JPH11289971A - 調理冷凍食品の製造法 - Google Patents

調理冷凍食品の製造法

Info

Publication number
JPH11289971A
JPH11289971A JP10122854A JP12285498A JPH11289971A JP H11289971 A JPH11289971 A JP H11289971A JP 10122854 A JP10122854 A JP 10122854A JP 12285498 A JP12285498 A JP 12285498A JP H11289971 A JPH11289971 A JP H11289971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seasoning
food
frozen
gel
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10122854A
Other languages
English (en)
Inventor
Miwako Nagashima
美和子 長島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHOKUKEN KK
Original Assignee
SHOKUKEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHOKUKEN KK filed Critical SHOKUKEN KK
Priority to JP10122854A priority Critical patent/JPH11289971A/ja
Publication of JPH11289971A publication Critical patent/JPH11289971A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 畜肉、魚肉等の食品原料を単に調味液に浸漬
して味付けをするだけではなく、浸漬と同時に食品原料
の表面にゲル状被膜を形成することにより、食品原料に
保形性を付与し、冷凍処理時において、食品原料が相互
に付着しないで、1枚づつばらして冷凍処理することが
でき、調理時において、該ゲル状被膜がゾル化して油脂
分が溶出することにより、焼き網、フライパン等の調理
器具で容易に調理することのできる調理冷凍食品を提供
すること。 【解決手段】 しょうゆ、味噌、砂糖等の所望の調味料
とゼラチン、コラーゲン、寒天、カラギーナン等のゲル
化剤とからなる調味原液と、バター、マーガリン、ラー
ド、パーム油、牛脂等の油脂とを混合して、低温でゲル
状になり、高温でゾル状になる物性を持った調味液を、
高温下で畜肉、魚肉等の食品原料にコーティングした
後、急速冷却して、該食品原料にゲル状被膜を形成した
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は畜肉、魚肉等を可逆
性(ゾルからゲルに又はゲルからゾルに)の物性を持っ
た調味液でコーティングして調味加工することを特徴と
する調理冷凍食品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の畜肉、魚肉等の調理冷凍食品は、
所望の肉厚にスライスした畜肉、魚肉等の食品原料をし
ょうゆ、砂糖、味噌等の所望の調味料からなる調味液に
浸漬し、この食品原料を袋詰め等して調理冷凍食品を製
造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の畜肉、魚肉等の
食品原料からなる調理冷凍食品は、前記のように食品原
料を単に調味液に浸漬して、調味液を畜肉等の食品原料
の表面に付着させるだけであるため、食品原料の表面組
織は、調味液に浸漬する前となんらの変化を生じること
がなく、このため、調味液に浸漬した後、冷凍処理する
場合、スライスされた複数枚の食品原料が相互に接着し
て塊った状態で冷凍されてしまい、その後の包装作業に
難渋をきわめることが多かった。
【0004】また、前記冷凍処理された食品原料をベル
トコンベアー等に載せて調理冷凍食品として袋詰め等の
包装をする場合、食品原料の表面組織がベルトコンベア
ー等に付着して、該コンベアー、その他の容器等が調味
液、肉汁等で汚染されて、非衛生的であり、しかも、食
品原料自体が保形性に乏しいため、包装作業の段階で食
品原料の形状が崩れてしまい、歩留りが悪いばかりでな
く、製品としての価値が低下してしまう問題点が存し
た。
【0005】特に、畜肉、魚肉等の食品原料からなる調
理冷凍食品は、消費者においてそのまま直ちに調理でき
るように、5mm前後の厚さにスライスされているた
め、出荷時の袋詰め等の包装作業等において、容器に密
着して作業性が悪いばかりでなく、作業中に食品の形状
が容易に崩れてしまう等の問題が存した。
【0006】また、従来の畜肉、魚肉等の食品原料から
なる調理冷凍食品は、消費者において、調理する場合、
例えば、焼肉として食する場合に、ガスこんろ等で焼き
上げる際に、こんろの網等に畜肉の表面が、容易に付着
して焦げ付いてしまい、焼きにくいばかりでなく、肉が
丸まって硬くなり、美味に食することができないという
問題が存した。
【0007】同様にフライパン等で調理する場合におい
ても、フライパンに容易に畜肉、魚肉等が付着して、焦
げついてしまうため、1枚焼く毎にフライパンを洗う
か、あるいは調理時にその都度フライパンに油をひく必
要があり、特に、業務用等の場合には、能率よく大量に
調理できない問題点が存した。
【0008】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、畜肉、魚肉等の食品原料
を単に調味液に浸漬して味付けをするだけではなく、浸
漬と同時に食品原料の表面にゲル状被膜を形成すること
により、食品原料に保形性を付与し、冷凍処理時におい
て、食品原料が相互に付着しないで、1枚づつばらして
冷凍処理することができ、出荷作業時にコンベア等に食
品原料が直接接触することがなく、食品原料の形状の崩
れを防止でき、かつ出荷作業時に使用される各種の機器
等を肉汁等で汚染することもなく、衛生的に包装作業等
が行えるばかりでなく、作業能率の向上が図れ、製品の
歩留りも格段によくなり、更に調理冷凍食品の調理時に
おいて、該ゲル状被膜がゾル化して油脂分が溶出するこ
とにより、焼き網、フライパン等の調理器具で容易に調
理することのできる調理冷凍食品を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は調理冷凍食品の
製造法であり、前述した目的達成のために以下のような
手段を採用する。本発明の調理冷凍食品の製造法は、低
温でゲル状になり、高温でゾル状になる物性を持った調
味液を高温下で畜肉、魚肉等の食品原料にコーティング
した後、急速冷却して、該食品原料にゲル状被膜を形成
したことを特徴とする。
【0010】本発明の調理冷凍食品の製造法は、調味液
が、少なくとも、所望の調味料、ゲル化剤及び油脂とを
含むことを特徴とする。
【0011】本発明の調理冷凍食品の製造法は、調味液
が、少なくとも、しょうゆ、味噌、砂糖等の所望の調味
料とゼラチン、コラーゲン、寒天、カラギーナン等のゲ
ル化剤とからなる調味原液と、バター、マーガリン、ラ
ード、パーム油、牛脂等の油脂とからなることを特徴と
する。
【0012】本発明の調理冷凍食品の製造法は、調味液
が、調味原液20〜80重量%と油脂20〜80重量%
からなることを特徴とする。
【0013】本発明の調理冷凍食品の製造法は、油脂の
融点が10〜40℃であることを特徴とする。
【0014】本発明の調理冷凍食品の製造法は、しょう
ゆ、砂糖、ビーフエキス・化学調味料又は酵母エキス等
の旨味調味料、ペッパー、水、ゼラチン又はコラーゲン
及び乳化剤からなる調味源液を所定の温度下で所定時間
加熱、攪拌混合した後、この調味原液に溶解したバター
又はマーガリンを加えて、よく攪拌混合して乳化した調
味液とし、この調味液を所定の温度に保ちながら牛肉等
の食品原料を浸漬して、該食品原料に調味液をコーティ
ングした後、該食品原料を急速冷却して冷凍処理し、該
食品原料にゲル状被膜を形成したことを特徴とする。
【0015】本発明の調理冷凍食品の製造法は、しょう
ゆ、砂糖、みりん、生しょうが、にんにく、化学調味料
・ビーフエキス又は酵母エキス等の旨味調味料、水、寒
天及び乳化剤からなる調味源液を所定の温度下で所定時
間加熱、攪拌混合し、この調味原液にラードを加えて、
よく攪拌混合して乳化した調味液とし、この調味液を所
定温度に保ちながらロース豚肉等の食品原料を浸漬し
て、該食品原料に調味液をコーティングした後、該食品
原料を急速冷却して冷凍処理し、該食品原料にゲル状被
膜を形成したことを特徴とする。
【0016】本発明の調理冷凍食品の製造法は、味噌、
しょうゆ、砂糖、みりん、生しょうが、水、カラギーナ
ン及び乳化剤からなる調味源液を所定の温度下で所定時
間加熱、攪拌混合した後、この調味原液にパーム油を加
えて、よく攪拌混合して乳化した調味液とし、この調味
液を所定温度に保ちながらさばの切り身等の食品原料を
浸漬して、該食品原料に調味液をコーティングした後、
該食品原料を急速冷却して冷凍処理し、該食品原料にゲ
ル状被膜を形成したことを特徴とする。
【0017】本発明の調理冷凍食品の製造法は、マーガ
リン又はバター、牛脂及び乳化剤を所定の温度下で所定
時間加熱、攪拌して溶解した油脂とし、しょうゆ、赤ワ
イン、食塩、ペッパー、酵母エキス・ビーフエキス又は
化学調味料等の旨味調味料、水及びコラーゲン又はゼラ
チンからなる調味源液を所定の温度下で所定時間加熱、
攪拌混合し、前記油脂と前記調味原液とを所定の温度下
で攪拌混合して乳化した調味液とし、この調味液を所定
温度に保ちながら牛肉等の食品原料を浸漬して、該食品
原料に調味液をコーティングした後、該食品原料を急速
冷却して冷凍処理し、該食品原料にゲル状被膜を形成し
たことを特徴とする。
【0018】このように 本発明の調理冷凍食品の製造
法は、畜肉、魚肉等の食品原料に調味液をコーティング
した後、急速冷却して、その表面にゲル状被膜を形成し
て、保形性を付与し、食品原料の冷凍処理時において
は、相互に付着することなく、1枚づつばらして冷凍す
ることができ、かつ製品出荷時にコンベア等に食品原料
が直接接触することがなく、かつ食品原料の形状の崩れ
を防止でき、包装作業の能率化が図れ、更に調理冷凍食
品の調理時において、該ゲル状被膜が容易にゾル化して
油脂分が溶出することにより、容易に焦げ付くことな
く、大量に調理することができるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の調理冷凍食品の製
造法の実施の形態について、更に詳細に説明する。本発
明の調理冷凍食品の製造法は、低温でゲル状になり、高
温でゾル状になる物性を持った調味液を高温下で畜肉、
魚肉等の食品原料にコーティングした後、急速冷却し
て、該食品原料にゲル状被膜を形成するものである。
【0020】本発明における調味液には、ゼラチン、コ
ラーゲン、寒天、カラギーナン等のゲル化剤とバター、
マーガリン、ラード、パーム油、牛脂等の油脂が含まれ
ており、これらのゲル化剤と油脂との相乗作用で食品原
料の表面には、調味液のゲル状被膜が短時間に良好に形
成される。
【0021】前記油脂は融点が10〜40℃のものが好
ましく、この範囲内で油脂を選択することによって、食
品原料の表面にコーティングされる調味液のゲル化作用
及びゾル化作用が好適になされる。ゲル化剤はそれ単独
では、ゲル化するまでに時間がかかり、一方、油脂はゲ
ル化剤よりもゲル化するまでの時間が短いため、この両
者を混合して融合することによって、調味液のゲル化の
速効性が図れ、作業能率の向上が図れる。同時に、最終
需要者における調理時において、油脂分がゾル化して溶
出することによって、食品原料及び調味液の焦げ付きが
防止され、良好且つ能率的に調理作業を行うことができ
る。
【0022】本発明における調味液は、しょうゆ、味
噌、砂糖、ペッパー、みりん、生しょうが、にんにく、
ビーフエキス・化学調味料又は酵母エキス等の旨味調味
料、その他の各種の所望の調味料とゼラチン、コラーゲ
ン、寒天、カラギーナン等のゲル化剤とからなる調味原
液と、バター、マーガリン、ラード、パーム油、牛脂等
の油脂とから構成されている。
【0023】この調味原液と油脂との配合割合は、食品
原料の調理の種類、例えば、ビーフバターしょうゆ焼
肉、豚しょうが焼肉、さばの味噌煮、赤ワインビーフス
テーキ等に応じて適宜選択される。すなわち、油脂の配
合割合を多くすると全体的に薄い味付けとなり、一方、
油脂を少なくすると濃く強い味付けとなる。又、調味液
のコーティング量を多くして調理食品の歩留りを高める
ために油脂の配合割合を多くすることもできる。具体的
には、コーティング量を多くしたい場合は油脂の配合割
合を多くし、コーティング量を少なくしたい場合には、
油脂の配合割合を少なくする等で適宜調整される。前記
の配合割合は、好ましくは、調味原液20〜80重量%
と油脂20〜80重量%の範囲で適宜調整可能である。
【0024】また調味液のコーティング量の多寡は、前
記の調味原液と油脂との配合割合の選択による他、食品
原料を調味液に通し又は浸漬する時間によっても選択さ
れる。例えば、食品原料を調味液に通し又は浸漬する時
間を短くすると、調味液のコーティング量が少なくなっ
て、ゲル状被膜が薄く形成され、一方、調味液を通し又
は浸漬する時間を長くすると、調味液のコーティング量
が多くなって、ゲル状被膜が厚く形成される。
【0025】そして、この調味液を所望の温度に調整し
て、所望の厚さにスライスされた畜肉、魚肉等の食品原
料を前記調味液に浸漬し又は調味液中を通過させ、食品
原料の表面に調味液をコーティングし、この調味液がコ
ーティングされた食品原料を直ちに急速冷却して冷凍処
理し、食品原料の表面にゲル状被膜を形成して、本発明
の調理冷凍食品が得られる。この場合の食品原料は、生
の畜肉等を所望の厚さにスライスしたものでもよく、生
の魚肉等を所望の厚さに切り身にしたものでもよく、又
は冷凍された畜肉等のスライス、冷凍された魚肉等の切
り身でもどちらでもよい。
【0026】このようにして得られた畜肉、魚肉等の食
品原料からなる調理冷凍食品は、その表面に所望の厚さ
のゲル状被膜が形成されて、食品原料自体に保形性が付
与されているため、食品原料の冷凍処理時においては、
1枚づつスライスされ又は切り身にされた食品原料は、
互いに付着して塊となることはなく、容易に1枚づつば
らして個別に冷凍処理することができるものである。
【0027】又、食品原料の表面には、ゲル状被膜が形
成されて保形性が付与されているため、製品出荷時等に
おいて、コンベア等に食品原料が直接接触することがな
く、かつ食品原料の形状の崩れを防止することができる
ため、歩留りが向上すると同時に、衛生的かつ能率的に
包装作業等の出荷作業を行うことができるものである。
【0028】更に本発明の調理冷凍食品の調理時におい
て、前記ゲル状被膜が容易にゾル化して油脂分が溶出す
ることにより、食品原料が焼き網、フライパン等の調理
器具に容易に焦げ付くことなく、美味にかつ大量に調理
することができるものである。と同時に、調味液と油脂
とが一体となってゲル状被膜を形成しているため、調理
時に油脂分の溶出によって、調味液が調理器具に焦げ付
くことがなく、調理された食品としての味と風味が保持
され、美味で大量調理が容易となるものである。
【0029】
【発明の実施例】実施例1(ビーフバターしょうゆ焼
肉) [調味源液] しょうゆ 15.0重量% 砂糖 5.0重量% ビーフエキス 3.0重量% ペッパー 2.0重量% ゼラチン 2.0重量% 乳化剤 0.2重量% 水 22.8重量% [油脂] バター 50.0重量%
【0030】先ず、調味源液の構成材料及びその配合割
合を説明すると、しょうゆ、砂糖、ビーフエキス、ペッ
パーは、食品原料にビーフバターしょうゆ焼肉風の調味
加工を施す際の味付け、風味及び旨味等を加える役割を
有し、その配合割合は、それぞれ、しょうゆ15.0重
量%、砂糖5.0重量%、ビーフエキス3.0重量%、
ペッパー2.0重量%が、ビーフバターしょうゆ焼肉に
おいては、経験的に美味とされている。旨味調味料とし
てのビーフエキスの代りにグルタミン酸ソーダ等の化学
調味料、酵母エキス等を同量添加してもよい。
【0031】ゲル化剤としてのゼラチンは、バター又は
マーガリンと共に食品原料の表面にゲル状被膜を形成す
る役割を有し、その配合割合は、2.0重量%が適当で
ある。このゼラチンの代りにコラーゲンを同量添加して
もよい。
【0032】乳化剤は、次工程の調味源液と油脂との混
合に際し、両者を乳化してその融合を図る役割を有し、
その配合割合は、0.2重量%が適当である。水は溶媒
としての役割を有し、その配合割合は、本実施例におい
ては、22.8重量%が適当である。
【0033】油脂としてのバターは、前記の調味源液に
油分を添加してゲル状被膜の形成を助成する役割及び調
理時の焦げ付き防止の役割を有する。すなわち、バター
は、約30℃以下になると固化するため、ゲル化剤のゼ
ラチン又はコラーゲンと共にゲル状被膜を形成し、両者
の相乗作用で油分を含んだゲル状被膜が、食品原料の表
面に容易かつ短時間に形成され、しかも食品の調理時に
食品の焦げ付きが防止される。その配合割合は、50.
0重量%が適当である。このバターの代りにマーガリン
を同量添加してもよい。
【0034】前記調味源液を約50℃前後にて約20分
間前後加熱してよく攪拌混合し、この調味原液を約50
℃前後に保ちながら、溶解したバター又はマーガリンを
その調味源液に添加し、よく攪拌混合して乳化した調味
液が得られた。この調味液に、約5mm前後の厚さにス
ライスした冷凍牛肉を約1秒間前後浸漬し、冷凍牛肉の
表面に調味液をよくコーティングした後、急速冷却して
マイナス約20℃前後で冷凍した。前記の調味原液を約
50℃前後に加熱するのは、ゼラチン又はコラーゲンの
融点以上にする必要があり、又、前記スライスされた牛
肉は、冷凍ではなく生のものであってもよい。
【0035】この冷凍された牛肉のスライス片は、相互
に付着することなく、1個づつばらばらに冷凍処理され
ていた。これは牛肉のスライス片の表面にゲル状被膜が
形成されて、保形性が付与されているため、相互の付着
が防止されている。
【0036】この冷凍されゲル状被膜が形成された牛肉
のスライス片をベルトコンベアーにて搬送し、加工機
械、包装機等を経て製品として出荷したが、いずれの工
程においても、牛肉のスライス片は、変形せずにかつ機
器等に付着することがなく、歩留りがよく、かつ衛生的
で高能率生産を行うことができた。
【0037】次にゲル状被膜が形成された牛肉のスライ
ス片を、ガスこんろにて焼いたところ、焼網に肉片が付
着することもなく、又、焦げることもなく良好に焼き上
げることができた。また、フライパンに油を引かないで
焼いたところ、牛肉のスライス片からは自然に油分が溶
出し、肉片がフライパンに焦げ付くこともなく良好に焼
き上げることができた。この牛肉のスライス片を食した
ところ、ビーフバターしょうゆ焼肉の風味のある柔らか
な美味な食感が得られた。
【0038】実施例2(豚しょうが焼肉) [調味源液] しょうゆ 22.0重量% みりん 8.0重量% 砂糖 2.0重量% 生しょうが 8.0重量% にんにく 1.5重量% 化学調味料 1.5重量% 寒天 1.2重量% 乳化剤 0.3重量% 水 20.0重量% [油脂] ラード 35.5重量%
【0039】先ず、調味源液の構成材料及びその配合割
合を説明すると、しょうゆ、みりん、砂糖、生しょう
が、にんにく、グルタミン酸ソーダ等の化学調味料は、
食品原料に、豚しょうが焼肉風の味加工を施す際の味付
け、風味及び旨味等を加える役割を有し、その配合割合
は、それぞれ、しょうゆ22.0重量%、みりん8.0
重量%、砂糖2.0重量%、生しょうが8.0重量%、
にんにく1.5重量%、化学調味料1.5重量%が、豚
しょうが焼肉においては、経験的に美味とされている。
旨味調味料としての化学調味料の代りにビーフエキス、
酵母エキスを同量添加してもよい。
【0040】ゲル化剤としての寒天は、ラードと共に食
品原料の表面にゲル状被膜を形成する役割を有し、その
配合割合は、1.2重量%が適当である。乳化剤は、次
工程の調味源液と油脂との混合に際し、両者を乳化して
その融合を図る役割を有し、その配合割合は、0.3重
量%が適当である。水は溶媒としての役割を有し、その
配合割合は、本実施例においては、20.0重量%が適
当である。
【0041】油脂としてのラードは、前記の調味源液に
油分を添加してゲル状被膜の形成を助成する役割及び調
理時の焦げ付き防止の役割を有する。すなわち、ラード
は、30℃以下になると固化するため、ゲル化剤の寒天
と共にゲル状被膜を形成し、油分を含んだゲル状被膜が
食品原料の表面に形成されるため、調理時に食品の焦げ
付きが防止される。その配合割合は、35.5重量%が
適当である。
【0042】前記調味源液を約80℃前後にて15分間
加熱し、よく攪拌混合して溶解し、ラードをその溶解し
た調味源液に添加し、よく攪拌混合して乳化した調味液
が得られた。この調味液を70℃前後に保ちながら厚さ
約4mm前後にスライスした冷凍ロース豚肉を約1秒間
前後浸漬し、冷凍ロース豚肉の表面に調味液をよくコー
ティングした後、急速冷却してマイナス10℃以下で冷
凍した。前記の調味原液を約80℃前後に加熱するの
は、寒天の融点以上にする必要があり、又、前記スライ
スされたロース豚肉は、冷凍ではなく生のものであって
もよい。
【0043】この冷凍されたロース豚肉のスライス片
は、相互に付着することなく、1個づつばらばらに冷凍
処理されていた。これはロース豚肉のスライス片にゲル
状被膜が形成されて、保形性が付与されているため、相
互の付着が防止されている。
【0044】この冷凍されたロース豚肉のスライス片を
ベルトコンベアーにて搬送し、加工機械、包装機等を経
て製品として出荷したが、いずれの工程においても、ロ
ース豚肉のスライス片は、変形することはなく、かつ機
器等に付着することもなく、歩留りがよく、衛生的で高
能率生産を行うことができた。
【0045】次にゲル状被膜が形成されたロース豚肉の
スライス片を、ガスこんろにて焼いたところ、焼網に肉
片が付着することもなく、焦げることもなく良好に焼き
上げることができた。また、フライパンに油を引かない
で焼いたところ、ロース豚肉のスライス片からは自然に
油分が溶出し、肉片がフライパンに焦げ付くこともなく
良好に焼き上げることができた。このロース豚肉のスラ
イス片を食したところ、豚しょうが焼肉の風味のある柔
らかな美味な食感が得られた。
【0046】実施例3(さばの味噌煮) [調味源液] 味噌 30.0重量% しょうゆ 10.0重量% みりん 2.0重量% 砂糖 15.0重量% 生しょうが 5.0重量% カラギーナン 0.5重量% 乳化剤 0.3重量% 水 18.0重量% [油脂] パーム油 20.0重量%
【0047】先ず、調味源液の構成材料及びその配合割
合を説明すると、味噌、しょうゆ、みりん、砂糖、生し
ょうがは、食品原料にさばの味噌煮風の調味加工を施す
際の味付け、風味及び旨味等を加える役割を有し、その
配合割合は、それぞれ味噌30.0重量%、しょうゆ1
0.0重量%、みりん2.0重量%、砂糖15.0重量
%、生しょうが5.0重量%が、さばの味噌煮において
は、経験的に美味とされている。
【0048】ゲル化剤としてのカラギーナンは、パーム
油と共に食品原料の表面にゲル状被膜を形成する役割を
有し、その配合割合は、0.5重量%が適当である。乳
化剤は、次工程の調味源液と油脂との混合に際し、両者
を乳化してその融合を図る役割を有し、その配合割合
は、0.3重量%が適当である。水は溶媒としての役割
を有し、その配合割合は、本実施例においては、17.
2重量%が適当である。
【0049】油脂としてのパーム油は、前記の調味源液
に油分を添加してゲル状被膜の形成を助成する役割及び
調理時の焦げ付き防止の役割を有する。すなわち、パー
ム油は、30℃以下になると固化するため、ゲル化剤の
カラギーナンと共にゲル状被膜を形成し、油分を含んだ
ゲル状被膜が食品原料の表面に形成されるため、調理時
に食品の焦げ付きが防止される。その配合割合は、2
0.0重量%が適当である。
【0050】前記調味源液を約80〜90℃前後にて約
10分間前後加熱し、よく攪拌混合して溶解し、パーム
油をその溶解した調味源液に添加し、よく攪拌混合して
乳化した調味液が得られた。この調味液を約80℃前後
に保ちながら、三枚おろしにしたさばの切り身片を約1
秒間前後浸漬し、さばの切り身片の表面に調味液をよく
コーティングした後、急速冷却してマイナス約10℃以
下で冷凍した。前記の調味原液を約80〜90℃前後に
加熱するのは、カラギーナンの融点以上にする必要があ
り、又、前記三枚おろしにされたさばの切り身は、冷凍
されたものでも生のものであってもどちらでもよい。
【0051】この冷凍されたさばの切り身片は、相互に
付着することなく、1個づつばらばらに冷凍処理されて
いた。これはさばの切り身片にゲル状被膜が形成され
て、保形性が付与されているため、相互の付着が防止さ
れている。
【0052】この冷凍されたさばの切り身片をベルトコ
ンベアーにて搬送し、加工機械、包装機等を経て製品と
して出荷したが、変形することはなく、いずれの工程に
おいても、さばの切り身片は機器等に付着することがな
く、歩留りもよく、衛生的で高能率生産を行うことがで
きた。
【0053】次にゲル状被膜が形成されたさばの切り身
片を、サランラップ等に包み解凍した後、電子レンジで
調理したところ、容器等に肉片が付着することもなく、
焦げることもなく良好に調理することができた。また、
フライパンに油を引かないで焼いたところ、さばの切り
身片からは自然に油分が溶出し、肉片がフライパンに焦
げ付くこともなく良好に焼き上げることができた。この
さばの切り身片を食したところ、さばの味噌煮の風味の
ある柔らかな美味な食感が得られた。
【0054】
【発明の実施例】実施例4(赤ワインビーフステーキ) [調味源液] しょうゆ 7.0重量% 赤ワイン 3.0重量% 食塩 3.5重量% ペッパー 2.5重量% 酵母エキス 1.0重量% コラーゲン 1.0重量% 水 2.0重量% [油脂] マーガリン 40.0重量% 牛脂 39.0重量% 乳化剤 1.0重量%
【0055】先ず、調味源液の構成材料及びその配合割
合を説明すると、しょうゆ、赤ワイン、食塩、ペッパ
ー、酵母エキスは、食品原料に赤ワインビーフステーキ
風の調味加工を施す際の味付け、風味及び旨味を加える
役割を有し、その配合割合は、それぞれ、しょうゆ7.
0重量%、赤ワイン3.0重量%、食塩3.5重量%、
ペッパー2.5重量%、酵母エキス1.0重量%が、赤
ワインビーフステーキにおいては、経験的に美味とされ
ている。旨味調味料としての酵母エキスの代りにビーフ
エキス、化学調味料を同量添加してもよい。
【0056】ゲル化剤としてのコラーゲンは、マーガリ
ン及び牛脂と共に食品原料の表面にゲル状被膜を形成す
る役割を有し、その配合割合は、1.0重量%が適当で
ある。このコラーゲンの代りにゼラチンを同量添加して
もよい。水は溶媒としての役割を有し、その配合割合
は、本実施例においては、2.0重量%が適当である。
この溶媒としての水の添加量が本実施例においては、他
の実施例に比較して少量とされているが、これは味付材
としてのしょうゆの添加量が少量であるため、それと対
応させたものである。又、赤ワインビーフステーキにお
いては、しょうゆ及び水の添加量が少なくて油脂分が多
いと経験的に美味とされている。
【0057】油脂としてのマーガリン及び牛脂は、前記
の調味源液に油分を添加してゲル状被膜の形成を助成す
る役割及び調理時の焦げ付き防止の役割を有する。すな
わち、マーガリン及び牛脂は、約30℃以下になると固
化するため、ゲル化剤のコラーゲン又はゼラチンと共に
ゲル状被膜を形成し、両者の相乗作用で油分を含んだゲ
ル状被膜が、食品原料の表面に容易かつ短時間に形成さ
れ、しかも食品の調理時にこのゲル状被膜が溶出して食
品の焦げ付きが防止される。その配合割合は、マーガリ
ン40.0重量%及び牛脂39.0重量%が適当であ
る。又、牛脂は油脂としての作用を有する他、牛味風の
旨味をだす働きも有している。前記のマーガッリンの代
りにバターを同量添加してもよい。
【0058】乳化剤は、次工程の調味源液と油脂との混
合に際し、両者を乳化してその融合を図る役割を有し、
その配合割合は、1.0重量%が適当である。
【0059】マーガリン、牛脂及び乳化剤を約50〜6
0℃前後の温度下で約10分間前後加熱、攪拌して溶解
した油脂とし、一方、しょうゆ、赤ワイン、食塩、ペッ
パー、酵母エキス、水及びコラーゲンからなる調味源液
を約60℃前後の温度下で約15分間前後加熱、攪拌混
合し、前記油脂を約50℃前後に保ちながら、溶解した
調味原液をその油脂中に添加し、よく攪拌混合して乳化
した調味液が得られた。この調味液に、約10mm前後
の厚さにスライスした冷凍牛肉を約1秒間前後浸漬し、
冷凍牛肉の表面に調味液をよくコーティングした後、急
速冷却してマイナス約20℃前後で冷凍処理した。前記
の調味原液を約60℃前後に加熱するのは、コラーゲン
又はゼラチンの融点以上にする必要があり、又、前記ス
ライスされた牛肉は、冷凍ではなく生のものであっても
よい。
【0060】この冷凍された牛肉のスライス片は、相互
に付着することなく、1個づつばらばらに冷凍されてい
た。これは牛肉のスライス片にゲル状被膜が形成され
て、保形性が付与されているため、相互の付着が防止さ
れている。
【0061】この冷凍されてゲル状被膜が形成された牛
肉のスライス片をベルトコンベアーにて搬送し、加工機
械、包装機等を経て製品として出荷したが、いずれの工
程においても、牛肉のスライス片は変形せずにかつ機器
等に付着することがなく、歩留りがよく、かつ衛生的で
高能率生産を行うことができた。
【0062】次にゲル状被膜が形成された牛肉のスライ
ス片を、ガスこんろにて焼いたところ、焼網に肉片が付
着することもなく、又、焦げることもなく良好に焼き上
げることができた。また、フライパンに油を引かないで
焼いたところ、牛肉のスライス片からは自然に油分が溶
出し、肉片がフライパンに焦げ付くこともなく良好に焼
き上げることができた。この牛肉のスライス片を食した
ところ、赤ワインビーフステーキの風味のある柔らかな
美味な食感が得られた。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の調理冷凍
食品の製造法によれば、低温でゲル状になり、高温でゾ
ル状になる物性を持った調味液を高温下で畜肉、魚肉等
の食品原料にコーティングした後、急速冷却して、該食
品原料にゲル状被膜を形成することができるものであ
る。
【0064】又、本発明の調理冷凍食品の製造法によれ
ば、畜肉、魚肉等の食品原料にコーティングされる調味
液には、ゲル化剤と油脂とが含まれているため、両者の
相乗作用で食品原料にゲル状被膜を短時間に形成するこ
とができ、このゲル状被膜によって食品原料に保形性が
付与され、冷凍処理時において1枚づつばらして個別に
冷凍処理することができるものである。
【0065】更に、本発明の調理冷凍食品の製造法によ
れば、食品原料の表面には、ゲル状被膜が形成されて、
保形性が付与されているため、製品出荷時にコンベア等
に食品原料が直接接触することがなく、食品原料の形状
の崩れを防止でき、かつ出荷作業時に使用される各種の
機器等を肉汁等で汚染することもなく、衛生的に包装作
業等が行えるばかりでなく、作業能率の向上が図れ、製
品の歩留りも格段によくなるものである。
【0066】更に又、本発明の調理冷凍食品の製造法に
よれば、調理冷凍食品の調理時において、該ゲル状被膜
が容易にゾル化して油脂分が容易に溶出することによ
り、調理器具等に調理済食品が容易に焦げ付くことがな
く、簡便かつ大量に調理することができる等の効果を奏
することができるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は調理冷凍食品の
製造法であり、前述した目的達成のために以下のような
手段を採用する。本発明の調理冷凍食品の製造法は、調
味液が、少なくとも、しょうゆ、味噌、砂糖等の所望の
調味料とゼラチン、コラーゲン、寒天、カラギーナン等
のゲル化剤とからなる調味原液20〜80重量%と、バ
ター、マーガリン、ラード、パーム油、牛脂等の融点が
10〜40℃である油脂20〜80重量%とからなり、
低温でゲル状になり、高温でゾル状になる物性を持った
前記調味液を、約50〜80℃前後の高温下で畜肉、魚
肉等の食品原料にコーティングした後、マイナス約10
〜20℃前後に急速冷却して、該食品原料にゲル状被膜
を形成したことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明の調理冷凍食品の製造法は、しょう
ゆ15.0重量%、砂糖5.0重量%、ビーフエキス・
化学調味料又は酵母エキス等の旨味調味料3.0重量
%、ペッパー2.0重量%、水22.8重量%、ゼラチ
ン又はコラーゲン2.0重量%及び乳化剤0.2重量%
からなる調味源液を約50℃前後の温度下で約20分間
前後加熱、撹拌混合した後、この調味原液に溶解したバ
ター又はマーガリン50.0重量%を加えて、よく撹拌
混合して乳化した調味液とし、この調味液を約50℃前
後に保ちながら牛肉等の食品原料を浸漬して、該食品原
料に調味液をコーティングした後、該食品原料を急速冷
却してマイナス20℃前後で冷凍処理し、該食品原料に
ゲル状被膜を形成したことを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明の調理冷凍食品の製造法は、しょう
ゆ22.0重量%、みりん8.0重量%、砂糖2.0重
量%、生しょうが8.0重量%、にんにく1.5重量
%、化学調味料・ビーフエキス又は酵母エキス等の旨味
調味料1.5重量%、寒天1.2重量%、乳化剤0.3
重量%及び水20.0重量%からなる調味源液を約80
℃前後の温度下で約15分間前後加熱、撹拌混合し、こ
の調味原液にラード35.5重量%を加えて、よく撹拌
混合して乳化した調味液とし、この調味液を約70℃前
後の温度に保ちながらロース豚肉等の食品原料を浸漬し
て、該食品原料に調味液をコーティングした後、該食品
原料を急速冷却してマイナス約10℃以下で冷凍処理
し、該食品原料にゲル状被膜を形成したことを特徴とす
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】本発明の調理冷凍食品の製造法は、味噌3
0.0重量%、しょうゆ10.0重量%、みりん2.0
重量%、砂糖15.0重量%、生しょうが5.0重量
%、水、カラギーナン0.5重量%、乳化剤0.3重量
%及び水18.0重量%からなる調味源液を約80〜9
0℃前後の温度下で約10分間前後加熱、撹拌混合した
後、この調味原液にパーム油20.0重量%を加えて、
よく撹拌混合して乳化した調味液とし、この調味液を約
80℃前後の温度に保ちながらさばの切り身等の食品原
料を浸漬して、該食品原料に調味液をコーティングした
後、該食品原料を急速冷却してマイナス約10℃以下で
冷凍処理し、該食品原料にゲル状被膜を形成したことを
特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明の調理冷凍食品の製造法は、マーガ
リン又はバター40.0重量%、牛脂39.0重量%及
び乳化剤1.0重量%を約50〜60℃前後の温度下で
約10分間前後加熱、撹拌して溶解した油脂とし、しょ
うゆ7.0重量%、赤ワイン3.0重量%、食塩3.5
重量%、ペッパー2.5重量%、酵母エキス・ビーフエ
キス又は化学調味料等の旨味調味料1.0重量%、コラ
ーゲン又はゼラチン1.0重量%及び水2.0重量%か
らなる調味源液を約60℃前後の温度下で約15分間加
熱、撹拌混合し、前記油脂と前記調味原液とを約50℃
の温度下で撹拌混合して乳化した調味液とし、この調味
液を約50℃前後の温度に保ちながら牛肉等の食品原料
を浸漬して、該食品原料に調味液をコーティングした
後、該食品原料を急速冷却してマイナス約20℃前後で
冷凍処理し、該食品原料にゲル状被膜を形成したことを
特徴とする。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温でゲル状になり、高温でゾル状にな
    る物性を持った調味液を高温下で畜肉、魚肉等の食品原
    料にコーティングした後、急速冷却して、該食品原料に
    ゲル状被膜を形成したことを特徴とする調理冷凍食品の
    製造法。
  2. 【請求項2】 調味液が、少なくとも、所望の調味料、
    ゲル化剤及び油脂とを含むことを特徴とする請求項1に
    記載の調理用冷凍食品の製造法。
  3. 【請求項3】 調味液が、少なくとも、しょうゆ、味
    噌、砂糖等の所望の調味料とゼラチン、コラーゲン、寒
    天、カラギーナン等のゲル化剤とからなる調味原液と、
    バター、マーガリン、ラード、パーム油、牛脂等の油脂
    とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の調
    理用冷凍食品の製造法。
  4. 【請求項4】 調味液が、調味原液20〜80重量%と
    油脂20〜80重量%からなることを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の調理用冷凍食品の製造法。
  5. 【請求項5】 油脂の融点が10〜40℃であることを
    特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の調理冷凍食
    品の製造法。
  6. 【請求項6】 しょうゆ、砂糖、ビーフエキス・化学調
    味料又は酵母エキス等の旨味調味料、ペッパー、水、ゼ
    ラチン又はコラーゲン及び乳化剤からなる調味源液を所
    定の温度下で所定時間加熱、攪拌混合した後、この調味
    原液に溶解したバター又はマーガリンを加えて、よく攪
    拌混合して乳化した調味液とし、この調味液を所定の温
    度に保ちながら牛肉等の食品原料を浸漬して、該食品原
    料に調味液をコーティングした後、該食品原料を急速冷
    却して冷凍処理し、該食品原料にゲル状被膜を形成した
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の
    調理冷凍食品の製造法。
  7. 【請求項7】 しょうゆ、砂糖、みりん、生しょうが、
    にんにく、化学調味料・ビーフエキス又は酵母エキス等
    の旨味調味料、水、寒天及び乳化剤からなる調味源液を
    所定の温度下で所定時間加熱、攪拌混合し、この調味原
    液にラードを加えて、よく攪拌混合して乳化した調味液
    とし、この調味液を所定温度に保ちながらロース豚肉等
    の食品原料を浸漬して、該食品原料に調味液をコーティ
    ングした後、該食品原料を急速冷却して冷凍処理し、該
    食品原料にゲル状被膜を形成したことを特徴とする請求
    項1、2、3、4又は5に記載の調理冷凍食品の製造
    法。
  8. 【請求項8】 味噌、しょうゆ、砂糖、みりん、生しょ
    うが、水、カラギーナン及び乳化剤からなる調味源液を
    所定の温度下で所定時間加熱、攪拌混合した後、この調
    味原液にパーム油を加えて、よく攪拌混合して乳化した
    調味液とし、この調味液を所定温度に保ちながらさばの
    切り身等の食品原料を浸漬して、該食品原料に調味液を
    コーティングした後、該食品原料を急速冷却して冷凍処
    理し、該食品原料にゲル状被膜を形成したことを特徴と
    する請求項1、2、3、4又は5に記載の調理冷凍食品
    の製造法。
  9. 【請求項9】 マーガリン又はバター、牛脂及び乳化剤
    を所定の温度下で所定時間加熱、攪拌して溶解した油脂
    とし、しょうゆ、赤ワイン、食塩、ペッパー、酵母エキ
    ス・ビーフエキス又は化学調味料等の旨味調味料、水及
    びコラーゲン又はゼラチンからなる調味源液を所定の温
    度下で所定時間加熱、攪拌混合し、前記油脂と前記調味
    原液とを所定の温度下で攪拌混合して乳化した調味液と
    し、この調味液を所定温度に保ちながら牛肉等の食品原
    料を浸漬して、該食品原料に調味液をコーティングした
    後、該食品原料を急速冷却して冷凍処理し、該食品原料
    にゲル状被膜を形成したことを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5に記載の調理冷凍食品の製造法。
JP10122854A 1998-04-16 1998-04-16 調理冷凍食品の製造法 Pending JPH11289971A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122854A JPH11289971A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 調理冷凍食品の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122854A JPH11289971A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 調理冷凍食品の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11289971A true JPH11289971A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14846294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10122854A Pending JPH11289971A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 調理冷凍食品の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11289971A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005032272A3 (ja) * 2003-10-01 2005-05-19 Synapse Link Corp 魚介類の冷凍加工食品、魚介類の凍結ブロック、魚介類の冷凍加工方法、及び魚介類の凍結輸送方法
JP2009050277A (ja) * 2008-11-04 2009-03-12 Katsuaki Iwasaki 具にバターと味噌とを含む饅頭並びに饅頭の具の分離防止方法
JP2010124819A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Tablemark Co Ltd バター風味調味料組成物及び飲食品のバター風味増強方法
WO2013157073A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 明弘食品株式会社 食品の味付け装置及び味付き食品の製造装置
JP2015146796A (ja) * 2014-02-10 2015-08-20 天野実業株式会社 凍結乾燥食品に適した味噌含有調味料及びそれを用いた凍結乾燥食品
JP2016123349A (ja) * 2014-12-27 2016-07-11 ヤマサ醤油株式会社 冷凍惣菜用調味液
JP2016531547A (ja) * 2013-09-16 2016-10-13 ルースロ ビー.ブイ. 食品コーティング

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005032272A3 (ja) * 2003-10-01 2005-05-19 Synapse Link Corp 魚介類の冷凍加工食品、魚介類の凍結ブロック、魚介類の冷凍加工方法、及び魚介類の凍結輸送方法
JP2009050277A (ja) * 2008-11-04 2009-03-12 Katsuaki Iwasaki 具にバターと味噌とを含む饅頭並びに饅頭の具の分離防止方法
JP4549417B2 (ja) * 2008-11-04 2010-09-22 克昭 岩崎 具にバターと味噌とを含む饅頭
JP2010124819A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Tablemark Co Ltd バター風味調味料組成物及び飲食品のバター風味増強方法
WO2013157073A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 明弘食品株式会社 食品の味付け装置及び味付き食品の製造装置
JP2016531547A (ja) * 2013-09-16 2016-10-13 ルースロ ビー.ブイ. 食品コーティング
JP2015146796A (ja) * 2014-02-10 2015-08-20 天野実業株式会社 凍結乾燥食品に適した味噌含有調味料及びそれを用いた凍結乾燥食品
JP2016123349A (ja) * 2014-12-27 2016-07-11 ヤマサ醤油株式会社 冷凍惣菜用調味液

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3728683B2 (ja) 固形上掛けソースの製造方法
JP3769239B2 (ja) 炒め物用調味料及びその製造方法
EP0603879A2 (en) Fried food and process for producing same
JPH11289971A (ja) 調理冷凍食品の製造法
JP4782835B2 (ja) 炒り卵スナック食物
JP2015043745A (ja) 蒲焼様魚肉練製品の製造法
JP7148676B2 (ja) 調味用組成物及びその使用
JP2003052340A (ja) レトルト食品の製造方法
JP2004105035A (ja) ペースト状カレーの製造方法
TW202245607A (zh) 食用油脂組成物、食品、食用油脂組成物的製造方法、食品的製造方法、食品的風味賦予劑、食品的風味賦予方法及風味油的風味維持方法
KR0130150B1 (ko) 닭발 또는 닭모래주머니를 사용한 인스턴트 가공식품의 제조방법
JP2804552B2 (ja) 加工肉入りペーストシートおよび該シートを用いるパンの製造方法
JP3975632B2 (ja) 粒状具材を含有する冷凍加熱処理成型食品類及びその製法
JP2863382B2 (ja) 油揚げ用冷凍複合ポテト食品
JPS58190364A (ja) ベ−キング食品用乳化バツタ−
JP2004329071A (ja) 揚げだねのコーティング方法およびそれを用いた揚げ物の製造方法
JP3938228B2 (ja) 複合フライ食品
JPH03285656A (ja) シーフード風味を有する食品素材
JP2815516B2 (ja) 調味ペースト
JP7337309B1 (ja) 油脂加工澱粉及びこれを含有する食肉改質剤
JPH044850A (ja) 粘性食品の揚物、およびその製造方法
WO2006116033A2 (en) Method for preparing tomato sauce and pasta
JPH1169958A (ja) 複合ハンバーグ
JPS5841818B2 (ja) 食品の製造方法
WO2001065952A1 (fr) Denrees alimentaires enrobees et denrees alimentaires destinees a etre emballees