JPH1128943A - 作業車の変速操作装置 - Google Patents

作業車の変速操作装置

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JPH1128943A
JPH1128943A JP18652797A JP18652797A JPH1128943A JP H1128943 A JPH1128943 A JP H1128943A JP 18652797 A JP18652797 A JP 18652797A JP 18652797 A JP18652797 A JP 18652797A JP H1128943 A JPH1128943 A JP H1128943A
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茂夫 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減速側への副変速操作を行っても、運転者の
姿勢が前のめり状態になることを抑制して、姿勢を安定
に保つことができるようにする。 【解決手段】 主変速装置Mと副変速装置Sとを備えた
作業車の走行速度が車速センサS2にて検出され、その
走行速度が設定速度よりも高速状態のとき、副変速装置
Sの増速側への変速操作は許容するが、減速側への変速
操作は阻止するように、制御装置Hによって副変速制御
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主変速装置と副変
速装置とを備えた作業車の変速操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記作業車の変速操作装置では、従来、
例えばコンバイン等の作業車において、静油圧式の無段
変速装置(HST)によって、無段変速式の主変速装置
と、例えば高速及び低速の2段切り換え式の副変速装置
とを構成し、その変速後の動力をクローラ走行装置等に
伝達するようにしていた。つまり、アキシャルプランジ
ャー型の油圧ポンプ又は油圧モータのうちのいずれかの
斜板角を無段階に変更することで、主変速操作が実行さ
れ、他方の固定側のものの斜板角を、高低速の2位置に
切り換えることで副変速操作が実行されることになる。
そして、従来では、作業車の走行速度の状態にかかわら
ず、副変速操作ができるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば乗用
型の作業車では、運転者は通常、運転席に座った姿勢で
前方側のステアリングレバー等を握って運転しており、
走行速度が速い状態で増速側への副変速操作を行うと、
運転者に後向きの大きな力が働くが、この場合は座席の
背部で受け止められて姿勢安定性を保つのが比較的容易
であるのに対して、走行速度が速い状態で減速側への副
変速操作を行うと、運転者に前向きの大きな力が働いて
前のめり姿勢になり、運転者が姿勢安定性を保つのが容
易でないという不具合があった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消す
べく、減速側への副変速操作を行っても、運転者の姿勢
が前のめり状態になることを抑制して、姿勢を安定に保
つことができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1では、主変速装
置と副変速装置とを備えた作業車の走行速度が検出さ
れ、その走行速度が設定速度よりも高速状態のとき、副
変速装置の増速側への変速操作は許容されるが、副変速
装置の減速側への変速操作は阻止される。
【0006】従って、副変速装置の減速側への変速操作
は作業車の走行速度が遅いときにだけ可能で、走行速度
が速いときはできないので、減速側への副変速操作によ
って運転者に前向きの大きな力が働いて、姿勢が前のめ
り状態になることが抑制されて、姿勢を安定に保つこと
ができる。
【0007】請求項2では、請求項1において、速度選
択スイッチによって副変速速度が選択され、副変速装置
の副変速速度がその選択した速度になるようにアクチュ
エータによって切り換えられる。
【0008】従って、運転者が副変速速度を切り換える
場合に、スイッチ操作で副変速速度を選択するだけでよ
いので、例えば、副変速装置に機械的に連動した副変速
レバー等を手動操作して副変速操作するのに比べて、少
ない労力で容易に副変速操作が可能にしながら、請求項
1に係る発明の効果を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る作業車の一
例としての全稈投入型コンバインの全体側面が、また、
図2にその平面がそれぞれ示されている。このコンバイ
ンは、左右一対のクローラ走行装置2L,2Rを備えた
機体1にキャビン付きの操縦部3、エンジン4を収容し
た原動部5、軸流型の脱穀装置6、および、穀粒タンク
7を搭載するとともに、この機体1の前部に刈取り前処
理部8を昇降駆動自在に連結して構成されている。
【0010】刈取り前処理部8は、バリカン型の刈取り
装置9、刈取り穀稈を刈り幅中間に集めるオーガ10、
集めた穀稈を脱穀装置6に供給するフィードコンベア1
1、等を備えており、フィードコンベア11の基端Xを
中心にして油圧シリンダ12によって刈取り前処理部8
全体が上下に揺動駆動されるように機体1に連結されて
いる。また、この刈取り前処理部8の前側上部には、植
立穀稈を後方に掻き込み起立させるように回転駆動され
る掻き込みリール13が付設されている。そして、前端
に掻き込みリール13を横水平に支架したリール支持ア
ーム14が、油圧シリンダ15により上下揺動自在、か
つ、油圧シリンダ16により伸縮自在に構成されてお
り、これら油圧シリンダ15,16によって掻き込みリ
ール13の上下位置および前後位置を任意に調節できる
ように構成されている。
【0011】脱穀装置6は、機体前後方向の軸芯周りに
回転する扱胴6aと処理物漏下用の受け網6b等を備え
た扱室Aと、扱室Aからの漏下処理物を機体後方に送り
ながら穀粒を回収するための選別部Bとからなり、扱室
Aでは、刈取穀稈は扱胴6aの回転によって扱き処理さ
れて、穀粒や細かい藁屑等は受け網6bから漏下し、残
りの処理物は受け網6bの後端から排出される。又、扱
室Aの天井カバーの前部側内面には、扱室Aに穀稈が供
給されていればオン作動し、未供給であればオフ作動す
る接触式の穀稈感知スイッチS1が設けられている。
【0012】前記操縦部3には、図4,図7に示すよう
に、運転座席17、その前部に立設された操作塔18、
運転座席17の左側に配備された操作盤19が設けら
れ、これらがキャビン20によって覆われている。
【0013】キャビン20のフロントガラス20aは、
図4に示すように、床面から天井まで全面透視可能に構
成されており、このフロントガラス20aの下部前方の
見通しを妨げないように、前記操作塔18は両脚の間に
入る程度に幅狭く構成されている。また、操作塔18
は、図5,図6に示すように、床面上の固定ベース21
に対して支点Yを中心に前後に揺動調節可能に支持され
た、いわゆるチルトハンドル構造になっており、フロン
トガラス20aに作用するワイパー22の駆動部23が
固定ベース21に備えられている。
【0014】そして、図4〜図7に示すように、この操
作塔18の上面には、回転式のステアリングハンドル2
4が備えられるとともに、操作塔18の左側面の上下に
はハンドアクセルレバー25、走行停止用ペダル26、
このペダル26を踏み込み位置で固定する駐車ロックレ
バー27が備えられ、操作塔18の右側面には、掻き込
みリール13に対するリール操作レバー28、操作塔1
8を任意のチルト角に固定するチルトレバー29、キー
スイッチ30が備えられている。
【0015】図5に示すように、走行停止用ペダル26
の踏み込み状態を検知する停止スイッチ80が設けら
れ、また、走行停止用ペダル26にリンク機構77を介
して連係した天秤揺動式の操作アーム77aが、主変速
レバー31から延出された2本の牽制ロッド78にスト
ローク吸収用の長孔79を介して連動連結されており、
走行停止用ペダル26を踏み込み操作すると、変速位置
にある主変速レバー31が一方の牽制ロッド78の突き
上げによって強制的に中立に復帰させるように構成さ
れ、これによって機体が停止するよう構成されている。
【0016】ここで、走行停止用ペダル26の支点Qは
固定ベース21側に位置固定状態で設けられている。つ
まり、操作塔18の左側壁面にチルト支点Yを中心とす
る円弧状の長孔81が形成され、この長孔81内に支点
Qが位置固定状態で臨設され、操作塔18が前後に角度
調節されても、支点Qが長孔81内を相対移動するだけ
であり、走行停止用ペダル26は操作塔18の左外側に
おいて位置および姿勢が変わることなく配備されてい
る。
【0017】また、図4,図5に示すように、主変速レ
バー31のグリップ31aには、中立復帰型の一対のス
イッチ操作部82,83が左右に並設されている。一方
のスイッチ操作部82は刈取り前処理部8を昇降する前
記油圧シリンダ12に対する電磁制御弁(図示せず)を
操作するものであり、また、他方のスイッチ操作部83
は、掻き込みリール13を上下位置調節する油圧シリン
ダ15に対する電磁制御弁(図示せず)を操作するもの
であり、主変速レバー31を操作して機体走行速度を加
減しながら刈取り前処理部8をスイッチ操作部82の操
作によって昇降することができるとともに、スイッチ操
作部83の操作によって掻き込みリール13の上下位置
調節も行うことができる。
【0018】前記リール操作レバー28は、中立復帰付
勢された十字操作型レバーに構成されて、上下および前
後方向の操作がその基部に設けたスイッチ機構86で検
知されるようになっている。ここで、リール操作レバー
28が上方に操作されている間、リール変速機構36の
アクチュエータ37がリール回転速度を増速する方向に
作動され、リール操作レバー28が下方に操作されてい
る間、アクチュエータ37が減速方向に作動されるよう
になっている。また、リール操作レバー28が後方に操
作されている間、前記支持アーム14を伸縮する油圧シ
リンダ16が電磁制御弁(図示せず)を介して短縮作動
して掻き込みリール13が後方に位置変更され、リール
操作レバー28が前方に操作されている間、前記支持ア
ーム14が油圧シリンダ16によって伸長作動されて、
掻き込みリール13が前方に位置変更されるようになっ
ている。
【0019】また、操作盤19には、走行用主変速を行
う主変速レバー31の他に、副変速スイッチ32と、脱
穀装置6への動力を断続する脱穀クラッチ33aを入り
切りする脱穀クラッチレバー33と、刈取り前処理部7
への動力を断続する刈取りクラッチ34aを入り切りす
る刈取クラッチレバー34と、各種の操作スイッチ類
と、計器類などが備えられている。ここで、上記副変速
スイッチ32が後述の副変速装置Sの副変速速度を選択
する速度選択スイッチに対応し、例えば、スイッチ32
を押し下げた位置と押し上げた位置とに交互に切り換わ
るように構成して、押し下げ位置で高速状態が指令さ
れ、押し上げ位置で低速状態が指令されるように構成す
る。
【0020】図3に、伝動系の概略が示されている。エ
ンジン4の出力は二系統に分岐され、一方の伝動系で脱
穀装置6と刈取り前処理部8が駆動され、他方の伝動系
で静油圧式無段変速機構(HST)を介して左右のクロ
ーラ走行装置2L,2Rがそれぞれ独立的に駆動され
る。
【0021】つまり、分岐されたエンジン出力の一方は
脱穀クラッチ33aを介して脱穀装置6に伝達され、そ
こで更に分岐されて刈取クラッチ34aを介してフィー
ドコンベア11の基端軸11aに伝達されるとともに、
基端軸11aを経てカウンター軸35に伝達され、この
カウンター軸35からベルト無段変速式のリール変速機
構36を介して掻き込みリール13の駆動軸13aに動
力伝達されるとともに、カウンター軸35から分岐した
動力で刈取り装置9とオーガ10が駆動されるようにな
っている。そして、リール変速機構36は、電動シリン
ダなどのアクチュエータ37によって変速操作される。
【0022】左右の各静油圧式無段変速機構は、エンジ
ン出力で駆動されるアキシャルプランジャ型の一対の油
圧ポンプPL,PRと、これにそれぞれ連通接続された
アキシャルプランジャ型の油圧モータML,MRとから
なり、各油圧モータML,MRの出力が減速ケース38
L,38Rを介して各クローラ走行装置2L,2Rの駆
動輪39L,39Rに伝達されるようになっている。左
右の各減速ケース38L,38Rの入力軸の回転数を計
数して、例えばその両方の計数値を平均して車速値を求
める車速センサS2が設置され、この左右に設けた車速
センサS2がコンバインの走行速度を検出する走行速度
検出手段に相当する。
【0023】また、各減速ケース38L,38Rには、
内装バネで制動作動し、圧油供給によって制動解除する
ネガティーブブレーキ73がそれぞれ備えられている。
このネガティーブブレーキ73への圧油給排制御は電磁
式の制御弁機構74を介して行われるものであり、通常
は圧油が供給されて制動解除されている。また、この制
御弁機構74は、ポンプ駆動系に設けたベルトテンショ
ン式の走行クラッチ75を入り切り操作する油圧シリン
ダ76にも接続されている。
【0024】そして、主変速レバー31の前後揺動操作
によって各油圧ポンプPL,PRの斜板の角度を変更し
て油圧ポンプPL,PRからの圧油吐出方向および圧油
吐出量を調節することで無段の前後進変速を行うととも
に、制御弁機構74を介して油圧シリンダ74aを駆動
して油圧モータML,MRの斜板の角度を油圧式に大小
2段に切り換えてモータ容量を切り換えることにより、
高低2段の副変速を行うように構成されている。つま
り、油圧ポンプPL,PRが主変速装置Mに相当し、油
圧モータML,MRが副変速装置Sに相当する。
【0025】また、前記ステアリングハンドル24を左
右に回動操作することで、両油圧ポンプPL,PRから
の圧油吐出状態に差異をつけて左右油圧モータML,M
Rに速度差に与えて機体操向を行うようになっており、
主変速レバー31およびステアリングハンドル24と油
圧ポンプPL,PRに備えた斜板角変更用の変速操作軸
(トラニオン軸)40L,40Rとを連係する変速操向
操作機構41が床面下方に固定配備されている。
【0026】図8に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、副変
速スイッチ32と、穀稈感知スイッチS1と、車速セン
サS2と、停止スイッチ80等の各情報が入力されてい
る。一方、制御装置Hからは、副変速用の油圧シリンダ
74aやネガティーブブレーキ73や油圧シリンダ76
等を操作するための制御弁機構74に対する駆動信号が
出力されている。
【0027】そして、制御装置Hは、副変速装置Sの変
速状態が副変速スイッチ32で選択された高速又は低速
状態になるように副変速用の油圧シリンダ74aを操作
する。つまり、この油圧シリンダ74aが、前記副変速
スイッチ32の情報に基づいて、副変速装置Sの副変速
速度を選択された速度に切り換えるアクチュエータとし
て機能する。尚、制御装置Hは、上記切り換えた副変速
状態が高速と低速状態の何れであるかをメモリに記憶し
ている。
【0028】又、制御装置Hを利用して、前記車速セン
サS2の情報に基づいて、走行速度が設定速度よりも高
速状態のときに、副変速装置Sの増速側つまり低速から
高速への変速操作を許容しながら、減速側つまり高速か
ら低速への変速操作を阻止する変速操作阻止手段100
が構成されている。
【0029】具体的な副変速制御の内容を、図20のフ
ローチャートにて説明する。先ず、車速センサS2によ
って車速を検出して、その車速が設定速度(例えば、
1.2m/秒)よりも高速か否かを判断する。検出車速
が設定速度よりも低速のときは、副変速スイッチ32の
状態に基づいて、低速が指令され且つ現在の副変速状態
が高速であれば低速側に切換操作し、高速が指令され且
つ現在の副変速状態が低速であれば高速側に切換操作す
る。一方、検出車速が設定速度よりも高速のときは、副
変速スイッチ32の状態に基づいて、低速が指令されて
いれば変速操作を行わず、高速が指令され且つ現在の副
変速状態が低速であれば高速側に切換操作する。
【0030】また、制御装置Hは、前記停止スイッチ8
0によってペダル踏み込みが検知されると制御弁機構7
4を駆動して、走行クラッチ75を操作する油圧シリン
ダ76に圧油を供給して両油圧ポンプPL,PRの駆動
を停止するととともに、ネガティーブブレーキ73から
排油して左右のクローラ操向装置2L,2Rに制動をか
ける。そして、駐車ロックレバー27を操作して走行停
止用ペダル26を踏み込み位置に固定することで、左右
クローラ走行装置2L,2Rを制動状態に保持した駐車
ブレーキ状態になる。
【0031】次に、変速操向操作機構41の構造を図9
〜図14に基づいて説明する。変速操向操作機構41の
ケース42には、主変速操作軸43が左右水平に支承さ
れ、この主変速操作軸43の一端と主変速レバー31の
基部部材31bとが、操作リンク機構44を介して連動
連結され、主変速レバー31の前後揺動に連動して主変
速操作軸43が回転操作されるようになっている。
【0032】主変速操作軸43と、これに並行にケース
に支架したガイド軸45に亘って、左右一対のスライド
部材46L,46Rが左右に平行スライド可能に外嵌装
着されるとともに、主変速操作軸43にスプライン外嵌
装着された左右一対の操作アーム47L,47Rが各ス
ライド部材46L,46Rの外側部位に位置させて配備
され、主変速操作軸43に外嵌装着した圧縮コイルバネ
48によって左右の操作アーム47L,47Rおよびス
ライド部材46L,46Rがそれぞれ中央側にスライド
付勢されている。そして、各スライド部材46L,46
Rがケース42に固定されたストッパ49に接当して、
その中央側へのスライド限界が規制されている。
【0033】各スライド部材46L,46Rの下部には
前後向きの支点Z1 ,Z2 周りに天秤状に回動自在に横
長のステアリングカム50L,50Rが連結され、この
ステアリングカム50L,50Rと前記操作アーム47
L,47Rとがロッド51で連動連結されている。ま
た、ケース42の前壁42aには、左右一対のステアリ
ングアーム52L,52Rがステアリング操作軸53
L,53Rを介して回動自在に取付けられるとともに、
各ステアリングアーム52L,52Rの遊端に備えたロ
ーラ54が、各ステアリングカム50L,50Rに形成
されたカム溝55に係入されている。そして、左右のス
テアリング操作軸53L,53Rがリンク機構56L,
56Rを介して前記油圧ポンプPL,PRの変速操作軸
40L,40Rにそれぞれ各別に連動連結されている。
【0034】また、左右のスライド部材46L,46R
の間には、前記主変速操作軸43とガイド軸45に亘っ
てスライド自在に外嵌されたシフト部材57が配備さ
れ、このシフト部材57の下部にラックギヤ58が固設
されるとともに、ケース42の上下壁に亘って支架した
縦回転軸59に、前記ラックギヤ58に咬合するピニオ
ンギヤ60が備えられている。縦回転軸59と前記ステ
アリングハンドル24から下方に延出されたハンドル軸
61とがジョイント70を介して連結され、ステアリン
グハンドル24の左右への回動操作に伴う縦回転軸59
の正または逆回動によってシフト部材57が左または右
にシフトされ、これに伴ってスライド部材46L,46
Rの内の一方が圧縮コイルバネ48に抗して外方にスラ
イドされるようになっている。
【0035】次に、前記変速操向操作機構41の作動に
ついて、図14および図15〜図19に基づいて説明す
る。
【0036】〔中立停止〕図14,図15は、ステアリ
ングハンドル24を直進位置に、また、主変速レバー3
1を中立位置Nにそれぞれ操作させた状態が示されてい
る。この状態では、操作アーム47L,47Rが共に前
向き水平姿勢にあり、左右のステアリングカム50L,
50Rはそれぞれ水平にあり、両油圧ポンプPL,PR
はそれぞれ中立となる。この場合、ステアリングハンド
ル24を左右に回動操作しても、両油圧ポンプPL,P
Rが操作されることはない。例えば、図14,図15の
状態でステアリングハンドル24を左方に回動すると、
ラック・ピニオン作動によってシフト部材57が図14
中のa方向にシフトされ、左側の油圧ポンプPLに対応
するスライド部材46Lと操作アーム47Lとが圧縮コ
イルバネ48に抗して外側にスライドされ、これに伴っ
てステアリングカム50Lも同方向に水平シフトされ
る。この際、ステアリングカム50Lが水平姿勢である
ために、このステアリングカム50Lのカム溝55にロ
ーラ54を介して係合されたステアリングアーム52L
は、水平姿勢のカム溝55内でローラ54が移動してそ
の係合位置を変えるだけとなり、ステアリングアーム5
2Lが回動されることはない。従って、主変速レバー3
1を中立位置Nに操作した状態では、ステアリングハン
ドル24を左右に回動しても左右の油圧ポンプPL,P
Rはそれぞれ中立位置に維持される。
【0037】〔直進前進〕ステアリングハンドル24が
直進位置にある状態で主変速レバー31を中立位置Nか
ら前進側に操作すると、図16に示すように、左右のス
ライド部材46L,46Rがストッパ49によって位置
規制された中立位置にある状態で、主変速操作軸43が
図14中のf方向に回動され、左右の操作アーム47
L,47Rが共に同方向に同量だけ揺動される。これに
よって左右のステアリングカム50L,50Rが各支点
Z1 ,Z2 周りに同角度だけ回動され、これに係合され
ているステアリングアーム52L,52Rが揺動されて
ステアリング操作軸53L,53Rが同量回動される。
これによって両油圧ポンプPL,PRの変速操作軸40
L,40Rが前進側に同量づつ操作され、左右のクロー
ラ走行装置2L,2Rが同速で正転駆動され、機体が直
進前進する。
【0038】また、左右のステアリング操作軸53L,
53Rと油圧ポンプPL,PRの変速操作軸40L,4
0Rとを連動連結するリンク機構56L,56Rにおい
て、変速範囲調整と直進調整とを行うようになってい
る。つまり、図9に示すように、ステアリング操作軸5
3L,53Rに設けたアーム65L,65Rと連係ロッ
ド66L,66Rとがアーム長手方向に沿う長孔67
L,67Rを介して連係されており、この連係位置を調
整することで、ステアリング操作軸53L,53Rの回
動に対する変速操作軸40L,40Rの回動範囲の調
整、つまり変速範囲の調整が可能となっている。また、
図10に示すように、油圧ポンプPL,PRの変速操作
軸40L,40Rに連動連結される連係ロッド68L,
68Rにターンバックル69L,69Rがそれぞれ備え
られ、この連係ロッド68L,68Rを伸縮調整して、
直進操作状態における両油圧ポンプPL,PRの吐出油
量の差異を無くすことで直進性を確保するようにしてい
る。
【0039】〔直進後進〕ステアリングハンドル24が
直進位置にある状態で主変速レバー31を中立位置Nか
ら後進側に操作すると、図17に示すように、左右のス
ライド部材46L,46Rがストッパ49によって位置
規制された中立位置にある状態で、主変速操作軸43が
図14中のr方向に回動され、左右の操作アーム47
L,47Rが共に同方向に同量だけ揺動される。これに
よって左右のステアリングカム50L,50Rが支点Z
1 ,Z2 周りに同角度だけ回動され、これに係合されて
いるステアリングアーム52L,52Rが揺動されてス
テアリング操作軸53L,53Rが同量回動される。こ
れによって両油圧ポンプPL,PRの変速操作軸40
L,40Rが逆転側に同量づつ操作され、左右のクロー
ラ走行装置2L,2Rが同速で逆転駆動され、機体が直
進後進する。
【0040】〔前進旋回〕上記した直進前進からステア
リングハンドル24を、例えば左方に回動操作すると、
ラック・ピニオン作動によってシフト部材57が図14
中のa方向にシフトされ、左側の油圧ポンプPLに対応
するスライド部材46Lと操作アーム47Lとが圧縮コ
イルバネ48に抗して外側にスライドされる。これに伴
って図18に示すように、スライド部材46Lのスライ
ド変位に伴ってステアリングカム50Lがa方向に移動
されるが、この際、ステアリングカム50Lは傾斜姿勢
に回動されているので、傾斜したカム溝55にローラ5
4を介して係合されているステアリングアーム52Lは
相対的に水平姿勢側に回動される。つまり、左側の油圧
ポンプPLのみが中立側に操作され、左右クローラ走行
装置2L,2Rに速度差がもたらされて機体1が左方に
旋回してゆく。そして、ステアリングハンドル24を左
方に回動操作する程、左側の油圧ポンプPLの中立側へ
の操作量が多くなり、左右クローラ走行装置2L,2R
の速度差が大きくなって機体旋回力が次第に大きくなっ
てゆく。
【0041】また、左側の油圧ポンプPLが完全に中立
にまで操作されると、左側のクローラ走行装置2Lを停
止して右側のクローラ走行装置2Rのみを正転駆動して
の旋回、いわゆる信地旋回状態となる。そして、更にス
テアリングハンドル24を左方に大きく回動操作する
と、ステアリングアーム52Lのローラ54が支点Z2
を越えて反対側に相対移動することになり、ステアリン
グアーム52Lは水平姿勢を越えて反対方向に回動さ
れ、左側の油圧ポンプPLが逆転側に操作されることに
なる。つまり、左側のクローラ走行装置2Lを逆転して
右側のクローラ走行装置2Rを正転駆動しての急旋回、
いわゆる超信地旋回状態がもたらされる。
【0042】〔後進旋回〕上記した直進後進からステア
リングハンドル24を例えば左方に回動操作すると、前
進旋回の場合と同様に、左側のクローラ走行装置2Lの
油圧ポンプPLのみが中立側に向けて方向に操作され、
大きい旋回操作が加えられると油圧ポンプPLが中立ま
で、あるいは中立を越えて正転側にまで操作され、信地
旋回状態や超信地旋回状態による左方旋回がもたらされ
る。
【0043】〔別実施形態〕上記実施の形態では、左右
のクローラ走行装置2L,2Rそれぞれに対応して設け
た静油圧式無段変速機構の油圧ポンプPL,PRを主変
速装置Mとし、油圧モータML,MRを副変速装置Sと
したが、これ以外に、左右のクローラ走行装置2L,2
Rに対して設けた1つの静油圧式無段変速機構の油圧ポ
ンプを主変速装置Mとしかつ油圧モータを副変速装置S
としたり、静油圧式無段変速機構を主変速装置Mとし、
別途、副変速装置Sを設けるようにしてもよい。
【0044】上記実施の形態では、変速操作阻止手段1
00を、制御装置Hを利用して電気的な制御手段によっ
て構成したが、これ以外に、前記副変速スイッチ32や
その他のレバー等の副変速用の操作具が、走行速度が設
定速度よりも速くなると、増速側には操作できるが、減
速側には操作できないようにする機械的な阻止手段によ
って構成してもよい。
【0045】上記実施の形態では、走行速度検出手段S
2を、走行装置の駆動軸の回転数を検出するセンサにて
構成したが、これ以外に、例えば、主変速レバー31の
変速操作位置(揺動角度)を検出するポテンショメータ
等にて構成してよい。
【0046】上記実施の形態では、速度選択スイッチ3
2にて選択された副変速速度になるようにアクチュエー
タ74aが副変速装置Sを変速操作するように構成した
が、これ以外に、例えば、副変速装置Sに機械的に連動
した副変速レバー等を手動操作して副変速操作するもの
でもよい。
【0047】作業車としては、コンバイン以外のトラク
ター等の農作業車や、建設作業車等の各種の作業車に、
本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの全体平面図
【図3】伝動系の概略図
【図4】操縦部の正面図
【図5】操縦部の一部を示す側面図
【図6】操作塔の一部を切り欠いた後面図
【図7】操縦部の平面図
【図8】制御構成のブロック図
【図9】変速操向操作機構の正面図
【図10】変速操向操作構造の機体右側からの側面図
【図11】変速操向操作機構の縦断側面図
【図12】変速操向操作機構の縦断正面図
【図13】変速操向操作機構の一部を示す平面図
【図14】変速操向操作機構全体を機体前方から見た概
略斜視図
【図15】変速操向操作機構の中立停止状態を示す概略
正面図
【図16】変速操向操作機構の直進前進状態を示す概略
正面図
【図17】変速操向操作機構の直進後進状態を示す概略
正面図
【図18】変速操向操作機構の前進での左旋回状態を示
す概略正面図
【図19】変速操向操作機構の後進での左旋回状態を示
す概略正面図
【図20】副変速制御のフローチャート
【符号の説明】 32 速度選択スイッチ 74a アクチュエータ 100 変速操作阻止手段 M 主変速装置 S 副変速装置 S2 走行速度検出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主変速装置と副変速装置とを備えた作業
    車の変速操作装置であって、 作業車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、 前記走行速度検出手段の情報に基づいて、前記作業車の
    走行速度が設定速度よりも高速状態のときに、前記副変
    速装置の増速側への変速操作を許容しながら減速側への
    変速操作を阻止する変速操作阻止手段とが設けられてい
    る作業車の変速操作装置。
  2. 【請求項2】 前記副変速装置の副変速速度を選択する
    速度選択スイッチと、その速度選択スイッチの情報に基
    づいて、前記副変速装置の副変速速度を選択された速度
    に切り換えるアクチュエータとが設けられている請求項
    1記載の作業車の変速操作装置。
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