JP4568111B2 - 電力変換制御装置 - Google Patents

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本発明は、配電系統や電鉄用き電系統を含めた三相あるいは単相の電力系統に接続され、それらの系統に含まれる負荷に対して有効電力と無効電力を供給する電力変換装置を制御する電力変換制御装置に関する。
電力変換装置から負荷に電力を供給する場合、一般的には発電機など他の交流電源と分担して有効電力、無効電力を供給する。その際、たとえば電力会社間の連系など基幹系統を接続する変換装置の場合には中央給電指令所で系統全体の適切な潮流条件を決めて、変換装置に対して融通電力の指令値が与えられるが、配電系統や交流き電回路など、負荷の近傍に変換装置が設置される場合には、送電線の潮流等から負荷の消費電力を検出して、負荷の大きさに応じて有効電力や無効電力の指令値を決める方法(特開平9−201072号公報(特許文献1))や、連系点の力率を保つよう指令値を決める方法(特開平9−215201号公報(特許文献2)、特開2000−37082号公報(特許文献3))、系統電圧を一定に保つよう定常的な電圧変動に対しては無効電力を制御し過渡的な電圧変動に対しては有効電力を制御する方法(特公平7−99905号公報(特許文献4))、並列する交流電源の出力によって変換器出力指令値を変える方法(特公昭63−58026号公報(特許文献5))などが提案されている。また無効電力に関しては、電圧を一定に保つよう無効電力指令値を調整する方法や負荷の無効電流を変換装置の無効電力指令として使用する方法が一般的である。(特開平4−265631号公報(特許文献6)、特開平7−312828号公報(特許文献7)、特開平9−154284号公報(特許文献8)、特開2000−148266号公報(特許文献9))。
電力変換装置から負荷に電力を供給する場合、図21あるいは図22のような系統構成がある。図21では電力変換装置1が変圧器2を介して交流母線3に接続され、さらに送電線4の先に負荷5、5’が接続されている。交流電源6は負荷に対して変換装置1と並列に接続されている。変換装置1では電流検出器7により変換装置出力電流を検出し、制御装置8においてその出力電流が指令値に追従するよう制御を行う。このように変換装置1と交流電源6が負荷に対して並列の系統構成であれば、例えば、母線3と送電線4の間に電流検出器9を設置して負荷電流を検出することができるため、従来のシステムで提案されているように負荷電流に応じた有効電力指令値、無効電力指令値により変換装置を運転することが可能である。
一方、図22では交流電源6が送電線4及び負荷5、5’の背後にある構成である。この構成の場合、電流検出器9により負荷電流を検出することができない。負荷電流を検出しようとすると、各負荷ごとの電流を検出したり、遠方にある電源6の電流を検出したりする必要があり、いずれの場合も通信手段が不可欠となる。このため、負荷や電源が複数の場合には、非常に大きなコストがかかり実現は困難である問題点がある。
電力変換装置が無効電力のみを補償する装置であれば、従来のシステムで提案されているように交流母線3の電圧を検出し、それが指令値に追従するよう無効電力指令値を変化させることができるが、有効電力の補償も行う場合には、有効電力指令値を決める手段がない。負荷が交流電源から離れている場合や、送電線の抵抗分が大きい場合には、負荷電力が増えると無効電力のみでは充分に電圧補償が行えない場合があり、そのようなシステムでは負荷の消費電力に応じた有効電力による補償も不可欠で、図22のような構成の系統においても変換装置1が何らかの有効電力を出力するニーズがある。
特開平9−201072号公報 特開平9−215201号公報 特開2000−37082号公報 特公平7−99905号公報 特公昭63−58026号公報 特開平4−265631号公報 特開平7−312828号公報 特開平9−154284号公報 特開2000−148266号公報
本発明は、前述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、負荷電流を検出できない構成の電力系統に設置された電力変換装置においても、負荷の電力量に応じた適切な有効電力指令値、無効電力指令値を使用して制御を行うことにより、負荷が変動した際の系統電圧変動を抑制することができる電力変換制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、直流側は直流電源あるいは別の電力変換装置の直流端子と接続され、交流側は三相あるいは単相の電力系統に接続されて、有効電力と無効電力を出力する電力変換装置を制御する電力変換制御装置において、接続される交流電圧を検出する交流電圧検出手段と、前記交流電圧検出手段の検出した交流電圧検出値と与えられる交流電圧指令値との偏差分を入力し、前記交流電圧検出値が交流電圧指令値に追従するような無効電力値を算出し、当該無効電力値を無効電力指令値として出力する交流電圧制御回路と、前記交流電圧制御回路の出力する前記無効電力指令値に一定の比率をかけ、かけ算結果としての値を有効電力指令値とする増幅手段と、前記無効電力指令値及び有効電力指令値それぞれに追従するように、前記電力変換装置の無効電力出力と有効電力出力とを制御する制御手段とを備えたものである。
本発明の電力変換制御装置では、増幅手段にて無効電力指令値に一定の比率をかけ、かけ算結果としての値を有効電力指令値とし、制御手段によりこれらの無効電力指令値と有効電力指令値それぞれに追従するように電力変換装置の無効電力出力と有効電力出力とを制御する。
本発明によれば、増幅手段にて無効電力指令値に一定の比率をかけ、かけ算結果としての値を有効電力指令値とし、制御手段によりこれらの無効電力指令値と有効電力指令値それぞれに追従するように電力変換装置の無効電力出力と有効電力出力とを制御することができ、負荷が変動した際の系統電圧変動を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき詳説する。
(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。図21あるいは図22の有効電力Pc、無効電力Qcは変換装置の出力であり、系統から変換装置方向の有効電力を「正」、誘導性方向の無効電力消費を「正」と定義する。有効電流Id、無効電流IqはPc、Qcを電圧の大きさで割ったものであり、例えば、電圧1puであればPc=Id、Qc=Iqである。
本実施の形態では無効電流指令値Iqrefに対して比率Kで増幅を行う増幅回路10により、有効電流指令値Idrefを得る。それぞれ加算器11、12で無効電流検出値Iq、有効電流検出値Idと突き合わせを行い、差分が出力電流制御回路13に入力される。無効電流検出値Iq、有効電流検出値Idは、図21、図22において電流検出器7により検出された変換装置の出力電流を有効分、無効分に分離したもので、このように電流を直交する2軸成分に分離して制御する方法は三相変換器で一般的に用いられる方法である。出力電流制御回路13では、有効電流、無効電流の差分がそれぞれゼロになるよう、すなわち各電流検出値が指令値に追従するような出力電圧Vdc、Vqcを発生させる。なお比率Kは、適用する系統のインピーダンス特性や負荷の力率などからあらかじめ適切な値を決め、設定しておく。
図1の電力変換制御装置を用いることにより、無効電流指令値Iqrefが決まれば、有効電流指令値Idrefが決まり、電力変換装置1は与えられた指令値に従った有効電力、無効電力を出力して運転する。例えば、変換装置を力率0.8puで運転させたい場合には、増幅器10で使用する比率Kとして、0.8/0.6=1.333を使用すれば、無効電流指令値Iqredfが0.3puの時、有効電流指令値Idref=0.4pu、Iqrefが0.6puの時、Idref=0.8puなど、一定の力率で運転される。
本実施の形態の電力変換制御装置では、負荷の有効電力量を得ることができない構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、無効電力指令値あるいは無効電流指令値が得られれば出力する有効電力の大きさを決めることができ、適切な有効電力、無効電力を負荷に供給することができる。
(第2の実施の形態)図2は、本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
図1で説明した第1の実施の形態では、出力電流検出値を有効電流Id、無効電流Iqに分離し、それぞれを指令値に追従させる制御を行っているのに対し、図2に示す第2の実施の形態では、信号合成回路14において有効電流指令値Idref、無効電流指令値Iqref及び交流電圧検出値Vacから電流指令値Iref信号を生成し、加算器15において電流検出値Iacと突き合わせて差分を出力電流制御回路13に入力する制御を行う。ここで交流電圧検出値Vacは図21、図22における変換器母線3の電圧を電流検出器40で検出した正弦波信号である。それに対して有効・無効電流指令値は例えば、0.8pu、0.6puといった直流量であり、信号合成回路14では交流電圧検出値Vacに有効電流指令値Idrefをかけあわせて有効電流の瞬時波形(正弦波)を得、Vacを90゜遅らせた波形に無効電流指令値Iqrefをかけあわせて無効電流の瞬時波形(正弦波)を得、それぞれを足し合わせて電流指令値Irefを出力する。この電流指令値Iref及び電流検出値Iacは正弦波信号であり、その差分がゼロとなるよう出力電流制御回路13で制御することにより、変換装置の出力は有効電流指令値、無効電流指令値に追従する。この手法は単相の変換装置に適用される方法である。
図2の実施の形態では、無効電流指令値Iqrefに対して比率Kで増幅を行う増幅回路10により、有効電流指令値Idrefを得て、各指令値を信号合成回路14に入力する。図2の制御装置を用いることにより、図1の第1の実施の形態と同様、無効電流指令値Iqrefが決まれば、有効電流指令値Idrefが決まり、電力変換装置は与えられた指令値に従った有効電力、無効電力を出力して運転する。
本実施の形態の電力変換制御装置によれば、たとえば交流き電回路など単相の電力系統において、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、無効電力あるいは無効電流指令値が得られれば出力する有効電力の大きさを決めることができ、適切な有効電力、無効電力を負荷に供給することができる。
(第3の実施の形態)図3は、本発明の第3の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、あり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図1で説明した第1の実施の形態の制御装置における無効電流指令値Iqrefの生成手段として、交流電圧制御回路17を設けたものである。変換器母線電圧3の電圧Vacの大きさを電圧検出器40で検出し、加算器16において交流電圧指令値Vrefと突き合わせを行い、差分を交流電圧制御回路17に入力する。交流電圧制御回路17は、例えば、比例積分回路などで構成されており、VacとVrefの差分がゼロとなるよう、すなわち変換器母線電圧が指令値に追従するような無効電流指令値Iqrefを出力する。以下の構成は図1と同じで、無効電流指令値Iqrefに対して比率Kで増幅を行う増幅回路10により、有効電流指令値Idrefを得、それぞれ無効電流検出値Iq、有効電流検出値Idと突き合わせを行い、差分を出力電流制御回路13に入力し、出力電流制御回路13では、有効電流、無効電流の差分がそれぞれゼロになるよう、すなわち各電流検出値が指令値に追従するような変換器出力電圧Vdc、Vqcを発生させる。
図3の制御装置では、たとえば図22の系統において負荷5、5’の増加により交流電圧Vacが指令値Vrefより低下した場合には、加算器16の出力が負の値になり交流電圧制御回路17の出力である無効電流指令値Iqrefが負の方向、すなわち容量性無効電力運転の方向へ変化する。さらに比率Kをかけた有効電流指令値Idrefも負の方向、すなわち変換器から系統へ有効電力を供給する方向へ変化する。無効電流が容量性へ変化すること、及び変換器が系統へ電力を供給することはどちらも系統電圧Vacを上昇させる作用があるので、交流電圧Vacが大きくなり指令値に追従するよう動作する。すなわち有効電力と無効電力が一定の比率で双方とも電圧を上昇させる方向に動作する。
本実施の形態を使用すると、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、適切な有効電力、無効電力を負荷に供給することができる。
(第4の実施の形態)図4は、本発明の第4の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
図3で説明した第3の実施の形態では交流電圧制御回路17の出力を無効電流指令値Iqrefとし、比率Kをかけた値を有効電流指令値Idrefとしていたのに対し、図4の第4の実施の形態では、交流電圧制御回路17の出力を有効電流指令値Idrefとし、比率K’をかけた値を無効電流指令値Iqrefとする。その他は図3と同じである。
図4の制御回路で増幅回路10の比率K’を図3の比率Kに対し、K’=1/Kとし、さらに交流電圧制御回路17の制御ゲインを図3の方法を用いる場合のK倍に設定することにより、回路の構成は異なるが図3の第3の実施の形態と図4の第4の実施の形態の作用は全く同等で、同じ効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)図5は、本発明の第5の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。図3に示した第3の実施の形態、図4に示した第4の実施の形態では図1に示した第1の実施の形態における無効電流指令値Iqrefの生成方法として交流電圧制御回路17を使用する構成としたが、本実施の形態は、図2で説明した第2の実施の形態に対して交流電圧制御回路17を付加し、その出力を無効電流指令値Iqref、あるいは有効電流指令値Idrefとする構成を特徴とする。
本実施の形態の制御装置を用いれば、単相の交流系統に変換器が設置される場合でも、図3あるいは図4で説明した第3、4の実施の形態と同様に、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、適切な有効電力、無効電力を負荷に供給することができる。
(第6の実施の形態)図6は、本発明の第6の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3で説明した第3の実施の形態の回路構成に対して、増幅回路10の入力部分に不感帯18を追加したものである。不感帯18は入力信号である無効電流指令値Iqrefが、ゼロに近い一定の範囲内にある場合、例えば、0.2pu<Iqref<+0.2puの場合、ゼロを出力する。その他の構成は図3と同じである。
図6の制御装置では、図22の系統における交流電圧Vacの変動を抑制するよう無効電流指令値Iqrefは変化するが、その変化幅が小さくて不感帯18の設定範囲内にある場合には有効電流指令値Idrefはゼロである。すなわち、無効電力のみで電圧変動を補償する。
系統電圧を変動させる原因としては、負荷変化の他に変圧器投入や調相設備の操作などが多い。これら負荷変化以外の原因の場合には系統側で有効電力は変動しておらず、変換器の無効電力制御のみで電圧変動を抑制するのが望ましい。変圧器投入時は励磁突入電流により電圧が低下するが、負荷は数分単位の時間変動をするのに対して励磁突入電流は数百ミリ秒で減衰するといった時限の違いがある。また調相設備操作による電圧変動は負荷変化に比べて変動幅が小さい。図6のように不感帯18を設けると、変圧器投入により電圧が低下した場合には、比例積分回路で構成された交流電圧制御回路17の出力が積分回路の動作により徐々に負方向に変化し、それによって無効電流指令値Iqrefが容量性方向へ変化して電圧を上昇させる。一方、積分回路出力がある程度まで増加しないうちは不感帯18の出力がゼロとなるため有効電流指令値Idrefはゼロが保持される。無効電力による電圧補償と励磁突入電流自体の減衰により、交流電圧低下が回復するため変換器の有効電力は変動させずに電圧補償が行える。
また調相設備操作、たとえば電力用キャパシタの開放やリアクトル投入による電圧低下は、低下の割合が小さいため電圧偏差すなわち交流電圧制御回路17の入力がゼロに近く、従ってその出力もゼロに近い値である。これにより不感帯18の出力はゼロとなるため、有効電流指令値Idrefはゼロが保持され変換器の有効電力は変動させずに無効電力のみで電圧補償が行える。
本実施の形態を使用すると、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、負荷変動以外の要因の電圧変動に対しては変換器の有効電力出力を最小限に抑えて無効電力により電圧を補償することができる。
(第7の実施の形態)図7は、本発明の第7の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図6で説明した第6の実施の形態における不感帯18を、増幅回路10の入力部分ではなく出力部分に設けたものである。不感帯18は入力信号である増幅回路10の出力信号すなわち有効電流指令値Idrefが、ゼロに近い一定の範囲内にある場合、例えば、0.27pu<Idref<+0.27puの場合、ゼロを出力する。その他の構成は図3及び図6と同じである。
ここで、不感帯18の設定範囲を、図6の第6の実施の形態のK倍(K:増幅回路10で用いる比率)に設定しておけば、回路構成は異なるが図6の第6の実施の形態と図7の第7の実施の形態は全く同じ作用をし、同じ効果を得ることができる。
なお、図6に示した第6の実施の形態、図7に示した第7の実施の形態では図1で説明した第1の実施の形態における無効電流指令値Iqrefの生成方法として交流電圧制御回路17を使用しさらに不感帯18を設ける構成としたが、同様に、図5で説明した第5の実施の形態に対して交流電圧制御回路17の出力を無効電流指令値Iqrefとして、さらに不感帯18を設ける構成の制御装置を用いれば、単相の交流系統に変換器が設置される場合でも、図6あるいは図7で説明した実施の形態と同様に、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の単相電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、負荷変動以外の要因の電圧変動に対しては変換器の有効電力出力を最小限に抑えて無効電力により電圧を補償することができる。
(第8の実施の形態)図8は、本発明の第8の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3で説明した第3の実施の形態の回路構成に対して、交流電圧制御回路17の入力部分に不感帯19を追加したものである。不感帯19は入力信号である電圧偏差信号が、ゼロに近い一定の範囲内にある場合、例えば、0.05pu<ΔV<+0.05puの場合、ゼロを出力する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、図22の系統における交流電圧Vacが変動しても、その変化幅が小さくて検出値と指令の偏差ΔVが不感帯19の設定範囲内にある場合には無効電流指令値Iqref及び有効電流指令値Idrefはゼロである。電圧変動は補償されない。電圧変動が大きくて、偏差ΔVが不感帯19の設定範囲を越えた場合に無効電流指令値Iqref及び有効電流指令値Idrefが電圧変動を抑制するように変化する。実際の電力系統では電圧は常に問題のない範囲で変動しており、これに対して変換器がわずかな変動も抑制するように無効電力及び有効電力を出力する必要はない場合が多い。逆に待機運転点が常に変化するため、補償の必要な大きな電圧変動が発生した場合に、有効電力や無効電力を変化させられる幅が小さくなって充分な電圧変動抑制ができなくなる可能性がある。このため、本実施の形態の電力変換制御装置では、補償の必要のない微小な電圧変動に対しては、変換器が出力を行わないため、適切な待機運転点を保持して大きな電圧変動が発生した場合に効果的に有効電力、無効電力を出力し電圧変動を抑制できる。したがって、本実施の形態によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、変動抑制の必要のない微小な電圧変動に対しては変換器の不必要な有効電力出力、無効電力出力を最小限に抑えることにより、大きな電圧変動が発生した場合に、より効果的に電圧を補償することができる。
なお、図8に示した本実施の形態では、図1で説明した第1の実施の形態における無効電流指令値Iqrefの生成方法として交流電圧制御回路17を使用しさらに不感帯19を設ける構成としたが、同様に、図5で説明した第5の実施の形態に対して交流電圧制御回路17の入力信号に対して不感帯19を設ける構成の制御装置を用いれば、単相の交流系統に変換器が設置される場合でも、本実施の形態と同様に、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の単相電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、微小な電圧変動に対しては変換器の有効電力出力、無効電力出力を最小限に抑えて、大きな電圧変動が発生した場合に、より効果的に電圧を補償することができる。
(第9の実施の形態)図9は、本発明の第9の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3で説明した第3の実施の形態の回路構成に対して、交流電圧制御回路17の出力部分に不感帯20を追加したものである。不感帯20は入力信号である無効電流指令値Iqrefがゼロに近い一定の範囲内にある場合、例えば、0.2pu<Iqref<+0.2puの場合、ゼロを出力する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態によれば、図8で説明した第8の実施の形態と同等の作用をし、同じ効果を得ることができる。
なお、図9に示した本実施の形態では、図1に示した第1の実施の形態における無効電流指令値Iqrefの生成方法として交流電圧制御回路17を使用し、さらに不感帯20を設ける構成としたが、同様に、図5で説明した第5の実施の形態に対して交流電圧制御回路17の出力信号に対して不感帯20を設ける構成の制御装置を用いることができる。そしてそのような単相の交流系統に変換器が設置される場合、本実施の形態と同様に、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の単相電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、微小な電圧変動に対しては変換器の有効電力出力、無効電力出力を最小限に抑えて、大きな電圧変動が発生した場合に、より効果的に電圧を補償することができる。
(第10の実施の形態)図10は、本発明の第10の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3で説明した第3の実施の形態の回路構成に対して、演算回路21を追加したことを特徴とする。演算回路21は無効電流指令値Iqrefを入力とし、その値から増幅回路10で使用する比率(増幅率)Kの値を演算する構成である。演算式は任意であるが、例えば、KをIqrefに比例した値にする方法(K=K’×Iqref)、又はIqrefの値によりKを切り替える方法を採用する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、無効電流指令値Iqrefに応じて、有効電流指令値Idrefを得る際の比率Kを変更でき、電圧変動の大きさすなわち外乱の大きさに合わせて、変換器の出力特性を調節することができる。
図11(a)〜(c)に図3に示した第3の実施の形態の制御装置、図6に示した第6の実施の形態のように不感帯を付加した制御装置、本実施の形態の制御装置それぞれにおける変換器の有効電力出力Pと無効電力出力Qとの特性を比較して示してある。図11(a)は図3の実施の形態で比率K=0.8/0.6を使用した場合で、全運転範囲で有効電力は無効電力の1.33倍である。図11(b)は図6の実施の形態で比率K=2、不感帯の範囲を−0.2〜+0.2とした場合で、無効電力が−0.2〜+0.2の範囲では有効電力がゼロであり、無効電力が0.6puでは有効電力が0.8となり、同図(a)と同じ出力特性になる。一方、図11(c)は図10に示した本実施の形態において、演算回路21でK=0.8/0.36×Iqrefの演算により増幅回路10の増幅率Kを求めた場合である。Qの値がゼロに近い点では増幅率Kも小さく、有効電力は小さな値になるが、Q=0.6ではK=0.8/0.6となり、有効電力P=0.8で、図11(a)、(b)と同等の運転点が得られる。すなわち図11(c)は図11(a)と図11(b)の中間的な特性を持っているといえる。
本実施の形態の制御装置では、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、無効電力の大きさに応じて有効電力の比率を任意に変えることができるため、微小外乱時の不必要な有効電力出力を抑制するなど、より適切な変換器出力点を得ることができる。
なお、図10では図3で説明した第3の実施の形態における増幅回路10で使用する比率K(増幅率)を無効電流指令値Iqrefの関数とする構成としたが、同様に、ここまで説明した各実施の形態において増幅回路10で使用する比率K(増幅率)を無効電流指令値Iqrefの関数とする構成としても同様の作用・効果が得られる。不感帯と演算回路21による演算を組み合わせることにより、さらに複雑な運転特性を得ることも可能である。また単相変換器でも三相変換器でも実現が可能である。
(第11の実施の形態)図12は、本発明の第11の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3で説明した第3の実施の形態に対して、正負判定回路22及びスイッチ回路23を追加した構成を特徴とする。正負判定回路22は無効電流指令値Iqrefを入力とし、その値の正負判定結果によりスイッチ回路23に切替指令を与える。スイッチ回路23の入力端子には、異なる比率K1、K2が与えられており、どちらかを選択して増幅回路10に与え、増幅回路10ではその値を増幅率として使用する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、無効電流指令値Iqrefの正負符号により、有効電流指令値Idrefを得る際の比率Kを変更でき、電圧変動の向きに合わせて、変換器の出力特性を調節することができる。例えば、Iqrefが正の場合、K1=0.6/0.8を選択、Iqrefが負の場合、K2=0.8/0.6を選択するように設定すると、交流電圧が上昇した場合にはIqref>0(正)でK1=0.6/0.8が選択されるため、有効電流指令値Idrefは無効電流指令値に比べて小さな値になる。交流電圧が低下した場合にはIqref<0(負)でK2=0.8/0.6が選択されて有効電流指令値Idrefは無効電流指令値より大きくなる。
系統で負荷が増大して電圧が低下した場合には、無効電力だけでなく負荷量に応じた有効電力を供給することで電圧補償を効果的に行うことができるが、電圧が上昇した場合には変換器でわざわざ有効電力を消費する必要はなく、無効電力のみで電圧補償する方が適切な場合が多い。図12に示す本実施の形態の制御装置では、電圧上昇時の有効電力出力(変換器による有効電力消費)を小さく抑える。
したがって本実施の形態の制御装置によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、電圧上昇時と電圧低下時で無効電力出力に対する有効電力出力の比率を切り替えることにより、変換器の不必要な有効電力出力・有効電力消費を最小限に抑えることができる。
(第12の実施の形態)図13は、本発明の第12の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
電圧上昇時と電圧低下時で、無効電力に対する有効電力の比率を切り替える手段として、図12に示した第11の実施の形態では正負判定回路22とスイッチ回路23を使用したが、本実施の形態では、それらの代りに増幅回路10の出力である有効電流指令値Idrefに対してリミッタ回路24を設け、その最大リミット値と最小リミット値を異なる絶対値とする。例えば、最大リミット値Pmax=0pu、最小リミット値Pmin=−0.8puという値を設定する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、電圧変動の向きに合わせて、変換器の出力特性を調節することができる。例えば、Iqrefが正の場合は最大リミッタが0であるため、有効電流指令値Idrefはゼロである。一方、Iqrefが負であれば有効電流は増幅回路10で使用する比率Kに応じた値が出力される。これにより、電圧低下時は変換装置から有効電力及び無効電力が供給されるが、電圧上昇時には無効電力のみで電圧補償を行う特性となる。
図14は図12に示した第11の実施の形態と図13に示す本実施の形態の運転特性を比較したものである。第11の実施の形態においては、K1=0に設定すれば本実施の形態と同様、電圧上昇時には無効電力のみを出力する特性を得ることも可能である。
以上より、本実施の形態では、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、電圧上昇時と電圧低下時で有効電力出力の特性を切り替えることにより、変換器の不必要な有効電力出力・有効電力消費を最小限に抑えることができる。
なお、図12に示した第11の実施の形態、図13に示した第12の実施の形態では、図3に示した回路構成に対して正負判定回路22とスイッチ回路23あるいはリミッタ回路24を付加することにより、電圧上昇時と低下時の変換装置の運転特性をかえる構成としたが、同様に、ここまで説明した他の実施の形態においても正負判定回路22とスイッチ回路23あるいはリミッタ回路24を該当する箇所に付加することにより、同様の作用・効果が得られる。加えて、図8、図9に示した不感帯19、20や図10に示した演算回路21と、正負判定回路22とスイッチ回路23あるいはリミッタ回路24を組み合わせることもでき、それにより、さらに複雑な運転特性を得ることが可能である。また単相変換器でも三相変換器でも実現が可能である。
(第13の実施の形態)図15は、本発明の第13の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図3に示した回路構成に対して、無効電流指令値Iqrefに対するリミッタ回路25及び有効電流指令値Idrefに対するリミッタ回路24を設けたことを特徴とする。両リミッタで使用するリミット値は、変換装置の定格皮相電力を越えないような値に設定する。たとえば変換装置の定格が100MVA=1puで増幅回路10の比率Kが0.8/0.6であれば、リミッタ回路25のリミット値は±60MVar=0.6pu、リミッタ回路24のリミット値は±80MW=0.8puという値を設定する。その他の構成は図3と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、無効電流指令値Iqrefと有効電流指令値Idrefの皮相電流和が変換装置の定格を越えない範囲で、系統電圧の変動を抑制するよう有効電力及び無効電力が出力される。したがって本実施の形態によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、変換装置の出力電流が定格を越えて過電流となることを防止することができる。
なお、図15に示した本実施の形態では、図3に示した回路構成に対してリミッタ回路24、25を設けて有効電流指令値と無効電流指令値の皮相電流和が変換装置の定格電力を越えないように制限する構成としたが、ここまで説明した他の実施の形態に対しても有効電流指令値と無効電流指令値それぞれにリミッタ回路を付加する構成にすることによって同様の作用・効果が得られる。
(第14の実施の形態)図16は、本発明の第14の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図15で説明した第13の実施の形態に対してさらに、演算回路26を付加した構成を特徴とする。リミッタ回路25のリミット値は定格皮相電力±1puが設定されている。この演算回路26には、リミッタ回路25で値を制限された後の無効電流指令値Iqrefが入力され、Iqref及び変換装置の定格皮相電力値を使用して有効電力指令値Idrefに対するリミッタ回路24のリミット値を演算する。すなわち、定格皮相電力値をS[pu]とすれば、リミッタ回路24の最大リミット値はIdmax=SQRT(S−Iqref)、最小リミット値はIdmin=−SQRT(S−Iqref)という演算を行う。その他の構成は図15と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、リミッタをかける前の無効電流指令値Iqrefと有効電流指令値Idrefの皮相電流和が変換装置の定格を越えない範囲においては、変換装置の動作は図15で説明した第13の実施の形態と同等である。例えば、増幅回路10の比率K=0.8/0.6=1.333で、定格皮相電力を1puとした場合、Iqrefが±0.6puの範囲であれば、Idrefはその1.333倍の値となり、両方ともリミッタで制限されることなく交流電圧制御回路17と増幅回路10で得られた値がそのまま最終的な電流指令値として使用される。ここで、交流電圧制御回路17の出力であるIqrefが±0.6puを逸脱した場合、例えば、Iqref=+0.8puの時、リミッタ回路25の最大リミット値は1puなので、最終的なIqrefは0.8puがそのまま出力される。一方、増幅回路10により得られた有効電流指令値Idrefは1.07puとなるが演算回路26で得られたIdrefに対する最大リミット値Idmax=SQRT(1−0.8)は、0.6puであるため最終的な有効電流指令値は0.6puとなる。Iqref=+1.2puの場合はIqrefがリミッタ回路25により1puに制限され、演算回路26で得られる最大リミット値Idmax=SQRT(1−1)=0puとなるため、有効電流指令値Idrefはゼロに制限される。以上のように、本実施の形態の電力変換制御装置は、有効電流指令値と無効電流指令値の皮相電流和が変換装置の定格電力より小さい場合には、交流電圧制御及び増幅回路の出力がそのまま最終的な電流指令値として使用されるが、皮相電流和が定格を越えた場合には定格皮相電力を越えない範囲内で無効電流指令値が優先されるよう動作する。
したがって、本実施の形態によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに変換装置の出力電流が定格を越えて過電流となることを防止することができる。
(第15の実施の形態)図17は、本発明の第15の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図15で説明した第13の実施の形態の回路構成に対して、演算回路27を付加したことを特徴とする。リミッタ回路25のリミット値は定格皮相電力±1puが設定されている。この演算回路27には、リミッタ回路25で値を制限された後の無効電流指令値Iqrefが入力され、Iqref及び変換装置の定格皮相電力値を使用して増幅回路10で使用する比率(増幅率)Kを演算する。その演算回路27の構成を図18に示す。すなわち、定格皮相電力値をS[pu]とすれば、絶対値回路28を介して得られた無効電流指令値Iqrefの絶対値に対してリミッタ回路29で0.6〜S[pu]の制限をかけ変数Xを求める。この値と定格皮相電力Sを使って演算回路SでK=SQRT(S−X)/Xという演算を行い、比率Kを求める。の最大リミット値はIdmax=SQRT(S−Iqref)、最小リミット値はIdmin=−SQRT(S−Iqref)という演算を行う。その他の構成は図15と同じである。
本実施の形態の電力変換制御装置では、リミッタをかける前の無効電流指令値Iqrefと有効電流指令値Idrefの皮相電流和が変換装置の定格を越えない範囲においては、変換装置の動作は図15に示した第13の実施の形態と同等である。例えば、定格皮相電力を1puとした場合、Iqrefが±0.6puの範囲であれば、図18における信号X=0.6であり、演算回路27で得られる比率KはK=0.8/0.6=1.33であり、この比率を使って得られる有効電流指令値Idrefの範囲は±0.8puで、これらの値がそのまま最終的な電流指令値として使用される。ここで、交流電圧制御回路17の出力であるIqrefが±0.6puを逸脱した場合、例えば、Iqref=+0.8puの時、演算回路27で得られる増幅比率KはK=0.6/0.8となる。有効電流指令値Idref=K×Iqref=0.6puとなる。さらにIqref=+1.2puの場合はIqrefがリミッタ回路25により1puに制限され、演算回路27で得られる比率K=0となるため、有効電流指令値Idrefはゼロとなる。これらの結果は、図16に示した第14の実施の形態と全く同じである。
以上のように本実施の形態の電力変換制御装置では、有効電流指令値と無効電流指令値の皮相電流和が変換装置の定格電力より小さい場合には、交流電圧制御の出力として得られた無効電力指令値と、それに一定の比率をかけて得られた有効電流指令値がそのまま最終的な電流指令値として使用されるが、皮相電流和が定格を越えた場合には比率の値が変化することにより定格皮相電力を越えない範囲内で無効電流指令値が優先されるよう動作する。この結果、本実施の形態によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、変換装置の出力電流が定格を越えて過電流となることを防止することができる。
なお、図16に示した第14の実施の形態、図17に示した第15の実施の形態では、図15に示した第13の実施の形態に対して演算回路26又は演算回路27によりリミット値あるいは増幅比率を演算して可変とすることにより、有効電流指令値と無効電流指令値の皮相電流和が変換装置の定格皮相電力を越えた場合には、無効電流指令値を優先させる構成としたが、同様に、ここまで説明した各実施の形態において同様の演算回路26又は27を設けてリミット値あるいは増幅比率を可変にすることにより、同等の運転特性を得ることができる。また単相変換器でも三相変換器でも実現が可能である。
(第16の実施の形態)図19は、本発明の第16の実施の形態に係る電力変換装置の有効電力と無効電力を制御する電力変換制御装置のブロック図であり、図21あるいは図22における制御装置8の内部に適用されるものである。
本実施の形態は、図15に示した第13の実施の形態の回路構成に対して、演算回路26’を付加したことを特徴とする。リミッタ回路24のリミット値は定格皮相電力±1puが設定されている。この演算回路26’には、リミッタ回路24で値を制限された後の有効電流指令値Idrefが入力され、Idref及び変換装置の定格皮相電力値を使用して無効電力指令値Iqrefに対するリミッタ回路25のリミット値を演算する。すなわち、定格皮相電力値をS[pu]とすれば、リミッタ回路25の最大リミット値はIqmax=SQRT(S−Idref)、最小リミット値はIqmin=−SQRT(S−Idref)という演算を行う。その他の構成は図15と同じである。
図19の実施の形態の電力変換制御装置では、リミッタをかける前の無効電流指令値Iqrefと有効電流指令値Idrefの皮相電流和が変換装置の定格を越えない範囲においては、変換装置の動作は図15に示した第13の実施の形態と同等である。例えば、増幅回路10の比率K=0.8/0.6=1.333で、定格皮相電力を1puとした場合、Iqrefが±0.6puの範囲であれば、Idrefはその1.333倍の値となり両方ともリミッタで制限されることなく交流電圧制御回路17と増幅回路10で得られた値がそのまま最終的な電流指令値として使用される。ここで、交流電圧制御回路17の出力であるIqrefが±0.6puを逸脱した場合、例えば、Iqref=+0.8puの時、増幅回路10の出力は1.07であり、リミッタ回路24の最大リミット値が1puなので最終的なIdrefは1puとなる。これにより、演算回路26’で得られたIqrefに対する最大リミット値はIqmax=SQRT(1−1)=0puであるため最終的な無効電流指令値は0puとなる。
これにより、本実施の形態では、有効電流指令値と無効電流指令値の皮相電流和が変換装置の定格電力より小さい場合には、交流電圧制御及び増幅回路の出力がそのまま最終的な電流指令値として使用されるが、皮相電流和が定格を越えた場合には定格皮相電力を越えない範囲内で有効電流指令値が優先されるよう動作する。
図20に、図16に示した第14の実施の形態のように無効電力優先の場合と、図19に示した第16の実施の形態のように有効電力優先の場合の変換装置出力特性を比較して示す。有効電力が−0.8〜+0.8pu、無効電力が−0.6〜+0.6puの範囲では、両方とも直線の特性で動作は同じであるが、それを越えた場合には有効電力あるいは無効電力を制限するよう動作する。
以上のように、本実施の形態によれば、負荷の有効電力量を得ることができないような構成の電力系統に設置される電力変換装置でも、交流電圧の変動を補償するように無効電力及び有効電力の大きさを決めることができ、さらに、変換装置の出力電流が定格を越えて過電流となることを防止することができる。
本発明の第1の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第2の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第3の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第4の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第5の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第6の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第7実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第8の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第9の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第10の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 上記第3、第6、第10の実施の形態の電力変換制御装置それぞれを適用した場合の電力変換装置の有効電力出力と無効電力出力の関係を示す特性図。 本発明の第11の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第12の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 上記第11、第12の実施の形態の電力変換制御装置それぞれを適用した場合の電力変換装置の有効電力出力と無効電力出力の関係を示す特性図。 本発明の第13の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第14の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 本発明の第15の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 図17における演算回路の内部構成を示す制御ブロック図。 本発明の第16の実施の形態の電力変換制御装置のブロック図。 上記第14、第16の実施の形態の電力変換制御装置それぞれを適用した場合の電力変換装置の有効電力出力と無効電力出力の関係を示す特性図。 従来の電力変換装置が設置される系統の構成図その1。 従来の電力変換装置が設置される系統の構成図その2。
符号の説明
1 電力変換装置
3 交流母線
7 電流検出器
8 電力変換制御装置
10、10’ 増幅回路
11、12 加算器
13 出力電流制御回路
14 信号合成回路
15、16 加算器
17 交流電圧制御回路
18、19、20 不感帯
21 演算回路
22 正負判定回路
23 スイッチ回路
24、25 リミッタ回路
26、26’、27 演算回路
28 絶対値回路
29 リミッタ回路
30 演算回路
40 電圧検出器
Idref 有効電流指令値
Iqref 無効電流指令値
P 電力変換装置の有効電力出力
Q 電力変換装置の無効電力出力
K、K’ 増幅比率

Claims (9)

  1. 直流側は直流電源あるいは別の電力変換装置の直流端子と接続され、交流側は三相あるいは単相の電力系統に接続されて、有効電力と無効電力を出力する電力変換装置を制御する電力変換制御装置において、
    接続される交流電圧を検出する交流電圧検出手段と、
    前記交流電圧検出手段の検出した交流電圧検出値と与えられる交流電圧指令値との偏差分を入力し、前記交流電圧検出値が交流電圧指令値に追従するような無効電力値を算出し、当該無効電力値を無効電力指令値として出力する交流電圧制御回路と、
    前記交流電圧制御回路の出力する前記無効電力指令値に一定の比率をかけ、かけ算結果としての値を有効電力指令値とする増幅手段と、
    前記無効電力指令値及び有効電力指令値それぞれに追従するように、前記電力変換装置の無効電力出力と有効電力出力とを制御する制御手段とを備えた電力変換制御装置。
  2. 前記無効電力指令値が所定の範囲内にある場合には、前記有効電力指令値をゼロとする不感帯回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力変換制御装置。
  3. 前記交流電圧検出値と与えられる交流電圧指令値との偏差分が所定の範囲内にある場合には、前記交流電圧制御回路へ入力する電圧偏差信号をゼロとする不感帯回路を備えたことを特徴とする請求項に記載の電力変換制御装置。
  4. 前記交流電圧制御回路の出力値が所定の範囲内にある場合には、前記無効電力指令値をゼロとする不感帯回路を備えたことを特徴とする請求項に記載の電力変換制御装置。
  5. 前記無効電力指令値から有効電力指令値を得る際に用いる前記増幅手段の増幅比率を、無効電力指令値の大きさに応じて変化させる調整回路を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の電力変換制御装置。
  6. 前記無効電力指令値から有効電力指令値を得る際に用いる前記増幅手段の増幅比率を、前記無効電力指令値が正の場合と負の場合とで当該無効電力指令値に対する有効電力指令値の特性が変わるように調整する調整回路を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の電力変換制御装置。
  7. 前記無効電力指令値と有効電力指令値とから得られる皮相電力値が前記電力変換装置の定格電力を越えないよう、無効電力指令値及び有効電力指令値に制限をかけるリミッタを備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の電力変換制御装置。
  8. 前記無効電力指令値と有効電力指令値とから得られる皮相電力値が前記電力変換装置の定格電力を越えた場合には、当該無効電力指令値の大きさに応じて有効電力指令値に対する制限値をゼロ方向へ変化させ、又は、前記有効電力指令値を得る際に用いる前記増幅手段の増幅比率をゼロ方向へ変化させることにより無効電力指令値を優先させる無効電力指令優先手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の電力変換制御装置。
  9. 前記無効電力指令値と有効電力指令値とから得られる皮相電力値が前記電力変換装置の定格電力を越えた場合には、リミッタをかける前の無効電力指令値から得られた有効電力指令値の大きさに応じて最終的な無効電力指令値に対するリミッタの値をゼロ方向へ変化させることにより有効電力指令値を優先させる有効電力指令優先手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の電力変換制御装置。
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