JPH11289666A - 電圧調整装置 - Google Patents

電圧調整装置

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JPH11289666A
JPH11289666A JP11028068A JP2806899A JPH11289666A JP H11289666 A JPH11289666 A JP H11289666A JP 11028068 A JP11028068 A JP 11028068A JP 2806899 A JP2806899 A JP 2806899A JP H11289666 A JPH11289666 A JP H11289666A
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voltage
tap
transformer
adjustment
line
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JP11028068A
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English (en)
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Shuji Miyake
修治 三宅
Takashi Hashimoto
隆 橋本
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的遅い電圧変動と比較的速い電圧変動との
双方に対応することができる電圧調整装置を提供する。 【解決手段】タップ付きの調整変圧器13とそのタップ
切換を制御するタップ制御部15とを備えたタップ切換
式電圧調整器11と静止形電圧調整器12とを設ける。
静止形電圧調整器12は、配電線路側から得た電圧を調
整電圧に変換する電力変換器18と、調整電圧を変成し
て電圧調整器11の出力電圧に重畳する直列変圧器16
と、系統電圧を目標値に近付けるために必要な調整電圧
を得るように電力変換器18を制御する電力変換器制御
部19とを設ける。タップ制御部15は電力変換器18
の出力電圧の時間積分値が判定レベルを超えたときにタ
ップ切換指令を発生するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配電線路の電圧を
調整する電圧調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】配電系統の電圧は、需要家の負荷率の日
間変化に伴って比較的緩やかに変化する。また配電系統
に接続されているモータ、アーク炉、圧延装置などの大
容量負荷の起動時及び停止時には系統電圧が瞬時的に低
下したり上昇したりする。
【0003】一般に、配電系統の電圧を調整する装置と
しては、線路の電圧を入力として該電圧を変成するタッ
プ付きの調整変圧器と、タップ切換指令に応じて調整変
圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、タップ切換
器にタップ切換指令を与えるタップ制御部とを少なくと
も備えて、負荷側の線路に印加するための電圧を出力す
るタップ切換式の電圧調整器(SVR)が用いられてい
る。
【0004】図11は、従来のSVR(Step Voltage R
egulater)を備えた配電系統を示したもので、同図にお
いて1は電源側変電所につながる電源側の線路、2は負
荷につながる負荷側の線路,3はSVRである。SVR
3は、タップ4a1,4a2,…を有する一次巻線4aと、
負荷側の線路2に接続された二次巻線4bとを備えた調
整変圧器4と、調整変圧器のタップを選択するタップ選
択器5aと該タップ選択器を駆動する図示しない駆動機
構とを備えたタップ切換器5と、負荷側の線路を流れる
電流を検出する変流器6と、変流器6により検出された
線路電流と負荷側の線路2の電圧とを入力としてタップ
切換器5を制御するタップ制御部7とを備え、調整変圧
器4の一次巻線がタップ選択器5aを通して電源側の線
路1に接続されている。
【0005】タップ制御部7は、系統電圧が一次側に入
力される計器用変圧器と、該計器用変圧器の二次側に得
られる出力電圧を入力として、入力電圧が整定値よりも
高いとき及び低いときにそれぞれタップ下げ指令及びタ
ップ上げ指令を発生する自動電圧調整継電器(90リレ
ー)と、配電線に負荷電流が流れたときに線路インピー
ダンスにより生じる電圧降下を補償するように自動電圧
調整継電器に入力される電圧を補正する線路電圧降下補
償器(LDC)とを備えていて、系統電圧を目標値に近
付けるようにタップ切換器5を制御する。調整変圧器4
は、タップ選択器5aにより選択されたタップに応じて
電源側の線路1の電圧を昇圧または降圧して負荷側の線
路2に印加し、負荷側の線路2の電圧を目標値に近付け
るように調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】タップ切換器は機械的
な構成部分を有するため、タップ切換えの頻度には機械
的寿命からくる制約があり、頻繁なタップ切換えを行わ
せることは困難である。そのため、図11に示したSV
Rでは、タップの切換えに数秒ないし数十秒の動作時限
をもたせている。
【0007】従って、SVRを用いた従来の電圧調整装
置は、需要家の負荷率の日間変化に伴う比較的緩やかな
電圧変動には対応することができるが、大容量負荷の起
動・停止に伴う比較的速い電圧変動には対応することが
できないという問題があった。
【0008】またSVRを用いた電圧調整装置では、電
圧の調整幅は調整変圧器のタップ幅(例えば6.6[K
V]系の配電線の場合で100[V]程度)で制限され
るため、きめの細かな電圧調整を行うことができないと
いう問題があった。
【0009】本発明の目的は、負荷率の日間変化などに
起因する比較的遅い電圧変動に対応することができるの
はもちろん、大容量負荷の起動・停止に伴う比較的速い
配電線の電圧変化にも対応することができる電圧調整装
置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、調整変圧器のタップ
幅の制約を受けることなくきめの細かい電圧調整を行う
ことができる電圧調整装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる電圧調整
装置においては、配電線路の途中に設置されて設置点の
線路の電圧を入力として該電圧を変成するタップ付きの
調整変圧器と、タップ切換指令に応じて調整変圧器のタ
ップを切り換えるタップ切換器と、タップ切換器にタッ
プ切換指令を与えるタップ制御部とを少なくとも備え
て、設置点よりも負荷側の線路に印加するための電圧を
出力するタップ切換式電圧調整器と、二次巻線の誘起電
圧がタップ切換式電圧調整器の出力電圧に重畳されるよ
うにタップ切換式電圧調整器の出力側と設置点よりも負
荷側の線路との間に二次巻線が挿入された直列変圧器
と、配電線路側から得た電圧を入力として大きさ及び位
相が可変の調整電圧を発生して該調整電圧を直列変圧器
の一次巻線に与える電力変換器と、負荷側の線路の電圧
と目標電圧との差を無くすためにタップ切換式電圧調整
器の出力電圧に加えるべき電圧を直列変圧器の二次巻線
に誘起させるために必要な調整電圧を電力変換器から出
力させるように電力変換器を制御する電力変換器制御部
とを備えた静止形電圧調整器とを設ける。
【0012】上記タップ制御部は、直列変圧器の二次巻
線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の
電圧調整幅以上であると判定されたときに電力変換器が
出力する調整電圧の大きさを零に近付ける方向にタップ
切換を行わせるべくタップ切換器にタップ切換指令を与
えるように構成する。
【0013】上記の電圧調整装置において、電力変換器
制御部は、負荷側の線路で電圧変動が生じたときに、時
限動作を伴わない静止形電圧調整器の電力変換器からほ
ぼ瞬時に調整電圧を発生させて該調整電圧を直列変圧器
を介して線路に与える。これにより、負荷側の線路の電
圧がほぼ瞬時に目標値に調整される。
【0014】タップ制御部は、直列変圧器の二次巻線の
誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の電圧
調整幅以上であると判定したときに、電力変換器が出力
する調整電圧を零に近付ける方向に調整変圧器のタップ
を切り換えるべく、タップ切換器にタップ切換指令を与
える。これにより調整変圧器のタップが昇圧側または降
圧側に切り換えられる。
【0015】調整変圧器のタップが切り換えられると負
荷側の線路の電圧が変化させられるが、この時ただちに
電力変換器制御部が調整電圧を変化させて負荷側の線路
の電圧変動を補償するので実際には負荷側の線路の電圧
はほとんど変化することなく目標値に保たれる。
【0016】調整変圧器のタップが切り換えられた後、
未だ電力変換器が調整電圧を出力していて、直列変圧器
の二次巻線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タ
ップ分の電圧調整幅以上であると判定されたときには、
再びタップ制御部がタップ切換指令を発生して調整変圧
器のタップの切換を行わせる。静止形電圧調整器はこの
タップ切換による負荷側の線路の電圧の変化を補償する
べく調整電圧を変化させる。これらの動作の繰り返しに
より、負荷側の線路の電圧が目標値に保持される。
【0017】電力変換器が出力する調整電圧の大きさ
は、最終的には、タップ切換式電圧調整器の出力電圧と
負荷側の線路の目標電圧との差を補償するために必要な
大きさに収束する。
【0018】上記のように、本発明によれば、負荷側の
線路の電圧に変動が生じたときに直ちにそれを補償する
ことができるので、即応性が高い電圧調整を行うことが
でき、需要家の負荷率の日間変化に伴う比較的遅い電圧
変動を補償することができるのはもちろん、大容量負荷
の起動・停止に伴う比較的速い電圧変動をも適確に補償
することができるという利点が得られる。
【0019】また電圧を段階的に調整するSVRのみを
用いた従来の電圧調整装置では、負荷側の線路の電圧と
目標電圧との間に、最大で調整変圧器の1タップ分の電
圧調整幅に相当する偏差が生じるのを避けられなかった
が、本発明では、静止形電圧調整器によりこの偏差分を
補償するように制御するので、負荷側の線路の電圧と目
標電圧との間の偏差を零にすることができる。
【0020】また本発明によれば、静止形電圧調整器が
負荷側の線路の電圧を連続的に調整するため、電圧調整
を段階的にしか行うことができなかった従来のSVRに
比べて、きめの細かい電圧調整を行うことができる。
【0021】更に本発明で用いるタップ切換式電圧調整
器は、電力変換器側から直列変圧器を通して線路に与え
られる電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の電
圧調整幅を超えているときにのみタップの切換を行うた
め、タップ切換の頻度を高くすることなくきめの細かい
電圧調整を行わせることができる。
【0022】また本発明によれば、調整電圧の大きさを
零に近付ける方向にタップを切り換えることにより、す
なわち電力変換器側から直列変圧器を通して線路に与え
られる電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の電
圧調整幅よりも小さくなるまでタップを切り換えること
により、タップが切り換わる毎に静止形電圧調整器から
出力される電圧が小さくなり、これに伴って静止形電圧
調整器の熱的負担が小さくなり、さらに定常状態では、
電力変換器側から直列変圧器を通して線路に与えられる
電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の電圧調整
幅よりも小さくなっているため、静止形電圧調整器の熱
的負担がさらに小さくなり、この機器の放熱器を小さ
く、しかも容量を小さくすることができる。
【0023】本発明で用いるタップ切換式電圧調整器の
基本構成(タップ制御部以外の構成)は従来から用いら
れているSVR(Step Voltage Regulater)のそれと同
様でよい。SVRの基本構成としては、調整変圧器の出
力電圧を直接負荷側の線路に印加する直接式のものと、
調整変圧器の出力電圧を直列変圧器を通して負荷側の線
路に加える間接式のものと、電源側の線路から直列変圧
器を通して取り出した電圧をタップ付きの調整変圧器に
より変成して、該調整変圧器の出力電圧を負荷側の線路
に加える間接式のものとが知られているが、本発明で用
いるタップ切換式電圧調整器の基本構成としては、これ
らいずれの形式のSVRの基本構成を採用してもよい。
【0024】直接式のSVRは、配電線路の途中に設置
されて設置点よりも電源側の線路の電圧を入力として該
設置点よりも負荷側の線路に印加するための電圧を出力
するタップ付きの調整変圧器と、タップ切換指令に応じ
て調整変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、タ
ップ切換器にタップ切換指令を与えるタップ制御部とを
備えたものである。
【0025】本発明において、タップ切換式電圧調整器
の構成として上記直接式のSVRの構成を採用する場
合、静止形電圧調整器は、二次巻線の誘起電圧が調整変
圧器の出力電圧に重畳されるように調整変圧器の出力側
と設置点よりも負荷側の線路との間に二次巻線が挿入さ
れた直列変圧器と、配電線路側から得た電圧を入力とし
て大きさ及び位相が可変の調整電圧を発生して該調整電
圧を直列変圧器の一次巻線に与える電力変換器と、負荷
側の線路の電圧と目標電圧との差を無くすために調整変
圧器の出力電圧に加える電圧を直列変圧器の二次巻線に
誘起させるために必要な調整電圧を電力変換器から出力
させるように電力変換器を制御する電力変換器制御部と
を備えることにより構成される。
【0026】この場合もタップ制御部は、直列変圧器の
二次巻線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タッ
プ分の電圧調整幅以上であると判定されたときに調整電
圧の大きさを零に近付ける方向にタップ切換を行わせる
べくタップ切換器にタップ切換指令を与えるように構成
される。
【0027】また間接式のSVRは、配電線路の途中に
設置されて設置点よりも電源側の線路の電圧を変成する
タップ付きの調整変圧器と、該調整変圧器の出力が一次
巻線に入力され二次巻線が電源側の線路に直列に接続さ
れた第1の直列変圧器と、タップ切換指令に応じて調整
変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、タップ切
換器にタップ切換指令を与えるタップ制御部とを備える
ことにより構成される。
【0028】本発明において、タップ切換式電圧調整器
の基本構成として間接式SVRの基本構成を採用する場
合、静止形電圧調整器は、配電線路側から得た電圧を入
力として大きさ及び位相が可変の調整電圧を発生する電
力変換器と、電力変換器から得られる調整電圧が一次巻
線に印加され、二次電圧が第1の直列変圧器の二次電圧
に重畳されて設置点よりも負荷側の線路に印加されるよ
うに第1の直列変圧器の二次巻線と負荷側の線路とに二
次巻線が直列に接続された第2の直列変圧器と、負荷側
の線路の電圧と目標電圧との差を無くすために第1の直
列変圧器の誘起電圧に加えるべき電圧を第2の直列変圧
器の二次巻線に誘起させるために必要な調整電圧を電力
変換器から出力させるように電力変換器を制御する電力
変換器制御部とを備えた構成とすることができる。この
場合のタップ制御部の構成は、タップ切換式電圧調整器
の基本構成として、直接式のSVRの基本構成を採用す
る場合と同様である。
【0029】また本発明において、間接式のSVRの基
本構成を備えたタップ切換式電圧調整器を用いる場合、
即ち、配電線路の途中に設置されて設置点よりも電源側
の線路の電圧を一次巻線への入力とし、設置点より負荷
側の線路に印加するための電圧を二次巻線から出力する
タップ付きの調整変圧器と、該調整変圧器の出力が一次
巻線に入力され、二次巻線が電源側の線路と負荷側の線
路とに直列に接続された直列変圧器と、タップ切換指令
に応じて調整変圧器のタップを切り換えるタップ切換器
と、該タップ切換器にタップ切換指令を与えるタップ制
御部とを備えたタップ切換式電圧調整器を用いる場合に
は、配電線路側から得た電圧を入力として大きさ及び位
相が可変の調整電圧を発生して該調整電圧を調整変圧器
の出力電圧に重畳して直列変圧器の一次巻線に与える電
力変換器と、負荷側の線路の電圧と目標電圧との差を無
くすために電源側の線路に加えるべき電圧を上記直列変
圧器の二次巻線に誘起させるために必要な調整電圧を電
力変換器から出力させるように電力変換器を制御する電
力変換器制御部とにより静止形電圧調整器を構成するこ
ともできる。
【0030】この場合、タップ制御部は、調整電圧が時
間平均的に調整変圧器の1タップの電圧幅以上であると
判定されたときに調整電圧の大きさを零に近付ける方向
にタップ切換を行わせるべくタップ切換器にタップ切換
指令を与えるように構成される。
【0031】このように構成すると、直列変圧器をタッ
プ切換式電圧調整器と静止形電圧調整器とで共用するこ
とができるため、装置の構成を簡単にすることができ
る。
【0032】上記電力変換器は、入力電圧を一定の直流
電圧に変換するコンバータと、該コンバータの出力電圧
を交流電圧に変換して調整電圧を出力するインバータ
と、コンバータから出力される直流電圧を一定とするよ
うに該コンバータを構成する半導体スイッチ素子をオン
オフ制御し、インバータから所定の大きさと位相とを有
する交流電圧を発生させるように外部から与えられるイ
ンバータ制御信号に応じて該インバータを構成する半導
体スイッチ素子をオンオフ制御する半導体スイッチ制御
部とにより構成することができる。
【0033】この場合、電力変換器制御部は、タップ切
換式電圧調整器の出力電圧を検出する検出回路と、負荷
側の線路の目標電圧を設定する目標電圧設定部と、該目
標電圧設定部により設定された負荷側の線路の目標電圧
と検出回路の出力とから直列変圧器に与える調整電圧の
目標値を演算する調整電圧演算部と、電力変換器の実際
の出力電圧と演算された調整電圧の目標値との差を零に
するように電力変換器の半導体スイッチ制御部にインバ
ータ制御信号を与えるインバータ制御信号発生部とによ
り構成することができる。
【0034】またタップ制御部は、電力変換器の出力か
ら配電線の電圧と同位相の成分を抽出する系統電圧同相
分抽出部と、該系統電圧同相分抽出部により抽出された
成分を一定時間積分する積分器と、該積分器の出力のレ
ベルを設定された判別レベルと比較して積分器の出力レ
ベルが判別レベル以上になったときにレベル弁別信号を
出力するレベル判別器とを備えて、該レベル判別器がレ
ベル弁別信号を出力したとき、または該レベル弁別信号
が出力されてから所定の動作時限が経過したときにタッ
プ切換指令を発生するように構成することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる電圧調整装
置の全体的な構成の一例を示したもので、同図において
1は電源側の線路、2は負荷側の線路、10は本発明に
係わる電圧調整装置である。
【0036】本発明に係わる電圧調整装置10は、タッ
プ切換式電圧調整器11と、静止形電圧調整器12とに
より構成される。タップ切換式電圧調整器11は、従来
のSVRと同様の基本構成を有するもので、例えば、配
電線路の途中に設置されて設置点よりも電源側の線路1
の電圧Vsを入力として該電圧を変成するタップ付きの
調整変圧器13と、タップ切換指令に応じて調整変圧器
13のタップを切り換えるタップ切換器14と、タップ
切換器14にタップ切換指令を与えるタップ制御部15
とにより構成されている。
【0037】静止形電圧調整器12は、一次巻線16a
と二次巻線16bとを有して二次巻線16bがタップ切
換式電圧調整器11の出力側と負荷側の線路2との間に
挿入された直列変圧器16と、配電線路側から並列変圧
器17を通して得た電圧を調整電圧ΔVi に変換して該
調整電圧ΔVi を直列変圧器16の一次巻線16aに与
える電力変換器18と、電力変換器18を制御する電力
変換器制御部19とを備えている。
【0038】電力変換器18は、並列変圧器17から与
えられる電圧を一定の直流電圧に変換するコンバータと
該コンバータの出力を大きさ及び位相が可変の調整電圧
(交流電圧)に変換するインバータと、コンバータ及び
インバータを制御する制御部とからなっていて、配電線
路側から並列変圧器17を通して得た電圧を大きさ及び
位相が可変の調整電圧ΔVi に変換して該調整電圧を直
列変圧器16の一次巻線16aに与える。
【0039】電力変換器制御部19は、負荷側の線路2
の電圧と目標電圧との差を無くすためにタップ切換式電
圧調整器11の出力電圧Vr1に加えるべき電圧ΔVo を
直列変圧器16の二次巻線16bに誘起させるために直
列変圧器16の一次巻線16aに与える必要がある調整
電圧ΔVi を電力変換器18から出力させるように該電
力変換器18を制御する。
【0040】図示の例では、並列変圧器17の一次側が
調整変圧器11の出力側に接続されていて、調整変圧器
11の出力電圧が並列変圧器17により降圧されて電力
変換器18に与えられている。
【0041】図3を参照すると、直列変圧器16、並列
変圧器17及び電力変換器18の構成が詳細に示されて
いる。なお図1においては、電圧調整装置の全体的な構
成を単線結線図で示しているため、3相の電圧や構成部
品を示す符号を区別していないが、図3においては、
U,V及びWの3相を区別するために、U,V及びWの
3相の電圧や3相の部品を示す符号にそれぞれu,v及
びwの添字が付されている。
【0042】図3に示した例では、直列変圧器16が、
スター結線された3相の一次巻線16pu,16pv及び1
6pwと、互いに独立な二次巻線16su,16sv及び16
swとを有している。直列変圧器16の3相の二次巻線1
6su,16sv及び16swはそれぞれ調整変圧器13(図
3には図示せず。)の3相の出力端子13u,13v及
び13wと負荷側の線路2u,2v及び2wとの間に接
続されて、調整変圧器13及び負荷側の線路2u,2v
及び2wに対して直列に接続されている。
【0043】並列変圧器17は、デルタ結線された3相
の一次巻線17pu,17pv及び17pwと、同じくデルタ
結線された二次巻線17su,17sv及び17swとを有
し、該変圧器17の3相の入力端子がそれぞれ調整変圧
器の3相の出力端子13u,13v及び13wに接続さ
れている。
【0044】電力変換器18は、並列変圧器17の出力
電圧を直流電圧に変換するコンバータ18Aと、該コン
バータ18Aにより変換された直流電圧を蓄積する電源
コンデンサ18Bと、電源コンデンサ18Bの両端に得
られる直流電圧を配電線路の電圧と周波数が等しい3相
交流電圧に変換して調整電圧ΔViu,ΔViv及びΔViw
として出力するインバータ18Cと、コンバータ18A
及びインバータ18Cを構成する半導体スイッチを制御
する半導体スイッチ制御部18Dとからなっており、電
力変換器18から出力される調整電圧ΔViu〜ΔViwの
大きさ及び位相は、インバータ18Cを構成する半導体
スイッチ素子をオンオフ制御することにより、適宜に調
整することができるようになっている。
【0045】図示のコンバータ18Aは、ダイオードD
u 〜Dw 及びDx 〜Dz を3相全波ブリッジ接続すると
ともに、ダイオードDu ,Dv ,Dw 及びDx ,Dy ,
Dzのそれぞれの両端にIGBT(絶縁ゲート形トラン
ジスタ)等の半導体スイッチ素子Su ,Sv ,Sw 及び
Sx ,Sy ,Sz を逆並列に接続した回路からなってい
て、このコンバータの3相の交流入力端子に並列変圧器
17の3相の出力端子が接続されている。
【0046】またインバータ18Cは、IGBT等の半
導体スイッチ素子Su ´〜Sw ´及びSx ´〜Sz ´を
3相ブリッジ接続するとともに、スイッチ素子Su ´〜
Sw´及びSx ´〜Sz ´のそれぞれの両端に帰還用ダ
イオードDu ´〜Dw ´及びDx ´〜Dz ´を逆並列接
続した回路からなっていて、このインバータ回路の直流
入力端子はコンデンサ18Bの両端に接続され、交流出
力端子は直列変圧器16の3相の入力端子に接続されて
いる。
【0047】コンバータ18Aを構成する半導体スイッ
チ素子Su 〜Sw 及びSx 〜Sz と、インバータ18C
を構成する半導体スイッチ素子Su ´〜Sw ´及びSx
´〜Sz ´とを制御するために半導体スイッチ制御部1
8Dが設けられている。
【0048】半導体スイッチ制御部18Dは例えばCP
Uを備えていて、該CPUに所定のプログラムを実行さ
せることにより、コンデンサ18Bの両端の電圧を一定
に保つようにコンバータ18Aを制御するコンバータ制
御手段と、電力変換器制御部19から与えられるインバ
ータ制御信号に応じてインバータ18Cを制御するイン
バータ制御手段とを実現する。
【0049】半導体スイッチ制御部18Dは、図示しな
い検出回路から与えられるコンデンサ18Bの両端の電
圧の検出値をフィードバックすることにより、コンデン
サ18Bの両端の電圧を設定値に保ち、該コンデンサ1
8Bの両端に一定の直流電圧を発生させる。この直流電
圧は、インバータ18Cに電源電圧として与えられる。
【0050】半導体スイッチ制御部18Dはまた、電力
変換器制御部19から与えられるインバータ制御信号に
応じてインバータ18Cの上辺のスイッチ素子Su ´〜
Sw´及び下辺のスイッチ素子Sx ´〜Sz ´をそれぞ
れ所定の順序でオンオフ制御することにより、負荷側の
線路2u〜2wの電圧と目標電圧との差を無くすために
タップ切換式電圧調整器13の出力電圧に加えるべき電
圧ΔVou〜ΔVowを直列変圧器16の二次巻線16su〜
16swに誘起させるために必要な調整電圧ΔViu〜ΔV
iwをインバータ18Cから出力させる。
【0051】図1に示された電力変換器制御部19は、
図2に示したように、図示しない計器用電圧変成器(V
T)を通してタップ切換式電圧調整器11の出力電圧V
r1を検出する検出回路20と、負荷側の線路の目標電圧
Vraを設定する目標電圧設定部21と、該目標電圧設定
部により設定された負荷側の線路の目標電圧と検出回路
の出力とから直列変圧器16に与える調整電圧の目標値
ΔViaを演算する調整電圧演算部22と、図示しない計
器用電圧変成器(VT)を通して検出した電力変換器1
8の実際の出力電圧ΔVi と演算された調整電圧の目標
値ΔViaとの差を零にするようにフィードバック制御を
行い、電力変換器18の半導体スイッチ制御部18Dに
インバータ制御信号を与えるインバータ制御信号発生部
23とを備えている。
【0052】目標電圧設定部21は、正弦波を階段状波
形で近似した形で、負荷側の線路の目標電圧を与える目
標電圧設定信号を発生する。この目標電圧設定信号は、
図示しないフェーズロックドループ制御部(PLL制御
部)により、配電線の電圧と同期している。
【0053】調整電圧演算部22は、目標電圧設定信号
と検出回路20から得られるタップ切換式電圧調整器1
1の出力電圧の検出信号との差をとって、その差に直列
変圧器の電圧変成比の逆数を乗じることにより、調整電
圧の目標値ΔViaを演算する。この調整電圧の目標値を
演算する際には、目標電圧設定信号とタップ切換式電圧
調整器11の出力電圧との差をとるため、調整電圧の目
標値ΔViaを与える信号の波形は歪みを含んだ波形とな
る場合がある。
【0054】図示のインバータ制御信号発生部23は、
波形成形部24と、制御信号出力部25とにより構成さ
れている。波形成形部24は、調整電圧演算部22が出
力する歪み波形の信号をフィルタに通すことにより正弦
波形とし、該正弦波形の信号(調整電圧の目標値ΔVia
を与える信号)と電力変換器18が出力している実際の
調整電圧ΔVi との差ΔVia−ΔVi を増幅(誤差増
幅)する。制御信号出力部25は、波形成形部24から
得られる信号を入力として、調整電圧の目標値ΔViaと
電力変換器18が出力している調整電圧ΔVi との偏差
を零にするようにインバータ18Cを構成する半導体ス
イッチ素子をオンオフ制御すべくインバータ制御信号を
発生する。電力変換器18内の半導体スイッチ制御部1
8Dは、このインバータ制御信号に応じてインバータ1
8Cを構成するスイッチ素子をオンオフ制御してインバ
ータ18Cから目標値ΔViaに等しくなるように調整電
圧ΔVi を出力させる。
【0055】またタップ制御部15は、直列変圧器16
の二次巻線の誘起電圧ΔVo が時間平均的に調整変圧器
13の1タップ分の電圧調整幅以上であると判定したと
きに調整変圧器13の出力側の電圧と入力側の電圧との
差を少なくする方向、すなわち調整電圧ΔVi の大きさ
を零に近付ける方向にタップ切換を行わせるべくタップ
切換器14にタップ切換指令を与えるように構成され
る。
【0056】このタップ制御部15は、例えば図4に示
すように、タップ切換式電圧調整器11の出力電圧Vr1
と、電力変換器18が出力している調整電圧ΔVi とか
ら配電線の電圧と同位相の成分を抽出する系統電圧同相
分抽出部30と、該系統電圧同相分抽出部30により抽
出された成分を一定時間積分する積分器31と、該積分
器31の出力のレベルを設定された判別レベルと比較し
て積分器31の出力レベルが判別レベル以上になったと
きにレベル弁別信号を出力するレベル判別器32と、該
レベル判別器32がレベル弁別信号を出力したときに時
限動作を開始して設定された動作時限が経過したときに
タップ切換指令を発生するタイマ33とにより構成する
ことができる。レベル判定器32は、電力変換器18が
出力している調整電圧ΔVi の極性から、タップを切り
換える方向が昇圧側か降圧側かを判断して、調整電圧Δ
Vi の大きさを零に近付ける方向にタップの切換を行わ
せるべく、タイマ33を通してタップ切換器14にタッ
プ切換指令を与える。
【0057】ここで、本発明に係わる電圧調整装置の動
作を説明するため、図8に示すような6.6[KV]系
の配電系統を考える。図8においてSは電源変電所、1
及び2はそれぞ電圧調整装置10の設置点よりも電源側
及び負荷側の線路、Z1 及びZ2 はそれぞれ電源側の線
路1及び負荷側の線路2の線路インピーダンスである。
またVs は電圧調整装置10の入力側の電圧、Vr1はタ
ップ切換式電圧調整器11の出力側の電圧、Vr2は電圧
調整装置10の出力側の電圧である。負荷側の線路2に
はスイッチSWを介して負荷Lが接続されているものと
する。
【0058】ここで説明を簡単にするために直列変圧器
16の電圧変成比を1とし、電力変換器18が出力する
調整電圧ΔVi と同じ大きさの電圧が直列変圧器16を
通してタップ切換式電圧調整器11の出力に重畳されて
負荷側の線路2に印加されるものとする。またタップ切
換式電圧調整器11のタップが切り換えられることによ
り生じる電圧の変化をΔVt とする。
【0059】まず本発明との比較例として、図11に示
した従来の電圧調整装置(SVR)の動作を図9を参照
して説明する。今、図8に示した系統において、時刻t
1 でスイッチSWが閉じられて負荷Lが投入されたとす
る。図11に示した従来の電圧調整装置による場合に
は、図9に示したように時刻t1 で負荷が投入されると
負荷側の線路の電圧Vr2が降下する。時刻t1 から所定
のタップ切換の動作時限が経過して時刻t2 になると、
タップ切換器5が調整変圧器のタップを昇圧側に1タッ
プ切り換えて、負荷側の線路の電圧を上昇させる。図示
の例では、時刻t2 でタップ切換が行われてもなお負荷
側の線路の電圧Vr2と目標電圧(6.6[KV])との
差が1タップ分の電圧調整幅よりも大きいため、時刻t
2 から動作時限が経過した時刻t3 において再びタップ
が1タップ昇圧側に切り換えられて電圧調整が行われ
る。これにより負荷側の線路の電圧Vr2がSVRの不感
帯の範囲(負荷側の線路電圧と目標電圧との間に差があ
ってもタップ切換が行われない範囲)に入るため、タッ
プ切換動作が停止する。従来の電圧調整装置による場合
には、電圧調整が所定の動作時限をもって段階的に行わ
れるため、系統電圧Vr2が低下したときに直ちに電圧調
整を行わせることができなかった。また一般に図9に示
したように系統電圧Vr2と目標電圧との間に、最大で1
タップ分の電圧調整幅に達する偏差δVが生じるのを避
けられなかった。
【0060】これに対し、本発明に係わる電圧調整装置
による場合には、時刻t1 で負荷Lが投入されて負荷側
の線路2の電圧が低下すると、時限動作を伴わない静止
形電圧調整器12の電力変換器18がほぼ瞬時に調整電
圧ΔVi を発生して該調整電圧ΔVi を直列変圧器16
を介して負荷側の線路2に与えるため、図10に示すよ
うに負荷側の線路の電圧はほぼ瞬時に目標値に戻され
る。
【0061】タップ制御部15は、直列変圧器の二次巻
線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の
電圧調整幅以上であると判定した時にタイマ33の時限
動作を開始させる。図10に示す時刻t2 において、タ
イマ33が時限動作を完了すると、タップ制御部15
は、電力変換器18が出力している調整電圧ΔVi の大
きさを零に近付ける方向(図10に示した例では昇圧
側)にタップ切換を行わせるべくタップ切換器14にタ
ップ切換指令を与える。これにより調整変圧器13のタ
ップが昇圧側に切り換えられる。調整変圧器13のタッ
プが昇圧側に切り換えられると負荷側の線路の電圧Vr2
が上昇させられるが、この時ただちに電力変換器制御部
19が電力変換器18から出力される調整電圧ΔVi を
低下させて負荷側の線路2の電圧変動を補償するので、
実際には負荷側の線路の電圧はほとんど変化しない。
【0062】時刻t2 で調整変圧器のタップが切り換え
られた後、未だ電力変換器が調整電圧を出力していて、
直列変圧器の二次巻線の誘起電圧が時間平均的に調整変
圧器の1タップ分の電圧調整幅以上であると判定された
ときには、再度タイマ33の時限動作が開始される。時
刻t3 でタイマ33が時限動作を完了すると、再びタッ
プ制御部15がタップ切換指令を発生して調整変圧器1
3のタップの切換を行わせる。静止形電圧調整器12は
このタップ切換による負荷側の線路の電圧の上昇を補償
するべく調整電圧ΔVi を低下させる。時刻t3 でタッ
プを切り換えた結果、直列変圧器の二次巻線の誘起電圧
が時間平均的に1タップ分の電圧調整幅よりも小さくな
ると、タップ切換動作が停止し、負荷側の線路の電圧が
目標値に保持される。電力変換器18が出力する調整電
圧ΔVi の大きさは、タップ切換式電圧調整器11のみ
により電圧調整を行った場合に生じる電圧偏差(最大で
1タップ分の電圧調整幅)を補償するために必要な大き
さ(図10のδVi )に保たれる。
【0063】上記のように、電圧を段階的に調整するS
VRを用いた従来の電圧調整装置では、負荷側の線路の
電圧が変動した後、所定の動作時限が経過しないと電圧
の調整が行われなかったが、本発明による場合には、時
限動作を伴わない静止形電圧調整器12が直ちに電圧変
動を補償するので、線路電圧が変動した後、直ちにその
変動を補償するように電圧調整を行わせることができ
る。
【0064】また従来の電圧調整装置では、負荷側の線
路の電圧と目標電圧との間に、最大で調整変圧器の1タ
ップ分の電圧調整幅に相当する偏差が生じるのを避けら
れなかったが、本発明によれば、タップ切換式電圧調整
器により生じる偏差分を静止形電圧調整器12により補
償することができるため、負荷側の線路2の電圧と目標
電圧との間の偏差を零にすることができる。
【0065】図1の電圧調整装置10において、タップ
切換式電圧調整器11としては調整変圧器13の出力電
圧を直接負荷側の線路に印加する直接式のものを用いて
もよく、調整変圧器13の出力電圧を直列変圧器を通し
て負荷側の線路に加える間接式のものを用いてもよい。
【0066】図5はタップ切換式電圧調整器11として
直接式のものを用いた場合の要部の具体的構成例を示し
たもので、この例では、図11に示した従来例と同様に
調整変圧器13が単巻変圧器からなっている。単巻変圧
器は直列巻線13aと分路巻線13bとを有していて、
図示の例では直列巻線13aに複数のタップT1 ,T2
,…が設けられ、該複数のタップはタップ切換器14
のタップ選択器14aを通して電源側の線路1に接続さ
れている。複数のタップT1 ,T2 ,…のうちの1つの
タップT4 が素通しタップとなっていて、該素通しタッ
プT4 から電圧調整器11の出力端子11aが導出され
ている。
【0067】静止形電圧調整器12は、二次巻線16b
の誘起電圧が調整変圧器13の出力電圧に重畳されるよ
うに調整変圧器13の出力端子と負荷側の線路2との間
に二次巻線16bが挿入された直列変圧器16と、タッ
プ切換式電圧調整器11の出力側から並列変圧器17を
通して得た電圧を入力として大きさ及び位相が可変の調
整電圧を発生して該調整電圧を直列変圧器の一次巻線に
与える電力変換器18と、負荷側の線路2の電圧と目標
電圧との差を無くすために調整変圧器の出力電圧に加え
る電圧を直列変圧器の二次巻線に誘起させるために必要
な調整電圧を電力変換器18から出力させるように電力
変換器18を制御する電力変換器制御部19とからなっ
ている。図示してないが、タップ制御部15及び電力変
換器制御部19には、図示しない計器用電圧変成器(V
T)を通して検出された調整変圧器13の出力電圧Vr1
と、電力変換器18の出力電圧(調整電圧)ΔVi とが
入力されている。
【0068】タップ制御部15は、直列変圧器16の二
次巻線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器13の1タ
ップ分の電圧調整幅以上であると判定されたときに、調
整変圧器13の出力側の電圧と入力側の電圧との差を少
なくする方向にタップ切換を行わせるべくタップ切換器
14にタップ切換指令を与えるように構成されている。
【0069】図6は、タップ切換式電圧調整器11の基
本構成として間接式のSVRの基本構成を採用する場合
の要部の具体的構成例を示したもので、この例では、一
次巻線13p及び二次巻線13sを有して、二次巻線1
3sにタップT1 ,T2 ,…が設けられた調整変圧器1
3と、タップ切換指令に応じて調整変圧器13のタップ
を切り換えるタップ切換器14と、タップ切換器14の
タップ選択器14a及び調整変圧器13の二次巻線の中
間タップT3 にそれぞれ一次巻線40aの一端及び他端
が接続され、二次巻線40bが電源側の線路1に直列に
接続された第1の直列変圧器40と、タップ切換器14
にタップ切換指令を与えるタップ制御部15とにより、
タップ切換式電圧調整器11が構成されている。
【0070】また静止形電圧調整器12は、タップ切換
式電圧調整器11の出力側から並列変圧器17を通して
得た電圧を入力として大きさ及び位相が可変の調整電圧
を発生する電力変換器18と、電力変換器18から得ら
れる調整電圧が一次巻線に印加され、二次電圧が第1の
直列変圧器40の二次電圧に重畳されて負荷側の線路に
印加されるように第1の直列変圧器40の二次巻線と負
荷側の線路2とに二次巻線16bが直列に接続された第
2の直列変圧器(図1及び図5に示した直列変圧器と同
じもの)16と、負荷側の線路2の電圧と目標電圧との
差を無くすために第1の直列変圧器40の誘起電圧に加
えるべき電圧を第2の直列変圧器16の二次巻線に誘起
させるために必要な調整電圧ΔVi を電力変換器18か
ら出力させるように該電力変換器18を制御する電力変
換器制御部19とからなっている。
【0071】図6に示した間接式のタップ切換式電圧調
整器11では、第1の直列変圧器40を調整変圧器13
の二次側に配置しているが、調整変圧器の一次側にタッ
プを設けるとともに、第1の直列変圧器40の一次巻線
を調整変圧器13の一次巻線の一端と電源側の線路との
間に挿入して、第1の直列変圧器の二次巻線の誘起電圧
をタップ切換器を通して調整変圧器13の一次側に入力
するようにした公知の間接式のタップ切換式電圧調整器
を用いることもできる。
【0072】次に図7は、図6に示したタップ切換式電
圧調整器11と同様のもの用いる場合の他の構成例を示
したもので、この例では、図6に示した直列変圧器16
が省略され、タップ切換式電圧調整器11の直列変圧器
(図6に示した第1の直列変圧器と同じもの)40が、
静止形電圧調整器12の直列変圧器として共用されてい
る。
【0073】即ち、この例では、直列変圧器40の一次
巻線40aの一端がタップ選択器14aに接続されると
もに、該一次巻線40aの他端及び調整変圧器13の二
次巻線の中間タップT3 にそれぞれ電力変換器18の一
方の出力端子及び他方の出力端子が接続され、電力変換
器18から得られる調整電圧ΔVi が調整変圧器13の
出力電圧に重畳されて直列変圧器40の一次巻線40a
に印加されている。この場合、電力変換器制御部19
は、負荷側の線路の電圧と目標電圧との差を無くすため
に電源側の線路に加えるべき電圧ΔVo を直列変圧器4
0の二次巻線40bに誘起させるために必要な調整電圧
ΔVi を電力変換器18から出力させるように電力変換
器18を制御する。タップ制御部15は、調整電圧が時
間平均的に調整変圧器13の1タップの電圧幅以上であ
ると判定されたときに調整電圧の大きさを零に近付ける
方向にタップ切換を行わせるべく、タップ切換器14に
タップ切換指令を与えるように構成されている。
【0074】また図7に示した例では、調整変圧器13
に3次巻線13tが設けられ、該3次巻線13tから電
力変換器18に配電線路側の電圧が入力されている。
【0075】図7に示すように構成すると、1台の直列
変圧器40をタップ切換式電圧調整器11と静止形電圧
調整器12とで共用することができるため、装置の構成
を簡単にすることができる。
【0076】本発明においては、配電線路側から得た電
圧を電力変換器に入力するとしているが、これは、配電
線を通して供給される電圧を電力変換器の入力電圧とし
て用いるとの趣旨であり、電力変換器に入力する電圧の
取り出し方には種々の変形を考えることができる。
【0077】静止形電圧調整器はタップ切換式電圧調整
器と負荷側の線路との間に設けられるため、装置の構成
を簡単にするためには、電圧調整装置内の回路の電圧、
例えばタップ切換式電圧調整器の出力電圧を並列変圧器
に入力して、該並列変圧器の出力電圧を電力変換器に入
力するようにするのが好ましい。しかし、本発明はこの
ような構成をとる場合に限定されるものではなく、例え
ば配電線の電源側の線路の電圧を並列変圧器を通して電
力変換器に入力してもよい。また負荷側の線路の電圧を
並列変圧器を通して電力変換器に入力してもよい。
【0078】また図7に示したように、調整変圧器に3
次巻線を設けることができる場合には、該調整変圧器の
3次巻線から電力変換器に入力する電圧を得るようにす
ることもできる。このように、調整変圧器13に3次巻
線を設けて、該3次巻線から電力変換器18に電圧を入
力するようにすると、図1、図5及び図6に示した例で
用いた並列変圧器17を省略できるため、装置の構成を
簡単にすることができる。
【0079】なお図6に示した例でも、調整変圧器13
に3次巻線を設けて該3次巻線から電力変換器18に電
圧を与える構成をとることにより、並列変圧器17を省
略することができる。同様に、タップ切換式電圧調整器
の基本構成として、直接式のSVRの構成を用いる場合
にも、調整変圧器に3次巻線を設けることができる場合
には、該3次巻線から電力変換器18に電圧を与える構
成をとることにより、並列変圧器を省略することができ
る。
【0080】本発明に係わる電圧調整装置において、電
力変換器18から直列変圧器を通して負荷側の線路に印
加する調整電圧の位相を、直列変圧器の二次巻線を通過
する電流の位相に対して90度異ならせると、電圧調整
に加えて、無効電力の補償をも行うことができる。
【0081】また本発明に係わる電圧調整装置におい
て、系統の各相に対応する電力変換器制御部を設けて、
3相の電力変換器から直列変圧器を通して3相の線路に
加えられる調整電圧をそれぞれ制御することにより、3
相の線路電圧の不平衡を抑制する効果を得ることもでき
る。
【0082】本発明に係わる電圧調整装置において、タ
ップ制御部15は、直列変圧器の二次巻線の誘起電圧が
時間平均的に調整変圧器の1タップ分の電圧調整幅以上
であると判定されたときに調整電圧の大きさを零に近付
ける方向にタップ切換を行わせるべくタップ切換器にタ
ップ切換指令を与えるように構成すればよいが、静止形
電圧調整器12が故障した場合に備えるためには、電力
変換器制御部19から調整電圧の目標値ΔViaを出力し
てタップ制御部15に入力するか、または該タップ制御
部15に電圧継電器(90リレー)を設けて、静止形電
圧調整器の故障時に該電圧継電器からタップ切換器にタ
ップ切換指令が与えられるように構成しておくのが好ま
しい。
【0083】図4に示した例では、タップ制御部15
が、電力変換器19の出力から配電線路の電圧と同位相
の成分を抽出する系統電圧同相分抽出部30と、系統電
圧同相分抽出部により抽出された成分を一定時間積分す
る積分器31と、該積分器の出力のレベルを設定された
判別レベルと比較して該積分器の出力レベルが該判定レ
ベルに達したときにレベル弁別信号を出力するレベル判
別器32と、レベル判別機32がレベル弁別信号を発生
したときに時限動作を開始して所定の動作時限が経過し
たときにタップ切換指令を発生するタイマ33とにより
構成されているが、このタップ制御部15において、積
分器31の積分時間を十分に長く設定した場合には、積
分器31にタイマとしての機能ももたせることができる
ため、タイマ33を省略することができる。即ち、レベ
ル判別器32がレベル弁別信号を発生したときにタップ
切換指令を発生するように構成することができる。この
場合、レベル判別器32が出力するレベル弁別信号その
ものをタップ切換指令として直接または増幅器を通して
タップ切換器に与えるようにしてもよく、レベル弁別信
号をタップ切換器に与えるのに都合がよい波形に変換し
た信号をタップ切換信号とするようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、タップ
切換式電圧調整器と静止形電圧調整器とを組み合わせ
て、負荷側の線路の電圧に変動が生じたときに直ちに静
止形電圧調整器からそれを補償するための調整電圧を出
力させるようにしたので、即応性が高い電圧調整を行う
ことができ、需要家の負荷率の日間変化に伴う比較的遅
い電圧変動を補償することができるのはもちろん、大容
量負荷の起動・停止に伴う比較的速い電圧変動をも適確
に補償することができるという利点がある。
【0085】また本発明によれば、タップ切換式電圧調
整器により電圧調整を行った場合に生じる電圧偏差を静
止形電圧調整器により補償することができるので、負荷
側の線路の電圧と目標電圧との間の偏差を零にすること
ができる利点がある。
【0086】更に本発明によれば、静止形電圧調整器に
より負荷側の線路の電圧を連続的に調整することができ
るため、電圧調整を段階的にしか行うことができなかっ
た従来のSVRに比べて、きめの細かい電圧調整を行う
ことができる。
【0087】また本発明においては、電力変換器側から
直列変圧器を通して線路に与えられる調整電圧が時間平
均的に調整変圧器の1タップ分の電圧調整幅を超えてい
るときにのみ調整変圧器のタップ切換を行うため、タッ
プ切換の頻度を高くすることなくきめの細かい電圧調整
を行わせることができる。
【0088】また本発明によれば、直列変圧器の二次巻
線の誘起電圧が時間平均的に調整変圧器の1タップ分の
電圧調整幅よりも小さくなるまでタップを切り換えるよ
うにしたので、静止形電圧調整器の熱的負担が小さくな
り、この機器の放熱器を小さく、しかも容量を小さくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電圧調整装置の構成例を示した
構成図である。
【図2】図1の電圧調整装置で用いる電力変換器制御部
の一構成例を示したブロック図である。
【図3】図1の電圧調整装置で用いる電力変換器の構成
例を示した回路図である。
【図4】図1の電圧調整装置で用いるタップ制御部の一
構成例を示したブロック図である。
【図5】本発明に係わる電圧調整装置において、タップ
切換式電圧調整器に直接式のSVRの基本構成を用いる
場合の構成例を示した構成図である。
【図6】本発明に係わる電圧調整装置において、タップ
切換式電圧調整器に間接式のSVRの基本構成を用いる
場合の構成例を示した構成図である。
【図7】本発明に係わる電圧調整装置において、タップ
切換式電圧調整器に間接式のSVRの基本構成を用いる
場合の他の構成例を示した構成図である。
【図8】従来の電圧調整装置及び本発明に係わる電圧調
整装置の動作を説明するために用いる配電系統の単線結
線図である。
【図9】従来の電圧調整装置による電圧調整動作を説明
する線図である。
【図10】本発明に係わる電圧調整装置による電圧調整
動作を説明する線図である。
【図11】従来の電圧調整装置の構成を示した構成図で
ある。
【符号の説明】
1 電源側の線路 2 負荷側の線路 10 電圧調整装置 11 タップ切換式電圧調整器 12 静止形電圧調整器 13 調整変圧器 14 タップ切換器 15 タップ制御部 16 直列変圧器 17 並列変圧器 18 電力変換器 19 電力変換器制御部 20 検出回路 21 目標電圧設定部 22 調整電圧演算部 23 インバータ制御信号発生部 30 系統電圧同相分抽出部 31 積分器 32 レベル判別器 33 タイマ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配電線路の途中に設置されて設置点の線
    路の電圧を入力として該電圧を変成するタップ付きの調
    整変圧器と、タップ切換指令に応じて前記調整変圧器の
    タップを切り換えるタップ切換器と、前記タップ切換器
    にタップ切換指令を与えるタップ制御部とを少なくとも
    備えたタップ切換式電圧調整器と、 二次巻線の誘起電圧が前記タップ切換式電圧調整器の出
    力電圧に重畳されるように前記タップ切換式電圧調整器
    の出力側と前記設置点よりも負荷側の線路との間に二次
    巻線が挿入された直列変圧器と、前記配電線路側から得
    た電圧を入力として大きさ及び位相が可変の調整電圧を
    発生して該調整電圧を前記直列変圧器の一次巻線に与え
    る電力変換器と、前記負荷側の線路の電圧と目標電圧と
    の差を無くすために前記タップ切換式電圧調整器の出力
    電圧に加えるべき電圧を前記直列変圧器の二次巻線に誘
    起させるために必要な前記調整電圧を前記電力変換器か
    ら出力させるように前記電力変換器を制御する電力変換
    器制御部とを備えた静止形電圧調整器とを具備し、 前記タップ制御部は、前記直列変圧器の二次巻線の誘起
    電圧が時間平均的に前記調整変圧器の1タップ分の電圧
    調整幅以上であると判定されたときに前記調整電圧の大
    きさを零に近付ける方向にタップ切換を行わせるべく前
    記タップ切換器にタップ切換指令を与えるように構成さ
    れていることを特徴とする電圧調整装置。
  2. 【請求項2】 配電線路の途中に設置されて設置点より
    も電源側の線路の電圧を入力として該設置点よりも負荷
    側の線路に印加するための電圧を出力するタップ付きの
    調整変圧器と、タップ切換指令に応じて前記調整変圧器
    のタップを切り換えるタップ切換器と、前記タップ切換
    器にタップ切換指令を与えるタップ制御部とを備えたタ
    ップ切換式電圧調整器と、 二次巻線の誘起電圧が前記調整変圧器の出力電圧に重畳
    されるように前記調整変圧器の出力側と前記設置点より
    も負荷側の線路との間に二次巻線が挿入された直列変圧
    器と、前記配電線路側から得た電圧を入力として大きさ
    及び位相が可変の調整電圧を発生して該調整電圧を前記
    直列変圧器の一次巻線に与える電力変換器と、前記負荷
    側の線路の電圧と目標電圧との差を無くすために前記調
    整変圧器の出力電圧に加えるべき電圧を前記直列変圧器
    の二次巻線に誘起させるために必要な前記調整電圧を前
    記電力変換器から出力させるように前記電力変換器を制
    御する電力変換器制御部とを備えた静止形電圧調整器と
    を具備し、 前記タップ制御部は、前記直列変圧器の二次巻線の誘起
    電圧が時間平均的に前記調整変圧器の1タップ分の電圧
    調整幅以上であると判定されたときに前記調整電圧の大
    きさを零に近付ける方向にタップ切換を行わせるべく前
    記タップ切換器にタップ切換指令を与えるように構成さ
    れていることを特徴とする電圧調整装置。
  3. 【請求項3】 配電線路の途中に設置されて設置点より
    も電源側の線路の電圧を入力として該電圧を変成するタ
    ップ付きの調整変圧器と、前記調整変圧器の出力が一次
    巻線に入力され二次巻線が前記電源側の線路に直列に接
    続された第1の直列変圧器と、タップ切換指令に応じて
    前記調整変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、
    前記タップ切換器にタップ切換指令を与えるタップ制御
    部とを備えたタップ切換式電圧調整器と、 前記配電線路側から得た電圧を入力として大きさ及び位
    相が可変の調整電圧を発生する電力変換器と、前記電力
    変換器から得られる調整電圧が一次巻線に印加され、二
    次電圧が前記第1の直列変圧器の二次電圧に重畳されて
    前記設置点よりも負荷側の線路に印加されるように前記
    第1の直列変圧器の二次巻線と前記負荷側の線路とに二
    次巻線が直列に接続された第2の直列変圧器と、前記負
    荷側の線路の電圧と目標電圧との差を無くすために前記
    第1の直列変圧器の誘起電圧に加えるべき電圧を前記第
    2の直列変圧器の二次巻線に誘起させるために必要な前
    記調整電圧を前記電力変換器から出力させるように前記
    電力変換器を制御する電力変換器制御部とを備えた静止
    形電圧調整器とを具備し、 前記タップ制御部は、前記第2の直列変圧器の二次巻線
    の誘起電圧が時間平均的に前記調整変圧器の1タップ分
    の電圧調整幅以上であると判定されたときに前記調整電
    圧の大きさを零に近付ける方向にタップ切換を行わせる
    べく前記タップ切換器にタップ切換指令を与えるように
    構成されていることを特徴とする電圧調整装置。
  4. 【請求項4】 配電線路の途中に設置されて設置点より
    も電源側の線路の電圧を一次巻線への入力とし、前記設
    置点よりも負荷側の線路に印加するための電圧を二次巻
    線から出力するタップ付きの調整変圧器と、前記調整変
    圧器の出力が一次巻線に入力され、二次巻線が前記電源
    側の線路と負荷側の線路とに直列に接続された直列変圧
    器と、タップ切換指令に応じて前記調整変圧器のタップ
    を切り換えるタップ切換器と、前記タップ切換器にタッ
    プ切換指令を与えるタップ制御部とを備えたタップ切換
    式電圧調整器と、 前記配電線路側から得た電圧を入力として大きさ及び位
    相が可変の調整電圧を発生して該調整電圧を前記調整変
    圧器の出力電圧に重畳して前記直列変圧器の一次巻線に
    与える電力変換器と、前記負荷側の線路の電圧と目標電
    圧との差を無くすために前記電源側の線路に加えるべき
    電圧を前記直列変圧器の二次巻線に誘起させるために必
    要な前記調整電圧を前記電力変換器から出力させるよう
    に前記電力変換器を制御する電力変換器制御部とを備え
    た静止形電圧調整器とを具備し、 前記タップ制御部は、前記調整電圧が時間平均的に前記
    調整変圧器の1タップの電圧幅以上であると判定された
    ときに前記調整電圧の大きさを零に近付ける方向にタッ
    プ切換を行わせるべく前記タップ切換器にタップ切換指
    令を与えるように構成されていることを特徴とする電圧
    調整装置。
  5. 【請求項5】 前記電力変換器は、入力電圧を一定の直
    流電圧に変換するコンバータと、該コンバータの出力電
    圧を交流電圧に変換して調整電圧を出力するインバータ
    と、前記コンバータから出力される直流電圧を一定とす
    るように該コンバータを構成する半導体スイッチ素子を
    オンオフ制御し、前記インバータから所定の大きさと位
    相とを有する交流電圧を発生させるように外部から与え
    られるインバータ制御信号に応じて該インバータを構成
    する半導体スイッチ素子をオンオフ制御する半導体スイ
    ッチ制御部とを備えてなり、 前記電力変換器制御部は、前記タップ切換式電圧調整器
    の出力電圧を検出する検出回路と、前記負荷側の線路の
    目標電圧を設定する目標電圧設定部と、前記目標電圧設
    定部により設定された負荷側の線路の目標電圧と前記検
    出回路の出力とから前記調整電圧の目標値を演算する調
    整電圧演算部と、前記電力変換器の実際の出力電圧と演
    算された調整電圧の目標値との差を零にするように前記
    電力変換器の半導体スイッチ制御部にインバータ制御信
    号を与えるインバータ制御信号発生部とを備えているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の電圧調整装置。
  6. 【請求項6】 前記タップ制御部は、前記電力変換器の
    出力から配電線の電圧と同位相の成分を抽出する系統電
    圧同相分抽出部と、前記系統電圧同相分抽出部により抽
    出された成分を一定時間積分する積分器と、前記積分器
    の出力のレベルを設定された判別レベルと比較して該積
    分器の出力レベルが該判定レベルに達したときにレベル
    弁別信号を出力するレベル判別器とを備え、前記レベル
    判別器がレベル弁別信号を出力したとき、または該レベ
    ル弁別信号が出力されてから所定の動作時限が経過した
    ときに前記タップ切換指令を発生するように構成されて
    いる請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電圧調整
    装置。
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