JPH11286785A - 水素透過膜及びその作製方法 - Google Patents
水素透過膜及びその作製方法Info
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- JPH11286785A JPH11286785A JP10103695A JP10369598A JPH11286785A JP H11286785 A JPH11286785 A JP H11286785A JP 10103695 A JP10103695 A JP 10103695A JP 10369598 A JP10369598 A JP 10369598A JP H11286785 A JPH11286785 A JP H11286785A
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Abstract
Pd合金膜を形成してなる水素透過膜を得る。 【解決手段】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜であって、該Pd合金膜が、該多孔質支持体
の表面に対して無電解メッキ法又はイオンプレーティン
グ法によりPd金属と該Pdと合金化する金属とをその
最上層がPd層となるように交互に多層化層とした後、
熱処理して形成されたPd合金膜であることを特徴とす
る水素透過膜及びその作製方法。
Description
の作製方法に関し、より具体的には多孔質支持体の表面
にピンホールのない緻密なPd合金膜を有する水素透過
膜及びその作製方法に関する。
酸水素炎用その他各種用途に供される基礎原料であり、
燃料電池用の燃料としても利用される。水素ガスの工業
的製造方法としては水の電解法、石炭やコークスのガス
化法、液体燃料のガス化法、ガス体燃料の変成法、コー
クス炉ガスの液化分離法、メタノールやアンモニアの分
解法など各種の方法が知られている。
水蒸気改質により行われるが、得られる改質ガスには主
成分である水素のほか、副生成分としてCO、CO2、
また余剰H2O が含まれている。このため、改質ガスを
例えば燃料電池にそのまま使用したのでは電池性能を阻
害してしまう。燃料電池のうちPAFCで用いる水素ガ
ス中のCOは1%、PEFCでは100ppmが限度で
あり、これらを越えると電池性能が著しく劣化する。
導入する前に除去する必要がある。また不飽和結合への
水素添加用あるいは酸水素炎用の水素は通常ボンベに詰
めたものが使用されており、純度は5N以上が要求され
ている。そのような高純度の水素得るための水素の精製
法には各種あり得るが、その例としてはPSA法、高分
子膜法、Pd膜法等の水素透過膜法などが考えられる。
素透過膜が水素のみを選択的に透過させる特性を利用す
るものである。水素透過膜としては幾つかの提案がなさ
れている。特開昭63ー294925号においては、多
数の小孔を有する耐熱性多孔体の表面にPd薄膜、その
上に銅薄膜を共に化学メッキ法により形成し、次いで3
00〜540℃の温度で熱処理して製造している。また
特開平1ー164419号では、Pd薄膜上に銀薄膜を
形成する点以外は特開昭63ー294925号の場合と
ほぼ同様である。
膜であるが、水素脆化温度が存在するため(すなわち温
度300℃以下では脆化するので、300℃以上でしか
使用できない)、その取り扱いがはなはだ困難であっ
た。また無電解メッキ法は多孔体の上にピンホールのな
い緻密な水素透過膜を作製できる方法であるが、工業的
応用に耐える緻密なPd合金膜を作製することはできな
かった。
熱性多孔質体の表面に化学メッキ法によりPd膜を形成
し、その上に化学メッキ法により銀膜を形成した後、熱
処理を800〜1300℃の温度で3〜16時間行い、
Pd60〜95wt%、Ag5〜40wt%の範囲で実
質上均一な組成を有するPd合金膜よりなる水素分離膜
の製造方法が記載されている。しかしこの技術は、酸化
物の生成等により、歩留まりが悪くなる欠点があった。
持体の表面にPd合金膜を有する水素透過膜を作製する
場合の各種成膜法について追求したところ、その成膜法
として特に無電解メッキ法及びイオンプレーティング法
を適用し、多孔質の支持体の表面に対してPd金属とA
g、Au、Pt等の金属とを交互に多層化して熱処理す
ることにより、多孔質支持体の表面に対して直接にピン
ホールのない緻密なPd合金膜が作製できることを見い
出した。
Pd合金膜を有する水素透過膜を作製するに際し、無電
解メッキ法又はイオンプレーティング法を適用し、Pd
金属とAg、Au、Pt等の金属とを交互に多層化して
熱処理することにより、Pd合金膜を多孔質支持体の表
面にピンホールなく緻密に成膜する水素透過膜の作製方
法及びこれにより得られる水素透過膜を提供することを
目的とする。
支持体の表面にPd合金膜を有する水素透過膜であっ
て、該Pd合金膜が、該多孔質支持体の表面に対して無
電解メッキ法によりPd金属と該Pdと合金化する金属
とをその最上層がPd層となるように交互に多層化層と
した後、熱処理して形成されたPd合金膜であることを
特徴とする水素透過膜を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜の作製方法において、該多
孔質支持体の表面に対して無電解メッキ法によりPd金
属と該Pdと合金化する金属とをその最上層がPd層と
なるように交互に多層化した後、熱処理することを特徴
とする水素透過膜の作製方法を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜であって、該Pd合金膜
が、該多孔質支持体の表面に対してイオンプレーティン
グ法によりPd金属と該Pdと合金化する金属とを交互
に多層化層とした後、熱処理して形成されたPd合金膜
であることを特徴とする水素透過膜を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜の作製方法において、該多
孔質支持体の表面に対してイオンプレーティング法によ
りPd金属と該Pdと合金化する金属とを交互に多層化
した後、熱処理することを特徴とする水素透過膜の作製
方法を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜であって、該Pd合金膜
が、該多孔質支持体の表面に対してイオンプレーティン
グ法によりPd金属と該Pdと合金化する金属とをその
最上層がPd層となるように交互に多層化層とした後、
熱処理して形成されたPd合金膜であることを特徴とす
る水素透過膜を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜の作製方法において、該多
孔質支持体の表面に対してイオンプレーティング法によ
りPd金属と該Pdと合金化する金属とをその最上層が
Pd層となるように交互に多層化した後熱処理すること
を特徴とする水素透過膜の作製方法を提供する。
d合金膜を有する水素透過膜であって、該Pd合金膜
が、該多孔質支持体の表面に対して無電解メッキ法又は
イオンプレーティング法により形成されたPd金属の第
1層上に、Pdと合金化する金属とPd金属とをウエッ
トプロセス又はドライプロセスにより交互に多層化層と
した後、熱処理して形成されたPd合金膜であることを
特徴とする水素透過膜を提供する。
にPd合金膜を有する水素透過膜の作製方法において、
該多孔質支持体の表面に対し、まず無電解メッキ法又は
イオンプレーティング法によりPd金属の第1層を形成
し、その上にPdと合金化する金属とPd金属とをウエ
ットプロセス又はドライプロセスにより交互に多層化し
た後、熱処理することを特徴とする水素透過膜の作製方
法を提供する。
てはステンレス鋼製やセラミックス製の多孔質支持体が
用いられる。ステンレス鋼製の多孔質支持体の例として
は、エッチングで孔(細孔)をあけたステンレス鋼製多
孔質体やステンレス鋼粉を成形し焼結した多孔質体が挙
げられる。また、セラミックスにはアルミナ等の酸化物
系、窒化珪素等の窒化物系、炭化珪素等の炭化物系など
各種あるが、これらは適宜選定して用いられる。また水
素透過膜は板状、或いは円筒状等各種形状で構成される
が、本発明においては多孔質支持体の形状を設定するこ
とで適宜な形状とすることができる。
d金属の膜及び該Pdと合金化する金属の膜を順次積層
するが、その第1層を無電解メッキ法又はイオンプレー
ティング法により形成することが重要である。これによ
り多孔質支持体表面の細孔が第1層の金属により埋めら
れ、多孔質支持体の表面にピンホールのない緻密なPd
合金膜を形成することができる。この第1層としてはP
d金属膜又は該Pdと合金化する金属の膜の何れでもよ
いが、好ましくはPd金属の膜が適用される。
の好ましい例としてはAg、Au、Pt、Rh、Ru、
Ir、Sc、Y、Ce、Sm又はGdが挙げられる。P
d金属と合金化する金属のPd金属に対する量的割合は
所望特性の水素透過膜に応じて選定されるが、例えばA
gの場合、好ましくは20〜25wt%の範囲で用いら
れる。また本発明においてはPd金属と該Pd金属と合
金化する金属とを交互に多層化される各層の厚みは好ま
しくは2μm以下となるように多層化される。この点は
多層化後、熱処理により緻密で均一な合金膜を得る上で
重要である。
イオンプレーティング法により形成した後、イオンプレ
ーティング法により順次Pd金属と該Pdと合金化する
金属とが交互に多層化される。また前記(7)〜(8)
の発明では、まず無電解メッキ法又はイオンプレーティ
ング法によりPd金属の第1層を形成し、その上にPd
と合金化する金属とPd金属とがウエットプロセス又は
ドライプロセス(ドライプレーティング)により交互に
多層化される。
ーティング法により形成された第1層により多孔質支持
体表面の細孔が埋められているのでピンホールのない膜
が形成される。ウエットプロセスには無電解メッキ法の
ほか、電気メッキ法があり、ドライプロセスにはイオン
プレーティング法のほか、真空蒸着法、スパッタ法、C
VD法、PVD法等各種あるが、(7)〜(8)の発明
においては何れも使用される。無電解メッキ法又はイオ
ンプレーティング法により形成された第1層により多孔
質支持体表面の細孔が埋められているのでピンホールの
ない膜が形成される。
dと合金化する金属とを多層化した層における最上層が
Pdであることも重要であり、これは積層後、熱処理し
合金化する際に酸化物の生成等による悪影響のない水素
透過膜とする上で技術的に重要な点である。前記(1)
〜(2)の発明では、無電解メッキ法によりPd金属と
該Pdと合金化する金属とが交互に多層化され、その最
上層がPd層となるように積層される。また前記(5)
〜(6)の発明では、イオンプレーティング法によりP
d金属と該Pdと合金化する金属とが交互に多層化さ
れ、その最上層がPd層となるように積層される。
置としては無電解メッキ法用として適用し得る構造であ
れば使用される。無電解メッキ法を適用するに際して
は、Pd金属及び該Pd金属と合金化する金属をメッキ
溶液中に可溶性の塩の形で存在させる。Pdの場合は、
例えば塩化パラジウム等のハロゲン化物、錯塩、硫酸塩
等の形で存在させることができる。Agの場合は例えば
硝酸銀、塩化銀等のハロゲン化物等の形で使用され、ま
た上記Au、Pt、Rh等の場合にもメッキ溶液中に可
溶性の塩の形で存在させる。
が、還元剤としては無電解メッキ法で用いられる還元剤
であれば特に限定はなく、その例としてはヒドラジン、
アルデヒド類、水素化ホウ酸ナトリウム、ブドウ糖など
が挙げられる。これらはPd金属層の形成及び該Pd金
属と合金化する金属の層の形成に際して適宜選定して用
いられる。またメッキ液には必要に応じ補助成分を含有
させてもよい。
置としてはイオンプレーティング法用として適用し得る
構造であれば使用されるが、図1はその例としてアーク
イオンプレーティング法を実施する態様例を示す図であ
る。1は装置容器、2は不活性ガス導入管、3は真空引
用導管、4は基板ホルダーであり、その上に多孔質基板
5が配置される。6はRFバイアス電源、7は直流アー
ク電源、8はアーク電極、9はターゲット(膜形成用金
属)である。基板5とターゲット8間の距離は装置の規
模、成膜条件等の如何により適宜設定されるが、例えば
28cm程度とされる。
源6により基板5に負(マイナス)の電圧がかけられ
る。導入管2から容器1内に不活性ガス、例えばArを
導入してガス圧を10-2Torr程度に保ち、直流電源
7から直流電圧を印加すると、グロー放電により基板5
とターゲット9間に安定なプラズマが発生する。同時に
アーク電極8とターゲット9の間にアーク火花が発生し
てターゲット金属が蒸発する。これがプラズマ中を通過
する際にイオン化され、正イオンとなって基板に激突し
基板5の表面に成膜される。2種以上の金属膜を積層す
る場合にはターゲット9を替えることにより行われる。
応じて設定される。例えば背圧としては好ましくは1.
0×10-5Torr程度、不活性ガス圧としては好まし
くは0.3〜4.0×10-2Torrの範囲で実施され
る。さらにアーク電流値は金属の種類に応じて設定さ
れ、Pdの場合は45A程度(100V)、Nbの場合
は80A(100V)というようにして実施することが
できる。
金化する金属が層状に積層される。Pdと合金化する金
属がAgである場合、まず多孔質支持体面に第1の層と
してPd膜を形成し、その上に第2の層としてAg膜を
形成し、第3の層としてPd膜を形成する・・・という
ようにして層状に積層することにより形成される。こう
して積層された膜厚は、水素透過性金属膜として必要な
厚さ、すなわち水素以外の成分が透過せず、水素のみを
選択的に透過させ得る厚さであれば特に限定はないが、
好ましくは0.1〜20μm程度の厚さに形成される。
Pd金属と該Pd金属と合金化する金属とを交互に積層
した後、熱処理(焼成)することが必要である。この熱
処理により両金属が固溶体化し、合金化される。その焼
成は両金属層により固溶体化し合金化する温度、例えば
800℃以上というような温度で熱処理することにより
行われる。本発明においては、以上のようにして多孔質
の支持体に直接にピンホールのない緻密なPd合金膜か
らなる水素透過膜が再現性よく得られる。
の実測値によれば、例えば従来における無電解メッキ法
で作製されたPd水素透過膜(透過性能=2×10-8m
ol/msec Pa0.5)の1.5倍の性能が発揮でき
る。また水素含有ガスは水素透過膜に通すことにより精
製されるが、本発明の水素透過膜は多孔質支持体の表面
にピンホールなく緻密に形成されているため、高純度の
水素が得られる。
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないこと
はもちろんである。
テンレス鋼製の金属多孔体の表面を塩化スズ水溶液で感
受性化し、さらに塩化パラジウム(II)の水溶液を用
いてPdメッキの核生成を行った。この処理は該表面の
活性化処理に相当するものである。次いでヒドラジンを
還元剤とするメッキ浴を用いてPdを1時間メッキし
た。引続きPdのコーティング層の表面を上記と同じく
塩化スズ水溶液で感受性化し、さらに塩化パラジウム
(II)水溶液を用いてAgメッキの核生成を行った。
浴を用いて硝酸銀をヒドラジンにより還元し、Agを4
0分間メッキした。以上のプロセスを6回繰り返し、合
計12層の膜(厚さ18μm、すなわちPd=2μm×
6回+Ag=1μm×6回)を得、同様にして最上層に
Pdをメッキした。これらの処理において各層のメッキ
時間はPdとAgの全量がPd/Ag重量比で77/2
3となるようにした。こうして得られた膜を1l/mi
n(毎分当り1リットル)の窒素気流中、温度900℃
で10時間熱処理してPdとAgとの合金膜を得た。
の膜の断面を拡大した写真であり(走査型電子顕微鏡写
真)、倍率は10,000倍である。上記のとおり、P
dとAgとは交互に層状に積層されているが、熱処理
後、すなわち焼成後の断面である図1の写真によれば、
両金属は相互に緻密に固溶体化し、合金化していること
が分かる。また、図2及び図3は、それぞれ、電子線プ
ローブマイクロアナライザー法によるPd及びAgの分
布であるが、両金属が均一に分散していることが観察さ
れる。
てPtを用いた以外は、実施例1と同様にしてPdとP
tとの合金膜を得た。こうして得られた合金膜を上記と
同様にして観察したところ、実施例1と同様な状態であ
ることが確認された。
てCeを用いた以外は、実施例1と同様にしてPdとP
tとの合金膜を得た。こうして得られた合金膜を上記と
同様にして観察したところ、実施例1と同様な状態であ
ることが確認された。
しては図1に示すような装置を使用した。ターゲット9
としてPd金属をセットし、基板5とターゲット9間の
距離は28cmとした。基板5として平均粒径1ミクロ
ンのアルミナ粉を成形し焼結して得られたアルミナ焼結
体を用いた。成膜操作は、まず導管3から真空引きして
容器内背圧を1.0×10-5Torrとした後、導入管
2からArを導入してガス圧を0.3×10-2Torr
に保った。
バイアス電圧を−100Vとし、直流電源7から直流電
圧100Vを印加して、アーク電流値を80Aとして作
動させ、Pd膜を約2μm厚に成膜した。次にターゲッ
ト9としてAg金属をセットした以外は上記と同様にし
てAg膜を約1μm厚に成膜し、以上のプロセスを6回
繰り返し、合計12層の膜(厚さ18μm、すなわちP
d=2μm×6回+Ag=1μm×6回)を得、同様に
して最上層に約2μm厚のPdを成膜した。これらの操
作において成膜時間を調整してPdとAgの全量がPd
/Ag重量比で77/23となるようにした。こうして
得られた膜を1l/min(毎分当り1リットル)の窒
素気流中、温度900℃で10時間熱処理してPdとA
gとの合金膜を得た。この合金膜はアルミナ焼結体の表
面に均一に成膜された。
クイオンプレーティング法によりアルミナ焼結体の表面
にPd膜を約2μm厚に成膜した。次に真空蒸着装置を
1×10-4Torrの真空に保ち、金属Agを電子線加
熱法により蒸発させてAg膜を約1μm厚に成膜した。
以上のプロセスを6回繰り返し、合計12層の膜(厚さ
18μm、すなわちPd=2μm×6回+Ag=1μm
×6回)を得た。これらの操作において成膜時間を調整
してPdとAgの全量がPd/Ag重量比で77/23
となるようにした。こうして得られた膜を1l/min
(毎分当り1リットル)の窒素気流中、温度900℃で
10時間熱処理してPdとAgとの合金膜を得た。この
合金膜はアルミナ焼結体の表面に均一に成膜された。
に対し、第1層を無電解メッキ法又はイオンプレーティ
ング法により形成し、Pd金属及びPdと合金化する金
属を交互に多層化した後、熱処理することによりピンホ
ールのない緻密なPd合金膜からなる水素透過膜が得ら
れる。またその最上層をPd層とすることにより表面酸
化物の生成をなくし、これによる悪影響のない水素透過
膜とすることができる。さらに、本発明によればPd金
属本来の特性に加え、該Pd金属と合金化する金属の特
性を合わせもつ水素透過膜が再現性よく得られる。
グ法を実施する装置態様の一例を示す図。
(10,000倍)。
布を示す写真(10,000倍)。
布を示す写真(10,000倍)。
Claims (16)
- 【請求項1】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜であって、該Pd合金膜が、該多孔質支持体
の表面に対して無電解メッキ法によりPd金属と該Pd
と合金化する金属とをその最上層がPd層となるように
交互に多層化層とした後、熱処理して形成されたPd合
金膜であることを特徴とする水素透過膜。 - 【請求項2】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜であって、該Pd合金膜が、該多孔質支持体
の表面に対してイオンプレーティング法によりPd金属
と該Pdと合金化する金属とを交互に多層化層とした
後、熱処理して形成されたPd合金膜であることを特徴
とする水素透過膜。 - 【請求項3】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜であって、該Pd合金膜が、該多孔質支持体
の表面に対してイオンプレーティング法によりPd金属
と該Pdと合金化する金属とをその最上層がPd層とな
るように交互に多層化層とした後、熱処理して形成され
たPd合金膜であることを特徴とする水素透過膜。 - 【請求項4】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜であって、該Pd合金膜が、該多孔質支持体
の表面に対して無電解メッキ法又はイオンプレーティン
グ法により形成されたPd金属の第1層上に、Pdと合
金化する金属とPd金属とをウエットプロセス又はドラ
イプロセスにより交互に多層化層とした後、熱処理して
形成されたPd合金膜であることを特徴とする水素透過
膜。 - 【請求項5】上記イオンプレーティング法が、アークイ
オンプレーティング法である請求項2、3又は4記載の
水素透過膜。 - 【請求項6】上記多孔質支持体がステンレス鋼製又はセ
ラミックス製の多孔質支持体である請求項1、2、3又
は4記載の水素透過膜。 - 【請求項7】上記Pdと合金化する金属が、Ag、A
u、Pt、Rh、Ru、Ir、Sc、Y、Ce、Sm又
はGdである請求項1、2、3又は4記載の水素透過
膜。 - 【請求項8】上記Pd金属と該Pdと合金化する金属の
多層化層が、Pd金属と該Pdと合金化する金属とを交
互に多層化した各層の厚みが2μm以下の多層化層であ
ることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の水素
透過膜。 - 【請求項9】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有する
水素透過膜の作製方法において、該多孔質支持体の表面
に対して無電解メッキ法によりPd金属と該Pdと合金
化する金属とをその最上層がPd層となるように交互に
多層化した後、熱処理することを特徴とする水素透過膜
の作製方法。 - 【請求項10】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有す
る水素透過膜の作製方法において、該多孔質支持体の表
面に対してイオンプレーティング法によりPd金属と該
Pdと合金化する金属とを交互に多層化した後、熱処理
することを特徴とする水素透過膜の作製方法。 - 【請求項11】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有す
る水素透過膜の作製方法において、該多孔質支持体の表
面に対してイオンプレーティング法によりPd金属と該
Pdと合金化する金属とをその最上層がPd層となるよ
うに交互に多層化した後、熱処理することを特徴とする
水素透過膜の作製方法。 - 【請求項12】多孔質支持体の表面にPd合金膜を有す
る水素透過膜の作製方法において、該多孔質支持体の表
面に対し、まず無電解メッキ法又はイオンプレーティン
グ法によりPd金属の第1層を形成し、その上にPdと
合金化する金属とPd金属とをウエットプロセス又はド
ライプロセスにより交互に多層化した後、熱処理するこ
とを特徴とする水素透過膜の作製方法。 - 【請求項13】上記イオンプレーティング法がアークイ
オンプレーティング法である請求項10、11又は12
記載の水素透過膜の作製方法。 - 【請求項14】上記多孔質支持体がステンレス鋼製又は
セラミックス製の多孔質支持体である請求項9、10、
11又は12記載の水素透過膜の作製方法。 - 【請求項15】上記Pdと合金化する金属が、Ag、A
u、Pt、Rh、Ru、Ir、Sc、Y、Ce、Sm又
はGdである請求項9、10、11又は12記載の水素
透過膜の作製方法。 - 【請求項16】上記Pd金属と該Pdと合金化する金属
との多層化を、Pd金属と該Pdと合金化する金属とを
交互に多層化する各層の厚みが2μm以下となるように
多層化することを特徴とする請求項9、10、11又は
12記載の水素透過膜の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10103695A JPH11286785A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 水素透過膜及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10103695A JPH11286785A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 水素透過膜及びその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286785A true JPH11286785A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14360924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10103695A Pending JPH11286785A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 水素透過膜及びその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11286785A (ja) |
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