JP2001219424A - 脱水造粒装置および脱水造粒方法 - Google Patents

脱水造粒装置および脱水造粒方法

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JP2001219424A
JP2001219424A JP2000035197A JP2000035197A JP2001219424A JP 2001219424 A JP2001219424 A JP 2001219424A JP 2000035197 A JP2000035197 A JP 2000035197A JP 2000035197 A JP2000035197 A JP 2000035197A JP 2001219424 A JP2001219424 A JP 2001219424A
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deaeration
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slit
barrel
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Kaoru Matsuda
薫 松田
Akihiro Toritani
明弘 鳥谷
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含エラストマー熱可塑性樹脂の脱水造粒にお
いて、十分に脱水され取扱性に優れる形状の品位良好な
粒体を、高い効率で生産できる方法および装置。 【解決手段】 脱水造粒装置の脱気ブロックに脱気スリ
ットを形成し、脱気工程で発生する樹脂のベントアップ
を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重合後の樹脂を乾燥
しながら造粒する方法および装置に関し、より詳しく
は、エラストマー成分を含む樹脂から水分を効率よく除
去し、所定の形状の粒体を生産する押出方法および押出
機に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂やアクリルゴム等のエラスト
マーと熱可塑性樹脂との共重合体よりなる樹脂(含エラ
ストマー熱可塑性樹脂とも言う)は、エラストマー由来
の良好な耐衝撃性、強靭性、低温特性と、熱可塑性樹脂
由来の良好な機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性と
を併せ持つため、自動車部品、家電部品、OA機器、雑
貨等の広い分野で使用されている。そして、このような
含エラストマー熱可塑性樹脂の良好な物性を実現するた
めには、エラストマーと熱可塑性樹脂との間のグラフト
性やブロック性を規制して共重合を行い、得られる樹脂
のモルフォロジーを制御する必要がある。このことを実
現するため、含エラストマー熱可塑性樹脂は乳化重合
法、懸濁重合法、塊状重合法により製造されるのが一般
的である。
【0003】このような方法により製造される含エラス
トマー熱可塑性樹脂のラテックスは、酸または塩により
凝固する等の方法で回収され水洗されて、多量の水分を
含むスラリーとして得られる。そこで、このスラリーを
遠心脱水機に供給して、含水率30〜70%程度の樹脂
とする。この水分を含む樹脂は、後の造粒時でのベント
アップや発泡を防ぐため、流動乾燥機等により含水率1
%程度まで乾燥されていた。しかしながら、流動乾燥機
等による乾燥方法では、熱エネルギーにより水分を気化
して除去するため、膨大なエネルギーと時間が必要にな
ること、また、含水率が低下した乾燥状態に近い樹脂の
粉体は粉塵爆発の危険性があるため、装置全体を窒素ガ
スにより酸素遮断する必要があり、このため設備規模を
大きくする必要がある等の問題があった。
【0004】これらの問題を解決する手段として、種々
の押出機を用いて、脱水および造粒を同時に行う方法が
提案されている。これらの方法では、樹脂中の水分を気
化することなく液体の状態で脱水するため、必要な熱エ
ネルギーが低減され、乾燥時間も短縮される。また、脱
水と同時に造粒を行うため、粉塵爆発の危険性を伴う乾
燥粉体を扱う必要がないため、酸素遮断を行うための設
備が不要となり、設備の小型化が可能となる。
【0005】押出機を用いた脱水造粒方法としては、例
えば、ジエン系ゴム状重合体にビニル単量体を乳化グラ
フト重合してなるグラフト重合体ラテックスを凝固し
て、得られる重合体スラリーを直接圧搾脱水押出機に供
給し、バレル内で脱水、混練、溶融、可塑化して、該押
出機の先端のダイスからストランド状で連続的に押出
し、これを切断してペレット状のABS系樹脂を製造す
る方法や、上記の重合体スラリ−と懸濁または塊状重合
法により得られたビニル系重合体スラリ−の混合物を圧
搾脱水押出機に供給し、同様にペレット状のABS系樹
脂を製造する方法(特公昭59−37021号公報)、
あるいは、懸濁重合により得られるビーズ状のメタクリ
ル系樹脂を含んだスラリー又は殆どの水分を除去した湿
り状のビーズを圧搾脱水押出機に供給して、バレル内で
脱水、混練、溶融した後、先端のダイスより連続的に溶
融押出して樹脂を取り出す方法(特公昭61−5336
2号公報)などを挙げることができる。
【0006】しかしながら、上述の様な脱水造粒方法を
エラストマー含有率の高い含エラストマー熱可塑性樹脂
に適用した場合、樹脂の熱劣化が発生する場合があっ
た。この問題を解決するために、特開平4−13920
2号公報において、図3に示すようなバレルを有する2
軸スクリュー型の脱水造粒装置が提案された。すなわ
ち、図3のNo.1の投入部に供給された含エラストマ
ー熱可塑性樹脂は、No.4からNo.5の上流部にか
けて配置された第1圧搾ブロック、及びNo.6の下流
部からNo.13の上流部にかけて配置された第2圧搾
ブロックまで搬送される。これらの圧搾ブロックの上流
には、No.2を含む第1脱液ブロック、及びNo.5
を含む第2脱液ブロックが配置されており、これらの脱
液ブロックには、液体のみを通すようなスリット間隔を
もつ脱液スリットが多数形成されている。そして、第1
圧搾ブロック及び第2圧搾ブロックにおける圧搾作用に
より、含エラストマー熱可塑性樹脂中の水分の大部分が
液化され、脱液スリットを通して排出される。その後、
含エラストマー熱可塑性樹脂は、No.13の上流部を
含む第1冷却ブロック、及びNo.8を含む第2冷却ブ
ロックまで搬送され、溶融することなく軟化するように
加熱され、剪断および圧縮により所定の形状の粒体へと
成形される。そして、造粒と同時に、樹脂に残留する水
分は気化され、No.13を含む第1脱気ブロック、及
びNo.14を含む第2脱気ブロックに形成された2つ
の脱気口9より排気され、脱水が完了する。なお、脱気
口9を有する従来の脱気ブロックの構造を図5に示し
た。No.10は冷却部であり、ダイやダイスなどの成
形部材は取付けられておらず、押出面は開放されてい
る。そして、造粒された含エラストマー熱可塑性樹脂
は、この押出面よりフレーク状の粒体として回収され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−139202号公報に記載される脱水造粒装置を用
いた脱水造粒方法では、以下の様な問題が生じる場合が
あった。
【0008】すなわち、第1に、含エラストマー熱可塑
性樹脂に含まれる水分を気化して脱気するに先立ち、圧
搾による脱液が行われているにも関わらず、脱気口より
多量の樹脂がベントアップして、粒体の生産性が著しく
低下する場合があった。
【0009】このような問題は、樹脂の搬送速度を低下
させることにより、ある程度解決できるが、樹脂の搬送
速度を低下させると、脱水造粒装置内での樹脂の滞留時
間が増加するため、樹脂が熱劣化し、粒体に着色、コ
ゲ、ブツ等が発生し、得られる粒体の品位が著しく低下
する場合があった。
【0010】第2に、含エラストマー熱可塑性樹脂の処
理量が増加するに従って、最終的に得られる粒体の含水
率が高くなり、時には造粒後に再乾燥する必要がある場
合もあり、粒体の生産量を増加することが困難となる場
合があった。
【0011】このような問題は、バレルを延長して脱気
ブロック数を増加するか、処理温度を上昇することによ
り、脱気効率を向上させれば解決できるが、以下の理由
により実用的ではなかった。すなわち前者の方法におい
ては、十分なバレル長を実現するにはスペース的に困難
となる場合が多く、バレルが長い場合は、スクリューを
高速回転させた時に振動が起こりやすくバレルを損傷さ
せる可能性があり、また、樹脂の滞留時間が長くなるた
め、樹脂が熱劣化する可能性がある。一方、後者の方法
においても、樹脂の熱劣化が発生し易くなる。
【0012】以上のような問題に鑑み、本発明の目的
は、含エラストマー熱可塑性樹脂を脱水造粒する方法お
よび装置において、脱気工程で発生する樹脂のベントア
ップを抑制し、樹脂を熱劣化することなく、十分に脱水
され取扱性に優れる形状の品位良好な粒体を高い効率で
生産することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、エラストマー成分と熱可塑性樹脂成
分とを含んでなる樹脂を、バレル内の上流から下流に1
本以上のスクリューにより押出搬送し、該樹脂を乾燥す
ると同時に所定の形状の粒体に成形するための脱水造粒
装置であって、該樹脂の投入部と、脱液圧搾部と、造粒
脱気部と、冷却部とが上流から下流の順に配置され、該
脱液圧搾部は、該樹脂を圧搾し該樹脂が含有する水分を
液体として分離させる圧搾ブロックと、樹脂より分離さ
れた液体を該バレル外部に排出する脱液スリットを側面
に有する脱液ブロックとが下流および上流の順に配置さ
れ、該造粒脱気部は、該樹脂を加熱し、剪断および圧縮
により所定の形状の粒体に成形すると同時に、該樹脂に
残留する水分を気化させる加熱ブロックと、気化された
水分を該バレル外部に排気する脱気スリットを側面に有
する脱気ブロックとが上流および下流の順に少なくとも
配置され、該粒体の冷却部が開放された押出面を有する
ことを特徴とする脱水造粒装置が提供される。
【0014】また、本発明によれば、エラストマー成分
と熱可塑性樹脂成分とを含んでなる樹脂を、バレル内の
上流から下流に1本以上のスクリューにより押出搬送
し、該樹脂を脱水乾燥すると同時に所定の形状の粒体に
成形する脱水造粒方法であって、該樹脂の投入工程と、
投入された樹脂を圧搾ブロック内で圧搾し、該樹脂が含
有する水分を液体として分離させる圧搾工程と、分離さ
れた液体を、該圧搾ブロックの上流に配置された脱液ブ
ロックの側面の脱液スリットを介して、該バレル外部に
排出する脱液工程と、脱液された樹脂を加熱ブロック内
で加熱によって溶融することなく軟化させ、剪断および
圧縮により所定の形状の粒体に成形すると同時に、該樹
脂に残留する水分を気化させる加熱工程と、気化させた
水分を、該加熱ブロックの下流に配置された脱気ブロッ
クの側面の脱気スリットを介して、該バレル外部に排気
する脱気工程と、脱気された粒体の冷却工程と、を少な
くとも有することを特徴とする脱水造粒方法が提供され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について説明する。
【0016】脱水造粒装置の脱液ブロックにおいては、
軟化していない樹脂と液体との分離が行われるのに対
し、脱気ブロックにおいては、軟化した樹脂と気体との
分離が行われる。従って、脱気ブロックにおいては樹脂
が軟化しているため、本来、ベントアップが発生し易
い。
【0017】しかしながら、本発明で使用される脱気ブ
ロックには脱気スリットが設けられているため、軟化し
た樹脂がバレル外部に押出されることが抑制され、ベン
トアップが効果的に抑制される。更に、ベントアップが
抑制されているため、脱気スリット面を十分な大きさと
することができ、良好な脱気効率が実現できる。このた
め、たとえ含エラストマー熱可塑性樹脂の処理量が増加
した場合でも、十分に脱水された粒体を生産できる。
【0018】更に、本発明の脱水造粒方法によれば、樹
脂の搬送速度を低下させる必要がなく、バレルを延長す
る必要もないため、脱水造粒装置内での樹脂の滞留時間
を短くすることができる。また処理温度を上昇する必要
もない。従って本発明においては、制御性に優れる運転
条件により、樹脂の熱劣化が抑制され、粒体の着色、コ
ゲ、ブツ等も抑制され、取扱性に優れる形状の品位良好
な粒体を得ることができる。
【0019】以上のような効果に加え、本発明において
は樹脂のベントアップが抑制されているため、脱気スリ
ットの面積を十分大きなものとすることができる。この
結果、脱気ブロックにおける樹脂の除熱効果が大きくな
る。このため、脱気ブロックの下流に配置されている冷
却部で樹脂が十分冷却され、取扱性に優れるフレーク状
の粒体を容易に形成できるようになる。
【0020】図5に示した脱気口を有する従来の脱気ブ
ロックに対し、図6に、脱気スリットを有する本発明で
使用される脱気ブロックを示した。ここで、脱気スリッ
トを気体が効率良く通過するためには、脱気スリットの
目開きは10μm以上が好ましく、20μm以上がより
好ましく、50μm以上が更に好ましい。また、脱気ス
リットから樹脂が漏れることを抑制するために、目開き
は1cm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、
1mm以下が更に好ましい。
【0021】更に、十分な脱気効率を確保するために、
バレル口径(図6のD)に対する造粒脱気部と冷却部と
の合計軸長の比(L/D)は、3以上が好ましく、7上
がより好ましく、12以上が更に好ましく、20以下が
好ましい。ここで合計軸長Lとは、造粒脱気部の軸長と
冷却部の軸長との合計軸長のことである。
【0022】また、脱液スリットの目開きは10μm以
上が好ましく、100μm以上がより好ましく、200
μm以上が更に好ましく、1000μm以下が好まし
く、700μm以下がより好ましく、500μm以下が
更に好ましい。
【0023】加えて、十分な脱気効率を確保するため
に、造粒脱気部と冷却部との合計側面における脱気スリ
ット面の占める割合は、1%以上が好ましく、1.5%
以上がより好ましく、3%以上が更に好ましく、30%
以下が好ましく、25%以下がより好ましく、20%以
下が更に好ましい。
【0024】脱気スリットが、脱気ブロックの側面の如
何なる位置に形成されるかについては、脱気スリットの
目詰まりによる樹脂の劣化を抑制する観点から、脱気ブ
ロックの底部以外に形成されることが望ましい。また、
同様の理由から、脱気スリット面の30%以上は脱気ブ
ロックの上半面にあることが好ましい。
【0025】なお、脱液スリット及び脱気スリットとし
ては、パンチングプレート、メッシュスクリーン、ウエ
ッジワイヤスクリーン等から形成されたものを用いるこ
とができる。
【0026】以上に説明した脱液ブロック及び脱気ブロ
ックは、良好な脱水効率を実現する観点から、1本のバ
レル中にそれぞれ2個所以上配置される場合もある。更
に、脱液スリット及び脱気スリットは、脱液ブロック及
び脱気ブロックと脱着可能とすることが、樹脂の目詰ま
りの程度に応じてスリットを外し清掃できるため、望ま
しい。
【0027】図1に、本発明の脱水造粒装置に装着され
る分割バレルの構成例を示した。バレル1は総数10個
のバレルパーツNo.1〜No.10よりなり、必要に
応じてバレルの構成を変えることもできる。そして、バ
レルの内部には、同一形状を持つスクリューが、互いに
噛み合った状態で軸芯を平行にして挿入されている。な
お、運転の制御性の観点から、2本のスクリューを使用
する2軸押出機を利用することが好ましい。
【0028】No.1の上面には樹脂投入口2が形成さ
れており、ホッパー3が装着され、ホッパー3の上方に
は不図示の樹脂投入装置が配設されている。このような
投入部に供給された含エラストマー熱可塑性樹脂は、N
o.4からNo.5の上流部にかけて配置された第1圧
搾ブロック、及びNo.6に配置された第2圧搾ブロッ
クまで搬送される。これらの圧搾ブロックの上流には、
No.2を含む第1脱液ブロック、及びNo.5を含む
第2脱液ブロックが配置されており、これらの脱液ブロ
ックには、液体のみを通すようなスリット間隔をもつ脱
液スリットが形成されている。そして、第1圧搾ブロッ
ク及び第2圧搾ブロックにおける圧搾作用により、含エ
ラストマー熱可塑性樹脂中の水分の大部分が液化され、
脱液スリットを通して排出される。その後、No.6で
加熱された含エラストマー熱可塑性樹脂は、No.7の
上流部を含む第1冷却ブロック、及びNo.8を含む第
2冷却ブロックまで搬送され、溶融することなく軟化さ
れ、混練されながら前進し、剪断および圧縮により所定
の形状の粒体へと成形される。そして、造粒と同時に、
樹脂に残留する水分は気化され、No.7中の第1脱気
ブロックに形成された脱気スリット、及びNo.9中の
第2脱気ブロックに形成された脱気スリットより排気さ
れる。この脱気時においても樹脂は完全な溶融状態とは
なっておらず、ある大きさのフレーク状となり、同時に
スクリュー及びニーディングディスクの剪断力および圧
縮力を受けて、粉砕されながら前進する。No.10は
冷却部であり、ダイやダイスなどの成形部材は取付けら
れておらず、押出面は開放されている。冷却された樹脂
はスクリュー及びニーディングディスクにより更に粉砕
され、最終的に所定の形状のフレーク状の粒体となり、
開放された押出面より付形されることなく押出される。
【0029】本発明で使用されるスクリューにおいて
は、多種の形状および長さのスクリューブロックおよび
ニーディングディスクを適宜組合わせることが可能であ
り、剪断発熱や混練強度等も考慮して、スクリューブロ
ックおよびニーディングディスクの組合わせが決定され
る。例えば図4に示す様な、全長1244mmのスクリ
ューを2本使用することができる。
【0030】図4のスクリューSブロック長/リード長
(個数)又はニーディングディスクNブロック長/枚
(個数)において、Sはねじれ方向が右回りのスクリュ
ーブロック、Lはねじれ方向が左回りの逆ねじスクリュ
ーブロック、Nはねじれ方向が右回りのニーディングデ
ィスクブロックを示す。そして、この様な構成からなる
2本一対のスクリューが互いに噛み合った状態で、図1
のバレル1に貫通挿入され、その基端は変速機能を備え
る駆動源に連結される。
【0031】図1のバレル1と図4のスクリューとの組
合わせの場合、No.4からNo.5の上流部にかけて
配置された第1圧搾ブロック、及びNo.6の下流部か
らNo.7の上流部にかけて配置された第2圧搾ブロッ
クは、ニーディングディスクと逆スクリューブロックか
らなる。このような圧搾ブロックを構成することによ
り、樹脂の物性を損なうことなく、効率良く圧搾が行
え、脱液が可能となる。
【0032】最終的に得られるフレーク状の粒体の形状
と含水率は、以上に説明したバレル、スクリューブロッ
ク、ニーディングディスクの構成や、処理温度により所
定の値とされる。なお処理温度は、図1のTR−1及び
TR−2に示す樹脂温度測定用熱電対により計測されな
がら制御される。
【0033】フレーク状の粒体の形状としては、良好な
取扱性の観点から、平均粒径が100μm以上が好まし
く、150μm以上がより好ましく、200μm以上が
更に好ましく、1cm以下が好ましく、8mm以下がよ
り好ましく、5mm以下が更に好ましい。また、後の工
程で問題が発生することを抑制するために、含水率は3
%以下が好ましく、2%以下がより好ましく、1%以下
が更に好ましい。なお、フレーク状の粒体の含水率は、
180℃、1時間の熱風乾燥による粒体の質量減少率を
測定することにより得られる。また、平均粒径は、篩分
け法により粒体の粒径分布を測定し、得られた結果を平
均することにより求められる。
【0034】更に、得られる粒体の含水率を十分低いも
のとするため、樹脂の投入工程の開始から冷却工程の終
了までに要する時間、すなわち樹脂の滞留時間は、10
秒以上が好ましく、20秒以上がより好ましく、30秒
以上が更に好ましく、樹脂の着色、コゲ、ブツ等を抑制
するためには、3分以下が好ましく、2分以下がより好
ましく、1分以下が更に好ましい。
【0035】本発明において好適に脱水造粒される樹脂
は、エラストマー成分と熱可塑性樹脂成分とを含んでな
る樹脂であり、物性上の観点から、エラストマー成分と
熱可塑性樹脂成分とは、ブロックやグラフトなどの形式
で共重合されていることが好ましい。また、良好な生産
性の観点から、エラストマー成分の含有量は20質量%
以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30
質量%以上が更に好ましく、80質量%以下が好まし
く、75質量%以下がより好ましく、70質量%以下が
更に好ましい。
【0036】具体的には、ブチルアクリレート単位や2
−エチルヘキシルアクリレート単位からなるエラストマ
ー成分とメチルメタクリレート単位を主成分とする硬質
重合体層とから構成されるアクリルゴム、ブタジエン単
位を含むエラストマー成分とアクリロニトリル単位やス
チレン単位を主成分とする硬質重合体層とから構成され
るABS樹脂、ブタジエン単位を主成分とするエラスト
マー成分とスチレン単位、メチルメタクリレート単位を
主成分とする硬質重合体層とから構成されるMBS樹脂
等が挙げられる。
【0037】また、必要に応じて、例えば上記樹脂より
選ばれる2種類以上の樹脂の混合物を脱水造粒すること
もできる。
【0038】以上に例示したような樹脂の粒体を、本発
明の脱水造粒装置により生産すれば、海島構造などの樹
脂の最終的なモルフォロジーを制御することも可能とな
る。このため、本発明の脱水造粒装置により生産された
粒体は、エラストマー由来の良好な耐衝撃性、強靭性、
低温特性と、熱可塑性樹脂由来の良好な機械特性、耐熱
性、耐薬品性、耐摩耗性とを実現するため、例えば、自
動車部品、家電部品、OA機器、雑貨等で使用される構
造材料として好適である。
【0039】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0040】(評価方法) (ア)含水率(%):粒体または樹脂5gを180℃で
1時間熱風乾燥後、乾燥質量(WD)を測定し、式:含
水率(%)=[(5−WD)/WD]×100により、含
水率を求めた。
【0041】(イ)粒体の平均粒径(μm):目開き6
3μm、106μm、212μm、300μm、500
μm、850μm、1400μm、2000μmの篩
を、目開きの大きいものが上段となるように重ね、最下
段に受け皿を置いた。そして、180℃で1時間熱風乾
燥後の粒体10gを、重ねた篩の最上段に入れて、電動
振動機により30分間篩分けを行った。その後、各段の
篩上にある粒体の質量を測定し、篩を通過した質量に積
算し、質量平均粒径を求めた。
【0042】(ウ)樹脂の平均粒径(μm):重合、回
収、洗浄後の湿潤状態の樹脂を75℃で24時間乾燥さ
せ、得られた乾燥樹脂10gの質量平均粒径を(イ)と
同様にして測定した。
【0043】(エ)脱水造粒装置の押出限界処理量(k
g/時):スクリュー回転数を一定(300rpm)に
して脱水造粒を行いながら、徐々に湿潤状態の樹脂の供
給量を上げていき、得られる粒体の含水率が1%を越え
ない1時間当りの最大樹脂処理量(75℃、24時間の
乾燥質量)を限界処理量とした。
【0044】(脱水造粒装置の運転条件) 押出機:東芝機械(株)製TEM−35型2軸方式押出
機 バレル構成:図1〜図3に示す構成 バレル口径:35mm スクリュー構成:図4に示す構成 スクリュー長:1244mm スクリュー回転数:300rpm 脱液スリット:4及び5は同一の構造とした 目開き:0.2mm 脱気スリット:6及び7のいずれもウエッジワイヤスク
リーン 目開き:0.2mm 造粒脱気部と冷却部との合計側面に占める脱気スリット
面積の割合:3.6% 脱気スリットの材質:SUS304 脱気スリット面の脱気ブロック上半面に占める割合:5
0% L/D:13 バレルパーツの設定温度 No.1、No.2、No.5、:成り行き No.7、No.8、No.9、No.10、No.1
1、No.12、No.13、No.14:50℃ 他のバレル温度は表1に示した値 以上の脱水造粒装置の運転条件の場合、樹脂の滞留時間
は40秒であった。 (樹脂の調製) (ア)アクリルゴム(A−1) ステンレススチール製反応容器に脱イオン水300質量
部を仕込んだ後、加熱し内温が80℃になった時点で下
記組成割合の混合物(a)を系中に投入した。
【0045】 混合物(a): 脱イオン水 5質量部 ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラート二水塩 (以下、ロンガリットという) 0.48質量部 硫酸第1鉄 0.4×10-6質量部 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.2×10-6質量部 15分間保持後、あらかじめ窒素置換しておいた下記組
成割合の混合物(b)40質量部を2時間かけて滴下
し、80℃に保ったまま1時間重合した。得られたラテ
ックスの重合率は99%以上であった。
【0046】 混合物(b): メチルメタクリレート 54.0質量% スチレン 5.0質量% n―ブチルアクリレート 41.0質量% 1,3ーブチレンジメタクリレート 1.1質量部 マレイン酸ジアリル 0.14質量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.08質量部 モノ−n−ペンチルフェニルヘキサオキシエチレンリン酸ナトリウムとジ −n−ペンチルフェニルヘキサオキシエチレンリン酸ナトリウムの1:1 混合物(以下、乳化剤Aという) 1.20質量部 引き続き上記反応器内に下記組成割合の混合物(c)を投
入し15分間保持した後、あらかじめ窒素置換しておい
た下記組成割合の混合物(d)を3時間かけて滴下し、さ
らに3時間重合して多層構造からなるアクリル系ゴム状
弾性体ラテックスを得た。得られたラテックスの重合率
は99%以上で、平均粒径は0.25μmであった。
【0047】混合物(c): ロンガリット 0.2質量部 脱イオン水 5質量部 混合物(d): スチレン 10.0質量部 n―ブチルアクリレート 50.0質量部 1,3ーブチレンジメタクリレート 0.2質量部 マレイン酸ジアリル 1.0質量部 クメンハイドロパーオキサイド 0.17質量部 乳化剤A 1.8質量部 次に上記反応器内に下記組成割合の混合物(e)を投入
し30分間保持した後、あらかじめ窒素置換しておいた
下記組成割合の混合物(f)を2時間かけて滴下し、さら
に1時間重合してアクリル系多層構造重合体ラテックス
を得た。得られたラテックスの重合率は99%以上で、
粒子径は0.27μmであった。
【0048】混合物(e): ロンガリット 0.2質量部 脱イオン水 5質量部 混合物(f): メチルメタクリレート 63質量部 メチルアクリレート 4部質量 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.1質量部 n−オクチルメルカプタン 0.40質量部 ステンレス製容器に回収剤として1.7質量%酢酸カル
シウム水溶液を仕込み、混合撹拌下90℃に昇温し、そ
れに先に製造したラテックスを連続的に添加し、その後
30分間保持した。室温まで冷却した後、凝固した重合
体を重合体あたり7倍の脱イオン水で洗浄しながら遠心
脱水機で濾別した。得られたアクリルゴムA−1のエラ
ストマー成分の含有量は60質量%で、湿潤状態の樹脂
の含水率は55%、平均粒径は600μmであった。
【0049】(イ)アクリルゴム(A−2) 混合物(f)中のメチルメタクリレートを95質量部、
メチルアクリレートを5質量部、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイドを0.15質量部、n−オクチルメルカプ
タンを0.25質量部とした以外は(ア)と同様に乳化
重合し、凝固、洗浄、脱水してアクリルゴムA−2を調
製した。得られたアクリルゴムA−2のエラストマー成
分の含有量は50質量%で、湿潤状態の樹脂の含水率は
50%、平均粒径は650μmであった。
【0050】(ウ)アクリルゴム(A−3) 混合物(d)中のスチレンを7質量部、n―ブチルアク
リレートを33質量部、1,3ーブチレンジメタクリレ
ートを0.13質量部、マレイン酸ジアリルを0.7質
量部、クメンハイドロパーオキサイドを0.12質量
部、乳化剤Aを1.2質量部とし、混合物(f)中のメ
チルメタクリレートを114質量部、メチルアクリレー
トを6質量部、t−ブチルハイドロパーオキサイドを
0.15質量部、n−オクチルメルカプタンを0.25
質量部とした以外は(ア)と同様に乳化重合し、凝固、
洗浄、脱水してアクリルゴムA−3を調製した。得られ
たアクリルゴムA−3のエラストマー成分の含有量は4
0質量%で、湿潤状態の樹脂の含水率は47%、平均粒
径は680μmであった。
【0051】(エ)ABS樹脂(B−1) ステンレススチール製反応容器に下記組成割合の混合物
を仕込み、窒素置換した後60℃に昇温した。
【0052】 混合物(g): 脱イオン水 1500質量部 ポリブタジエンラテックス 3750質量部 (固形分として1500質量部) デキストローズ 6.0質量部 ピロリン酸ナトリウム 1.0質量部 硫酸第一鉄七水塩 0.1質量部 次に、あらかじめ窒素置換しておいた下記組成割合の混
合物(h)を200分かけて滴下し、内温が65℃にな
る様にコントロールした。
【0053】混合物(h): アクリロニトリル 300質量部 スチレン 700質量部 t−ドデシルメルカプタン 12.0質量部 クメインハイドロパーオキサイド 3.0質量部 滴下終了後クメインハイドロパーオキサイド1.2質量
部を添加し、さらに70℃で1時間保持し、老化防止剤
(川口化学工業(株)製、アンテージW−400)10
質量部を添加した後、冷却し、ABS系グラフト重合体
ラテックスを得た。
【0054】ステンレス製容器に回収剤として0.5質
量%の硫酸水溶液を仕込み、混合撹拌下85℃に昇温
し、それに先に製造したラテックスを連続的に添加し、
その後30分間保持した。室温まで冷却した後凝固した
重合体を重合体あたり7倍の脱イオン水で洗浄しながら
遠心脱水機で濾別で濾別した。得られたABS樹脂B−
1のエラストマー成分の含有量は60質量%で、湿潤状
態の樹脂の含水率は33%、平均粒径は450μmであ
った。
【0055】(オ)ABS樹脂(B−2) 混合物(g)のポリブタジエンラテックスを2500質量
部(固形分として1000質量部)とした以外は(エ)
と同様に乳化重合し、凝固、洗浄、脱水してABS樹脂
B−2を調製した。得られたABS樹脂B−2のエラス
トマー成分の含有量は50質量%で、湿潤状態の樹脂の
含水率は35%、平均粒径は500μmであった。
【0056】(実施例1〜5)アクリルゴムA−1〜A
−3、ABS樹脂B−1、B−2を、図1に示す構造の
バレルが装着された脱水造粒装置により、表1に示すバ
レルパーツ温度条件で、表1に示す平均粒径および含水
率のフレーク状の粒体を、表1に示す限界処理量で生産
した。
【0057】図1に示すバレルには2個の脱気ブロック
が配置されているが、いずれのブロックにも十分な面積
を有する脱気スリットが形成されている。このため、ベ
ントアップや発泡等の不都合は発生せず、低含水率(1
%以下)で取扱性に優れるフレーク状の粒体を、高効率
(17kg/時以上の限界処理量)で生産できた。ま
た、いずれの樹脂の場合も、劣化、着色、コゲ、ブツ等
は発生せず、得られた粒体の品位は良好であった。
【0058】(実施例6〜10)アクリルゴムA−1〜
A−3、ABS樹脂B−1、B−2を、図2に示す構造
のバレルが装着された脱水造粒装置により、表1に示す
バレルパーツ温度条件で、表1に示す平均粒径および含
水率のフレーク状の粒体を、表1に示す限界処理量で生
産した。
【0059】図2に示すバレルには2個の脱気ブロック
が配置されているが、下流の脱気ブロックには脱気スリ
ットが形成されておらず、従来と同様の脱気口が形成さ
れている。造粒脱気部と冷却部との合計側面に占める脱
気スリット面積の割合は、1.8%であった。このた
め、下流の脱気ブロックで僅かにベントアップが発生し
たが、上流の脱気ブロックで十分に脱気が行われている
ため、限界処理量が若干低下した以外は特に不都合は発
生しなかった。結果として、低含水率(1%以下)で取
扱性に優れるフレーク状の粒体を、高効率(15kg/
時以上の限界処理量)で生産できた。また、いずれの樹
脂の場合も、劣化、着色、コゲ、ブツ等は発生せず、得
られた粒体の品位は良好であった。
【0060】(比較例1〜5)アクリルゴムA−1〜A
−3、ABS樹脂B−1、B−2を、図3に示す構造の
バレルが装着された脱水造粒装置により、表1に示すバ
レルパーツ温度条件で、表1に示す平均粒径および含水
率のフレーク状の粒体を、表1に示す限界処理量で生産
した。
【0061】図3に示すバレルには2個の脱気ブロック
が配置されているが、いずれのブロックにも脱気スリッ
トは形成されておらず、従来と同様の脱気口が形成され
ている。このため、いずれの脱気ブロックでもベントア
ップが発生し、粒体の生産量を上げることはできなかっ
た。また、得られた粒体の含水率は高い場合があり、着
色、コゲ、ブツ等が発生する場合があった。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、含エラ
ストマー熱可塑性樹脂を脱水造粒する方法および装置に
おいて、本発明の脱水造粒装置の脱気ブロックには脱気
スリットが形成されているため、脱気工程で発生する樹
脂のベントアップが抑制され、十分に脱水され取扱性に
優れる形状の品位良好な粒体を高い効率で生産すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱水造粒装置に装着されるバレルの構
造例を示した図である。
【図2】本発明の脱水造粒装置に装着されるバレルの構
造の他の例を示した図である。
【図3】従来の脱水造粒装置に装着されるバレルの構造
例を示した図である。
【図4】本発明の脱水造粒装置に装着されるスクリュー
の構造例を示した図である。
【図5】従来の脱気ブロックの構造例を示した図であ
る。
【図6】本発明における脱気ブロックの構造例を示した
図である。
【符号の説明】
No.1 樹脂投入部を含むバレルパーツ No.2 第1脱液ブロックを含むバレルパーツ No.3 バレルパーツ No.4 第1圧搾ブロックを含むバレルパーツ No.5 第2脱液ブロックを含むバレルパーツ No.6 第2圧搾ブロック及び加熱部を含むバレルパ
ーツ No.7 第1冷却ブロック及び第1脱気ブロックを含
むバレルパーツ No.8 第2冷却ブロックを含むバレルパーツ No.9 第2脱気ブロックを含むバレルパーツ No.10 冷却部を含むバレルパーツ No.11 第1冷却ブロック及び第1脱気ブロックを
含むバレルパーツ No.12 第2脱気ブロックを含むバレルパーツ No.13 第1脱気ブロックを含むバレルパーツ No.14 第2脱気ブロックを含むバレルパーツ TR−1 第1熱電対 TR−2 第2熱電対 1 バレル 2 樹脂投入口 3 ホッパー 4 脱液スリット 5 脱液スリット 6 脱気スリット 7 脱気スリット 8 脱気スリット 9 脱気口 10 脱気スリット面 11 脱気ブロックの側面の上半面 12 脱気ブロックの側面の下半面 13 脱気ブロックの側面 14 脱着可能な脱気スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 6/10 C08F 6/10 Fターム(参考) 4F070 AB09 AB16 DA05 DA07 DA08 DC06 DC07 4F201 AA13K AA45K AM32 BA01 BA02 BC01 BC02 BC12 BC33 BC37 BK02 BK25 BK26 BK36 BK40 BL03 BL21 BL23 BN22 BN39 4F207 AA13K AA45K AM32 KA04 KK34 KK42 KL23 KL49 4J100 AL03P AL03Q GC01 GC02 GC03 GC25 GC37

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラストマー成分と熱可塑性樹脂成分と
    を含んでなる樹脂を、バレル内の上流から下流に1本以
    上のスクリューにより押出搬送し、該樹脂を乾燥すると
    同時に所定の形状の粒体に成形するための脱水造粒装置
    であって、該樹脂の投入部と、脱液圧搾部と、造粒脱気
    部と、冷却部とが上流から下流の順に配置され、該脱液
    圧搾部は、該樹脂を圧搾し該樹脂が含有する水分を液体
    として分離させる圧搾ブロックと、樹脂より分離された
    液体を該バレル外部に排出する脱液スリットを側面に有
    する脱液ブロックとが下流および上流の順に配置され、
    該造粒脱気部は、該樹脂を加熱し、剪断および圧縮によ
    り所定の形状の粒体に成形すると同時に、該樹脂に残留
    する水分を気化させる加熱ブロックと、気化された水分
    を該バレル外部に排気する脱気スリットを側面に有する
    脱気ブロックとが上流および下流の順に少なくとも配置
    され、該粒体の冷却部が開放された押出面を有すること
    を特徴とする脱水造粒装置。
  2. 【請求項2】 前記脱気スリットの目開きは、10μm
    以上1cm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    脱水造粒装置。
  3. 【請求項3】 バレル口径(D)に対する前記造粒脱気
    部と前記冷却部との合計軸長(L)の比(L/D)は、
    3以上20以下であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の脱水造粒装置。
  4. 【請求項4】 前記脱気スリットは、パンチングプレー
    ト、メッシュスクリーン又はウエッジワイヤスクリーン
    よりなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記
    載の脱水造粒装置。
  5. 【請求項5】 前記造粒脱気部と前記冷却部との合計側
    面における前記脱気スリット面の占める割合は、1%以
    上30%以下であることを特徴とする請求項1乃至4い
    ずれかに記載の脱水造粒装置。
  6. 【請求項6】 前記脱気スリット面の30%以上は前記
    脱気ブロックの上半側面にあることを特徴とする請求項
    1乃至5いずれかに記載の脱水造粒装置。
  7. 【請求項7】 前記圧搾ブロックにおいて、前記スクリ
    ューは少なくともニーディングディス及び逆スクリュー
    ブロックより構成されることを特徴とする請求項1乃至
    6いずれかに記載の脱水造粒装置。
  8. 【請求項8】 エラストマー成分と熱可塑性樹脂成分と
    を含んでなる樹脂を、バレル内の上流から下流に1本以
    上のスクリューにより押出搬送し、該樹脂を脱水乾燥す
    ると同時に所定の形状の粒体に成形する脱水造粒方法で
    あって、該樹脂の投入工程と、投入された樹脂を圧搾ブ
    ロック内で圧搾し、該樹脂が含有する水分を液体として
    分離させる圧搾工程と、分離された液体を、該圧搾ブロ
    ックの上流に配置された脱液ブロックの側面の脱液スリ
    ットを介して、該バレル外部に排出する脱液工程と、脱
    液された樹脂を加熱ブロック内で加熱によって溶融する
    ことなく軟化させ、剪断および圧縮により所定の形状の
    粒体に成形すると同時に、該樹脂に残留する水分を気化
    させる加熱工程と、気化させた水分を、該加熱ブロック
    の下流に配置された脱気ブロックの側面の脱気スリット
    を介して、該バレル外部に排気する脱気工程と、脱気さ
    れた粒体の冷却工程と、を少なくとも有することを特徴
    とする脱水造粒方法。
  9. 【請求項9】 前記冷却工程後に得られる粒体は平均粒
    径100μm以上1cm以下のフレーク状の形状を有
    し、該粒体の含水率は3%以下であることを特徴とする
    請求項8記載の脱水造粒方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013139124A (ja) * 2012-01-05 2013-07-18 Bridgestone Corp 多軸混練押出機、ウエットマスターバッチの製造方法、タイヤ用材料および、タイヤ
CN113993677A (zh) * 2019-06-18 2022-01-28 日本瑞翁株式会社 丙烯酸橡胶的制造方法

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