JPH1128602A - ピストンリング加工装置 - Google Patents

ピストンリング加工装置

Info

Publication number
JPH1128602A
JPH1128602A JP18363897A JP18363897A JPH1128602A JP H1128602 A JPH1128602 A JP H1128602A JP 18363897 A JP18363897 A JP 18363897A JP 18363897 A JP18363897 A JP 18363897A JP H1128602 A JPH1128602 A JP H1128602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
work
machining
outer peripheral
slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18363897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3885907B2 (ja
Inventor
Masahiro Shoji
雅広 小路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOMATSU KOKI KK
Original Assignee
KOMATSU KOKI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOMATSU KOKI KK filed Critical KOMATSU KOKI KK
Priority to JP18363897A priority Critical patent/JP3885907B2/ja
Publication of JPH1128602A publication Critical patent/JPH1128602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885907B2 publication Critical patent/JP3885907B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加速度の急激な変化により発生する振動によ
り加工精度が低下する。 【解決手段】 内外周面が非円形曲線で形成されたワー
ク16の内外周面を加工する加工装置において、Z軸駆
動手段3により上下方向(Z軸方向)へ移動自在なZ軸
スライド2と、上記Z軸スライド2に設けられ、かつ軸
心をほぼ垂直したワーク16を上下方向から回転自在に
クランプするワーク支持手段10,11と、上記ワーク
支持手段10,11を介してワーク16を回転させるC
軸駆動手段18と、ワーク16の軸心と直交するX軸方
向に移動自在に設けられ、かつワーク16の外周面を加
工する外周加工手段24と、上記Z軸スライド2のZ軸
方向の移動を拘束しないようにZ軸スライド2と上記外
周加工手段24の間を連結する連結手段30とより構成
したもので、Z軸スライド3で発生する振動と、外周加
工手段24で発生する振動の波形がほぼ同一となるた
め、加工精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はピストンリングの
外周面を高精度で加工できるピストンリング加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来エンジンなどに使用するピストンリ
ングは、ほぼハート形に形成された多数の非円形リング
を積層した状態で、内外周面を所定形状に加工した後
に、外周部の2個所を軸線方向に切割りして径を縮小さ
せ、切割り部を密着させた場合に、外周面が真円となる
ピストンリングを製作する方法が一般に採用されてお
り、非円形リングの内外周面を加工する装置が例えば特
開昭54−21691号公報や、特公平6−75814
号公報などで提案されている。
【0003】上記特開昭54−21691号公報に記載
の加工装置は、積層されたピストンリング集合体が取付
けられた工作軸と、ピストンリングの非円形曲線の度合
に応じて径方向に変位し得る工具支持手段と、コンピュ
ータにより制御され、かつその作動方向に前後して設置
された少なくとも2以上の電気機械的ステップ駆動手段
とを有していることを特徴とするもので、工作軸を介し
てピストンリング集合体を回転させながら、コンピュー
タによりステップ駆動手段を制御することにより、自由
曲線により形成された非円形曲線を有するワークの内外
周面を同時に精度よく加工できるように構成されてい
る。
【0004】一方特公平6−75814号公報に記載の
数値制御旋盤は、リニアモータによりワークの接離方向
に進退自在なキャリッジに、ワークを切削するための切
削工具が取付けられており、上記リニアモータをコンピ
ュータにより数値制御することにより、ピストンのよう
なワークのスカート外周を切削加工するようにしたもの
で、キャリッジの往復動を支承するガイド部に複数組の
回転部材と、偏倚装置を設けて、ワークを切削加工して
いる間に工具に生じる反力を回転部材と偏倚装置に支持
するようにしたので、ガタツキやブレが全くない状態で
キャリッジを往復動させることができることから、精度
の高い切削加工が可能になるなどの効果を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の加工
方法では、次のような不具合がある。すなわちピストン
リングに加工する非円形の素材aは、外周面の2個所を
軸線方向に切割りして径を縮小させ、切割り部を互いに
密着させたときに外周面が心円となるように、図1の
(イ)に示すような形状となっており、このようなワー
クaの内外周面を従来の方法で旋削加工する場合、回転
するワークaの各回転角度毎に工具cの刃先dを図1の
(ロ)に示すストロークでX軸及びU軸方向へ移動させ
ている。
【0006】このため、工具cの刃先dが凹部bの開始
点eに達すると、いままで刃先dの送り速度がほぼ
「0」から、凹部bに追従すべく回転中心O方向へ図1
の(ハ)に示すように急激に移動させるが、このとき工
具cの取付けられた工具支持手段に図1の(ニ)に示す
ように大きな加速度が発生する。その後工具cの刃先d
が凹部bの最低部(回転角0°)へ達した後、凹部bの
終了点fに達するまでは、工具cの刃先dを回転中心O
より離間する方向へ図1の(ハ)に示すように急激に移
動させるが、このときも工具cの取付けられた工具支持
手段に大きな加速度が発生する。
【0007】そしてこの加速度の変化により各工具cを
支持する工具支持手段に図2の曲線Aで示すような振動
が発生し、またワークaを支持するワーク支持手段に
は、図2の曲線Bに示すような振動が発生するが、工具
cを支持する工具支持手段とワークaを支持するワーク
支持手段の振動波形(振幅量及び振動数)が異なるた
め、波形の差分(図2の(イ)の斜線で示す部分)がワ
ークaの加工精度に影響して、加工面が図2の(ロ)に
示すようになり、精度の高い加工ができないなどの不具
合があった。
【0008】この発明はかかる不具合を解決するために
なされたもので、ワークの支持手段と工具の支持手段の
振動波形がほぼ同一になるような構造を採用することに
より、精度の高い加工を可能にしたピストンリング加工
装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、内外周面が非円形曲線で形成さ
れたワークの内外周面を加工する加工装置において、Z
軸駆動手段により上下方向(Z軸方向)へ移動自在なZ
軸スライドと、上記Z軸スライドに設けられ、かつ軸心
をほぼ垂直したワークを上下方向から回転自在にクラン
プするワーク支持手段と、上記ワーク支持手段を介して
ワークを回転させるC軸駆動手段と、ワークの軸心と直
交するX軸方向に移動自在に設けられ、かつワークの外
周面を加工する外周加工手段と、上記Z軸スライドのZ
軸方向の移動を拘束しないようにZ軸スライドと上記外
周加工手段の間を連結する連結手段と構成したものであ
る。
【0010】上記構成により、加速度が急激に変化し
て、ワークを支持するZ軸スライド側と、工具の取付け
られた外周加工手段に振動が発生しても、Z軸スライド
と外周加工手段の間が連結手段により連結されているた
め、Z軸スライドの振動波形と、外周加工手段の振動波
形がほぼ同じとなって変位差が微量となるため、ワーク
外周面の加工精度を向上させることができる。
【0011】上記目的を達成するため請求項2記載の発
明は、連結手段をZ軸と平行するように設けられ、かつ
両端がZ軸スライドに固定されたガイド杆と、上記ガイ
ド杆に摺動自在に嵌挿され、かつ外周加工手段のX軸ブ
ラケットに固着されたガイドブラケットとより構成した
ものである。
【0012】上記構成により、Z軸スライドの移動を拘
束せずにZ軸スライドと外周加工手段のX軸ブラケット
の間を連結して、Z軸スライドに発生する振動波形と、
外周加工手段に発生する波形をほぼ同一とすることがで
きる。
【0013】上記目的を達成するため請求項3記載の発
明は、連結手段を、Z軸スライドと外周加工手段のX軸
ブラケットの間に設けられたリニアガイドレールより構
成したものである。
【0014】上記構成により、既製のリニアガイドレー
ルで連結手段を構成できるため、容易かつ安価に実施す
ることができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図3以下
に示す図面を参照して詳述する。これら図において1は
加工装置本体で、ベッド1a上にコラム1bが設置され
ており、コラム1bの前側にZ軸駆動手段3により上下
動方向(Z軸方向)へ移動自在なZ軸スライド2が設け
られている。上記Z軸スライド2は、コラム1bの前面
にZ軸方向に布設されたボール式リニアガイドよりなる
ガイドレール1cに支承されていて、コラム1bの上部
に設置されたサーボモータよりなるZ軸モータ4により
上下動されるようになっている。
【0016】すなわち上記Z軸モータ4の回転軸4aに
は、図6に示すようにボールねじよりなるねじ軸5が接
続されていて、このねじ軸5にZ軸スライド2に固着さ
れたナット部材5aが螺合されており、Z軸モータ4に
よりねじ軸5と正逆回転させることにより、ガイドレー
ル1cに沿ってZ軸スライド2が上下動できるようにな
っていると共に、Z軸スライド2の上部にワイヤロープ
などの索条6の一端が結着されている。索条6の中間部
は、コラム1bの上記に回転自在に支承されたプーリ7
を迂回されていると共に、索条6の他端側には、コラム
1bの後側に設けられたカウンタウエイト8が吊り下げ
られていて、小容量のZ軸モータ4により上記Z軸スラ
イド2が上下動できるようになっている。
【0018】また上記Z軸スライド2には、上下方向に
離間して、上部ワーク支持手段10と、下部ワーク支持
手段11が設けられている。上部ワーク支持手段10
は、図7に示すように、Z軸スライド2の上部に設けら
れた油圧シリンダ12の下方に設けられていて、油圧シ
リンダ12の上部に収容されたピストン12aの下方
に、上部スピンドル10aを有している。
【0019】上記上部スピンドル10aは円筒状をなし
ていて、複数の軸受け13を介して油圧シリンダ12の
下部に上下動及び回転自在に支承されていると共に、上
部スピンドル10aの外周部に嵌合されたリング10b
の上面に、上記ピストン12aの下面側がスラスト軸受
け14を介して当接されていて、油圧シリンダ12の油
圧室12bへ油圧を供給することにより、ピストン12
aを介して上部スピンドル10aを下方へ加圧できるよ
うになっている。上記油圧シリンダ12の中心部には、
上端が油圧シリンダ12の上面に固着された固定軸10
cが設けられている。この固定軸10cの下端側はピス
トン12aを貫通して上部スピンドル10aの中心部に
達しており、下端部に設けられたばね座10d上には、
軸受け14を介して上部スピンドル10aを上方へ付勢
する圧縮ばね10eが複数設けられている。
【0020】また上部スピンドル10aの下部には、下
部ワーク支持手段11に設けられた下部クランプヘッド
11fの間でワーク16をクランプする上部クランプヘ
ッド10fが設けられていると共に、上部スピンドル1
0aの外周部には、C軸駆動手段18を構成するギヤ列
18aの従動ギヤ18bがキー止めされている。上記C
軸駆動手段18は、図6に示すようにコラム1bの上部
にサーボモータよりなるC軸モータ19を有して、この
C軸モータ19は減速機20の入力軸20aに接続され
ている。上記入力軸20aには、加工時ワーク16に回
転ムラが発生しないよう回転を安定させるフライホィー
ル20bが取付けられていると共に、減速機20の出力
軸20cは、スプライン軸よりなる駆動軸18cの上端
にスプライン係合されていて、上記C軸モータ19によ
り減速機20を介して駆動軸18cが正逆回転できるよ
うになっている。
【0021】上記駆動軸18cはワーク16の軸心と平
行するよう上下方向に回転自在に支承されていて、中間
部と下端部に上部ワーク支持手段10及び下部ワーク支
持手段11にそれぞれ設けられたギヤ列18aの駆動ギ
ヤ18dがスプライン係合されている。これら駆動ギヤ
18dは中間ギヤ18eを介して上部スピンドル10a
の外周部及び下部スピンドル11aの外周部に設けられ
た従動ギヤ18bに噛合されていて、C軸モータ19に
より駆動軸18c及びギヤ列18aを介して上部スピン
ドル10a及び下部スピンドル11aを同方向へ同期回
転できるようになっている。
【0022】上記下部スピンドル11aも、上部スピン
ドル10aと同様に円筒状に形成されていて、軸受け2
1を介してZ軸スライド2側に回転自在に支承されてい
ると共に、Z軸スライド2と、下部スピンドル11aの
外周部にキー止めされた従動ギヤ18bの間にスラスト
軸受け22が介在されている。そして上記下部スピンド
ル11aの上部に、上部スピンドル10aに取付けられ
た上部クランプヘッド10fの間でワーク16をクラン
プする下部クランプヘッド11fが設けられている。
【0023】なお、C軸モータ19により上部スピンド
ル10a及び下部スピンドル11aを同期させて回転駆
動する際、駆動軸18cのスプラインやギヤ列18aの
バックラッシュにより、上下スピンドル10a,11a
に回転ムラが発生して位相ずれが生じる。これを防止す
るため、ワーク16の加工時には、上下ギヤ列のバック
ラッシュを除去した状態でロックタイトなどのロック手
段(図示せず)で下部スピンドル11aのプレート11
gが固定できるようになっている。
【0024】一方上記コラム1bのほぼ中間部には、ワ
ーク16の外周面を加工する外周加工手段24が、そし
てベッド1a上には、ワーク16の内周面を外周面と同
時に加工する内周面加工手段25が設置されている。外
周加工手段24は図8に示すように、コラム1bの垂直
面に固着具24fにより固着されたX軸ブラケット24
eに筒状のガイド部材24aが水平に固着されている。
上記ガイド部材24a内にボールスプライン24bを介
して工具支持部材24cがX軸方向に移動自在に支承さ
れている。
【0025】上記工具支持部材24cのワーク16側端
部には、ワーク16の外周面を切削加工する工具26が
工具取付け部材24dを介して着脱自在に取付けられて
いると共に、工具支持部材24cの反対側の端部には、
ナット部材27aが固着されていて、このナット部材2
7aにボールねじよりなるねじ軸27の一端側が螺挿さ
れている。上記ねじ軸27の他端側は、ブラケット28
を介してコラム1bに取付けられたサーボモータよりな
るX軸モータ29に接続されていて、このX軸モータ2
9によりねじ軸27を正逆回転されることにより、工具
26をワーク16の接離方向へ移動できるようになって
いる。
【0026】そして上記X軸ブラケット24eと上記Z
軸スライド2の間に、外周加工手段24側の振動と、Z
軸スライド2側の振動を互に拘束することにより、外周
加工手段24側の振動波形と、Z軸スライド2側の振動
波形をほぼ同じにする連結手段30が設置されている。
【0027】上記連結手段30は、図8及び図9に示す
ように、X軸ブラケット24eの先端側に固着されたガ
イドブラケット30aを有していて、このガイドブラケ
ット30aに形成されたガイド孔30b内にガイド杆3
0cが上下方向に摺動自在に嵌挿されている。上記ガイ
ド杆30cの上下端は、Z軸スライド2に固着具30d
を介して固着された固定ブラケット30eに強固に固着
されていると共に、上記ガイド杆30cは2面が切除さ
れていて、Z軸スライド2をガイドするガイドレール1
c及びガイド杆30cが熱変位しても、Z軸スライド2
の上下動が阻害されないようになっている。
【0028】なお図9中30fはガイド杆30cに切粉
などが付着しないようカバーする蛇腹状のブーツを示
す。
【0029】一方ワーク16の内周面を加工する内周加
工手段25は、図10ないし図12に示すように、ベッ
ド1a上に上記X軸と平行するU軸方向に布設されたロ
ーラ式リニアガイドよりなるガイドレール31上に支承
されたU軸スライド25aを有している。上記U軸スラ
イド25aの上部は切粉が排出されやすいように屋根形
のカバー25cにより覆われていると共に、U軸スライ
ド25aの下部とベッド1aの上面間には、U軸スライ
ド25aをU軸方向へ駆動するリニアサーボモータより
なるU軸モータ32が設置されている。
【0030】上記U軸スライド25aの先端側は下部ス
ピンドル11aの下方に達していて、先端部にほぼ垂直
に設けられたボーリングバー25bの下端が固着されて
いる。上記ボーリングバー25bの上端側は、下部スピ
ンドル11a内を通ってワーク16内に達しており、上
端部にワーク16の内周を切削する工具33が着脱自在
に取付けられている。
【0031】なお図11中34はU軸スライド25aの
原点位置を検出するU軸原点検出手段、35はU軸スラ
イド25aの位置を検出するリニアスケールなどのスラ
イド位置検出手段で、これら検出手段34,35により
検出された信号はZ軸モータ4、C軸モータ19、X軸
モータ29、U軸モータ32などをNC制御するNC装
置(図示せず)へ入力されるようになっている。
【0032】次に上記構成された加工装置によりピスト
ンリングのようなワーク16を加工する作用を説明す
る。ピストンリングのようなワーク16は図1の(イ)
に示すように、外周と内周の非円形曲線の形状が異なる
ため、外周加工手段24、内周加工手段25を別個にN
C制御する必要がある。
【0033】またワーク16をC軸モータ19により回
転させて、ワーク16の内外周を同時に加工するため、
C軸モータ10の回転に同期させてX軸モータ29、U
軸モータ32、Z軸モータ4をNC制御する必要があ
り、通常の加工サイクルでは、移動データの処理に時間
がかかって加工が困難である。そこでこの実施の形態で
は、NC機能の高速サイクル加工かDNC運転を選択し
て加工を行う。
【0034】またNC機能の高速サイクル加工で加工を
行う場合、基本処理時間当りの移動量に換算したデータ
とそのサイクルの繰返し回数等をNCの高速加工データ
領域やヘッダ部に登録して、加工メインプログラムによ
り高速サイクル加工を行うようにする。加工に当っては
複数のピストンリングを位相を揃えて積層することによ
り円筒状のワーク16を形成し、図示しないハンドキャ
リヤ治具により上下方向よりクランプして、その状態を
保持したまま加工装置本体1へ搬入し、上部スピンドル
10a及び下部スピンドル11aのクランプヘッド10
f,11fの間にセットする。
【0035】そしてこの状態で油圧シリンダ12の油圧
室12bに油圧を供給して、ピストン12aとともに上
部スピンドル10aを下降させ、上部スピンドル10a
のクランプヘッド10fと、下部スピンドル11aのク
ランプヘッド11fの間で、ワーク16の中心線が上下
スピンドル10a,11aの中心と一致するようにクラ
ンプする。
【0036】次にこの状態でワーク16の位相割出しを
したら、C軸モータ19によりC軸駆動手段18を介し
て上下スピンドル10a,11aを同期回転させて、ワ
ーク16を例えば300rpmで回転させると共に、外
周加工手段24に設けた工具26をワーク16の例えば
下端側よりワーク16の外周面を切削加工し、同時に内
周加工手段25の工具33によりワーク16の内周面を
下端側より切削加工する。
【0037】またワーク16の内外周面は、異なる自由
曲線により形成されているため、C軸の回転に同期させ
てX軸モータ29及びU軸モータ32を別個にNC制御
してワーク16の内外周面を加工すると共に、加工の進
行とともにZ軸モータ4によりZ軸スライド2を下降さ
せて、ワーク16の全長に亘って内外周を切削加工す
る。
【0038】一方ワーク16は外周部に凹部を有する非
円形状となっていて、凹部の最低部で速度が0であった
工具26を支持する工具支持部材24cは、凹部の最高
部へ達するまでの間、急激にX軸方向へ移動されるが、
このとき大きな加速度が発生して、ワーク16を支持す
るZ軸スライド2側及び工具26を支持する外周加工手
段24のX軸ブラケット24eに振動が発生する。
【0039】しかしZ軸スライド2とX軸ブラケット2
4eの間は、Z軸スライド2の上下動を拘束しない連結
手段30により互に連結されているため、Z軸スライド
2で発生する振動波形(図13の(イ)の曲線A)と、
X軸ブラケット24eで発生する振動波形(図13の
(イ)の曲線B)がほぼ同一となり、両振動波形の変位
差が微量となる。その結果ワーク16外周面の加工精度
は図13の(ロ)に示すようになり、特に凹部の最低部
よりほぼ半周するまでの間における加工精度が従来の図
2の(ロ)に示すものに比べて大幅に改善されるように
なる。
【0040】なお上記実施の形態では、連結手段30
を、Z軸スライド2側に両端が固着されたガイド杆30
cと、X軸ブラケット24e側に固着されたガイドブラ
ケット30aより構成したが、リニアガイドレールによ
り構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)素材の外周を加工している状態の説明図
である。 (ロ)工具の移動を示すストローク線図である。 (ハ)加工速度を示す線図ある。 (ニ)加工時工具支持手段に発生する加速度を示す線図
ある。
【図2】(イ)従来のピストンリング加工機に発生する
振動の波形図である。 (ロ)従来のピストンリング加工機で加工されたワーク
の加工面を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置の正面図である。
【図4】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置の側面図である。
【図5】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置の要部の拡大図である。
【図6】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置のC軸及びZ軸駆動手段の断面図である。
【図7】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置のワーク支持手段の断面図である。
【図8】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置の外周加工手段の横断面図である。
【図9】この発明の実施の形態になるピストンリング加
工装置の外周加工手段の正面図である。
【図10】この発明の実施の形態になる加工装置の内周
加工手段の平面図である。
【図11】この発明の実施の形態になる加工装置の内周
加工手段の側面図である。
【図12】図11のD方向からの矢視図である。
【図13】(イ)この発明の実施の形態になるピストン
リング加工機に発生する振動の波形図である。(ロ)こ
の発明の実施の形態になるピストンリング加工機で加工
されたワークの加工面を示す説明図である。
【符号の説明】
1…加工装置本体 1a…ベッド 1b…コラム 1c…ガイドレール 2…Z軸スライド 3…Z軸駆動手段 4…Z軸モータ 4a…回転軸 5…ねじ軸 5a…ナット部材 6…索条 7…プーリ 8…カウンタウエイト 10…上部ワーク 10a…上部スピンドル 10b…リング 10c…固定軸 10d…ばね座 10e…圧縮ばね 10f…上部クランプヘッド 11…下部ワーク支持手段 11a…下部スピンドル 11f…下部クランプヘッド 11g…プレート 12…油圧シリンダ 12a…ピストン 13…軸受け 14…スラスト軸受け 16…ワーク 18…C軸駆動手段 18a…ギヤ列 18b…従動ギヤ 18c…駆動軸 18d…駆動ギヤ 18e…中間ギヤ 19…C軸モータ 20…減速機 20a…入力軸 20b…フライホィール 20c…出力軸 22…スラスト軸受け 24…外周加工手段 24a…ガイド部材 24b…ボールスプライン 24c…工具支持部材 24d…工具取付け部材 24e…X軸ブラケット 25…内面加工手段 25a…U軸スライド 25b…ボーリングバー 25c…カバー 27…ねじ軸 27a…ナット部材 28…ブラケット 29…X軸モータ 30…連結手段 30a…ガイドブラケット 30b…ガイド孔 30c…ガイド杆 30d…固着具 30e…固定ブラケット 30f…ブーツ 31…ガイドレール 32…U軸モータ 33…工具 34…U軸原点検出手段 35…スライド位置検出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外周面が非円形曲線で形成されたワー
    ク16の内外周面を加工するピストンリング加工装置に
    おいて、Z軸駆動手段3により上下方向(Z軸方向)へ
    移動自在なZ軸スライド2と、上記Z軸スライド2に設
    けられ、かつ軸心をほぼ垂直したワーク16を上下方向
    から回転自在にクランプするワーク支持手段10,11
    と、上記ワーク支持手段10,11を介してワーク16
    を回転させるC軸駆動手段18と、ワーク16の軸心と
    直交するX軸方向に移動自在に設けられ、かつワーク1
    6の外周面を加工する外周加工手段24と、上記Z軸ス
    ライド2のZ軸方向の移動を拘束しないようにZ軸スラ
    イド2と上記外周加工手段24の間を連結する連結手段
    30と具備したことを特徴とするピストンリング加工装
    置。
  2. 【請求項2】 連結手段30をZ軸と平行するように設
    けられ、かつ両端がZ軸スライド2に固定されたガイド
    杆30eと、上記ガイド杆30eに摺動自在に嵌挿さ
    れ、かつ外周加工手段24のX軸ブラケット24eに固
    着されたガイドブラケット30aとより構成してなる請
    求項1記載のピストンリング加工装置。
  3. 【請求項3】 連結手段30を、Z軸スライド2と外周
    加工手段24のX軸ブラケット24eの間に設けられた
    リニアガイドレールより構成してなる請求項1記載のピ
    ストンリング加工装置。
JP18363897A 1997-07-09 1997-07-09 ピストンリング加工装置 Expired - Fee Related JP3885907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18363897A JP3885907B2 (ja) 1997-07-09 1997-07-09 ピストンリング加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18363897A JP3885907B2 (ja) 1997-07-09 1997-07-09 ピストンリング加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1128602A true JPH1128602A (ja) 1999-02-02
JP3885907B2 JP3885907B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=16139292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18363897A Expired - Fee Related JP3885907B2 (ja) 1997-07-09 1997-07-09 ピストンリング加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885907B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101529010B1 (ko) * 2014-12-08 2015-06-15 이원혁 엔진의 피스톤 클리닝 링용 가공장비

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101529010B1 (ko) * 2014-12-08 2015-06-15 이원혁 엔진의 피스톤 클리닝 링용 가공장비

Also Published As

Publication number Publication date
JP3885907B2 (ja) 2007-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6618917B2 (en) Complex machining tools
US4599769A (en) Machine with rotating cutting tool
WO2008016076A1 (fr) Ensemble combiné de tour de transformation et son support porte-outil
JPH05200601A (ja) 工作機械
KR910007255B1 (ko) 수치 제어 머시인
JP6917135B2 (ja) 工作機械
JP2003011021A (ja) 歯車研削装置および砥石のドレッシング方法
JP2008093808A (ja) 旋盤
US4297925A (en) Turret head for a lathe
JPS5933481B2 (ja) 自動施盤
JP2001225233A (ja) クランクシャフトの複合加工方法及びその加工装置
JPH1128602A (ja) ピストンリング加工装置
US6062117A (en) Machining apparatus for works having non-circular curves
WO2019123699A1 (ja) 工具保持装置及び工作機械
JP2002011616A (ja) 歯切工具及び歯切加工方法
JPH10244426A (ja) ピストンリングの複合加工装置
JP3759253B2 (ja) ピストンリングの加工装置
JP2018024026A (ja) 心押台
JPH0255161B2 (ja)
JPS6138834A (ja) 多頭汎用工作機械
JP3283304B2 (ja) 数値制御旋盤
JP3835578B2 (ja) ピストンリングの複合加工装置
JP2000015504A (ja) ターニングセンタとその刃物台
JPH1094903A (ja) 非円形曲線を有するワークの加工装置
JPH10315002A (ja) 非円形曲線を有するワークの加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Effective date: 20040406

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060725

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060802

A521 Written amendment

Effective date: 20060925

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20061115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20061115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees