JPH11292282A - 粉粒体気力輸送装置 - Google Patents

粉粒体気力輸送装置

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JPH11292282A
JPH11292282A JP10098784A JP9878498A JPH11292282A JP H11292282 A JPH11292282 A JP H11292282A JP 10098784 A JP10098784 A JP 10098784A JP 9878498 A JP9878498 A JP 9878498A JP H11292282 A JPH11292282 A JP H11292282A
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治基 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】噴流の動圧を輸送動力源とする粉粒体気力輸送
装置において、その噴流の特性を効果的に利用し、圧力
損失が少なく、また、微粉成分の歩留まりがよく、回収
のし易い排気フィルタを可能とする粉粒体気力輸送装置
を提供する。 【解決手段】粉粒体気力輸送装置1は、噴流の動圧を輸
送動力源とするもので、輸送元から輸送先への間の輸送
管3に加え、輸送先から輸送元へ輸送空気を還流させる
還流管5を設け、その還流管又は輸送元の適所に、噴流
生成のために供給された過剰空気分のみを排気する排気
口7を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、噴流の動圧を輸送
動力源とする粉粒体気力輸送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック成形品の射出成形機などで
は、供給される原材料を一時貯蔵するための材料ホッパ
が、その上部に設けられているが、このような材料ホッ
パに、原材料であるプラスチックペレットなどの粉粒体
を供給するのに、噴流の動圧を輸送動力源とする粉粒体
気力輸送装置が用いられている。
【0003】図3は、噴流の動圧を輸送動力源とする噴
流手段の輸送原理を説明する概念図である。この噴流手
段120は、ノズル121、フィーダ122、デフュー
ザ123で構成されている。ノズル121から、高圧空
気を噴出させると、その噴流に引かれて周囲の空気がデ
フューザ123の方へ流れるため、フィーダ122の部
分が低圧になり、これを利用してフィーダ122にある
粉粒体などの材料を吸い込み輸送する。輸送に必要な圧
力は、ノズル121から噴出する空気の運動エネルギー
の一部であって、これが粉粒体などの材料を加速し、さ
らにデフューザ123で輸送に必要な圧力に変わる。
【0004】このようなノズル121からの空気の噴出
速度は、音速が限界であるため、デフューザ123にお
ける圧力上昇にも限界があり、粉粒体などの材料と輸送
空気との混合比や輸送距離が制限され、比較的短距離の
軽輸送にしか利用できない。しかし、機械的な駆動部分
を有しない、輸送先に一定の圧力があっても輸送可能で
ある点などから、プラスチックペレットなどの粉粒体の
短距離の気力輸送には、好適に用いられている。
【0005】粉粒体の気力輸送に、噴流の動圧を輸送動
力源として用いる場合の条件は以下の通りである。 a)噴流を発生させるために必要な圧力は、一般に用い
られている空気圧縮機で発生できるものでよく、ゲージ
圧力で、10〜500kPaである。この時に、発生す
る噴流の速度は、音速の0.3倍から1倍の速度に達す
る。
【0006】b)噴流の噴出する部分の断面積は、輸送
管断面積の1/10以下が望ましい。例えば、図3にお
いて、ノズル121の先端内径をDn、輸送管の内径を
Duとすると、 πDn2/4 < (πDu2/4)/10 → Dn
< Du/√10 とするのがよい。
【0007】c)噴流は、図3のように管軸中心から、
噴出させてもよいし、または、管壁から噴出させてもよ
い。 d)供給される噴流の空気量は、大気圧換算で、輸送管
を流れる空気の空気量より必ず少なくなる。通常、噴流
の空気量は、輸送管内の輸送空気量の1/2〜1/10
となる。
【0008】つまり、式で表すと、噴流空気量をQ1、
輸送空気量をQ3として、 Q1 = Q3/2 〜 Q3/10 (式1) という関係が成り立つ。なお、ここでの説明では、単
に、空気量というときは、大気圧換算したものをいう。
図4は、このような噴流手段を用いた従来の粉粒体気力
輸送装置の一例を示す概略構成図である。
【0009】この粉粒体気力輸送装置110は、上述し
たような噴流手段120と、輸送管130、射出成形機
Aにもうけられた輸送先材料ホッパ140、粉粒体mを
捕集した後の輸送空気を排気する排気口150と、その
排気口150に設けられた排気フィルタ160、輸送元
材料タンク170、そのタンク170の大気への開口部
に設けられた吸気フィルタ180から構成される。
【0010】粉粒体気力輸送装置110において、輸送
元材料タンク170に貯蔵された粉粒体mは、噴流手段
120によって噴出される高圧の噴流空気(空気量:Q
1)によって、大気から吸気フィルタ180を介して取
り込まれた清浄な伴送空気(空気量:Q2)と共に吸引
され、噴流空気と伴送空気を合わせた輸送空気(空気
量:Q3)によって、輸送先の材料ホッパ140まで輸
送される。
【0011】材料ホッパ140では、適当な捕集手段
(不図示)によって、あるいは、特別な捕集手段なし
に、粉粒体mのみが、材料ホッパ140に供給され、輸
送空気は、排気口150から排気され、排気フィルタ1
60において、粉粒体mに含まれる微粉成分(不図示)
を捕集した後に、外気に排気しており、排気空気量Q4
は、輸送空気量Q3と等しくなる。
【0012】この微粉成分は、プラスチックなどの射出
成形機に供給される原料である粉粒体に、強化材や熱安
定剤などの添加成分として付加されているもので、これ
も原料として不可欠のものである。しかし、気力輸送を
用いる場合、これら微粉成分は、排気に含まれて浮遊す
るので、回収して再利用するため、また、外気にそのま
ま排出するのは好ましくないこともあって、排気フィル
タ160で捕集するものである。したがって、この排気
で捕集される微粉成分を見越して、当初から供給する粉
粒体の微粉成分の量を設定している。
【0013】ところで、噴流空気量Q1、伴送空気量Q
2、輸送空気量Q3、排気空気量Q4の間には、以下の
ような関係がある。 Q3=Q1+Q2 (式2) Q4=Q3=Q1+Q2 (式3)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の粉
粒体気力輸送装置では、輸送空気量Q3を全量排気して
いたが、この排気空気には、まだ、次の輸送に利用し得
る圧力を残存させているので、省エネルギーの点から、
その有効利用が望まれていた。また、全量排気している
ので、排気空気量Q4が輸送空気量Q3と等しくなり、
それを排気フィルタ160で濾過するため、対象空気量
に従って、フィルタ160も大きくする必要があった
し、全量排気に伴う余分の微粉成分の追加量もそれに見
合った多い量となっていた。
【0015】さらに、排気フィルタ160は、輸送先の
排気部に設けられ、この位置は、射出成形機Aの上に設
けられた材料ホッパ140の上部となり、高い位置とな
るので、フィルタのメンテナンスが困難であり、捕集し
た微粉成分の回収、再利用の支障ともなっていた。本発
明は、噴流の動圧を輸送動力源とする粉粒体気力輸送装
置において、その噴流の特性を効果的に利用し、圧力損
失が少なく、また、微粉成分の歩留まりがよく、回収の
し易い排気フィルタを可能とする粉粒体気力輸送装置を
提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の粉粒体
気力輸送装置は、噴流の動圧を輸送動力源とするもの
で、輸送元から輸送先への間の輸送管に加え、輸送先か
ら輸送元へ輸送空気を還流させる還流管を設け、その還
流管又は輸送元の適所に、噴流生成のために供給された
過剰空気分のみを排気する排気口を設けたことを特徴と
する。
【0017】従来は、輸送先で粉粒体を捕集した後は、
輸送先で輸送空気を全量排気し、その排気空気を濾過し
ていた。このときの排気空気量は、噴流生成のために供
給される噴流空気量と、それに伴う伴送空気量との合計
である。この排気空気は、また、一定の利用し得る圧力
を残存させているが、従来は、敢えて、その再利用を考
慮せず、全量を排気していた。また、この噴流空気と伴
送空気からなる輸送空気は、輸送先で大気に排出され、
一方、輸送元では、噴流空気は外部から強制的に供給さ
れ、伴送空気は、噴流空気の吸引力により外気から吸気
しており、輸送空気の流れは、輸送元から輸送先への一
方向であった。
【0018】この発明は、この全量排気を見直し、その
排気空気を輸送元に還流させるようにして、その排気空
気に残存する圧力を積極的に、次の噴流輸送に有効利用
し、全体として省エネルギーを図るものである。ただ
し、主として、噴流空気量に相当する供給された過剰空
気分のみは、適宜排出しないと、この還流型式の閉鎖管
路系の内部圧力が上昇し、噴流効果が生成されないの
で、過剰空気分のみを排気するようにする。しかし、噴
流を利用する場合、従来例のd)で説明したように、噴
流空気量は輸送空気量の1/2〜1/10となり、噴流
空気量にほぼ等しくなる排気空気量も、従来に比べ、1
/2〜1/10となり、省エネルギー効果が大きい。
【0019】このように、排気空気を輸送元に還流させ
ると、噴流による輸送ができないように思われるが、発
明者は、実験により、十分、粉粒体を輸送できることを
確かめている。また、輸送管と還流管とで閉鎖管路系を
形成するので、排気口を設ける位置が、輸送先に限られ
ず、機器設計の自由度が増す。
【0020】請求項2に記載の粉粒体気力輸送装置は、
請求項1において、前記排気口は、前記輸送元、前記輸
送管、前記輸送先、前記還流管で形成される管路系の内
圧を自動調整する内圧調整手段であることを特徴とす
る。請求項1においては、排気口は排気だけを考慮した
ものであるが、ここでは、排気だけでなく、閉鎖系の内
圧が、大気圧に対して負圧になった場合には、大気から
吸気する場合も考慮して、内圧調整手段としたものであ
る。
【0021】請求項3に記載の粉粒体気力輸送装置は、
請求項1または2のいずれかにおいて、前記排気口は、
輸送元に設けられ、更に、排気から微粉成分を捕集する
フィルタを有していることを特徴とする。プラスチック
などの射出成形機に供給される原料である粉粒体には、
添加物として微粉成分も含まれており、これらも原料と
して不可欠のものである。しかし、気力輸送を用いる場
合、これら微粉成分は、排気空気にふくまれて浮遊する
ので、回収して再利用するために、また、外気にそのま
ま排出するのは好ましくないこともあり、フィルタで捕
集している。また、この排気空気から捕集される微粉成
分を見越して、当初から供給する粉粒体の微粉成分の量
を設定している。
【0022】従来、輸送後の空気を全量排気していたの
で、フィルタもそれに見合った大きさのものとしなけれ
ばならなかったし、全量排気に伴う余分の微粉成分の追
加量もそれに見合ったものとなっていた。また、輸送先
は、通常、粉粒体などの処理装置に材料を自然落下で供
給するホッパの上部であり、一般に高所にあり、その場
所に排気のフィルタを設けると、装置全体の高さが高く
なり、設置場所の高さを確保する必要もあった。さら
に、濾過した微粉成分を再利用とする場合、高所での回
収作業となるので、作業が困難で、再利用を妨げてい
た。
【0023】本発明では、まず、全量排気せず、過剰空
気分のみを排気するので、フィルタも小型化でき、粉粒
体に含ませるべき微粉成分も少なくて済む。また、排気
口を輸送元に設けると、捕集した有効成分である微粉成
分の回収、再利用に便利である。請求項4に記載の粉粒
体気力輸送装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記還流管の先端を、輸送元材料タンク内の吸出口付近
に開口させていることを特徴とする。
【0024】還流空気の圧力を、再利用するのに、ちょ
うどよい位置に管路開口部を設け、効率的に残存圧力を
利用できる。請求項5に記載の粉粒体気力輸送装置は、
請求項3において、前記還流管の先端を、輸送元材料タ
ンク内の排気口付近と吸出口付近に分配して開口させ、
それぞれの開口部からの還流空気の吐出割合を調整可能
にしていることを特徴とする。
【0025】還流空気の内、排出すべき過剰空気分を排
気口付近に、残存圧力を再利用すべき分を吸出口付近
に、調整可能に吐出させることができるので、全量吸出
口付近に吐出させる請求項4に比べ、過剰空気分が蓄積
された粉粒体の間を通過して余分に、微粉成分を伴うこ
とがない。また、最適の吐出割合に調整できるので、よ
り、有効な残存圧力の再利用ができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の粉粒体気
力輸送装置の一例の全体構成を示す概略構成図、図2
は、その要部の詳細を示す外観正面図である。この粉粒
体気力輸送装置1は、従来例と同様な噴流手段2と、輸
送管3、射出成形機Aにもうけられ、粉粒体捕集手段
(不図示)を有する輸送先材料ホッパ4、粉粒体捕集後
の輸送空気を輸送元へ還流させる還流管5、輸送元材料
タンク6、そのタンク6の上部に設けられた排気口7、
その排気口7からの排気から微粉成分などを捕集する排
気フィルタ8から構成されている。それぞれの部分につ
いて、従来例と同様のものについては、詳しい説明は省
略し、相違する部分についてのみ、詳しく説明する。
【0027】噴流手段2は、従来例で説明した噴流手段
120と同様な構成のものであるが、噴流の動圧を輸送
動力源とするものであれば、どのようなものであっても
よい。例えば、図3で説明したようなノズルを管軸中心
部に設けるものでなく、管の内周壁面に管軸方向に一定
角度に傾斜させてノズルを数箇所もうけ、管軸を中心と
するスパイラル噴流を生成するような方式のものであっ
てもよい。
【0028】輸送先材料ホッパ4は、従来例に比べ、そ
れ自身には、粉粒体m捕集後の輸送空気を排出する排出
口や、排気フィルタを設けず、その輸送空気を輸送元材
料タンク6に還流する還流管5を設けている点が相違す
る。還流管5は、輸送先材料ホッパ4から伸び出して輸
送元材料タンク6に達し、さらに伸びて、輸送元材料タ
ンク6内で、調整弁53を介して、吸出口64付近に開
口している還流開口52まで達している。調整弁53に
は分岐が設けられ、その分岐は、タンク6内の上部で、
排気口7付近に開口する排気開口51に達している。調
整弁53には、連接棒54が設けられ、この連接棒54
の先端は、タンク6の外部に伸び出しており、その先端
には調整弁53の分配を調整する調整レバー55が設け
られている。
【0029】輸送元材料タンク6は、図2で詳しく示し
ているように、架台61、タンク本体62、タンク蓋6
3、吸出口64、点検蓋65で構成されている。架台6
1は、タンク本体62などを支えるもので、下部にはキ
ャスタ66が設けられ、タンク6全体を、希望の位置に
移動させることができる。タンク本体62とタンク蓋6
3は、ステンレス鋼など、その内部に充填する粉粒体に
悪影響を与えず、かつ、構造体として、充填材料を支持
しえる強度を有した材料で製されおり、タンク蓋63は
タンク本体62を密閉することができる。
【0030】吸出口64は、タンク本体62の下部に設
けられ、タンク本体62と同じ材料で製された筒状体
で、その下部から斜め上方に伸び、その端部には噴流手
段2が設けられている。噴流手段2によって、噴流が供
給されると、この吸出口64付近に負圧が生じ、それに
伴い、タンク本体62の吸出口64付近の粉粒体mと還
流空気のうち必要な量が伴送空気として吸い出され、輸
送管3に送りこまれる。点検蓋65は、タンク本体62
の下部開口を密閉するためのもので、通常は密閉状態で
あるが、吸出口64付近を点検するために、取り外すこ
とができるようになっている。
【0031】このタンク本体62には、先に説明したよ
うに、タンク蓋63を貫通して、還流管5が入り込んで
いるが、この実施例では、還流管5の主要部は、フレキ
シブルチューブで構成され、その端部が、このタンク蓋
63に突設されている継手部56に嵌まり込むようにな
っている。排気口7は、タンク蓋63に設けられ、その
出口側には、その排気から微粉成分を捕集する排気フィ
ルタ8が設けられている。
【0032】このような構成の粉粒体気力輸送装置1に
おいては、粉粒体mの気力輸送は以下のように行われ
る。輸送元材料タンク6に貯蔵された粉粒体mは、噴流
手段2によって噴出される高圧の噴流空気(空気量:Q
1)によって、還流管5によって還流された還流空気か
ら分配吸引された伴送空気(空気量:Q2)と共に吸引
され、噴流空気と伴送空気を合わせた輸送空気(空気
量:Q3)によって、輸送先材料ホッパ4まで輸送され
る。
【0033】材料ホッパ4では、適当な捕集手段によっ
て、あるいは、特別な捕集手段なしに、粉粒体mのみ
が、材料ホッパ4に捕集、供給され、粉粒体m捕集後の
輸送空気(空気量:Q3)は、微粉成分を含んだまま、
還流管5によって、還流空気(空気量:Q3)として、
輸送元材料タンク6に還流され、このうち、空気量Q2
は、伴送空気として、その残存圧力とともに再利用さ
れ、その残りは、排気空気(空気量:Q5)として、排
気口7より、排気フィルタ8で微粉成分(不図示)を捕
集した後に、外気に排気される。
【0034】したがって、この粉粒体気力輸送装置1に
おいては、噴流空気量Q1、伴送空気量Q2、輸送空気
量Q3、排気空気量Q5の間には、以下のような関係が
ある。 Q3=Q1+Q2 (式4) Q5=Q3−Q2=Q1 (式5) この式より解るように、従来例の排気空気量Q4(式
3)に比べ、本発明における排気空気量Q5は、伴送空
気量Q2の分だけ、少なくなっている。つまり、伴送空
気量Q2は、次の伴送空気として、その残存圧力ととも
に、再利用されており、従来そのまま排気されていた伴
送空気量Q2が有効利用され、省エネルギーが図られて
いる。
【0035】また、式5に示すように、本発明における
排気空気量Q5は、噴流空気量Q1に等しく、これは、
従来例の排気空気量Q4(=Q3)の1/2から1/1
0となっている。したがって、上記の省エネルギー効果
も大きく、この点は、式1に示されているように、噴流
空気量Q1は、輸送空気量Q3に対して、かなり少なく
でも、十分に輸送効果をもつという、噴流の動圧を輸送
動力源として用いる噴流手段の特性を巧みに利用したも
のである。
【0036】さらに、排気空気量Q5が、従来例の排気
空気量Q4に比べて、大幅に小さくなるので、その排気
空気を対象とする排気フィルタ8も、従来の排気フィル
タ160に比べ、大幅に小さくすることができ、装置を
小型化することができるとともに、排気空気から回収す
べき微粉成分の量も少なくなり、その分、前もって粉粒
体mに含むべき微粉成分の追加量も少なくて済み、材料
の歩留まりが向上する。
【0037】また、排気フィルタ8は、輸送元材料タン
ク6の上部に設けられているので、その設置位置は低
く、捕集された微粉成分を簡単に回収し、再利用するこ
とができる。さらに、ここでは、取り扱いの点より、排
気口7と排気フィルタ8が輸送元材料タンク6に設置さ
れている場合を示したが、他の条件の要請があれば、排
気口と排気フィルタは、還流管と輸送元のどの部分に設
けてもよく、条件に合わせた設置をすることができ、装
置設計の自由度が増す。
【0038】また、ここでは、排気口7は、輸送元材料
タンク6、輸送管3、輸送先材料ホッパ4、還流管5な
どで構成される管路系の内圧が、外部から供給される噴
流空気の影響によって、大気圧より高くなることを前提
として、内部の圧力、つまり、過剰空気を外気へ排気す
るものとして捕らえている。しかし、部分的、あるい
は、状況によっては、この排気口7は、上記管路系の内
圧が大気圧に対して負圧になる場合には、外気から必要
に応じて、伴送空気を吸引する働きをするものでもあ
る。つまり、この排気口7は、内圧調整手段として機能
しているものである。
【0039】こうして、上記管路系の内圧が、正圧の場
合はもちろん、負圧となる場合でも、内圧調整手段とし
て機能する排気口7を設けることによって、噴流手段の
正常な働きを保証することができる。また、外気を吸入
する場合には、排気フィルタ8は、外気の粉塵などを捕
集して、管路系に侵入することを防止する役割を果た
し、かつ、排気時に捕集した微粉成分は、粉粒体mへ逆
流して、再利用される。
【0040】還流管5のタンク6の内部の部分に設けら
れた調整弁53は、調整レバー55をタンク6の外部か
ら調整することによって、還流空気(空気量:Q3)の
全量を吸出口64付近の還流開口52に吐出させること
ができる。この場合に、その還流空気量Q3のうち必要
量が、伴送空気(空気量:Q2)として噴流空気に伴っ
て吸引され、輸送管3に送りこまれる。残余の空気量、
つまり、Q3−Q2=Q1は、排気口より排気される
が、この場合、その残余空気は、タンク6の下部から、
貯留された粉粒体mの間を通過した後に、上部に達し、
排気口7から排気される。これは、排気開口51や調整
弁53を設けず、単純に、還流管5の先端を吸出口64
付近に開口させた場合に相当するが、このようにする
と、単純な構造で、還流空気の有効利用ができる。
【0041】一方、調整弁53を調整して、丁度、伴送
空気として必要な量Q3が、還流開口52に、排気空気
量Q5(=Q1)が、排気開口51に分配されるように
すると、排気空気は、紛粒体mの間を通過することな
く、直接、排気口7に向うので、紛粒体mに含まれてい
る微粉成分を伴って、排気することがなく、余分の微粉
成分が不必要に排気フィルタ8に捕集されることがな
い。また、状況に合わせて、還流開口52、排気開口5
1に分配される還流空気を調整することができる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、請求
項1に記載の粉粒体気力輸送装置によれば、噴流の動圧
を輸送動力源とするもので、輸送元から輸送先への間の
輸送管に加え、輸送先から輸送元へ輸送空気を還流させ
る還流管を設け、その還流管又は輸送元の適所に、噴流
生成のために供給された過剰空気分のみを排気する排気
口を設けているので、従来、見過ごされていた排気空気
に残存する圧力を積極的に、次の噴流輸送に有効利用で
き、全体として省エネルギーを図ることができる。ま
た、輸送管と還流管で閉鎖管路系を形成するので、排気
口を設ける位置が、輸送先に限られず、機器設計の自由
度が増す。
【0043】請求項2に記載の粉粒体気力輸送装置によ
れば、前記排気口は、前記輸送元、前記輸送管、前記輸
送先、前記還流管で形成される管路系の内圧を自動調整
する内圧調整手段であるので、排気口が、排気だけでな
く、必要に応じて吸気も行うことができるので、管路系
が大気圧に対して、正圧あるいは負圧のいずれになる場
合でも、噴流作用が好適に発揮される。
【0044】請求項3に記載の粉粒体気力輸送装置によ
れば、前記排気口は、輸送元に設けられ、更に、排気か
ら微粉成分を捕集するフィルタを有しており、全量排気
せず、過剰空気分のみを排気するので、フィルタも小型
化でき、粉粒体に含ませるべき微粉成分も少なくて済
み、材料の歩留まりが向上する。また、排気口が輸送元
にあり、低い位置にあるので、捕集した有効成分である
微粉成分の回収、再利用に便利である。
【0045】請求項4に記載の粉粒体気力輸送装置によ
れば、還流管の先端を、輸送元材料タンク内の吸出口付
近に開口させているので、簡単な構造で、効率的に還流
空気の残存圧力を利用できる。請求項5に記載の粉粒体
気力輸送装置によれば、還流管の先端を、輸送元材料タ
ンク内の排気口付近と吸出口付近に分配して開口させ、
それぞれの開口部からの還流空気の吐出割合を調整可能
にしているので、過剰空気分が蓄積された粉粒体の間を
通過して余分に微粉成分を伴うことがなく、また、最適
の分配に調整できるので、より、有効な残存圧力の再利
用ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体気力輸送装置の一例の全体構成
を示す概略構成図
【図2】本発明の粉粒体気力輸送装置の一例の要部の詳
細を示す外観正面図
【図3】噴流の動圧を輸送動力源とする噴流手段の輸送
原理を説明する概念図
【図4】噴流手段を用いた従来の粉粒体気力輸送装置の
一例を示す概略構成図
【符号の説明】
A 射出成形機 m 粉粒体 1 粉粒体気力輸送装置 2 噴流手段 3 輸送管 4 輸送先材料ホッパ 5 還流管 51 排気開口 52 還流開口 53 調整弁 6 輸送元材料タンク 61 架台 62 タンク本体 63 タンク蓋 64 吸出口 65 点検蓋 66 キャスタ 7 排気口 8 排気フィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴流の動圧を輸送動力源とする粉粒体気力
    輸送装置であって、 輸送元から輸送先への間の輸送管に加え、輸送先から輸
    送元へ輸送空気を還流させる還流管を設け、 その還流管又は輸送元の適所に、噴流生成のために供給
    された過剰空気分のみを排気する排気口を設けたことを
    特徴とする粉粒体気力輸送装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記排気口は、前記輸送元、前記輸送管、前記輸送先、
    前記還流管で形成される管路系の内圧を自動調整する内
    圧調整手段であることを特徴とする粉粒体気力輸送装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかにおいて、 前記排気口は、輸送元に設けられ、更に、排気から微粉
    成分を捕集するフィルタを有していることを特徴とする
    粉粒体気力輸送装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記還流管の先端を、輸送元材料タンク内の吸出口付近
    に開口させていることを特徴とする粉粒体気力輸送装
    置。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記還流管の先端を、輸送元材料タンク内の排気口付近
    と吸出口付近に分配して開口させ、それぞれの開口部か
    らの還流空気の吐出割合を調整可能にしていることを特
    徴とする粉粒体気力輸送装置。
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