JPH11293095A - ノルボルネン系重合体組成物およびロール - Google Patents

ノルボルネン系重合体組成物およびロール

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JPH11293095A
JPH11293095A JP12010998A JP12010998A JPH11293095A JP H11293095 A JPH11293095 A JP H11293095A JP 12010998 A JP12010998 A JP 12010998A JP 12010998 A JP12010998 A JP 12010998A JP H11293095 A JPH11293095 A JP H11293095A
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norbornene
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based polymer
process oil
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JP12010998A
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English (en)
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Koji Katsuya
厚二 勝屋
Keiji Toyoda
敬二 豊田
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温特性、低汚染性に優れ、ニトロソアミン
発生しない方法で容易に架橋でき、ロール材料に適した
油展ノルボルネン系重合体を提供する。 【解決手段】 (A)ノルボルネン系重合体100重量
部、(B)アルキルベンゼン系プロセスオイル(例え
ば、n−パラフィンとベンゼンとの反応混合物)1〜2
00重量部、(C)可塑剤5〜40重量部および/また
は(D)アルキルベンゼン系プロセスオイル以外のプロ
セスオイル(例えば、ナフテン系プロセスオイル)5〜
200重量部を含有するノルボルネン系重合体組成物を
ロール材料として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノルボルネン系重
合体の油展物に関し、さらに詳しくは、ゴム状の性質を
有し、低汚染性、低温特性などに優れたロール材料とし
ての特性のバランスの優れた、ノルボルネン系重合体の
油展物に関する。
【0002】
【従来の技術】ノルボルネン系単量体を開環重合して得
られるノルボルネン系重合体は、芳香族系プロセスオイ
ル、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセス
オイルなどのプロセスオイルや、ジオクチルアジペー
ト、ジオクチルセバケート、ジオクチルフタレートなど
の可塑剤との相溶性に優れ、通常のゴムに比べて高油展
することができる。多量の伸展油などの添加によって通
常のゴムと同様に加工できるようになり、また、硬度が
低くなるのでエラストマーとして使用できるようにな
る。
【0003】従来から、ノルボルネン系重合体の油展物
を架橋した架橋物は、摩擦係数の温度変化が小さく、低
温環境下でも低硬度であるという低温特性に優れ、紙送
りロールとして使用すると、低汚染性、すなわち汚染物
質の移行による対象物の汚染が少ないという特性を有し
ていることが知られていた。しかし、伸展油などの種類
によって、油展物の特性がそれぞれ異なり、重合体と伸
展油などとの相溶性、加工性、架橋物の低温特性、架橋
物の低汚染性など紙送りロール用の材料に求められる特
性の全てを満足するものが得られていなかった。
【0004】近時、ノルボルネン系重合体を芳香族系プ
ロセスオイルのひとつであるアルキルベンゼンで伸展し
て、紙送りロール材料として使用することが提案されて
いる(特公平7−64968号公報など)。この材料
は、相溶性、加工性、架橋物の低温特性や低汚染性の全
てが良好であった。
【0005】しかし、架橋物の低温特性や低汚染性のさ
らなる改善が望まれていた。また、通常の油展ノルボル
ネン系重合体はグアニジン系などの架橋促進剤などを用
いて硫黄架橋する以外の方法では架橋が困難であった
が、この架橋方法では人体に有害なニトロソアミンを発
生する危険性があり、安全な方法で架橋できる材料が求
められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の油展ノルボルネン系重合体に比べて、さらに低温特
性、低汚染性に優れ、ロール材料として適した油展ノル
ボルネン系重合体を提供することにある。また、人体に
有害なニトロソアミンを発生しない架橋剤と架橋促進剤
の組み合せを用いても、従来から用いられているニトロ
ソアミングを発生する組み合せを用いた場合と同等の特
性を有する架橋品が得られるノルボルネン系重合体組成
物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、アルキルベンゼン系プロセスオイルとア
ルキルベンゼン系プロセスオイル以外の伸展油とを併用
することにより、アルキルベンゼン単独で用いるよりも
架橋物のより低温特性、低汚染性に優れた油展ノルボル
ネン系重合体が得られることを見い出し、本発明を完成
させるに至った。
【0008】かくして本発明によれば、(A)ノルボル
ネン系重合体100重量部、(B)アルキルベンゼン系
プロセスオイル1〜200重量部、(C)可塑剤5〜4
0重量部および/または(D)アルキルベンゼン系プロ
セスオイル以外のプロセスオイル5〜1000重量部を
含有するノルボルネン系重合体組成物、架橋剤と架橋促
進剤を含有する該組成物、および該組成物を成型架橋し
たロールが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】[(A)ノルボルネン系重合体]
本発明に用いるノルボルネン系重合体は、ノルボルネン
系単量体を開環重合した重合体であれば、特に限定され
ない。
【0010】ノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環
構造を有している化合物であれば、特に限定されず、好
ましいものは、ノルボルネン環の2位および/または3
位の炭素が水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基、炭
素数1〜4のアルキレン基、炭素数1〜4のアルキリデ
ン基、または炭素数6〜20の芳香族環化水素残基と結
合した構造を有しており、具体的には、5−ノルボルネ
ン、2−メチル−5−ノルボルネン、2−エチル−5−
ノルボルネン、2−ブチル−5−ノルボルネン、2,3
−ジメチル−5−ノルボルネン、2−ビニル−5−ノル
ボルネン、2−エチリデン−5−ノルボルネンなどが例
示される。
【0011】ノルボルネン系重合体の製造方法も特に限
定されず、例えば、塩化ルテニウムなどの触媒と、メタ
ノールなどの還元剤の存在下、70〜140℃で、ノル
ボルネン系単量体を塊状重合して、またはトルエンなど
の有機溶媒中で溶液重合することが可能である(特公昭
47−35800号公報など)。
【0012】ノルボルネン系重合体のガラス転移温度
も、特に限定されないが、−50〜+200℃が好まし
く、0〜150℃がより好ましく、10〜50℃が特に
好ましい。
【0013】ノルボルネン系重合体の分子量も、特に限
定されないが、テトラヒドロフランを展開溶媒として高
速液体クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算
値で、重量平均分子量(Mw)が100,000〜1
0,000,000のものが好ましく、500,000
〜7,000,000のものがより好ましく、700,
000〜5,000,000のものが特に好ましい。
【0014】本発明においては、ノルボルネン系重合体
は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0015】[(B)アルキルベンゼン系プロセスオイ
ル]本発明で用いるアルキルベンゼン系プロセスオイル
は、狭義のアルキルベンゼンに限定されず、狭義のアル
キルベンゼンを含有し、クルツ分析(カーボンタイプ分
析、JIS K−2536)で芳香族環炭素が好ましく
は20%以上、より好ましくは25%以上のプロセスオ
イルであり、例えば、n−パラフィンとベンゼンとをフ
ッ化水素や塩化アルミニウムなどを触媒として反応させ
た反応混合物などであってもよい。狭義のアルキルベン
ゼンとしては、トルエン、エチルベンゼン、ドデシルベ
ンゼン、クメン、キシレン、1,2,3−トリメチルベ
ンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5
−トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラメチル
ベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、
1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、ペンタメチル
ベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、シメン、1−ドデシ
ル−4−ヘキシルベンゼン、1−ドデシル−3−ヘキシ
ルベンゼンなどが挙げられ、これらを単独で使用して
も、2種以上を混合して用いてもよく、また、上記の反
応混合物などと併用してもよい。
【0016】アルキルベンゼン系プロセスオイルは、ア
ニリン点が好ましくは65℃未満、より好ましくは45
℃未満、特に好ましくは35℃未満のものである。アニ
リン点が高すぎるとノルボルネン系重合体との相溶性が
不十分な場合があり、その場合はノルボルネン系重合体
組成物が均一でなくなり、ロールの品質が不安定になる
可能性がある。また、本発明で用いるアルキルベンゼン
は流動点が好ましくは−0℃以下、より好ましくは−2
0℃以下、特に好ましくは−30℃以下のものである。
流動点が高すぎると低温環境下で、架橋したノルボルネ
ン系重合体組成物の硬度が高くなる場合があり、ロール
としての性能が低下することがある。
【0017】[(C)可塑剤および/または(D)アル
キルベンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイル] 本発明においては、(B)アルキルベンゼン系プロセス
オイルと、(C)可塑剤および/または(D)アルキル
ベンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイルとを併
用する。
【0018】(C)可塑剤としては、フタル酸エステル
類、イソフタル酸エステル類、テトラヒドロフタル酸エ
ステル類、アジピン酸エステル類、アセライン酸エステ
ル類、セバシン酸エステル類、ドデカン−2エステル
類、マレイン酸エステル類、フマル酸エステル類、トリ
メリットエステル類、ヒロメリット酸エステル類、クエ
ン酸エステル類、イタコン酸エステル類、オレイン酸エ
ステル類、リシノール酸エステル類、ステアリン酸エス
テル類、脂肪酸エステル類、スルホン酸エステル類、ス
ルホン酸エステル類、リン酸エステル類、グルタール酸
エステル類、モノエステル系化素材、グリコールエステ
ル類、グリセリンエステル類、パラフィンエステル類、
エポキシエステル類などが例示され、これらの中でもア
ジピン酸エステル類がアルキルベンゼンとの相溶性に優
れることから好ましい。
【0019】アジピン酸エステル類の具体例としては、
ジブチルアジペート、ジメチルアジペート、ジ−(2−
エチルヘキシル)アジペート、ジ−(n−オクチル)ア
ジペート、ジ−(n−デシル)アジペート、ジイソデシ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソノニル
アジペート、ジイソオクチルアジペート、ベンジルオク
チルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ
ブトキシエチルアジペート、ジブトキシアジペート、ジ
エトキシアジペート、ジエチルアジペート、ジ−(n−
ヘキシル)アジペート、メチルエチルエーテルジエステ
ルアジペートなどが例示され、ジ−(2−エチルヘキシ
ル)アジペートが最もアルキルベンゼン系プロセスオイ
ルとの相溶性に優れて、好ましい。
【0020】(D)アルキルベンゼン系プロセスオイル
以外のプロセスオイルとしては、パラフィン系プロセス
オイル、ナフテン系プロセスオイルなどが例示される。
本発明で用いる(D)アルキルベンゼン系プロセスオイ
ル以外のプロセスオイルとしては、アニリン点が65℃
以上のものが好ましく、67℃以上のものがより好まし
く、69℃以上のものが特に好ましい。アニリン点が低
すぎると(B)アルキルベンゼン系プロセスオイルとの
相溶性が問題となる場合がある。また、(D)アルキル
ベンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイルとして
は、ナフテン系プロセスオイルが好ましい。ナフテン系
プロセスオイルが、(B)アルキルベンゼン系プロセス
オイルとの相溶性に優れ、また、加工性や架橋物の低温
特性、低汚染性の改善において、(B)アルキルベンゼ
ン系プロセスオイルとの併用効果が大きいからである。
なお、ナフテン系プロセスオイルとは、ASTM規格D
2226−63Tによってタイプ3として分類される%
アスファルテン0.3以下、%極性化合物6以下、%飽
和化合物35.1〜65のプロセスオイルである。クル
ツ分析で、ナフテン環炭素が25〜50%のものが好ま
しく、30〜45%のものがより好ましい。ナフテン環
炭素がこの範囲内のナフテン系プロセスオイルが、
(B)アルキルベンゼン系プロセスオイルとの相溶性、
加工性は架橋物の低温特性、低汚染性の改善に優れてい
る。
【0021】(D)アルキルベンゼン系プロセスオイル
以外のプロセスオイルは、2種以上を組み合わせて使用
してもよく、その際、プロセスオイルと可塑剤を組み合
わせて併用してもよい。
【0022】(ノルボルネン系重合体組成物)本発明の
ノルボルネン系重合体組成物は、(A)ノルボルネン系
重合体100重量部、(B)アルキルベンゼン1〜20
0重量部、好ましくは35〜150重量部、より好まし
くは50〜100重量部、特に好ましくは60〜97重
量部、(C)可塑剤5〜40重量部、好ましくは10〜
35重量部、より好ましくは15〜30重量部、および
/または、アルキルベンゼン系プロセスオイル以外のプ
ロセスオイル5〜1000重量部、好ましくは10〜1
00重量部、より好ましくは15〜50重量部を含有す
る。(B)アルキルベンゼン系プロセスオイル量が多す
ぎると、ノルボルネン系重合体組成物を用いて製造した
ロールの使用時にオイル分が接触した紙などに移行して
汚染する場合があり、架橋物の低温特性などが劣る。少
なすぎると、(C)可塑剤および/または(D)アルキ
ルベンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイルとの
併用効果が小さくなり、相溶性、架橋物の低汚染性など
が劣る。(C)可塑剤および/または(D)アルキルベ
ンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイルが多すぎ
ると組成物中に均一に分散せず、溶出しやすくなり、相
溶性、架橋物の低汚染性などに劣り、少なすぎると併用
効果が小さくなり、低温特性などの改良効果が小さい。
【0023】本発明のノルボルネン系重合体組成物は、
ゴム類似の特性を有することから、ゴムの一種、あるい
はゴムの代替品として使用することができる。例えば、
ロールの材料などとして有用である。ロールの材料とし
ては、人体に有害なニトロソアミンを発生しない架橋方
法で十分に強固な成型と架橋が可能であり、また、架橋
成型したロールは、オイルの漏出による汚染も少なく、
圧縮永久ひずみが小さく、紙の引込力が大きく、摩耗量
が小さく、紙粉も付着による汚れも少なく、低温特性に
も優れているなどの特性を有している。
【0024】(架橋剤と架橋促進剤)ロールなどの材料
として用いる場合、本発明のノルボルネン系重合体組成
物は、架橋剤、架橋促進剤を含有するように調製され、
架橋性ノルボルネン系重合体組成物として用いられる。
【0025】架橋剤としては、特に限定はなく、例え
ば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、
高分散性硫黄などの硫黄; 一塩化硫黄、二塩化硫黄な
どのハロゲン化硫黄; ジクミルパーオキシド、ジター
シャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物; p−
キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオ
キシムなどのキノンジオキシム; メチロール基を持っ
たアルキルフェノール樹脂; などが挙げられる。これ
らの架橋剤を使用する場合は、2種以上を組み合わせて
使用してもよい。
【0026】架橋促進剤としては、例えば、N−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N
−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−
ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンア
ミド系架橋促進剤; ジフェニルグアニジン、ジオルト
トリルグアニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグ
アニジン系架橋促進剤; チオカルボアニリド、ジオル
トトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチ
オウレア、トリメチルチオウレアなどのチオウレア系架
橋促進剤; 2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベン
ゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウ
ム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシル
アミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベン
ゾチアゾールなどのチアゾール系架橋促進剤; テトラ
メチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラム
ジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テ
トラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチ
ウラムテトラスルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;
ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジ
チオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸
鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸
亜鉛、ぺンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチル
フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカル
バミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、
ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカ
ルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチ
ルジチオカルバミン酸ジエチルアミン、ペンタメチレン
ジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレン
ジチオカルバミン酸ピペコリンなどのジチオカルバミン
酸系架橋促進剤; イソプロピルキサントゲン酸ナトリ
ウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサン
トゲン酸亜鉛などのキサントゲン酸系架橋促進剤; な
どが挙げられる。架橋促進剤は、架橋剤との組み合わせ
により機能するものである。架橋促進剤も2種以上を組
み合わせて使用してもよい。
【0027】架橋剤と架橋促進剤の組み合わせでは、人
体に有害なニトロソアミンが発生しない組み合わせが好
ましい。そのような好ましい組み合わせとしては、例え
ば、硫黄を架橋剤とし、N−シクロヘキシル−2−ベン
ゾチアジルスルフェンアミドとテトラキス(2−エチル
ヘキシル)チウラムジスルフィドとを架橋促進剤として
併用する組み合わせ、あるいは1,3−ビス(tert
−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンを架橋剤と
し、トリメチロールプロパントリメタクリレートと組み
合わせて使用する組み合わせなどが挙げられる。これら
の好ましい組み合わせは、硫黄を架橋剤とし、テトラメ
チルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジス
ルフィド、ジエチルジチオカルバミン酸テルルおよび2
−メルカプトベンゾチアゾールを架橋促進剤として併用
する従来から油展ノルボルネン系重合体の架橋に用いら
れてきた組み合わせと、物性が同等のものが得られ、有
害なニトロソアミンを発生させることなく架橋すること
ができる。例示した好ましい組み合わせの内、前者はチ
ウラム系の化合物を架橋促進剤として使用しているが、
ニトロソアミンが発生しないように他の架橋促進剤を選
択した組み合わせである。一般的には、グアニジン系架
橋促進剤やチウラム系架橋促進剤を硫黄と組み合わせて
用いるとニトロソアミンが発生する場合が多く、好まし
くない。なお、架橋剤、架橋促進剤の量は、その組み合
わせによって適宜選択される。
【0028】さらに架橋促進助剤を配合してもよい。架
橋促進助剤としては、特に制限はないが、例えば酸化亜
鉛などを用いることができる。酸化亜鉛としては、例え
ば、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが
好ましく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、
0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの
亜鉛華などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、
アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用
いることができる。
【0029】これらの架橋促進助剤も2種以上を併用し
てもよい。架橋促進助剤の配合割合は、架橋促進助剤の
種類により適宜選択される。例えば酸化亜鉛を用いる場
合、ノルボルネン系重合体100重量部に対して、通常
0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、
より好ましくは1〜10重量部配合する。酸化亜鉛の配
合割合がこの範囲にある時に、加工性、引張強度および
耐摩耗性などの特性が高度にバランスされ好適である。
【0030】(その他のゴム)本発明においては、ノル
ボルネン系重合体を単独で使用してもよいが、架橋した
組成物の弾性、硬度などの物性を調整することなどを目
的として、他のゴムを併用することができる。
【0031】各種のゴムとしては、格別な限定はなく、
例えば、天然ゴム; ポリイソプレンゴム; 低シスポ
リブタジエンゴム、高シスポリブタジエンゴム、高トラ
ンスポリブタジエンゴム(例えばブタジエン単位中1,
4−トランス結合単位量70〜95%)などのポリブタ
ジエンゴム; 乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン共重合体
ゴム(例えば、結合スチレン5〜50重量%、ブタジエ
ン単位中1,2−結合単位量10〜80%)、高トラン
ススチレン−ブタジエン共重合体ゴム(例えば、ブタジ
エン単位中1,4−トランス結合単位量70〜95%)
などのスチレン−ブタジエン共重合体ゴム; スチレン
−イソプレン共重合体ゴム; ブタジエン−イソプレン
共重合体ゴム; 溶液重合ランダムスチレン−ブタジエ
ン−イソプレン共重合体ゴム、乳化重合スチレン−ブタ
ジエン−イソプレン共重合体ゴムなどのスチレン−ブタ
ジエン−イソプレン共重合体ゴム; 乳化重合スチレン
−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム; アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム; 高ビニルス
チレン−ブタジエン共重合体−低ビニルスチレン−ブタ
ジエン共重合体ブロック共重合体ゴム、ポリスチレン−
ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体ゴムな
どのブロック共重合体ゴム; ブチルゴム、ハロゲン化
ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
ゴム、エピクロルヒドリンゴムなどが挙げられ、要求特
性に応じて適宜選択できる。中でも、天然ゴム、ポリブ
タジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジ
エン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴムなどが好
ましく、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム
が特に好ましい。ゴムを使用する場合は、2種以上のゴ
ムを組み合わせて使用してもよく、その配合量は、使用
するゴムの種類によって選択されるが、ノルボルネン系
重合体100重量部に対し、通常は0〜200重量部、
好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜5
0重量部である。
【0032】エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
ゴムは未加硫の状態で、JIS K6300に準じて測
定したムーニー粘度が好ましくは10〜200、より好
ましくは20〜170、特に好ましくは40〜150の
ものである。ゴム中のエチレン単位量は好ましくは40
〜75重量%、ヨウ素価は好ましくは5〜30のもので
ある。ジエン単位としては、ジシクロペンタジエン、エ
チリデンノルボルネン、メチルテトラヒドロインデン、
1,4−ヘキサジエンなどが、好ましくは、ジシクロペ
ンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエンが挙げられる。エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体ゴムの配合量は、ノルボルネン系重合体10
0重量部に対し、好ましくは15〜45重量部、より好
ましくは2〜40重量部である。エチレン−プロピレン
−ジエン三元共重合体ゴムを配合することにより、架橋
した組成物からなるロールの低汚染性を維持しつつ、硬
さ、耐摩耗性、低温特性などを改善するというように、
ロール材料として好ましい組成物を調製することができ
る。
【0033】その他、老化防止剤、酸化チタンなどの無
機顔料、シリカやカーボンブラックなどの無機補強剤、
カップリング剤、ジエチレングリコールやシリコーンオ
イルなどの活性剤などを配合してもよい。配合量はいず
れも特に限定されず、目的と効果に応じた量を配合すれ
ばよい。
【0034】老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−
ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−iso−ブチルフ
ェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフ
ェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノー
ル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェ
ノール、2,6−ジ−フェノール−4−オクタデシルオ
キシフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,
5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−フェ
ニル)プロピオネート〕−メタン、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,4−ビ
ス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、
2,4−ビス(2’,3’−ジ−ヒドロキシプロピルチ
オメチル)−3,6−ジ−メチルフェノール、2,4−
ビス(2’−アセチルオキシエチルチオメチル)−3,
6−ジ−メチルフェノール、などのフェノール系安定
剤; トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、サイ
クリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフ
ォスファイト)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)フォスファイトなどのリン系安定剤; ペ
ンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チ
オ−プロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジ
プロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロ
ピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオ
ネートなどの硫黄系安定剤; などが例示される。
【0035】(配合方法)本発明のノルボルネン系重合
体組成物は、常法に従って各成分を配合することにより
得ることができる。例えば、ロール、バンバリー、押出
機を用いて混練すればよい。混練の順序なども特に限定
されない。しかし、材料によっては、混連の順序などを
変えることにより、分散性が向上し、より均一なノルボ
ルネン系重合体組成物が得られる場合もあり、配合剤の
特性に合わせた配合方法を選択すべきである。例えば、
比較的ムーニー粘度の高いエチレン−プロピレン−ジエ
ン三元共重合ゴムは、ノルボルネン系重合体組成物の圧
縮永久ひずみなどの特性を大きく改善するので好ましい
反面、ノルボルネン系重合体中に分散させるのは困難で
ある。そこで、ノルボルネン系重合体に配合する前に、
あらかじめ、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
ゴムをプロセスオイルなどで、好ましくはナフテン系プ
ロセスオイルで油展しておくと、均一に分散するように
混練することが容易になる。
【0036】(ロール)本発明のロールは架橋性ノルボ
ルネン系重合体組成物を成型し、架橋して製造され、複
写機、ファクシミリ機、プリンターなどの紙送りロール
などに適している。
【0037】樹脂製、金属製成形型などを用い、上記の
架橋性ノルボルネン系重合体組成物を用い、圧縮成形、
トランスファー成形、射出成形等によってロールを製造
する。例えば、金型中に軸体を固定し、架橋性ノルボル
ネン系重合体組成物を金型内に射出し、加熱して架橋す
ることにより、軸体の回りに架橋ノルボルネン系重合体
組成物層を形成する。
【0038】ロールの硬さは、ロールの種類によって相
違するが、通常、JIS硬さAが5〜50、好ましくは
15〜40の範囲である。また、ロール表面の摩擦係数
は1以上である。
【0039】
【実施例】以下に実施例、比較例を挙げて説明する。
【0040】実施例1〜6、比較例1〜4 表1に示された配合量で、ノルボルネン系重合体、アル
キルベンゼン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオ
イル、可塑剤、およびエチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合ゴム(EPDM1または油展EPDM2)を配
合してノルボルネン系重合体組成物を調整し、さらに表
1に示された配合量でFEFカーボンブラック、シリ
カ、老化防止剤、酸化亜鉛、酸化チタン、架橋剤、架橋
促進剤などを添加して架橋性ノルボルネン系重合体組成
物を得た。これらの架橋性ノルボルネン系重合体組成物
を金型内で160℃、10分間の架橋条件で成型、架橋
して各試験片を得た。また、耐熱プラスチック製の軸体
を金型に固定し、金型中に架橋性ノルボルネン系重合体
組成物を射出し、160℃、10分間の加熱を行い、成
型架橋してロールを得た。これらの試験片、ロールを用
いて各物性を調べた。結果を表2に示す。なお、試験片
は、各試験法により決められた形状のものである。試験
に用いられるロールは、外側の架橋ノルボルネン系重合
体組成物部分が外径23mm、内径17mm、長さ24
cmであって、外径17mmの耐熱プラスチック製の心
材の表面を被覆した状態になっているものである。
【0041】各物性の測定は以下のように行った。 (1)引張強さ、伸びは、JIS K 6251に準じ
て測定した。 (2)硬さは、JIS K 6253 デュロメータ硬
さ試験に準じて測定した。 (3)反発弾性は、JIS K 6255 リュプケ振
り子式試験に準じて測定した。 (4)圧縮永久ひずみは、70℃、22時間の条件で、
JIS K 6262に準じて測定した。 (5)オイルマイグレーションは、JIS K 625
5の圧縮永久ひずみ試験で用いた試験片、治具を用い、
コピー紙各10枚を治具と試験片の間に挟み込んで圧縮
し、23℃で92時間放置し、92時間後、試験前との
サンプルの重量差を測定し、試験前からの低下量を紙へ
のオイルの移行分とした。 (6)通紙試験は、製作して24時間以上放置したロー
ルを通紙試験機のコピー紙のピックアップ部に取り付
け、一定の圧力をかけながら、20000枚のA4コピ
ー紙(富士ゼロックス製、コピーファイターA)を通紙
して行った。摩耗量は、通紙試験前(成型架橋終了後2
4時間以上経過したもの)と通紙試験終了後24時間以
上経過した時点でのロールの重量変化をロールの摩耗量
として測定した。また、紙粉付着の状況について、ロー
ル表面を30倍の拡大写真に撮り、判断した。なお、表
2中の紙粉付着の欄の○は実質的に紙粉の付着がないこ
とを示し、△は若干の紙粉の付着が認められたことを示
す。 (7)引込力は、製作して24時間以上放置したロール
を通紙試験機のピックアップに取り付け、一定の圧力を
かけられたまま、紙(前述コピーファイターA)を通紙
の途中で止め、ロールと紙の間にかかる力を6回測定
し、最大値と最小値を除く4つの測定値を平均した。 (8)ブルーム・ブリードテストは、作製したローラ
を、第一段階として温度70℃、湿度90%の環境下に
1時間放置、第二段階として温度23℃、湿度50%の
環境下に1時間放置、第三段階として温度−10℃、湿
度20%の環境下に1時間放置、第四段階として温度2
3℃、湿度50%の環境下に1時間放置、これを1サイ
クルとして8サイクル32時間の環境変化の下に置き、
表面変化を目視により判断した。なお、表2中のブルー
ム・ブリードテストの欄の○は実質的に表面の荒れが認
められないことを示し、△は若干の荒れが認められたこ
とを示す。 (9)金型汚れは圧縮成型した後の金型を目視で評価し
た。表2中の△は若干の汚れが認められたことを示す。 (10)粘弾性は、JIS K 7198に準じて、t
anδピーク温度を測定した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】なお、使用した材料は以下の通りである。 ノルボルネン系重合体: 日本ゼオン製、ノーソレック
ス、アルキルベンゼン系プロセスオイル: ハンセン&
ローゼンダール社製、Pionier SRW 8、ア
ニリン点30℃、流動点−50℃、クルツ分析で芳香族
環炭素27%、ナフテン環炭素15%、パラフィン鎖炭
素52%、ベンゼンとn−パラフィンとの反応混合物、 ナフテン系プロセスオイル: 日本サン石油製、サンセ
ン450、アニリン点76.5℃、流動点−22.5
℃、クルツ分析で芳香族環炭素14%、ナフテン環炭素
44%、パラフィン鎖炭素42%、 可塑剤: ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、 EPDM1: 三井石油化学製、EPDM 4045、
ムーニー粘度(100℃)42、ヨウ素価24、エチリ
デンノルボルネン単位含有量8重量%、 油展EPDM2: バイエル製、ポリサー 5875、
ムーニー粘度(150℃)31、ムーニー粘度(125
℃)42、エチレン単位含有量67重量%、ナフテン系
プロセスオイル100phr油展、 酸化亜鉛: 正同化学工業社製、亜鉛華#1、粒度0.
3〜0.7μm、 FEFカーボン: 東海カーボン社製、シーストSO、 老化防止剤: チバガイギー社製、イルガノックス 1
520D、 架橋組成の欄のB: ノルボルネン系重量体100重量
部に対して、粉末硫黄1重量部、テトラメチルチウラム
ジスルフィド1重量部、テトラブチルチウラムジスルフ
ィド1.5重量部、ジエチルジチオカルバミン酸テルル
0.5重量部および2−メルカプトベンゾチアゾール1
重量部の混合物を用いて加硫したことを示す。 架橋組成の欄のNF: ノルボルネン系重量体100重
量部に対して、粉末硫黄2重量部、テトラキス(2−エ
チルヘキシル)チウラムジスルフィド6重量部およびN
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド1重量部の混合物を用いて加硫したことを示す。 架橋組成の欄のPO: ノルボルネン系重量体100重
量部に対して、1,3−ビス(tert−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン8重量部およびトリメチロ
ールプロパントリメタクリレート4重量部を用いて加硫
したことを示す。
【0045】実施例1〜2と比較例1〜2を比較する
と、本発明のノルボルネン系組成物を架橋して製造した
ロールは、紙送りロールとしての諸物性を低下させるこ
となく、紙粉付着、ブルーム・ブリードを改良し、さら
にtanδピーク温度が大幅に下がり、これにより低温
特性が大幅に向上していることがわかる。
【0046】実施例3〜6と比較例3〜4を比較する
と、本発明のノルボルネン系組成物を架橋して製造した
ロールは、紙送りロールとしての諸物性を低下させるこ
となく、紙粉付着、ブルーム・ブリード、金型汚れを改
良し、さらにtanδピーク温度が下がり、これにより
低温特性が向上していることがわかる。
【0047】本発明の態様としては、 1. (A)ノルボルネン系重合体100重量部、
(B)アルキルベンゼン1〜200重量部、および
(C)可塑剤5〜40重量部および/またはアルキルベ
ンゼン系プロセスオイル以外のプロセスオイル5〜10
00重量部を含有するノルボルネン系重合体組成物、 2. (A)ノルボルネン系重合体のガラス転移温度が
−50〜+200℃、好ましくは0〜150℃、より好
ましくは10〜50℃である1記載の組成物、 3. (A)ノルボルネン系重合体の分子量が、テトラ
ヒドロフランを展開溶媒として高速液体クロマトグラフ
ィーで測定したポリスチレン換算値で、重量平均分子量
(Mw)100,000〜10,000,000、好ま
しくは500,000〜7,000,000、より好ま
しくは700,000〜5,000,000である1ま
たは2記載の組成物、 4. (B)アルキルベンゼンが、n−パラフィンとベ
ンゼンとをフッ化水素や塩化アルミニウムなどで反応さ
せた反応混合物である1〜3のいずれかに記載の組成
物、 5. (B)アルキルベンゼン系プロセスオイルが、ア
ニリン点が65℃未満、好ましくは45℃未満、より好
ましくは35℃未満のものである1〜4のいずれかに記
載の組成物、 6. (B)アルキルベンゼンが、流動点が−0℃以
下、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−30℃
以下のものである1〜5のいずれかに記載の組成物、 7. (B)アルキルベンゼンが、クルツ分析で、芳香
族環炭素が20%以上、好ましくは25%以上のもので
ある1〜6のいずれかに記載の組成物、 8. (D)アルキルベンゼン系プロセスオイル以外の
プロセスオイルが、アニリン点が65℃以上、より好ま
しくは67℃以上、特に好ましくは69℃以上である1
〜7のいずれかに記載の組成物、 9. (D)アルキルベンゼン系プロセスオイル以外の
プロセスオイルが、クルツ分析でナフテン環炭素が25
〜50%、好ましくは30〜45%のものである1〜8
のいずれかに記載の組成物、 10. ノルボルネン系重合体組成物が、(A)ノルボ
ルネン系重合体100重量部、(B)アルキルベンゼン
35〜150重量部、好ましくは50〜100重量部、
より好ましくは60〜97重量部、および(C)可塑剤
5〜35重量部、好ましくは10〜30重量部および/
またはアルキルベンゼン系プロセスオイル以外のプロセ
スオイル10〜100重量部、好ましくは15〜50重
量部を含有するものである1〜9のいずれかに記載の組
成物、 11. エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム
をノルボルネン系重合体100重量部当たり好ましくは
15〜45重量部、より好ましくは20〜40重量部含
有する1〜10のいずれかに記載の組成物、 12. 架橋剤と架橋促進剤を含有する1〜11のいず
れかに記載の組成物、 13. 1〜11の組成物に、硫黄を架橋剤とし、N−
シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
とテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフ
ィドとを架橋促進剤として併用する組み合わせ、また
は、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼンを架橋剤とし、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレートと組み合わせて使用する組み合わ
せを配合した架橋性ノルボルネン系重合体組成物、 14. 1〜13のいずれかに記載の組成物を架橋成型
したロール、 15. 紙送りロールである請求項14記載のロール、
などが例示される。
【0048】
【発明の効果】本発明のノルボルネン系重合体組成物
は、ロール材料として有用であり、このロール材料で製
造したロールは、従来のノルボルネン系重合体組成物で
製造したロールと比べて紙粉付着、ブルーム・ブリー
ド、低温特性などに優れている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ノルボルネン系重合体100重量
    部、(B)アルキルベンゼン系プロセスオイル1〜20
    0重量部、(C)可塑剤5〜40重量部および/または
    (D)アルキルベンゼン系プロセスオイル以外のプロセ
    スオイル5〜1000重量部を含有するノルボルネン系
    重合体組成物。
  2. 【請求項2】 架橋剤と架橋促進剤を含有する請求項1
    記載のノルボルネン系重合体組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、または2記載のノルボルネン
    系重合体組成物を成型架橋したロール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004277726A (ja) * 2003-02-27 2004-10-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物および樹脂組成物の製造方法
WO2019220932A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 日本ゼオン株式会社 ゴム組成物およびゴム架橋物
WO2019220933A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 日本ゼオン株式会社 ゴム組成物およびゴム架橋物

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JPWO2019220932A1 (ja) * 2018-05-16 2021-06-17 日本ゼオン株式会社 ゴム組成物およびゴム架橋物
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