JPH1129055A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH1129055A
JPH1129055A JP18869997A JP18869997A JPH1129055A JP H1129055 A JPH1129055 A JP H1129055A JP 18869997 A JP18869997 A JP 18869997A JP 18869997 A JP18869997 A JP 18869997A JP H1129055 A JPH1129055 A JP H1129055A
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Kazutada Yoshida
一恭 吉田
Mitsuhiko Nishimoto
光彦 西本
Fumio Kubota
文夫 久保田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障検出の誤動作を起こさない電動パワース
テアリング装置の提供。 【解決手段】 舵輪の操舵トルクの検出値に基づいて操
舵力補助用モータのモータ電流の目標値を決定し、モー
タ電流が目標値になるようにモータを回転駆動し、操舵
力補助を行う電動パワーステアリング装置。第1の周期
(S16)でモータ電流と目標値との差を演算する演算
手段と、その差を所定値と比較するモータ電流比較手段
と、その比較結果により前記差の方が大きいと判定した
回数を計数する計数手段と、その回数が所定回数Nに達
したか否かを判定する回数判定手段と、第1の周期(S
16)より短い第2の周期(S14)で目標値及びモー
タ電流の大小を判定する大小判定手段(S42)と、大
小判定手段(S42)が目標値の方が大きいと判定した
ときに、計数手段をクリアするクリア手段(S12)と
を備え、回数判定手段の判定結果が所定回数に達したと
きに操舵力補助用モータを停止する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵トルクの検出
値に基づいて操舵力補助用モータのモータ電流の目標値
を決定し、モータ電流が目標値になるように、モータを
回転駆動し、そのモータ回転力を操舵機構に与えて操舵
力補助を行う電動パワーステアリング装置の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電動パワーステアリング装置の要
部構成は、例えば、図1に示すブロック図のように表さ
れる。この電動パワーステアリング装置は、操舵軸(図
示せず)に加えられたトルクを検出するトルクセンサ1
0の検出トルクが、インターフェイス回路11を介して
CPU12へ入力される。CPU12から出力されるリ
レー制御信号はリレー駆動回路15へ入力され、リレー
駆動回路15はリレー制御信号に従ってフェイルセーフ
リレー15aをオン又はオフさせる。
【0003】CPU12では、検出トルクに応じてモー
タ制御信号が作成され、このモータ制御信号はPWM制
御部21へ入力される。PWM制御部21は、このモー
タ制御信号に従ってPWM信号を作成する。このPWM
信号は、ブリッジ接続しているパワートランジスタQ
1,Q2,Q3,Q4の内、Q1,Q4の対又はQ2,
Q3の対を所要のデューティファクタでスイッチングし
て、電源Pからフェイルセーフリレー15aを通じてモ
ータMに電流を流し、モータMを所要の回転方向へ回転
駆動させる。
【0004】パワートランジスタQ1,Q2,Q3,Q
4からなるブリッジ回路及び接地端子間には、電流検出
用の抵抗R1が接続されている。抵抗R1の両端電圧は
モータ電流検出回路17へ入力され、モータ電流検出回
路17の検出出力はCPU12へ入力される。モータ電
流検出回路17の検出出力は、モータMを回転制御する
ために使用される。CPU12から出力されるクラッチ
制御信号はクラッチ駆動回路18へ入力され、クラッチ
駆動回路18はクラッチ制御信号に従ってクラッチ19
をオン又はオフさせる。クラッチ19の駆動電源は、フ
ェイルセーフリレー15aのブリッジ回路側端子から与
えられる。
【0005】図7は、このような構成の電動パワーステ
アリング装置の故障検出動作を示すフローチャートであ
る。以下に、このフローチャートを参照しながら、この
電動パワーステアリング装置の故障検出動作を説明す
る。この電動パワーステアリング装置のCPU12は、
先ず、トルクセンサ10の検出トルク値及びモータ電流
検出回路17の検出電流値のサンプリング周期TA(第
1の周期)を計時するタイマTMA (図示せず)をセッ
トし(S50)、NGカウンタをクリアする(S5
2)。
【0006】タイマTMA がサンプリング周期TA を計
時したとき(S54)、CPU12は、タイマTMA
セットし(S56)、インターフェイス回路11を介し
て、トルクセンサ10が検出したトルク値を読み込む
(S58)。CPU12は、読み込んだトルク値に基づ
いて、モータMの目標電流値を演算し(S60)、次い
で、モータ電流検出回路17の検出電流値を読み込む
(S62)。CPU12は、読み込んだ検出電流値の絶
対値と、目標電流値の絶対値との差を求め、その差と例
えば所定値20Aとを比較する(S64)。この結果、
差の方が大きいときは、NGカウンタに1をインクリメ
ント(S66)する。
【0007】CPU12は、次いで、このインクリメン
トした(S66)結果、NGカウンタの計数値が所定値
Nに達したか否かを判定し(S68)、所定値Nに達し
ているときは、故障が生じたとして、リレー駆動回路1
5によりフェイルセーフリレー15aをオフする(S7
0)。CPU12は、インクリメントした(S66)結
果、NGカウンタの計数値が所定値Nに達していないと
きは(S68)、タイマTMA がサンプリング周期T A
を計時する迄待機し(S54)、サンプリング周期TA
を計時したときは、タイマTMA をセットし(S5
6)、インターフェイス回路11を介して、トルクセン
サ10が検出したトルク値を読み込む(S58)。
【0008】CPU12は、読み込んだ検出電流値の絶
対値と、目標電流値の絶対値との差を求め、その差が2
0A以下のときは(S64)、タイマTMA がサンプリ
ング周期TA を計時する迄待機し(S54)、サンプリ
ング周期TA を計時したときは、タイマTMA をセット
し(S56)、インターフェイス回路11を介して、ト
ルクセンサ10が検出したトルク値を読み込む(S5
8)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の電動パワーステアリング装置は、サンプリング周期T
A で読み込んだトルク値に基づいて、モータMの目標電
流値を演算し、読み込んだ検出電流値の絶対値と、その
目標電流値の絶対値との差を求め、その差と所定値20
Aとを比較し、その差の方が大きかった回数が所定値に
達したときに、フェイルセーフリレー15aをオフして
いる。ところが、例えば、急激な舵輪の切り返しを続け
た場合、図8に示すような目標電流値に対する検出電流
値の遅れにより、読み込んだ検出電流値の絶対値と、目
標電流値の絶対値との差が所定値20Aを超えてしまう
ことがあり、その結果、誤って故障発生と判断してしま
うことがあった。
【0010】このような問題に関連する技術として、モ
ータ電流の検出値が示すモータ回転方向とトルク検出値
の方向とが一致しないときに異常と判定する、特開昭6
3−180562号公報に記載された電動式パワーステ
アリングの誤動作防止装置がある。しかし、この電動式
パワーステアリングの誤動作防止装置でも、図8に示す
ような目標電流値(トルク検出値の反映)に対する検出
電流値の遅れが生じた場合に、誤って異常と判定してし
まうことが考えられる。本発明は、上述したような事情
に鑑みてなされたものであり、故障検出の誤動作を起こ
さない電動パワーステアリング装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電動パワー
ステアリング装置は、舵輪の操舵トルクの検出値に基づ
いて操舵力補助用モータのモータ電流の目標値を決定
し、モータ電流が目標値になるように、前記モータを回
転駆動し、操舵力補助を行う電動パワーステアリング装
置において、第1の周期で前記モータ電流と前記目標値
との差を演算する演算手段と、該演算手段が演算した差
を所定値と比較するモータ電流比較手段と、該モータ電
流比較手段の比較結果により前記差の方が大きいと判定
した回数を計数する計数手段と、該計数手段が計数した
回数が所定回数に達したか否かを判定する回数判定手段
と、第1の周期より短い第2の周期で前記目標値及び前
記モータ電流の大小を判定する大小判定手段と、該大小
判定手段が前記目標値の方が大きいと判定したときに、
前記計数手段をクリアするクリア手段とを備え、前記回
数判定手段の判定結果が所定回数に達したときに、前記
操舵力補助用モータを停止すべくなしてあることを特徴
とする。
【0012】この電動パワーステアリング装置では、演
算手段が、第1の周期でモータ電流とモータ電流の目標
値との差を演算し、モータ電流比較手段が、演算手段が
演算した差を所定値と比較して、計数手段が、その差の
方が大となり、故障と判定すべき現象が生じた回数を計
数し、回数判定手段が、その回数が所定回数に達したか
否かを判定する。故障と判定すべき現象が1回生じただ
けでは、雑音及び応答遅れ等の誤判定し易い現象もある
ので、故障と判定せず、複数の所定回数、繰り返し故障
と判定すべき現象が生じたときに、故障と判定する。
【0013】一方、大小判定手段が、第1の周期より短
い第2の周期でモータ電流の目標値及びモータ電流の大
小を判定し、その判定結果が目標値の方が大となったと
きに、故障と誤判定され易い応答遅れが生じているとし
て、計数手段が計数している現象は故障によるものでは
ないと判断し、クリア手段が計数手段をクリアする。そ
して、クリア手段がクリアすることなく、回数判定手段
の判定結果が所定回数に達したときに、操舵力補助用モ
ータを停止する。これにより、図8に示すような目標電
流値に対する検出電流値の遅れが生じた場合に、計数手
段をクリアすることができるので、計数手段の計数値が
所定回数に達して故障検出の誤動作を起こすことがなく
なる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、その実施の形
態を示す図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部
構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリ
ング装置は、操舵軸(図示せず)に加えられたトルクを
検出するトルクセンサ10の検出トルクが、インターフ
ェイス回路11を介してCPU12へ入力される。CP
U12から出力されるリレー制御信号はリレー駆動回路
15へ入力され、リレー駆動回路15はリレー制御信号
に従ってフェイルセーフリレー15aをオン又はオフさ
せる。
【0015】CPU12では、検出トルクに応じてモー
タ制御信号が作成され、このモータ制御信号はPWM制
御部21へ入力される。PWM制御部21は、このモー
タ制御信号に従ってPWM信号を作成する。このPWM
信号は、ブリッジ接続しているパワートランジスタQ
1,Q2,Q3,Q4の内、Q1,Q4の対又はQ2,
Q3の対を所要のデューティファクタでスイッチングし
て、電源Pからフェイルセーフリレー15aを通じてモ
ータMに電流を流し、モータMを所要の回転方向へ回転
駆動させる。
【0016】パワートランジスタQ1,Q2,Q3,Q
4からなるブリッジ回路及び接地端子間には、電流検出
用の抵抗R1が接続されている。抵抗R1の両端電圧は
モータ電流検出回路17へ入力され、モータ電流検出回
路17の検出出力はCPU12へ入力される。モータ電
流検出回路17の検出出力は、モータMを回転制御する
ために使用される。CPU12から出力されるクラッチ
制御信号はクラッチ駆動回路18へ入力され、クラッチ
駆動回路18はクラッチ制御信号に従ってクラッチ19
をオン又はオフさせる。クラッチ19の駆動電源は、フ
ェイルセーフリレー15aのブリッジ回路側端子から与
えられる。
【0017】以下に、このような構成の電動パワーステ
アリング装置の動作を、それを示す図2、図3のフロー
チャートに基づき説明する。この電動パワーステアリン
グ装置のCPU12は、先ず、トルクセンサ10の検出
トルク値及びモータ電流検出回路17の検出電流値のサ
ンプリング周期TA(第1の周期)を計時するタイマT
A (図示せず)、及びサンプリング周期T A より短
い、トルクセンサ10の検出トルク値及びモータ電流検
出回路17の検出電流値のサンプリング周期TB (第2
の周期)を計時するタイマTMB をセットし(S1
0)、NGカウンタをクリアする(S12)。
【0018】タイマTMB がサンプリング周期TB の計
時を終了したとき(S14)、CPU12は、タイマT
B をセットし(S34)、インターフェイス回路11
を介して、トルクセンサ10が検出したトルク値を読み
込む(S36)。CPU12は、読み込んだトルク値に
基づいて、モータMの目標電流値を演算し(S38)、
次いで、モータ電流検出回路17の検出電流値を読み込
む(S40)。
【0019】CPU12は、演算した目標電流値の絶対
値と、読み込んだ検出電流値の絶対値との大小を判定し
(S42)、この結果、検出電流値の絶対値の方が大き
いときは、タイマTMB の計時又はタイマTMA の計時
の終了(S14、S16)迄待機する。CPU12は、
演算した目標電流値の絶対値と、読み込んだ検出電流値
の絶対値との大小を判定し(S42)、この結果、目標
電流値の絶対値の方が大きいときは、NGカウンタをク
リアした(S12)後、タイマTMB の計時又はタイマ
TMA の計時の終了(S14、S16)迄待機する。
【0020】CPU12は、タイマTMB がサンプリン
グ周期TB の計時を幾度か終了した(S14)後、タイ
マTMB がサンプリング周期TB の計時を終了せず(S
14)、タイマTMA がサンプリング周期TA の計時を
終了したとき(S16)(∵TB <TA )、CPU12
は、タイマTMA をセットし(S18)、インターフェ
イス回路11を介して、トルクセンサ10が検出したト
ルク値を読み込む(S20)。
【0021】CPU12は、読み込んだトルク値に基づ
いて、モータMの目標電流値を演算し(S22)、次い
で、モータ電流検出回路17の検出電流値を読み込む
(S24)。CPU12は、読み込んだ検出電流値の絶
対値と、演算した目標電流値の絶対値との差を求め、そ
の差と例えば所定値20Aとを比較する(S26)。こ
の結果、差の方が大きいときは、NGカウンタに1をイ
ンクリメント(S28)する。
【0022】CPU12は、次いで、このインクリメン
トした(S28)結果、NGカウンタの計数値が所定値
Nに達したか否かを判定し(S30)、目標電流値の絶
対値が検出電流値の絶対値より大きくなって(S4
2)、NGカウンタがクリアされる(S12)ことな
く、所定値Nに達しているときは、故障が生じたとし
て、リレー駆動回路15によりフェイルセーフリレー1
5aをオフする(S32)。CPU12は、インクリメ
ントした(S28)結果、NGカウンタの計数値が所定
値Nに達していないときは(S30)、タイマTMB
計時又はタイマTM A の計時の終了(S14、S16)
迄待機する。
【0023】CPU12は、読み込んだ検出電流値の絶
対値と、目標電流値の絶対値との差を求め、その差が2
0A以下のときは(S26)、タイマTMB の計時又は
タイマTMA の計時の終了(S14、S16)迄待機す
る。つまり、目標電流値の絶対値が検出電流値の絶対値
より大きくなった(S42)ときは、故障ではないとし
てNGカウンタをクリアし(S12)、誤って故障検出
の動作をしないようにする。尚、目標電流値の絶対値と
検出電流値の絶対値との大小を判定するサンプリング周
期TB は短い程良く、例えば、モータ電流の制御周期と
同じにすれば、より効果を得ることができる。
【0024】図4は、今回開示される電動パワーステア
リング装置の要部構成を示すブロック図である。この電
動パワーステアリング装置は、操舵軸(図示せず)に加
えられたトルクを検出するトルクセンサ10の検出トル
クが、インターフェイス回路11を介して、CPU12
へ入力される。CPU12から出力されるリレー制御信
号はリレー駆動回路15へ入力され、リレー駆動回路1
5はリレー制御信号に従ってフェイルセーフリレー15
aをオン又はオフさせる。フェイルセーフリレー15a
は、電動パワーステアリング装置の何れかの部分に故障
が発見された場合にオフされる。
【0025】CPU12では、検出トルクに応じてモー
タ制御信号が作成され、このモータ制御信号はPWM制
御部21へ入力される。PWM制御部21はモータ制御
信号に従ってPWM信号を作成する。このPWM信号
は、ブリッジ接続しているパワートランジスタQ1,Q
2,Q3,Q4の内、Q1,Q4の対又はQ2,Q3の
対を所要のデューティファクタでスイッチングして、電
源Pからフェイルセーフリレー15aを通じてモータM
に電流を流し、モータMを所要の回転方向へ回転駆動さ
せる。
【0026】パワートランジスタQ1,Q2,Q3,Q
4からなるブリッジ回路の、パワートランジスタQ3及
び接地端子間には、電流検出用の抵抗R2が接続され、
パワートランジスタQ4及び接地端子間には、電流検出
用の抵抗R3が接続されている。抵抗R2の両端電圧
は、モータ電流検出回路17aへ入力され、抵抗R3の
両端電圧は、モータ電流検出回路20へ入力され、モー
タ電流検出回路17a,20の検出出力は、それぞれC
PU12へ入力される。パワートランジスタQ1,Q
2,Q3,Q4には、電源Pにより電流が流れる方向と
逆方向に、それぞれ並列関係になる寄生ダイオードD
1,D2,D3,D4が存在している。
【0027】この電動パワーステアリング装置は、PW
M制御部21が、モータ制御信号に従って作成したPW
M信号により、ブリッジ接続しているパワートランジス
タQ1,Q2,Q3,Q4の内、Q1,Q4の対又はQ
2,Q3の対を所要のデューティファクタでスイッチン
グして、電源Pからフェイルセーフリレー15aを通じ
てモータMに電流を流し、モータMを所要の回転方向へ
回転駆動させる。
【0028】ここで、例えば、パワートランジスタQ
1,Q4の対が、所要のデューティファクタでスイッチ
ングされる場合、PWM信号がオンのとき、実線矢符に
示すように、フェイルセーフリレー15a、パワートラ
ンジスタQ1、モータM、パワートランジスタQ4、抵
抗R3、接地端子の経路で電流が流れ、モータMを回転
駆動する。PWM信号がオフのとき、モータMのインダ
クタンスに蓄えられたエネルギーにより、破線矢符に示
すように、接地端子、抵抗R2、寄生ダイオードD3、
モータM、寄生ダイオードD2、フェイルセーフリレー
15aの経路で回生電流が発生する。
【0029】以下に、このような電動パワーステアリン
グ装置の、モータMの端子の地絡を検出する動作を、そ
れを示す図5のフローチャートを参照しながら説明す
る。この電動パワーステアリング装置のCPU12は、
PWM制御部21が、PWM信号により、例えば、パワ
ートランジスタQ1,Q4の対を所要のデューティファ
クタでスイッチングしている場合、パワートランジスタ
Q1,Q4に流れる電流(平均電流)をモータ電流検出
回路20から読み込む(S30)。次に、CPU12
は、寄生ダイオードD3,D2に流れる回生電流(平均
電流)をモータ電流検出回路17aから読み込む(S3
2)。
【0030】次に、CPU12は、読み込んだ、パワー
トランジスタQ1,Q4に流れる電流値(当該電流値)
の絶対値と、寄生ダイオードD3,D2に流れる回生電
流(反対側電流値)の絶対値との大小を判定し(S3
4)、回生電流の絶対値の方が大きいときは、モータM
のパワートランジスタQ4側の端子が地絡していると判
定する(S36)。
【0031】これは、図6に示すように、モータMのパ
ワートランジスタQ4側の端子が地絡すると、地絡した
端子から地絡側へ電流が流れてしまい、パワートランジ
スタQ4には電流が殆ど流れなくなるのに対し、回生電
流はモータM迄は流れるからである。これにより、モー
タMの端子の地絡を検出できるようになる。尚、PWM
制御部21が、PWM信号により、パワートランジスタ
Q2,Q3の対を所要のデューティファクタでスイッチ
ングしている場合は、モータ電流検出回路17aから読
み込んだ電流値を当該電流値とし、モータ電流検出回路
20から読み込んだ電流値を反対側電流値とすることに
より、モータMのパワートランジスタQ3側の端子の地
絡を、同様に検出することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る電動パワーステアリング装
置によれば、目標電流値に対する検出電流値の遅れが生
じた場合に、計数手段をクリアすることができるので、
計数手段の計数値が所定回数に達して故障検出の誤動作
を起こすことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す電動パワーステアリング装置の動作
を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す電動パワーステアリング装置の動作
を示すフローチャートである。
【図4】開示された電動パワーステアリング装置の構成
を示すブロック図である。
【図5】開示された電動パワーステアリング装置の動作
を示すフローチャートである。
【図6】開示された電動パワーステアリング装置の動作
を説明するための説明図である。
【図7】従来の電動パワーステアリング装置の動作を示
すフローチャートである。
【図8】目標電流値に対する検出電流値の遅れを示す波
形図である。
【符号の説明】
10 トルクセンサ 12 CPU 15a フェイルセーフリレー 17,17a,20 モータ電流検出回路 21 PWM制御部 M モータ P 電源 Q1〜Q4 パワートランジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵輪の操舵トルクの検出値に基づいて操
    舵力補助用モータのモータ電流の目標値を決定し、モー
    タ電流が目標値になるように、前記モータを回転駆動
    し、操舵力補助を行う電動パワーステアリング装置にお
    いて、 第1の周期で前記モータ電流と前記目標値との差を演算
    する演算手段と、該演算手段が演算した差を所定値と比
    較するモータ電流比較手段と、該モータ電流比較手段の
    比較結果により前記差の方が大きいと判定した回数を計
    数する計数手段と、該計数手段が計数した回数が所定回
    数に達したか否かを判定する回数判定手段と、第1の周
    期より短い第2の周期で前記目標値及び前記モータ電流
    の大小を判定する大小判定手段と、該大小判定手段が前
    記目標値の方が大きいと判定したときに、前記計数手段
    をクリアするクリア手段とを備え、前記回数判定手段の
    判定結果が所定回数に達したときに、前記操舵力補助用
    モータを停止すべくなしてあることを特徴とする電動パ
    ワーステアリング装置。
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