JP2504444B2 - 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法 - Google Patents

高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法

Info

Publication number
JP2504444B2
JP2504444B2 JP62046805A JP4680587A JP2504444B2 JP 2504444 B2 JP2504444 B2 JP 2504444B2 JP 62046805 A JP62046805 A JP 62046805A JP 4680587 A JP4680587 A JP 4680587A JP 2504444 B2 JP2504444 B2 JP 2504444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mortar
mold
temperature
foaming agent
cement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62046805A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63215576A (ja
Inventor
洋明 柳田
晴男 布川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP62046805A priority Critical patent/JP2504444B2/ja
Publication of JPS63215576A publication Critical patent/JPS63215576A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2504444B2 publication Critical patent/JP2504444B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は軽量気泡コンクリートの製造において各種調
合原料を加温して型枠に注入し、発泡硬化させてモルタ
ルブロックを成型する際、発泡の具合がよくかつ硬化時
間が短い製造方法に関する。
(従来の技術) セメント、石膏及び所定の粒度に調整した生石灰、珪
石等を主原料とする軽量気泡コンクリート用原料に発泡
剤又は起泡剤及び水を加えて混合し、これを型枠に注入
し発泡硬化させて、モルタルブロックを成型し、脱型後
モルタルカッターで切断、オートクレーブで養生する軽
量気泡コンクリートの製造に於いて、型枠への注入から
モルタルブロックを切断するに至る迄の硬化時間は、セ
メント、生石灰等の組成比率や水分及び注入時の温度に
よって異なるが、通常3時間から4時間を要していた。
(発明が解決しようとする課題) 軽量気泡コンクリートのこの硬化時間を短縮しようと
する場合、従来試みられた方法としては、 (1)水和熱の発現物質であるセメント又は生石灰の組
成比率を求め、水和熱量を高め、水和熱量を多くして硬
化速度を大とする。
(2)膏の添加量を多くする。
(3)型枠に注入するモルタルを加温して温度を上げ
る。
等の方法が挙げられる。
しかしながら(1)の方法であると、セメント及び生
石灰の価格が割高である為、モルタル原料コストを押し
上げる結果となり、好ましい方法ではない。又(2)の
石膏比率を上げるということは製品中の硫酸根を増すこ
とになり、製品品質の長期耐久性という面からは必ずし
も好ましい方法ではない。又(3)の方法では、モルタ
ル温度が上昇することにより、発泡剤の発泡速度が上昇
し、発泡剤をモルタルに添加混合しているうちに発泡が
行われる結果、混合中に泡つぶれ等の現象を起こし、型
枠に注入したモルタルの気泡が粗大となり良好な品質の
製品が得られないという欠点があった。
(課題を解決するための手段) 軽量気泡コンクリートの硬化時間を短縮しようとした
ときのかかる問題点を解決するために、前記(3)の方
法の研究を押し進めた結果、本発明に至った。すなわち
本発明は、セメント、生石灰及び珪石を主原料とするモ
ルタルに発泡剤を添加混合した軽量気泡コンクリート用
モルタルを型枠に注入してモルタルブロックを成型する
に当たり、加温したモルタルに添加混合時には発泡せ
ず、型枠に注入後発泡するように発泡速度の抑制された
発泡剤を用い、型枠に注入時のモルタルの温度を50℃か
ら60℃の範囲に加温して成型する軽量気泡コンクリート
の製造方法である。
より具体的には、水を含むモルタル原料を、予め型枠
に注入する前に、熱源としては換算するとセメント及び
生石灰よりも相対的に安価な水蒸気を使用して高温に加
熱しておき、発泡速度の小なる発泡剤、即ちモルタルが
高温になってもこれを添加した場合、ある一定時間は発
泡し難い発泡剤を高温のモルタルに添加混合後、型枠に
注入し、後に発泡させ、従来よりも高温のモルタル温度
で発泡硬化を行わせようとするものである。
ここで、発泡剤の発泡速度を抑制するには、発泡剤の
表面をモルタル中のOHイオンとの接触による急激な反応
を防止するために、無機酸等のコーティング物質によっ
て被覆することが有効であることが分かった。例えば、
ホウ酸やリン酸を発泡剤に対して約0.5%添加すること
により高温下でも2分間程発泡を抑制することができ生
産管理が大幅に行い易くなる。コーティング物質として
は、この他にリン酸エステル等の有機物質を使うことも
できる。
このような発泡剤を使っての高温注入により、製品の
品質(製品中に泡つぶれがない等の品質も含めた製品品
質)の制御が容易になり、かつ従来と同一組成比率のセ
メント、生石灰、珪石の混合物に於いては硬化時間が短
縮され、又同一硬化時間を維持するときは、従来に比べ
てセメント又は生石灰等の発熱原料の組成比率を低減で
きる結果を得た。
このように、本発明の高温注入による硬化時間の短縮
が行われることが分かったが、従来と同一組成、同一状
態のモルタルに適用すると、温度の上昇によりモルタル
の粘性が相対的に上昇する。このモルタルの粘性の上昇
を抑制するには、原料の粒度を若干粗く粉砕しておくこ
とが好ましい。
また更に型枠に注入するモルタル温度を高温とする結
果、注入後の型枠はその周囲の雰囲気温度とは差が大き
くなり、型枠内部のモルタル温度分布が中央部では高
く、型枠に接する外周部では低くなるような不均一な状
態になる。その結果、発泡硬化が不均一となるので、均
質なモルタル品質を得るためには型枠周辺の雰囲気温度
をモルタル内部温度と同一に保つように制御するか、又
は型枠自体を保温するか又は断熱するか等の手段を講ず
ることがより好ましい。
水蒸気による加熱は湿式粉砕により得られる珪石スラ
リー、石膏スラリー等の原料スラリー又は添加水に対し
行うのが好ましい。
以下に本発明の特に好ましい条件範囲を述べるが、こ
こでモルタルの発熱硬化成分として使用されるセメント
及び生石灰分の組成比率については通常次の式により珪
石に対する石灰のモル比率で表し、これをC/Sと表記し
て、工程の成分管理を行う。
また型枠に注入時のモルタル温度(以下注入温度と略
称する)は50℃から60℃が良く、特に好ましいのは55℃
±0.5℃である。これは温度が50℃より低いとモルタル
硬化の上昇速度が緩慢で効果が少なく、又は60℃より高
いと発泡剤の発泡速度が急になるため、脱泡してしまい
製品表面に陥没を起こし易く、製品の生産管理が困難で
あるためである。
この温度領域では、前述のようにモルタルの粘度上昇
を原料の粉砕度で制御する場合には、生石灰及び珪石の
粉砕は、粉砕度を比表面積で表した場合に注入温度を上
げる前のものより20〜30%低くなるようにする。
又、このような条件下では前述のC/S比を低減するこ
とができ、同一の硬化時間で比較した場合に、注入温度
が42℃で0.7であったものが、55℃では0.40〜0.45とす
ることができる。
また注入温度を上げた場合は発泡気泡中の水蒸気分圧
が増すことによって水素分圧を下げることができ、従っ
て発泡剤であるアルミ粉のモルタル中への添加量を下げ
ることができる。
(実施例) 以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する
ことが、ここで使用される原料は次の通りである。
セメント:普通ポルトランドセメント CaO含有量65% SiO2含有量22% 生石灰 CaO含有量95% 珪石 水分 8% SiO2含有量95% 実施例1 セメント 147Kg 生石灰(比表面積4200cm2/g) 30Kg C/S=0.507 珪 石(比表面積2600cm2/g) 264Kg 石 膏 12Kg 解砕屑(モルタルカッター切断屑)99Kg 発泡剤(下記に記した処理済のもの) 0.35Kg 水:上記固形分100重量部に対し72重量部 (注):市販ALC用アルミニウム粉をアルミ/水=0.1
となるように水中に分散し、これにリン酸を0.5%(対
アルミ)添加後撹拌処理し、55℃のモルタル中で2分間
発泡しないように調整したアルミニウム粉。
上記のように発泡剤以外の各原料を計量し、型枠に注
入時のモルタルの注入温度が55℃になるように各スラリ
ー及び水の温度を調整した後、ミキサー中で撹拌した。
このモルタル中に上記のアルミニウム粉スラリーを撹拌
混合し、2分以内に型枠に注入した。規定の切断可能硬
度(山中式土壌硬度計で14)に達する迄の所謂硬化時間
は153分であった。オートクレーブで180℃6時間水蒸気
養生した後の製品の圧縮強度は51Kg/cm2であった。又、
注入温度が高いにもかかわらず、気泡の乱れもなく、気
泡が均一なALCが製造できた。
比較例1(従来の方法) セメント 158Kg 生石灰(比表面積4200cm2/g) 34Kg C/S=0.603 珪 石(比表面積2600cm2/g) 333Kg 石 膏 16Kg 解砕屑(モルタルカッター切断屑)97Kg 発泡剤(市販ALC用アルミ粉) 0.39Kg 水:上記固形分100重量部に対し72重量部 上記のように各原料を計量し、型枠に注入時のモルタ
ルの注入温度が42℃になるように実施例1と同様にし
て、各スラリー及び水の温度を調整した後型枠に注入し
た。規定の切断可能硬度(山中式土壌硬度計で14)に達
する迄の所謂硬化時間は180分であった。オートクレー
ブで180℃6時間水蒸気養生した後の製品尾の圧縮強度
は49Kg/cm2であった。又、モルタルの注入温度が低いた
め、気泡の乱れのないALCであった。
比較例2 実施例1においてアルミニウム粉のみリン酸処理を行
わず市販のアルミニウム粉を未処理のままとし、他の条
件は実施例1と同じとした実験を行ったが、この場、モ
ルタルはミキサー中で発泡を開始し、気泡が乱れ、良好
品質の製品とはいいがたかった。
以上の実施例1、比較例1にならって、条件を種々変
えて行った実験より、注入温度、C/S、硬化時間との関
係を求めると第1図のようになる。第1図は、横軸に注
入温度(℃)、縦軸に硬化時間(分)を目盛り、C/Sを
夫々0.5,0.6,0.7と変えたときの注入温度と硬化時間の
関係を示す図であり、この図より以下の効果が得られる (発明の効果) このように特定の発泡剤を用いて、モルタルの型枠へ
の注入温度を上げることを可能にしたことをより、発泡
の乱れがなく、気泡が均一な製品となり、製品の圧縮強
度を損なうことなく、次の効果が得られる。
(1)セメント、生石灰、珪石の同一組成においてはモ
ルタルの硬化時間を短縮できる。
(2)モルタルの同一硬化時間に於いては,セメント及
び生石灰の組成比率、即ち、C/Sを下げることができ、
製造コストが下げられる。
(3)発泡剤の添加比率を下げることができ、製造コス
トが下げられる。
(4)生石灰や珪石の比表面積を下げることができ、こ
のことは粉砕のコストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、横軸に注入温度(℃)、縦軸に硬化時間
(分)を目盛り、C/Sを夫々0.5、0.6、0.7と変えたとき
の注入温度と硬化時間の関係を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント、生石灰及び珪石を主原料とする
    モルタルに発泡剤を添加混合した軽量気泡コンクリート
    用モルタルを型枠に注入してモルタルブロックを成型す
    るに当たり、加温したモルタルに添加混合時には発泡せ
    ず、型枠に注入後発泡するように発泡速度の抑制された
    発泡剤を用い、型枠に注入時のモルタルの温度を50℃か
    ら60℃の範囲に加温して成型する軽量気泡コンクリート
    の製造方法。
JP62046805A 1987-03-03 1987-03-03 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法 Expired - Lifetime JP2504444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62046805A JP2504444B2 (ja) 1987-03-03 1987-03-03 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62046805A JP2504444B2 (ja) 1987-03-03 1987-03-03 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63215576A JPS63215576A (ja) 1988-09-08
JP2504444B2 true JP2504444B2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=12757546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62046805A Expired - Lifetime JP2504444B2 (ja) 1987-03-03 1987-03-03 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2504444B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0631176B2 (ja) * 1986-04-18 1994-04-27 住友金属鉱山株式会社 水蒸気養生軽量気泡コンクリ−トの製造方法
JPH0667791B2 (ja) * 1986-05-09 1994-08-31 住友金属鉱山株式会社 Alcの製造方法
JPH0798700B2 (ja) * 1986-09-25 1995-10-25 松下電工株式会社 軽量気泡コンクリ−ト製品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63215576A (ja) 1988-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SK280947B6 (sk) Spôsob výroby ľahkej minerálnej izolačnej dosky s otvorenými pórmi
CN115180907B (zh) 一种泡沫混凝土的制备方法
KR101892391B1 (ko) 바텀애시 발포성형체의 제조방법
JP2504444B2 (ja) 高温注入による軽量コンクリ−トの製造方法
JP2593891B2 (ja) 生石灰における消化反応時間の制御方法
CN108726942A (zh) 一种加气混凝土块及其制备方法
US4213931A (en) Process of manufacturing gypsum products
RU2004525C1 (ru) Способ приготовлени поризованной строительной смеси
RU2413703C2 (ru) Способ получения строительного древошлакового композита
KR890002693B1 (ko) 기포 콘크리트의 경화조정제
JP2697745B2 (ja) 軽量気泡コンクリート組成物並びにこれを用いた同コンクリート構造体の製造方法
JPH11228251A (ja) 軽量気泡コンクリートの製造方法
CN108395170A (zh) 一种基于泡沫混凝土废料的发泡水泥保温板
JPH0667791B2 (ja) Alcの製造方法
SU1203066A1 (ru) Способ приготовлени поризованной керамзитобетонной смеси
JPH0212915B2 (ja)
RU2169128C2 (ru) Способ изготовления теплоизоляционного материала
RU2109710C1 (ru) Способ изготовления строительных изделий
RU2151131C1 (ru) Способ изготовления пенобетонных изделий
SU724469A1 (ru) Способ приготовлени бетонной смеси
SU1328331A1 (ru) Способ приготовлени асфальтобетонной смеси
JPH03223146A (ja) 水蒸気養生軽量気泡コンクリートの製造方法
RU2096379C1 (ru) Сырьевая смесь для изготовления стеновых строительных изделий
JP2001328875A (ja) Alcの製造方法
SU490778A1 (ru) Способ изготовлени теплоизол ционного жаростойкого бетона

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term