JP2018151093A - 室内暖房制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 対象者の個々の温冷感に合わせて空調装置及び床暖房装置を制御することができる室内暖房制御装置を提供すること。
【解決手段】 制御装置5は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度Trと床温度Tfとの相関関係(等HF線)と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とを共に満たすように、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部55と、室内温度Trが温度範囲設定部55にて設定された室内温度範囲に収まるように、空調装置2の暖房運転を制御する空調装置制御部56と、床温度Tfが温度範囲設定部55にて設定された床温度範囲に収まるように、床暖房装置3の運転を制御する床暖房装置制御部57と、を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 制御装置5は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度Trと床温度Tfとの相関関係(等HF線)と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とを共に満たすように、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部55と、室内温度Trが温度範囲設定部55にて設定された室内温度範囲に収まるように、空調装置2の暖房運転を制御する空調装置制御部56と、床温度Tfが温度範囲設定部55にて設定された床温度範囲に収まるように、床暖房装置3の運転を制御する床暖房装置制御部57と、を備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、室内の暖房環境を制御するための室内暖房制御装置に関する。特に、本発明は、室内に併設され、室内を暖房することができる空調装置及び床暖房装置を制御する室内暖房制御装置に関する。
室内を暖房するために、空調装置或いは床暖房装置が用いられる。空調装置は、室内に温風を供給することにより室内を暖房する。床暖房機器は、床面に設置される床暖房パネルの温度を高めて床面(床暖房パネル)からの輻射熱を室内に供給することにより室内を暖房する。
室内を暖房するための空調装置及び床暖房装置が併設されている場合、これら両装置により室内を暖房することができるが、より快適な室内暖房環境を提供するためには、両装置を協調して制御することが望ましい。
特許文献1は、予測平均温冷感申告(PMV(Predicted Mean Vote))と所望の制御ラインを用いて、対象者が設定する一つの設定温度から空調装置の設定温度と床暖房装置の設定温度を算出し、算出したそれぞれの設定温度に基づいて、空調装置及び床暖房装置を協調制御する室内暖房制御装置を開示する。特許文献1によれば、温冷感指標の一つであるPMVに基づいて空調装置及び床暖房装置の設定温度が算出されるため、快適な暖房環境を対象者に提供することができる。また、対象者が設定する一つの設定温度に基づいて、空調装置及び床暖房置の設定温度を自動的に定めることができる。
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に記載の室内暖房制御装置によれば、PMVに基づいて、空調装置及び床暖房装置が制御される。ここで、PMVは、4つの室内環境因子(室内温度、室内輻射温度、室内湿度(相対湿度)、室内風速)及び2つの人体因子(着衣指数clo、活動指数met)から算出される。しかし、PMVには、個々の対象者の個人因子(性別、年齢、身長、体重等)までは反映されていない。対象者が感じる温冷感は、対象者の個人因子に大きく影響する。従って、特許文献1に記載の室内暖房制御装置では、対象者の個々の温冷感に合わせて、空調装置及び床暖房装置を制御することができない。
特許文献1に記載の室内暖房制御装置によれば、PMVに基づいて、空調装置及び床暖房装置が制御される。ここで、PMVは、4つの室内環境因子(室内温度、室内輻射温度、室内湿度(相対湿度)、室内風速)及び2つの人体因子(着衣指数clo、活動指数met)から算出される。しかし、PMVには、個々の対象者の個人因子(性別、年齢、身長、体重等)までは反映されていない。対象者が感じる温冷感は、対象者の個人因子に大きく影響する。従って、特許文献1に記載の室内暖房制御装置では、対象者の個々の温冷感に合わせて、空調装置及び床暖房装置を制御することができない。
本発明は、対象者の個々の温冷感に合わせて空調装置及び床暖房装置を制御することができる室内暖房制御装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、室内に併設され、対象者が存在する室内を暖房することができる空調装置(2)及び床暖房装置(3)を制御する室内暖房制御装置(5)であって、複数の室内環境因子、室内の対象者の個人因子、及び、人体因子から求められる温冷感指標の一つである対象者のヒートファクター(HF)を予め定められる設定ヒートファクター(HFs)に一致させるために必要な室内温度(Tr)と床温度(Tf)との相関関係と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とに基づいて、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部(55)と、室内温度が温度範囲設定部にて設定された室内温度範囲に収まるように、空調装置の暖房運転を制御する空調装置制御部(56)と、床温度が温度範囲設定部にて設定された床温度範囲に収まるように、床暖房装置の運転を制御する床暖房装置制御部(57)と、を備える、室内暖房制御装置を提供する。
本発明は、室内に併設され、対象者が存在する室内を暖房することができる空調装置(2)及び床暖房装置(3)を制御する室内暖房制御装置(5)であって、複数の室内環境因子、室内の対象者の個人因子、及び、人体因子から求められる温冷感指標の一つである対象者のヒートファクター(HF)を予め定められる設定ヒートファクター(HFs)に一致させるために必要な室内温度(Tr)と床温度(Tf)との相関関係と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とに基づいて、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部(55)と、室内温度が温度範囲設定部にて設定された室内温度範囲に収まるように、空調装置の暖房運転を制御する空調装置制御部(56)と、床温度が温度範囲設定部にて設定された床温度範囲に収まるように、床暖房装置の運転を制御する床暖房装置制御部(57)と、を備える、室内暖房制御装置を提供する。
この場合、温度範囲設定部は、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係と、制約条件とを共に満たすように、室内温度範囲及び床温度範囲を設定するとよい。
本発明によれば、室内温度が温度範囲設定部にて設定された室内温度範囲に収まり、且つ、床温度が温度範囲設定部にて設定された床温度範囲に収まるように、空調装置及び床暖房装置が制御される。また、温度範囲設定部は、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係に基づいて室内温度範囲及び床温度範囲を設定する。つまり、ヒートファクターに基づいて設定された室内温度範囲及び床温度範囲に基づいて、空調装置及び床暖房装置が制御される。
ヒートファクターは、PMVと同様に人の温冷感を表す指標であるが、個人因子を考慮して温冷感を表す点で、PMVと相違する。従って、個人因子を考慮したヒートファクターに基づいて設定された室内温度範囲及び床温度範囲に基づいて空調装置及び床暖房装置を制御することにより、対象者の個々の温冷感に合わせて空調装置及び床暖房装置を制御することができる。
本発明において、室内環境因子とは、室内の環境状態に影響を及ぼす因子である。室内環境因子として、室内温度、室内湿度(相対湿度)、室内輻射温度、室内風速、を例示することができる。ここで、室内輻射温度は、床暖房装置が設置されている場合、床暖房パネルの温度(床温度)に基づいて算出することができる。また、個人因子とは、室内に存在する対象者の個々の特性を表す因子のうち、温冷感に影響を及ぼす因子である。個人因子として、性別、年齢、身長、体重、等を例示することができる。さらに、人体因子とは、人の温冷感に影響を及ぼす一般的な特性を表す因子である。例えば、着衣量が少ない場合と多い場合、或いは、室内で活発に動いている場合と安静にしている場合とでは、温冷感が異なる。このような着衣量、活動量が、人体因子である。後述するように、着衣量は着衣指数cloにより表され、活動量は活動指数metにより表される。
また、制約条件は、室内温度をTr、床温度をTfとしたときに、下記式
Tr≦Tf≦Tr+α(αは正数)
により表されるとよい。これによれば、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるように定めた室内温度範囲内及び床温度範囲内で床温度が室内温度以上になるように、空調装置及び床暖房装置が制御される。このため、健康増進に寄与する頭寒足熱状態が実現された暖房環境を対象者に提供することができる。
Tr≦Tf≦Tr+α(αは正数)
により表されるとよい。これによれば、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるように定めた室内温度範囲内及び床温度範囲内で床温度が室内温度以上になるように、空調装置及び床暖房装置が制御される。このため、健康増進に寄与する頭寒足熱状態が実現された暖房環境を対象者に提供することができる。
上記式におけるαは、12℃以下であると良い。好ましくは、上記式におけるαは、10℃であるとよい。これによれば、床温度が室内温度+12℃以下、或いは床温度が室内温度+10℃以下に抑えられるため、床温度が高すぎて対象者が不快に感じることを防止することができる。
この場合、床暖房装置制御部は、床温度が、床温度範囲の上限温度に一致するように、床暖房装置を制御するとよい。これによれば、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるように定めた床温度範囲内で床温度が最も高くなるように、床暖房装置が制御される。このため、床暖房装置の使用を優先して空調装置の使用率を抑えることができる。一般に、床暖房装置の運転コストは空調装置の運転コストよりも安い。よって、より経済的に快適な暖房環境を対象者に提供することができる。
また、本発明に係る室内暖房制御装置は、室内環境因子、個人因子、及び人体因子に基づいて、対象者のヒートファクターを演算するヒートファクター演算部(54)を備えるとよい。そして、空調装置制御部は、ヒートファクター演算部が演算したヒートファクターが設定ヒートファクターよりも大きいときに、空調装置の暖房運転が停止するように、空調装置を制御し、床暖房装置制御部は、ヒートファクター演算部が演算したヒートファクターが設定ヒートファクターよりも大きいときに、床暖房装置の運転が停止するように、床暖房装置を制御するとよい。
ヒートファクターは、−4〜4の数値範囲内の数値によって表される。ヒートファクターが0である場合、対象者の温冷感が暑くもなく寒くもないという中立な状態であることを表す。また、ヒートファクターが正方向に大きくなるにつれて、暑さを感じる度合いが増し、ヒートファクターが負方向に大きくなるにつれて、寒さを感じる度合いが増す。つまり、ヒートファクターは、大きくなるほど暑さを感じる度合いが増し、小さくなるほど寒さを感じる度合いが増すように、定められる。
従って、ヒートファクター演算部が演算した対象者のヒートファクターが設定ヒートファクターよりも大きい場合は、対象者は、設定ヒートファクターにより表される温冷感よりも暑く感じている状態であると言える。このような場合に空調装置及び床暖房装置の運転を停止することにより、室内温度及び床温度が低下する。その結果、ヒートファクターが低下する。これにより、ヒートファクターを設定ヒートファクターに近づけることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る室内暖房制御装置が適用される室内暖房システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、この室内暖房システム1は、室内に併設された空調装置2及び床暖房装置3と、環境因子検出センサ4と、制御装置5とを備える。
空調装置2は、室内温度を調整することができるように構成される。一例として、空調装置2は、室外機21及び室内機22を備え、冷媒の相変化を利用して室内の空調を行うように構成することができる。この場合、室外機21は室外に設置され、室内機22が室内の例えば壁面に設置される。また、室外機21と室内機22との間を冷媒が循環する冷媒回路が空調装置2に設けられる。そして、暖房時には室内機22にて冷媒が凝縮される。このとき冷媒が室内空間に熱を吐き出す。吐き出された熱が温風として室内に供給されることにより、室内が暖房される。また、冷房時には室内機22にて冷媒が蒸発される。このとき冷媒が室内空間から熱を奪う。熱を奪われた空気が冷風として室内に供給されることにより、室内が冷房される。
床暖房装置3は、図1に示すように、床面に設置された床暖房パネル31を備える。この床暖房パネル31は、例えば、熱電併給装置により生成された熱により加熱される。加熱された床暖房パネル31の熱が輻射熱として室内に供給されることにより、室内が暖房される。なお、電気ヒータ等を利用して床暖房パネル31を加熱するように、床暖房装置3を構成することもできる。
空調装置2及び床暖房装置3は、共通のエネルギー源(熱源)を用いて暖房を実施するように構成されていてもよいし、それぞれ別個のエネルギー源(熱源)を用いて暖房を実施するように構成されていてもよい。
環境因子検出センサ4は、室内の環境状態に影響を及ぼす複数の因子(室内環境因子)の大きさを検出する。本実施形態において、環境因子検出センサ4は、室内温度検出センサ41、室内湿度検出センサ42、室内風速検出センサ43、及び、床温度検出センサ44を備える。室内温度検出センサ41は室内温度Trを検出し、検出した室内温度Trを表す信号を出力する。室内湿度検出センサ42は、室内湿度RH(相対湿度)を検出し、検出した室内湿度RHを表す信号を出力する。室内風速検出センサ43は、室内に生じる室内風速Vを検出し、検出した室内風速Vを表す信号を出力する。床温度検出センサ44は、床暖房パネル31の温度を床温度Tfとして検出し、検出した床温度Tfを表す信号を出力する。なお、床温度Tf及び室内温度Trを用いて室内輻射温度を計算することができる。
また、制御装置5は、空調装置2及び床暖房装置3を制御する。この制御装置5が、本発明の室内暖房制御装置に相当する。室内に設置された環境因子検出センサ4が検出した情報は、この制御装置5に入力される。
図2は、制御装置5の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置5は、ディスプレイ51、表示制御部52、情報演算部53、ヒートファクター演算部54、温度範囲設定部55、空調装置制御部56、及び、床暖房装置制御部57を備える。
ディスプレイ51は、情報入力画面を含む様々な画面を表示することができるように構成される。このディスプレイ51に、対象者から様々な情報が入力される。なお、ディスプレイ51は、タッチパネル機能を備えていると良い。
表示制御部52は、ディスプレイ51の表示を制御する。例えば、表示制御部52は、ディスプレイ51に情報入力画面が表示されるように、ディスプレイ51を制御する。ディスプレイ51に情報入力画面が表示されている場合、対象者は、情報入力画面に様々な情報を入力することができる。
情報演算部53は、ディスプレイ51に入力された情報を取得するとともに、取得した情報から、本実施形態による室内暖房の制御に必要な値、具体的には、着衣指数clo、活動指数metを演算する。また、情報演算部53は、ディスプレイ51から取得した情報に基づいて、設定ヒートファクターHFsを設定する。
ヒートファクター演算部54は、ディスプレイ51に入力された情報を取得するとともに、取得した情報及び環境因子検出センサ4が検出した情報に基づいて、対象者のヒートファクターHFを演算する。
温度範囲設定部55は、ディスプレイ51に入力された情報、情報演算部53が演算及び設定した値(着衣指数clo,活動指数met、設定ヒートファクターHFs)、並びに、環境因子検出センサ4が検出した情報に基づいて、室内温度Trの目標範囲である室内温度範囲及び、床温度Tfの目標範囲である床温度範囲を設定する。
空調装置制御部56は、温度範囲設定部55が設定した室内温度範囲、設定ヒートファクターHFs、及び、対象者のヒートファクターHFに基づいて、空調装置2を制御する。床暖房装置制御部57は、温度範囲設定部55が設定した床温度範囲、設定ヒートファクターHFs、及び、対象者のヒートファクターHFに基づいて、床暖房装置3を制御する。
上記構成の室内暖房システム1において、室内暖房を実行する場合、対象者が、室内に備え付けられているリモコンに設けられている暖房開始ボタンを押下する。すると、まず、制御装置5のディスプレイ51が起動するとともに、表示制御部52がディスプレイ51に情報入力画面を表示させるための表示制御処理を実行する。
図3は、表示制御部52が実行する表示制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図3に示すルーチンが起動すると、表示制御部52は、まず、図3のステップ(以下、ステップをSと略記する)101にて、ディスプレイ51に、情報入力画面の一つである個人因子入力画面が表示されるように、ディスプレイ51の表示を制御する。これにより、ディスプレイ51に、個人因子入力画面が表示される。
ディスプレイ51に表示される個人因子入力画面には、対象者の個人因子としての、性別の入力欄、年齢の入力欄、身長の入力欄、体重の入力欄、が表示されている。対象者は、各入力欄に個人因子を入力する。入力方法について特に限定されないが、例えば、入力すべき内容をプルダウンメニューから選択することにより、各個人因子を入力することができる。
S101にて個人因子入力画面をディスプレイ51に表示させた後、表示制御部52は、個人因子入力画面への入力が完了したか否かを判断する(S102)。入力が完了していない場合(S102:No)、入力が完了するまで待つ。入力が完了した場合(S102:Yes)、表示制御部52は、S103に処理を進める。
S103では、表示制御部52は、ディスプレイ51に、情報入力画面の一つである着衣状態入力画面が表示されるように、ディスプレイ51の表示を制御する。これにより、ディスプレイ51に着衣状態入力画面が表示される。
ディスプレイ51に表示される着衣状態入力画面は、対象者が自身の着衣状態を季節に応じて入力することができるように構成される。この場合、例えば、着衣状態入力画面に、「夏期軽装」、「夏季中装」、「夏季重装」、「中間期(秋・春)軽装」、「中間期(秋・春)中装」、「中間期(秋・春)重装」、「冬季軽装」、「冬季中装」、「冬季重装」、といった、季節に応じた複数の着衣状態を示す用語が記載された複数のアイコンが表示される。対象者は、自身の着衣状態及び季節に基づいて、表示された複数のアイコンの一つを選択することにより、選択されたアイコンに示される季節に応じた着衣状態が入力される。
S103にて着衣状態入力画面をディスプレイ51に表示させた後、表示制御部52は、着衣状態入力画面への入力が完了したか否かを判断する(S104)。入力が完了していない場合(S104:No)、入力が完了するまで待つ。入力が完了した場合(S104:Yes)、表示制御部52は、S105に処理を進める。
S105では、表示制御部52は、ディスプレイ51に、情報入力画面の一つである活動状態入力画面が表示されるように、ディスプレイ51の表示を制御する。これにより、ディスプレイ51に、活動状態入力画面が表示される。
ディスプレイ51に表示される活動状態入力画面は、室内での対象者の活動態様を入力することができるように構成される。この場合、例えば、活動状態入力画面に、「安静」、「軽作業」、「重作業」、といった、活動態様を表す用語が記載された複数のアイコンが表示される。対象者は、室内での自身の活動態様に基づいて、表示された複数のアイコンの一つを選択することにより、選択されたアイコンに示す活動態様が入力される。
S105にて活動態様入力画面をディスプレイ51に表示させた後、表示制御部52は、活動態様入力画面への入力が完了したか否かを判断する(S106)。入力が完了していない場合(S106:No)、入力が完了するまで待つ。入力が完了した場合(S106:No)、表示制御部52は、S107に処理を進める。
S107では、表示制御部52は、ディスプレイ51に、情報入力画面の一つである温冷感レベル入力画面が表示されるように、ディスプレイ51の表示を制御する。これにより、ディスプレイ51に温冷感レベル入力画面が表示される。
ディスプレイ51に表示される温冷感レベル入力画面は、対象者が所望する室内の温冷感のレベルを入力することができるように構成される。この場合、例えば、温冷感レベル入力画面に、「低」、「やや低」、「中」、「やや高」、「高」、といった、複数の温冷感レベルを示す用語が記載された複数のアイコンが表示される。ここで、温冷感レベルが「低」とは、比較的寒い温冷感を表し、温冷感レベルが「やや低」とは、やや寒い温冷感を表し、温冷感レベルが「中」とは暑くも寒くもない(ちょうど良い)温冷感を表し、「やや高」とは、やや暑い温冷感を表し、「高」とは、比較的暑い温冷感を表す。対象者は、自身の所望する温冷感レベルに基づいて、表示された複数のアイコンの一つを選択することにより、選択されたアイコンに示される温冷感レベルが入力される。
S107にて温冷感レベル入力画面をディスプレイ51に表示させた後、表示制御部52は、温冷感レベル入力画面への入力が完了したか否かを判断する(S108)。入力が完了していない場合(S108:No)、入力が完了するまで待つ。入力が完了した場合(S108:No)、表示制御部52はこのルーチンを終了する。表示制御部52は、上記した表示制御処理ルーチンの実行を終了した後に、ディスプレイ51に所望の表示がなされるように、ディスプレイ51を制御することができる。例えば、ディスプレイ51に現在の室温及び現在の対象者のヒートファクターHFが表示されるように、ディスプレイ51を制御することもできる。
ディスプレイ51に入力された各種の情報(個人因子、着衣状態、活動態様、温冷感レベル)は、情報演算部53に取得される。情報演算部53がディスプレイ51に入力された各種の情報を取得した場合、情報演算部53は、取得した情報に基づいて情報演算処理を実行する。図4は、情報演算部53が実行する情報演算処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
図4に示すルーチンが起動すると、情報演算部53は、まず、図4のS201にて、着衣指数cloを演算する。着衣指数cloは、対象者の着衣量を指数化した値である。着衣指数cloは、着衣量が多いほど(厚着であるほど)大きい値となるように設定される。着衣指数cloは、季節に応じた着衣状態により変化する。例えば、着衣指数cloは、以下の表1のように設定することができる。なお、着衣指数cloが1とは、着衣の熱抵抗が0.155(m2・℃)/Wであることを表す。
表1に示すような季節に応じた着衣状態と着衣指数cloとの関係を示す情報は、予め制御装置5内の記憶領域に記憶されている。従って、情報演算部53は、ディスプレイ51を通じて取得した対象者の季節に応じた着衣状態を表1に照合することにより、着衣指数cloを演算する。例えば、情報演算部53が取得した対象者の季節に応じた着衣状態が「夏期軽装」であれば、着衣指数cloは0.3である。
次いで、情報演算部53は、S202にて、活動指数metを演算する。活動指数metは、対象者の活動量を指数化した値である。活動指数metは、代謝量(活動量)が大きいほど大きい値に設定される。活動指数metは、活動態様に応じて変化する。例えば、活動指数metは、活動態様に応じて以下の表2のように設定することができる。
表2に示すように、室内での対象者の活動態様(代謝情報)が「安静」である場合に活動指数metが1に設定され、活動態様が「軽作業」である場合には活動指数metが2に設定され、活動態様が「重作業」である場合に活動指数metが3に設定される。なお、活動指数metが1とは、代謝量が58.14W/m2であることを表す。
表2に示すような、活動態様と活動指数metとの関係を表す情報は、予め制御装置5内の記憶領域に記憶されている。従って、情報演算部53は、ディスプレイ51を通じて取得した対象者の活動態様を表2に照合することにより、活動指数metを演算する。例えば、情報演算部53が取得した対象者の活動態様が「安静」であれば、活動指数metは1である。
次いで、情報演算部53は、S203にて、設定ヒートファクターHFsを設定する。設定ヒートファクターHFsは、対象者が所望する温冷感レベルをヒートファクターで表した値である。ここで、ヒートファクターHFについて説明する。
ヒートファクターHFは、対象者の温冷感の度合いを表す温熱的指標を言う。ヒートファクターHFは、−4〜4の間の数値により表され、以下の式(1)又は式(2)を用いて演算される。
tskn≦tskの場合:tskcr=36℃として、
HF=[(tsk−tskn)/(tskcr−tskn)]×4 (1)
tsk<tsknの場合:tskcr=29℃として、
HF=[−(tsk−tskn)/(tskcr−tskn)]×4 (2)
tskn≦tskの場合:tskcr=36℃として、
HF=[(tsk−tskn)/(tskcr−tskn)]×4 (1)
tsk<tsknの場合:tskcr=29℃として、
HF=[−(tsk−tskn)/(tskcr−tskn)]×4 (2)
上記式(1)及び式(2)において、tskは体表面温度の予測値(予測体表面温度)(℃)、tsknは中立体表面温度(℃)、tskcrは臨界体表面温度(℃)である。また、中立体表面温度tsknは、以下の式(3)により求めることができる。
tskn=35.7−0.0275×M×58.14 (3)
式(3)において、Mは代謝量(活動指数met)である。
tskn=35.7−0.0275×M×58.14 (3)
式(3)において、Mは代謝量(活動指数met)である。
また、上記式(1)及び式(2)に含まれる予測体表面温度tskは、人体因子(着衣指数clo、活動指数met)、個人因子(身長、体重、年齢、性別等)、室内環境因子(室内温度Tr、室内湿度RH、室内風速V,室内輻射温度)に基づいて構築される暑熱環境ストレス評価モデルに用いられる予測演算式を利用することにより、演算することができる。また、室内輻射温度は、室内温度Tr及び床温度Tfを用いて形成することができる。なお、予測体表面温度tskの具体的な予測演算手法は、以下の文献1を参照されたい。
文献1:H. Kubota, K. Kuwabara, Y. Hamada: "The development and initial validation of a virtual dripping sweat rate and a clothing wetness ratio for use in predictive heat strain models": International Journal of Biometeorology, Volume 58, Issue 6, pp 1339-1353
文献1:H. Kubota, K. Kuwabara, Y. Hamada: "The development and initial validation of a virtual dripping sweat rate and a clothing wetness ratio for use in predictive heat strain models": International Journal of Biometeorology, Volume 58, Issue 6, pp 1339-1353
従って、ヒートファクターHFは、人体因子(着衣指数clo、活動指数met)、個人因子(性別、年齢、身長、体重等)、複数の室内環境因子(室内温度Tr、室内湿度RH、室内風速V,床温度Tf)に基づいて、演算されることになる。よって、演算されたヒートファクターHFには個人因子が反映されており、そのため、対象者の個人的な特性(性別、年齢、身長、体重等)に見合った温冷感を、ヒートファクターHFにより表すことができる。
上記式(1)又は式(2)を用いて演算されたヒートファクターHFの値が0である場合、温熱的に中立な状態(温熱的中立状態)を表す。このとき温熱的な快適性が最も高い。ヒートファクターHFの値が正方向に高くなるほど対象者が暑く感じていることを表し、ヒートファクターHFの値が負方向に低くなるほど対象者が寒く感じていることを表す。ヒートファクターHFが4である場合、暑過ぎて温熱的生理状態が危険な状態であると言える。ヒートファクターHFが−4である場合、寒過ぎて温熱的生理状態が危険な状態であると言える。本実施形態では、ヒートファクターHFと温冷感が、表3のように対応付けられている。
設定ヒートファクターHFsは、対象者が所望する温冷感レベルに見合ったヒートファクターとして予め設定される値である。つまり、設定ヒートファクターHFsは、演算により得られるのではなく、予め設定される。一般的に、対象者が所望する温冷感は、温熱的に中立な状態(ヒートファクターHF=0)であるが、若干のストレスを自ら与えるために、多少暑い状態、或いは多少寒い状態を、所望する可能性もある。ただし、極端に暑い状態、或いは極端に寒い状態を所望するとは考えられない。従って、本実施形態では、対象者が所望する温冷感の範囲は、ヒートファクターHFで表した場合、−1以上であり且つ1以下であるような範囲であると仮定する。
また、上記したように、情報演算部53は、ディスプレイ51を通じて対象者が所望する温冷感レベルを取得している。従って、情報演算部53は、取得した対象者の温冷感レベルから、設定ヒートファクターHFsを定めることができる。例えば、設定ヒートファクターHFsは、対象者が所望する温冷感レベルに応じて以下の表4のように設定することができる。
表4に示すような、温冷感レベルと設定ヒートファクターHFsとの関係を表す情報は、予め制御装置5内の記憶領域に記憶されている。従って、情報演算部53は、ディスプレイ51を通じて取得した対象者の所望する温冷感レベルを表4に照合することにより、設定ヒートファクターHFsを設定する。例えば、対象者の所望する温冷感レベルが「中」であれば、設定ヒートファクターHFsは0に設定される。
情報演算部53は、S203にて、上記したように設定ヒートファクターHFsを演算した後に、室内暖房の終了信号が制御装置5に入力されているか否かを判断する。この終了信号は、例えば、室内に備え付けられているリモコンに設けられている暖房終了ボタンを対象者が押下することにより、制御装置5に入力される。終了信号が入力されていない場合(S204:No)、情報演算部53はS201に処理を戻して上記した処理を繰り返す。一方、終了信号が入力されている場合(S204:Yes)、情報演算部53はこのルーチンを終了する。
情報演算部53が演算した着衣指数clo及び活動指数metは、ヒートファクター演算部54に入力される。また、ディスプレイ51を通じて入力された情報、及び環境因子検出センサ4が検出した情報も、ヒートファクター演算部54に入力される。これらの情報がヒートファクター演算部54に入力された場合、ヒートファクター演算部54は、ヒートファクター演算処理を実行する。
図5は、ヒートファクター演算部54が実行するヒートファクター演算処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、ヒートファクター演算部54は、まず図5のS301にて、環境因子検出センサ4が検出した複数の室内環境因子(室内温度Tr、室内湿度RH、室内風速V、床温度Tf)を読み込む。次いで、S302にて、情報演算部53が演算した着衣指数clo、活動指数metを読み込み、さらに、S303にて、ディスプレイ51を通じて入力された対象者の個人因子(性別、年齢、身長、体重等)を読み込む。
次いで、ヒートファクター演算部54は、S304にて、読み込んだ各因子に基づいて予測体表面温度tskを演算し、さらに、演算した予測体表面温度tskを上記式(1)又は式(2)に代入することにより、対象者のヒートファクターHFを演算する。その後、ヒートファクター演算部54は、終了信号が入力されているか否かを判断する(S305)。終了信号が入力されていない場合(S305:No)、ヒートファクター演算部54はS301に処理を戻して上記処理を繰り返す。上記処理の繰り返しにより、ヒートファクター演算部54は常に最新のヒートファクターHFを演算する。一方、終了信号が入力されている場合(S306:Yes)、ヒートファクター演算部54はこのルーチンを終了する。
また、情報演算部53が演算した着衣指数clo、活動指数met、及び、情報演算部53が設定した設定ヒートファクターHFsは、温度範囲設定部55に入力される。また、温度範囲設定部55には、ディスプレイ51を通じて入力された情報、及び、環境因子検出センサ4が検出した情報も入力される。これらの情報が温度範囲設定部55に入力された場合、温度範囲設定部55は、温度範囲設定処理を実行する。
図6は、温度範囲設定部55が実行する温度範囲設定処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、温度範囲設定部55は、まず、図6のS401にて、設定ヒートファクターHFsを読み込む。次いで、S402にて、環境因子検出センサ4のうち、室内湿度検出センサ42が検出した室内湿度RH及び室内風速検出センサ43が検出した室内風速Vを読み込む。続いて、温度範囲設定部55は、情報演算部53が演算した着衣指数clo及び活動指数metを読み込む(S403)。次に、温度範囲設定部55は、ディスプレイ51を通じて入力された対象者の個人因子(性別、年齢、身長、体重等)を読み込む(S404)。
次いで、温度範囲設定部55は、S405にて、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する。以下に、室内温度範囲及び床温度範囲の設定方法について説明する。
上述したように、ヒートファクターHFは、室内環境因子(室内温度Tr、室内湿度RH、室内風速V、床温度Tf)、人体因子(着衣指数clo、活動指数met)、個人因子(性別、年齢、身長、体重)、から、求めることができる。このことは、逆に言えば、ヒートファクターHFが予め設定されていれば、その設定ヒートファクターHFs及び既知の因子から、未知の因子を逆算することができることを意味する。例えば、設定ヒートファクターHFsが設定され、且つ、ヒートファクターを演算するための複数の因子のうち室内温度Trのみが未知である場合、設定ヒートファクターHFs及び室内温度Tr以外の既知の因子から、室内温度Trを逆算することができる。こうして求められた室内温度Trは、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度であると言える。
また、設定ヒートファクターHFsが設定され、且つ、ヒートファクターを演算するための複数の因子のうち室内温度Tr及び床温度Tfが未知である場合、設定ヒートファクターHFs及び室内温度Trと床温度Tf以外の既知の因子から、室内温度Trと床温度Tfとの相関関係を求めることができる。こうして求められた室内温度Trと床温度Tfとの相関関係は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係であると言える。
図7は、設定ヒートファクターHFs及び、室内温度Tr及び床温度Tf以外の既知の因子に基づいて求められる、室内温度Trと床温度Tfとの相関関係を表すグラフの一例を示す図である。図7のグラフの横軸が床温度Tfであり、縦軸が室内温度Trである。また、図7の例に示されるグラフは、例えば設定ヒートファクターHFsが0である場合における、室内温度Trと床温度Tfとの相関関係を表すグラフである。
図7に示すグラフの線上における各点により表される室内温度Tr及び床温度Tfの組み合わせは、グラフの線上に沿って無数に存在するが、それぞれの組み合わせにより表される室内温度Tr及び床温度Tfを用いて演算されるヒートファクターは、常に設定ヒートファクターHFs(=0)に一致する。例えば、グラフ上の点P1により表される室内温度Tr1と床温度Tf1とを用いて演算されたヒートファクターと、グラフ上の点P2により表される室内温度Tr2と床温度Tf2とを用いて演算されたヒートファクターは、共に、0である。すなわち、図7に示されるグラフは、ヒートファクターが同一であるような、室内温度Trと床温度Tfとの組み合わせを表す点群により構成される。本明細書では、このようなグラフを等HF線と呼ぶ。図7に示す例では、等HF線は直線(等HF直線)である。
また、図7からわかるように、等HF線により表される室内温度Trと床温度Tfとの相関関係は、床温度Tfが高いほど室内温度Trが低いという関係(又は、室内温度Trが高いほど床温度Tfが低いという関係)である。
等HF線は、ヒートファクターHFの値により異なる。図8は、ヒートファクターHFをパラメータとした複数の等HF線を示す図である。図8に示すように、ヒートファクターHFが大きくなるほど、等HF線は、グラフの高温領域側にシフトしていく。
さらに、等HF線は、室内温度Tr及び床温度Tf以外の既知の因子(具体的には、室内湿度RH、室内風速V、着衣指数clo、活動指数met、対象者の個人因子(性別、年齢、身長、体重等))により異なる。言い換えれば、設定ヒートファクターHFs及び既知の因子から、等HF線を特定することができる。こうして特定された等HF線は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係を表している。
図7及び図8に示すような等HF線は、設定ヒートファクターの値及び室内温度Tr及び床温度Tf以外の既知の因子の値をパラメータとして予め調べられており、制御装置5の記憶領域に予め調べられている複数の等HF線がデータとして記憶されている。温度範囲設定部55は、S405にて室内温度範囲及び床温度範囲を設定するにあたり、まず、制御装置5に記憶されている複数の等HF線の中から、設定ヒートファクターHFs及び室内温度Tr及び床温度Tf以下の既知の因子によって特定される等HF線を読み出す。読み出された等HF線は、対象者のヒートファクターを設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係を表す。
また、温度範囲設定部55は、等HF線を読み出した後に、読み出した等HF線と、室内温度Trと床温度Tfとの関係についての予め定められた制約条件とを用いて、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する。
本実施形態において用いる室内温度Trと床温度Tfとの関係についての制約条件は、以下の通りである。
条件1:対象者の足元が寒く感じないように、床温度Tfは室内温度Tr以上に設定する。
条件2:対象者の足元が加熱し過ぎないように、床温度Tfは室内温度Tr+10℃以下に設定する。
従って、上記条件1及び条件2を満たす制約条件は、「室内温度Tr≦床温度Tf≦室内温度Tr+10℃」である。
条件1:対象者の足元が寒く感じないように、床温度Tfは室内温度Tr以上に設定する。
条件2:対象者の足元が加熱し過ぎないように、床温度Tfは室内温度Tr+10℃以下に設定する。
従って、上記条件1及び条件2を満たす制約条件は、「室内温度Tr≦床温度Tf≦室内温度Tr+10℃」である。
条件1を満たす室内温度Trと床温度Tfとの関係は、式(4)により表される。
Tr≦Tf (4)
条件2を満たす室内温度Trと床温度Tfとの関係は、式(5)により表される。
Tr≧Tf−10 (5)
Tr≦Tf (4)
条件2を満たす室内温度Trと床温度Tfとの関係は、式(5)により表される。
Tr≧Tf−10 (5)
図9は、等HF線を示すグラフと、上記条件1及び条件2を満たす温度領域とを示す図である。図9において、直線L1が、条件1を満たすための室内温度Trの上限値と床温度Tfとの関係を表す直線であり、直線L2が、条件2を満たすための室内温度Trの下限値と床温度Tfとの関係を表す直線である。直線L1は、上記式(4)の不等号を等号に変更した式により表される直線であり、直線L2は、上記式(5)の不等号を等号に変更した式により表される直線である。直線L1と直線L2との間の温度領域が、条件1及び条件2を満たす温度領域、すなわち制約条件を満たす温度領域である。
図9からわかるように、等HF線は、床温度Tfが高くなるほど室内温度Trが低くなるという特性を有するのに対し、直線L1及び直線L2は、床温度Tfが高くなるほど室内温度Trも高くなるという特性を有する。従って、等HF直線は直線L1及び直線L2と交差する点を有する。具体的には、等HF線と直線L1が点P3にて交差し、等HF直線と直線L2が点P4にて交差する。
等HF線上の点P3から点P4までの間の部分は、等HF線により表される室内温度Trと床温度Tfとの相関関係、及び、条件1及び条件2(制約条件)を、共に満たす温度領域である。本実施形態においては、点P3から点P4までの間の部分により表される室内温度Trの範囲が室内温度範囲に設定され、点P3から点P4までの間の部分により表される床温度Tfの範囲が床温度範囲に設定される。すなわち、温度範囲設定部55は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度Trと床温度Tfとの相関関係(等HF線)と、制約条件とを共に満たすように、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する。
点P3により表される室内温度Trは、点P3から点P4までの間の部分により表される室内温度Trの上限温度であり、点P4により表される室内温度Trは、点P3から点P4までの間の部分により表される室内温度Trの下限温度である。従って、点P3により表される室内温度TrをTrmax,点P4により表される室内温度TrをTrminとすると、設定される室内温度範囲は、Trmin以上且つTrmax以下である。
また、点P3により表される床温度Tfは、点P3から点P4までの間の部分により表される床温度Tfの下限温度であり、点P4により表される床温度Tfは、点P3から点P4までの間の部分により表される床温度Tfの上限温度である。従って、点P3により表される床温度TfをTfmin、点P4により表される床温度TfをTfmaxとすると、設定される床温度範囲は、Tfmin以上且つTfmax以下である。
温度範囲設定部55は、S405にて、与えられた制約条件に基づいて、設定ヒートファクターHFsについての等HF線上の点P3及び点P4を求める。また、点P3における室内温度Trを上限温度Trmaxに設定し、点P4における室内温度Trを下限温度Trminに設定する。また、点P3における床温度Tfを下限温度Tfminに設定し、点P4における床温度Tfを上限温度Tfmaxに設定する。そして、室内温度Trについて、下限温度Trmin以上且つ上限温度Trmax以下の温度範囲を、室内温度範囲に設定し、床温度Tfについて、下限温度Tfmin以上且つ上限温度Tfmax以下の温度範囲を、床温度範囲に設定する。
S405にて室内温度範囲及び床温度範囲を設定した後に、温度範囲設定部55は、S406に処理を進め、設定した室内温度範囲及び床温度範囲を出力する。次いで、温度範囲設定部55は、S407にて、終了信号が入力されているか否かを判断する。終了信号が入力されていない場合(S407:No)、温度範囲設定部55は、S401に処理を戻して上記した処理を繰り返す。一方、終了信号が入力されている場合(S407:Yes)、温度範囲設定部55はこのルーチンを終了する。
温度範囲設定部55が設定した室内温度範囲は、空調装置制御部56に入力される。また、空調装置制御部56には、情報演算部53が設定した設定ヒートファクターHFs、ヒートファクター演算部54が演算したヒートファクターHF、室内温度検出センサ41が検出した室内温度Trが入力される。空調装置制御部56は、これらの情報を入力した場合に、空調装置制御処理を実行する。図10は、空調装置制御部56が実行する空調装置制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、空調装置制御部56は、まず、図10のS501にて、室内温度検出センサ41が検出した現在の室内温度Trを読み込む。次いで、空調装置制御部56は、情報演算部53が設定した設定ヒートファクターHFsを読み込み(S502)、さらに、ヒートファクター演算部54が演算した対象者の現在のヒートファクターHFを読み込む(S503)。
続いて、空調装置制御部56は、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFs以下であるか否かを判断する(S504)。S504にて、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFs以下であると判断した場合(S504:Yes)、空調装置制御部56はS505に処理を進め、温度範囲設定部55が設定した室内温度範囲(Trmin〜Trmax)を読み込む。次いで、現在の室内温度Trが、室内温度範囲の上限温度Trmaxよりも小さいか否かを判断する(S506)。
S506にて、現在の室内温度Trが室内温度範囲の上限温度Trmax未満であると判断した場合(S506:Yes)、空調装置制御部56は、S507に処理を進める。S507では、空調装置制御部56は、室内温度Trが室内温度範囲(Trmin以上且つTrmax以下)に収まるように、空調装置2にフィードバック制御信号を出力する。例えば、室内温度Trが室内温度範囲の下限温度Trmin未満であれば、空調装置2の暖房能力が増加するように、空調装置2に制御信号を出力する。これにより、空調装置2による暖房が実施される。
また、S504にて、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFsよりも大きいと判断した場合(S504:No)、空調装置制御部56はS508に処理を進め、空調装置2の暖房運転が停止するように、停止指令信号を空調装置2に出力する。これにより、空調装置2の暖房運転が停止する。
また、S506にて、現在の室内温度Trが室内温度範囲の上限温度Trmax以上であると判断した場合(S506:No)も、空調装置制御部56はS508に処理を進め、空調装置2の暖房運転が停止するように、停止指令信号を空調装置2に出力する。これにより、空調装置2の暖房運転が停止する。つまり、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターよりも大きい場合、すなわち対象者が所望する温冷感よりも暑く感じる場合、及び、室内温度Trが室内温度範囲の上限温度Trmax以上である場合に、空調装置2の暖房運転が停止される。
空調装置制御部56は、S507の処理又はS508の処理を実行した後に、S509に処理を進め、終了信号が入力されたか否かを判断する。終了信号が入力されていない場合(S509:No)、空調装置制御部56は、S501に処理を戻して、上記した処理を繰り返す。一方、終了信号が入力されている場合(S509:Yes)、空調装置制御部56は、空調装置2の運転が終了するように、空調装置2に終了信号を出力する(S510)。これにより、空調装置2の運転が終了する。その後、空調装置制御部56はこのルーチンを終了する。
また、温度範囲設定部55が設定した床温度範囲は、床暖房装置制御部57に入力される。また、床暖房装置制御部57には、情報演算部53が設定した設定ヒートファクターHFs、ヒートファクター演算部54が演算したヒートファクターHF、床温度検出センサ44が検出した床温度Tfが入力される。床暖房装置制御部57は、これらの情報を入力した場合に、床暖房装置制御処理を実行する。図11は、床暖房装置制御部57が実行する床暖房装置制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、床暖房装置制御部57は、まず、図11のS601にて、床温度検出センサ44が検出した現在の床温度Tfを読み込む。次いで、床暖房装置制御部57は、情報演算部53が設定した設定ヒートファクターHFsを読み込み(S602)、さらに、ヒートファクター演算部54が演算した対象者の現在のヒートファクターHFを読み込む(S603)。
続いて、床暖房装置制御部57は、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFs以下であるか否かを判断する(S604)。S604にて、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFs以下であると判断した場合(S604:Yes)、床暖房装置制御部57はS605に処理を進め、温度範囲設定部55が設定した床温度範囲(Tfmin〜Tfmax)を読み込む。次いで、現在の床温度Tfが、床温度範囲の上限温度Tfmaxよりも小さいか否かを判断する(S606)。
S606にて、現在の床温度Tfが床温度範囲の上限温度Tfmax未満であると判断した場合(S606:Yes)、床暖房装置制御部57は、S607に処理を進める。S607では、床暖房装置制御部57は、床温度Tfが、床温度範囲(Tfmin以上且つTfmax以下)の上限温度Tfmaxに一致するように、床暖房装置3にフィードバック制御信号を出力する。この場合、床暖房装置3の暖房能力が増加するように、床暖房装置3に制御信号を出力する。これにより、床暖房装置3による暖房が実施される。
また、S604にて、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFsよりも大きいと判断した場合(S604:No)、床暖房装置制御部57はS608に処理を進め、床暖房装置3の運転が停止するように、停止指令信号を床暖房装置3に出力する。これにより、床暖房装置3の運転が停止する。
また、S606にて、現在の床温度Tfが床温度範囲の上限温度Tfmax以上であると判断した場合(S606:No)も、床暖房装置制御部57はS608に処理を進め、床暖房装置3の運転が停止するように、停止指令信号を床暖房装置3に出力する。これにより、床暖房装置3の運転が停止する。つまり、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターよりも大きい場合、すなわち対象者が所望する温冷感よりも暑く感じる場合、及び、床温度Tfが床温度範囲の上限温度Tfmax以上である場合に、床暖房装置3の運転が停止される。
床暖房装置制御部57は、S607の処理又はS608の処理を実行した後に、S609に処理を進め、終了信号が入力されたか否かを判断する。終了信号が入力されていない場合(S609:No)、床暖房装置制御部57は、S601に処理を戻して、上記した処理を繰り返す。一方、終了信号が入力されている場合(S609:Yes)、床暖房装置制御部57は、床暖房装置3の運転が終了するように、床暖房装置3に終了信号を出力する(S610)。これにより、床暖房装置3の運転が終了する。その後、空調装置制御部56はこのルーチンを終了する。
空調装置制御部56及び床暖房装置制御部57が上記した制御を実行することにより、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係(すなわち設定ヒートファクターHFsについての等HF線により表される室内温度と床温度との相関関係)及び制約条件を満たすように設定された室内温度範囲(Trmin〜Trmax)及び床温度範囲(Tfmin〜Tfmax)に基づいて、空調装置2及び床暖房装置3が制御される。具体的には、空調装置制御部56が、上記のように設定された室内温度範囲に室内温度Trが収まるように空調装置2を制御し、床暖房装置制御部57が、上記のように設定された床温度範囲に床温度Tfが収まるように床暖房装置3を制御する。
ここで、本実施形態においては、床暖房装置制御部57は、上記のように定められた床温度範囲の上限温度Tfmaxに床温度Tfが一致するように、床暖房装置3を制御する。床温度範囲の上限温度Tfmaxは、図9に示す等HF直線上の点P4により表される。また、点P4により表される室内温度Trは、室内温度範囲の下限温度Trminである。従って、室内温度Trが下限温度Trminよりも大きい場合、ヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFsよりも大きくなり、それ故に空調装置2の暖房運転が停止する。すると、室内温度Trが低下して、室内温度Trが下限温度Trminに近づく。また、室内温度Trが下限温度Trmin未満である場合、空調装置2のフィードバック制御により室内温度Trが上昇して、室内温度Trが下限温度Trminに近づく。このため、本実施形態では、室内温度Trが室内温度範囲の下限温度Trminに一致し、床温度Tfが床温度範囲の上限温度Tfmaxに一致するように、空調装置2及び床暖房装置3が制御される。このように両装置が制御されることで、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させつつ、頭寒足熱状態が実現される暖房環境を対象者に提供することができる。
以上のように、本実施形態に係る室内暖房制御装置としての制御装置5は、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度Trと床温度Tfとの相関関係(等HF線)と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とを共に満たすように、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部55と、室内温度Trが温度範囲設定部55にて設定された室内温度範囲に収まるように、空調装置2の暖房運転を制御する空調装置制御部56と、床温度Tfが温度範囲設定部55にて設定された床温度範囲に収まるように、床暖房装置3の運転を制御する床暖房装置制御部57と、を備える。
本実施形態によれば、対象者の個人因子を考慮して演算されるヒートファクターを利用して設定された室内温度範囲及び床温度範囲に基づいて、空調装置2及び床暖房装置3が制御される。このため、対象者の個々の温冷感に合わせて空調装置2及び床暖房装置3を制御することができる。また、対象者の希望する温冷感に合うように空調装置2及び床暖房装置3が制御されるので、空調装置2及び床暖房装置3の設定温度を何度も変更する必要がない。よって、利便性が向上する。さらに、過暖防止も期待できるため、快適空間を創出するだけでなく、省エネルギーにも貢献できる。
また、本実施形態において、室内温度Trと床温度Tfとの関係についての制約条件は、下記式
Tr≦Tf≦Tr+10℃
により表される。これによれば、制約条件を満たすために、床温度Tfが室内温度Tr以上になるように空調装置2及び床暖房装置3が制御される。このため、健康増進に寄与する頭寒足熱状態が実現されたより快適な暖房環境を対象者に提供することができる。
Tr≦Tf≦Tr+10℃
により表される。これによれば、制約条件を満たすために、床温度Tfが室内温度Tr以上になるように空調装置2及び床暖房装置3が制御される。このため、健康増進に寄与する頭寒足熱状態が実現されたより快適な暖房環境を対象者に提供することができる。
また、床暖房装置制御部57は、床温度Tfが、床温度範囲の上限温度Tfmaxに一致するように、床暖房装置3を制御する。これによれば、温度範囲設定部55で設定された床温度範囲内で床温度が最も高くなるように、床暖房装置3が制御される。このため、床暖房装置3の使用を優先して空調装置2の使用率を抑えることができる。一般に、床暖房装置3の運転コストは空調装置2の運転コストよりも安い。よって、より経済的に快適な暖房環境を対象者に提供することができる。
また、本実施形態に係る制御装置5は、室内環境因子、個人因子、及び人体因子に基づいて、対象者のヒートファクターを演算するヒートファクター演算部54を備える。そして、空調装置制御部56は、ヒートファクター演算部54が演算したヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFsよりも大きいときに、空調装置2の暖房運転が停止するように、空調装置2を制御し、床暖房装置制御部57は、ヒートファクター演算部54が演算したヒートファクターHFが設定ヒートファクターHFsよりも大きいときに、床暖房装置3の運転が停止するように、床暖房装置3を制御する。これによれば、対象者が設定ヒートファクターHFsにより表される温冷感よりも暑く感じている状態であるときに、空調装置2及び床暖房装置3の運転を停止することにより、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに近づけることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態では、室内温度Trが室内温度範囲の下限温度Trminに一致し且つ床温度Tfが床温度範囲の上限温度Tfmaxに一致するように、空調装置2及び床暖房装置3を制御する例を示した。しかしながら、対象者のヒートファクターHFを設定ヒートファクターHFsに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係を表す等HF線上であって且つ制約条件を満たす範囲内の任意の室内温度及び床温度を制御目標温度として、空調装置2及び床暖房装置3を制御することができる。また、上記実施形態では、室内温度と床温度との関係についての制約条件として、上記条件1及び条件2を示したが、それ以外の制約条件を用いて室内温度範囲及び床温度範囲を設定してもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…室内暖房システム、2…空調装置、3…床暖房装置、31…床暖房パネル、4…環境因子検出センサ、41…室内温度検出センサ、42…室内湿度検出センサ、43…室内風速検出センサ、44…床温度検出センサ、5…制御装置(室内暖房制御装置)、51…ディスプレイ、52…表示制御部、53…情報演算部、54…ヒートファクター演算部、55…温度範囲設定部、56…空調装置制御部、57…床暖房装置制御部、HF…ヒートファクター、HFs…設定ヒートファクター
Claims (5)
- 室内に併設され、対象者が存在する室内を暖房することができる空調装置及び床暖房装置を制御する室内暖房制御装置であって、
複数の室内環境因子、室内の対象者の個人因子、及び、人体因子から求められる温冷感指標の一つである対象者のヒートファクターを予め定められる設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係と、予め定められた室内温度と床温度との関係についての制約条件とに基づいて、室内温度範囲及び床温度範囲を設定する温度範囲設定部と、
室内温度が前記温度範囲設定部にて設定された前記室内温度範囲に収まるように、前記空調装置の暖房運転を制御する空調装置制御部と、
床温度が前記温度範囲設定部にて設定された前記床温度範囲に収まるように、前記床暖房装置の運転を制御する床暖房装置制御部と、
を備える、室内暖房制御装置。 - 請求項1に記載の室内暖房制御装置において、
前記温度範囲設定部は、対象者のヒートファクターを前記設定ヒートファクターに一致させるために必要な室内温度と床温度との相関関係と、前記制約条件とを共に満たすように、前記室内温度範囲及び前記床温度範囲を設定する、室内暖房制御装置。 - 請求項1又は2に記載の室内暖房制御装置において、
前記制約条件は、室内温度をTr、床温度をTfとしたときに、下記式
Tr≦Tf≦Tr+α
により表される、室内暖房制御装置。 - 請求項3に記載の室内暖房制御装置において、
前記床暖房装置制御部は、床温度が、前記床温度範囲の上限温度に一致するように、前記床暖房装置を制御する、室内暖房制御装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の室内暖房制御装置において、
前記室内環境因子、前記個人因子、及び前記人体因子に基づいて、対象者のヒートファクターを演算するヒートファクター演算部を備え、
前記空調装置制御部は、前記ヒートファクター演算部が演算したヒートファクターが前記設定ヒートファクターよりも大きいときに、前記空調装置の暖房運転が停止するように、前記空調装置を制御し、
前記床暖房装置制御部は、前記ヒートファクター演算部が演算したヒートファクターが前記設定ヒートファクターよりも大きいときに、前記床暖房装置の運転が停止するように、前記床暖房装置を制御する、室内暖房制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017046240A JP2018151093A (ja) | 2017-03-10 | 2017-03-10 | 室内暖房制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111706910A (zh) * | 2020-05-20 | 2020-09-25 | 广东纽恩泰新能源科技发展有限公司 | 一种热泵中央智能控制方法 |
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2017
- 2017-03-10 JP JP2017046240A patent/JP2018151093A/ja active Pending
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