JPH11292977A - アミノ変性シリコーン乳化物の製造方法 - Google Patents

アミノ変性シリコーン乳化物の製造方法

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JPH11292977A
JPH11292977A JP10111488A JP11148898A JPH11292977A JP H11292977 A JPH11292977 A JP H11292977A JP 10111488 A JP10111488 A JP 10111488A JP 11148898 A JP11148898 A JP 11148898A JP H11292977 A JPH11292977 A JP H11292977A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 希釈使用時の剪断安定性に優れた小粒径のア
ミノ変性シリコーン乳化物を簡単な工程で効率よく製造
する。 【解決手段】 下記構造式(1)で表されるアミノ変性
シリコーンと非イオン性界面活性剤との混合物に転相水
を添加して高剪断下で油中水型から水中油型に相転移さ
せ、得られた非流動性のゲル状物に一次混練を行い、次
いで該一次混練物に酸性水溶液を添加して25℃におけ
る粘度が1,000〜1,000万センチポイズの濃厚
ペーストを得た後、二次混練を行い、これに必要に応じ
て希釈水を添加混合することを特徴とするアミノ変性シ
リコーン乳化物の製造方法。 [但し、式中Rはメチル基等、Rはジメチルアミノ
基等、Rはメチル基又は水酸基等を表わし、mは10
≦m≦10,000、nは0.1≦n≦1,000であ
る。] 【効果】 上記方法で得られるアミノ変性シリコーン乳
化物は、繊維処理剤、離型剤、艶出し剤などとして広汎
な産業分野で使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小粒径で安定性に
優れ、繊維処理剤、離型剤、艶出し剤などとして好適な
アミノ変性シリコーン乳化物を簡単な製造工程で効率よ
く製造することができるアミノ変性シリコーン乳化物の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
アミノ変性シリコーンは、繊維処理剤、離型剤、艶出し
剤などとして広汎な産業分野において使用されてきた。
このアミノ変性シリコーンを使用する際は、以前は溶剤
溶液の形態として用いられることもあったが、近年、労
働安全衛生上或いは地球環境への悪影響を避けるために
乳化物で使用されることが一般的となってきた。しかる
に、このアミノ変性シリコーンを乳化物で使用するに
は、安定性、特に希釈使用の際の剪断安定性の向上が必
要とされるため、乳化物の小粒径化が求められていた。
【0003】そこで、この課題を達成するために製造方
法が検討され、例えばアミノ含有基等の極性基を含有す
るオルガノポリシロキサンに不溶性の乳化剤と水を加
え、半透明の油濃厚物を生成させた後、これを水中に迅
速分散する方法(特開昭60−127327号公報)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテルと共に乳化分
散させる方法(特許第2591912号)、アミノ変性
シリコーンをアミノ酸で中和後、乳化分散させる方法
(特開平8−73747号公報)などが提案されてい
る。しかし、上記した製造方法では、いずれの方法を採
用しても満足にアミノ変性シリコーンを小粒径化するこ
とは困難であった。
【0004】また、アミノ変性シリコーン乳化物に酸性
物質を添加し、加熱熟成を行うことで小粒径化を達成で
きることが特公平6−55817号公報に記載されてい
る。
【0005】しかしながら、この方法は、確かにアミノ
変性シリコーン乳化物の小粒径化を達成することは可能
であるが、製造工程時間が長く非効率であるという欠点
があった。このため、安定性が高く、使用性の良好なア
ミノ変性シリコーン乳化物の効率的な製造方法の開発が
待望されていた。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、安定性、特に希釈使用時の剪断安定性に優れた小粒
径のアミノ変性シリコーン乳化物を簡単な工程で効率よ
く製造することができるアミノ変性シリコーン乳化物の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、下記構造式(1)で表されるアミノ変性シリコーン
と非イオン性界面活性剤との混合物に転相水を添加して
高剪断下で油中水型から水中油型に相転移させ、得られ
た非流動性のゲル状物に一次混練を行い、次いでこの一
次混練物に酸性水溶液を添加して25℃における粘度が
1,000〜1,000万センチポイズの濃厚ペースト
を得た後、二次混練を行い、これに必要に応じて希釈水
を添加混合することにより、簡単な工程で短時間にアミ
ノ変性シリコーン乳化物の小粒径化が可能であり、希釈
使用時においても剪断安定性の良好な安定性の高いアミ
ノ変性シリコーン乳化物を工業的に有利に製造できるこ
とを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】
【化2】
【0009】従って、本発明は、上記構造式(1)で表
されるアミノ変性シリコーンと非イオン性界面活性剤と
の混合物に転相水を添加して高剪断下で油中水型から水
中油型に相転移させ、得られた非流動性のゲル状物に一
次混練を行い、次いで該一次混練物に酸性水溶液を添加
して25℃における粘度が1,000〜1,000万セ
ンチポイズの濃厚ペーストを得た後、二次混練を行い、
これに必要に応じて希釈水を添加混合することを特徴と
するアミノ変性シリコーン乳化物の製造方法を提供す
る。
【0010】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のアミノ変性シリコーン乳化物の製造方法に
おいて、原料として用いるアミノ変性シリコーンとして
は、下記平均構造式(1)で表されるものが使用され
る。
【0011】
【化3】
【0012】上記式(1)において、R1は炭素数1〜
20の一価有機基であり、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル
基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアル
ケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基や、
3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−(パーフル
オロブチル)エチル基、2−(パーフルオロヘキシル)
エチル基、2−(パーフルオロオクチル)エチル基等の
ハロゲノアルキル基などが挙げられる。R1としては、
これらの基から選択される1種又は2種以上とすること
ができるが、特に90モル%以上がメチル基であること
が望ましい。
【0013】また、R2は下記式で示される基である。
【0014】
【化4】
【0015】ここで、上記R2基中のR4は炭素数1〜6
の二価アルキレン基であり、例えばメチレン基、ジメチ
レン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメ
チレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられ、これらの中
ではトリメチレン基が望ましい。
【0016】また、R5、R7、R8はそれぞれ水素原子
又は炭素数1〜10の一価有機基であり、例えば水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル
基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアル
ケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基や、こ
れらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子や水
酸基で置換した基、例えば3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基、2−
(パーフルオロヘキシル)エチル基、2−(パーフルオ
ロオクチル)エチル基等のハロゲノアルキル基などが挙
げられ、これらの1種又は2種以上とすることができ
る。なお、これらの中では水素原子が最も望ましいが、
5、R7、R8の少なくとも1つが水素原子の場合、残
りの基の一部又は全部が酸無水物、エポキシ化合物、ア
クリル化合物との反応により得られる一価有機基、例え
ば−COCH3,−CH2CH(OH)CH2OH,−C
2CH(OH)CH2OCH2CH2OHなどの基であっ
てもよい。
【0017】また、R6は炭素数1〜4の二価アルキレ
ン基であり、例えばメチレン基、ジメチレン基、トリメ
チレン基、テトラメチレン基などが挙げられるが、これ
らの中ではジメチレン基が最も望ましい。
【0018】pは0≦p≦6、望ましくは0≦p≦3で
ある。pが6より大きいと工業的に入手が困難で、特性
上も利点が少ない場合がある。
【0019】このようなR2基としては、具体的に下記
のものが例示される。
【0020】
【化5】
【0021】更に、R3は前記のR1もしくはR2と同様
の基又は−OR9である。ここで、R9は水素原子又は炭
素数1〜6のアルキル基であり、例えば水素原子、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基などのアルキル基から選択される1種又は2
種以上のものとすることができる。R3は、これらの中
でもメチル基、水酸基、メトキシ基であることが望まし
い。
【0022】上記式(1)において、mは10≦m≦1
0,000、望ましくは100≦m≦2,000であ
り、mが10より小さいと繊維処理剤、離型剤、艶出し
剤として使用した場合、特性が不十分なものとなり、1
0,000より大きいと高粘度となり乳化が困難とな
る。nは0.1≦n≦1,000、望ましくは1≦n≦
100であり、nが0.1より小さいと特性が不十分な
ものとなり、1,000より大きいと高粘度となり乳化
が困難となる。
【0023】本発明で上記式(1)のアミノ変性シリコ
ーンと混合される非イオン性界面活性剤としては、例え
ばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ソルビタンエステル、グリセリンエステルなどが挙げら
れる。この非イオン性界面活性剤は、HLB値が10〜
14、特に11〜13であることが望ましい。HLB値
が10より小さいと油中水型から水中油型への相転移が
困難となる場合があり、14より大きいと小粒径化が困
難となる場合がある。
【0024】更に、本発明で一次混練後に添加される酸
性水溶液としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、
マロン酸、クエン酸などの有機酸水溶液、塩酸、硫酸、
硝酸などの無機酸水溶液などが挙げられ、これらの中で
はギ酸、酢酸水溶液が望ましい。
【0025】酸性水溶液はアミノ変性シリコーンの窒素
原子に対して0.1〜1.5中和当量、特に0.3〜1
中和当量となるように添加することが望ましい。中和当
量が0.1より小さくても1.5より大きくても小粒径
化が不十分となり、良好な安定性が得られない場合があ
る。
【0026】この酸性水溶液の濃度としては0.1〜1
0%、特に0.5〜5%の範囲であることが適当であ
る。酸性水溶液の濃度が0.1%より小さいと投入量が
多くなりすぎ、また、10%より大きいと投入量が少な
くなり、いずれにしても二次混練時の小粒径化が不十分
となる場合がある。
【0027】この場合、上記酸性水溶液は、工程上は予
め作成した水溶液として投入することが好ましいが、水
を投入した後に引き続いて酸性物質を投入し、実質的に
酸性水溶液を投入したのと同様にしてもよい。
【0028】本発明の製造方法では、上記アミノ変性シ
リコーンと非イオン性界面活性剤の混合物に転相水を添
加して高剪断下で油中水型から水中油型に相転移せしめ
(この場合、高剪断撹拌初期にはW/O型乳化物が生成
するが、引続いてO/W型に転相する)、得られた非流
動性のゲル状物に一次混練を行い、次いでこの一次混練
物に酸性水溶液を添加して25℃において1,000〜
1,000万セイチポイズの濃厚ペーストを得た後、二
次混練を行い、これに必要に応じて希釈水を添加混合す
る。
【0029】ここで、各成分の配合量は、アミノ変性シ
リコーン100重量部に対して、非イオン性界面活性剤
を1〜50重量部、特に5〜20重量部、転相水を1〜
50重量部、特に5〜20重量部、酸性水溶液を10〜
100重量部、特に30〜80重量部とすることが好ま
しい。
【0030】アミノ変性シリコーン100重量部に対し
て、非イオン性界面活性剤が1重量部より少ないと小粒
径化が不十分になる場合があり、50重量部より多くし
ても、それ以上の小粒径化効果が得られず、得られる乳
化物の繊維処理剤、離型剤、艶出し剤としての特性が不
十分となる場合がある。
【0031】また、アミノ変性シリコーン100重量部
に対して、転相水が1重量部より少ないと転相が困難と
なる場合があり、50重量部より多いと転相後の一次乳
化物が流動性のものとなり、高剪断撹拌がしずらくなる
ため二次混練の際の小粒径化が不十分となる場合があ
る。
【0032】アミノ変性シリコーン100重量部に対し
て、酸性水溶液が10重量部より少ないと乳化物の粘度
が高すぎてしまう場合があり、100重量部より多いと
乳化物の粘度が低すぎ、いずれの場合も酸性水溶液添加
後に二次混練時の小粒径化に必要な特定粒径の濃厚ペー
スト状物が得られない場合がある。
【0033】本発明において、上記アミノ変性シリコー
ンと非イオン性界面活性剤との混合物を相転移した後、
一次混練する方法は通常の方法を採用し得、例えば適宜
な乳化機を用い、高剪断下、具体的にはホモミキサーを
用いた場合には1,000〜10,000rpm程度で
混合して相転移後、万能混合機(商品名)、ウルトラミ
キサー(商品名)、プラネタリーミキサー(商品名)、
コンビミックス(商品名)、三本ロールなどの混練機を
用い、10〜1,000rpmで5〜60分間程度の条
件で一次混練することが好ましい。
【0034】更に、一次混練物に酸性水溶液を添加後の
二次混練方法も特に制限されないが、例えばホモミキサ
ーを用いた場合、1,000〜10,000rpmで5
〜30分間程度の混練が好適である。
【0035】本発明において、酸性水溶液を添加して得
られる濃厚ペースト状物は、25℃における粘度が1,
000〜1,000万センチポイズ(cp)、好ましく
は1万〜100万cpの範囲のものであることが必要で
あり、粘度が1,000cpに満たないと小粒径化が不
十分となり、1,000万cpを超えると混練が困難と
なる。
【0036】二次混練終了後は、必要に応じて希釈水を
添加することができる。希釈水の添加量は適宜選定され
る。
【0037】このような本発明の方法によれば、平均粒
径が50〜250nm程度、特に100〜200nm程
度の小粒径のアミノ変性シリコーン乳化物を得ることが
できる。
【0038】本発明方法で得られるアミノ変性シリコー
ン乳化物は、繊維処理剤、離型剤、艶出し剤などの各種
剤型に調製して使用できる。上記剤型に調製する場合、
必要に応じて剤型に応じた任意の添加剤を添加すること
ができ、具体的には各種イオン性界面活性剤、増粘剤、
防腐剤、香料、染料、顔料などが例示される。なお、こ
れら任意成分は本発明の目的を損なわない範囲内で添加
配合することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明のアミノ変性シリコーン乳化物の
製造方法によれば、希釈使用時の剪断安定性に優れた小
粒径のアミノ変性シリコーン乳化物を簡単な工程で効率
よく製造することができる。従って、本発明方法で得ら
れるアミノ変性シリコーン乳化物は、繊維処理剤、離型
剤、艶出し剤などとして広汎な産業分野で使用すること
ができる。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもの
ではない。なお、各例中における粘度は25℃における
値を示したものである。
【0041】[実施例1]下記構造式で表されるアミノ
変性シリコーン(A)150gとポリオキシエチレント
リデシルエーテル(HLB=12.2)25gを500
mlポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーに
より3,000rpmで10分間撹拌混合した。
【0042】
【化6】
【0043】次に、転相水20gを添加し、ホモミキサ
ーにより6,000rpmで撹拌することにより、即座
に転相せしめた。転相物の外観は流動性のない軟ゲル状
であった。この転相物を3L万能混合機5DM−r型
((株)ダルトン製)に移し、自転回転数216rp
m、公転回転数126rpmで20分間一次混練を行っ
た。
【0044】得られた一次混練物を1Lポリエチレン製
ビーカーに移し、0.5%酢酸水100gを添加し、ホ
モミキサーにより4,000rpmで10分間二次混練
を行った。この二次混練物は、ペースト状濃厚物であ
り、粘度を測定したところ、30万センチポイズであっ
た。更に、ホモミキサーを2,000rpmとし、希釈
水205gを注ぎ入れることにより均一な乳白色のアミ
ノ変性シリコーン乳化物を得た。
【0045】得られたアミノ変性シリコーン乳化物の平
均粒径をコールカウンターN4(コールター社製)によ
り測定したところ、150nmであった。この乳化物の
5%水溶液の剪断安定性を下記の方法で評価したとこ
ろ、良好であった。 剪断安定性試験方法 乳化物の5%水溶液500gを1Lポリエチレン製ビー
カーに採取し、ホモミキサーにより6,000rpmで
30分間撹拌した。20時間静置後、水溶液表面を目視
観察し、評価した。評価基準は下記の通りである。 良好:変化なし或いは干渉膜発生 不良:油膜発生或いはクリーミング発生
【0046】[比較例1]上記実施例1と同様の操作に
より一次混練物を得、得られた一次混練物を1Lポリエ
チレン製ビーカーに移し、希釈水304.5g及び酢酸
0.5gを添加し、ホモミキサーにより2,000rp
mで10分間撹拌し、粘度28cpの均一な乳白色のア
ミノ変性シリコーン乳化物を得た。
【0047】得られたアミノ変性シリコーン乳化物の平
均粒径は280nmであり、剪断安定性評価結果は不良
であった。
【0048】[実施例2]ポリオキシエチレントリデシ
ルエーテル(HLB=12.2)25gをポリオキシエ
チレンデシルエーテル(HLB=11.6)25gに、
転相水20gを10gに、希釈水205gを215gに
それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、均一な
乳白色のアミノ変性シリコーン乳化物を得た。その際、
二次混練物の粘度は45万センチポイズであり、得られ
たアミノ変性シリコーン乳化物の平均粒径は180nm
であり、剪断安定性評価結果は良好であった。
【0049】[比較例2]上記実施例2と同様の操作に
より一次混練物を得、得られた一次混練物を1Lポリエ
チレン製ビーカーに移し、希釈水314.5g及び酢酸
0.5gを添加し、ホモミキサーにより2,000rp
mで10分間撹拌し、粘度12cpの均一な乳白色のア
ミノ変性シリコーン乳化物を得た。このものの平均粒径
は310nmであり、剪断安定性評価結果は不良であっ
た。
【0050】[実施例3]アミノ変性シリコーン(A)
150gを下記構造式で表されるアミノ変性シリコーン
(B)150gに、ポリオキシエチレントリデシルエー
テル(HLB=12.2)25gをポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル(HLB=12.4)25g
に、0.5%酢酸水100gを2%酢酸水100gにそ
れぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、均一な乳
白色のアミノ変性シリコーン乳化物を得た。その際、二
次混練物の粘度は8万センチポイズであり、得られたア
ミノ変性シリコーン乳化物の平均粒径は160nmであ
り、剪断安定性評価結果は良好であった。
【0051】
【化7】
【0052】[比較例3]上記実施例3と同様の操作に
より、一次混練物を得、得られた一次混練物を1Lポリ
エチレン製ビーカーに移し、希釈水303g及び酢酸2
gを添加し、ホモミキサーにより2,000rpmで1
0分間撹拌し、粘度20cpの均一な乳白色のアミノ変
性シリコーン乳化物を得た。得られたアミノ変性シリコ
ーン乳化物の平均粒径は340nmであり、剪断安定性
評価結果は不良であった。
【0053】[実施例4]アミノ変性シリコーン(A)
150gを下記構造式で表されるアミノ変性シリコーン
(C)150gに、転相水20gを25gに、0.5%
酢酸水100gを3%ギ酸水溶液80gに、希釈水20
5gを220gにそれぞれ変更した以外は実施例1と同
様にして、均一な乳白色のアミノ変性シリコーン乳化物
を得た。その際、二次混練物の粘度は25万センチポイ
ズであり、得られたアミノ変性シリコーン乳化物の平均
粒径は140nmであり、剪断安定性評価結果は良好で
あった。
【0054】
【化8】
【0055】[比較例4]上記実施例4と同様の操作に
より、一次混練物を得、得られた一次混練物を1Lポリ
エチレン製ビーカーに移し、希釈水302.6g及びギ
酸2.4gを添加し、ホモミキサーにより2,000r
pmで10分間撹拌し、粘度30cpの均一な乳白色の
アミノ変性シリコーン乳化物を得た。得られたアミノ変
性シリコーン乳化物の平均粒径は350nmであり、剪
断安定性評価結果は不良であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)で表されるアミノ変性
    シリコーンと非イオン性界面活性剤との混合物に転相水
    を添加して高剪断下で油中水型から水中油型に相転移さ
    せ、得られた非流動性のゲル状物に一次混練を行い、次
    いで該一次混練物に酸性水溶液を添加して25℃におけ
    る粘度が1,000〜1,000万センチポイズの濃厚
    ペーストを得た後、二次混練を行い、これに必要に応じ
    て希釈水を添加混合することを特徴とするアミノ変性シ
    リコーン乳化物の製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 アミノ変性シリコーン100重量部に対
    して、非イオン性界面活性剤1〜50重量部、転相水1
    〜50重量部、酸性水溶液10〜100重量部を添加す
    る請求項1記載のアミノ変性シリコーン乳化物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 非イオン性界面活性剤としてHLB値が
    10〜14のものを用いる請求項1又は2記載のアミノ
    変性シリコーン乳化物の製造方法。
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