JPH11294785A - 床暖房システム - Google Patents

床暖房システム

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JPH11294785A
JPH11294785A JP10515098A JP10515098A JPH11294785A JP H11294785 A JPH11294785 A JP H11294785A JP 10515098 A JP10515098 A JP 10515098A JP 10515098 A JP10515098 A JP 10515098A JP H11294785 A JPH11294785 A JP H11294785A
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JP
Japan
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temperature
floor
contact portion
sensation
database
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Application number
JP10515098A
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English (en)
Inventor
Masaaki Terano
真明 寺野
Yasuhito Sato
康仁 佐藤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小面積で小人数対応の床暖房においても、快適
な暖房制御を行なうことができる床暖房システムを提供
する。 【解決手段】床面に床暖房パネル1を設置して暖房を行
なうようにした床暖房システムに関する。床面との非接
触部の温度感覚及び、床面との接触部の温度感覚を検知
する温度感覚検知手段と、温度感覚検知手段で検知され
たデータに基づいて床暖房パネル1の発熱を制御する制
御手段を具備する。温度感覚検知手段で検知されたこれ
らの温度感覚に基づいて、使用者が快適に感じる暖房制
御を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床面に設けた床暖
房パネルで室内居住者の暖房を行なうようにした床暖房
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に床暖房パネルは、室内の床に出来
る限り広い範囲で敷設し、人体との接触による熱伝導に
加え、対流及び放射による伝熱が居住者に大きな温熱効
果を及ぼすようにしている。このような大きな発熱面積
で行なわれる従来からの床暖房についての快適な暖房の
制御方式は、特開平9−42694号公報などで多くの
提案がなされている。
【0003】一方、最近では、熱の効率化や省エネルギ
ー化のために、キッチンやダイニングの一部などにおい
て、短時間ではあるが、一定の小人数の個人に対して快
適な暖房環境を提供しようとする比較的小面積の床暖房
パネルを用いた、床暖房システムが増加しつつあるが、
このような小面積の床暖房パネルを用いた床暖房システ
ムにおける快適な暖房の制御についての提案はほとんど
見られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような小面積の
床暖房パネルを用いた床暖房システムにあっては、発熱
面が小さいため、対流や放射による温熱効果が小さく、
従来からの制御方式による床温設定条件では、居住者が
十分な暖房感を得ることができない。特に、対流や放射
による温熱効果が小さいために、大きな暖房感を得よう
として床暖房パネルの床温を高めに設定することが多
く、人体の床面に接触する部分の温度の感覚である、接
触部の温度感覚が、「熱い」という不快感側になり易
く、火傷の危険性も大きくなるという問題がある。また
利用者自身が温度感覚に基づいて床暖房パネルの温度を
調整するようにしても、利用者が床暖房パネルの適切な
温度を見出すことは困難であると共に、試行錯誤を繰り
返しながら適切な温度を見出す必要があり、使い勝手が
非常に不便である。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、小面積で小人数対応の床暖房においても、快適な
暖房制御を行なうことができる床暖房システムを提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る床暖房シス
テムは、床に床暖房パネル1を設置して暖房を行なうよ
うにした床暖房システムにおいて、床面との非接触部の
温度感覚及び、床面との接触部の温度感覚を検知する温
度感覚検知手段と、温度感覚検知手段で検知されたデー
タに基づいて床暖房パネルの発熱を制御する制御手段を
具備して成ることを特徴とする床暖房システム。
【0007】また請求項2の発明は、制御手段は、非接
触部の温度感覚及び接触部の温度感覚と快適感との関係
が記述されたデータベースと、このデータベースに基づ
いて床暖房パネルの発熱の制御量を決定する発熱制御部
を具備していることを特徴とするものである。
【0008】また請求項3の発明は、温度感覚検知手段
が、床暖房の使用者によって非接触部の温度感覚と接触
部の温度感覚が入力される入力装置で形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0009】また請求項4の発明は、温度感覚検知手段
が、室温を検知する室温検知センサーと、室温と非接触
部の温度感覚との関係が記述されたデータベースと、室
温検知センサーで検知された温度データとこのデータベ
ースに基づいて非接触部の温度感覚を演算する演算部を
具備していることを特徴とするものである。
【0010】また請求項5の発明は、温度感覚検知手段
が、床表面温度を検知する床温検知センサーと、床表面
温度と接触部の温度感覚との関係が記述されたデータベ
ースと、床温検知センサーで検知された温度データとこ
のデータベースに基づいて接触部の温度感覚を演算する
演算部を具備していることを特徴とするものである。
【0011】また請求項6の発明は、温度感覚検知手段
が、床面と人体との接触部の温度を検知する床接触部温
検知センサーと、床接触部温度と接触部の温度感覚との
関係が記述されたデータベースと、床接触部温検知セン
サーで検知された温度データとこのデータベースに基づ
いて接触部の温度感覚を演算する演算部を具備している
ことを特徴とするものである。
【0012】また請求項7の発明は、温度感覚検知手段
が、床面から人体への移動熱量を検知する熱流検知セン
サーと、移動熱量と接触部の温度感覚との関係が記述さ
れたデータベースと、熱流検知センサーで検知された熱
量データとこのデータベースに基づいて接触部の温度感
覚を演算する演算部を具備していることを特徴とするも
のである。
【0013】また請求項8の発明は、温度感覚検知手段
が、請求項4の室温検知センサー及びデータベース及び
演算部に加え、請求項5の床温検知センサー及びデータ
ベース及び演算部と、請求項6の床接触部温検知センサ
ー及びデータベース及び演算部と、請求項7の熱流検知
センサー及びデータベース及び演算部の少なくとも一つ
を具備して形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0014】また請求項9の発明は、床暖房パネルの表
面に、床接触部温検知センサーと熱量センサーを兼用す
るセンサーを所定間隔で複数設けて成ることを特徴とす
るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】図1は床暖房システムの一例を示すもので
あり、室内の床の一部を構成するように敷設される床暖
房パネル1は、断熱材15の上面に電気ヒーター16を
積層すると共に電気ヒーター16の上に床表面材17を
積層して形成されるものである。床暖房パネル1の表面
には床温検知センサー4と床接触部温検知センサー5と
熱流検知センサー6が設けてあり、これらの各センサー
4,5,6は制御装置18に電気的に接続してある。床
温検知センサー4は足裏などの人体に接触しない端部位
置などに設けるようにしてあり、床接触部温検知センサ
ー5や熱流検知センサー6は足裏などの人体が接触する
複数箇所に設けるようにしてある。また壁面などに配設
される室温検知センサー3も制御装置18に電気的に接
続してある。さらに、制御装置18には入力装置2が接
続してある。また、床暖房パネル1の電気ヒーター16
には温度制御装置19が接続してあり、電気ヒーター1
6への通電をONあるいはOFFすることによって、電
気ヒーター16の温度制御を行なうことができるように
してある。上記の制御装置18と温度制御装置19と
で、本発明の制御手段が形成されるものである。
【0017】まず、床面との非接触部の温度感覚及び、
床面との接触部の温度感覚を検知する温度感覚検知手段
として、入力装置2を用いた実施の形態について説明す
る。
【0018】床面との非接触部の温度感覚とは、人体の
上半身など床暖房パネル1に接触していない部分が感じ
る温冷感覚をいうものであり、例えば「暑い」、「暖か
い」、「やや暖かい」、「どちらでもない」、「やや涼
しい」、「涼しい」、「寒い」という7段階の各感覚か
らなる。また床面との接触部の温度感覚とは、足裏や臀
部など床暖房パネル1の表面に接触している人体の一部
が感じる温熱感覚をいうものであり、例えば「非常に熱
い」、「熱い」、「やや熱い」、「温かい」、「やや温
かい」、「なんともない」、「やや冷たい」、「冷た
い」、「非常に冷たい」という9段階の各感覚からな
る。
【0019】図2は入力装置2の操作面を示すものであ
り、非接触部の温度感覚の「暑い」、「暖かい」、「や
や暖かい」、「どちらでもない」、「やや涼しい」、
「涼しい」、「寒い」にそれぞれ対応してスイッチボタ
ン21a,21b,21c,21d,21e,21f,
21gが設けてあり、また接触部の温度感覚の「非常に
熱い」、「熱い」、「やや熱い」、「温かい」、「やや
温かい」、「なんともない」、「やや冷たい」、「冷た
い」、「非常に冷たい」にそれぞれ対応してスイッチボ
タン22a,22b,22c,22d,22e,22
f,22g,22h,22iが設けてある。そして、説
明書23に従って、利用者が感じる床面との非接触部の
温度感覚に該当するスイッチボタン21a,21b,2
1c,21d,21e,21f,21gを選択して押す
と共に、利用者が感じる床面との接触部の温度感覚に該
当するスイッチボタン22a,22b,22c,22
d,22e,22f,22g,22h,22iを選択し
て押すことによって、非接触部の温度感覚と接触部の温
度感覚が入力装置2によって検出されるものである。
【0020】図3は、非接触部の温度感覚及び接触部の
温度感覚と快適感との関係が記述されたデータベースを
示すものである。すなわち、横軸に非接触部の温度感覚
を、縦軸に接触部の温度感覚をとり、経験則に基づいて
非接触部の温度感覚及び接触部の温度感覚と快適感との
関係がグラフ化してある。二つの実線の間が快適感を感
じる「最適領域」であり、下の実線の下側が暖房に不足
を感じる「暖房感不足領域」であり、さらに上の実線の
上側が足裏など床面に接触する体の一部に灼熱感を感じ
たり火傷が発生するおそれのある「接触部灼熱感・火傷
発生領域」である。また二つの破線の間の範囲が床暖房
パネル1の発熱を制御して暖房を行なう「暖房可能範
囲」であり、右の破線より右の範囲では暖房が不要であ
ると共に、左の破線より左の範囲では床暖房パネル1の
発熱を上限に設定する必要がある。
【0021】非接触部の温度感覚と接触部の温度感覚の
いずれもが「最適領域」にあれば、快適な暖房が実現さ
れているということであり、この「最適領域」になるよ
うに、床暖房パネル1の発熱を制御するものである。例
えば、非接触部の温度感覚が比較的低いAの状態では、
接触部の温度感覚が高いほど快適に感じるものであり、
接触部の温度感覚がB点を越えると快適な暖房感覚が得
られ、暖房は最適な状態にあるといえる。しかし接触部
の温度感覚が上昇し、C点を越えると、足裏など接触部
が灼熱感を感じるようになり、ひどい場合には火傷に至
る可能性がある。従って、非接触部の温度感覚がAの状
態では、接触部の温度感覚がB−C間にあれば、快適な
暖房感覚が得られる。また、非接触部の温度感覚が変化
すると、快適な暖房感覚を得るための接触部の温度感覚
が変化するものであり、例えば非接触部の温度感覚が比
較的高いEの状態では、接触部の温度感覚がD−F間に
あれば、快適な暖房感覚が得られる。
【0022】上記のデータベースは、CPUやメモリー
等を内蔵して形成される制御装置18のメモリーに保存
してある。またこの制御装置18のメモリーには、温度
感覚検知手段(入力装置2)によって検知された非接触
部の温度感覚と接触部の温度感覚及び上記のデータベー
スから床暖房パネル1の発熱値を決定するプログラムが
組み込んである。
【0023】図4はこのプログラムのアルゴリズムを示
すものであり、温度感覚検知手段(入力装置2)で非接
触部の温度感覚と接触部の温度感覚が検知されると、ま
ず暖房可能範囲にあるかどうかが判別される。すなわ
ち、非接触部の温度感覚が図3のデータベースの右の破
線(例えば入力装置2で入力された「どちらでもな
い」)より右側にあると、床暖房パネル1への通電は行
なわれず、暖房は停止される。また非接触部の温度感覚
が図3のデータベースの左の破線(例えば入力装置2で
入力された「寒い」)より左側にあると、床暖房パネル
1の床温が上限になるように設定される。そして、非接
触部の温度感覚が図3のデータベースの二つの破線の間
にあるときは、この非接触部の温度感覚における「最適
領域」の接触部の温度感覚の上限と下限が図3のデータ
ベースから導出される。例えば非接触部の温度感覚がA
であれば、接触部の温度感覚の上限と下限がCとBとし
て導出される。次に、この接触部の温度感覚の上限と下
限を床暖房パネル1の床温に変換することによって、床
暖房パネル1の床温の最適設定値の範囲が導出される。
【0024】このようにして、床暖房パネル1の床温の
最適設定値の範囲が導出されると、このデータが温度制
御装置19に入力され、床暖房パネル1の電気ヒーター
16への通電を制御して、床暖房パネル1の床温が最適
設定値の範囲になるように制御される。この制御は、床
表面に設置された床温検知センサー4で検出される床温
と最適設定値とを比較演算しながら、電気ヒーター16
への通電をONあるいはOFFすることによって、行な
われるものである。
【0025】上記のようにして、床面との非接触部の温
度感覚及び、床面との接触部の温度感覚に基づいて、床
暖房パネル1の床温を制御することによって、室内の一
部の領域のみに狭い面積で床暖房パネル1が設置されて
いて、対流や放射による温熱効果が小さい場合にも、快
適に感じる暖房制御を行なうことができるものである。
尚、上記の実施の形態では、床暖房パネル1の床温度を
制御することによって、床暖房パネル1の発熱を制御す
るようにしたが、床暖房パネル1の床面での発熱量を制
御するようにしてもよい。
【0026】図5は請求項4におけるデータベースを示
すものであり、室温検知センサー3で検知される室温と
非接触部の温度感覚との関係が記述されている。すなわ
ち、横軸に室温を、縦軸に非接触部の温度感覚をとり、
経験則に基づいて室温が何度であれば非接触部の温度感
覚がどの状態になるかをグラフ化してある。室温の上昇
とともに非接触部の温度感覚は上昇する傾向を示し、上
下二つの破線の点が、非接触部の温度感覚の「どちらで
もない」と「寒い」であり、上の破線より上の範囲では
暖房が不要であると共に、下の破線より下の範囲では床
暖房パネル1の発熱を上限に設定する必要がある。この
データベースは制御装置18のメモリーに保存してあ
り、このデータベースに基づいて室温から非接触部の温
度感覚を演算する演算部が制御装置18に設けてある。
【0027】また図6は請求項5におけるデータベース
を示すものであり、床温検知センサー4で検知される床
暖房パネル1の床表面温度と床面との接触部の温度感覚
との関係が記述されている。すなわち、横軸に床表面温
度を、縦軸に接触部の温度感覚をとり、経験則に基づい
て床表面温度が何度であれば接触部の温度感覚がどの状
態になるかをグラフ化してある。床表面温度の上昇とと
もに接触部の温度感覚は上昇する傾向を示し、上下二つ
の破線の点が、接触部の温度感覚の「温かい」と「非常
に冷たい」であり、上の破線より上の範囲では灼熱感に
よる不快感が発生し、下の破線より下の範囲では冷感に
よる不快感が発生する。このデータベースは制御装置1
8のメモリーに保存してあり、このデータベースに基づ
いて床表面温度から接触部の温度感覚を演算する演算部
が制御装置18に設けてある。
【0028】そして、室温検知センサー3と、室温と非
接触部の温度感覚との関係が記述された図5のデータベ
ースと、室温とこの図5のデータベースに基づいて非接
触部の温度感覚を演算する演算部と、床温検知センサー
4と、床表面温度と接触部の温度感覚との関係が記述さ
れた図6のデータベースと、床表面温度とこの図6のデ
ータベースに基づいて接触部の温度感覚を演算する演算
部を具備して本発明の温度感覚検知手段が形成されるも
のである。
【0029】このものにあって、室温検知センサー3で
室温が検知されると、図5のデータベースに基づいて床
面との非接触部の温度感覚が演算されて推定される。ま
た床温検知センサー4で床暖房パネル1の床表面温度が
検知されると、図6のデータベースに基づいて床面との
接触部の温度感覚が演算されて推定される。このように
非接触部と接触部の温度感覚が推定されると、図4のア
ルゴリズムからなる上記のプログラムによって、上記と
同様に、図3のデータベースに基づいて、床暖房パネル
1の床温の最適設定値の範囲が導出される。そして、上
記と同様に温度制御装置19によって床暖房パネル1の
電気ヒーター16への通電を制御して、床暖房パネル1
の床温が最適設定値の範囲になるように制御される。こ
のようにして、利用者が温度感覚を意識したり、入力装
置2を操作したりする必要なく、自動的に、床面との非
接触部の温度感覚及び、床面との接触部の温度感覚に基
づいた床暖房パネル1の床温制御をすることができるも
のである。
【0030】図7は請求項6におけるデータベースを示
すものであり、床接触部温検知センサー5で検知される
床面と足裏に代表される人体との接触部の温度と、この
接触部の温度感覚との関係が記述してある。すなわち、
横軸に床面と人体との接触部の温度を、縦軸に接触部の
温度感覚をとり、経験則に基づいて接触部温度が何度で
あれば接触部の温度感覚がどの状態になるかをグラフ化
してある。足裏など人体の一部が床暖房パネル1の表面
に接触すると、この接触部での床表面の温度は、人体が
接触していない部分の床表面温度よりも高くなり、この
接触部の温度が人体が感じる温度感覚に大きく影響す
る。従って、床面の人体との接触部の温度を床接触部温
検知センサー5で検知することによって、この温度に基
づいて接触部の温度感覚を正確に知ることができるもの
である。そして接触部温度の上昇とともに接触部の温度
感覚は上昇する傾向を示し、上下二つの破線の位置が、
接触部の温度感覚の「温かい」と「非常に冷たい」であ
り、上の破線より上の範囲では灼熱感による不快感が発
生し、下の破線より下の範囲では冷感による不快感が発
生する。このデータベースは制御装置18のメモリーに
保存してあり、このデータベースに基づいて床面との接
触部の温度から接触部の温度感覚を演算する演算部が制
御装置18に設けてある。
【0031】上記の図6のデータベースの代わりに、こ
の図7のデータベースを用いて、床暖房パネル1の床温
の制御を行なうことができるものである。すなわち、既
述のように、室温検知センサー3で室温が検知される
と、図5のデータベースに基づいて床面との非接触部の
温度感覚が演算されて推定される。一方、床接触部温検
知センサー5で床面と足裏で代表される人体との接触部
の温度が検知されると、図7のデータベースに基づいて
床面との接触部の温度感覚が演算されて推定される。こ
のように非接触部と接触部の温度感覚が推定されると、
図4のアルゴリズムからなる上記のプログラムによっ
て、上記と同様に、図3のデータベースに基づいて、床
暖房パネル1の床温の最適設定値の範囲が導出される。
そして、上記と同様に温度制御装置19によって床暖房
パネル1の電気ヒーター16への通電を制御して、床暖
房パネル1の床温が最適設定値の範囲になるように制御
される。
【0032】図8は請求項7におけるデータベースを示
すものであり、熱流センサー6で検出される床面から足
裏に代表される人体への移動熱量と、床面と人体との接
触部の温度感覚との関係が記述してある。すなわち、横
軸に床面から人体への移動熱量を、縦軸に接触部の温度
感覚をとり、経験則に基づいて移動熱量のカロリー数が
どの程度であれば接触部の温度感覚がどの状態になるか
をグラフ化してある。移動熱量の上昇とともに接触部の
温度感覚は上昇する傾向を示す。床面から人体への熱の
移動量は床の材質に関わりがないので、床の材質に限定
されない接触部の温度感覚の推定が可能になるものであ
る。このデータベースは制御装置18のメモリーに保存
してあり、このデータベースに基づいて移動熱量から接
触部の温度感覚を演算する演算部が制御装置18に設け
てある。
【0033】ここで、熱流センサー6は図9に示すよう
に、二枚の熱電対等を付設した温度センサー板25a,
25bの間に熱抵抗既知の薄板26を設けて形成される
ものであり、温度センサー板25aと温度センサー板2
5bの間の温度差を測定することによって、温度センサ
ー板25aから温度センサー板25bへと流れる熱量を
検出するようにしたものであり、温度センサー板25b
を上にして床暖房パネル1の表面に取り付けてある。そ
してこの熱流センサー6の上に足裏などの人体が接触し
て所定時間後の、温度センサー板25aと温度センサー
板25bの間の温度差に基づいて、床面から人体への移
動熱量を検知することができるものである。
【0034】上記の図6や図7のデータベースの代わり
に、図8のデータベースを用いて、床暖房パネル1の床
温の制御を行なうことができるものである。すなわち、
既述のように、室温検知センサー3で室温が検知される
と、図5のデータベースに基づいて床面との非接触部の
温度感覚が演算されて推定される。一方、熱流検知セン
サー6で床面から足裏で代表される人体へ移動する熱量
が検知されると、図8のデータベースに基づいて床面と
の接触部の温度感覚が演算されて推定される。このよう
に非接触部と接触部の温度感覚が推定されると、図4の
アルゴリズムからなる上記のプログラムによって、上記
と同様に、図3のデータベースに基づいて、床暖房パネ
ル1の床温の最適設定値の範囲が導出される。そして、
上記と同様に温度制御装置19によって床暖房パネル1
の電気ヒーター16への通電を制御して、床暖房パネル
1の床温が最適設定値の範囲になるように制御される。
【0035】床面との接触部の温度感覚の検知は、上記
のように、床温検知センサー4による床温の測定、床接
触部温検知センサー5による床接触部の温度の測定、熱
流検知センサー6による床面から人体への移動熱量の測
定によって個々に行なうことができるが、床温のデー
タ、床接触部の温度データ、床面から人体への移動熱量
のデータのうち二つ以上のデータを用いて、床接触部の
温度感覚を検知するようにすることもできる。次式はこ
の三つのデータ及び図6、図7、図8のデータベースを
用いて最小二乗法に基づいて床接触部の温度感覚を演算
するための演算式を示すものであり、yは接触部の温度
感覚、x0は床表面の床温、x1は床接触部の温度、x2
は人体への移動熱量、a0,a1,a2,bは定数であ
る。
【0036】y=a00+a11+a22+b このように、床温のデータ、床接触部の温度データ、床
面から人体への移動熱量のデータのうち二つ以上のデー
タを用いて、床接触部の温度感覚を検知するようにすれ
ば、精度のよい床接触部の温度感覚を検知することがで
きるものである。
【0037】図10は、床暖房パネル1の表面に、床接
触部温検知センサー5と熱量センサー6を兼用するセン
サー7を所定間隔で複数設けるようにしたものである。
熱量センサー6は図9に示したように、熱電対等を付設
した二枚の温度センサー板25a,25b具備して形成
されており、この熱流センサー6の上に足裏などの人体
が接触しているときの、上の温度センサー板25bによ
って測定される温度を測定することによって、床接触部
の温度を検出することができるものであり、床接触部温
検知センサー5を兼用したセンサー7として使用するこ
とができるものである。
【0038】
【発明の効果】上記のように本発明は、床面との非接触
部の温度感覚及び、床面との接触部の温度感覚を検知す
る温度感覚検知手段と、温度感覚検知手段で検知された
データに基づいて床暖房パネルの発熱を制御する制御手
段を具備するので、室内の一部の領域のみに狭い面積で
床暖房パネルが設置されていて、対流や放射による温熱
効果が小さい場合にも、これらの温度感覚に基づいて、
使用者が快適に感じる暖房制御を行なうことができるも
のである。
【0039】また請求項2の発明は、制御手段は、非接
触部の温度感覚及び接触部の温度感覚と快適感との関係
が記述されたデータベースと、このデータベースに基づ
いて床暖房パネルの発熱の制御量を決定する発熱制御部
を具備して形成してあるので、この温度感覚に関するデ
ータベースに基づいて床暖房パネルの発熱を制御するこ
とができ、温度感覚に基づいて使用者が快適に感じる暖
房制御を行なうことができるものである。
【0040】また請求項3の発明は、温度感覚検知手段
が、床暖房の使用者によって非接触部の温度感覚と接触
部の温度感覚が入力される入力装置で形成されているの
で、使用者が現に感じている温度感覚に基づいて使用者
が快適に感じる暖房制御を行なうことができるものであ
る。
【0041】また請求項4の発明は、温度感覚検知手段
が、室温を検知する室温検知センサーと、室温と非接触
部の温度感覚との関係が記述されたデータベースと、室
温検知センサーで検知された温度データとこのデータベ
ースに基づいて非接触部の温度感覚を演算する演算部を
具備して形成してあるので、室温から非接触部の温度感
覚を演算して推定することができ、利用者が温度感覚を
意識したり温度感覚を入力したりする必要なく、温度感
覚に基づいた床暖房パネルの床温制御を自動的に行なう
ことができるものである。
【0042】また請求項5の発明は、温度感覚検知手段
が、床表面温度を検知する床温検知センサーと、床表面
温度と接触部の温度感覚との関係が記述されたデータベ
ースと、床温検知センサーで検知された温度データとこ
のデータベースに基づいて接触部の温度感覚を演算する
演算部を具備して形成してあるので、床表面温度から接
触部の温度感覚を演算して推定することができ、利用者
が温度感覚を意識したり温度感覚を入力したりする必要
なく、温度感覚に基づいた床暖房パネルの床温制御を自
動的に行なうことができるものである。
【0043】また請求項6の発明は、温度感覚検知手段
が、床面と人体との接触部の温度を検知する床接触部温
検知センサーと、床接触部温度と接触部の温度感覚との
関係が記述されたデータベースと、床接触部温検知セン
サーで検知された温度データとこのデータベースに基づ
いて接触部の温度感覚を演算する演算部を具備して形成
してあるので、床面と人体との接触部の温度から接触部
の温度感覚を演算して推定することができ、利用者が温
度感覚を意識したり温度感覚を入力したりする必要な
く、温度感覚に基づいた床暖房パネルの床温制御を自動
的に行なうことができるものである。
【0044】また請求項7の発明は、温度感覚検知手段
が、床面から人体への移動熱量を検知する熱流検知セン
サーと、移動熱量と接触部の温度感覚との関係が記述さ
れたデータベースと、熱流検知センサーで検知された熱
量データとこのデータベースに基づいて接触部の温度感
覚を演算する演算部を具備して形成してあるので、床面
から人体への移動熱量から接触部の温度感覚を演算して
推定することができ、利用者が温度感覚を意識したり温
度感覚を入力したりする必要なく、温度感覚に基づいた
床暖房パネルの床温制御を自動的に行なうことができる
ものである。
【0045】また請求項8の発明は、温度感覚検知手段
が、請求項4の室温検知センサー及びデータベース及び
演算部に加え、請求項5の床温検知センサー及びデータ
ベース及び演算部と、請求項6の床接触部温検知センサ
ー及びデータベース及び演算部と、請求項7の熱流検知
センサー及びデータベース及び演算部のいずれかを具備
して形成されているので、室温から非接触部の温度感覚
を演算して推定することができると共に、床の表面温度
や、床との接触部の温度や、床面から人体への移動熱量
から接触部の温度感覚を演算して推定することができる
ものであり、利用者が温度感覚を意識したり温度感覚を
入力したりする必要なく、温度感覚に基づいた床暖房パ
ネルの床温制御を自動的に行なうことができるものであ
る。
【0046】また請求項9の発明は、床暖房パネルの表
面に、床接触部温検知センサーと熱量センサーを兼用す
るセンサーを所定間隔で複数設けたので、床接触部温検
知センサーと熱量センサーを個別に設ける必要がなくな
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す概略図である。
【図2】同上の入力装置の操作面の正面図である。
【図3】同上の非接触部の温度感覚及び接触部の温度感
覚と快適感との関係を記述したデータベースを示すグラ
フである。
【図4】同上の非接触部の温度感覚及び接触部の温度感
覚から床温の最適値を導出するプログラムのアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。
【図5】同上の室温と非接触部の温度感覚との関係を記
述したデータベースを示すグラフである。
【図6】同上の床表面温度と接触部の温度感覚との関係
を記述したデータベースを示すグラフである。
【図7】同上の床面との接触部の温度と接触部の温度感
覚との関係を記述したデータベースを示すグラフであ
る。
【図8】同上の床面から人体への移動熱量と接触部の温
度感覚との関係を記述したデータベースを示すグラフで
ある。
【図9】同上の熱流センサーの構造の一例を示す断面図
である。
【図10】本発明の床暖房パネルの他の実施の形態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 床暖房パネル 2 入力装置 3 室温検知センサー 4 床温検知センサー 5 床接触部温検知センサー 6 熱流検知センサー 7 兼用センサー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床に床暖房パネルを設置して暖房を行な
    うようにした床暖房システムにおいて、床面との非接触
    部の温度感覚及び、床面との接触部の温度感覚を検知す
    る温度感覚検知手段と、温度感覚検知手段で検知された
    データに基づいて床暖房パネルの発熱を制御する制御手
    段を具備して成ることを特徴とする床暖房システム。
  2. 【請求項2】 制御手段は、非接触部の温度感覚及び接
    触部の温度感覚と快適感との関係が記述されたデータベ
    ースと、このデータベースに基づいて床暖房パネルの発
    熱の制御量を決定する発熱制御部を具備していることを
    特徴とする請求項1に記載の床暖房システム。
  3. 【請求項3】 温度感覚検知手段が、床暖房の使用者に
    よって非接触部の温度感覚と接触部の温度感覚が入力さ
    れる入力装置で形成されていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の床暖房システム。
  4. 【請求項4】 温度感覚検知手段が、室温を検知する室
    温検知センサーと、室温と非接触部の温度感覚との関係
    が記述されたデータベースと、室温検知センサーで検知
    された温度データとこのデータベースに基づいて非接触
    部の温度感覚を演算する演算部を具備していることを特
    徴とする請求項1または2に記載の床暖房システム。
  5. 【請求項5】 温度感覚検知手段が、床表面温度を検知
    する床温検知センサーと、床表面温度と接触部の温度感
    覚との関係が記述されたデータベースと、床温検知セン
    サーで検知された温度データとこのデータベースに基づ
    いて接触部の温度感覚を演算する演算部を具備している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の床暖房シス
    テム。
  6. 【請求項6】 温度感覚検知手段が、床面と人体との接
    触部の温度を検知する床接触部温検知センサーと、床接
    触部温度と接触部の温度感覚との関係が記述されたデー
    タベースと、床接触部温検知センサーで検知された温度
    データとこのデータベースに基づいて接触部の温度感覚
    を演算する演算部を具備していることを特徴とする請求
    項1または2に記載の床暖房システム。
  7. 【請求項7】 温度感覚検知手段が、床面から人体への
    移動熱量を検知する熱流検知センサーと、移動熱量と接
    触部の温度感覚との関係が記述されたデータベースと、
    熱流検知センサーで検知された熱量データとこのデータ
    ベースに基づいて接触部の温度感覚を演算する演算部を
    具備していることを特徴とする請求項1または2に記載
    の床暖房システム。
  8. 【請求項8】 温度感覚検知手段が、請求項4の室温検
    知センサー及びデータベース及び演算部に加え、請求項
    5の床温検知センサー及びデータベース及び演算部と、
    請求項6の床接触部温検知センサー及びデータベース及
    び演算部と、請求項7の熱流検知センサー及びデータベ
    ース及び演算部の少なくとも一つを具備して形成されて
    いることを特徴とする床暖房システム。
  9. 【請求項9】 床暖房パネルの表面に、床接触部温検知
    センサーと熱量センサーを兼用するセンサーを所定間隔
    で複数設けて成ることを特徴とする請求項5乃至8のい
    ずれかに記載の床暖房システム。
JP10515098A 1998-04-15 1998-04-15 床暖房システム Withdrawn JPH11294785A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323755A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Inax Corp 部材の温感効果比較装置
JP2015083441A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 トヨタ自動車株式会社 車両用暖房装置及び車両用暖房装置駆動プログラム

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JP2005323755A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Inax Corp 部材の温感効果比較装置
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