JPH11286550A - シラン化合物共重合組成物およびその製造方法 - Google Patents

シラン化合物共重合組成物およびその製造方法

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JPH11286550A
JPH11286550A JP5273598A JP5273598A JPH11286550A JP H11286550 A JPH11286550 A JP H11286550A JP 5273598 A JP5273598 A JP 5273598A JP 5273598 A JP5273598 A JP 5273598A JP H11286550 A JPH11286550 A JP H11286550A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリペプチドとシリコーン化合物の優れた特
性を併有し、さらにシラン化合物に基づく他の特性が付
与された水系で容易に製造可能な共重合組成物を提供す
る。 【解決手段】 次の一般構造式R1 (3−m)Si(O
H)mA−B〔式中、mは2または3で、(3−m)個
のR1 はアルコキシ基、水素原子または炭素数1〜3の
アルキル基で、Aは結合手でメチレン基、プロピレン基
などの基を表し、Bは親水性の有機基〕で表される親水
基を有する有機シラン化合物の1種以上と、次の一般構
造式R2 nSi(OH)pY(4−p−n)〔式中、n
は0〜2、pは2 〜4 、n+p≦4で、R2 は炭素原子
がケイ素原子に直接結合する有機基であり、(4−p−
n)個のYはアルコキシ基、水素またはシロキシ基〕で
表されるシラン化合物の1種以上とを水溶液中で縮重合
させてシラン化合物共重合組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素原子に直結
する少なくとも2個の水酸基と親水性の有機基を有する
有機シラン化合物と、加水分解によってケイ素原子に直
結する水酸基を少なくとも2個生じるシラン化合物の加
水分解物とを縮重合させて得られるシラン化合物共重合
組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、ケ
イ素原子に直結する少なくとも2個の水酸基と親水性の
有機基を有する有機シラン化合物の1種以上と、加水分
解によってケイ素原子に直結する水酸基が少なくとも2
個生じるシラン化合物の加水分解物の1種以上とを水溶
液中で縮重合させて得られ、親水基を有する有機シラン
化合物に基づく特性の上に該有機シラン化合物と縮重合
させるシラン化合物に基づく特性が付加されたシラン化
合物共重合組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、化粧品には、ポリペプチドを
配合してポリペプチドの有する毛髪への収着作用、皮膚
刺激の緩和作用、造膜による保護作用や保湿作用などを
発揮させることが試みられ、さらにそれに加えて、シリ
コーンオイル(有機シリコーン化合物)や各種ポリマー
類、界面活性剤類などを配合して、ポリペプチドの有す
る特性の上にそれらの配合剤の特性を付加することが試
みられているが、配合剤によっては、ポリペプチドとの
相溶性に乏しく、両者の特性を充分に発揮させることが
できないという問題があった。
【0003】たとえば、シリコーンオイルは、優れた伸
展性、艶・光沢の付与作用、撥水性付与による保護作用
などを有するが、シリコーンオイルは、本来、疎水性
(親油性)物質であり、親水性のポリペプチドとは相溶
しにくく、水溶性化粧品には乳化剤を併用して配合して
いるが、乳化安定性に欠け、化粧品としての商品価値が
損なわれやすいという問題があり、さらに、化粧品に使
用した場合、先にシリコーンオイルと接触した部分には
ポリペプチドが付着しにくく、その逆に、先にポリペプ
チドと接触した部分にはシリコーンオイルが付着しにく
いため、両者の特性を充分に発揮させることができない
という問題があった。
【0004】そのため、シリコーンに親水性を付与する
目的でポリオキシアルキレン基を導入したポリオキシア
ルキレン変性シリコーンが水溶性化粧料に利用されてい
るが、ポリペプチドとは異なり、イオン性を有しないた
め毛髪や皮膚に吸着しにくいという問題があった。
【0005】そこで、それらの問題を解決するため、疎
水性のシリコーンオイルと親水性のポリペプチドとを反
応させて、シリコーンオイルの特性とポリペプチドの特
性とを併せ持つペプチド変性シリコーン誘導体を合成
し、シリコーンオイルとポリペプチドを併用配合する場
合の欠点を解消し、シリコーンオイルの有する特性とポ
リペプチドの有する特性とを発揮させようとする試みが
なされている(特開平3−223207号公報)。
【0006】しかしながら、上記特開平3−22320
7号公報開示のペプチド変性シリコーン誘導体は、水に
難溶または不溶のシリコーン部分の影響で、水中でのp
H安定性や保存安定性が悪く、毛髪化粧品や皮膚化粧品
が主として水溶性であることもあって、保存中に濁りを
生じたり、沈殿を生じるという問題があり、また、上記
ペプチド変性シリコーン誘導体の製造は、水に難溶また
は不溶のシリコーンオイルと水溶性ポリペプチドを水中
で反応させることによって行うため、反応性が悪く、従
って、収率が低く、収率向上には、アルコールなどの水
溶性有機溶媒を加えておかねばならないという問題もあ
った。
【0007】そのため、本発明者らは、それらの問題を
解決するため、ペプチドのアミノ基に、ケイ素原子をた
だ一つ含む官能基を共有結合させたシリル化ペプチドを
水系溶媒中で製造し(特開平8−59424号公報、特
開平8−67608号公報)、化粧品基材や繊維処理剤
の配合剤として使用することができるようにしてきた。
【0008】しかしながら、このシリル化ペプチドで
は、毛髪や皮膚への収着性はよいが、ペプチド鎖に結合
するシリル基が少ないため、伸展性やなめらかさの付与
作用という点ではシリコーンオイルより劣るという問題
があった。
【0009】また、一方、ポリペプチドに脂肪酸や官能
基を付加させたり、エステル化することによって、ポリ
ペプチドの特性以外の特性を付加したポリペプチド誘導
体を調製し、これを化粧品に配合し、ポリペプチドの有
する毛髪や皮膚への収着作用を利用してそれらの特性を
毛髪や皮膚上で発揮させる試みもなされ、たとえば、ペ
プチドの第4級アンモニウム誘導体、脂肪酸アシル化誘
導体、エステル類などが化粧品に広く用いられている。
【0010】しかしながら、ポリペプチドに官能基を付
加する場合、ペプチド鎖上でこれらの官能基が付加でき
る場所は限られているため、ある一定量以上には付加で
きず、そのため、発揮できる特性にも限界があった。
【0011】さらに、化粧品や化粧品基材の開発に携わ
る者にとっては、ポリペプチドが本来有する特性のほか
に、2種以上の性質を付加し、それらを同時に発揮させ
たいという要望がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、水溶性製品に配合できる親水基を有する化粧品基材
の優れた特性の上にシリコーン化合物の優れた特性を有
し、さらに他の特性が付与された共重合組成物であっ
て、しかも、有機溶媒などを使用せずに、水系で容易に
製造できる共重合組成物を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、次の一般構造式
(I) R1 (3−m)Si(OH)mA−B (I) 〔式中、mは2または3で、(3−m)個のR1 はアル
コキシ基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
表し、Aは結合手でメチレン基、プロピレン基、−(C
2 3 OCH2 CH(OH)CH2 −、−(CH2
3 S−、−(CH2 3 NH−および−(CH2 3
COCH2 CH2 −よりなる群から選ばれる少なくとも
1種の基を表し、Bは親水性の有機基を表す〕で表され
る親水基を有する有機シラン化合物の1種以上と、下記
の一般構造式(II) R2 nSiX(4−n) (II) 〔式中、nは0から2の整数で、R2 は炭素原子がケイ
素原子に直接結合する有機基であり、n個のR2 は同じ
でもよく、異なっていてもよい。(4−n)個のXは水
酸基、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシ基および
アミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基で
ある〕で表されるシラン化合物を加水分解して得られる
下記の一般構造式 (III) R2 nSi(OH)pY(4−p−n) (III) 〔式中、nは0から2の整数で、pは2から4の整数、
n+p≦4で、R2 は炭素原子がケイ素原子に直接結合
する有機基であり、n個のR2 は同じでもよく、異なっ
ていてもよい。(4−p−n)個のYはアルコキシ基、
水素およびシロキシ基よりなる群から選ばれる少なくと
も1種の基である〕で表されるシラン化合物の1種以上
とを縮重合させるときは、一般構造式(I)で表される
親水性を有する有機シラン化合物に基づく優れた特性と
一般構造式 (III)で表されるシラン化合物に基づく特性
を併有し、さらに一般構造式 (III)で表されるシラン化
合物の付加官能基によって、一般構造式(I)で表され
る親水性を有する有機シラン化合物の有する特性以外の
特性も発揮できるシラン化合物共重合組成物が得られる
ことを見出し、本発明を完成するにいたった。なお、上
記一般構造式(I)、(II)および (III)中の(3−
m)、m、n、(4−n)、pおよび(4−p−n)は
いずれも下付文字である。
【0014】
【発明の実施の形態】上記一般構造式(I)で表される
親水性の有機基を有する有機シラン化合物は、一般にシ
リル化合物と呼ばれ、その合成時からケイ素原子に直結
する2個の水酸基と親水基を有し、上記一般構造式
(I)で表される状態に得られるものと、次の一般構造
式(IV) R3 3 SiA−B (IV) 〔式中、R3 は水酸基、アルコキシ基、ハロゲン基、水
素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、3個の
3 は同一でもよく、異なっていてもよいが、3個のR
3 のうち少なくとも2個はアルコキシ基またはハロゲン
基であり、AおよびBは前記一般構造式(I)に同じで
ある〕で表されるシラン化合物を加水分解して得られる
ものとがある。
【0015】そして、上記一般構造式(I)で表される
親水基を有する有機シラン化合物において、結合手Aを
介して結合する親水性を有する有機基としては、たとえ
ば、蛋白質、ペプチドまたはその誘導体、ポリアミノ
酸、糖類、ポリオキシアルキレンエーテル、カルボン酸
またはその塩や誘導体、硫酸またはその塩や誘導体、リ
ン酸またはその誘導体、スルホン酸またはその塩や誘導
体、アミンまたはその塩、ポリアミンまたはその塩など
が挙げられる。
【0016】上記一般構造式(I)で表される親水基を
有する有機シラン化合物の中で、親水性を有する有機基
がペプチド類であるものは、ペプチドが造膜作用を有
し、かつ皮膚や毛髪への吸着性がよいので、得られるシ
ラン化合物共重合組成物を化粧品原料として使用する場
合に非常に優れた特性を発揮する。
【0017】そのような親水性の有機基がペプチドまた
はその誘導体である一般構造式(I)で表されるシラン
化合物としては、たとえば、下記の一般構造式(V)
【0018】
【化1】
【0019】〔式中、R4 、R5 、R6 のうち少なくと
も2個は水酸基で、残りは炭素数1〜3のアルキル基を
示し、R7 は側鎖の末端にアミノ基を有する塩基性アミ
ノ酸の末端アミノ基を除く側鎖の残基を示し、R8 はR
7 以外のアミノ酸側鎖を示し、Aは結合手で−CH
2 −、−(CH2 3 −、−(CH2 3 OCH2 CH
(OH)CH2 −、−(CH2 3 S−、−(CH2
3 NH−および−(CH2 3 OCOCH2 CH2 −よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の基を表し、qは
0〜500、rは0〜500、q+rは1〜500であ
る(ただし、qおよびrはアミノ酸の数を示すのみで、
アミノ酸配列の順序を示すものではない)〕で表される
シリル化ペプチドが代表的なものとして挙げられ、この
ようなシリル化ペプチドは上記の特開平8−59424
号公報および特開平8−67608号公報に開示の方法
で水溶液中で容易に合成できる。
【0020】上記一般構造式(V)で表されるシリル化
ペプチドにおいて、R7 は側鎖の末端にアミノ基を有す
る塩基性アミノ酸の末端アミノ基を除く側鎖の残基であ
るが、上記のような側鎖の末端にアミノ基を有する塩基
性アミノ酸としては、たとえば、リシン、アルギニン、
ヒドロキシリシンなどが挙げられる。また、R8 はR7
以外のアミノ酸側鎖を示すが、そのようなアミノ酸とし
ては、たとえば、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラ
ニン、セリン、トレオニン、バリン、メチオニン、ロイ
シン、イソロイシン、チロシン、フェニルアラニン、プ
ロリン、ヒドロキシプロリンなどが挙げられる。
【0021】これらのR7 やR8 は、一般構造式(V)
で表されるシリル化ペプチドのペプチドが特定されると
自ずと特定されるものであるが、それらのペプチドの出
発物質となる蛋白質のうち代表的なものについて、その
アミノ酸組成の一例を示すと、次の表1および表2に示
す通りである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】一般構造式(V)で表されるシリル化ペプ
チドにおいて、qは0〜500、好ましくは0より大き
く200以下(0<q≦200)、より好ましくは0よ
り大きく50以下(0<q≦50)、さらに好ましくは
0より大きく10以下(0<q≦10)であり、rは0
〜500、好ましくは0より大きく200以下(0<r
≦200)、より好ましくは1〜100、さらに好まし
くは2〜40であり、q+rは1〜500、好ましくは
1〜200、より好ましくは2〜100、さらに好まし
くは3〜50である。
【0025】すなわち、qが上記範囲より大きくなる
と、側鎖のアミノ基に結合するシリル官能基が増え、ペ
プチド本来の毛髪への収着作用が減少し、rが上記範囲
より大きくなると、ペプチド部分に対するシリル官能基
部分の割合が少なくなって、シリル官能基部分が有する
特性を充分に発揮することができなくなり、q+rが上
記範囲より大きくなると、ペプチドとしての毛髪への収
着性や浸透性が低分子量のペプチドに比べて減少する上
に、保存中に凝集しやすくなり、保存安定性が低下す
る。なお、上記のq、rやq+rは、理論的には整数で
あるが、ペプチド部分が後述するような加水分解ペプチ
ドである場合は、該加水分解ペプチドが分子量の異なる
ものの混合物として得られるため、測定値は平均値にな
る。
【0026】上記一般構造式(V)で表されるシリル化
ペプチドに使用されるペプチド類にはアミノ酸、ペプチ
ド、アミノ酸またはペプチドのエステルが含まれる。上
記のアミノ酸としては、たとえば、アラニン、グリシ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェ
ニルアラニン、チロシン、セリン、トレオニン、メチオ
ニン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギ
ン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、シス
チン、システイン、システイン酸、トリプトファン、ヒ
ドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、O−ホスホセリ
ン、シトルリンなどが挙げられる。
【0027】上記ペプチドとしては、天然ペプチド、合
成ペプチド、タンパク質(蛋白質)を酸、アルカリ、酵
素またはそれらの併用で部分加水分解して得られる加水
分解ペプチドなどが挙げられる。
【0028】天然ペプチドとしては、たとえば、グルタ
チオン、バシトラシンA、インシュリン、グルカゴン、
オキシトシン、バソプレシンなどが挙げられ、合成ペプ
チドとしては、たとえば、ポリグリシン、ポリリシン、
ポリグルタミン酸、ポリセリンなどが挙げられる。
【0029】加水分解ペプチドとしては、たとえば、前
記のようなコラーゲン(その変成物であるゼラチンも含
む)、ケラチン、絹フィブロイン(シルク)、セリシ
ン、カゼイン、コンキオリン、エラスチン、鶏、あひる
などの卵の卵黄タンパク、卵白タンパク、大豆タンパ
ク、小麦タンパク、トウモロコシタンパク、米(米糠)
タンパク、ジャガイモタンパクなどの動植物由来のタン
パク、あるいは、サッカロミセス属、カンディダ属、エ
ンドミコプシス属の酵母菌や、いわゆるビール酵母、清
酒酵母といわれる酵母菌より分離した酵母タンパク、キ
ノコ類(担子類)より抽出したタンパク、クロレラより
分離したタンパクなどの微生物由来のタンパクを酸、ア
ルカリ、酵素またはそれらの併用で部分的に加水分解し
て得られるペプチドが挙げられる。
【0030】上記アミノ酸またはペプチドのエステルと
しては、上記アミノ酸またはペプチドのカルボキシル基
における炭素数1〜20の炭化水素アルコールとのエス
テル、たとえば、メチルエステル、エチルエステル、プ
ロピルエステル、イソプロピルエステル、ラウリルエス
テル、セチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、
2−ヘキシルデシルエステル、ステアリルエステルなど
が挙げられる。
【0031】一般構造式(II)で表されるシラン化合物
は、加水分解によってケイ素原子に直結する水酸基を少
なくとも2個生じ、上記一般構造式(I)で表される親
水基を有する有機シラン化合物と縮重合させるための一
般構造式 (III)で表されるシラン化合物となるが、この
ような一般構造式(II)で表されるシラン化合物の具体
例としては、たとえば、テトラメトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、3−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メタクロキシプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシ
シラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリ
コシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリコシ
ドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジメチルオク
タデシル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アン
モニウムクロライド、3−(トリメトキシシリル)プロ
ピルポリオキシエチレン(10)エーテル、テトラエト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、3−メタクロキシプロピルトリエ
トキシシラン、3−メタクロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピル
トリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエト
キシシラン、3−グリコシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシ
シラン、メチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラ
ン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、3−クロロプロピルメチルジクロロシランなど、お
よび、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3
−グリコシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グ
リコシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メ
タクロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクロ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ク
ロロプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリコシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアネ
ートプロピルトリエトキシシランなどのシランカップリ
ング剤に、蛋白質、アルキル基、ポリオキシエチレンエ
ーテル、ポリオキシプロピレンエーテル、アクリル系ポ
リマー、ポリエステル、樹脂酸、染料、紫外線吸収剤、
防腐剤、抗菌剤、アルキルアンモニウム、芳香環などを
結合させたものなどが挙げられる。
【0032】また、一般構造式(II)で表されるシラン
化合物は、市販されているものも使用することができ
る。そのようなシラン化合物としては、たとえば、信越
シリコーン(株)製のKBM04、KBM13、KBM
22、KBM103、KBM202、KBM3063、
KBM3103、KBM1003、KBM503、KB
M502、KBM603、KBM602、KBM90
3、KBM573、KBM703、KBM803、KB
M403、POLON MF50、KBM641、KB
E04、KBE13、KBE22、KBE103、KB
E1003、KBE502、KBE503、KBE60
3、KBE602、KBE903、KBE402、KA
12、KA13、KA22、KA103、KA202、
KA1003(いずれも、商品名)、東芝シリコーン
(株)製のTSL8113、TSL8117、TSL8
112、TSL8173、TSL8172、TSL83
10、TSL8370、TSL8375、TSL834
0、TSL8345、TSL8380、TSL835
5、TSL8325、TSL8127、TSL812
2、TSL8178、TSL8177、TSL831
1、TSL8380、TSL8331、TSL832
6、TSL8037、TSL8226、TSL803
2、TSL8063、TSL8062、TSL8395
(いずれも、商品名)、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン(株)製のSZ6070、SZ6300、SZ60
20、SZ6023、SH6062、SH4060、A
Y43−021、SZ6072、SZ6030、PRX
11、PRX19(いずれも、商品名)、日本ユニカー
(株)製のA−189、A−186、A−187、A−
1310(いずれも、商品名)などが挙げられる。
【0033】上記一般構造式(I)で表される親水基を
有する有機シラン化合物と一般構造式 (III)で表される
シラン化合物との反応は、たとえば、まず、上記一般構
造式(I)で表される親水基を有する有機シラン化合物
の水溶液を塩酸や硫酸で酸性側に調整するか、水酸化ナ
トリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液で塩基性側に調
整し、その中に一般構造式(II)で表されるシラン化合
物を滴下することにより、上記シラン化合物のアルコキ
シ基やハロゲン基などが加水分解してケイ素原子に直結
する水酸基を少なくとも2個有する一般構造式 (III)で
表されるシラン化合物になり、その後、中和することに
よって、一般構造式(I)で表される親水基を有する有
機シラン化合物の水酸基と一般構造式 (III)で表される
シラン化合物の水酸基とが縮重合して共重合組成物が得
られる。上記のように、一般構造式(II)で表されるシ
ラン化合物から一般構造式 (III)で表されるシラン化合
物への加水分解は、一般構造式(I)で表される有機シ
ラン化合物との縮重合時に行われるので、上記一般構造
式(II)で表されるシラン化合物の加水分解を上記縮重
合系とは別の系で行う必要はない。
【0034】また、一般構造式(IV)で表されるシラン
化合物は、前記のように、加水分解によって一般構造式
(I)で表される有機シラン化合物となるものである
が、反応に際しては、この一般構造式(IV)で表される
シラン化合物を用いる場合は、一般構造式(IV)で表さ
れるシラン化合物の水溶液を塩酸や硫酸で酸性側に調整
するか、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液で塩基性側に調整すると、シリル基に結合するアルコ
キシ基やハロゲン基が加水分解を起こして水酸基にな
り、一般構造式(I)で表される有機シラン化合物にな
るので、その後は上記と同様にその中に上記一般構造式
(II)で表されるシラン化合物を滴下することにより、
上記一般構造式(II)で表されるシラン化合物のアルコ
キシ基やハロゲン基などが加水分解して一般構造式 (II
I)で表されるシラン化合物になり、その後、中和するこ
とによって、親水基を有する有機シラン化合物の水酸基
と一般構造式 (III)で表されるシラン化合物の水酸基と
が縮重合して共重合組成物が得られる。上記のように、
一般構造式(IV)で表されるシラン化合物を用いる場合
も、その加水分解は酸性側に調整するか、または塩基性
側に調整することによって行うことができるので、一般
構造式(IV)で表されるシラン化合物から一般構造式
(I)で表される有機シラン化合物への加水分解も、該
有機シラン化合物と一般構造式 (III)で表されるシラン
化合物とを縮重合させるときの反応系と同じ系で行うこ
とができ、別の系で行う必要はない。
【0035】加水分解反応は、一般的にはpH2〜3で
良好に進行するが、一般構造式(I)で表される有機シ
ラン化合物によっては酸性側で不溶物が生じやすいもの
があり、その際にはpH10〜11で行うのが好まし
い。一般構造式(II)で表されるシラン化合物としてア
ルコキシシラン化合物を用いるときはpH調整は該シラ
ン化合物の滴下前のみでよいが、一般構造式(II)で表
されるシラン化合物としてハロゲン化シラン化合物やカ
ルボキシシラン化合物を用いて塩基性側で反応する場合
は反応中にpHが下がるので、水酸化ナトリウム水溶液
や水酸化カリウム水溶液などを添加してpHを10〜1
1に保つ必要がある。また、一般構造式(II)で表され
るシラン化合物としてアミノシラン化合物を用いて酸性
側で反応する場合は反応中にpHが上がるので、希塩酸
や希硫酸などを添加してpHを2〜3に保つ必要があ
る。
【0036】反応温度は低すぎると反応が進行しにく
く、高すぎると上記一般構造式(II)で表されるシラン
化合物のアルコキシ基やハロゲン基が急激に加水分解す
るので、30〜60℃が好ましい。また、反応時間は、
反応量によっても異なるが、上記一般構造式(II)で表
されるシラン化合物を30分〜2時間かけて滴下し、そ
の後1〜6時間攪拌を続けるのが好ましい。
【0037】加水分解反応の終了時点では、反応溶液が
酸性または塩基性のため一般構造式(I)で表される有
機シラン化合物や一般構造式 (III)で表されるシラン化
合物は解離しているので、反応溶液が酸性側の場合は水
酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液などのア
ルカリ水溶液を添加し、反応溶液が塩基性側の場合は希
塩酸や希硫酸などの酸水溶液を添加し攪拌して溶液を中
和する。この中和によって縮重合が進み目的とするシラ
ン化合物共重合組成物が得られるが、中和後の攪拌は2
〜10時間程度が好ましい。
【0038】上記の縮重合によって得られるシラン化合
物共重合組成物は、次の組成式 (R9 10SiO)h(R11SiO3/2 )j(Si
2 )k(R121/2 )s 〔式中、R9 〜R11は水素原子、ケイ素原子に直接炭素
原子が結合する有機基であり、R9 〜R11のうち少なく
とも1つは結合手A(結合手Aはメチレン基、プロピレ
ン基、−(CH2 3 OCH2 CH(OH)CH2 −、
−(CH2 3 S−、−(CH2 3 NH−、−(CH
2 3 OCOCH2 CH2 −などの基を示す)を介して
親水性物質を結合するシラン化合物からシリル官能基部
分を除いた残基で、残りは炭素数1〜18のアルキル
基、フェニル基または結合手C(結合手Cは結合手Aに
同じ)を介してシリル官能基に結合し得る化合物のシリ
ル官能基部分を除いた残基を表し、それぞれ異なってい
てもよく、また同じでもよい。s個のR12は水素原子、
炭素数1〜3のアルキル基から選ばれる少なくとも1つ
の基を表し、下付文字h、j、k、sはそれぞれ0以上
の整数で、h+j≧2を満たす数で、j+sは偶数であ
る〕で表されるが、反応時のシラン化合物の量や種類を
変化させることにより、種々の特性を有するシラン化合
物共重合組成物を得ることができる。
【0039】たとえば、反応時に一般構造式(I)で表
される有機シラン化合物1モルに対して一般構造式(I
I)で表されるシラン化合物としてメチルジエトキシシ
ランを1モル以上縮重合させると(多く縮重合させれば
させるほど)、得られる共重合組成物はシリコーンの性
質が強くなり、また、一般構造式(II)で表されるシラ
ン化合物として3−(トリメトキシシリル)プロピルポ
リオキシエチレンエーテルなどの親水基を有する化合物
を用い、これを一般構造式(I)で表される有機シラン
化合物と縮重合させると、得られる共重合組成物は親水
性が増すとともに化粧品に配合した時に保湿性を向上さ
せる。さらに、一般構造式(II)で表されるシラン化合
物として第4級アンモニウム塩が結合したジメチルオク
タデシル−(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモ
ニウムクロライドを用い、これを一般構造式(I)で表
される有機シラン化合物と縮重合させると、一般構造式
(I)で表される有機シラン化合物に基づく優れた特性
の上にたとえば毛髪への収着性が顕著に向上するなど高
級アルキル第4級アンモニウム塩の特性が付加される。
【0040】前記の中和反応終了後、反応液はpHを調
整した後、液体のままあるいは粉末化して化粧品や繊維
処理剤などへの配合剤として使用に供され、また、必要
に応じて、イオン交換樹脂、透析膜、電気透析、ゲル濾
過、限外濾過などによって精製した後、液体のままある
いは粉末化して使用に供される。
【0041】
【発明の効果】本発明のシラン化合物共重合組成物は、
一般構造式(I)で表される親水基を有するシラン化合
物に基づく優れた特性と一般構造式 (III)で表されるシ
ラン化合物に基づいて付加された優れた特性を有してい
る。たとえば、一般構造式(I)で表される親水基を有
するシラン化合物としてシリル化ペプチドを用いた時に
は、該シリル化ペプチドに基づき、本発明のシラン化合
物共重合組成物は、シリコーン化合物に基づく優れた特
性とポリペプチドに基づく優れた特性を併有し、これを
毛髪化粧品や皮膚化粧品に配合するときは、毛髪に艶や
潤いを付与し、毛髪の櫛通り性を改善し、かつ毛髪の枝
分かれを防止し、皮膚に艶や潤いを付与し、かつ皮膚を
なめらかにし、なかでも、シャンプーなどの洗浄剤に配
合したときには、泡を軟らかい感触にし、使用後の毛髪
や皮膚をなめらかにするなどの特性を有し、かつ一般構
造式 (III)で表されるシラン化合物の付加官能基に基づ
いて、たとえば、保湿性の向上、毛髪への収着性の向
上、撥水性の向上、紫外線吸収能、殺菌性、抗菌性、造
膜性、増粘性などが付与されるようになる。
【0042】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに
限定されるものではない。なお、実施例に先立ち、実施
例で使用するゲル濾過分析の条件、赤外線吸収スペクト
ル分析の測定条件について記す。また、以下の実施例な
どにおいて溶液や分散液の濃度を示す%は重量%であ
る。
【0043】〔ゲル濾過分析〕ゲル濾過分析は下記の条
件で行った。なお、分析結果は図に表示するが、得られ
た共重合組成物の結果を実線で、原料のシリル化ペプチ
ドの結果を破線で示す。
【0044】 分析カラム:東ソー(株)製 TSKgel G3000PW(7.5mmI D×30cm) 溶離液 :0.1%トリフルオロ酢酸+45%アセトニトリル 溶出速度 :0.3ml/min 検出器 :UV検出器、220nm 標準試料 :牛血清アルブミン(MW66,000) カルボニック アンヒドラーゼ(MW29,000) チトクロームC (MW12,400) アプロチニン (MW 6,500) インシュリン (MW 5,700) α−MSH(メラノサイト刺激ホルモン)(MW 1,665) ブラジキニン (MW 1,060)
【0045】〔赤外線吸収スペクトル分析〕赤外線吸収
スペクトルの測定には、(株)島津製作所製FT−IR
8200PC(以下、FT−IRという)を用い、試料
が液体の場合は液体用セルを用い、試料を凍結乾燥など
により粉末化した場合はKBr錠剤法によって測定し
た。
【0046】実施例1 一般構造式(V)において、R4 =CH3 、R5 および
6 =OHで、結合手Aが−(CH2 3 OCH2 CH
(OH)CH2 −で、mの平均値=1.1、nの平均値
=14.9、m+nの平均値=16のシリル化加水分解
コラーゲンの30%水溶液100g(数平均分子量17
50、0.017モル)を500mlのビーカーに入
れ、希塩酸を用いてpH3に調整した。この溶液を湯浴
上で40℃で攪拌しながらジメチルジエトキシシラン1
5.3g(0.086モル、シリル化加水分解コラーゲ
ンに対して5当量)を1時間かけて滴下し、滴下終了後
さらに40℃で5時間攪拌を続けた。つぎに、水酸化ナ
トリウム水溶液でpHを7に調整し、40℃で4時間攪
拌を続けて縮重合させた。攪拌終了後、反応液を濾過に
より不溶物を除去し、濃度を調整してシラン化合物共重
合組成物の一種であるシリル化加水分解コラーゲン−シ
ラン化合物共重合組成物の30%水溶液を129g得
た。
【0047】得られた共重合組成物および原料のシリル
化加水分解コラーゲンのゲル濾過分析の結果を図1に示
すが、図1から明らかなように、得られた共重合組成物
では、原料のシリル化加水分解コラーゲンのゲル濾過分
子量約3600のピークはほとんど消失し、ゲル濾過分
子量約13000付近に大きなピークが認められ、シリ
ル化加水分解コラーゲンとシラン化合物が共重合してい
ることが確認された。
【0048】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解コラーゲンの一部をそれぞれ
FT−IRで分析して比較したところ、共重合組成物で
は1250cm-1付近のSi−CH3 に起因すると思わ
れるピークが増強され、また、Si−Oに起因すると考
えられる1100cm-1付近のピークが検出され、共重
合組成物がSi−O−Si結合を有していることが確認
された。
【0049】実施例2 一般構造式(V)において、R4 =CH3 、R5 および
6 =OHで、結合手Aが−(CH2 3 −で、mの平
均値=1、nの平均値=6、m+nの平均値=7のシリ
ル化加水分解ケラチンの25%水溶液100g(数平均
分子量800、0.03モル)とメチルジエトキシシラ
ン8g(0.06モル、シリル化加水分解ケラチンに対
して2当量)を用いたほかは、実施例1と同様にしてシ
ラン化合物共重合組成物の一種であるシリル化加水分解
ケラチン−シラン化合物共重合組成物の20%水溶液を
88g得た。
【0050】上記のようにして得られた共重合組成物お
よびその原料であるシリル化加水分解ケラチンの一部を
ゲル濾過分析したところ、図2に示すようなパターンを
与え、原料として用いたシリル化加水分解ケラチンのゲ
ル濾過分子量で約880のピークが減少し、ゲル濾過分
子量約2500付近にピークが検出され、共重合物が生
成していることが確認された。
【0051】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解ケラチンの一部をそれぞれF
T−IRで分析したところ、実施例1と同様に、125
0cm-1付近のピークが増強され、また1100cm-1
付近にピークが検出されることから、共重合組成物がS
i−O−Si結合を有していることが確認された。
【0052】実施例3 一般構造式(V)において、R4 =CH3 、R5 および
6 =OHで、結合手Aが−(CH2 3 OCH2 CH
(OH)CH2 −で、mの平均値=1、nの平均値=
7、m+nの平均値=8のシリル化加水分解小麦タンパ
クの30%水溶液100g(数平均分子量970、0.
03モル)を300mlのビーカーに入れ、水酸化ナト
リウム水溶液を加えてpHを10.5に調整した。この
溶液を55℃で攪拌しながら、メチルトリエトキシシラ
ン7.2g(0.04モル、シリル化加水分解小麦タン
パクに対して1.3当量)を1.5時間かけて滴下し、
滴下終了後4.5時間攪拌を続けた。つぎに、この溶液
を希塩酸を用いてpH6.5に調整し、55℃で5時間
攪拌を続けて重合させた。攪拌終了後、反応液を濾過に
より不溶物を除去し、濃度を調整してシラン化合物共重
合組成物の一種であるシリル化加水分解小麦タンパク−
シラン化合物共重合組成物の30%水溶液を97g得
た。
【0053】上記のようにして得られた共重合組成物お
よびその原料であるシリル化加水分解小麦タンパクの一
部をゲル濾過分析したところ、図3に示すようなパター
ンを与え、原料として用いたシリル化加水分解小麦タン
パクのゲル濾過分子量で約1000のピークが減少し、
ゲル濾過分子量約15000の位置に大きなピークが検
出され、共重合物が生成していることが確認された。
【0054】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解小麦タンパクの一部をそれぞ
れFT−IRで分析したところ、実施例1と同様に、1
250cm-1付近のピークが増強され、また1100c
-1付近にピークが検出されることから、共重合組成物
がSi−O−Si結合を有していることが確認された。
【0055】実施例4 一般構造式(V)において、R4 、R5 およびR6 のす
べてが、OHで、結合手Aが−(CH2 3 OCH2
H(OH)CH2 −で、mの平均値=0.5、nの平均
値=5.5、m+nの平均値=6のシリル化加水分解大
豆タンパクの25%水溶液100g(数平均分子量74
6、0.034モル)を500mlのビーカーに入れ、
水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10.5に調整し
た。この溶液を55℃で攪拌しながら、メチルトリクロ
ロシラン10g(0.068モル、シリル化加水分解大
豆タンパクに対して2当量)を1.5時間かけて滴下し
た。この間、同時に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して
反応溶液のpHが10〜11になるように保った。滴下
終了後5時間攪拌を続けた後、この溶液を希塩酸を用い
てpH6.5に調整し、55℃で5時間攪拌を続けて縮
重合させた。攪拌終了後、この溶液を電気透析により脱
塩精製し、濃度を調整してシラン化合物共重合組成物の
一種であるシリル化加水分解大豆タンパク−シラン化合
物共重合組成物の20%水溶液を102g得た。
【0056】上記のようにして得られた共重合組成物お
よびその原料であるシリル化加水分解大豆タンパクの一
部をゲル濾過分析したところ、図4に示すようなパター
ンを与え、原料として用いたシリル化加水分解大豆タン
パクのゲル濾過分子量で約900のピークが減少し、ゲ
ル濾過分子量約3000付近に主ピークが検出され、重
合物が生成していることが確認された。
【0057】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解大豆タンパクの一部をそれぞ
れFT−IRで分析したところ、実施例1と同様に、1
250cm-1付近のピークが増強され、また1100c
-1付近にピークが検出されることから、共重合組成物
がSi−O−Si結合を有していることが確認された。
【0058】実施例5 一般構造式(V)において、R4 =CH3 、R5 および
6 =OHで、結合手Aが−(CH2 3 −で、mの平
均値=0.06、nの平均値=9.94、m+nの平均
値=10のシリル化加水分解シルクの20%水溶液15
0g(数平均分子量1250、0.024モル)を50
0mlのビーカーに入れ、希塩酸を用いてpH3に調整
した。この溶液を湯浴上で50℃で攪拌しながらメチル
ジエトキシシラン6.4g(0.048モル、シリル化
加水分解シルクに対して2当量)およびジメチルオクタ
デシル−〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕アン
モニウムクロライドの50%エタノール溶液を1.9g
(0.002モル、シリル化加水分解シルクに対して
0.08当量)との混合液を1.5時間かけて滴下し、
滴下終了後さらに50℃で5時間攪拌を続けた。つぎ
に、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、50
℃で6時間攪拌を続けて縮重合させた。攪拌終了後、2
0%エタノール水溶液に固形分濃度が10%になるよう
に濃度を調整してシラン化合物共重合組成物の一種であ
るシリル化加水分解シルク−シラン化合物共重合組成物
の10%溶液を193g得た。
【0059】上記のようにして得られた共重合組成物お
よびその原料のシリル化加水分解シルクの一部をゲル濾
過分析したところ、図5に示すパターンを与え、原料の
シリル化加水分解シルクのゲル濾過分子量約1600の
ピークはほとんど消失し、ゲル濾過分子量約15000
付近に大きなピークが認められ、シリル化加水分解シル
クとシラン化合物とが共重合していることが確認され
た。
【0060】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解シルクの一部をそれぞれFT
−IRで分析したところ、実施例1と同様に、1250
cm-1付近のピークが増強され、また1100cm-1
近にピークが検出されることから、共重合組成物がSi
−O−Si結合を有していることが確認された。
【0061】実施例6 一般構造式(V)において、R4 、R5 およびR6 のす
べてがOHで、結合手Aが−(CH2 3 OCH2 CH
(OH)CH2 −で、mの平均値=1、nの平均値=
4、m+nの平均値=5のシリル化加水分解酵母タンパ
クの20%水溶液100g(数平均分子量600、0.
033モル)を500mlのビーカーに入れ、水酸化ナ
トリウム水溶液を用いてpH10.5に調整した。この
溶液を湯浴上で50℃で攪拌しながら、メチルジエトキ
シシラン8.8g(0.066モル、シリル化加水分解
酵母タンパクに対して2当量)および3−(トリメトキ
シシリル)プロピルポリオキシエチレン(10)エーテ
ル2g(0.003モル、シリル化加水分解酵母タンパ
クに対して0.1当量)との混合液を1.5時間かけて
滴下し、滴下終了後さらに50℃で5時間攪拌を続け
た。つぎに、希塩酸でpHを6.5に調整し、50℃で
6時間攪拌を続けて重合させた。攪拌終了後、濾過によ
り不溶物を除去し、濃度を調整してシラン化合物共重合
組成物の一種であるシリル化加水分解酵母タンパク−シ
ラン化合物共重合組成物の20%水溶液を102g得
た。
【0062】上記のようにして得られた共重合組成物お
よびその原料のシリル化加水分解酵母タンパクの一部を
ゲル濾過分析したところ、図6に示すパターンを与え、
原料のシリル化加水分解酵母タンパクのゲル濾過分子量
で約800のピークが減少し、ゲル濾過分子量約300
0付近に大きなピークが認められ、シリル化加水分解酵
母タンパクとシラン化合物とが共重合していることが確
認された。
【0063】また、得られた共重合組成物およびその原
料であるシリル化加水分解酵母タンパクの一部をそれぞ
れFT−IRで分析したところ、実施例1と同様に、1
250cm-1付近のピークが増強され、また1100c
-1付近にピークが検出されることから、共重合組成物
がSi−O−Si結合を有していることが確認された。
【0064】〔共重合組成物で処理した毛髪表面のなめ
らかさの測定〕上記実施例1〜6で得られたシリル化ペ
プチド−シラン化合物共重合組成物で毛髪を処理し、毛
髪の表面のなめらかさを測定した。
【0065】毛髪の処理は、上記実施例1〜6で得られ
た共重合組成物およびそれぞれの原料のシリル化ペプチ
ドを10%水溶液になるように調製し、その中に長さ1
0cmで重さ1gの毛束を10分間浸漬し、毛束をヘア
ードライヤーで乾燥することによって行った。なお、比
較対照として、実施例1〜6で用いた原料であるシリル
化加水分解コラーゲン、シリル化加水分解ケラチン、シ
リル化加水分解小麦タンパク、シリル化加水分解大豆タ
ンパク、シリル化加水分解シルク、シリル化加水分解酵
母タンパクの10%水溶液で処理した毛髪の表面のなめ
らかさについても調べた。
【0066】毛髪の表面のなめらかさは、カトーテック
(株)製の摩擦感テスターKES−SEを用いて測定し
たが、この装置においては、なめらかさ(ざらつき)
は、試料の表面の一定距離を移動する摩擦子が感じる摩
擦係数の平均偏差で表され、単位は無次元であり、その
値が小さいほど「なめらかである」ことを示している。
【0067】各試料の表面を摩擦子が2cm移動したと
きの摩擦係数の平均偏差値を表3に示す。なお、測定値
は各試料10回ずつの測定値の平均値である。
【0068】
【表3】
【0069】表3に示すように、実施例1〜6で得られ
た共重合組成物で表面処理した毛髪表面の摩擦係数の平
均偏差値は、いずれも未処理毛の摩擦係数の平均偏差値
より8〜15%小さく、それぞれの実施例で使用した原
料のシリル化ペプチドで処理した毛髪の摩擦係数の平均
偏差値と比べても、それぞれ7〜10%小さく、毛髪の
表面になめらかさが付与されているのが明らかであっ
た。
【0070】〔共重合組成物の毛髪への収着性試験〕上
記実施例1〜6で得られたシリル化ペプチド−シラン化
合物共重合組成物の毛髪への収着性を、Journal
of SCCJ Vol.21,No.2記載の「毛
髪の損傷度評価法(I)」中のカラム循環法に従って試
験した。
【0071】すなわち、直径7.5mm、長さ75mm
の液体クロマト用カラムに、平均長さ2mmに切断した
毛髪1.8gを充填し、その中に実施例1〜6で得られ
たシリル化ペプチド−シラン化合物共重合組成物の濃度
をそれぞれ2%に調整した試験液を流速2ml/min
で一定時間循環させた。
【0072】循環後の試験液中の試料濃度は試験液をゲ
ル濾過分析することによって求め、循環前後の試験液中
の試料濃度の変化より毛髪1g当たりの試料の収着量を
算出した。なお、毛髪への浸透による試料濃度の低下量
は、対照に平均分子量1000のポリオキシエチレング
リコールの2%水溶液を用いて上記と同じ条件下で試験
液を循環させ、ポリオキシエチレングリコール濃度の低
下量を毛髪への浸透によるものとして補正した。
【0073】また、比較対照として、各実施例で用いた
原料のシリル化ペプチドの2%水溶液を使用して毛髪へ
の収着性を調べ、循環時間が15分、30分、45分、
60分、90分の時の実施例1〜6で得られた共重合組
成物の毛髪への収着性を表4にそれぞれの原料の毛髪1
g当たりの収着量(mg)を100とした時の指数(た
だし、小数点以下は四捨五入による)で示す。
【0074】
【表4】
【0075】表4に示す結果から明らかなように、実施
例1〜6で得られたシリル化ペプチド−シラン化合物共
重合組成物は、毛髪への収着性を示す指数が100を超
えていて、それぞれの原料のシリル化ペプチドに比べ
て、毛髪への収着性が高くなっていた。特に実施例5の
シリル化加水分解シルク−シラン化合物共重合組成物の
毛髪への収着性が原料のシリル化加水分解シルクに比べ
て高くなったのは、シリル化加水分解シルクとの縮重合
に第4級アンモニウム塩が結合するシラン化合物(ジメ
チルオクタデシル−〔(3−トリメトキシシリル)プロ
ピル〕アンモニウムクロライド)を使用したので、その
第4級アンモニウムによって共重合組成物がカチオン化
され、毛髪への収着性が向上したためであると考えられ
る。
【0076】〔共重合組成物の吸湿力試験〕実施例6で
得られたシリル化加水分解酵母タンパク−シラン化合物
共重合組成物の吸湿性を調べた。
【0077】吸湿性試験は乾燥した粉砕羊毛を小型シャ
ーレに入れ、その粉砕羊毛に共重合組成物の成分が0.
3gになるように試料を含浸させ、定温乾燥器で恒量に
なるまで乾燥した。その後、相対湿度79.2%の恒湿
槽にシャーレを入れ、24時間ごとに重量を測定して、
羊毛1g当たりの吸湿量(g)を測定した。なお、比較
対照として、実施例6で原料として使用したシリル化加
水分解酵母タンパクの吸湿力についても調べた。保存か
ら1日、2日、3日および4日後のそれらの結果〔羊毛
1g当たりの吸湿量(g)〕を表5に示す。
【0078】
【表5】
【0079】表5に示す結果から明らかなように、実施
例6で得られたシリル化加水分解酵母タンパク−シラン
化合物共重合組成物は、その原料であるシリル化加水分
解酵母タンパクに比べて、約18%に吸湿力の増加が認
められた。このように、実施例6のシリル化加水分解酵
母タンパク−シラン化合物共重合組成物の吸湿力が原料
のシリル化加水分解酵母タンパクに比べて大きかったの
は、実施例6ではその縮重合に際してポリオキシエチレ
ン基を10モル有するシラン化合物〔3−(トリメトキ
シシリル)プロピルポリオキシエチレン(10)エーテ
ル〕を用いたので、そのポリオキシエチレン基の有する
吸湿力が共重合組成物の吸湿力の向上に寄与したものと
考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のシリル化加水分解コラーゲン−シラ
ン化合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解コ
ラーゲンのゲル濾過分析の結果を示す図である。
【図2】実施例2のシリル化加水分解ケラチン−シラン
化合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解ケラ
チンのゲル濾過分析の結果を示す図である。
【図3】実施例3のシリル化加水分解小麦タンパク−シ
ラン化合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解
小麦タンパクのゲル濾過分析の結果を示す図である。
【図4】実施例3のシリル化加水分解大豆タンパク−シ
ラン化合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解
大豆タンパクのゲル濾過分析の結果を示す図である。
【図5】実施例5のシリル化加水分解シルク−シラン化
合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解シルク
のゲル濾過分析の結果を示す図である。
【図6】実施例6のシリル化加水分解酵母タンパク−シ
ラン化合物共重合組成物とその原料のシリル化加水分解
酵母タンパクのゲル濾過分析の結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 照美 大阪府東大阪市布市町1丁目2番14号 株 式会社成和化成内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般構造式(I) R1 (3−m)Si(OH)mA−B (I) 〔式中、mは2または3で、(3−m)個のR1 はアル
    コキシ基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
    表し、Aは結合手でメチレン基、プロピレン基、−(C
    2 3 OCH2 CH(OH)CH2 −、−(CH2
    3 S−、−(CH2 3 NH−および−(CH2 3
    COCH2 CH2 −よりなる群から選ばれる少なくとも
    1種の基を表し、Bは親水性の有機基を表す〕で表され
    る親水基を有する有機シラン化合物の1種以上と、下記
    の一般構造式(II) R2 nSiX(4−n) (II) 〔式中、nは0から2の整数で、R2 は炭素原子がケイ
    素原子に直接結合する有機基であり、n個のR2 は同じ
    でもよく、異なっていてもよい。(4−n)個のXは水
    酸基、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシ基および
    アミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基で
    ある〕で表されるシラン化合物を加水分解して得られる
    下記の一般構造式 (III) R2 nSi(OH)pY(4−p−n) (III) 〔式中、nは0から2の整数で、pは2から4の整数、
    n+p≦4で、R2 は炭素原子がケイ素原子に直接結合
    する有機基であり、n個のR2 は同じでもよく、異なっ
    ていてもよい。(4−p−n)個のYはアルコキシ基、
    水素およびシロキシ基よりなる群から選ばれる少なくと
    も1種の基である〕で表されるシラン化合物の1種以上
    とを縮重合させて得られたことを特徴とするシラン化合
    物共重合組成物。
  2. 【請求項2】 一般構造式(I)におけるBが数平均分
    子量100〜50000のポリペプチドであることを特
    徴とする請求項1記載のシラン化合物共重合組成物。
  3. 【請求項3】 次の一般構造式(I) R1 (3−m)Si(OH)mA−B (I) 〔式中、mは2または3で、(3−m)個のR1 はアル
    コキシ基、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
    表し、Aは結合手でメチレン基、プロピレン基、−(C
    2 3 OCH2 CH(OH)CH2 −、−(CH2
    3 S−、−(CH2 3 NH−および−(CH2 3
    COCH2 CH2 −よりなる群から選ばれる少なくとも
    1種の基を表し、Bは親水性の有機基を表す〕で表され
    親水基を有する有機シラン化合物の1種以上と、下記の
    一般構造式(II) R2 nSiX(4−n) (II) 〔式中、nは0から2の整数で、R2 は炭素原子がケイ
    素原子に直接結合する有機基であり、n個のR2 は同じ
    でもよく、異なっていてもよい。(4−n)個のXは水
    酸基、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシ基および
    アミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基で
    ある〕で表されるシラン化合物を加水分解して得られる
    下記の一般構造式 (III) R2 nSi(OH)pY(4−p−n) (III) 〔式中、nは0から2の整数で、pは2から4の整数、
    n+p≦4で、R2 は炭素原子がケイ素原子に直接結合
    する有機基であり、n個のR2 は同じでもよく、異なっ
    ていてもよい。(4−p−n)個のYはアルコキシ基、
    水素およびシロキシ基よりなる群から選ばれる少なくと
    も1種の基である〕で表されるシラン化合物の1種以上
    とを水溶液中で縮重合させることを特徴とするシラン化
    合物共重合組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般構造式(I)におけるBが数平均分
    子量100〜50000のポリペプチドであることを特
    徴とする請求項3記載のシラン化合物共重合組成物の製
    造方法。
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