JP2002068856A - コンクリート製品の製造方法 - Google Patents

コンクリート製品の製造方法

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JP2002068856A JP2000251169A JP2000251169A JP2002068856A JP 2002068856 A JP2002068856 A JP 2002068856A JP 2000251169 A JP2000251169 A JP 2000251169A JP 2000251169 A JP2000251169 A JP 2000251169A JP 2002068856 A JP2002068856 A JP 2002068856A
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Tamotsu Ogawa
保 小川
Junji Sayama
順二 佐山
Hiroshi Matsuura
寛 松裏
Masahiro Yoshimoto
正浩 吉本
Wataru Sato
亘 佐藤
Shinji Tsuchida
伸治 土田
Hiroki Kiku
広樹 菊
Kiminori Ozaki
公則 尾崎
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Nippon Concrete Industries Co Ltd
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Tokyo Electric Power Co Inc
Nippon Concrete Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易で短時間に脱型強度が得られ製造性が向
上するコンクリート製品の製造方法を提供する。 【解決手段】 骨材、セメントおよび水を適宜添加剤と
ともに混練して生コンクリートを調製する。生コンクリ
ートを型枠内に打ち込んで隙間なく充填する。生コンク
リートの打ち込み後、粘性が増大する前の45分以内
に、恒温室で水蒸気にて40℃以上55℃以下で3.5
0時間以上保持して蒸気養生する。脱型してコンクリー
ト製品を得る。打ち込み後直ちに蒸気養生するため、蒸
気養生の加熱にて気泡が膨張してもセメントの粒子が流
動し、ひび割れを生じず短時間に十分な脱型強度を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨材にセメントお
よび水を加えて混練した生コンクリートを型枠内に打ち
込んだ後に蒸気養生するコンクリート製品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、骨材にセメントおよび水を加えて
混練した生コンクリートを型枠内に打ち込んで蒸気養生
した後に脱型して形成されるコンクリート製品におい
て、限られた期間内に数多く形成しなければならない場
合がある。この場合には、早期に脱型可能な強度が得ら
れる各種製造方法が採られている。例えば、早強性の混
和材を添加したり、ホットコンクリート、すなわち加温
した材料を保温しつつ混練した状態の生コンクリートを
保温しつつ型枠に打ち込んで水和反応を促進させたり、
あるいは、プレスコンクリートなどのように混練した材
料をプレス加工機を用いてプレス成形するなどの方法が
採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、早強性
の混和材を添加する製造方法では、混和材が高価である
ことから、製品コストが増大する。また、ホットコンク
リートでは、材料を加温し、製造工程中で保温する必要
があり、加温および保温するための設備が必要となり、
特にコンクリート杭などの大型のコンクリート製品で
は、非常に大型の製造装置が必要となる。さらに、プレ
スコンクリートでは、プレス加工機が必要となるととも
に、異形あるいは大型のコンクリート製品は成形でき
ず、汎用性に乏しい問題がある。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、容易で短時間に脱型強度が得られ製造性が向上する
コンクリート製品の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のコンクリ
ート製品の製造方法は、骨材にセメントおよび水を加え
て混練した生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後に直
ちに蒸気養生するものである。
【0006】そして、骨材にセメントおよび水を加えて
混練した生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後に直ち
に蒸気養生することにより、コンクリート製品にひび割
れなどの損傷を生じることなく、生コンクリートを打ち
込んでから脱型可能な強度が得られるまでの時間が短く
なり、製造性が向上する。
【0007】請求項2記載のコンクリート製品の製造方
法は、請求項1記載のコンクリート製品の製造方法にお
いて、生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後に粘性が
増大する前に蒸気養生するものである。
【0008】そして、型枠に生コンクリートを打ち込ん
でから粘性が増大する前に蒸気養生することにより、例
えば気泡などが混在する状態で型枠内に生コンクリート
が打ち込まれても、粘性が増大する前に蒸気養生により
加温されて気泡が膨張してから硬化する状態となるの
で、粘性が増大してから蒸気養生することにより気泡の
膨張にて水和結合などの組成が破壊されてコンクリート
製品に生じるひび割れなどの損傷の発生を確実に防止す
る。
【0009】請求項3記載のコンクリート製品の製造方
法は、請求項1または2記載のコンクリート製品の製造
方法において、生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後
に45分以内に蒸気養生するものである。
【0010】そして、生コンクリートを型枠内に打ち込
んでから45分以内に蒸気養生することにより、粘性が
増大してから蒸気養生することにより気泡の膨張にて水
和結合などの組成が破壊されてコンクリート製品にひび
割れなどの損傷が発生することを確実に防止する。
【0011】請求項4記載のコンクリート製品の製造方
法は、請求項1ないし3いずれか一記載のコンクリート
製品の製造方法において、蒸気養生は、40℃以上55
℃以下で3.50時間以上保持するものである。
【0012】そして、40℃以上55℃以下で3.50
時間以上保持して蒸気養生することにより、確実にコン
クリート製品にひび割れなどの損傷を生じることなく、
脱型可能な強度が得られるまでの時間が短くなって製造
性が向上する。ここで、40℃より低い温度では十分に
加温されずに所定の脱型強度が得られるまでの時間が長
くなるおそれがある。また、55℃より高くなると、蒸
気養生のために大きな熱エネルギを必要とし、製造性が
低下するおそれがある。このため、蒸気養生の温度を4
0℃以上55℃以下とする。また、蒸気養生の保持時間
が3.50時間より短くなると、養生が不十分となって
十分な脱型強度が得られなくなるおそれがあることか
ら、3.50時間以上保持して蒸気養生する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態にお
けるコンクリート製品を製造する工程を図1のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0014】まず、原料として、骨材である細骨材およ
び粗骨材と、セメントである普通ポルトランドセメント
もしくは早強ポルトランドセメントと、水とを、適宜石
灰石粉および添加剤である減水剤とともに混練して生コ
ンクリートを調製する。
【0015】そして、この生コンクリートを所定の型枠
内に打ち込み、無振動もしくは適宜振動あるいは遠心力
を加えるなどして型枠内に隙間なく生コンクリートを充
填するとともに混入する気泡を排出する。
【0016】この後、型枠内に打ち込まれた生コンクリ
ートを、打ち込み後直ちに、すなわち型枠内に打ち込ん
だ生コンクリートの粘性が増大する前の45分以内に蒸
気養生する。この蒸気養生は、例えばあらかじめ水蒸気
により40℃以上55℃以下に加温された恒温室内に型
枠ごと搬入する。そして、この蒸気養生を例えば40℃
以上55℃以下で3.50時間以上保持した後に、恒温
室から搬出し、脱型してコンクリート製品を得る。な
お、この蒸気養生としては、恒温室に型枠を搬入してか
ら加温したり、恒温室を用いず、型枠の打設面にシート
を被せてシート内に蒸気を噴出して加温したり、型枠全
体に蒸気が流通するチューブを巻き付けて型枠を介して
加温するなど、いずれの方法を用いてもよい。なお、既
に加温した恒温室に搬入することにより、生コンクリー
トを打ち込みしてから蒸気養生により加温されるまでの
時間が短縮するので、好ましい。
【0017】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0018】各種原料と水とを混練して型枠内に打ち込
まれた生コンクリートは、セメントの組成物であるエー
ライト(3CaO-SiO2)の粒子およびビーライト(2CaO-Si
O2)の粒子が水和し始め、トバモライトゲル(3CaO-2Si
O2-3H2O)などのC−S−H系水和物が粒子の表面を覆
い始める。また、セメントの組成物であるアルミネート
(3CaO-Al2O3)の粒子がセメントの組成物である石膏
(CaSO4)と反応し、粒子の表面に水和物であるエトリ
ンガイト(3CaO-Al2O3-3CaSO4-32H2O)が生成して覆い
始める。そして、このエトリンガイトが水を吸収して表
面積が急増し、生コンクリートの粘性が増大し始める。
この水和の段階で、セメントの粒子から組成物が溶出、
すなわちCa2+、OH-、Na+、K+などが水中に溶け込んで特
に水中の水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の濃度が増大
し、エトリンガイトの生成熱、エーライトの表面の溶解
熱、セメント中の遊離する酸化カルシウム(CaO)の水
和熱などの発熱が生じる状態となる。
【0019】この水和反応が進行して粘性が増大し始
め、アルミネートの粒子がエトリンガイトの膜に覆われ
るとともにエーライトの粒子がC−S−H系水和物の膜
にて覆われて水和反応が抑制される誘導期となる前に蒸
気養生する。
【0020】この蒸気養生により、水和反応によるエト
リンガイトの膜およびC−S−H系水和物の膜が成長が
促進される。さらに、エーライトの粒子を覆うC−S−
H系水和物の膜が、反応の進行にて内部と外部とのイオ
ンの浸透圧の差により破れて内部のエーライトが再び活
発に水和反応し、C−S−H系水和物を生成して結晶化
および結晶の成長が進行し、生成する水和物によりセメ
ントの粒子間が次第に埋められて凝結し始める。
【0021】また、蒸気養生により、生コンクリートが
加熱されて骨材やセメントの粒子間などに存在する微細
な気泡が膨張する。そして、蒸気養生の初期段階では、
生コンクリートは流動性を有していることから、膨張し
た気泡は外部に排出される状態となる。そして、所定時
間の蒸気養生により反応が進行し、脱型に必要な圧縮強
さ10.0N/mm2以上が得られる。
【0022】ここで、生コンクリートを型枠内に打ち込
んでから蒸気養生するまでは、なるべく短時間、すなわ
ち打ち込んでから直ちに蒸気養生する必要がある。具体
的には、打ち込んでから45分以内に蒸気養生する。す
なわち、原料と水との混練中でもセメントの水和反応は
生じており、生コンクリートを打ち込む前からセメント
ゲルである各種水和物が生成し始めている。そして、生
コンクリートを打ち込んで型枠内の生コンクリートが静
置する状態となることにより、原料および水の混練およ
び打ち込み時には外部からの振動により成長がある程度
抑制されていたゲル粒子が接合して水和物の成長が進行
する状態となる。したがって、蒸気養生の際には、加熱
されて気泡が膨張する状態が生じるので、気泡が膨張し
てもセメントの粒子が流動できる状態として、結合が破
壊されることによりひび割れなどが生じないようにする
必要があることから、セメントの粒子が流動できる状
態、すなわち粘性が増大して誘導期となる前に蒸気養生
する。
【0023】また、蒸気養生は、40℃以上55℃以下
で3.50時間以上保持する。すなわち、水和反応は温
度が高くなるに従って促進されることから、温度が低い
と十分に反応が促進されず、脱型に必要な強度が得られ
るまでに時間を要してしまう。また、あまり高い温度で
は急激な反応により、水和物のゲルの結晶化が急激に進
行して比表面積が減少し、ゲル粒子間の結合力が低下す
るなどにより長期における強度の伸びが得られなくなる
おそれがあるとともに、大きな熱エネルギを要し、製造
コストが増大する。さらに、脱型作業ができる温度まで
下がるのに時間を要し、製造効率の向上が図れなくな
る。また、蒸気養生の所定温度での保持時間が短いと、
脱型に必要な強度が得られる状態まで反応が進行してお
らず、蒸気養生が不十分で十分な脱型強度が得られず、
脱型の際に破損や亀裂の発生などを生じるおそれがあ
る。このため、40℃以上55℃以下で3.50時間以
上保持して蒸気養生することが好ましい。
【0024】そして、脱型されたコンクリート製品は、
所定の材令となるまで養生し、水和物がファンデンワー
ルス結合、水素結合、電荷の不均一分布に基づくイオン
結合、Si-O-Siなどの共有結合などが進行し、強度を増
大させる。
【0025】次に、上記実施の形態の蒸気養生のタイミ
ングおよび条件について実験例1および2を参照して説
明する。
【0026】(実験例1)まず、原料としては、表1の
配合表に示すように、早強ポルトランドセメントおよび
普通ポルトランドセメントを用いて2種類の生コンクリ
ートを調製する。
【0027】
【表1】 そして、表1に示す配合に基づいて調合しミキサにて数
分、例えば3分程度混練した生コンクリートを、所定の
型枠に打ち込み、振動テーブルなどの型枠振動機により
振動を加えて充填する。そして、この生コンクリートの
打ち込み直後に、生コンクリートを打ち込む作業場に隣
接する蒸気養生用のあらかじめ水蒸気にて所定の温度に
恒温された恒温室内に搬入して所定時間で蒸気養生す
る。なお、生コンクリートの打ち込み直後に恒温室内に
搬入するまでは、約10分程度を要した。また、蒸気養
生は、従来の蒸気養生の条件である40℃〜60℃とし
た。さらに、生コンクリートの打ち込み後から脱型する
までの時間が5時間以内、すなわち同一の型枠で1日の
作業時間内に生コンクリートを複数回打ち込みできる時
間とした。
【0028】この所定時間の蒸気養生後に直ちに脱型
し、得られたコンクリート製品である試料の外観を観察
するとともに、圧縮強度をJIS規格に基づいて測定し
た。これら蒸気養生の条件、外観、圧縮強度の結果を表
2に示す。なお、比較として、従来の生コンクリートの
打ち込み後に蒸気養生してコンクリート製品を製造する
方法、すなわち打ち込み後に室温で所定時間放置するい
わゆる前置きをして蒸気養生する方法にて作製した試料
について同様に行った外観および圧縮強度の結果も合わ
せて記載する。
【0029】
【表2】 この表2に示す結果から、生コンクリートを型枠内に打
ち込んでから蒸気養生するまでに室温で放置する前置き
をした後に蒸気養生した試料6〜13のものは、ほとんど
ひび割れが確認された。また、ひび割れが認められなか
った試料7,8は、脱型に必要な圧縮強度10.0N/
mm2が得られず、脱型の際に角欠けなどが生じた。
【0030】一方、生コンクリートの打ち込み直後に蒸
気養生した試料1〜5のものは、いずれもひび割れは認
められず脱型に必要な圧縮強度10.0N/mm2が得ら
れた。すなわち、生コンクリートを打ち込んでから脱型
するまでの製造作業が同一の型枠で1日の作業時間内に
複数回可能となる5時間以内の短い時間でも、ひび割れ
や角欠けなどの損傷を生じることなく脱型できることが
わかる。そして、損傷を生じることなく脱型までの時間
を短縮できる蒸気養生の条件としては、実験の範囲であ
る40℃以上55℃以下で3.50時間以上保持する条
件に設定すればよいことがわかった。また、蒸気養生の
温度が高くなると圧縮強度が大きくなる傾向が認められ
た。これは、蒸気養生の温度が高くなるに従って水和反
応が促進されたことによるものと考えられる。
【0031】(実験例2)次に、型枠内に生コンクリー
トを打ち込んでから蒸気養生までの時間について検討す
る実験をした。
【0032】配合は、上記実験例1の表1に示す早強ポ
ルトランドセメントを用いたものとし、実験例1と同様
に原料を混練して得られた生コンクリートを所定の型枠
内に打ち込んだ。そして、生コンクリートの打ち込みか
ら蒸気養生までの時間を適宜可変して蒸気養生し、脱型
後に試料の外観を観察するとともに、圧縮強度をJIS
規格に基づいて測定した。この養生条件、外観および圧
縮強度の結果を表3に示す。なお、脱型までの時間が4
時間となるように蒸気養生の時間を設定した。
【0033】
【表3】 この表3に示す結果から、生コンクリートの打ち込み後
から蒸気養生するまでの時間が長くなるに従って圧縮強
度が低下する傾向が認められた。これは、原料と水とを
混練した時点から始まる水和反応による結合が、養生す
るまでの時間が長くなるに従って進行するので、蒸気養
生の際の加熱にて膨張する気泡にて結合が分断される状
態となり、その分圧縮強度が低下するものと考えられ
る。また、生コンクリートの打ち込み後から1時間経過
した後に蒸気養生したものは、脱型のために必要な圧縮
強度10.0N/mm2より大きな圧縮強度が得られた
が、ひび割れが認められた。この実験結果の範囲から、
生コンクリートの打ち込み後から45分以内に蒸気養生
する必要があることがわかった。
【0034】上述したように、骨材にセメントおよび水
を加えて混練して得られる生コンクリートを型枠内に打
ち込んだ後に直ちに、すなわちセメントの粒子が流動可
能である粘性が増大して始めて水和反応が抑制される誘
導期となる前の45分以内に蒸気養生するため、蒸気養
生による加熱にて微細な気泡が膨張しても、水とセメン
トとの水和物の結合などが進行しておらずセメントの粒
子が流動し、組織が破壊されるなどによるコンクリート
製品のひび割れなどの損傷を生じることなく、打ち込ん
でから脱型可能な強度が得られるまでの時間を短縮で
き、製造性を向上できる。
【0035】そして、40℃以上55℃以下で3.50
時間以上保持して蒸気養生することにより、確実にコン
クリート製品にひび割れなどの損傷を生じることなく、
脱型可能な強度が得られるまでの時間を短縮でき、製造
性を向上できる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載のコンクリート製品の製造
方法によれば、生コンクリートの打ち込み後に直ちに蒸
気養生するため、コンクリート製品にひび割れなどの損
傷を生じることなく、打ち込んでから脱型可能な強度が
得られるまでの時間を短縮でき、製造性を向上できる。
【0037】請求項2記載のコンクリート製品の製造方
法によれば、請求項1記載のコンクリート製品の製造方
法の効果に加え、生コンクリートを打ち込んでから粘性
が増大する前に蒸気養生するため、蒸気養生により加温
されて混在する気泡が膨張してから硬化する状態となる
ので、粘性が増大してから蒸気養生する場合に気泡の膨
張にて水和結合などの組成が破壊されるなどによりコン
クリート製品に生じるひび割れなどの損傷の発生を確実
に防止できる。
【0038】請求項3記載のコンクリート製品の製造方
法によれば、請求項1または2記載のコンクリート製品
の製造方法の効果に加え、生コンクリートを打ち込んで
から45分以内に蒸気養生するため、粘性が増大してか
ら蒸気養生することにより気泡の膨張にて水和結合など
の組成が破壊されるなどにてコンクリート製品にひび割
れなどの損傷が発生することを確実に防止できる。
【0039】請求項4記載のコンクリート製品の製造方
法によれば、請求項1ないし3いずれか一記載のコンク
リート製品の製造方法の効果に加え、40℃以上55℃
以下で3.50時間以上保持して蒸気養生するため、コ
ンクリート製品にひび割れなどの損傷を生じることな
く、脱型可能な強度が得られるまでの時間を確実に短縮
でき、製造性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるコンクリート製
品を製造する工程を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐山 順二 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 松裏 寛 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 吉本 正浩 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 佐藤 亘 東京都台東区東上野三丁目3番3号 東電 設計株式会社内 (72)発明者 土田 伸治 茨城県下館市伊佐山字北宿218番3 日本 コンクリート工業株式会社研究所内 (72)発明者 菊 広樹 茨城県下館市伊佐山字北宿218番3 日本 コンクリート工業株式会社研究所内 (72)発明者 尾崎 公則 茨城県下館市伊佐山字北宿218番3 日本 コンクリート工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4G012 RA03 RA05 RB02 4G055 AA01 BA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材にセメントおよび水を加えて混練し
    た生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後に直ちに蒸気
    養生することを特徴とするコンクリート製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後
    に粘性が増大する前に蒸気養生することを特徴とする請
    求項1記載のコンクリート製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 生コンクリートを型枠内に打ち込んだ後
    に45分以内に蒸気養生することを特徴とする請求項1
    または2記載のコンクリート製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 蒸気養生は、40℃以上55℃以下で
    3.50時間以上保持することを特徴とする請求項1な
    いし3いずれか一記載のコンクリート製品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110027100A (zh) * 2019-05-30 2019-07-19 南京钜力智能制造技术研究院有限公司 一种混凝土预制桩的蒸汽养护装置
CN113292358A (zh) * 2021-06-29 2021-08-24 中建三局第一建设安装有限公司 一种装配式建筑墙体的蒸养工艺
CN114263466A (zh) * 2021-12-20 2022-04-01 安徽理工大学 高寒地区钻井井壁冬季预制施工温度裂缝控制方法

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