように、底B
1よりも上方の口部B2がより前記装置ケース1の側面
部7手前側に位置する傾斜姿勢を保って保持されること
になる。
【0029】また、この試薬容器18〜20に挿入され
た前記サンプリングノズル33の先端33aの最降下位
置が、この傾斜姿勢に保持された試薬容器18〜20の
内部の最低位部位B4の直前に設定されている。
【0030】更に、本発明では、図5に示されるよう
に、前記試薬受容セル17も前記試薬容器18〜20と
同様に、傾斜姿勢に設定されている。この試薬受容セル
17は、図7に示されるように、セル体45に試薬受容
のための上方開放の孔46が穿たれている。そして、そ
の軸線が、前記各試薬容器18〜20の挿入穴43の軸
線Oと同じ傾斜角度(図例では8度)に設定され、上方
側ほど、前記装置ケース1の側面部7手前側に位置する
ようにして、傾斜した形で形成されている。また、その
挿入穴46に連なるセル体45の上面47も、前記装置
ケース1の側面部7手前側ほど下位になるような傾斜面
に形成されている。
【0031】上記のように、試薬受容セル17も傾斜し
て設けられると、次の効果を有する。すなわち、前記試
薬容器18〜20と、この試薬受容セル17とを、纏め
て一挙に開閉する前記蓋22を一つで賄える。したがっ
て、構造並びに作動の簡素化を格段に向上でき、併せて
装置を廉価に製造、かつ、提供できる利点がある。
【0032】次に上記全血血球免疫測定装置の動作につ
いて説明する。
【0033】まず、図2に示される測定キーS(前記検
体セット部3の開閉扉がスイッチ機能を備え、これを閉
止することで、ON作動され、逆に開くことでOFF作
動される。)をオンすると、定位置にあるサンプリング
ノズル33は、R2試薬(試薬容器19)の位置に移動
し、R2試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリ
ングノズル33は、WBCセル25位置に移動し、サン
プリングノズル洗浄器36に洗浄液としての希釈液が供
給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄され
る。その後、サンプリングノズル33はR2試薬の位置
に復帰する。
【0034】次いで、サンプリングノズル33は、R1
試薬(試薬容器18)の位置に移動し、R1試薬を吸引
する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33はW
BCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器
36に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の
外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33は
R1試薬の位置に復帰する。
【0035】そして、サンプリングノズル33は、検体
セット位置(検体容器5)に移動し、検体容器5内の検
体(全血)3をCRP測定のために吸引する。この検体
吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位
置に移動し、サンプリングノズル洗浄器35に希釈液が
供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄され
る。その後、サンプリングノズル33は検体の位置に復
帰する。
【0036】そして、サンプリングノズル33は、試薬
受容セル17位置に移動し、検体4、R1試薬、R2試
薬を試薬受容セル17内に吐出する。
【0037】次いで、前記吐出を終わったサンプリング
ノズル33は、WBCセル25位置に移動し、内部に残
留している検体4などをWBCセル25内に吐出した
後、その内外を希釈液で洗浄される。
【0038】前記洗浄が終わったサンプリングノズル3
3は、検体セット位置(検体容器5)に移動し、検体容
器5内の検体4をCBC測定のために吸引する。この検
体吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25
位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に希釈液
が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄さ
れる。
【0039】前記洗浄が終わったサンプリングノズル3
3は、WBCセル25内に検体4を吐出する一方、希釈
液容器13内の希釈液が、電磁弁部10を介してWBC
セル25内に所定量注入され、CBC検体の一次希釈が
行われる。
【0040】WBCセル25位置にあるサンプリングノ
ズル33は、前記一次希釈されたCBC検体を所定量吸
引する。引き続き、RBCセル26に移動し、前記吸引
した一次希釈されたCBC検体を、このセル26に吐出
する。時を同じくして、希釈液容器13内の希釈液が、
電磁弁部10を介して、RBCセル26内に所定量注入
され、CBC検体の二次希釈が行われる。
【0041】上記一次希釈、二次希釈を終わった後、溶
血剤容器14内の溶血剤が、電磁弁部10を介して、W
BCセル25内に所定量注入され、WBCとHgbの測
定が行われる。一方、RBCセル26では、RBCとP
LTの測定が行われ、そのときのデータは信号処理部4
1を経て、MPU39に取り込まれる。
【0042】前記測定が終わると、WBCセル25とR
BCセル26は希釈液で洗浄される。
【0043】上述したように、血球計数測定部9におい
てCBC測定が行われている期間中(約60秒間)は、
試薬受容セル17内において、検体4、R1試薬、R2
試薬の間で溶血反応が進行し、併せて妨害物質が除去さ
れる。
【0044】CBC測定が終わると、RBCセル26の
位置にいたサンプリングノズル33がR3試薬(試薬容
器20)の位置に移動し、R3試薬を吸引する。この試
薬吸引の後、サンプリングノズル33は、試薬受容セル
17位置に移動し、R3試薬を試薬受容セル17内に吐
出する。これによって、R3試薬が、前記検体4、R1
試薬、R2試薬の反応液内に混入される。
【0045】そして、試薬受容セル17において前記液
が十分に攪拌され、免疫反応が生じてCRP測定が行わ
れ、そのときのデータは、信号処理部41を経てMPU
39に取り込まれる。前記測定が終わると、試薬受容セ
ル17は希釈液で洗浄され、すべての測定が終わる。
【0046】前記R3試薬、検体4、R1試薬、R2試
薬の攪拌は、以下のようにして行われる。図3,図7に
示されるように、前記三方切替弁(電磁弁)10bを、
前記定注器17eと前記フロー測光セル17Aとが連な
るように、切り替えておき、定注器17eを作動させ
る。
【0047】この定注器17eの作動によって、この定
注器17e内の空気が、前記出口側流路17dに出たり
入ったりする。その結果、前記試薬受容セル17内に充
填されているR3試薬、検体4、R1試薬、R2試薬
は、試薬受容セル17、フロ−測光セル17A、そして
両者を繋ぐフロー測光セル流路17cの間をゆききす
る。この作動を数回繰り返すことによって、前記の液の
十分な攪拌が行われるのである。
【0048】前記MPU39では、血球計数測定部9で
行われたCBC測定によって得られたデータに基づい
て、RBC(赤血球数)、赤血球容積(MCV)、など
の測定値が得られる。また、MPU39では、CRP測
定部8で行われたCRP測定によって得られたデータに
基づいて、所定時間当たりの吸光度変化を、あらかじめ
既知濃度の血清(又は血漿)より求めておいた検量線か
ら、全血中のCRP濃度が得られる。
【0049】この場合、CRP測定については、CBC
測定と同様に、検体4として抗凝固剤添加の全血を用い
ているため、この全血を用いることによって生ずる、血
漿成分容積誤差を補正する必要がある。そこで、この全
血血球免疫測定装置では、CBC測定によって得られる
RBC(赤血球数)と赤血球容積(MCV)とからヘマ
トクリット値(Hct)を求め、このヘマトクリット値
を用いて、CRP測定によって得られる全血中のCRP
濃度を、下記の補正式によって補正し、血漿中のCRP
濃度を求めるのである。
【0050】すなわち、全血中のCRP濃度をAとし、
ヘマトクリット値をBとすると、血漿中のCRP濃度C
は、 C=A×100/(100−B) なる式によって求められる。
【0051】前記MPU39によって得られた各測定値
は、例えばMPU39に内蔵されたメモリに記憶される
一方、図外表示装置に項目別に表示されたり、図外プリ
ンタによって出力される。
【0052】そして、上述したように、この全血血球免
疫測定装置においては、CRP測定部8において、溶血
及び妨害物質除去反応を起こさせている間に、CBC測
定部9において、血球測定を行うようにしている。した
がって、CRP測定及びCBC測定のトータル時間を短
縮できる。併せて前述したCRP測定によって得られる
結果を、CBC測定によって得られる結果によって行う
補正をスムーズに行える。
【0053】また、前記全血血球免疫測定装置の前記試
薬容器18〜20のクーラーボックス23並びに試薬容
器ホルダー42による保持姿勢と、この各試薬容器18
〜20に対する前記サンプリングノズル33の挿入最終
位置、つまり最降下位置の特異な設定条件とがうまく作
用して、高価な試薬を無為に廃棄することなく、最後ま
で効果的に使用できる格段の利点がある。
【0054】つまり、前記試薬容器18〜20が、前記
のような傾斜姿勢に保持されることによって、内部に収
容される試薬は、その残量が少なくなってくると、図1
に示されるように、重力によって自然にこれら試薬容器
18〜20の内部の最低位部位B4に流下される。そし
て、最終的には、この試薬容器18〜20の内部の最低
位部位B4に滞留することになる。
【0055】このように、試薬容器が傾斜姿勢で保持さ
れ、併せてこの試薬容器に挿入された前記サンプリング
ノズル33の先端33aの最下降位置が、試薬容器18
〜20内部の最低位部位B4に設定されていることによ
って、この試薬容器18〜20の内部の最低位部位B4
に滞留する試薬に、的確にこのサンプリングノズル33
の先端33aを挿入することができ、残り少なくなった
試薬を余すことなく抽出できる。
【0056】したがって、高価な試薬を無為に廃棄する
こともなく、最後まで使用でき、経済性を向上できる。
また、装置の自動化に当たり、上記の試薬容器18〜2
0とサンプリングノズル33との相対的な位置の設定
は、経済的な試薬の抽出に格段に有効に作用する。
【0057】.また、前記試薬容器18〜20は、図1
に示されるような、底に容器内方への凸曲面を備えた形
態のものと違って、図示しないが、偏平な構成のものを
採用できる。この場合は、試薬容器そのものの製造単価
を大幅に低減できる。併せて、残り少なくなった試薬と
試薬容器との接触面積が、図1,図8に示される試薬容
器に比べて格段に少なくなる。したがって、試薬が試薬
容器の前記最低位部位B4へ流下するにあたっても、そ
の流下が格段に速やかで、残存量も少なくでき、試薬を
ほとんど余すことなく使い切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る試薬容器の傾斜設置装置を採用
した全血血球免疫測定装置の実施の形態の一例を示し、
要部の一部切欠き拡大縦断面図である。
【図2】前記全血血球免疫測定装置を、側面パネルを取
り外した状態で示す概観図である。
【図3】前記全血血球免疫測定装置の全体の構成を概略
的に示す説明図である。
【図4】前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、
検体セット部、免疫測定部、血球測定部の配置関係を説
明する概略平面図である。
【図5】前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、
検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリング
ノズルとの配置関係を説明する概略側面図である。
【図6】前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、
図5中A−A線縦断面図である。
【図7】前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、
検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリング
ノズルとの配置関係を説明する概略説明図である。
【図8】従来の構成を示す要部の拡大縦断説明図であ
る。
【符号の説明】
4…検体、18,19,20…試薬容器、23,42…
試薬容器ホルダー、33…サンプリングノズル、33a
…先端、B1…底、B2…口部、B3…周壁、B4…最
低位部位。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液などの検体を検査するための装置に
    おいて、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置
    面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で
    載置できるようにしたことを特徴とする試薬容器の傾斜
    設置装置。
  2. 【請求項2】 血液などの検体を検査するための装置に
    おいて、試薬容器を載置するホルダーの試薬容器の載置
    面が、傾斜面に形成されていて、試薬容器を傾斜姿勢で
    載置でき、併せて、前記試薬容器内に挿入されるサンプ
    リングノズルの先端の最下降位置が、この傾斜姿勢に保
    持された試薬容器の内部の最低位部位の直前に設定され
    ていることを特徴とする試薬容器の傾斜設置装置。
  3. 【請求項3】 前記試薬容器は、底内面が、その全域に
    わたって偏平に形成されたものである請求項1ないし請
    求項2のいずれかに記載の試薬容器の傾斜設置装置。
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