JPH1129159A - 栓 体 - Google Patents

栓 体

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JPH1129159A
JPH1129159A JP9201026A JP20102697A JPH1129159A JP H1129159 A JPH1129159 A JP H1129159A JP 9201026 A JP9201026 A JP 9201026A JP 20102697 A JP20102697 A JP 20102697A JP H1129159 A JPH1129159 A JP H1129159A
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JP
Japan
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plug
film
oxygen
gas barrier
gas
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JP9201026A
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English (en)
Inventor
Kenji Ariyoshi
健司 有吉
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器本体に取り付けられる栓体のガスバリア
ー性を確保して、酸素による内容品の変質を防止する。 【構成】 容器本体の開口部分に取り付けられた中空の
筒状栓体において、前記筒状部の一部がガスバリアー性
を有する材料から成る層および酸素吸収性を有する材料
から成る層のうち少なくともいずれか一方の層から形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ酸輸液や脂肪乳
剤といった輸液や、経腸栄養剤、流動食といった経口用
薬液、または血液、食品等の、酸素によって変質しやす
い内容物を収容する容器に取り付けられ、連通針を穿刺
して使用したり、直接吐出して飲み口となるような栓体
に係るものであり、特に容器開口部に取り付けられる栓
体部分よりの酸素の進入を防止して、容器全体により高
いガス機密性を確保する栓体に関する。
【0002】
【従来技術】輸液、薬液、食品等に用いられる容器は従
来、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂単体から成り、その栓体部分は同系の樹脂単体で
形成されている。これらの樹脂はガスバリアー性が悪
く、輸液製造時のオートクレーブ殺菌時、及び、製品輸
送時、製品保管時に酸素の進入による内容品の変質を起
こすのを防止するため、脱酸素剤を挿入したガスバリア
ー性の高い外装袋に包袋されていた。
【0003】また、近年、容器本体自体に良好なガスバ
リアー性を付与するために、ナイロン、エチレンビニー
ルアルコール、ポリビニリデンクロライド、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリアクリルニトリル、金属蒸着フィ
ルム等のガスバリアー性の高い素材を層構成に含むラミ
ネートフィルムが容器本体に用いられて成形されてい
る。(特開平5−31154号公報,特開平5−184
643号公報、特開平6−190990号公報)
【0004】従来のアミノ酸輸液や脂肪乳剤といった輸
液や、経腸栄養剤、流動食といった経口用薬液、また血
液、食品等の酸素によって変質しやすい内容物を収容す
る容器は、上記したようにガスバリアー性の高い素材を
層構成に含むラミネートフィルムなどを容器本体に用い
ているため、容器本体のガスバリアー性は確保されてい
たが、容器本体に取り付けられる栓体からのガス進入が
大きく、内容品の変質防止は完全ではなく、外装袋は依
然として必要であり、種々の外装袋が提案されている。
(実開平6−52832号公報、実開平7−11568
号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外装袋
の製造にはコストがかかる上、容器本体を外装袋に挿入
して密封する工程が必要になる。そして、使用時には外
装袋から容器本体を取り出さねばならず、取り扱いも煩
雑となり、また、一旦外装袋から取り出した容器はガス
侵入が起こる前に使用しなければならない。
【0006】したがって、本発明の目的は、容器本体に
取り付けられる栓体のガスバリアー性を確保して酸素に
よる内容品の変質を防止するため、外装袋が不要で容器
単体でガスバリアー性を確保することができ、かつ、製
造が容易であるすることにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明では、容器本体
の開口部分に取り付けられた中空の筒状栓体において、
筒状部の一部がガスバリアー性を有する材料から成る層
および酸素吸収性を有する材料から成る層の少なくとも
いずれか一方の層から形成される栓体、あるいはガスバ
リアー性を有する材料から成る層と酸素吸収性を有する
材料から成る層とから形成される栓体を提供することで
上記目的を達成するものである。ガスバリアー性を有す
る材料から成る層および酸素吸収性を有する材料から成
る層は、栓体の最内層、最外層、中間層のいずれに設け
ても良い。
【0008】また本発明では、容器の開口部分に取り付
けられた中空の筒状栓体において、筒状部内を塞ぐ位置
にガスバリアー性を有する材料および酸素吸収性を有す
る材料のうち少なくともいずれか一方の材料から構成さ
れるフィルムが形成される栓体が提供される。
【0009】更に本発明では、容器本体の開口部分に取
り付けられた中空の筒状栓体において、筒状部の一部が
ガスバリアー性を有する材料から成る層および酸素吸収
性を有する材料から成る層のうち少なくともいずれか一
方の層から形成され、かつ、筒状部内を塞ぐ位置にガス
バリアー性を有する材料及び酸素吸収性を有する材料の
うち少なくともいずれか一方の材料から構成されるフィ
ルムが形成される栓体が提供される。
【0010】その他、本発明では、開口部分に中空の筒
状栓体が取り付けられた容器において、ガスバリアー性
を有する材料および酸素吸収性を有する材料のうち少な
くともいずれか一方の材料から成るフィルムから構成さ
れる袋内に前記栓体を密封して該栓体と外気とを遮断す
ることを特徴とする栓体が提供される。
【発明の実施の形態】
【0011】本発明の容器は、前記容器本体の開口部分
に取り付けられた中空の筒状栓体において、筒状部の一
部がガスバリアー性を有する材料から成る層および酸素
吸収性を有する材料から成る層のうち少なくともいずれ
か一方の層から形成されるので、栓体からのガス進入を
防ぎ、酸素による内容品の変質を防止することができ
る。
【0012】中空の筒状栓体は容器本体の開口部分に溶
着されて取り付けられ、容器内の内容物は前記開口部分
に溶着された栓体流通口部を通じ栓体注出口から直接ま
たは連通針等の注出器具により容器外部へ吐出される。
【0013】中空の筒状栓体を構成する合成樹脂とし
て、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ABS樹脂等通常医療用機器用、食品
用機器用に用いられる合成樹脂であれば、いずれも使用
することができる。また、中空の筒状栓体の形状として
は、横断面が円形、楕円形、角形、菱形などの形状のも
のがあり、更に異なる径の筒が連接するもの等が挙げら
れる。
【0014】ガスバリアー性を有する材料としては、ナ
イロン、エチレンビニールアルコール、ポリビニリデン
クロライド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリル
ニトリル、金属蒸着フィルム等ガス透過を防ぐものであ
ればいずれも用いられる。
【0015】ガスバリアー性を有する材料から成る樹脂
製組成物は、カレンダー法、あるいはT−ダイ法、リン
グダイ法などの公知の溶融製膜法によってフィルムとす
ることができる。
【0016】酸素吸収性を有する材料として、鉄粉、あ
るいは塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カルシウム、塩化バリウム等のハロゲン化金
属と鉄粉との混合物、あるいは上記混合物とケイソウ土
を混合させたもの等酸素吸収性を有したものであればい
ずれであっても良い。
【0017】酸素吸収性を有する材料を配合して樹脂組
成物とするための熱可塑性合成樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体
などのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−イ
ソブレン共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル、ナイロ
ン、メタキシリレンアジパミド(MXナイロン)などの
ポリアミド系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレン
オキサイドなどを挙げることができ、これらはいずれも
単独で、あるいは複数のブレンド物として使用すること
ができるものである。
【0018】これらの熱可塑性樹脂と酸素吸収性を有す
る材料とから成る酸素吸収性を有する樹脂組成物は、カ
レンダー法、あるいはT−ダイ法、リングダイ法などの
公知の溶融製膜法によってフィルムとすることができ
る。
【0019】本発明の栓体は、射出成形金型内にガスバ
リアー性を有する材料または酸素吸収性を有する材料の
うち少なくともいずれか一方の材料から成るフィルムを
射出前に予め装着し、前記フィルムを内周又は外周に付
着させた筒状別部材を成形し、次いで容器本体の開口部
分に取り付けられる中空の筒状栓体の筒状部内周又は外
周に前記筒状別部材を溶着させて成形することにより、
ガスバリアー性を有する材料から成る層および酸素吸収
性を有する材料から成る層のうち少なくともいずれか一
方の層を設けている。
【0020】ナイロン、エチレンビニールアルコール、
ポリビニリデンクロライド、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリアクリルニトリル、金属蒸着フィルム等のガス
バリアー性を有する材料から成る樹脂組成物、または熱
可塑性樹脂と酸素吸収性を有する材料から成る酸素吸収
性を有する樹脂組成物のうち少なくともいずれか一方を
共射出成形して、ガスバリアー性を有する材料から成る
層および酸素吸収性を有する材料から成る層のうち少な
くともいずれか一方の層を形成した栓体を提供しても良
い。
【0021】筒状部と筒状別部材との溶着方法には特に
制限はなく、ガスバリアー性を有する材料から成る層お
よび酸素吸収性を有する材料から成る層のうち少なくと
もいずれか一方の層を形成する方法として、射出成形金
型内に前記フィルムを装着し、前記フィルムを内周又は
外周に付着した筒状別部材を成形し、次いで前記筒状別
部材を筒状部の成形に用いる金型内に装着して、筒状部
の内周あるいは外周に筒状別部材が溶着して筒状部と一
体となるインサート成形の他に、2色成形法、超音波に
よる溶着など通常のプラスチック成形方法でも可能であ
る。
【0022】本発明の容器本体の開口部分に取り付けら
れた中空の筒状栓体において、筒状部内を塞ぐ位置にガ
スバリアー性を有する材料および酸素吸収性を有する材
料のうち少なくともいずれか一方の材料から構成される
フィルムが形成されるので、栓体から容器本体内へのガ
ス進入を防ぐことができ、酸素による内容品の変質を防
止することができる。前記フィルムは筒状部の成形に用
いる金型内に装着され、栓体内周部の流通口部全体を塞
ぐようにして溶着される。
【0023】なお、前記フィルムが内容液と接する部分
は、内容液の変質をもたらすことのない材料によって構
成されていることは勿論である。
【0024】本発明の容器本体の開口部分に取り付けら
れた栓体においては、筒状部の一部がガスバリアー性を
有する材料から成る層および酸素吸収性を有する材料か
ら成る層のうち少なくとも一方の層から形成されたも
の、あるいは、筒状部内を塞ぐ位置にガスバリアー性を
有する材料および酸素吸収性を有する材料のうち少なく
ともいずれか一方の材料から成るフィルムが形成される
もののうち、いずれか一方が形成されているものであれ
ば、ガス進入を防ぐ目的を達成できるのであるが、さら
にこれらを組み合わせ併用すれば、より高いガス進入防
止機能を付与することが可能である。
【0025】なお、開口部分に栓体が取り付けられた容
器において、栓体をガスバリアー性を有する材料および
酸素吸収性を有する材料のうち少なくともいずれか一方
の材料から成るフィルムから構成される袋内に収納し
て、前記栓体を完全に覆い、次いで前記袋の開口部を密
封して該栓体と外気とを遮断すると、栓体から容器本体
へのガス進入を防ぎ、酸素による内容品の変質を防止す
ることができる。
【0026】前記密封袋は容器本体とは別に成形した
後、栓体全体を密封するように容器本体と溶着しても良
く、また、栓体全体を覆い、密封するような前記密封袋
を容器本体と一体成形しても良い。
【0027】さらになお、使用時に開封しやすいよう
に、ミシン目、ノッチ、切欠溝、傷痕などによって形成
される切取予定線を設けることが好ましい。
【0028】前記袋を上記のガスバリアー性や酸素吸収
性を付与した栓体に用いると、更に前記栓体に高いガス
進入防止機能を付与することができる。
【0029】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について、図に基づ
いて説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるも
のでないことは言うまでもない。
【0030】図1は本発明の栓体の実施例を示す正面図
である。図2乃至図11は本発明の栓体の他の実施例で
ある。図12は本発明の栓体を取り付けた容器の正面図
である。
【0031】図1より、栓体5は合成樹脂製の筒状部
6、連通針を穿刺可能な厚さで栓体5を密封するゴム状
弾性体で作られたゴム栓7、及び筒状部6とゴム栓7と
を気密に嵌合させるゴム栓押さえ8から構成されてお
り、筒状部6の外周部15と流通口部14に面する内周
部16との間に中間層としてガスバリアー性を有する材
料および酸素吸収性を有する材料のうち少なくともいず
れか一方の材料から構成されるフィルム11が形成され
ている。
【0032】筒状部6とガスバリアー性を有する材料お
よび酸素吸収性を有する材料のうち少なくともいずれか
一方の材料から構成されるフィルム11(以下単にフィ
ルムという)との付着形態は種々挙げられる。
【0033】図2は、前記フィルム11Aを内周全周に
付着させた筒状別部材10Aを成形し、次いで筒状部6
Aの外周に前記筒状別部材10Aを溶着させたものであ
る。
【0034】図3は、前記フィルム11Bを筒状部6B
の外周15Bに付着させる。
【0035】図4は、栓体内周部16Cから栓体外方に
向かって全周に切り欠く切欠部17が形成され切欠部1
7の上端面20、側壁部21及び下端面33に前記フィ
ルム11Cは付着され、前記フィルム11Cの端面が筒
状部6Cの内面に形成された上端面20と下端面33に
より覆われた構造となっている。
【0036】図5は、栓体筒状部6Dの下端部の全周に
切欠部17Dを形成し、前記切欠部17Dに前記フィル
ム11Dを付着し、前記フィルム11Dの端面は、切欠
部17Dの側壁部21Dに覆われた構造となっている。
【0037】図6は、図5の実施例においてフィルム1
1Fの付着面積を大きくし、付着状態を安定させるため
に、栓体内周部16Eから栓体内方へ延出する突起部1
8を形成したものである。
【0038】図7は、大径筒25と小径筒26の異なる
径の筒が連接する中空の筒状栓体5Fにおいて、栓体内
周部16Fの段差部19にフィルム11Fを付着し、大
径筒25の内周面によりフィルム11Fの端面を覆った
構造としている。
【0039】図8は、筒状部6Gの下端面24に切欠部
17Gを形成し、切欠部17Gにフィルム11Gの端面
を切欠部17Gの側壁部21Gにより覆われるように付
着させ、更に栓体下端面24から前記フィルム11Gを
挟み込むようにして溶着リング12を溶着している。
【0040】図9は、筒状部6Hの栓体外周部15Hと
流通口部14Hに面する栓体内周部16Hとの間にフィ
ルム11Hが形成され、かつ、筒状部6Hの下端面24
Hの切欠部17Hを形成し、切欠部17Hにガスバリア
ー性を有する材料および酸素吸収性を有する材料のうち
少なくともいずれか一方の材料から構成されるフィルム
34が付着している。
【0041】さらに他の実施例として、図10のよう
に、ガスバリアー性を有する材料および酸素吸収性を有
する材料のうち少なくともいずれか一方の材料から構成
されるフィルムから成る三方を密封した袋27の開口部
28より、容器本体1Iに取り付けられた栓体5Iを前
記袋27内部に挿入して完全に栓体5Iを覆った後、前
記開口部28と容器本体上縁部3を溶着すると栓体5I
と外気とは遮断され、栓体5Iから容器本体1Iへのガ
ス進入を防ぎ、酸素による内容品の変質を防止すること
ができる。そして、前記袋の両縁部29には、使用時に
切り取りやすいように切り込み32を設けてある。
【0042】図11は、ガスバリアー性を有する材料お
よび酸素吸収性を有する材料のうち少なくともいずれか
一方の材料から構成されるフィルムから成る袋27J
が、容器本体1Jと一体成形されている。容器本体側縁
部4と前記袋の側縁部30は一体に成形され、栓体5J
が容器本体1Jに溶着された後に、前記袋の上縁部31
が密封されて栓体5Jと外気とは遮断される。図10と
同様に前記袋27Jの両縁部29Jには、使用時に切り
取りやすいように切り込み32Jを設けてある。
【0043】図12は容器本体1の開口部分2に取り付
けられた栓体5の注出口部13に雑菌付着防止用フィル
ム9が付着している。
【0044】以上のように本実施例では、ゴム栓の有す
る栓体について述べてきたが、ゴム栓のないネジキャッ
プにより注口を塞いであるような栓体等種々の栓体に応
用できることは言うまでもない。また、フィルムは樹脂
層とすることも可能で、付着するということは接着でも
溶着でも種々の形態が考えられる。
【0045】
【発明の効果】容器の開口部分に取り付けられた中空の
筒状栓体において、筒状栓体の一部にガスバリアー性有
す材料から成る層および酸素吸収性を有す材料から成る
層のうち少なくともいずれか一方の層で形成されている
ため、栓体、特に栓体周壁部からのガス進入を防ぎ、酸
素による内容品の変質を防止することができる。
【0046】射出成形金型内にガスバリアー性を有する
材料および酸素吸収性を有する材料のうち少なくともい
ずれか一方の材料から構成されるフィルムを射出前に予
め装着した後、前記フィルムが内周又は外周に付着する
筒状体を成形し、次いで容器の開口部分に取り付けられ
る中空の栓体筒状部の内周又は外周に前記筒状体を溶着
させるので栓体の製造が容易である。
【0047】容器の開口部分に取り付けられた中空の筒
状栓体において、筒状部内を塞ぐ位置にガスバリアー性
を有する材料および酸素吸収性を有する材料のうち少な
くともいずれか一方の材料から構成されるフィルムが形
成されるので、横断面流通口部全体が前記フィルムで覆
われ、栓体特に栓体流通口部からのガス進入を防ぎ、酸
素による内容品の変質を防止することができる。
【0048】栓体内周部から栓体外方に向かって切り欠
く切欠部を設けるので、前記切欠部上端面又下端面ある
いは前記切欠部側壁部にフィルムを付着すると、前記フ
ィルムの栓体に対する付着面積が大きくなるため安定し
た付着状態を保つことができる。
【0049】栓体内周部から栓体内方へ延出する突起部
を設けるので、前記突起部の上端面又は下端面あるいは
側壁部に、フィルムを付着させると、前記フィルムはよ
り大きな付着面積をとることができ、更に安定した付着
状態を保つことができる。
【0050】異なる径の筒が連接する中空の筒状栓体に
おいて、栓体内周部の段差部を設けるので、フィルムは
より大きな付着面積をとることができ、かつ、より大き
なガスバリアー性または酸素吸収性フィルムの面積を大
きくとることができる。
【0051】容器の開口部分に取り付けられた栓体にお
いて、筒状栓体の一部にガスバリアー性を有する材料か
ら成る層および酸素吸収性を有する材料から成る層のう
ち少なくとも1つ以上の層が設けられて、かつ、筒状部
内を塞ぐ位置にガスバリアー性を有する材料および酸素
吸収性を有する材料の少なくともいずれか一方の材料か
ら成るフィルムが形成されるので、栓体周壁部及び栓体
流通口部を含む栓体全体からのガス進入を防ぎ、酸素に
よる内容品の変質を防止することができる。
【0053】開口部分に栓体が取り付けられた容器にお
いて、ガスバリアー性を有する材料および酸素吸収性を
有する材料のうち少なくともいずれか一方の材料から構
成されるフィルムから成る袋内に前記栓体を挿入し、次
いで前記袋の開口部を密封して該栓体と外気とを遮断す
るので、栓体部から容器本体へのガス進入を防ぎ、酸素
による内容品の変質を防止することができる。さらに、
上記フィルムを付着させた栓体を前記袋内に挿入すると
より一層高いガスバリアー機能を容器に付与することが
できる。
【0054】以上に述べた容器は、容器自体の他に栓体
にもガスバリアー性が付与されているので、栓体部から
のガス侵入は防止され、外装袋は不要である。従って、
外装袋に輸液容器を挿入する工程は不要となる。また、
使用時は外装袋から容器本体を取り出す必要もなくな
り、外装袋から一端取り出した輸液容器はガス侵入が起
こる前にすぐに使用しなければならないということもな
くなり、取り扱いが容易である。
【0055】また、前記フィルムにガスバリアー性と酸
素吸収性を有する双方の材料を使用することにより、よ
り効果的なガス侵入の防止が可能である。
【0056】また、輸液容器の運搬・輸送時は、栓体注
出口部に雑菌付着防止用フィルムを貼付すれば、栓体注
出口部に雑菌等が付着することは防止される。したがっ
て、使用時は前記雑菌付着防止用フィルムを取り剥がす
だけで良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の栓体の実施例を示す縦断面図図
である。
【図2乃至図11】図2乃至図11は本発明の栓体の他
の実施例の断面図である。
【図12】本発明の栓体を取り付けた容器の正面図であ
る。
【符号の説明】
1、1I、1J 容器本体 2 開口部分 3 容器本体上縁部 4 容器本体側縁部 5、5D、5F、5I、5J 栓体 6、6A、6B、6C、6G、6H 筒状部 7 ゴム栓 8 ゴム栓押さえ 9 雑菌付着防止用フィルム 10、10A 筒状別部材 11、11A、11B、11C、11D フィルム 11E、11F、11G、11H フィルム 12 溶着リング 13 注出口部 14、14D、14H 流通口部 15、15B、15H 外周部 16、16C、16D、16E、16F、16G、16
H 内周部 17,17D、17G 切欠部 18 突起部 19 段差部 20,20D、20G 切欠部上端面 21,21D、21G 切欠部側壁部 22 突起部下端面 23 下端面下内周部 24 栓体下端面 25 大径筒 26 小径筒 27、 袋 28 袋開口部 29、29J 袋両縁部 30 袋側縁部 31 袋上縁部 32、32J 切り込み 33 切欠部下端面 34 フィルム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体において、前記筒状部の一部がガスバリアー
    性を有する材料から成る層および酸素吸収性を有する材
    料から成る層のうち少なくともいずれか一方の層から形
    成されることを特徴とする栓体。
  2. 【請求項2】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体の筒状部最外層がガスバリアー性を有する材
    料から成る層および酸素吸収性を有する材料から成る層
    のうち少なくともいずれか一方の層であることを特徴と
    する請求項1記載の栓体。
  3. 【請求項3】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体の筒状部最内層がガスバリアー性を有する材
    料から成る層および酸素吸収性を有する材料から成る層
    のうち少なくともいずれか一方の層であることを特徴と
    する請求項1記載の栓体。
  4. 【請求項4】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体の筒状部中間層がガスバリアー性を有する材
    料から成る層および酸素吸収性を有する材料から成る層
    のうち少なくともいずれか一方の層であることを特徴と
    する請求項1記載の栓体。
  5. 【請求項5】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体において、筒状部内を塞ぐ位置にガスバリア
    ー性を有する材料および酸素吸収性を有する材料のうち
    少なくともいずれか一方の材料から構成されるフィルム
    が形成されることを特徴とする栓体。
  6. 【請求項6】上記フィルムの端面が内容物に触れないよ
    うに筒状部の一部により覆われていることを特徴とする
    請求項5記載の栓体。
  7. 【請求項7】容器本体の開口部分に取り付けられた中空
    の筒状栓体において、筒状部の一部がガスバリアー性を
    有する材料から成る層および酸素吸収性を有する材料か
    ら成る層のうち少なくとも一方の層から形成され、か
    つ、筒状部内を塞ぐ位置にガスバリアー性を有する材料
    および酸素吸収性を有する材料の少なくともいずれか一
    方の材料から成るフィルムが形成されることを特徴とす
    る栓体。
  8. 【請求項8】開口部分に栓体が取り付けられた容器にお
    いて、上記フィルムから構成される袋内に前記栓体を密
    封して該栓体と外気とを遮断することを特徴とする請求
    項1乃至7記載の栓体。
  9. 【請求項9】開口部分に栓体が取り付けられた容器にお
    いて、ガスバリアー性を有する材料および酸素吸収性を
    有する材料のうち少なくともいずれか一方の材料から成
    るフィルムから構成される袋内に前記栓体を密封して該
    栓体と外気とを遮断することを特徴とする栓体。
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