JPH11286553A - ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法 - Google Patents
ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法Info
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- JPH11286553A JPH11286553A JP10105353A JP10535398A JPH11286553A JP H11286553 A JPH11286553 A JP H11286553A JP 10105353 A JP10105353 A JP 10105353A JP 10535398 A JP10535398 A JP 10535398A JP H11286553 A JPH11286553 A JP H11286553A
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- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 操業性、生産性に優れるとともに、物性の均
一な、色調の優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製
造方法を提供する。 【解決手段】 ゴム変性ビニル系重合体とビニル系重合
体とから二軸押し出し機を用いてゴム変性ビニル系重合
体組成物を製造するに際し、重合後回収されたゴム変性
ビニル系重合体を、脱水機を通して含水率10〜30重
量%に脱水して、押し出し機に供給する際、脱水機出口
の重合体の含水率をオンラインで検出し、押し出し機に
供給するゴム変性ビニル系重合体の含水率が一定になる
ように、ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度を制御す
るゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法。
一な、色調の優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製
造方法を提供する。 【解決手段】 ゴム変性ビニル系重合体とビニル系重合
体とから二軸押し出し機を用いてゴム変性ビニル系重合
体組成物を製造するに際し、重合後回収されたゴム変性
ビニル系重合体を、脱水機を通して含水率10〜30重
量%に脱水して、押し出し機に供給する際、脱水機出口
の重合体の含水率をオンラインで検出し、押し出し機に
供給するゴム変性ビニル系重合体の含水率が一定になる
ように、ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度を制御す
るゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ABS樹脂などの
ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法に関するもの
である。さらに詳細には、乳化重合によって得られるゴ
ム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得られるス
ラリーと、懸濁、溶液もしくは塊状重合法によって得ら
れるビニル系重合体とから、連続的に、ABS樹脂など
のゴム変性ビニル系重合体組成物を製造する方法に関す
るものである。
ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法に関するもの
である。さらに詳細には、乳化重合によって得られるゴ
ム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得られるス
ラリーと、懸濁、溶液もしくは塊状重合法によって得ら
れるビニル系重合体とから、連続的に、ABS樹脂など
のゴム変性ビニル系重合体組成物を製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ABSポリマーなどのゴム変性ビニル系
重合体組成物の一般的に行われている製造方法として
は、次の3種の方法がある。 (1)ゴム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得
られるスラリーを、遠心脱水機あるいは真空ベルトフィ
ルターにより脱水したのち、熱風乾燥し、一旦、乾粉と
し、その後、ビニル系重合体とブレンドして、押し出し
機にかけてペレット化を行う方法。 (2)ゴム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得
られるスラリーを、遠心脱水機あるいは真空ベルトフィ
ルターにより脱水したのち、湿粉のまま、ビニル系重合
体と共に真空ベント付き二軸押し出し機に供給して、乾
燥し、ペレット化する方法。 (3)上記(2)の方法の改良として、ゴム変性ビニル
系重合体の含水率を検知し、検出値と予め設定した含水
率の値とを比較し、含水率が変化しても正味のゴム変性
ビニル系重合体(ABSポリマー)の押し出し機への供
給量が一定になるように、ゴム変性ビニル系重合体(A
BSポリマー)の供給量を増減する上記(2)の方法
(特公昭63−2980号公報)。
重合体組成物の一般的に行われている製造方法として
は、次の3種の方法がある。 (1)ゴム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得
られるスラリーを、遠心脱水機あるいは真空ベルトフィ
ルターにより脱水したのち、熱風乾燥し、一旦、乾粉と
し、その後、ビニル系重合体とブレンドして、押し出し
機にかけてペレット化を行う方法。 (2)ゴム変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得
られるスラリーを、遠心脱水機あるいは真空ベルトフィ
ルターにより脱水したのち、湿粉のまま、ビニル系重合
体と共に真空ベント付き二軸押し出し機に供給して、乾
燥し、ペレット化する方法。 (3)上記(2)の方法の改良として、ゴム変性ビニル
系重合体の含水率を検知し、検出値と予め設定した含水
率の値とを比較し、含水率が変化しても正味のゴム変性
ビニル系重合体(ABSポリマー)の押し出し機への供
給量が一定になるように、ゴム変性ビニル系重合体(A
BSポリマー)の供給量を増減する上記(2)の方法
(特公昭63−2980号公報)。
【0003】しかしながら、遠心脱水機や真空ベルトフ
ィルターにより得られる湿粉の含水率を、30重量%以
下にすることは、装置の機能上困難であり、一般的に湿
粉の含水率は35〜50重量%程度の高いものとなる。
このため、(1)の方法については、大量の乾燥エネル
ギーを必要とする欠点がある。また、熱風乾燥をして、
乾粉を得、さらにペレット化を行うため、製造工程が複
雑で設備コストも高く、また品質的にも色調が悪化しや
すい問題もある。さらに、乾粉を取り扱うため、粉塵爆
発の危険性も伴う問題がある。
ィルターにより得られる湿粉の含水率を、30重量%以
下にすることは、装置の機能上困難であり、一般的に湿
粉の含水率は35〜50重量%程度の高いものとなる。
このため、(1)の方法については、大量の乾燥エネル
ギーを必要とする欠点がある。また、熱風乾燥をして、
乾粉を得、さらにペレット化を行うため、製造工程が複
雑で設備コストも高く、また品質的にも色調が悪化しや
すい問題もある。さらに、乾粉を取り扱うため、粉塵爆
発の危険性も伴う問題がある。
【0004】一方、(2)の方法は、(1)の方法に比
べ、湿粉から、直接、ビニル系重合体のペレットとブレ
ンドして、ペレット化するという点で、消費エネルギー
も少なく、またプロセスも簡略化され、欠点の改良が見
られる。しかしながら、ゴム変性ビニル系重合体である
湿粉の含水率の変動により、正味のゴム変性ビニル系重
合体の押し出し機への供給量が変動し、製造されるゴム
変性ビニル系重合体組成物中のゴム変性ビニル系重合体
とビニル系重合体との組成割合が変化してしまい、その
結果、均一な製品ができなくなるという問題点がある。
そして、上記(3)の方法では、この点を改良するため
に、ゴム変性ビニル系重合体の押し出し機への正味供給
量を一定にするようにしているが、ゴム変性ビニル系重
合体の湿粉の含水率が高いため、(2)の方法と同様
に、次の種々の問題点がある。すなわち、真空ベント付
き二軸押し出し機を使用する場合、真空ベントにおい
て、ベントアップが起こりやすく、安定運転が難しいこ
とである。さらに、ベントアップを度々起こすことで、
押し出し機のベント内に付着物が滞留し、その結果、変
色樹脂やヤケ樹脂などの樹脂汚染を起こしたり、色調の
悪化を起こす問題がある。ベントアップ防止のため、ベ
ントスタッファーを付けた場合でも、樹脂小片が蒸気と
ともに同伴する問題がある。その上、湿粉に含まれる水
分の蒸発に押し出し機のエネルギーが費やされるため、
押し出し量が上がらないという問題がある。
べ、湿粉から、直接、ビニル系重合体のペレットとブレ
ンドして、ペレット化するという点で、消費エネルギー
も少なく、またプロセスも簡略化され、欠点の改良が見
られる。しかしながら、ゴム変性ビニル系重合体である
湿粉の含水率の変動により、正味のゴム変性ビニル系重
合体の押し出し機への供給量が変動し、製造されるゴム
変性ビニル系重合体組成物中のゴム変性ビニル系重合体
とビニル系重合体との組成割合が変化してしまい、その
結果、均一な製品ができなくなるという問題点がある。
そして、上記(3)の方法では、この点を改良するため
に、ゴム変性ビニル系重合体の押し出し機への正味供給
量を一定にするようにしているが、ゴム変性ビニル系重
合体の湿粉の含水率が高いため、(2)の方法と同様
に、次の種々の問題点がある。すなわち、真空ベント付
き二軸押し出し機を使用する場合、真空ベントにおい
て、ベントアップが起こりやすく、安定運転が難しいこ
とである。さらに、ベントアップを度々起こすことで、
押し出し機のベント内に付着物が滞留し、その結果、変
色樹脂やヤケ樹脂などの樹脂汚染を起こしたり、色調の
悪化を起こす問題がある。ベントアップ防止のため、ベ
ントスタッファーを付けた場合でも、樹脂小片が蒸気と
ともに同伴する問題がある。その上、湿粉に含まれる水
分の蒸発に押し出し機のエネルギーが費やされるため、
押し出し量が上がらないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、操業性、生
産性に優れるとともに、物性が均一で、色調に優れたゴ
ム変性ビニル系重合体組成物の製造方法を提供すること
を目的とする。
産性に優れるとともに、物性が均一で、色調に優れたゴ
ム変性ビニル系重合体組成物の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】本発明は、含水率10〜30重量%のゴム
変性ビニル系重合体とビニル系重合体とから二軸押し出
し機を用いてゴム変性ビニル系重合体組成物を製造する
に際し、脱水機を通して得た上記ゴム変性ビニル系重合
体を、二軸押し出し機に供給する際、脱水機から出る重
合体の含水率をオンラインで検出し、検出値と予め設定
した含水率の値とを比較し、含水率が一定になるよう
に、ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度を制御するこ
とを特徴とするゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方
法を提供するものである。ここで、上記ゴム変性ビニル
系重合体は、ゴム状重合体の存在下にビニル系単量体を
乳化重合して得られるゴム変性ビニル系重合体ラテック
スを凝固して得られるスラリーを、脱水後あるいはその
ままスクリュータイプもしくはプレッシャーフィルター
タイプの圧搾脱水機により、含水率を10〜30重量%
に脱水したものであることが好ましい。
変性ビニル系重合体とビニル系重合体とから二軸押し出
し機を用いてゴム変性ビニル系重合体組成物を製造する
に際し、脱水機を通して得た上記ゴム変性ビニル系重合
体を、二軸押し出し機に供給する際、脱水機から出る重
合体の含水率をオンラインで検出し、検出値と予め設定
した含水率の値とを比較し、含水率が一定になるよう
に、ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度を制御するこ
とを特徴とするゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方
法を提供するものである。ここで、上記ゴム変性ビニル
系重合体は、ゴム状重合体の存在下にビニル系単量体を
乳化重合して得られるゴム変性ビニル系重合体ラテック
スを凝固して得られるスラリーを、脱水後あるいはその
ままスクリュータイプもしくはプレッシャーフィルター
タイプの圧搾脱水機により、含水率を10〜30重量%
に脱水したものであることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明においては、ゴム状重合体の存在下に、ビ
ニル系単量体またはそれと共重合可能な単量体とを乳化
重合してゴム変性ビニル系重合体ラテックスを得る。次
に、得られたゴム変性ビニル系重合体ラテックスに凝固
剤を添加し、重合体成分を凝固させてスラリーを得る。
得られるスラリーは、予備脱水、または、水洗および予
備脱水して、このスラリーからケーキ状の重合体成分を
連続的に回収する。また、上記予備脱水工程を経ずに、
次工程に進んでもよい。次に、上記ケーキ状重合体成分
を圧搾脱水機により、含水率を10〜30重量%になる
まで脱水し、粉末状(湿粉)またはケーキ状のゴム変性
ビニル系重合体成分を回収する。このとき、洗浄を同時
に行ってもよい。なお、上記圧搾脱水機により得られる
重合体成分がケーキ状の場合、解砕機により粉末(湿
粉)に戻し、後工程のハンドリングを良くすることがで
きる。そして、二軸押し出し機に、ゴム変性ビニル系重
合体成分の湿粉とビニル系重合体および必要に応じて可
塑剤などの添加剤を供給して乾燥し、ブレンドし、先端
から押し出してペレット状のゴム変性ビニル系重合体組
成物を得る。このとき、湿粉の含水率をオンライン水分
計にて測定し、ゴム変性ビニル系重合体の含水率が一定
になるように、脱水機における脱水の程度を制御する。
このようにして、本発明のゴム変性ビニル系重合体組成
物を製造することができる。
する。本発明においては、ゴム状重合体の存在下に、ビ
ニル系単量体またはそれと共重合可能な単量体とを乳化
重合してゴム変性ビニル系重合体ラテックスを得る。次
に、得られたゴム変性ビニル系重合体ラテックスに凝固
剤を添加し、重合体成分を凝固させてスラリーを得る。
得られるスラリーは、予備脱水、または、水洗および予
備脱水して、このスラリーからケーキ状の重合体成分を
連続的に回収する。また、上記予備脱水工程を経ずに、
次工程に進んでもよい。次に、上記ケーキ状重合体成分
を圧搾脱水機により、含水率を10〜30重量%になる
まで脱水し、粉末状(湿粉)またはケーキ状のゴム変性
ビニル系重合体成分を回収する。このとき、洗浄を同時
に行ってもよい。なお、上記圧搾脱水機により得られる
重合体成分がケーキ状の場合、解砕機により粉末(湿
粉)に戻し、後工程のハンドリングを良くすることがで
きる。そして、二軸押し出し機に、ゴム変性ビニル系重
合体成分の湿粉とビニル系重合体および必要に応じて可
塑剤などの添加剤を供給して乾燥し、ブレンドし、先端
から押し出してペレット状のゴム変性ビニル系重合体組
成物を得る。このとき、湿粉の含水率をオンライン水分
計にて測定し、ゴム変性ビニル系重合体の含水率が一定
になるように、脱水機における脱水の程度を制御する。
このようにして、本発明のゴム変性ビニル系重合体組成
物を製造することができる。
【0008】本発明のゴム変性ビニル系重合体ラテック
スは、ゴム状重合体の存在下に、ビニル系単量体または
それと共重合可能な単量体とを乳化重合して得られる
が、この乳化重合の条件、使用する重合開始剤、連鎖移
動剤、添加剤などの種類・量は、ABS樹脂の製造に慣
用されているものと本質的に異ならない。上記ゴム状重
合体としては、例えばポリブタジエン、スチレン−ブタ
ジエン系共重合体(スチレン含量5〜60重量%が好ま
しい)、スチレン−イソプレン系共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン系共重合体、エチレン−α−オレフ
ィン系共重合体、エチレン−α−オレフィン−ポリエン
系共重合体、アクリル系ゴム、ブタジエン−アクリル系
共重合体、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、水素化ブタジエン系(共)重合体、エチ
レン系アイオノマー、シリコン系ゴムなどが挙げられ
る。好ましいゴム状重合体としては、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリル系ゴム、シ
リコン系ゴム(特に、不飽和基含有シリコンゴム系が好
ましい)が挙げられる。これらのゴム状重合体は、1種
単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用
いることもできる。ゴム変性ビニル系重合体の製造に用
いられる上記ゴム状重合体は、乳化グラフト重合に供す
るため、ラテックス状態のものが用いられる。
スは、ゴム状重合体の存在下に、ビニル系単量体または
それと共重合可能な単量体とを乳化重合して得られる
が、この乳化重合の条件、使用する重合開始剤、連鎖移
動剤、添加剤などの種類・量は、ABS樹脂の製造に慣
用されているものと本質的に異ならない。上記ゴム状重
合体としては、例えばポリブタジエン、スチレン−ブタ
ジエン系共重合体(スチレン含量5〜60重量%が好ま
しい)、スチレン−イソプレン系共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン系共重合体、エチレン−α−オレフ
ィン系共重合体、エチレン−α−オレフィン−ポリエン
系共重合体、アクリル系ゴム、ブタジエン−アクリル系
共重合体、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、水素化ブタジエン系(共)重合体、エチ
レン系アイオノマー、シリコン系ゴムなどが挙げられ
る。好ましいゴム状重合体としては、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリル系ゴム、シ
リコン系ゴム(特に、不飽和基含有シリコンゴム系が好
ましい)が挙げられる。これらのゴム状重合体は、1種
単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用
いることもできる。ゴム変性ビニル系重合体の製造に用
いられる上記ゴム状重合体は、乳化グラフト重合に供す
るため、ラテックス状態のものが用いられる。
【0009】なお、本発明のゴム変性ビニル系重合体の
ゴム含有量(100%樹脂分基準)は、40〜75重量
%のときに、本発明の効果が一層発揮される。好ましく
は50〜75重量%である。ゴム含有量が40重量%未
満では、スクリュータイプもしくはプレッシャーフィル
タータイプの圧搾脱水機において、含水率を安定して3
0重量%以下に抑えるのが困難である。また、最終製品
の樹脂物性は、ゴム含有量から決まってくるため、二軸
押し出し機で乾燥の際に添加できるビニル系重合体の量
が多く入れられなくなり、押し出し機入口部での含水率
(持ち込み水分の全フィード量に対する割合)が上が
り、安定した運転が出来なくなる。一方、ゴム含有量が
75重量%を超えると、重合時にグラフト率が上がりに
くくなり、品質を維持できない場合がある。
ゴム含有量(100%樹脂分基準)は、40〜75重量
%のときに、本発明の効果が一層発揮される。好ましく
は50〜75重量%である。ゴム含有量が40重量%未
満では、スクリュータイプもしくはプレッシャーフィル
タータイプの圧搾脱水機において、含水率を安定して3
0重量%以下に抑えるのが困難である。また、最終製品
の樹脂物性は、ゴム含有量から決まってくるため、二軸
押し出し機で乾燥の際に添加できるビニル系重合体の量
が多く入れられなくなり、押し出し機入口部での含水率
(持ち込み水分の全フィード量に対する割合)が上が
り、安定した運転が出来なくなる。一方、ゴム含有量が
75重量%を超えると、重合時にグラフト率が上がりに
くくなり、品質を維持できない場合がある。
【0010】一方、ゴム変性ビニル系重合体に用いられ
るビニル系単量体としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などの(メ
タ)アクリル酸;メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエ
ステル系単量体;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレートなどのメタクリル酸アルキルエステル系単量
体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレンな
どの芳香族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化ビニルな
どのハロゲン化ビニル系単量体などの種々の単量体が挙
げられ、これらは、1種単独で使用することも、あるい
は2種以上を混合して用いることもできる。好ましいビ
ニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル、シアン化ビニル系単量体、芳香族ビニル系単量
体である。
るビニル系単量体としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などの(メ
タ)アクリル酸;メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエ
ステル系単量体;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレートなどのメタクリル酸アルキルエステル系単量
体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレンな
どの芳香族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化ビニルな
どのハロゲン化ビニル系単量体などの種々の単量体が挙
げられ、これらは、1種単独で使用することも、あるい
は2種以上を混合して用いることもできる。好ましいビ
ニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル、シアン化ビニル系単量体、芳香族ビニル系単量
体である。
【0011】また、上記以外の共重合可能な他の単量体
を併用することができる。この他の単量体としては、例
えばマレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレ
イミド系単量体が挙げられる。マレイミド系単量体を用
いると、耐熱性が向上し、耐熱性の優れたゴム変性ビニ
ル系重合体が得られる。本発明のゴム変性ビニル系重合
体ラテックスは、ゴム状重合体の存在下に、ビニル系単
量体を乳化重合して得られるが、この乳化重合の条件、
使用する重合開始剤、連鎖移動剤、添加剤などの種類・
量は、ABS樹脂の製造に慣用されているものと本質的
に異ならない。また、別途、上記ビニル系単量体のみを
(共)重合して得られるビニル系(共)重合体を配合し
てもよい。ゴム変性ビニル系重合体の具体例としては、
ABS樹脂、MBS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂など
が挙げられ、好ましくはABS樹脂である。
を併用することができる。この他の単量体としては、例
えばマレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレ
イミド系単量体が挙げられる。マレイミド系単量体を用
いると、耐熱性が向上し、耐熱性の優れたゴム変性ビニ
ル系重合体が得られる。本発明のゴム変性ビニル系重合
体ラテックスは、ゴム状重合体の存在下に、ビニル系単
量体を乳化重合して得られるが、この乳化重合の条件、
使用する重合開始剤、連鎖移動剤、添加剤などの種類・
量は、ABS樹脂の製造に慣用されているものと本質的
に異ならない。また、別途、上記ビニル系単量体のみを
(共)重合して得られるビニル系(共)重合体を配合し
てもよい。ゴム変性ビニル系重合体の具体例としては、
ABS樹脂、MBS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂など
が挙げられ、好ましくはABS樹脂である。
【0012】本発明は、上記で得られたゴム変性ビニル
系重合体ラテックスに凝固剤を添加し、重合体成分を凝
固させてスラリーを得る。凝固方法は、特に制限される
ものではないが、一般的に行われている方法で行うこと
ができる。この際、必要に応じて加熱してもよい。凝固
剤としては、通常、ラテックスの凝固に用いられている
ものが使用できる。例えば、塩酸、硫酸などの無機酸、
酢酸、ギ酸などの有機酸、またはこれらの酸の金属塩が
挙げられる。上記酸の金属塩としては、例えば塩化カル
シウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マ
グネシウムなどが挙げられる。
系重合体ラテックスに凝固剤を添加し、重合体成分を凝
固させてスラリーを得る。凝固方法は、特に制限される
ものではないが、一般的に行われている方法で行うこと
ができる。この際、必要に応じて加熱してもよい。凝固
剤としては、通常、ラテックスの凝固に用いられている
ものが使用できる。例えば、塩酸、硫酸などの無機酸、
酢酸、ギ酸などの有機酸、またはこれらの酸の金属塩が
挙げられる。上記酸の金属塩としては、例えば塩化カル
シウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マ
グネシウムなどが挙げられる。
【0013】上記で得られるスラリーは、遠心脱水機、
水平ベルトフィルターなどの予備脱水機に供給して予備
脱水し、または、水洗および予備脱水して、このスラリ
ーからケーキ状の重合体成分を連続的に回収する。回収
した重合体成分の含水率は、一般的に10〜50重量%
である。また、上記予備脱水機を使用せず、次工程に進
んでもよい。次に、上記重合体成分を、予備脱水後ある
いはそのまま、排水装置を有するスクリュータイプもし
くはプレッシャーフィルタータイプの圧搾脱水機に供給
し、含水率が10〜30重量%になるまで脱水して、粉
末状(湿粉)またはケーキ状の重合体成分を回収する。
このとき、洗浄を同時に行ってもよい。
水平ベルトフィルターなどの予備脱水機に供給して予備
脱水し、または、水洗および予備脱水して、このスラリ
ーからケーキ状の重合体成分を連続的に回収する。回収
した重合体成分の含水率は、一般的に10〜50重量%
である。また、上記予備脱水機を使用せず、次工程に進
んでもよい。次に、上記重合体成分を、予備脱水後ある
いはそのまま、排水装置を有するスクリュータイプもし
くはプレッシャーフィルタータイプの圧搾脱水機に供給
し、含水率が10〜30重量%になるまで脱水して、粉
末状(湿粉)またはケーキ状の重合体成分を回収する。
このとき、洗浄を同時に行ってもよい。
【0014】ここで、スクリュータイプの圧搾脱水機
は、シリンダ(=バレル)内に配置されたスクリューに
よって、上記重合体成分を搬送しつつ、圧縮する装置で
あり、排水機能、または排水機能および洗浄機能を備え
ている。さらに、加熱機能を備えていてもよい。また、
バレルの全域または一部に、排水用のパンチングプレー
トまたはスリットなどを備えていることが望ましい。さ
らに、圧縮比が1.0〜5.0、長さがスクリュー径の
3〜15倍のスクリューを備えたものが望ましい。さら
に、バレル内へ洗浄水を注入するための注入口を設ける
こともできる。一方、プレッシャーフィルタータイプの
圧搾脱水機は、プレッシャーフィルター内の濾布とダイ
ヤフラムに挟まれた部屋を備えている。ここに、スラリ
ーを供給したのち、ダイヤフラムを介して、水圧により
圧搾し、脱水する。上記圧搾脱水機は、圧搾ケーキを洗
浄するための洗浄水注入口を設けたものが望ましい。ま
た、この圧搾されたケーキの表面水を除去するための加
圧エアーを導入するためのノズルを設けたものが望まし
い。
は、シリンダ(=バレル)内に配置されたスクリューに
よって、上記重合体成分を搬送しつつ、圧縮する装置で
あり、排水機能、または排水機能および洗浄機能を備え
ている。さらに、加熱機能を備えていてもよい。また、
バレルの全域または一部に、排水用のパンチングプレー
トまたはスリットなどを備えていることが望ましい。さ
らに、圧縮比が1.0〜5.0、長さがスクリュー径の
3〜15倍のスクリューを備えたものが望ましい。さら
に、バレル内へ洗浄水を注入するための注入口を設ける
こともできる。一方、プレッシャーフィルタータイプの
圧搾脱水機は、プレッシャーフィルター内の濾布とダイ
ヤフラムに挟まれた部屋を備えている。ここに、スラリ
ーを供給したのち、ダイヤフラムを介して、水圧により
圧搾し、脱水する。上記圧搾脱水機は、圧搾ケーキを洗
浄するための洗浄水注入口を設けたものが望ましい。ま
た、この圧搾されたケーキの表面水を除去するための加
圧エアーを導入するためのノズルを設けたものが望まし
い。
【0015】上記圧搾脱水機によって得られる重合体成
分の含水率は、10〜30重量%、好ましくは10〜2
5重量%である。含水率については、10重量%未満ま
で脱水しようとすると、スクリュータイプの圧搾脱水機
では、重合体成分が溶融し易くなって、安定運転が困難
となる。また、プレッシャーフィルタータイプの圧搾脱
水機では、非常に高い圧搾圧力と圧搾時間が必要となり
工業的ではない。一方、含水率が30重量%を超える
と、次工程での運転が不安定になる問題があり、かつ乾
燥に多くのエネルギーを要し、押し出し機の処理能力も
小さくなる。ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度の制
御方法としては、スクリュータイプの脱水機において
は、脱水機先端のコーン圧力、洗浄水温度、バレル温度
により制御することができる。また、プレッシャーフィ
ルタータイプにおいては、ダイヤフラムによる圧搾圧
力、洗浄水温度などにより制御することができる。な
お、含水率は、湿量基準百分率(wet base p
ercentage)で表示された値である。
分の含水率は、10〜30重量%、好ましくは10〜2
5重量%である。含水率については、10重量%未満ま
で脱水しようとすると、スクリュータイプの圧搾脱水機
では、重合体成分が溶融し易くなって、安定運転が困難
となる。また、プレッシャーフィルタータイプの圧搾脱
水機では、非常に高い圧搾圧力と圧搾時間が必要となり
工業的ではない。一方、含水率が30重量%を超える
と、次工程での運転が不安定になる問題があり、かつ乾
燥に多くのエネルギーを要し、押し出し機の処理能力も
小さくなる。ゴム変性ビニル系重合体の脱水の程度の制
御方法としては、スクリュータイプの脱水機において
は、脱水機先端のコーン圧力、洗浄水温度、バレル温度
により制御することができる。また、プレッシャーフィ
ルタータイプにおいては、ダイヤフラムによる圧搾圧
力、洗浄水温度などにより制御することができる。な
お、含水率は、湿量基準百分率(wet base p
ercentage)で表示された値である。
【0016】なお、上記圧搾脱水機により得られる重合
体成分は、粉末状(湿粉)の場合もあるが、上記脱水機
の内部において、大きな圧縮力により水分を絞り出され
ているため、粉末(湿粉)どうしが固着した固いケーキ
状になることもある。この場合、ハンマーミル、自由ミ
ルなどの解砕機により、容易に粉末(湿粉)に戻し、後
工程のハンドリングを良くすることができる。
体成分は、粉末状(湿粉)の場合もあるが、上記脱水機
の内部において、大きな圧縮力により水分を絞り出され
ているため、粉末(湿粉)どうしが固着した固いケーキ
状になることもある。この場合、ハンマーミル、自由ミ
ルなどの解砕機により、容易に粉末(湿粉)に戻し、後
工程のハンドリングを良くすることができる。
【0017】次に、二軸押し出し機に、懸濁、溶液もし
くは塊状重合法により得られるビニル系重合体のスラリ
ー、ビーズ、および/またはペレットならびに必要に応
じて可塑剤などの添加剤を供給し、上記工程で回収され
るゴム変性ビニル系重合体成分を供給してブレンドし乾
燥し、先端から押し出してペレット状のゴム変性ビニル
系重合体組成物を得る。このとき、湿粉の含水率をオン
ライン水分計にて測定し、ゴム変性ビニル系重合体の含
水率が一定になるように、脱水機における脱水の程度を
制御する。
くは塊状重合法により得られるビニル系重合体のスラリ
ー、ビーズ、および/またはペレットならびに必要に応
じて可塑剤などの添加剤を供給し、上記工程で回収され
るゴム変性ビニル系重合体成分を供給してブレンドし乾
燥し、先端から押し出してペレット状のゴム変性ビニル
系重合体組成物を得る。このとき、湿粉の含水率をオン
ライン水分計にて測定し、ゴム変性ビニル系重合体の含
水率が一定になるように、脱水機における脱水の程度を
制御する。
【0018】スクリュータイプの脱水機を利用して脱水
の程度を制御する方法の一例を、図1を用いて以下に示
すが、本発明は、それによって限定されるものではな
い。図1は、スクリュータイプ脱水機1と真空ベント付
き二軸押し出し機16とを組み合わせてゴム変性ビニル
系重合体組成物を連続的に製造する概略図である。スラ
リー状またはケーキ状のゴム変性ビニル系重合体は、ス
クリュータイプ脱水機1のフィード口6より投入され、
圧搾脱水され、排出口12より排出される。排出された
ケーキ状の上記重合体は、解砕機20を通され湿粉の状
態となり、重量フィーダー14に供給される。重量フィ
ーダー14により計量されて供給される湿粉の含水率を
赤外水分計15により測定し、得られた測定値と予め演
算器13に設定された含水率とを比較し、この偏差に基
づいた信号をスクリュータイプ脱水機1に作用させて、
コーン8の圧力を制御することにより含水率の制御を行
ない、含水率が設定した特定の値となるように調整され
る。上記のように調整された含水率を有する湿粉は、真
空ベント付き二軸押し出し機16の供給口18へ連続的
に供給される。同時にビニル系重合体ペレットも、重量
フィーダー17から上記供給口18に供給され、ブレン
ドされ、乾燥、ペレット化され、ゴム変性ビニル系重合
体組成物が得られる。
の程度を制御する方法の一例を、図1を用いて以下に示
すが、本発明は、それによって限定されるものではな
い。図1は、スクリュータイプ脱水機1と真空ベント付
き二軸押し出し機16とを組み合わせてゴム変性ビニル
系重合体組成物を連続的に製造する概略図である。スラ
リー状またはケーキ状のゴム変性ビニル系重合体は、ス
クリュータイプ脱水機1のフィード口6より投入され、
圧搾脱水され、排出口12より排出される。排出された
ケーキ状の上記重合体は、解砕機20を通され湿粉の状
態となり、重量フィーダー14に供給される。重量フィ
ーダー14により計量されて供給される湿粉の含水率を
赤外水分計15により測定し、得られた測定値と予め演
算器13に設定された含水率とを比較し、この偏差に基
づいた信号をスクリュータイプ脱水機1に作用させて、
コーン8の圧力を制御することにより含水率の制御を行
ない、含水率が設定した特定の値となるように調整され
る。上記のように調整された含水率を有する湿粉は、真
空ベント付き二軸押し出し機16の供給口18へ連続的
に供給される。同時にビニル系重合体ペレットも、重量
フィーダー17から上記供給口18に供給され、ブレン
ドされ、乾燥、ペレット化され、ゴム変性ビニル系重合
体組成物が得られる。
【0019】本発明で用いられる二軸押し出し機は、ベ
ント付き二軸押し出し機であり、なかでも真空ベント付
きが好ましい。本発明で用いられる二軸押し出し機は、
スクリューのかみ合い、非かみ合い、どちらのタイプも
使用できる。また、スクリューの回転方向は、同方向、
異方向、どちらも使用できる。好ましくは、かみ合い同
方向二軸押し出し機である。上記真空ベント付き二軸押
し出し機の構成としては、水を液体として排出する機
能、すなわち脱水スリット、あるいはメカニカルフィル
ターを持った方式、あるいはスリットなどを持たず、水
を大気ベントおよび/または真空ベントからだけで除去
する方式でも使用することができる。また、二軸押し出
し機のバレル構成は、原料の供給を受けるフィードバレ
ル、液状物および/または蒸気を排出するためのスリッ
トを有するスリットバレル、加熱手段を有する標準バレ
ル、水、残留モノマーを気化させるベントバレル(ベン
トスタッファーも取り付けることができる)、サイドフ
ィーダーを取り付けることがのできる圧入バレルの各分
割バレルを、必要に応じて組み合わせことによって構成
される。
ント付き二軸押し出し機であり、なかでも真空ベント付
きが好ましい。本発明で用いられる二軸押し出し機は、
スクリューのかみ合い、非かみ合い、どちらのタイプも
使用できる。また、スクリューの回転方向は、同方向、
異方向、どちらも使用できる。好ましくは、かみ合い同
方向二軸押し出し機である。上記真空ベント付き二軸押
し出し機の構成としては、水を液体として排出する機
能、すなわち脱水スリット、あるいはメカニカルフィル
ターを持った方式、あるいはスリットなどを持たず、水
を大気ベントおよび/または真空ベントからだけで除去
する方式でも使用することができる。また、二軸押し出
し機のバレル構成は、原料の供給を受けるフィードバレ
ル、液状物および/または蒸気を排出するためのスリッ
トを有するスリットバレル、加熱手段を有する標準バレ
ル、水、残留モノマーを気化させるベントバレル(ベン
トスタッファーも取り付けることができる)、サイドフ
ィーダーを取り付けることがのできる圧入バレルの各分
割バレルを、必要に応じて組み合わせことによって構成
される。
【0020】また、二軸押し出し機のスクリューエレメ
ントとしては、順送りスクリュー、逆送りスクリュー、
順送りニーディングディスク、直交ニーディングディス
ク、逆送りニーディングディスク、あるいはシールリン
グの各分割二軸スクリューエレメントが挙げられる。こ
れらは、すべて組み合わせる必要はなく、抵抗となるス
クリュー(逆送りスクリュー、逆送りニーディングディ
スク、直交ニーディングディスク、順送りニーディング
ディスク、シールリング)から選ばれたスクリューと順
送りスクリューとを組み合わせてスクリュー構成とす
る。
ントとしては、順送りスクリュー、逆送りスクリュー、
順送りニーディングディスク、直交ニーディングディス
ク、逆送りニーディングディスク、あるいはシールリン
グの各分割二軸スクリューエレメントが挙げられる。こ
れらは、すべて組み合わせる必要はなく、抵抗となるス
クリュー(逆送りスクリュー、逆送りニーディングディ
スク、直交ニーディングディスク、順送りニーディング
ディスク、シールリング)から選ばれたスクリューと順
送りスクリューとを組み合わせてスクリュー構成とす
る。
【0021】一方、本発明のビニル系重合体は、ビニル
系単量体を懸濁、溶液もしくは塊状重合して得られる
が、この重合の条件、使用する重合開始剤、連鎖移動
剤、添加剤などの種類・量は、一般的ビニル系樹脂の製
造に慣用されているものと本質的に異ならない。ビニル
系重合体を構成するビニル系単量体としては、特に限定
するものではないが、例えばアクリル酸、メタクリル酸
などの(メタ)アクリル酸;メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸
アルキルエステル系単量体;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステ
ル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのシアン化ビニル系単量体;スチレン、α−メチルス
チレンなどの芳香族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化
ビニルなどのハロゲン化ビニル系単量体などの種々の単
量体が挙げられ、これらは2種以上を併用することもで
きる。好ましいビニル系単量体としては、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体、シアン化ビニル系単量
体、芳香族ビニル系単量体が挙げられる。また上記以外
の共重合可能な他の単量体を併用することができる。共
重合可能な他の単量体としては、例えばマレイミド、N
−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シ
クロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体が挙
げられる。マレイミド系単量体を用いると、耐熱性が向
上し、耐熱性の優れた重合体が得られる。ビニル系重合
体の具体例としては、AS樹脂、MS樹脂(メチルメタ
クリレート−スチレン共重合体)が挙げられ、好ましく
はAS樹脂である。また、本発明で使用されるビニル系
重合体の形状は、スラリー、ビーズ、ペレット、粉末、
溶融体など操作性が高く、工業的に入手可能なもので良
い。
系単量体を懸濁、溶液もしくは塊状重合して得られる
が、この重合の条件、使用する重合開始剤、連鎖移動
剤、添加剤などの種類・量は、一般的ビニル系樹脂の製
造に慣用されているものと本質的に異ならない。ビニル
系重合体を構成するビニル系単量体としては、特に限定
するものではないが、例えばアクリル酸、メタクリル酸
などの(メタ)アクリル酸;メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸
アルキルエステル系単量体;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステ
ル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのシアン化ビニル系単量体;スチレン、α−メチルス
チレンなどの芳香族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化
ビニルなどのハロゲン化ビニル系単量体などの種々の単
量体が挙げられ、これらは2種以上を併用することもで
きる。好ましいビニル系単量体としては、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体、シアン化ビニル系単量
体、芳香族ビニル系単量体が挙げられる。また上記以外
の共重合可能な他の単量体を併用することができる。共
重合可能な他の単量体としては、例えばマレイミド、N
−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シ
クロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体が挙
げられる。マレイミド系単量体を用いると、耐熱性が向
上し、耐熱性の優れた重合体が得られる。ビニル系重合
体の具体例としては、AS樹脂、MS樹脂(メチルメタ
クリレート−スチレン共重合体)が挙げられ、好ましく
はAS樹脂である。また、本発明で使用されるビニル系
重合体の形状は、スラリー、ビーズ、ペレット、粉末、
溶融体など操作性が高く、工業的に入手可能なもので良
い。
【0022】また、本発明において、ビニル系重合体の
添加量は、ゴム変性ビニル系重合体(固形分換算)10
0重量部に対し、好ましくは30〜600重量部、さら
に好ましくは50〜500重量部である。30重量部未
満では、流動性が小さく、押し出し機の安定した運転が
困難となり、一方、600重量部を超えると、得られる
組成物の耐衝撃性が低下し、好ましくない。
添加量は、ゴム変性ビニル系重合体(固形分換算)10
0重量部に対し、好ましくは30〜600重量部、さら
に好ましくは50〜500重量部である。30重量部未
満では、流動性が小さく、押し出し機の安定した運転が
困難となり、一方、600重量部を超えると、得られる
組成物の耐衝撃性が低下し、好ましくない。
【0023】本発明では、上記工程で回収されるゴム変
性ビニル系重合体成分のケーキまたは粉末(湿粉)とと
もに、ビニル系重合体のスラリー、ビーズおよび/また
はペレットを真空ベント付き二軸押し出し機に供給する
方法は、次の方法をとることができる。 上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成分
と、ビニル系重合体を、一緒に真空ベント付き同方向回
転二軸押し出し機のフィード口に供給する方法。 ビニル系重合体を、まず押し出し機のフィード口に供
給し、上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成
分を押し出し機の途中のバレルよりサイドフィーダーに
より供給する方法。 上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成分あ
るいは上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成
分およびビニル系重合体の一部をまず押し出し機のフィ
ード口に供給し、ビニル系重合体の全量あるいは残量を
押し出し機の途中のバレルよりサイドフィーダーにより
供給する方法。 上記3つの方法では、適宜、加工助剤を添加することが
できる。この加工助剤としては、エチレンビスステアリ
ルアミド、ステアリン酸マグネシウムなどの金属セッケ
ンを使用することができる。
性ビニル系重合体成分のケーキまたは粉末(湿粉)とと
もに、ビニル系重合体のスラリー、ビーズおよび/また
はペレットを真空ベント付き二軸押し出し機に供給する
方法は、次の方法をとることができる。 上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成分
と、ビニル系重合体を、一緒に真空ベント付き同方向回
転二軸押し出し機のフィード口に供給する方法。 ビニル系重合体を、まず押し出し機のフィード口に供
給し、上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成
分を押し出し機の途中のバレルよりサイドフィーダーに
より供給する方法。 上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成分あ
るいは上記工程で回収されるゴム変性ビニル系重合体成
分およびビニル系重合体の一部をまず押し出し機のフィ
ード口に供給し、ビニル系重合体の全量あるいは残量を
押し出し機の途中のバレルよりサイドフィーダーにより
供給する方法。 上記3つの方法では、適宜、加工助剤を添加することが
できる。この加工助剤としては、エチレンビスステアリ
ルアミド、ステアリン酸マグネシウムなどの金属セッケ
ンを使用することができる。
【0024】なお、本発明において、ゴム変性ビニル系
重合体の湿粉にビニル系重合体のスラリー、ビーズおよ
び/またはペレットを添加する系においては、ゴム変性
ビニル系重合体とビニル系重合体とを二軸押し出し機へ
フィード前に混合した状態での計算上での含水率を、好
ましくは9重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下
とする。この含水率が9重量%を超えると、真空ベント
でのベントアップや、ベントスタッファー付き大気ベン
トから樹脂小片が同伴され、安定した運転ができない。
本発明において、10〜30重量%の範囲内の一定の含
水率に調製したゴム変性ビニル系重合体と、ビニル系重
合体とをブレンドすることにより、安定した運転で、均
一の物性を持つ最終製品が得られるという効果が得られ
る。また、本発明において製造された、物性の均一な、
色調の優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製品は、
種々の成形法で加工でき、幅広い分野で使用される。
重合体の湿粉にビニル系重合体のスラリー、ビーズおよ
び/またはペレットを添加する系においては、ゴム変性
ビニル系重合体とビニル系重合体とを二軸押し出し機へ
フィード前に混合した状態での計算上での含水率を、好
ましくは9重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下
とする。この含水率が9重量%を超えると、真空ベント
でのベントアップや、ベントスタッファー付き大気ベン
トから樹脂小片が同伴され、安定した運転ができない。
本発明において、10〜30重量%の範囲内の一定の含
水率に調製したゴム変性ビニル系重合体と、ビニル系重
合体とをブレンドすることにより、安定した運転で、均
一の物性を持つ最終製品が得られるという効果が得られ
る。また、本発明において製造された、物性の均一な、
色調の優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製品は、
種々の成形法で加工でき、幅広い分野で使用される。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に何等制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らない限り重量基準である。
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に何等制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らない限り重量基準である。
【0026】実施例1 ゴム変性ビニル系重合体ラテックスとして、スチレン、
アクリロニトリルをポリブタジエンにグラフト共重合し
た、ポリブタジエン60%、スチレン30%、アクリロ
ニトリル10%よりなる重合体ラテックス(ABSポリ
マーラテックス)を原料とした。このゴム変性ビニル系
重合体ラテックスの固形分濃度は、30%であった。内
容積100リットルの攪拌機付き凝固槽(槽径500m
m、2段の45度傾斜パドル翼、翼径250mm)で、
180回転/分で攪拌したところに、連続的に上記ラテ
ックスを14リットル/分、濃硫酸0.08kg/分お
よび水3リットル/分を添加した。凝固槽温度は、スチ
ームを吹き込むことにより、85℃に調整した。
アクリロニトリルをポリブタジエンにグラフト共重合し
た、ポリブタジエン60%、スチレン30%、アクリロ
ニトリル10%よりなる重合体ラテックス(ABSポリ
マーラテックス)を原料とした。このゴム変性ビニル系
重合体ラテックスの固形分濃度は、30%であった。内
容積100リットルの攪拌機付き凝固槽(槽径500m
m、2段の45度傾斜パドル翼、翼径250mm)で、
180回転/分で攪拌したところに、連続的に上記ラテ
ックスを14リットル/分、濃硫酸0.08kg/分お
よび水3リットル/分を添加した。凝固槽温度は、スチ
ームを吹き込むことにより、85℃に調整した。
【0027】凝固槽から連続的に溢流して排出された凝
固スラリーを、90℃にて40分間加熱処理したのち、
バスケットタイプの遠心脱水機を用いて、脱水した。脱
水されたスラリーの含水率は、38%であった。上記脱
水されたスラリーを、スクリュータイプの圧搾脱水機に
供給し、圧搾し、ケーキを得た。ケーキの含水率は、1
8%であった。このケーキを解砕し、ABSポリマーの
湿粉とした。図1に、使用したスクリュータイプ脱水機
と二軸押し出し機の概略図を示す。演算器13を、押し
出し機に供給する湿粉の含水率18%と設定し、上記湿
粉を、2段真空ベント、1段スリット付き同方向回転二
軸押し出し機〔東芝機械(株)製、TEM48BS〕
に、1kg/分で連続的に供給した。また、同時にビニ
ル系重合体として乾燥AS(アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体)ペレットを、2.45kg/分で上記押し
出し機に供給し、乾燥、ペレット化した。重量フィーダ
ー14により計量されて押し出し機に供給される湿粉の
含水率を赤外水分計15により測定し、得られた測定値
と予め演算器13に設定した含水率とを比較し、この偏
差に基づいた信号をスクリュータイプの脱水機に作用さ
せて、コーン圧力を制御することにより含水率の制御を
行ない、含水率が18%となるように調整した。また押
し出し機に供給した乾燥ASペレットは、重量フィーダ
ー17で計量しながら、2.45kg/分で供給口18
へ連続的に供給し、1、2および3時間後の結果を測定
した。なお、ケーキを解砕した湿粉には、加工助剤とし
て、エチレンビスステアリルアミドを乾燥樹脂分に対
し、3.5%添加混合した。二軸押し出し機の回転数
は、300回転/分であった。なお、二軸押し出し機の
バレル構造は、図2のように配置した。バレルの温度
は、フィードバレルの次のバレルから、150℃、18
0℃、スリットバレル(加熱無し)、200℃、220
℃、220℃、200℃、200℃とし、ダイプレート
部分は220℃とした。結果を表1に示す。
固スラリーを、90℃にて40分間加熱処理したのち、
バスケットタイプの遠心脱水機を用いて、脱水した。脱
水されたスラリーの含水率は、38%であった。上記脱
水されたスラリーを、スクリュータイプの圧搾脱水機に
供給し、圧搾し、ケーキを得た。ケーキの含水率は、1
8%であった。このケーキを解砕し、ABSポリマーの
湿粉とした。図1に、使用したスクリュータイプ脱水機
と二軸押し出し機の概略図を示す。演算器13を、押し
出し機に供給する湿粉の含水率18%と設定し、上記湿
粉を、2段真空ベント、1段スリット付き同方向回転二
軸押し出し機〔東芝機械(株)製、TEM48BS〕
に、1kg/分で連続的に供給した。また、同時にビニ
ル系重合体として乾燥AS(アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体)ペレットを、2.45kg/分で上記押し
出し機に供給し、乾燥、ペレット化した。重量フィーダ
ー14により計量されて押し出し機に供給される湿粉の
含水率を赤外水分計15により測定し、得られた測定値
と予め演算器13に設定した含水率とを比較し、この偏
差に基づいた信号をスクリュータイプの脱水機に作用さ
せて、コーン圧力を制御することにより含水率の制御を
行ない、含水率が18%となるように調整した。また押
し出し機に供給した乾燥ASペレットは、重量フィーダ
ー17で計量しながら、2.45kg/分で供給口18
へ連続的に供給し、1、2および3時間後の結果を測定
した。なお、ケーキを解砕した湿粉には、加工助剤とし
て、エチレンビスステアリルアミドを乾燥樹脂分に対
し、3.5%添加混合した。二軸押し出し機の回転数
は、300回転/分であった。なお、二軸押し出し機の
バレル構造は、図2のように配置した。バレルの温度
は、フィードバレルの次のバレルから、150℃、18
0℃、スリットバレル(加熱無し)、200℃、220
℃、220℃、200℃、200℃とし、ダイプレート
部分は220℃とした。結果を表1に示す。
【0028】実施例2 圧搾脱水機を、プレッシャーフィルタータイプ(LAR
OX社製)にした以外は、実施例1と同様に実施した。
ケーキを解砕した湿粉の含水率は、25%であった。図
3に実施例2で使用したプレッシャータイプ脱水機の概
略図を示す。脱水機以外については、図1と同じ構成で
ある。湿粉の含水率の制御の方法は、重量フィーダー1
4により計量されて供給される湿粉の含水率を赤外水分
計15により測定し、得られた測定値と予め演算器13
に設定した含水率とを比較し、この偏差に基づいた信号
をプレッシャーフィルタータイプの圧搾脱水機に作用さ
せて、ダイヤフラム圧力を制御することにより行った。
結果を表1に示す。
OX社製)にした以外は、実施例1と同様に実施した。
ケーキを解砕した湿粉の含水率は、25%であった。図
3に実施例2で使用したプレッシャータイプ脱水機の概
略図を示す。脱水機以外については、図1と同じ構成で
ある。湿粉の含水率の制御の方法は、重量フィーダー1
4により計量されて供給される湿粉の含水率を赤外水分
計15により測定し、得られた測定値と予め演算器13
に設定した含水率とを比較し、この偏差に基づいた信号
をプレッシャーフィルタータイプの圧搾脱水機に作用さ
せて、ダイヤフラム圧力を制御することにより行った。
結果を表1に示す。
【0029】比較例1 バスケットタイプの遠心脱水機からでたスラリーを、圧
搾脱水機を経ないで二軸押し出し機に供給した以外は、
実施例1と同様に実施した。スラリーの含水率は、34
〜35%であった。押し出し機において、真空ベントで
のベントアップ気味となり、押し出し量は、140kg
/hまでしか流すことができなかった。結果を表2に示
す。 比較例2 オンライン水分計による脱水の程度を制御しなかった以
外は、実施例1と同様に実施した。脱水後のスラリーの
含水率は、17〜20%であった。結果を表2に示す。
搾脱水機を経ないで二軸押し出し機に供給した以外は、
実施例1と同様に実施した。スラリーの含水率は、34
〜35%であった。押し出し機において、真空ベントで
のベントアップ気味となり、押し出し量は、140kg
/hまでしか流すことができなかった。結果を表2に示
す。 比較例2 オンライン水分計による脱水の程度を制御しなかった以
外は、実施例1と同様に実施した。脱水後のスラリーの
含水率は、17〜20%であった。結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実施例1〜2は、本発明の範囲内で行われ
た例であり、色調も良好で、押し出し機の運転も安定し
て行うことができ、本発明の目的が達成されている。一
方、比較例1は、二軸押し出し機に供給されるゴム変性
ビニル系重合体の含水率が本発明の範囲外の例であり、
押し出し機においてベントアップが発生し、安定した運
転ができず、押し出し量を上げることができなかった。
また、色調(特に、白色度、黄色度)が悪化した。比較
例2は、湿粉の含水率の制御をしない例であり、含水率
の変動が、アイゾット衝撃強さなどの物性のばらつきと
なって表れ、物性の均一な製品が得られなかった。な
お、実施例・比較例において、アイゾット衝撃強さはA
STM D−256に準じて、また色調(白色度、黄色
度)は、ASTM D−1003に準じて測定した。
た例であり、色調も良好で、押し出し機の運転も安定し
て行うことができ、本発明の目的が達成されている。一
方、比較例1は、二軸押し出し機に供給されるゴム変性
ビニル系重合体の含水率が本発明の範囲外の例であり、
押し出し機においてベントアップが発生し、安定した運
転ができず、押し出し量を上げることができなかった。
また、色調(特に、白色度、黄色度)が悪化した。比較
例2は、湿粉の含水率の制御をしない例であり、含水率
の変動が、アイゾット衝撃強さなどの物性のばらつきと
なって表れ、物性の均一な製品が得られなかった。な
お、実施例・比較例において、アイゾット衝撃強さはA
STM D−256に準じて、また色調(白色度、黄色
度)は、ASTM D−1003に準じて測定した。
【0033】
【発明の効果】ゴム変性ビニル系重合体とビニル系重合
体とを二軸押し出し機に供給し、ゴム変性ビニル系重合
体組成物を製造する方法において、ゴム変性ビニル系重
合体のスラリーを、特定の圧搾脱水機により、圧搾脱水
処理したものを、脱水機の出口で含水率をオンライン水
分計にて測定し、押し出し機に供給するゴム変性ビニル
系重合体の含水率が一定となるように、脱水の程度を制
御することにより、同押し出し機の運転を安定化し、操
業性、生産性に優れるとともに、物性の均一な、色調の
優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製品の製造方法
を提供することができる。
体とを二軸押し出し機に供給し、ゴム変性ビニル系重合
体組成物を製造する方法において、ゴム変性ビニル系重
合体のスラリーを、特定の圧搾脱水機により、圧搾脱水
処理したものを、脱水機の出口で含水率をオンライン水
分計にて測定し、押し出し機に供給するゴム変性ビニル
系重合体の含水率が一定となるように、脱水の程度を制
御することにより、同押し出し機の運転を安定化し、操
業性、生産性に優れるとともに、物性の均一な、色調の
優れたゴム変性ビニル系重合体組成物の製品の製造方法
を提供することができる。
【図1】本発明で用いたスクリュータイプ脱水機と二軸
押し出し機の概略図である。
押し出し機の概略図である。
【図2】実施例1で用いた真空ベント付き二軸押し出し
機のバレル構成図である。
機のバレル構成図である。
【図3】実施例2で用いたプレッシャータイプ脱水機の
概略図である。
概略図である。
1;スクリュータイプ脱水機 2;フィードバレル 3;脱水バレル 4;排出ボックス 5;スクリュー 6;フィード口 7;スクリュー溝底 8;コーン(抵抗体) 9;モーター 10;変速機 11;熱媒体 12;排出口 13;演算器 14;重量フィーダー〔ゴム変性ビニル系重合体(AB
Sポリマー)用〕 15;赤外水分計 16;二軸押し出し機 17;重量フィーダー〔ビニル系重合体(ASポリマ
ー)用〕 18;押し出し機供給口 19;脱水スリット 20;解砕機
Sポリマー)用〕 15;赤外水分計 16;二軸押し出し機 17;重量フィーダー〔ビニル系重合体(ASポリマ
ー)用〕 18;押し出し機供給口 19;脱水スリット 20;解砕機
Claims (2)
- 【請求項1】 含水率10〜30重量%のゴム変性ビニ
ル系重合体とビニル系重合体とから二軸押し出し機を用
いてゴム変性ビニル系重合体組成物を製造するに際し、
脱水機を通して得た上記ゴム変性ビニル系重合体を、二
軸押し出し機に供給する際、脱水機から出る重合体の含
水率をオンラインで検出し、検出値と予め設定した含水
率の値とを比較し、含水率が一定になるように、ゴム変
性ビニル系重合体の脱水の程度を制御することを特徴と
するゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法。 - 【請求項2】 ゴム変性ビニル系重合体がゴム状重合体
の存在下にビニル系単量体を乳化重合して得られるゴム
変性ビニル系重合体ラテックスを凝固して得られるスラ
リーを、脱水後あるいはそのままスクリュータイプもし
くはプレッシャーフィルタータイプの圧搾脱水機によ
り、含水率を10〜30重量%に脱水したものである請
求項1に記載のゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10105353A JPH11286553A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10105353A JPH11286553A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286553A true JPH11286553A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14405374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10105353A Withdrawn JPH11286553A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ゴム変性ビニル系重合体組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11286553A (ja) |
-
1998
- 1998-04-02 JP JP10105353A patent/JPH11286553A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |