JPH11292449A - 乗客コンベアの運転方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、簡便で安価な装置で乗客コン
ベアの運転方向に逆行する乗客に警報を発することによ
って、乗客が乗客コンベアの運転方向に逆行することを
防止し、乗客の安全を確保することにある。 【解決手段】乗客コンベア１の上下部の出入口に、上部
センサ３ａ，３ｂおよび、下部センサ４ａ，４ｂに取り
付け、乗客乗り込み口の天井部にスピーカ５，６を設置
して上部，下部それぞれ独立して進入方向の決定，混雑
の検出，逆進入の検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベアの運
転方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明に近い公知例として、例えば実願
昭63−169584号公報に開示しているように、乗客コンベ
アの入口，出口部に設置したセンサで乗客の進入方向を
検知して、乗客コンベアを乗客の進行方向に合わせて起
動し、乗客コンベア起動後は乗客コンベアを利用中の乗
客を出口側のセンサで検出するまで乗客コンベアの運転
方向と逆方向の利用者を検出しても乗客コンベアの運転
方向を逆転させない運転を行うものがあった。

【０００３】また、特願平5−319762 号出願（参照）の
ように乗客を画像で認識し、画像データの進行方向と、
乗客コンベアの運転方向を比較し、乗客の画像データ進
行方向と乗客コンベアの運転方向が異なる場合に異常を
検出する乗客異常検出装置があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術、実願昭63
−169584号出願（参照）は、乗客の進入方向によって乗
客コンベアの運転方向を制御し、乗客コンベア起動後
は、利用中の乗客が乗客コンベアから降りるまで、利用
者の進入方向よりも乗客コンベアの運転方向を優先させ
る運転を行っていた。

【０００５】この運転方法は乗客コンベア利用者の利便
性向上を目的に、乗客コンベアの運転方向を制御するも
のであるため、故意に乗客コンベアの進行方向と逆方向
に進入することを防止することについては考慮されてい
なかった。

【０００６】また、特願平5−319762 号出願（参照）は
乗客が故意に乗客コンベアの進行方向と異なる方向に移
動したことを検出することを目的とした技術ではある
が、混雑時にも検出を有効にするために、乗客を画像で
認識し、その移動方向を逐次乗客コンベアの運転方向を
比較するため、非常に複雑で高価な装置を装備する必要
があった。

【０００７】本発明の目的は、簡便で安価な装置で乗客
コンベアの運転方向に逆行する乗客に警報を発すること
によって、乗客が乗客コンベアの運転方向に逆行するこ
とを防止し、乗客の安全を確保することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題は、乗客コンベ
アが混雑した状態では、正常な乗客コンベアを利用した
乗客が、故意に逆方向から進入しようとする乗客の進路
を妨げること着目し、乗客コンベアが混雑した場合は逆
進入検出機能を無効にすることによって、乗客コンベア
にセンサ，報知器を装備し、乗客コンベアの運転方向
と、乗客の進入方向を比較する手段、及び、乗客コンベ
アが混雑している場合は逆進入検出を無効にする手段を
設けて、閑散時のみ乗客コンベアの運転方向と乗客の進
入方向が異なる場合に報知器で発報することにより達成
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例について述
べる。

【００１０】図１は機器の配置図を示す。１は乗客コン
ベア、２は踏段、３ａ，３ｂは上部センサ、４ａ，４ｂ
は下部センサ、５，６はスピーカを示す。乗客コンベア
１の上下部の出入口に、上部センサ３ａ，３ｂおよび、
下部センサ４ａ，４ｂに取り付け、乗客乗り込み口の天
井部にスピーカ５，６を設置する。

【００１１】図２は装置のブロック図を示した図であ
る。７，８は進入方向設定回路、９，１１は混雑検出回
路、１０，１２は逆進入検出回路、１３は放送装置、１
４は運転方向信号を示す。図に示すとおり、上部，下部
それぞれ独立して進入方向の決定，混雑の検出，逆進入
の検出を行う。

【００１２】図３は下部側検出回路の動作を表したフロ
ーチャートである。

【００１３】乗客コンベアを起動１５すると、乗客コン
ベアの運転方向信号により運転方向を決定し１４，上昇
運転の場合はセンサ１，センサ２の順に検出を正常と設
定する１６。

【００１４】下降運転の場合はセンサ２，センサ１の順
に検出を正常と設定する１７。

【００１５】乗客コンベアが運転中１８は、乗客が正常
に乗客コンベアに進入したことを検出すると１９，一定
時間正常に乗客の検出したことを保持する２０。乗客が
乗客コンベアの進行方向と逆の方向に進入したことを検
出した場合１９は、放送装置１３，スピーカ５，６によ
り警告を放送する２１，乗客コンベアが停止した場合は
１８，センサの機能も停止する。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、簡便で安価な装備によ
り乗客が乗客コンベアの運転方向と逆方向に進入したこ
とを検出し警報を発して注意を促すことにより、不安全
な行為を防止し、乗客の安全を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例である乗客コンベアにおける機
器を配置した側面図。

【図２】図１の乗客コンベアにおけるブロック図。

【図３】本発明の乗客コンベアにおけるフローチャー
ト。

【符号の説明】

１…乗客コンベア、２…踏段、３ａ，３ｂ…上部セン
サ、４ａ，４ｂ…下部センサ、５，６…スピーカを示
す、７，８…進入方向設定回路、９，１１…混雑検出回
路、１０，１２…逆進入検出回路、１３…放送装置、１
４…運転方向信号。

フロントページの続き (72)発明者 武市 京子 茨城県ひたちなか市堀口832番地の２ 日 立エレベータエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 千葉 久生 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】乗客コンベアにセンサと報知器を設置し、
   センサの検出順によって乗客の進行方向を検知し、乗客
   が乗客コンベアの運転方向と逆方向に進行した場合は報
   知器によって、乗客コンベアの運転方向と逆方向に進行
   している乗客に対し注意を促すことを特徴とした乗客コ
   ンベアの運転方法。
2. 【請求項２】請求項１の乗客コンベアの運転方法におい
   て、乗客が乗客コンベアの運転方向と同方向に進行して
   いることを検出した場合は、一定の時間乗客進行方向の
   検出したことを保持し、その間は逆進入検出を無効にす
   ることを特徴とした乗客コンベアの運転方法。
3. 【請求項３】請求項２の乗客コンベアの運転方法におい
   て、センサを入口，出口部に装備したことを特徴とした
   乗客コンベアの運転方法。