JPH11292749A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤Info
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- JPH11292749A JPH11292749A JP9418998A JP9418998A JPH11292749A JP H11292749 A JPH11292749 A JP H11292749A JP 9418998 A JP9418998 A JP 9418998A JP 9418998 A JP9418998 A JP 9418998A JP H11292749 A JPH11292749 A JP H11292749A
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Abstract
剤特有の着色を抑制し、乳化安定性を向上させ、かつ使
用感に優れた皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 コウジ酸および/またはその誘導体と、
N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボロン−3
−イリデンメチル)アニリニウムメチルサルフェート;
2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸およ
びそのカリウム、ナトリウムまたはトリエタノールアミ
ン塩;3,3’−(1,4−フェニレンジメチリジン)
ビス(7,7−ジメチル−2−オキソ−ビシクロ(2,
2,1)ヘプタン−1−メタン−スルホン酸およびその
塩類;エトキシ化エチル−4−アミノベンゾエート;イソ
ペンチル−4−メトキシ−シンナメート(アイソマー混
合物);α−(2−オキソボロン−3−イリデン)トル
エン−4−スルホン酸およびその塩類;4−イソプロピ
ル−ジベンゾイル−メタン;4−イソプロピルベンジル
サリシレート;からなる群より選ばれた少なくとも1種
の紫外線吸収剤を有効成分とする皮膚外用剤。
Description
るものであって、より詳しくは、コウジ酸および/また
はその誘導体と、特定の紫外線吸収剤の1種または2種
以上を配合することによって、コウジ酸および/または
その誘導体の着色を抑制し、乳化安定性を向上させた、
使用感に優れた皮膚外用剤に関する。
酸およびその誘導体は、色白効果や消炎効果など、種々
の優れた特徴をもつ有用性の高い薬物として知られてお
り、その有用性は、例えば、特開昭55−157509
号公報、特公昭56−18569号公報、特公昭58−
22151号公報、特公昭58−22152号公報、特
公昭58−34446号公報、特公昭60−7961号
公報、特公昭60−9722号公報、特公昭60−10
005号公報、特開昭60−137253号公報、特公
昭61−10447号公報、特公昭61−60801号
公報、特開昭62−5909号公報、特公昭62−38
20号公報、特公昭63−27322号公報、特開平1
−132502号公報および特公平5−30422号公
報等に開示された発明によっても窺い知ることができ
る。
す影響への関心の高まりとともに、紫外線吸収剤に関す
る研究が積極的に進められ、皮膚科学の分野への応用が
続けられている。コウジ酸を利用した製剤においても当
該紫外線吸収剤を有効に利用する試みがなされてきた。
かかる技術を開示するものとして、例えば、特公平4−
46924号公報、特公平6−96509号公報および
特開平2−200622号公報などが例示される。
性に問題があり、製剤中で析出することが多いために、
紫外線吸収剤そのものの効果が充分発揮されず、コウジ
酸の着色が生じるなどの安定性低下の問題へと波及して
いた。また、皮膚外用剤の形態がO/W型エマルジョン
あるいはW/O型エマルジョンの場合には、紫外線吸収
剤の溶解性が水相と油相との乳化バランスにも影響を与
え、経時的な分離が問題となっており、特にこの現象は
コウジ酸自体の着色安定性を考慮した条件(例えば、ノ
ニオン系の界面活性剤を使用し、製剤のpHを4ないし
5に調整する場合)において顕著であった。
が適宜使用されていたが、これを配合することによって
「べたつく」など使用感に悪影響を及ぼすなどの問題が
残り、抜本的な解決方法とは言えないものである。この
ため、本発明者は上記製剤に特定の安定化剤を添加する
ことによってかかる問題の解決を試みた。かかる技術
は、例えば、特開平7−126121号公報、特開平7
−126122号公報および特開平7−126135号
公報等に開示されている。
を総称して単に「コウジ酸類」と呼ぶことがある)は、
それ自体非常に安定性確保の難しい薬物としても知られ
ているが、とりわけ、先に述べたようなO/W型エマル
ジョンまたはW/O型エマルジョンとして製剤化される
際には、処方設計上かなり高度な技術が要求されること
から、使用感に悪い影響を与えず、しかも苛酷な流通過
程に耐え得るコウジ酸類の製剤技術の開発は引き続いて
の課題であった。
解決すべく誠意研究を進めた結果、コウジ酸類配合製剤
に特定の紫外線吸収剤を配合することによって、コウジ
酸類の着色が抑えられ乳化安定性が向上することに加
え、優れた使用感が得られることを見いだし本発明を完
成した。
定の紫外線吸収剤の1種または2種以上を配合すること
により従来のコウジ酸類製剤の持つ上記の問題点を解決
することにあり、特にコウジ酸類の着色を抑制し、乳化
安定性を改善した、使用感に優れた皮膚外用剤を提供す
ることにある。
和性や安全性を優先的に考慮して、紫外線吸収剤の応用
研究を続けた。その結果、意外にも本願発明に使用する
特定の紫外線吸収剤にコウジ酸の着色を抑制しpHを4
ないし5に調整した際のコウジ酸配合クリームや乳液製
剤等の乳化系を安定化する作用があること、また本願発
明に使用する特定の紫外線吸収剤を配合することにより
優れた使用感の外用剤が得られるとの知見を得、この知
見を元に本発明を完成するに至った。
び/またはその誘導体と、下記特定の紫外線吸収剤の1
種または2種以上を配合したことを特徴とする皮膚外用
剤が提供される。本発明において用いられる特定の紫外
線吸収剤とは、N,N,N−トリメチル−4−(2−オ
キソボロン−3−イリデンメチル)アニリニウムメチル
サルフェート;2−フェニルベンズイミダゾール−5−
スルホン酸およびそのカリウム、ナトリウムまたはトリ
エタノールアミン塩;3,3’−(1,4−フェニレン
ジメチリジン)ビス(7,7−ジメチル−2−オキソ−
ビシクロ(2,2,1)ヘプタン−1−メタン−スルホ
ン酸およびその塩類;エトキシ化エチル−4−アミノベ
ンゾエート;イソペンチル−4−メトキシ−シンナメー
ト(アイソマー混合物);α−(2−オキソボロン−3
−イリデン)トルエン−4−スルホン酸およびその塩
類;4−イソプロピル−ジベンゾイル−メタン;4−イソ
プロピルベンジルサリシレート;からなる群より選ばれ
た少なくとも1種の紫外線吸収剤をいう。
るコウジ酸(5−オキシ−2−オキシメチル−γ−ピロ
ン)としては、5−オキシ−2−オキシメチル−γ−ピ
ロンの純品、コウジ酸生産能を有する公知の菌株を培養
して得られるコウジ酸を主成分とする発酵液、該発酵液
の濃縮液、および該発酵液からコウジ酸を抽出して結晶
化したものなどが使用される。
60−10005号公報、特公平1−45472号公
報、特公平3−74229号公報、特公昭58−221
51号公報、特公昭58−22152号公報に開示され
ているコウジ酸のエステル化物およびコウジ酸の2位の
−CH2 OH基に糖類を結合させることによって、コウ
ジ酸分子を安定化させたコウジ酸誘導体など公知のもの
を単独または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
たはその誘導体は、化粧料、医薬部外品として許容し得
るクリームや乳液などの外用の形態で患部に直接塗布す
るなどして使用される。この場合のコウジ酸および/ま
たはその誘導体の配合量は、製剤全体に対して、0.0
01ないし10重量%、好ましくは0.1ないし5重量
%の範囲で配合される。
る、上記特定の紫外線吸収剤は、コウジ酸類と併用され
ることにより、選択的にコウジ酸類配合製剤の着色を抑
制し、乳化安定性を向上させ、かつ皮膚外用剤の使用感
を高めることができる。これら特定の紫外線吸収剤の配
合量は、その種類によって多少異なるが、通常、外用剤
全体に対し0.001ないし10重量%、好ましくは
0.1ないし5重量%である。
知の紫外線吸収剤並びに紫外線散乱剤を適宜配合して効
果の増強を図っても良い。
剤としては、例えば、ベンゾフェノン系のオキシベンゾ
ン、オキシベンゾンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベ
ンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシメトキ
シベンゾフェノンなど、サリチル酸系のサリチル酸エチ
レングリコール、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸
フェニルなど、ウロカニン酸およびウロカニン酸エチ
ル、桂皮酸系のパラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシ
ル、メトキシ桂皮酸オクチルなど、ジベンゾイルメタン
系の4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイ
ルメタンなどやベンゾトリアゾール系の2−(2−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなど
が挙げられ、これらを単独または二種以上を組み合わせ
て使用することができるほか、紫外線吸収能を有する公
知の動・植物エキスを適宜任意に組み合わせることもで
きる。
ン、酸化亜鉛などの一般的に使用可能な粉体類が適宜配
合可能である。
必須成分とする外用剤を、公知の製法によって調製すれ
ば、経時的に安定な乳化製剤を得ることができ、本製剤
中におけるコウジ酸類の着色が抑制された、使用感の良
い皮膚外用剤を提供することができる。
ョンおよびW/O型エマルジョンなどの乳化タイプに制
限されるものではなく、成分の選択によって透明タイプ
の製剤にも同様に適用されるものである。それ以外にも
O/W/O型やW/O/W型などの多層乳化型製剤やマ
イクロカプセル製剤化のための基礎技術として利用して
も良い。
るものであれば特に制限はなく、例えば、パップ剤、プ
ラスター剤、ペースト剤、クリーム、軟膏、エアゾール
剤、乳剤、ローション、乳液、エッセンス、パック、ゲ
ル剤、パウダー、ファンデーション、サンケア、バスソ
ルトなどの医薬品、医薬部外品ならびに化粧品として公
知の形態で幅広く使用に供されるものである。
通常に用いられる種々の公知の有効成分、例えば、塩化
カルプロニウム、セファランチン、ビタミンE、ビタミ
ンEニコチネート、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニ
コチン酸ベンジル、ショウキョウチンキ、トウガラシチ
ンキなどの末梢血管拡張剤、カンフル、メントール、ハ
ッカ油などの清涼剤、ヒノキチオール、塩化ベンザルコ
ニウム、ウンデシレン酸などの抗菌剤、副腎皮質ホルモ
ン、ε−アミノカプロン酸、塩化リゾチーム、グリチル
リチン、アラントインなどの消炎剤、アスコルビン酸、
アルブチンなどの色白剤、胎盤抽出物、甘草抽出物、紫
根エキス、乳酸菌培養抽出物などの動物・植物・微生物
由来の各種抽出物などを本発明の目的を損なわない範囲
で、その時々の目的に応じて適宜添加して使用すること
ができる。
には公知の有効成分に加え、油脂類などの基剤成分のほ
か、必要に応じて公知の保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、
キレート剤、pH調製剤、香料、着色剤など種々の添加
剤を本発明の目的を損なわない範囲で併用することがで
きる。
明するが、これらの開示は本発明の好適な態様を示すも
のであって、本発明を何ら限定するものではない。
ーム製剤(pH約4.5)を調製した。これを4オンス
ローソク瓶に充填後、紫外線を照射しながら、50℃の
過酷な温度条件で2ケ月間保存した。2ケ月後、色差
(ΔE)を測定した(色差計:日本電色工業Z−100
1DP使用)。その際、外観変化(紫外線吸収剤の析出
の有無、乳化安定性)の観察、使用感の評価も行った。
に、本発明の製剤は、紫外線吸収剤の析出もなく、乳化
安定性も極めて良好であった。また、製剤中におけるコ
ウジ酸類の着色もなく安定で、使用感も良好であること
が判った。また、表3に示したように、公知の紫外線吸
収剤および紫外線散乱剤を併用することにより上記効果
を増強できることもわかった。
処方例中、「適量」とは、全体で100重量%になる割
合を意味する。
いし表3に示したのと同様に、本発明の目的において満
足する効果を有する製剤であることが確認された。
はその誘導体に特定の紫外線吸収剤の1種または2種以
上を配合することによって、コウジ酸類の着色を抑制
し、乳化安定性を向上した使用感に優れた皮膚外用剤が
提供できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 コウジ酸および/またはその誘導体と、 N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボロン−3
−イリデンメチル)アニリニウムメチルサルフェート;
2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸およ
びそのカリウム、ナトリウムまたはトリエタノールアミ
ン塩;3,3’−(1,4−フェニレンジメチリジン)
ビス(7,7−ジメチル−2−オキソ−ビシクロ(2,
2,1)ヘプタン−1−メタン−スルホン酸およびその
塩類;エトキシ化エチル−4−アミノベンゾエート;イソ
ペンチル−4−メトキシ−シンナメート(アイソマー混
合物);α−(2−オキソボロン−3−イリデン)トル
エン−4−スルホン酸およびその塩類;4−イソプロピ
ル−ジベンゾイル−メタン;4−イソプロピルベンジル
サリシレート;からなる群より選ばれた少なくとも1種
の紫外線吸収剤を有効成分とすることを特徴とする皮膚
外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9418998A JPH11292749A (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9418998A JPH11292749A (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 皮膚外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11292749A true JPH11292749A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14103369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9418998A Pending JPH11292749A (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11292749A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007308515A (ja) * | 2001-03-23 | 2007-11-29 | Rohto Pharmaceut Co Ltd | アスコルビン酸を含有する外皮用組成物 |
-
1998
- 1998-04-07 JP JP9418998A patent/JPH11292749A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007308515A (ja) * | 2001-03-23 | 2007-11-29 | Rohto Pharmaceut Co Ltd | アスコルビン酸を含有する外皮用組成物 |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051020 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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Effective date: 20051101 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20060104 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060207 |