JP3776235B2 - 検体検査装置の検体容器支持装置 - Google Patents

検体検査装置の検体容器支持装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば血液などの検体を検査する装置において、極めて微量な検体量でありながらも、所期の各種測定を十分可能にする検体検査装置に供される検体容器の支持装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種血液などの検体を検査するための検体検査装置には、図に示されるように、検体を収容してこれを検体検査装置に装填するための検体容器05が採用される。検体検査装置に装填された検体容器05内の検体01は、先端033aをこの検体容器05に挿抜させる抽出手段の一例としての、例えばサンプリングノズル033によって抽出され所定の測定部に搬送される。そして、周知のとおり、この検体検査装置の各種測定は、一般には、20μL前後の、極めてわずかな検体量で賄われている。
【0003】
ところで、従来の検体容器の支持装置は、図示されるように、検体容器ホルダー06に穿設された挿入穴02に、直にこの検体容器05が装填される形態が採用されていた。そして、検体容器05そのものは、その口縁に一体的に設けられているフランジ03によって、この挿入穴02の開口縁06Aに支持される形で装填姿勢が保たれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のサンプリングノズルを検体容器内に挿抜させて検体を抽出するには、なかなか難しい課題がある。
まず、上記従来の検体容器支持装置を検討してみると、何よりも供される検体量が圧倒的に微量であること。そして、この微量な検体をサンプリングノズルで抽出するに当たって、このサンプリングノズルを検体容器の底面に接触するまで挿入することは、このサンプリングノズルに衝突負荷を与えてしまい、作動機器に損傷を与えるおそれがあった。
【0005】
その理由は、検体容器は市販品が採用されているので、製品精度にどうしてもばらつきがあるからである。併せて、前記口縁に一体的に設けられているフランジ03によって、検体容器ホルダー06の挿入穴02の開口縁06Aに支持されて、検体容器05と検体容器ホルダー06とが、言ってみると一体物であるような支持形態が採用されているからである。
【0006】
また、この製品精度のばらつきを、このサンプリングノズルの降下量の自動制御で吸収することも考えられる。しかし、この場合は、必然的にサンプリングノズルの下降最下位位置の極めて微量な上下調整が要求され、大変高度の制御技術、高精度の設計、機器の開発が必要となり、コスト面でとても現実に供することができなくなる。
【0007】
これらのことを勘案すると、このサンプリングノズルの降下最下位位置はどうしても余裕を見て、検体容器の底から多少上方で止めざるを得なかった。つまり、検体容器05の底とサンプリングノズル033の先端033aとの間にデッドスペースDが形成されてしまっていた。その結果、検体抽出の最終段階では、検体容器の底にどうしても幾ばくかの検体が残存してしまい、所期の極めて微量な検体量でありながらも、所期の各種測定を十分可能にするという技術的な課題がうまく達成されないきらいがあった。
【0008】
本発明は、検体容器の底とサンプリングノズルの先端との間に、デッドスペースが生じないようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明、血液などの検体を収容した検体容器を容器ホルダーに穿設された挿入穴内に保持するようにした検体検査装置の検体容器支持装置において、前記挿入穴内に筒状のスリーブが挿抜自在に装填され、このスリーブ内に挿抜自在に装填される弾性的な保持手段を介して前記検体容器が、当該検体容器に対するサンプリングノズルの挿抜方向に沿って挿抜自在に保持されことを特徴とている。
【0010】
この手段によれば、サンプリングノズルの先端が、この検体容器の底に接触しても、この接触衝撃は弾性的に吸収される。したがって、サンプリングノズルには衝突負荷が生じず、このサンプリングノズルの作動機器にも損傷を与えるおそれがなくなる。その結果、サンプリングノズルの先端を検体容器の底に接触するまで降下できデッドスペースをなくすことができ
【0011】
そして、上記手段においては、検体容器の挿入穴内に、筒状のスリーブが挿抜自在に装填されているので、前記検体容器のサンプリングノズルの降下によってもたらされる上下方向の動きがより一層スムーズに行われ、サンプリングノズルに対する衝突負荷が格段に軽減される。
【0012】
したがって、この発明は次の効果を有する。
サンプリングノズルの先端を検体容器の底に接触するまで下降でき、従来構造のようなデッドスペーはなくなるので、20μLと言ったオーダーの極めて微量な検体であっても、これを余すことなく最後まで、うまく抽出できる。その結果、必要検体量を最小限まで減らすことができる。
【0013】
そして、この発明において、前記スリーブは、挿入穴の内径よりもやや小径、かつ、軸線方向の長さが前記挿入穴のそれよりも長く設定されることにより、その上端が挿入穴の口縁よりも突出するように構成されるとともに、前記弾性的な保持手段の弾性反発力は、前記サンプリングノズルが検体容器内に挿入され、前記サンプリングノズルの先端がこの検体容器の底に接触してさらに降下する場合でも最終的には前記検体容器の上部が前記スリーブの上端縁に接当しないように調整されているのが好ましい(請求項2)
【0014】
また、前記弾性的な保持手段は、圧縮コイルばね、合成樹脂素材の弾性材またはゴムのいずれかを採用するのが好ましい。特に、圧縮コイルばねが好適である。圧縮コイルばねの場合には、その上端部分で検体容器の底部分を嵌合保持することができるため、簡単な 構造で、しかも市販品を採用できて廉価でありながら、検体容器の保持を的確に行えるからである。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を、図面の記載を参照にしながら説明する。図1〜図7は、この発明の一つの実施の形態を示すもので、本発明に係る検体検査装置の検体容器支持装置を全血血球免疫測定装置に採用した例に基づいて説明する。
【0018】
まず、図2は、この発明の全血血球免疫測定装置の一例を、側面パネルを取り外した状態で示す斜視図である。図3は、この全血血球免疫測定装置の全体の構成を概略的に示す図である。これらの図において、1は装置ケースで、その前面部2側には、検体セット部3が内方に凹んだ状態で形成されている。この検体セット部3には、検体としての全血4を収容した検体容器5をセットするための、検体容器ホルダー6が収容される。
【0019】
この検体容器ホルダー6は、図2,図4にも示されるように、検体容器5を保持するための、径の異なる複数個の挿入穴6a(図例では4個)が備わっている。検体容器5の大きさに応じて、適宜に挿入穴6aを選択できるようにするためである。また、この検体容器ホルダー6は、図7に示すように、その底の中心を通る縦軸線Pを中心に回転自在に保持されている。さらに、水平な軸線(図外)中心にも揺動自在に保持されている。前記検体容器ホルダー6を、検体セット部5内方から手前側に傾斜させて引き出し、さらに、これを前記縦軸線Pを中心に回転させることによって、必要とする挿入穴6aを手前側に位置させる。検体容器5を前記挿入穴6aに挿抜しやすくするためである。
【0020】
そして、図2,図4に示されるように、装置ケース1の側面部7の下方には、前面部2に近い側から順に、免疫測定を行う免疫測定部8、血球測定を行う血球計数測定部9が、前面側から見て一直線状に配置されている。この血球計数測定部9の下方には、複数の電磁弁10aからなる電磁弁部10が設けられている。また、側面部7の上方には、図2,図3に示されるように、検体セット部5と血球計数測定部9との間を直線的に移動する、プローブユニット部11が設けられている。
【0021】
また、図3において、12は定注器、13は希釈液容器、14は溶血試薬容器、15はポンプであり、これら13〜15はいずれも電磁弁部10に接続されている。さらに、16はポンプ15に接続された廃液容器である。
【0022】
前記免疫測定部8は、この実施の形態においては、CRP(急性期蛋白であるC−反応性蛋白)を測定するように構成されている。すなわち、図3,図7に示されるように、CRPを測定するために形成される試薬受容セル17と、光照射部17aおよび光検出部17bを備えるとともに、前記試薬受容セル17にフロー測光セル流路17cを介して一連に連なって設けられたフロー測光セル17Aとから形成されている。そして、この試薬受容セル17の内部に収容される液を適宜攪拌できるように構成されている。18,19,20はCRP測定に用いられる試薬を収容した容器で、それぞれ、溶血試薬(以下、R1試薬という)、緩衝液(以下、R2試薬という)、抗ヒトCRP感作ラテックス免疫試薬(以下、R3試薬という)が収容されている。
【0023】
そして、前記試薬受容セル17および試薬容器18〜20は、図3,図4,図6に示されるように、検体セット部5における検体容器5のセット位置に対して、一直線状に配置されている。また、これら試薬受容セル17および試薬容器18〜20は、ソレノイド21の作動で、上下方向に揺動する蓋22によって、一括して開閉されるように構成されている。23は例えばペルチェ素子よりなる電子冷却器24を備えた、試薬容器ホルダーの一例としてのクーラーボックスで、図示例では試薬R2,R3が収容されている。
【0024】
次に、前記血球計数測定部9は、この実施の形態においては、電気抵抗法により、WBC(白血球数)、RBC(赤血球数)、PLT(血小板数)、MCV(赤血球容積)、Hct(ヘマトクリット値)を、また、シアンメトヘモグロビン法における吸光光度法によりHgb(ヘモグロビン濃度)などをそれぞれ測定するように構成されている。すなわち、図3において、25はWBC/Hgb血球計数測定セル(以下、単にWBCセルという)で、WBCを測定するための測定電極25a,25bおよびHgbを測定するための光照射部25c、受光部25dを備えている。26はRBC/PLT血球計数測定セル(以下、単にRBCセルという)で、RBCおよびPLT測定するための測定電極26a,26bを備えている。これらのセル25,26は、CRP測定部8における試薬受容セル17および試薬容器18〜20と一直線になるように配置されている。また、WBCセル25は、ノズル33(後述する)洗浄のための廃液チャンバを兼ねている。
【0025】
さらに、プローブユニット部11は、例えば次のように構成されている。すなわち、図2〜図6において、27はノズルユニットで、このノズルユニット27は、垂直に立設されたベース部材28に沿うようにして、水平方向に設けられたタイミングベルト29によって、水平方向に往復移動できるように構成されている。30は、タイミングベルト29を駆動するためのモータ、31は、ノズルユニット27に設けられた被ガイド部材32をガイドする一対のガイド部材で、これらはベース部材28に適宜の部材を介して取り付けられている。
【0026】
33はサンプリングノズルで、図2,図3、図5〜図7に示されるように、ノズルユニット27内をタイミングベルト34によって上下方向に移動する、ノズル保持体35に取り付けられている。このサンプリングノズル33の先端33a側(下端側)は、ノズルユニット27内に設けられたノズル洗浄器36を挿通し、先端部外周が洗浄されるように構成されている。37はタイミングベルト34を駆動するためのモータである。38はサンプリングノズル33がホームポジション位置(定位置)にあるか否かを検出するセンサである。
【0027】
そして、図3において、39は装置の各部を総合的に制御し、併せてCRP測定部8および血球計数測定部9からの出力を用いて各種の演算を行う、制御・演算装置としてのマイクロコンピュータ(MPU)である。40はMPU39からの指令に基づいて電磁弁部10、プローブユニット部11のモータ30,37などに駆動信号を送るドライバである。41はCRP測定部8および血球計数測定部9からの出力信号を処理してMPU39に送る信号処理部である。また、前記MPU39には、図示しないが、ここにおいて処理されて得られる結果などを表示する装置で、例えばカラーディスプレイ、そして出力装置としてのプリンタなどが接続されている。
【0028】
なお、図3において、点線は、検体4や各種の試薬などの流れを示す。また、やや太い一点鎖線は、制御信号を示す。さらに、細い一点鎖線は、測定によって得られる信号の流れを示している。
【0029】
また、図7に示されるように、前記フロー測光セル17Aの出口側流路17dには、液移動用の定注器17eが三方切替弁(電磁弁)10bを介して連通連結されている。この出口側流路17dの端末は、図3に示されるように、前記ポンプ15を介して前記廃液容器16に接続される。
【0030】
さらに、前記検体容器5、希釈液容器13、溶血試薬容器14、試薬受容セル17、フロー測光セル17A、フロー測光セル流路17c、出口側流路17d、試薬容器18〜20、サンプリングノズル33等は、ガラス又は四フッ化エチレン樹脂、あるいはステンレス鋼など、少なくとも耐化学薬品性に優れた素材が採用される。また、耐熱性を備えた素材であれば、なお望ましい。
【0031】
なお、図2,図4,図5中の42は、前記溶血試薬(R1試薬)を収容するための試薬容器18を保持する試薬ホルダーである。
【0032】
上記のように構成された全血血球免疫測定装置において、検体容器5の支持装置は、以下のように構成されている。
図1〜図3,図5,図7に示されるように、前記検体容器ホルダー6に穿設された前記挿入穴6a内には、断面ドーナツ形で、内周面を平滑に仕上げたスリーブ43が挿抜自在に装填されている。このスリーブ43は、この挿入穴6aの内径よりもやや小径で、かつ、軸線方向の長さがこの挿入穴6aのそれよりもやや長く設定されて、上端43Aがこの挿入穴6aの口縁6bよりも上方に突出するように構成されている。
【0033】
このスリーブ43内には、このスリーブ43の内径よりも小さな外径を備え、かつ、スリーブ43の全長の約5/6ほどの長さを備えてなる圧縮コイルばね44が、挿抜自在に装填されている。この圧縮コイルばねの上端部分に前記検体容器5の底部分が挿抜自在に嵌合挿入され、検体4が収容されている状態でも常時検体容器5の上部は、前記スリーブ43の上縁よりもやや上方に突出するように、弾性的に支持されている。
【0034】
また、この圧縮コイルばね44の弾性反発力と、前記検体容器5の前記スリーブ43から上方への突出量との相対関係は、前記サンプリングノズル33がこの検体容器5内に挿入され、その先端33aがこの検体容器5の底に接触して、さらに降下する場合でも、最終的にはこの検体容器5の口縁に一体的に形成されたフランジ5Aが前記スリーブ43の上端縁に接当しない範囲で調整されている。
【0035】
次に、上記全血血球免疫測定装置の動作について説明する。
まず、図2に示される測定キーS(前記検体セット部3の開閉扉がスイッチ機能を備え、これを閉止することで、ON作動され、逆に開くことでOFF作動される。)をオンすると、定位置にあるサンプリングノズル33は、R2試薬(試薬容器19)の位置に移動し、R2試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33は、WBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に洗浄液としての希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33はR2試薬の位置に復帰する。
【0036】
次いで、サンプリングノズル33は、R1試薬(試薬容器18)の位置に移動し、R1試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33はR1試薬の位置に復帰する。
【0037】
そして、サンプリングノズル33は、検体セット位置(検体容器5)に移動し、検体容器5内の検体(全血)3をCRP測定のために吸引する。この検体吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器35に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。その後、サンプリングノズル33は検体の位置に復帰する。
【0038】
そして、サンプリングノズル33は、試薬受容セル17位置に移動し、検体4、R1試薬、R2試薬を試薬受容セル17内に吐出する。
【0039】
そして、前記吐出を終わったサンプリングノズル33は、WBCセル25位置に移動し、内部に残留している検体4などをWBCセル25内に吐出した後、その内外を希釈液で洗浄される。
【0040】
前記洗浄が終わったサンプリングノズル33は、検体セット位置(検体容器5)に移動し、検体容器5内の検体4をCBC測定のために吸引する。この検体吸引の後、サンプリングノズル33はWBCセル25位置に移動し、サンプリングノズル洗浄器36に希釈液が供給されて、サンプリングノズル33の外面が洗浄される。
【0041】
前記洗浄が終わったサンプリングノズル33は、WBCセル25内に検体4を吐出する一方、希釈液容器13内の希釈液が、電磁弁部10を介してWBCセル25内に所定量注入され、CBC検体の一次希釈が行われる。
【0042】
WBCセル25位置にあるサンプリングノズル33は、前記一次希釈されたCBC検体を所定量吸引する。引き続き、RBCセル26に移動し、前記吸引した一次希釈されたCBC検体を、このセル26に吐出する。時を同じくして、希釈液容器13内の希釈液が、電磁弁部10を介して、RBCセル26内に所定量注入され、CBC検体の二次希釈が行われる。
【0043】
上記一次希釈、二次希釈を終わった後、溶血剤容器14内の溶血剤が、電磁弁部10を介して、WBCセル25内に所定量注入され、WBCとHgbの測定が行われる。一方、RBCセル26では、RBCとPLTの測定が行われ、そのときのデータは信号処理部41を経て、MPU39に取り込まれる。
【0044】
前記測定が終わると、WBCセル25とRBCセル26は希釈液で洗浄される。
【0045】
上述したように、血球計数測定部9においてCBC測定が行われている期間中(約60秒間)は、試薬受容セル17内において、検体4、R1試薬、R2試薬の間で溶血反応が進行し、併せて妨害物質が除去される。
【0046】
そして、CBC測定が終わると、RBCセル26の位置にいたサンプリングノズル33がR3試薬(試薬容器20)の位置に移動し、R3試薬を吸引する。この試薬吸引の後、サンプリングノズル33は、試薬受容セル17位置に移動し、R3試薬を試薬受容セル17内に吐出する。これによって、R3試薬が、前記検体4、R1試薬、R2試薬の反応液内に混入される。
【0047】
そして、試薬受容セル17において前記液が十分に攪拌され、免疫反応が生じてCRP測定が行われ、そのときのデータは、信号処理部41を経てMPU39に取り込まれる。前記測定が終わると、試薬受容セル17は希釈液で洗浄され、すべての測定が終わる。
【0048】
前記R3試薬、検体4、R1試薬、R2試薬の攪拌は、以下のようにして行われる。図3,図7に示されるように、前記三方切替弁(電磁弁)10bを、前記定注器17eと前記フロー測光セル17Aとが連なるように、切り替えておき、定注器17eを作動させる。
【0049】
この定注器17eの作動によって、この定注器17e内の空気が、前記出口側流路17dに出たり入ったりする。その結果、前記試薬受容セル17内に充填されているR3試薬、検体4、R1試薬、R2試薬は、試薬受容セル17、フロ−測光セル17A、そして両者を繋ぐフロー測光セル流路17cの間をゆききする。この作動を数回繰り返すことによって、前記の液の十分な攪拌が行われるのである。
【0050】
前記MPU39では、血球計数測定部9で行われたCBC測定によって得られたデータに基づいて、RBC(赤血球数)、赤血球容積(MCV)、などの測定値が得られる。また、MPU39では、CRP測定部8で行われたCRP測定によって得られたデータに基づいて、所定時間当たりの吸光度変化を、あらかじめ既知濃度の血清(又は血漿)より求めておいた検量線から、全血中のCRP濃度が得られる。
【0051】
この場合、CRP測定については、CBC測定と同様に、検体4として抗凝固剤添加の全血を用いているため、この全血を用いることによって生ずる、血漿成分容積誤差を補正する必要がある。そこで、この全血血球免疫測定装置では、CBC測定によって得られるRBC(赤血球数)と赤血球容積(MCV)とからヘマトクリット値(Hct)を求め、このヘマトクリット値を用いて、CRP測定によって得られる全血中のCRP濃度を、下記の補正式によって補正し、血漿中のCRP濃度を求めるのである。
【0052】
すなわち、全血中のCRP濃度をAとし、ヘマトクリット値をBとすると、血漿中のCRP濃度Cは、
C=A×100/(100−B)
なる式によって求められる。
【0053】
前記MPU39によって得られた各測定値は、例えばMPU39に内蔵されたメモリに記憶される一方、図外表示装置に項目別に表示されたり、図外プリンタによって出力される。
【0054】
そして、上述したように、この全血血球免疫測定装置においては、CRP測定部8において、溶血および妨害物質除去反応を起こさせている間に、CBC測定部9において、血球測定を行うようにしている。したがって、CRP測定およびCBC測定のトータル時間を短縮できる。併せて前述したCRP測定によって得られる結果を、CBC測定によって得られる結果によって行う補正をスムーズに行える。
【0055】
また、前記挿入穴6aに挿入保持される検体容器5は、前記サンプリングノズル33を降下させ、この検体容器5の底に接触させても、また、それ以上に多少、さらに降下されるような事態に立ち至っても、この接触衝撃は、前記圧縮コイルばね44が、その弾性反発力に抗して収縮することで吸収、かつ、緩和され、サンプリングノズル33に接触負荷を掛けることがなくなった。
【0056】
このように、サンプリングノズル33を検体容器5の底に接触させても、このサンプリングノズル33には接触負荷が掛からないので、その状態のままで検体を抽出できることになり、従来の装置に見られるような前記デッドスペースDをうまくなくすことができる。この結果、必要とされる検体4の量を最小限まで減少できる。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
なお、前記スリーブ43は、ガラス又は四フッ化エチレン樹脂、あるいはステンレス鋼など、少なくとも耐化学薬品性に優れた素材が採用される。また、耐熱性を備えた素材であれば、なお望ましい。さらに、圧縮コイルバネ44も、金属製である必要はなく、合成樹脂を素材にしたものも採用でき、併せて耐化学薬品性に優れた素材であればさらに好都合である。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る検体検査装置の検体容器支持装置を採用した全血血球免疫測定装置の実施の形態の一例を示し、検体容器の弾性的な支持状態を部分的に拡大して示した要部の一部切欠き拡大縦断面図である。
【図2】 前記全血血球免疫測定装置を、側面パネルを取り外した状態で示す概観図である。
【図3】 前記全血血球免疫測定装置の全体の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部の配置関係を説明する概略平面図である。
【図5】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリングノズルとの配置関係を説明する概略側面図である。
【図6】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、図5中A−A線縦断面図である。
【図7】 前記全血血球免疫測定装置の要部の説明図で、検体セット部、免疫測定部、血球測定部とサンプリングノズルとの配置関係を説明する概略説明図である。
【図8】 従来の構成を示す要部の拡大縦断説明図である。
【符号の説明】
4…検体、5…検体容器、5A…フランジ、6…検体容器ホルダー、6a…挿入穴、33…サンプリングノズル、33a…先端、43…スリーブ、43A…スリーブの上端、44…弾性的な支持手段(圧縮コイルばね)。

Claims (3)

  1. 血液などの検体を収容した検体容器を容器ホルダーに穿設された挿入穴内に保持するようにした検体検査装置の検体容器支持装置において、前記挿入穴内に筒状のスリーブが挿抜自在に装填され、このスリーブ内に挿抜自在に装填される弾性的な保持手段を介して前記検体容器が、当該検体容器に対するサンプリングノズルの挿抜方向に沿って挿抜自在に保持されことを特徴とする検体検査装置の検体容器支持装置。
  2. 前記スリーブは、挿入穴の内径よりもやや小径、かつ、軸線方向の長さが前記挿入穴のそれよりも長く設定されることにより、その上端が挿入穴の口縁よりも突出するように構成されるとともに、前記弾性的な保持手段の弾性反発力は、前記サンプリングノズルが検体容器内に挿入され、前記サンプリングノズルの先端がこの検体容器の底に接触してさらに降下する場合でも最終的には前記検体容器の上部が前記スリーブの上端縁に接当しないように調整されている請求項1に記載の検体検査装置の検体容器支持装置。
  3. 前記弾性的な保持手段は、圧縮コイルばね、合成樹脂素材の弾性材またはゴムのいずれかである請求項1または2に記載の検体検査装置の検体容器支持装置。
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