JPH11293922A - コンクリートの養生方法 - Google Patents

コンクリートの養生方法

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JPH11293922A
JPH11293922A JP10300398A JP10300398A JPH11293922A JP H11293922 A JPH11293922 A JP H11293922A JP 10300398 A JP10300398 A JP 10300398A JP 10300398 A JP10300398 A JP 10300398A JP H11293922 A JPH11293922 A JP H11293922A
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JP
Japan
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concrete
water
curing
steam
stopped
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JP10300398A
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English (en)
Inventor
Akira Nitami
明 仁多見
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NIPPON SAMICON KK
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NIPPON SAMICON KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気養生において得られるコンクリート部材
の表面の微細な収縮クラックを生じないコンクリートの
養生方法を提供する。 【解決手段】 セメント、骨材及び水を混練して得られ
るコンクリート2をプレキャストコンクリート型枠1に
流し込んだ後、室内3で所定の温度に加温するとともに
蒸気4を供給して蒸気養生を行う。コンクリート2と水
との反応が十分に進行し硬化したら前記蒸気4を減少・
停止するとともに、前記コンクリート2表面に散水して
放熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリートの養生方
法に関し、特にプレキャストコンクリートを蒸気養生す
る方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】コンクリートは、セメ
ント、砂、砂利などの骨材及び水に、必要に応じて酸化
カルシウムやAE剤などの混和材料を加えて練り混ぜた
ものを打設し、セメントペーストが骨材粒子の表面を覆
い、かつ間隙を満たした状態で水とセメントとの化学反
応に伴い硬化させたものである。上述したようなコンク
リートの製造工程において、コンクリートが硬化する際
には、コンクリートを湿潤状態に置く、いわゆる養生が
要とされる。これはコンクリートの硬化中、十分に水分
を与えるとともに適当な温度に保つことによりコンクリ
ート表面の乾燥を防止しセメントと水とを十分に反応さ
せるためである。
【0003】ところで、このようなコンクリートの養生
では、例えば現場打ちのコンクリートではコンクリート
の表面を直接水で濡らして養生用のシートを被せたりし
ており、1週間程度の長期間を要するのが普通である
が、プレキャストコンクリート部材の製造などは、室内
での養生が可能であることから型枠の取り外し時期を短
縮するために蒸気養生が行われている。この蒸気養生
は、コンクリートを高い養生温度と、完全な湿潤状態に
置くことにより養生の促進を図るものであり、その工程
としては例えば図3にグラフで示すようにコンクリート
を打ってから数時間経過した後、加温しながら数時間か
ら1日程度蒸気養生を行い、その後蒸気を減少・停止
し、緩やかに常温となるまで放熱し型枠からコンクリー
ト部材を取り出すというものである。そして、図3のグ
ラフに示すように、「昇温」の右上がりの部分では、温
度は所定の上昇速度を示し、「昇温」における右下がり
の部分では、温度は緩やかに降下する。
【0004】このような蒸気養生により短時間の養生で
プレキャストコンクリート部材を製造することができる
が、このプレキャストコンクリート部材の表面を仔細に
観察すると数mm程度以下の微細なクラックが認められ
ることがわかった。この微細なクラックを防止すること
ができれば、得られるコンクリート部材の耐久性をさら
に向上させることができて有利である。
【0005】本発明は、上述したような課題を解決する
ためになされたものであり、コンクリート部材の表面に
微細なクラックを生じないコンクリートの養生方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、蒸気養生により得られるコンク
リート部材の表面に生じる微細なクラックは、蒸気を停
止した後放熱する際に、表面の硬化過程にある未硬化コ
ンクリートが乾燥することにより生じるものであること
がわかった。この対策としては養生時間を長くしてやれ
ばよいが、それでは製造効率が低下するので、蒸気を止
めてやるとともに、コンクリートの打設面に水を散水し
て水分の逸散を防ぎ、かつ未硬化のコンクリートの固化
に必な水分を補給してやれば、得られるコンクリート部
材の表面に微細なクラックが生じるのを防止することが
できることを見出し、本発明に想到した。
【0007】本発明の請求項1記載のコンクリートの養
生方法は、セメント、骨材及び水を混練して得られるコ
ンクリートを型枠に流し込んだ後、前記コンクリートが
十分に硬化するまで表面を湿潤状態に維持するコンクリ
ートの養生方法において、前記コンクリートを型枠内に
流し込んだ後、所定の温度に加温するとともに水分を供
給するために蒸気養生を行い、この蒸気養生によりコン
クリートと水との反応を早期に進行させ、所定の時間に
達したら蒸気の供給を減少して停止すると共に、硬化し
たコンクリート表面に散水し水分を補給して放熱するも
のである。
【0008】また、請求項2記載のコンクリートの養生
方法は、請求項1記載の方法において、前記型枠がプレ
キャストコンクリート型枠であるものである。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施例について図
1及び図2を参照して詳細に説明する。本発明において
使用するコンクリートとしては、特に制限はなく、セメ
ントと砂、砂利などの細骨材及び粗骨材と水とに必要に
応じて酸化カルシウム、AE剤(分散剤を含む)などの
混和材料等を配合してなるものである。
【0010】そして、上述したような各種原料を十分に
混練したコンクリート2を、図1に示すようにプレキャ
ストコンクリート型枠1内に打ち込む。この際振動機な
どを用いて十分に締め固めるのが望ましい。そしてその
後、養生を行う。この養生としては、コンクリート2の
表面に水をかけたり、コンクリート2の表面に水をため
たりして、直接水で濡らす方法と、蒸気養生とが代表的
であるが、直接水で濡らす方法では養生に時間がかかり
すぎ、本実施例のようにプレキャストコンクリート部材
などの運搬可能な部材を製造するには効率的でないの
で、本発明においては蒸気養生を採用する。
【0011】前記蒸気養生は、プレキャストコンクリー
ト型枠1をシートルームなどの加温可能な室内3に置
き、この室内3の温度を上昇させるとともに該室内3に
蒸気4を供給することにより行う。この蒸気養生の際の
室温及び時間などの条件についてはコンクリート2が十
分に硬化すれば特に制限はないが、製造効率等を考慮す
ると、40〜60℃程度の温度で数時間から1日程度行
えばよい。そして、蒸気養生が終了したら蒸気の供給を
減少・停止するとともに室内3の加温が停止する。そし
て、本実施例においては、この硬化過程にあるコンクリ
ート2の表面に水を散布する。この水の散布方法として
は特に制限はなく、スプリンクラー、ホースなどを用い
て表面を濡らせばよいが、例えば図2に示すようにコン
クリート2の表面に数cm程度水5を溜めればよい。そ
の後、常温にまで温度が降下し、コンクリート2を型枠
1から取り出すことにより、プレキャストコンクリート
部材を得ることができる。
【0012】このように蒸気養生の後、コンクリート2
の表面を水で濡らすことによりコンクリート2の表面に
微細なクラックが生じるのを未然に防止することができ
る。これは以下のような理由によるものと考えられる。
すなわち、従来の蒸気養生においては蒸気による加温を
減少・停止したらコンクリート2は常温まで放熱する
が、蒸気の減少・停止直後はコンクリート2自体がある
程度温まっている上に水和熱も伴い、高温状態で、その
表面は比較的短時間で乾こうとする一方、コンクリート
2中のセメントと水との反応はさらに進行しようとす
る。この結果、コンクリート2の表面に乾燥収縮が生
じ、これによる微細なクラックが形成されると考えられ
る。これに対し、本実施例においては、蒸気の供給及び
加温を停止するとともに図2に示すようにコンクリート
2の表面を水5で覆っているので、コンクリート表面の
乾燥を防止することができ、微細な収縮クラックを未然
に防止することができる。
【0013】なお、本実施例において養生に要する時間
は、通常の蒸気養生に要する時間とほぼ同じか、もしく
は水による冷却効果により短縮されており、蒸気養生を
せずに最初からコンクリート2の表面に水をはって養生
する場合と比較して大幅に短時間で済む。
【0014】以上詳述したとおり本実施例のコンクリー
トの養生方法は、セメント、骨材及び水を混練して得ら
れるコンクリート2をプレキャストコンクリート型枠1
に流し込んだ後、コンクリート2が十分に硬化するまで
表面を湿潤状態に維持する方法であって、前記コンクリ
ート2を型枠1内に流し込んだ後、所定の温度に加温す
るとともに蒸気4雰囲気として蒸気養生を行い、コンク
リート2と水との反応が十分に進行し硬化したら前記蒸
気4を減少・停止するとともに、前記コンクリート2表
面に散水して放熱するものであるので、コンクリート2
の表面に残存するセメント粒子が水5と反応することが
できるので、コンクリート2の表面に微細なクラックが
生じるのを未然に防止することができる。
【0015】以上本発明について添付図面を参照して説
明してきたが、本発明は前記実施例に限定されるもので
はなく、種々の変形実施が可能である。例えば、本実施
例の方法は、蒸気養生を行うことからプレキャストコン
クリート部材を製造する際に好適であるが、場合によっ
ては他の工法にも適用可能である。
【0016】
【実施例】以下の具体的実施例に基き本発明をさらに詳
細に説明する。実施例1及び比較例1 セメントと砂及び砂利と水とに適量のAE剤を配合して
十分に混練し、生コンクリートを製造した。このように
して得られた生コンクリートを縦、横及び高さがそれぞ
れ50cm×50cm×500cmの内法の直方体形状
の試験用型枠内に、振動させて締め固めながら充填し
た。
【0017】このコンクリートを前置き3時間後、蒸気
養生を開始し、水蒸気を供給しながら約60℃で5時間
保持して蒸気養生を行った。その後、蒸気の供給を減少
して停止しコンクリート表面にスプリンクラーにより水
を散布してから常温まで放熱した後、コンクリート成形
体を製造した(実施例1)。一方、スプリンクラーによ
る水の散布を行わない以外は、実施例1と同様にしてコ
ンクリート成形体を製造した(比較例1)。
【0018】このような実施例1及び比較例1の方法で
得られたコンクリート成形体を目視により仔細に観察し
たとこと、比較例1では、コンクリート成形体の型枠の
開放側である上側面に数mm以下の微細なクラックが浅
く認められたのに対し、実施例1ではこれらは殆ど認め
られず表面状態が良好であった。
【0019】実施例2 実施例1においてスプリンクラーにより水を散布する代
わりにコンクリート上に1cm程度の水を張った以外は
同様にしてコンクリート成形体を製造した。このような
実施例2のコンクリート成形体は実施例1とほぼ同様の
ものであり、比較例1のような微細なクラックは殆ど認
められず表面状態が良好であった。
【0020】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のコンクリートの
養生方法は、セメント、骨材及び水を混練して得られる
コンクリートを型枠に流し込んだ後、前記コンクリート
が十分に硬化するまで表面を湿潤状態に維持するコンク
リートの養生方法において、前記コンクリートを型枠内
に流し込んだ後、所定の温度に加温するとともに水分を
供給するために蒸気養生を行い、この蒸気養生によりコ
ンクリートと水との反応を早期に進行させ、所定の時間
に達したら蒸気の供給を減少して停止すると共に、硬化
したコンクリート表面に散水し水分を補給して放熱する
ものであるので、コンクリートの表面に微細なクラック
が生じるのを未然に防止することができる。
【0021】また、請求項2記載のコンクリートの養生
方法は、前記請求項1記載の方法において、前記コンク
リートがプレキャストコンクリートであるので、前記請
求項1記載の方法を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリートの養生方法の一工程を示
す概略断面図である。
【図2】図1の工程の次の工程を示す概略断面図であ
る。
【図3】従来の養生方法における時間と温度との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 プレキャストコンクリート型枠(型枠) 2 コンクリート 4 蒸気 5 水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、骨材及び水を混練して得られ
    るコンクリートを型枠に流し込んだ後、前記コンクリー
    トが十分に硬化するまで表面を湿潤状態に維持するコン
    クリートの養生方法において、前記コンクリートを型枠
    内に流し込んだ後、所定の温度に加温するとともに水分
    を供給するために蒸気養生を行い、この蒸気養生により
    コンクリートと水との反応を早期に進行させ、所定の時
    間に達したら蒸気の供給を減少して停止すると共に、硬
    化したコンクリート表面に散水し水分を補給して放熱す
    ることを特徴とするコンクリートの養生方法。
  2. 【請求項2】 前記型枠がプレキャストコンクリート型
    枠であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート
    の養生方法。
JP10300398A 1998-04-14 1998-04-14 コンクリートの養生方法 Pending JPH11293922A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114274336A (zh) * 2022-01-12 2022-04-05 郑州科技学院 预制混凝土板养护系统及养护方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114274336A (zh) * 2022-01-12 2022-04-05 郑州科技学院 预制混凝土板养护系统及养护方法
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