JPH11291603A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置及び印刷方法

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JPH11291603A
JPH11291603A JP9967998A JP9967998A JPH11291603A JP H11291603 A JPH11291603 A JP H11291603A JP 9967998 A JP9967998 A JP 9967998A JP 9967998 A JP9967998 A JP 9967998A JP H11291603 A JPH11291603 A JP H11291603A
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JP
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ink
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toner
toner image
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JP9967998A
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English (en)
Inventor
Soichi Kuwabara
宗市 桑原
Tatsumi Ito
達巳 伊藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Laser Beam Printer (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き換え可能な版を内蔵し、レーザプリンタ
並みの高速性及びオフセット印刷並みの画質をもって、
多数枚の印刷物の作成を可能とする。 【解決手段】 版19に対するインキ供給、版19から
被印刷物11へのインキの転写の操作を所定回数繰り返
した後、インキ反発性の表面をもつ物体である版19上
に仮定着しているトナー像をトナー像上に残ったインキ
像もろとも除去することにより、書き換え可能な版を実
現する。トナー像は、紫外線硬化型水なしオフセット用
インキで硬化して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の階調を網点
の大小であらわす書き換え可能な版を用いる印刷装置及
び印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザプリンタ、LEDプリンタ
などのいわゆる電子写真方式のプリンタが提案されてお
り、これらのプリンタは、1枚乃至数枚の比較的少枚数
の出力を得るのに用いられてきた。一方、平版印刷方式
は、比較的多枚数の出力を得る場合に用いられている。
【0003】電子写真方式のプリンタは、簡単な操作で
使えるが、1枚ごとに画像の描画を行うため、出力にあ
る程度以上の時間を要し、また、一般の印刷方式に比べ
てコストが高いため多枚数の出力には不向きである。こ
れに対し、平版印刷方式は、印刷データを一度、中間媒
体である「版」に移し、あとは「版」から紙に転写する
だけなので、多枚数出力する場合の時間が短く、かつ、
インキが比較的廉価であるためコストも低く抑えられ
る。
【0004】さらに、画質的な面を見ると、近年の電子
写真方式のプリンタの画質向上はめざましいものがある
が、長年一般の印刷方式の印刷物に見慣れてきた我々に
とっては、どこか違和感のある画質になっており、まだ
まだ平版印刷方式に一日の長があるのが現状である。
【0005】このような違和感には、画像の厚みが一因
している。すなわち、電子写真方式で出力した印刷物は
トナーの厚みが約10乃至30μm程度あるのに対し、
平版印刷で出力した印刷物のインキ厚みは約0.5乃至
2μm程度しかなく、平版印刷の印刷物のほうが、被印
刷材の風合いを損なわない印刷物に仕上がっているから
である。
【0006】反面、このような平版印刷方式は、製版に
時間とコストを要するため、出力枚数が少ない場合に
は、逆にコスト高となり、かつ時間も電子写真方式に比
べてかかってしまうことになっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、電子写真方式
のプリンタの簡便さを持ちつつ、平版印刷方式の画質を
得られ、しかも少枚数の出力でもコストと時間があまり
かからない新しい印刷方式が求められてきた。
【0008】電子写真方式のプリンタの簡便さという点
で、電子写真方式を用いたオフセット印刷版の製版方式
が各種考案されている。これは、例えば、酸化亜鉛を感
光体として用い、版下原稿から直接電子写真的に静電潜
像を形成し、湿式トナーにて現像し酸化亜鉛表面に定着
したものを平版として用い、酸化亜鉛面を親水部、トナ
ー画像部分を疎水部とし、油性インキにてオフセット印
刷を行う印刷方法である。
【0009】また、印刷を簡便にするために水無し平版
という方法も各種考案され、実際に使われている。これ
は、従来のオフセット印刷が版面に親水性の部分と親油
性の部分とを製版によって作り、その版面に水(湿し
水)と油性インキとを供給して親油性部にインキを付着
させこれをブランケットを介して普通紙に転移せしめる
というものであったのに対し、特殊な感光性平版印刷版
から印刷時に湿し水が不要な平版印刷版を形成し、印刷
時に湿し水を使わず、親油性のインキを塗布して印刷す
るという方法である。
【0010】ところが、この方法では、感光性平版印刷
版の現像液による処理が必要で、このために現像液の作
成及び現像機が必要であり、多大な費用が必要であっ
た。さらに、これらの方式では、「版」を画像毎に切り
替える必要があり、印刷部数が少ない場合には割高とな
る点は避けられなかった。
【0011】また、「版」を使い捨てではなく再使用す
る印刷装置の提案もいろいろなされている。特に、特開
昭56−43646号公報には、電子写真方式でトナー
像を形成してこれを再利用可能なオフセット印刷版に転
写して多枚数印刷を行う方法が記載されている。しか
し、どれも耐刷性に問題があり、実用化に至らず、研究
の域を出ていない。
【0012】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、レーザプリンタ並みの高速性を
もち、オフセット印刷並みの画質をもつ、書き換え可能
な版を内蔵する多数枚の印刷物を作成可能な印刷装置を
提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る印刷装置は、書き換え可能な版を用い
て画像の階調を網点の大小であらわす印刷を行う印刷装
置であって、感光体上に親インキ性を有するトナー像を
形成するトナー像形成手段と、インキ反発性を有しトナ
ー像をなすトナーが付着された後250°C以下の温度
においては付着したトナーが完全定着されない材料によ
り形成されトナー像が転写される版材と、版材上に転写
されたトナー像を加熱して該版材上に仮定着させる仮定
着手段と、紫外線硬化型水なしオフセット用インキを上
記版材上に仮定着されたトナー像に対して着肉し第1の
インキ像を形成する第1のインキ着肉手段と、第1のイ
ンキ像に紫外線を照射してこの第1のインキ像を硬化さ
せる紫外線照射手段と、硬化した第1のインキ像に対し
て紫外線硬化型水なしオフセット用インキを着肉し第2
のインキ像を形成する第2のインキ着肉手段と、第2の
インキ像を被印刷材に転写させる転写手段と、第2のイ
ンキ像が被印刷材に転写された後に版材上に残ったトナ
ー像をこの版材上に残った第1及び第2のインキ像とと
もに除去するトナー像除去手段とを備えていることを特
徴とする。
【0014】すなわち、電子写真方式で親インキ性のあ
るトナーで250°C以下の加熱ではトナーが完全定着
しないインキ反発性の表面をもつ物体上にトナー画像を
形成し、これを熱で仮定着したあと、このトナー像に紫
外線硬化型水なしオフセット用インキを着肉し、このイ
ンキ像に紫外線を照射して硬化させることにより、トナ
ー像のみの場合よりも強固な一時的版を電子写真並みの
高速性をもって実現するとともに、この版に水なし平版
用インキを着肉し、そのインキを被印刷材(紙等)に転
写することにより、平版印刷を実現する。このインキ供
給、転写の操作を所定回数繰り返した後、インキ反発性
の表面をもつ物体上に仮定着しているトナー像をトナー
像上に残ったインキ像もろとも除去することにより書き
換え可能な版を実現する。従来は、トナー像のみで版を
作成していたため、何枚も印刷すると途中でトナー像が
剥がれてしまい、多数枚数印刷することは難しかった
が、トナー像を紫外線硬化型水なしオフセット用インキ
で硬化することにより、多数枚数の印刷を可能とした。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0016】本発明に係る印刷装置は、図1に示すよう
に、筐体1を有し、この筐体1の上部に電子写真ユニッ
ト2を有して構成されている。この電子写真ユニット2
は、図示しないモータに駆動されて図1中矢印A方向に
回転操作される円筒状となされた感光体3と、この感光
体3の外周面部を帯電させる帯電チャージャ4と、感光
体3にレーザ光束を露光するレーザ光照射装置5と、現
像器6と、転写部である転写チャージャ7と、感光体3
の外周面部に接触するブレードA8を有する第1のクリ
ーニング装置9と、除電ランプ10とを有して構成され
ている。
【0017】レーザ光照射装置5は、半導体レーザ発振
器、回転操作されるポリゴンミラー5a、レンズ5b、
固定ミラー5cなどを備えて構成され、該半導体レーザ
発振器の発したレーザ光束を感光体3の外周面部上にこ
の外周面部上を走査しつつ照射するようになされてい
る。また、半導体レーザ発振器は、所定の画像データに
基づいて感光体3の表面にレーザ光を照射するように構
成されている。
【0018】筐体1には、感光体3の近傍に位置して、
帯電チャージャ4が配設されている。この帯電チャージ
ャ4は、感光体3が回転操作されたとき、この感光体3
の外周面部であってレーザ光束が照射される部分がこの
レーザ光束の照射に先だって対向される位置に配設され
ている。
【0019】また、筐体1には、感光体3の近傍に位置
して、現像器6が配設されている。この現像器6は、感
光体3が回転操作されたとき、この感光体3の外周面部
であってレーザ光束が照射された部分がこのレーザ光束
の照射位置の次に対向される位置に配設されている。こ
の現像器6は、レーザ光束の照射によって感光体3上に
形成された静電潜像に着色した帯電微粒子であるトナー
を供給して静電的に付着させ、トナー像を形成する。
【0020】そして、筐体1には、感光体3の近傍に位
置して、この感光体3の外周面部に接触する第1のブレ
ード8を有する第1のクリーニング装置9が配設されて
いる。この第1のクリーニング装置9は、感光体3が回
転操作されたとき、この感光体3の外周面部であって現
像器6に対応する位置を通過し、さらに、後述する版胴
19に対向する位置を通過した部分がこの版胴19の次
に対向される位置に配設されている。この第1のクリー
ニング装置9は、第1のブレード8によって、感光体3
の外周面部に付着している転写されずに残ったトナーや
その他の付着物(紙粉等)を取り除く。
【0021】さらに、筐体1には、感光体3の近傍に位
置して、除電ランプ10が配設されている。この除電ラ
ンプ10は、感光体3が回転操作されたとき、この感光
体3の外周面部であって第1のクリーニング装置9に対
応する位置を通過した部分がこの第1のクリーニング装
置9の次に、帯電チャージャ4に対向するのに先だって
対向される位置に配設されている。
【0022】また、筐体1の下部には、複数枚数の用紙
11を積層状態として保持し、最上位の用紙11の高さ
を一定に保つことができる給紙カセットケース12が、
筐体1に対して着脱可能となされて設けられている。こ
の給紙カセットケース12内の最上位の1枚の用紙11
は、この用紙11に接して筐体1に回転操作可能に設け
られた給紙ローラ13により、該給紙カセットケース1
2の外方側に送り出される。給紙カセットケース12の
外方側に送り出された用紙11は、レジストローラ14
によって、さらに送り操作される。
【0023】さらに、レジストローラ14による用紙1
1の給紙方向には、図1中矢印B方向に回転操作される
圧胴16が設けられている。この圧胴16は、外周面部
に切欠部16aを有しており、この切り欠き部16a内
にクランパ15を有している。給紙カセットケース12
より送り出されレジストローラ14によって送られた用
紙11は、クランパ15により前端側を保持され、圧胴
16が回転操作されることにより、この圧胴16の外周
面上に巻き付けられる。
【0024】また、筐体1には、圧胴16の外周面上に
巻き付けられた用紙11を排紙するための排紙ローラ1
7が設けられている。この排紙ローラ17は、圧胴16
の外周面上に巻き付けられた用紙11の前端側を筐体1
の外方側に向けて送り出す。排紙ローラ17によって送
られた用紙11は、筐体1に取付けられた排紙台18に
導かれる。
【0025】圧胴16の近傍には、排紙ローラ17によ
って圧胴16より離間させられる前の用紙11に対して
紫外線を照射するインキ乾燥装置となる第1の紫外線ラ
ンプ26が配設されている。
【0026】そして、感光体3と圧胴16との間には、
版材となる円筒状の版胴19が回転操作可能に設けられ
ている。この版胴19の外周面部分は、インキ反発性の
ある材料、例えばシリコーンゴムなどによりコーティン
グされて、版材となっている。この版胴19は、図示し
ない駆動機構により、図1中矢印C方向で示すように、
外周面が対向する感光体3の外周面と同方向に移動する
回転方向に、該感光体3と同周速で回転されるようにな
っている。
【0027】この版胴19の内部には、転写チャージャ
7が配設されている。この転写チャージャ7は、版胴1
9内において感光体3に最も近接する位置となされて、
筐体1に対して固定して配設されている。この転写チャ
ージャ7は、感光体3と版胴19とが外周面部同士を接
触させて回転操作されるときに、該感光体3に形成され
たトナー像を版胴19の外周面部に転写させる。
【0028】また、筐体1には、版胴19の近傍に位置
して、仮定着用のキセノンフラッシュ仮定着器20が配
設されている。このキセノンフラッシュ仮定着器20
は、版胴19が回転操作されたとき、この版胴19の外
周面部であって転写チャージャ7に対応する位置を通過
した部分がこの転写チャージャ7の次に対向される位置
に配設されている。
【0029】さらに、筐体1には、版胴19の近傍に位
置して、インキ供給装置21が配設されている。このイ
ンキ供給装置21は、版胴19が回転操作されたとき、
この版胴19の外周面部であってキセノンフラッシュ仮
定着器20に対応する位置を通過した部分がこのキセノ
ンフラッシュ仮定着器20の次に順次対向される位置に
配設されている。このインキ供給装置21は、複数のイ
ンキ供給ローラ21a,21bを有して構成されてお
り、これらインキ供給ローラ21a,21bを介して、
版胴19の外周面部をなす版に対して紫外線硬化型水な
しオフセット用インキを供給して着肉を行う。
【0030】そして、筐体1には、版胴19の近傍に位
置して、第2の紫外線ランプ29が配設されている。こ
の第2の紫外線ランプ29は、版胴19が回転操作され
たとき、この版胴19の外周面部であってインキ供給装
置21に対応する位置を通過した部分がこのインキ供給
装置21の次に順次対向される位置に配設されている。
この第2の紫外線ランプ29は、インキ供給装置21に
より版胴19の外周面上に着肉された紫外線硬化型水な
しオフセット用インキに紫外線を照射することにより、
この紫外線硬化型水なしオフセット用インキを硬化させ
る。
【0031】また、筐体1には、版胴19の近傍に位置
して、版胴19の外周に接触する第2のブレード22を
有する第2のクリーニング装置23が配設されている。
この第2のクリーニング装置23は、版胴19が回転操
作されたとき、この版胴19の外周面部であってインキ
供給装置21に対応する位置を通過し、さらに圧胴16
に対向する位置及び第2の紫外線ランプ29に対向する
位置を通過した部分が、これら圧胴及び第2の紫外線ラ
ンプ29の次に対向される位置に配設されている。この
第2のクリーニング装置23は、第2のブレード22に
よって、版胴19の外周面部に仮定着されたトナー像と
紫外線硬化されたインキ像とを、紫外線硬化されたイン
キ像の上に残ったインキもろとも取り除く。
【0032】さらに、筐体1には、版胴19の近傍に位
置して、版胴19の外周に接触するローラ体を有する第
3のクリーニング装置24が配設されている。この第3
のクリーニング装置24は、版胴19が回転操作された
とき、この版胴19の外周面部であって第2のクリーニ
ング装置23に対応する位置を通過した部分がこの第2
のクリーニング装置23の次に対向される位置に配設さ
れている。この第3のクリーニング装置24は、第2の
クリーニング装置23によって取りきれなかった版胴1
9上のトナーや紫外線硬化型水なしオフセット用インキ
を取り除く。
【0033】また、筐体1には、版胴19の近傍に位置
して、版胴19の外周に接触する除電ブラシ25が配設
されている。この除電ブラシ25は、版胴19が回転操
作されたとき、この版胴19の外周面部であって第3の
クリーニング装置24に対応する位置を通過した部分が
この第3のクリーニング装置24の次に、転写チャージ
ャ7に対応する位置に至るのに先だって対向される位置
に配設されている。この除電ブラシ25は、版胴19の
除電を行う。
【0034】上述のように構成された本発明に係る印刷
装置においては、本発明に係る印刷方法が実行される。
すなわち、この印刷装置においては、まず、レーザ光照
射装置5及び現像器6により、いわゆる電子写真のプロ
セスによって、感光体3にトナー像が作成される。この
感光体のトナー像は、転写チャージャ7によって、図2
中(a)に示すように、版胴19に転写され、この版胴
19上のトナー像30aとなる。この版胴19の表面部
は、インキ反発性を有している。この版胴19上のトナ
ー像30aは、図2(b)に示すように、キセノンフラ
ッシュ仮定着器20により加熱され仮定着されたトナー
像30bとなる。このトナー像30bは、親インキ性で
ある。
【0035】次に、仮定着されたトナー像30bには、
図2中(c)に示すように、インキ供給装置のインキ供
給ローラ21a,21bにより、紫外線硬化型水なしオ
フセット用インキ27が着肉される。このとき、紫外線
硬化型水なしオフセット用インキ27は、インキ反発性
のある版胴19の外周面部には付着せず、親インキ性を
有するトナー像30bの上にのみ付着される。すなわ
ち、トナー像30bの上には、インキ像30cが形成さ
れる。
【0036】なお、インキ供給装置21のインキ供給ロ
ーラ21a,21bの外周面部は、版胴19に対してイ
ンキの着肉を行う時以外は版胴19の表面と接しておら
ず、インキ着肉時のみに、図示しない駆動装置により移
動操作されて、版胴19に接する。また、インキ供給装
置21においては、インキローラ21a,21bの表面
に、しかるべき粘度でしかるべき厚みのインキ層を供給
できるようになっている。
【0037】そして、図2中(d)に示すように、版胴
19上に形成されたインキ像は、第2の紫外線ランプ2
9により紫外線を照射されて、硬化されたインキ像30
dとなる。
【0038】次に、硬化されたインキ像30dには、図
3中(a)に示すように、インキ供給装置のインキ供給
ローラ21a,21bにより、紫外線硬化型水なしオフ
セット用インキ27が再び着肉される。このとき、紫外
線硬化型水なしオフセット用インキ27は、インキ反発
性のある版胴19の外周面部には付着せず、親インキ性
を有する硬化されたインキ像30dの上にのみ付着され
る。すなわち、硬化されたインキ像30dの上には、新
たにインキ像30eが形成される。
【0039】次に、図3中(b)に示すように、圧胴1
6のクランパによりこの圧胴16の外周面上に固定され
た用紙11が版胴19に押圧され、トナー像30b上の
インキ像がこの用紙11にインキ像30fとして転写さ
れ、印刷が行われる。このようにして印刷がなされた用
紙11は、圧胴16がさらに回転されることにより、第
1の紫外線ランプによって紫外線を照射され、転写され
たインキ像30fを硬化される。
【0040】その後、所定回数(枚数)だけ図3中
(a),(b)に示す着肉、転写プロセスを繰返し、一
枚から数十枚の多数枚印刷を行う。所定枚数終了後は、
図3中(c)に示すように、版胴19上に残ったトナー
像30bは、このトナー像30b上に残ったインキ像3
0gもろとも、第2のブレード22で除去される。この
第2のブレードで除去しきれなかったものは、第3のク
リーニング装置において、粘着性を持ったクリーニング
シートで拭き取られて除去される。この印刷装置では、
トナー像30bの表面にあるインキ像30dは硬化され
ているが、版胴19上のトナー像30bは、版胴19の
表面部に対して強固に定着されているわけではないの
で、簡単に除去することができる。
【0041】なお、第2のブレード22及び第3のクリ
ーニング装置24のクリーニングシートは、クリーニン
グ動作時以外は図示しない駆動装置により版胴19の表
面と接触しないようになっている。
【0042】さらに版胴19を回転させることにより、
この版胴19の表面を除電ブラシで除電し、不要な帯電
によるトナー像転写の不良が起きないようにしている。
【0043】この印刷装置においては、熱で仮定着され
たトナー画像に紫外線硬化型水なしオフセット用インキ
を着肉し、このインキ像に紫外線を照射して硬化させる
ことにより、トナー像のみの場合よりも強固な一時的版
を電子写真並みの高速性をもって実現するとともに、こ
の版に水なし平版用インキを着肉し、そのインキを被印
刷材である用紙に転写することにより、平版印刷を実現
する。すなわち、トナー像が紫外線硬化型水なしオフセ
ット用インキで硬化されることにより、多数枚数の印刷
が可能となっている。
【0044】そして、このインキ供給、転写の操作を所
定回数繰り返した後、インキ反発性の表面をもつ物体上
に仮定着しているトナー像をトナー像上に残ったインキ
像もろとも除去することにより書き換え可能な版を実現
する。
【0045】この実施の形態では、トナー像の表面に硬
化したインキ像をつくるためにインキを供給するインキ
供給装置と硬化したインキ像に印刷に用いるインキを供
給する装置を同一のものとする形態を挙げたが、これら
は別のインキ供給装置にしてもよい。この場合、第2の
紫外線ランプ29と、第2のインキ供給装置を版胴の回
転方向で圧胴と対向する位置より前に配置すれば、1枚
目の印刷物を得るまで、上述の実施の形態では版胴が2
回転しなければならないところを、1回転で印刷物が得
られる。
【0046】なお、この実施の形態では、版胴上に形成
されたインキ像を直接用紙に転写することとしている
が、通常のオフセット印刷のように、版胴上のインキ像
をオフセット胴に転写し、このオフセット胴のインキ像
を用紙に転写することとしてもよい。
【0047】また、この実施の形態では、1色のインキ
のみを使用して印刷を行う場合について述べたが、この
印刷装置は、異なる色のインキ、例えばシアン、マゼン
タ、イエロー、ブラックの4色について製版及び印刷を
繰り返すことにより、フルカラー印刷を行うこともでき
る。なお、この印刷装置において、フルカラー印刷を行
う場合には、本発明の構成をシアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックの4色分用意してもよいが、インキ供給装
置のみを、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ックの4色分用意すれば、感光体、版胴及び圧胴は、そ
れぞれ一つでもよい。すなわち、用紙を圧胴のクランパ
によって保持したままで、インキ供給装置のみを交換し
ながら、製版及び印刷工程を4回繰返すことにより、フ
ルカラー印刷を行うことができる。
【0048】さらに、この実施の形態では、感光体とし
て円筒状(シリンダー状)のものを用いているが、ベル
ト状の感光体を用いることとしてもよい。
【0049】また、この実施の形態では、感光体上にト
ナー像を作成し、その後、このトナー像を版胴に転写さ
せているが、版胴の表面部をインキ反発性のある誘電体
とし、感光体上で静電潜像を作成した後、この静電潜像
を版胴に潜像転写し、版胴上でトナー現像してトナー像
を作ることとしてもよい。
【0050】さらに、感光体と版胴とを別個のものにせ
ずに、感光ドラム上に透明のシリコーンゴム層などを設
けて、一つのものとし、これに静電潜像を直接作成して
現像したものを版として用いてもよい。さらに、版胴
は、上述のようなドラム状のものに限られず、ベルト状
のものでもかまわない。
【0051】また、トナーとして無色透明なものを使用
すれば、被印刷材にインキを転写する際に、画像を形成
しているトナーの一部がインキと一緒に持って行かれて
も、印刷物にトナーの色が見えるという欠陥を回避でき
る。ただし、この場合、キセノンフラッシュ仮定着器で
は加熱できないので、別の加熱手段を用いることとな
る。同様に、トナーの色を印刷するインキの色と同系色
のものを用いれば上記の欠陥を回避できる。
【0052】また、この実施の形態では、感光体から版
胴へトナー像を転写させるために転写チャージャを用い
ているが、これはバイアス転写ローラを用いてもよく、
あるいは、圧力転写を用いてもよい。
【0053】また、上述の実施の形態では、インキ転写
後の版胴のクリーニング装置として第2のクリーニング
装置と第3のクリーニング装置の二つを用いているが、
これは、いずれか一方だけでもよい。さらに、版胴が帯
電してもさほど悪影響がない場合には、除電ブラシは省
略してもよい。
【0054】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る印刷装置に
おいては、版に対するインキ供給、版から被印刷物への
インキの転写の操作を所定回数繰り返した後、インキ反
発性の表面をもつ物体である版上に仮定着しているトナ
ー像をトナー像上に残ったインキ像もろとも除去するこ
とにより、書き換え可能な版を実現する。そして、トナ
ー像を紫外線硬化型水なしオフセット用インキで硬化す
ることにより、多数枚数の印刷が可能となっている。
【0055】すなわち、本発明は、レーザプリンタ並み
の高速性をもち、オフセット印刷並みの画質をもつ、書
き換え可能な版を内蔵する多数枚の印刷物を作成可能な
印刷装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷装置の要部の構成を示す正面
図である。
【図2】上記印刷装置において実行される製版及び印刷
の第1乃至第4の工程を示す側面図である。
【図3】上記印刷装置において実行される製版及び印刷
の第5乃至第7の工程を示す側面図である。
【符号の説明】
3 感光体、5 レーザ光照射装置、7 転写チャージ
ャ、9 第1のクリーニング装置、15 クランパ、1
6 版胴、19 版胴、20 キセノンフラッシュ仮定
着器、23 第1のクリーニング装置、24 第3のク
リーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/22 103 B41J 3/00 D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書き換え可能な版を用いて、画像の階調
    を網点の大小であらわす印刷を行う印刷装置であって、 感光体上に親インキ性を有するトナー像を形成するトナ
    ー像形成手段と、 インキ反発性を有し、かつ、上記トナー像をなすトナー
    が付着された後、250°C以下の温度においては付着
    したトナーが完全定着されない材料により形成され、上
    記トナー像が転写される版材と、 上記版材上に転写されたトナー像を加熱して該版材上に
    仮定着させる仮定着手段と、 紫外線硬化型水なしオフセット用インキを上記版材上に
    仮定着されたトナー像に対して着肉し、第1のインキ像
    を形成する第1のインキ着肉手段と、 上記第1のインキ像に紫外線を照射してこの第1のイン
    キ像を硬化させる紫外線照射手段と、 硬化した第1のインキ像に対して紫外線硬化型水なしオ
    フセット用インキを着肉し、第2のインキ像を形成する
    第2のインキ着肉手段と、 上記第2のインキ像を被印刷材に転写させる転写手段
    と、 上記第2のインキ像が被印刷材に転写された後に、上記
    版材上に残ったトナー像をこの版材上に残った第1及び
    第2のインキ像とともに除去するトナー像除去手段とを
    備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のインキ着肉手段と、上記第2
    のインキ着肉手段とは、同一のインキ着肉装置であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 書き換え可能な版を用いて、画像の階調
    を網点の大小であらわす印刷を行う印刷方法であって、 感光体上に親インキ性を有するトナー像を形成し、 インキ反発性を有し、かつ、上記トナー像をなすトナー
    が付着されたとき、250°C以下の温度においては付
    着したトナーが完全定着されない材料により形成した版
    材に、上記トナー像を転写し、 上記版材上に転写させたトナー像を加熱して該版材上に
    仮定着させ、 紫外線硬化型水なしオフセット用インキを上記版材上に
    仮定着させたトナー像に対して着肉して、第1のインキ
    像を形成し、 上記第1のインキ像に紫外線を照射してこの第1のイン
    キ像を硬化させ、 硬化させた第1のインキ像に対して紫外線硬化型水なし
    オフセット用インキを着肉して、第2のインキ像を形成
    し、 上記第2のインキ像を被印刷材に転写させ、 上記第2のインキ像を被印刷材に転写させ後に、上記版
    材上に残ったトナー像をこの版材上に残った第1及び第
    2のインキ像とともに除去することを特徴とする印刷方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024929A1 (en) * 2009-08-24 2011-03-03 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus and printing method
US8955438B2 (en) 2009-12-10 2015-02-17 Canon Kabushiki Kaisha Printing device and printing method

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