JPH11293397A - Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH11293397A JPH11293397A JP10467798A JP10467798A JPH11293397A JP H11293397 A JPH11293397 A JP H11293397A JP 10467798 A JP10467798 A JP 10467798A JP 10467798 A JP10467798 A JP 10467798A JP H11293397 A JPH11293397 A JP H11293397A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- rolled steel
- shrink band
- cold
- ray tube
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、高強度と磁気特性を両立させたT
Vブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板を提供する。 【解決手段】 表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウ
ン管シュリンクバンドに用いられる冷延鋼板であって、
重量%で、 C≦0.005%、Si≦0.5%、Mn≦2%、 P:0.1〜0.
3%、 S≦0.02% 、Al≦1%、 N≦0.006%、 B≦0.005%、残
部が鉄および不可避的不純物からなり、結晶組織が再結
晶率30%以上で、平均結晶粒径が50μm以下、調質圧
延歪みが 0.1〜1%で、板厚 0.5〜1.5mm であることを特
徴とする。また、上記成分の熱延コイルを冷延し、焼鈍
して、結晶組織が再結晶率30%以上で、平均結晶粒径
を50μm以下となし、次いで、調質圧延 0.1〜1%を実施
して板厚 0.5〜1.5mm とすることを特徴とする製造方
法。
Vブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板を提供する。 【解決手段】 表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウ
ン管シュリンクバンドに用いられる冷延鋼板であって、
重量%で、 C≦0.005%、Si≦0.5%、Mn≦2%、 P:0.1〜0.
3%、 S≦0.02% 、Al≦1%、 N≦0.006%、 B≦0.005%、残
部が鉄および不可避的不純物からなり、結晶組織が再結
晶率30%以上で、平均結晶粒径が50μm以下、調質圧
延歪みが 0.1〜1%で、板厚 0.5〜1.5mm であることを特
徴とする。また、上記成分の熱延コイルを冷延し、焼鈍
して、結晶組織が再結晶率30%以上で、平均結晶粒径
を50μm以下となし、次いで、調質圧延 0.1〜1%を実施
して板厚 0.5〜1.5mm とすることを特徴とする製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TVブラウン管シ
ュリンクバンド用の冷延鋼板およびその製造方法に関す
るものであり、特に、高強度と磁気特性を両立させたシ
ュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提供する。
ュリンクバンド用の冷延鋼板およびその製造方法に関す
るものであり、特に、高強度と磁気特性を両立させたシ
ュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管の基本構成は、電子銃
と電子ビームを映像に変える蛍光面から成り立ち、更に
は、電子ビームが地磁気により偏向されるのを防ぐ磁気
シールド材やシャドウマスクまたはアパチャーグリル、
これらを支えるフレーム材が内部を覆っているが、外部
には防爆ようのバンドが巻かれている。この防爆バンド
は、焼きばめで使用されることが多いので、シュリンク
バンドとも呼称される。
と電子ビームを映像に変える蛍光面から成り立ち、更に
は、電子ビームが地磁気により偏向されるのを防ぐ磁気
シールド材やシャドウマスクまたはアパチャーグリル、
これらを支えるフレーム材が内部を覆っているが、外部
には防爆ようのバンドが巻かれている。この防爆バンド
は、焼きばめで使用されることが多いので、シュリンク
バンドとも呼称される。
【0003】最近のTVの大型化やハイビジョン化、更
には、パソコン用の静止画像などで画面の鮮明度に対す
る要求が強いことから、シュリンクバンドにも従来の高
強度以外に磁気シールド性が求められている。磁気シー
ルド性は、通常、直流磁化特性の地磁気程度の低磁場透
磁率で議論されるが、保磁力の測定が簡便であり、ま
た、低磁場透磁率と保磁力がほぼ反比例することから保
磁力で評価されることが多い。
には、パソコン用の静止画像などで画面の鮮明度に対す
る要求が強いことから、シュリンクバンドにも従来の高
強度以外に磁気シールド性が求められている。磁気シー
ルド性は、通常、直流磁化特性の地磁気程度の低磁場透
磁率で議論されるが、保磁力の測定が簡便であり、ま
た、低磁場透磁率と保磁力がほぼ反比例することから保
磁力で評価されることが多い。
【0004】シュリンクバンドには、従来、熱延鋼板を
冷延・焼鈍した冷延鋼板にめっき処理した冷延めっき鋼
板で、通常板厚0.8〜2.0mmが用いられてきた。こ
の鋼板は、50〜200mm程度の幅にスリットされて、
折り曲げなどの加工を経て、約600℃程度の温度に加
熱され、ブラウン管の外周部に装着され、焼きばめされ
た。引張強度は、30〜50kgf/mm2 (降伏点20〜3
0kgf/mm2 )程度の鋼板であったが、顧客のコスト低減
要求から薄くすること(0.5〜1.5mm)、薄くする
と剛性を損なうことから、降伏点を上昇させる必要があ
った。しかしながら、従来のハイテンの鋼板になれば磁
気特性が損なわれ、磁気シールド性が劣化する矛盾があ
った。
冷延・焼鈍した冷延鋼板にめっき処理した冷延めっき鋼
板で、通常板厚0.8〜2.0mmが用いられてきた。こ
の鋼板は、50〜200mm程度の幅にスリットされて、
折り曲げなどの加工を経て、約600℃程度の温度に加
熱され、ブラウン管の外周部に装着され、焼きばめされ
た。引張強度は、30〜50kgf/mm2 (降伏点20〜3
0kgf/mm2 )程度の鋼板であったが、顧客のコスト低減
要求から薄くすること(0.5〜1.5mm)、薄くする
と剛性を損なうことから、降伏点を上昇させる必要があ
った。しかしながら、従来のハイテンの鋼板になれば磁
気特性が損なわれ、磁気シールド性が劣化する矛盾があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決すべく具体的には、高強度と磁気特性を両立させた
シュリンクバンド用冷延鋼板を提供する。
解決すべく具体的には、高強度と磁気特性を両立させた
シュリンクバンド用冷延鋼板を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(1)
表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウン管シュリン
クバンドに用いられる冷延鋼板であって、重量%で、C
≦0.005%、 Si≦0.5%、Mn≦2%、
P :0.1〜0.3%、S ≦0.02
%、 Al≦1%、N ≦0.006%、 B
≦0.005%残部が鉄および不可避的不純物からな
り、結晶組織が再結晶率30%以上で、平均結晶粒径が
50μm以下、調質圧延歪みが0.1〜1%で、板厚
0.5〜1.5mmであることを特徴とするTVブラウン
管シュリンクバンド用冷延鋼板。及び(2) 表面に耐蝕
性被膜を施されてTVブラウン管シュリンクバンドに用
いられる冷延鋼板であって、重量%で、C ≦0.00
5%、 Si≦0.5%、Mn≦2%、
P:0.1〜0.3%、S ≦0.02%、
Al≦1%、N ≦0.006%、 B ≦0.
005%、残部が鉄および不可避的不純物からなる熱延
コイルを冷延し、焼鈍して、結晶組織が再結晶率30%
以上で、平均結晶粒径を50μm以下となし、次いで圧
下率0.1〜1%での調質圧延を実施して板厚0.5〜
1.5mmとすることを特徴とするTVブラウン管シュリ
ンクバンド用冷延鋼板の製造方法である。
表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウン管シュリン
クバンドに用いられる冷延鋼板であって、重量%で、C
≦0.005%、 Si≦0.5%、Mn≦2%、
P :0.1〜0.3%、S ≦0.02
%、 Al≦1%、N ≦0.006%、 B
≦0.005%残部が鉄および不可避的不純物からな
り、結晶組織が再結晶率30%以上で、平均結晶粒径が
50μm以下、調質圧延歪みが0.1〜1%で、板厚
0.5〜1.5mmであることを特徴とするTVブラウン
管シュリンクバンド用冷延鋼板。及び(2) 表面に耐蝕
性被膜を施されてTVブラウン管シュリンクバンドに用
いられる冷延鋼板であって、重量%で、C ≦0.00
5%、 Si≦0.5%、Mn≦2%、
P:0.1〜0.3%、S ≦0.02%、
Al≦1%、N ≦0.006%、 B ≦0.
005%、残部が鉄および不可避的不純物からなる熱延
コイルを冷延し、焼鈍して、結晶組織が再結晶率30%
以上で、平均結晶粒径を50μm以下となし、次いで圧
下率0.1〜1%での調質圧延を実施して板厚0.5〜
1.5mmとすることを特徴とするTVブラウン管シュリ
ンクバンド用冷延鋼板の製造方法である。
【0007】本発明のポイントは、3点ある。一つは、
高強度を得るため、Pおよび調質圧延による歪みを積極
活用し、なお且つ焼きばめの熱処理を利用して磁気特性
を改善すること。二つ目は、Pによる鋼板脆化を低C化
により解決すること。三点目としては、低磁場磁気特性
を改善するため結晶粒径と調質圧延のバランス制御を行
うことである。
高強度を得るため、Pおよび調質圧延による歪みを積極
活用し、なお且つ焼きばめの熱処理を利用して磁気特性
を改善すること。二つ目は、Pによる鋼板脆化を低C化
により解決すること。三点目としては、低磁場磁気特性
を改善するため結晶粒径と調質圧延のバランス制御を行
うことである。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、成分組成の限定理由につい
て述べる。C量は、0.005%以下とする。Cの量が
0.005%を越えると、後述のP量が0.1%以上の
場合にシュリンクバンド成形の際の180°折り曲げで
割れが生じるので避けなければならない。
て述べる。C量は、0.005%以下とする。Cの量が
0.005%を越えると、後述のP量が0.1%以上の
場合にシュリンクバンド成形の際の180°折り曲げで
割れが生じるので避けなければならない。
【0009】Siは、0.5%以下に制限する。Si
は、鋼板強度を高めるのに安価な元素であるので有効で
あるが、Si量が0.5%超ではシュリンクバンド成形
の際の180°折り曲げで割れ破断などが発生すること
があるので避けなければならない。好ましくは、0.3
%以下である。
は、鋼板強度を高めるのに安価な元素であるので有効で
あるが、Si量が0.5%超ではシュリンクバンド成形
の際の180°折り曲げで割れ破断などが発生すること
があるので避けなければならない。好ましくは、0.3
%以下である。
【0010】Mn量は、2%以下にしなければならな
い。Mnは鋼板強度を高めるのに有効であるが、2%を
超えると熱間脆性の問題があるので、2%以下とする。
P量は、0.1〜0.3%とする。Pは、鋼板強度を上
昇させるのに非常に効果のある元素であって0.1%以
上、好ましくは0.12%以上が必要である。一方、多
過ぎると加工割れが生じるので、0.3%以下とする。
い。Mnは鋼板強度を高めるのに有効であるが、2%を
超えると熱間脆性の問題があるので、2%以下とする。
P量は、0.1〜0.3%とする。Pは、鋼板強度を上
昇させるのに非常に効果のある元素であって0.1%以
上、好ましくは0.12%以上が必要である。一方、多
過ぎると加工割れが生じるので、0.3%以下とする。
【0011】S量は、0.02%以下とする。Sは硫化
物を形成せしめ、結晶粒径が小さくなって保磁力を劣化
させるので、0.02%以下に制限する。Al量は、1
%以下とする。Alも鋼板強度を上昇させるのに効果の
ある元素であるが、多過ぎると添加コストの問題がある
ので、1%以下とする。
物を形成せしめ、結晶粒径が小さくなって保磁力を劣化
させるので、0.02%以下に制限する。Al量は、1
%以下とする。Alも鋼板強度を上昇させるのに効果の
ある元素であるが、多過ぎると添加コストの問題がある
ので、1%以下とする。
【0012】N量は、0.006%以下に制限する。N
は多いとブリスターと呼ばれる鋼板表面のふくれ疵を発
生させるので0.006%以下とする。B量は、0.0
05%以下とする。Bは、結晶粒界を強化してシュリン
クバンドへの加工の際の粒界割れを防止するのに有効で
あるが、0.005%を超えるとスラブ割れが発生する
ため避ける。
は多いとブリスターと呼ばれる鋼板表面のふくれ疵を発
生させるので0.006%以下とする。B量は、0.0
05%以下とする。Bは、結晶粒界を強化してシュリン
クバンドへの加工の際の粒界割れを防止するのに有効で
あるが、0.005%を超えるとスラブ割れが発生する
ため避ける。
【0013】その他の元素として、Cu,Ni,Sb,
Sn,Crなどについてはそれぞれ0.1%まで添加し
ても本発明の効果を損なうものでないが、添加コスト問
題がある。
Sn,Crなどについてはそれぞれ0.1%まで添加し
ても本発明の効果を損なうものでないが、添加コスト問
題がある。
【0014】上記元素を含む溶鋼を連続鋳造してスラブ
を造り、熱間圧延、冷間圧延を行う。熱間圧延および冷
間圧延は、通常の条件である。
を造り、熱間圧延、冷間圧延を行う。熱間圧延および冷
間圧延は、通常の条件である。
【0015】続く、焼鈍は連続焼鈍でも箱焼鈍でも可能
である。焼鈍後の結晶組織は、再結晶率が30%以上
で、平均結晶粒径は、50μm以下とする。この再結晶
率とは、鋼板断面の光顕組織観察による圧延組織から発
生した再結晶粒の面積率のことである。また、平均結晶
粒径とは、鋼板断面の光顕組織を板厚方向に測定して平
均化したものである。再結晶率が大きく、結晶粒径は大
きい方が、保磁力がよくなるが、強度が低下する。再結
晶率が30%未満では、保磁力が不満であり、結晶粒径
50μm超では強度が満足されないため、避けなければ
ならない。このための焼鈍温度や時間は、成分系や焼鈍
方法によっても異なるが、温度は600℃の再結晶開始
温度以上が好ましい。
である。焼鈍後の結晶組織は、再結晶率が30%以上
で、平均結晶粒径は、50μm以下とする。この再結晶
率とは、鋼板断面の光顕組織観察による圧延組織から発
生した再結晶粒の面積率のことである。また、平均結晶
粒径とは、鋼板断面の光顕組織を板厚方向に測定して平
均化したものである。再結晶率が大きく、結晶粒径は大
きい方が、保磁力がよくなるが、強度が低下する。再結
晶率が30%未満では、保磁力が不満であり、結晶粒径
50μm超では強度が満足されないため、避けなければ
ならない。このための焼鈍温度や時間は、成分系や焼鈍
方法によっても異なるが、温度は600℃の再結晶開始
温度以上が好ましい。
【0016】引き続いて、調質圧延を実施するが、冷延
率は0.1〜1%に制限する。冷延率は大きい方が、強
度が向上するが、保磁力が劣化する。0.1%未満で
は、強度が不足で、1%超では保磁力の劣化が大きいの
で避けなければならない。なお、この調質圧延に代え
て、テンションレベラーを利用することも可能ではある
が、鋼板の伸び率は、同じ0.1〜1%に制御しなけれ
ばならない。
率は0.1〜1%に制限する。冷延率は大きい方が、強
度が向上するが、保磁力が劣化する。0.1%未満で
は、強度が不足で、1%超では保磁力の劣化が大きいの
で避けなければならない。なお、この調質圧延に代え
て、テンションレベラーを利用することも可能ではある
が、鋼板の伸び率は、同じ0.1〜1%に制御しなけれ
ばならない。
【0017】次いで、耐熱被膜を形成させる。耐蝕性被
膜は、例えば、亜鉛めっきや公知の方法である特公平6
−2389号に開示されているものなどを利用できる。
即ち、例えば、Znめっきの上に、クロメート処理し、
次いで、シリカ、水ガラス、有機混合被膜を塗布焼付す
る方法である。
膜は、例えば、亜鉛めっきや公知の方法である特公平6
−2389号に開示されているものなどを利用できる。
即ち、例えば、Znめっきの上に、クロメート処理し、
次いで、シリカ、水ガラス、有機混合被膜を塗布焼付す
る方法である。
【0018】製品の板厚は、圧延で制御するが、0.5
〜1.5mmである。0.5mm未満では、防爆バンドとし
ての剛性が不足し、1.5mmを超えると顧客のコストの
問題があるためである。次いで、実施例について説明す
る。
〜1.5mmである。0.5mm未満では、防爆バンドとし
ての剛性が不足し、1.5mmを超えると顧客のコストの
問題があるためである。次いで、実施例について説明す
る。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕表1に示した化学成分を含む溶
鋼を真空溶解して鋼塊とし、加熱を1050℃で行い、
板厚3.5mmのホットコイルを製造した。次いで、酸洗
し、冷延して、1.0mmとした。次いで、脱脂後、73
0℃×3時間の均熱を窒素雰囲気中の箱焼鈍で実施して
から、0.3%の調質圧延を実施し、次いで、脱脂し
て、Znめっき20g/m2 を実施してから、クロメー
ト処理(90mg/m2 )し、水ガラスとポリエチレン混
合水溶液を塗布して乾燥させて1.7g/m2 となる被
膜を形成させた。
鋼を真空溶解して鋼塊とし、加熱を1050℃で行い、
板厚3.5mmのホットコイルを製造した。次いで、酸洗
し、冷延して、1.0mmとした。次いで、脱脂後、73
0℃×3時間の均熱を窒素雰囲気中の箱焼鈍で実施して
から、0.3%の調質圧延を実施し、次いで、脱脂し
て、Znめっき20g/m2 を実施してから、クロメー
ト処理(90mg/m2 )し、水ガラスとポリエチレン混
合水溶液を塗布して乾燥させて1.7g/m2 となる被
膜を形成させた。
【0020】成形での割れをチェックするため、鋼板を
180°折り曲げして一個所でも割れの発生したものを
×とした。磁気特性測定用としてエプスタイン試料(3
0mm×300mm)を圧延方向に切りだし、600℃×1
0秒の熱処理(焼きばめ相当)をしてから直流磁気特性
をJIS C 2550に準拠し、最大磁化力を10Oe
(エルステッド)として保磁力を測定した。降伏点は、
5号引張試験で圧延方向試料で求めた。また、光顕組織
を200倍で観察して、表1を得た。なお、730℃×
3h後の結晶粒径と600℃×10秒後の結晶粒径には
差が認められなかった。
180°折り曲げして一個所でも割れの発生したものを
×とした。磁気特性測定用としてエプスタイン試料(3
0mm×300mm)を圧延方向に切りだし、600℃×1
0秒の熱処理(焼きばめ相当)をしてから直流磁気特性
をJIS C 2550に準拠し、最大磁化力を10Oe
(エルステッド)として保磁力を測定した。降伏点は、
5号引張試験で圧延方向試料で求めた。また、光顕組織
を200倍で観察して、表1を得た。なお、730℃×
3h後の結晶粒径と600℃×10秒後の結晶粒径には
差が認められなかった。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示す如く、本発明範囲成分の試料
は、折り曲げでの割れが無く、磁気特性と強度の両者に
優れたものが得られた。
は、折り曲げでの割れが無く、磁気特性と強度の両者に
優れたものが得られた。
【0023】〔実施例2〕重量%で、C:0.003
%、Si:0.2%、Mn:0.5%、P:0.18
%、S:0.003%、Sol.Al:0.003%、N:
0.003%、B:0.0001%、残部が実質的に鉄
よりなるスラブを、1000℃で加熱し、2.5mm厚の
ホットコイルを製造した。次いで、0.8mmに冷延し、
酸洗後、連続焼鈍の温度を表2の如く変更して結晶組織
を制御した。均熱時間は2分で雰囲気は窒素とした。次
いで、調質圧延を表2の圧下率で行った後、実施例1の
ZnをZn−Ni(15%Ni)に代えためっき被膜を
付けた。
%、Si:0.2%、Mn:0.5%、P:0.18
%、S:0.003%、Sol.Al:0.003%、N:
0.003%、B:0.0001%、残部が実質的に鉄
よりなるスラブを、1000℃で加熱し、2.5mm厚の
ホットコイルを製造した。次いで、0.8mmに冷延し、
酸洗後、連続焼鈍の温度を表2の如く変更して結晶組織
を制御した。均熱時間は2分で雰囲気は窒素とした。次
いで、調質圧延を表2の圧下率で行った後、実施例1の
ZnをZn−Ni(15%Ni)に代えためっき被膜を
付けた。
【0024】結晶組織を鋼板断面で観察して、表2に記
載した。磁気特性測定用としてエプスタイン試料(30
mm×300mm)を圧延方向に切りだし、600℃×10
秒の熱処理(焼きばめ相当)をしてから実施例1と同様
に磁気特性と5号引張試験をし、表2を得た。
載した。磁気特性測定用としてエプスタイン試料(30
mm×300mm)を圧延方向に切りだし、600℃×10
秒の熱処理(焼きばめ相当)をしてから実施例1と同様
に磁気特性と5号引張試験をし、表2を得た。
【0025】
【表2】
【0026】表に示すように、本発明範囲の再結晶率と
結晶粒径並びに調質圧下率のものは、優れた保磁力と強
度を示したが、本発明範囲を外れるものは両者を満足さ
せることができなかった。
結晶粒径並びに調質圧下率のものは、優れた保磁力と強
度を示したが、本発明範囲を外れるものは両者を満足さ
せることができなかった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、高強度
と磁気特性を両立させたシュリンクバンド用冷延鋼板を
提供することができた。
と磁気特性を両立させたシュリンクバンド用冷延鋼板を
提供することができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウ
ン管シュリンクバンドに用いられる冷延鋼板であって、
重量%で、 C ≦0.005%、 Si≦0.5%、 Mn≦2%、 P :0.1〜0.3%、 S ≦0.02%、 Al≦1%、 N ≦0.006%、 B ≦0.005%、 残部が鉄および不可避的不純物からなり、結晶組織が再
結晶率30%以上で、平均結晶粒径が50μm以下、調
質圧延歪みが0.1〜1%で、板厚0.5〜1.5mmで
あることを特徴とするTVブラウン管シュリンクバンド
用冷延鋼板。 - 【請求項2】 表面に耐蝕性被膜を施されてTVブラウ
ン管シュリンクバンドに用いられる冷延鋼板であって、
重量%で、 C ≦0.005%、 Si≦0.5%、 Mn≦2%、 P:0.1〜0.3%、 S ≦0.02%、 Al≦1%、 N ≦0.006%、 B ≦0.005%、 残部が鉄および不可避的不純物からなり、残部が鉄およ
び不可避的不純物からなる化学成分である熱延コイルを
冷延し、焼鈍して、結晶組織が再結晶率30%以上で、
平均結晶粒径を50μm以下となし、次いで、0.1〜
1%の調質圧延を実施して板厚0.5〜1.5mmとする
ことを特徴とするTVブラウン管シュリンクバンド用冷
延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10467798A JPH11293397A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10467798A JPH11293397A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293397A true JPH11293397A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14387111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10467798A Pending JPH11293397A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11293397A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006085594A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Nippon Steel Corporation | アルミ系めっき鋼板及びこれを用いた防爆バンド |
US7501029B2 (en) | 2003-04-15 | 2009-03-10 | Nisshin Steel Co., Ltd. | High-strength, high-permeability steel sheet for picture tube band and method of producing the same |
-
1998
- 1998-04-15 JP JP10467798A patent/JPH11293397A/ja active Pending
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