JP2000015504A - ターニングセンタとその刃物台 - Google Patents

ターニングセンタとその刃物台

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JP2000015504A
JP2000015504A JP10287979A JP28797998A JP2000015504A JP 2000015504 A JP2000015504 A JP 2000015504A JP 10287979 A JP10287979 A JP 10287979A JP 28797998 A JP28797998 A JP 28797998A JP 2000015504 A JP2000015504 A JP 2000015504A
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明 古正
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Abstract

(57)【要約】 【目的】刃物台のX軸方向のストロークを短くできる。 【構成】割出しモータ106を起動して、ピニオン歯車
100が割出し歯車82を回転させる。シリンダ室92
に圧油を供給しピストン93を駆動してタレット41を
刃物台基台23との固定する。回転工具RTの回転中心
軸線RCとタレット41の旋回割出し中心線TCとが同
一平面でほぼ交差しているのでミーリング加工のプログ
ラムが容易である。回転工具主軸側に発熱が生じた場合
にも、固定工具装着部及び固定工具側を熱変位させるこ
とが少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターニングセンタ
とその刃物台に関する。更に詳しくは、刃物台の旋回割
出し可能なタレットに回転工具装着部と固定工具装着部
とを配置したターニングセンタとその刃物台に関する。
【0002】
【従来の技術】ターニングセンタの刃物台の構造、形状
は従来から種々提案されている。ミーリング加工等をす
るために、刃物台をB軸方向(Y軸の周り方向)に任意
の角度位置に割出しできるものも提案されている。この
ようなターニングセンタの刃物台は固定工具と回転工具
とを装着して加工を行う。また、回転工具主軸は近年回
転工具による高速加工が要求されることもあり、回転速
度が高い。
【0003】特開平10−34461号公報には、タレ
ットの割出し中心から所定距離L分離れた位置に回転工
具と、この回転工具と180度角度が異なる位置に旋削
工具を取り付けるタレットを備えた刃物台を有する複合
加工機械が記載されている。このタレットを備えた刃物
台は、回転工具の中心線がタレット旋回中心線上にない
ために、B軸を旋回割出して加工を行うとき、NC加工
プログラムが作成しにくいという問題点がある。
【0004】また、互いに対向する2主軸を有するタイ
プのターニングセンタの場合、第2主軸のワークを加工
(背面加工)するとき構造上の制約がある。その理由
は、第1主軸の中心線に第1主軸側を向いている工具の
工具中心が接近するように刃物台を構成すると、第2主
軸の中心線から第2主軸側を向いている工具の工具中心
は、2Lの距離分遠く離れてしまう。従って、第2主軸
側では、刃物台はタレットの3/4以上がX軸方向に主
軸の中心線を大きく超えた状態で加工を行う必要が生じ
る。
【0005】そのため、刃物台のX軸方向(主軸軸線と
平行な方向であるZ軸方向と直交する方向)の移動距離
が長くなり、刃物台、及びクロススライドと、第2主軸
台、ベッド案内部等との干渉を避けるため、ベッド側に
大きな凹部が必要となったり、クロススライドの長さを
短くしたりすることが必要となる。この構造は、工作機
械として必要な剛性をそこなうおそれがある。
【0006】また、タレットの割出し中心と回転工具の
中心が所定距離L離れているので、タレット割出し中心
から動力が伝達される歯車伝動構造を採用したとき複雑
な動力伝達機構が必要となる。一方、回転工具又は固定
工具とを一つの工具主軸に選択的に固定するものも提案
されている。このタイプは、工具装着部が一ヶ所である
から前記したような問題点はない。
【0007】しかしながら、近年、回転工具による加工
の高速化が進んでいる。そのため、回転工具による加工
を行うと工具主軸は主軸軸線方向に伸びるような熱変位
を生じる。この工具主軸は固定工具も装着するものであ
り、固定工具の刃先位置も変化する。旋削加工の場合、
この刃先位置の変化は加工径に2倍の影響を与える。す
なわち、この熱変位は旋削加工時の工作物の内外径寸法
の加工精度に多大な影響を与える。
【0008】また、回転工具用の工具主軸の近傍に、回
り止め手段を設けて固定工具を装着するため固定工具の
支持剛性を高くすることができない。すなわち、切削負
荷の大きい加工ができないおそれがあった。さらに、工
具主軸に固定工具を装着して加工する場合、切削油剤を
使用すると工具主軸を回転自在に支持している軸受部等
に切削油剤が侵入してくることを防止するのが容易では
ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成
する。
【0010】本発明の目的は、刃物台を旋回割出しして
回転工具で加工するときのNC加工プログラムを簡素化
できるとともに、固定工具装着部の支持剛性が高く、回
転工具側の発熱が固定工具の加工精度に影響を与えない
ターニングセンタとその刃物台を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、対向する2主軸台を
備えたターニングセンタにおいて、刃物台のX軸方向の
ストロークを短くできるターニングセンタとその刃物台
を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は、回転工具への回
転駆動を伝達するための機構を簡素化できるターニング
センタとその刃物台を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のターニングセンタの刃物台は、旋回割出し
可能なタレットを有する刃物台を備えたターニングセン
タにおいて、前記タレットに設けられ、回転工具を着脱
自在に装着するための回転工具装着部が設けられた回転
工具主軸と、前記タレットに設けられ、固定工具が前記
回転工具と180度異なる方向に着脱自在に装着され、
かつ前記回転工具主軸の中心軸線に対して中心軸線が平
行に配置された固定工具装着部とを有し、前記タレット
の旋回割出し中心線が、前記回転工具主軸の中心軸線と
ほぼ交差するように配置されたものである。
【0014】また、上記のターニングセンタの刃物台に
おいて、前記回転工具装着部は、前記回転工具を装着可
能であるとともに前記固定工具を装着可能であり、前記
タレットの前記回転工具装着部の近傍位置には、前記回
転工具装着部に装着された前記固定工具を、前記回転工
具主軸の中心軸線回りに回転しないように固定する回り
止め手段が設けられていることが好ましい。
【0015】また、上記のターニングセンタの刃物台に
おいて、前記回り止め手段は、前記固定工具に形成され
た係止凹部に嵌合して前記固定工具を係止する回り止め
キーであることが好ましい。
【0016】また、本発明のターニングセンタの刃物台
は、旋回割出し可能なタレットを有する刃物台を備えた
ターニングセンタにおいて、前記タレットに設けられ、
回転工具を着脱自在に装着するための回転工具装着部が
設けられた回転工具主軸と、前記タレットに設けられ、
固定工具が前記回転工具と180度異なる方向に着脱自
在に装着され、かつ前記回転工具主軸の中心軸線に対し
て中心軸線が平行に配置された固定工具装着部とを有
し、前記タレットの旋回割出し中心線が、前記固定工具
装着部の中心軸線とほぼ交差するように配置されたもの
である。
【0017】また、上記のターニングセンタの刃物台に
おいて、前記回転工具主軸の回転駆動源は、前記回転工
具主軸にローターを固定し、前記タレットにステーター
を固定したビルトインモータであることが好ましい。ま
た、前記回転工具主軸の回転駆動源は、油圧モータ、空
気モータ等のように流体圧で作動するものであっても良
い。
【0018】また、上記のターニングセンタの刃物台に
おいて、前記タレットには、前記旋回割出し中心線を挟
んで前記固定工具装着部とは反対側の面に、前記固定工
具または前記回転工具を取り付けるための固定式工具取
り付け部を形成することが好ましい。
【0019】また、本発明のターニングセンタは、工作
物が取り付けられる主軸に対して、前記主軸の軸線方向
であるZ軸方向及び前記Z軸方向と直交するX軸方向、
Y軸方向に相対的に移動するとともに、旋回割り出し可
能なタレットを有する刃物台を備えたターニングセンタ
であって、前記刃物台は、前記タレットに設けられ、回
転工具を着脱自在に装着するための回転工具装着部が設
けられた回転工具主軸と、前記タレットに設けられ、固
定工具が前記回転工具と180度異なる方向に着脱自在
に装着され、かつ、前記回転工具主軸の中心軸線に対し
て中心軸線が平行に配置された固定工具装着部とを有
し、前記タレットの旋回割り出し中心線が、前記X軸方
向、前記Y軸方向、前記Z軸方向のいずれか一つの方向
と平行な方向に、かつ、前記回転工具主軸の中心軸線と
ほぼ交差するように配置されたものである。
【0020】また、上記のターニングセンタにおいて、
前記回転工具装着部は、前記回転工具を装着可能である
とともに前記固定工具を装着可能であり、前記タレット
の前記回転工具装着部の近傍位置には、前記回転工具装
着部に装着された前記固定工具を、前記回転工具主軸の
中心軸線回りに回転しないように固定する回り止め手段
が設けられていることが好ましい。
【0021】また、本発明のターニングセンタは、工作
物が取り付けられる主軸に対して、前記主軸の軸線方向
であるZ軸方向及びこのZ軸方向と直交するX軸方向、
Y軸方向に相対的に移動するとともに、旋回割り出し可
能なタレットを有する刃物台を備えたターニングセンタ
であって、前記刃物台は、前記タレットに設けられ、回
転工具を着脱自在に装着するための回転工具装着部が設
けられた回転工具主軸と、前記タレットに設けられ、固
定工具が前記回転工具と180度異なる方向に着脱自在
に装着され、かつ、前記回転工具主軸に対して中心軸線
が平行に配置された固定工具装着部とを有し、前記タレ
ットの旋回割り出し中心線が、前記X軸方向、前記Y軸
方向、前記Z軸方向のいずれか一つの方向と平行な方向
に、かつ、前記固定工具装着部の中心軸線とほぼ交差す
るように配置されたものである。
【0022】また、上記のターニングセンタにおいて、
前記回転工具主軸の駆動源は、前記回転工具主軸にロー
ターを固定し、前記タレットにステーターを固定したビ
ルトインモータであることが好ましい。また、前記回転
工具主軸の回転駆動源は、油圧モータ、空気モータ等の
ように流体圧で作動するものであっても良い。更に、前
記刃物台をX軸方向に案内するX軸案内面は、鉛直な1
平面内に配置すると、切削時の切粉の排出が効率的にで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]以下、本発明の
実施の形態1を説明する。図1は、本発明のターニング
センタの側断面図である。ベッド1は、ターニングセン
タの本体を構成する台である。ベッド1の水平面である
上面2には、2本のZ軸ガイドレール(以下、ガイドレ
ールはレールと記載)3が固定配置されている。各Z軸
レール3には、ボールガイド本体(以下、ボールガイド
と記載)4が移動自在に設けられている。Z軸レール3
とボールガイド4は直動ころがり案内を構成する。ボー
ルガイド4上には、サドル5が搭載されている。結局の
ところサドル5は、ベッド1上をZ軸線、すなわち主軸
38bの軸線と平行な方向(図7参照)に移動自在であ
る。
【0024】サドル5の下面には、ボールナット(図示
せず)が固定配置されている。ボールナットには、Z軸
送りねじ(図示せず)がねじ込んである。Z軸送りねじ
とボールナットはボールねじを構成する。Z軸送りねじ
の両端は、ベッド1に固定された軸受(図示せず)によ
り回転自在に支持されている。Z軸送りねじの一端は、
Z軸送りモータ(例えば、サーボモータのような制御モ
ータ)7の出力軸に連結部材(図示せず)を介して連結
されている。Z軸送りモータ7を回転起動し、Z軸送り
ねじを回転させることによりボールナットを介してサド
ル5をZ軸レール3上を移動させる。
【0025】同様にサドル5の上には、2本のY軸レー
ル10が各々水平に固定配置されている。ただし、2本
のY軸レール10を含む平面は、水平である必要はなく
斜面であっても良い。各Y軸レール10には、ボールガ
イド10aが移動自在に設けられている。Y軸レール1
0とボールガイド10aは直動ころがり案内を構成す
る。ボールガイド10a上には、コラム11が搭載され
ている。コラム11は、サドル5上をY軸線方向に移動
自在である。コラム11には、ボールナット(図示せ
ず)が固定配置されている。
【0026】ボールナットには、Y軸送りねじ(図示せ
ず)がねじ込んである。Y軸送りねじは軸受に回転自在
に支持され、軸受はサドル5に固定されている。Y軸送
りねじの一端は、Y軸送りモータ15の出力軸に連結部
材(図示せず)を介して連結されている。Y軸送りモー
タ15を回転起動し、Y軸送りねじを回転させることに
よりコラム11をY軸レール10上を移動させる。
【0027】コラム11の上には刃物台19が搭載し配
置されている。コラム11の上には、2本のX軸レール
21が垂直方向に固定配置されている。2本のX軸レー
ル21は、鉛直な一平面内に配置すると、切削時の切粉
の排出が効率的にできる。各X軸レール21上には、ボ
ールガイド22が移動自在に搭載されている。ボールガ
イド22上には、クロススライド23が搭載されてい
る。クロススライド23は、コラム11前面をX軸線方
向、すなわち垂直方向に移動自在に設けられている。ク
ロススライド23には、ボールナット(図示せず)が固
定配置されている。クロススライド23には、刃物台1
9が配置されている。
【0028】ボールナットには、X軸送りねじ25がね
じ込んである。X軸送りねじ25の両端はそれぞれ軸受
に回転自在に支持され、軸受はコラム11に固定されて
いる。X軸送りねじ25の一端には、歯付プーリ27が
固定されている。歯付プーリ27には、歯付ベルト28
が掛け渡してある。他方、歯付ベルト28は、歯付プー
リ29とも噛み合っている。歯付プーリ29は、X軸送
りモータ30の出力軸31に連結されている。X軸送り
モータ30を回転起動し、歯付プーリ29、歯付ベルト
28、歯付プーリ27、及びX軸送りねじ25を回転さ
せることにより、クロススライド23、刃物台19をX
軸レール21上を移動させる。
【0029】ベッド1の前面の垂直面には、Z軸方向に
2本の心押台用移動レール35が配置固定されている。
心押台用移動レール35には心押台37がボールガイド
36を介して移動自在に支持されている。更に、ベッド
1の前面には、主軸台38が配置固定されている。主軸
台38は、工作物を回転駆動するための主軸38b(図
7参照)を備えたものである。主軸38bには工作物を
把持するためのチャック38aが固定されている。
【0030】また、主軸38bはC軸方向(Z軸の周り
方向)に回転・位置決めする機能と、旋削加工するため
の連続回転を行う機能を備えている。主軸台38等の構
造、機能は周知であり詳細な説明は省略する。なお、各
軸の案内部は直動ころがり案内でなくすべり案内であっ
ても良い。
【0031】[刃物台19]次に刃物台19の内部構造
を説明する。図2は図1のB方向から見た正面図であ
る。図3は図2の状態からタレットを90度旋回させた
状態の側面図である。図4は、図3のC−C線で切断し
た断面図である。図5は刃物台19の断面図であり、図
2のD−D線で切断した断面図である。刃物台19は、
刃物台本体74と刃物台本体74に対して旋回するタレ
ット41とからなっている。
【0032】タレット41には、バイト等とバイト等を
取付けるツールシャンクからなる固定工具BTと、ドリ
ル等とドリル等を取付けるツールシャンクからなる回転
工具RTの2本の工具を各々装着する工具装着部を備え
ている。タレット41には、回転工具RTを装着し回転
駆動するための回転工具主軸40が設けられている。回
転工具主軸40の両端は、タレット41に配置された軸
受42で回転自在に支持されている。
【0033】回転工具主軸40内には、回転工具装着部
43が設けられている。回転工具主軸40の回転中心軸
線RCとタレット41の旋回割出し中心線TCとは、交
点Oで交差している。回転工具主軸40から距離をおい
て、固定工具BTのための固定工具装着部44が設けら
れている。回転工具主軸40の回転中心軸線RCと固定
工具装着部44の固定工具の装着口44a及びツールク
ランプ・アンクランプ機構構造の中心軸線FCとは、平
行でかつ距離Rだけ離間している。
【0034】また、回転工具主軸40の回転中心軸線R
Cと固定工具装着部44の中心軸線FCとは同一平面を
形成する。固定工具BTのための装着口44aは、回転
工具RTの装着口43aに対して互いに180度角度を
有して配置されている。回転工具主軸40は、ビルトイ
ンモータ50で回転駆動される。回転工具主軸40に
は、ビルトインモータ50のローター51が固定され
る。
【0035】タレット41にはステーター固定孔53が
形成されており、これにステーター52が挿入固定され
ている。ステーター52のケーシング54とステーター
固定孔53との間には、冷却路55が形成されている。
この冷却路55には、旋回軸70の中心に形成された冷
却流体通路71から冷却流体が供給され、流体継手72
を介して排出され冷却流体供給装置(図示せず)に戻さ
れる。また、ステーター52には、図示しない電力線が
接続されているが、タレット41を180度毎に交互に
旋回させることにより電力線がねじれないように配線処
理をしている。
【0036】回転工具主軸40の内部には、回転工具R
Tの後部に設けられた係合溝(図示せず)を引っ張るた
めのツールクランプ機構60が配置されている。このツ
ールクランプ機構60は内部のバネにより、装着口43
aに挿入された回転工具RTを回転工具主軸40の後部
側に常時引っ張る機構で周知の技術であり、その詳細な
構造の説明については省略する。
【0037】回転工具RTのツールシャンク部は装着口
43aのテーパ穴部及び端面に密着するようにツールク
ランプ機構60で引っ張り込まれている。ツールクラン
プ機構60の後端部の鍔61の位置は、ツールクランプ
・アンクランプ検出用センサ(以下、ツールクランプセ
ンサと記載)62により検出される。ツールクランプセ
ンサ62によるツールクランプ機構60の鍔61の有無
の検出により、回転工具RTがクランプ状態かアンクラ
ンプ状態かを判別する。ツールクランプセンサ62に
は、近接スイッチを使用するのが望ましいが、有無検出
できるものであれば他のセンサであっても良い。
【0038】回転工具主軸40の後端部には、ツールア
ンクランプ機構65が配置されている。ツールアンクラ
ンプ機構65は、シリンダー装置からなる直線駆動手段
である。圧力流体の供給によりピストンロッド66を回
転工具主軸40側に移動させ、ピストンロッド66の先
端でツールクランプ機構60の後端面をツールクランプ
機構60のバネに抗して押し、回転工具主軸40内の回
転工具RTをアンクランプ状態とする。なお、このツー
ルクランプ機構60は、本出願人が提案したもの(特願
平9−273802号)を使用するのが望ましいが、プ
ルスタッドを引っ張るボール式引っ張り機構、コレット
式引っ張り機構等、周知の他の構造のものであってもよ
い。更に、HSKツールシャンク方式であっても良い。
【0039】ツールアンクランプ機構65は、後記する
自動工具交換装置115により工具を交換するときに工
具をアンクランプするためのものである。固定工具装着
部44内にも固定工具BTのためのツールクランプ・ア
ンクランプ機構として同様なツールクランプ機構(図示
せず)を備えている。ツールクランプ機構のクランプを
解除するためのアンクランプ機構(図示せず)も同様に
備えている。
【0040】[タレット旋回割出し機構]図4,5に示
すように、タレット41の下部には、中空の円筒部75
が形成されている。円筒部75の中心には、底面から旋
回軸挿入穴76が形成されている。旋回軸挿入穴76に
は、旋回軸70の大径軸部77が挿入されている。旋回
軸70は、大径軸部77とこの径より小さい小径軸部7
8とで形成されている。また、旋回軸70の中心はY軸
と平行な方向に配置されている。旋回軸70の下端は、
刃物台本体74に固定されている。
【0041】クロススライド23上には刃物台本体74
が、刃物台本体74には円筒状の軸カバー74aが固定
されている。軸カバー74aの貫通孔である内孔73
に、タレット41の円筒部75が回転自在に挿入されて
いる。円筒部75の下端部の円筒面79と刃物台本体7
4との間には、軸受80が介在して設けられている。結
局、タレット41は刃物台本体74に回転自在に設けら
れていることになる。
【0042】円筒部75の下端面には、環状の割出し歯
車82がボルト83で固定されている。割出し歯車82
の外周面には、歯車84が形成されている。歯車84
は、ピニオン100と噛み合っている。割出し歯車82
の側面(図4,5では上面)には、可動クランプ歯85
が環状に形成されている。一方、刃物台本体74の上で
かつ旋回軸70の小径軸部78の外周には、環状の固定
クランプ部材90が刃物台本体74に固定配置されてい
る。
【0043】固定クランプ部材90の側面には、固定ク
ランプ歯91が形成されている。旋回軸70の小径軸部
78と円筒部75とに囲まれた空間には、シリンダ室9
2が形成されている。シリンダ室92には、ピストン9
3が配置されている。ピストン93の側面(図5では下
面)には、クランプ歯94が形成されている。結局、ピ
ストン93を駆動すると、これに形成されているクラン
プ歯94が、固定クランプ歯91と可動クランプ歯85
とに同時に噛み合い、タレット41を刃物台本体74と
一体に固定することになる。
【0044】割出し歯車82にはピニオン100が噛み
合っており、ピニオン100の回転により割出し歯車8
2を割出し駆動する。ピニオン100の軸101は、刃
物台本体74に2個の軸受102に回転自在に支持され
ている。軸101の他端には、歯付プーリ103がキー
固定されている。歯付プーリ103には、歯付ベルト1
04が掛け渡してある(図2参照)。
【0045】他方、歯付ベルト104には、割出しモー
タ106の出力軸にキー固定された歯付プーリ105に
掛け渡してある。割出しモータ106を起動すると、歯
付プーリ105、歯付ベルト104及び歯付プーリ10
3が回転駆動され、これと一体のピニオン100が割出
し歯車82を回転させる。この回転駆動により、割出し
歯車82が割出しされてタレット41を任意の角度位置
に割り出す。
【0046】なお、クランプ歯機構によるクランプを行
わないで割出しモータ106を数値制御可能な制御モー
タ(例えばサーボモータ)とし、タレット41の旋回を
B軸方向の回転移動動作としても良い。その場合、クラ
ンプしたいときには、圧力流体供給によりブレーキ、圧
力マンドレル等を作動させてクランプすれば良い。
【0047】[自動工具交換装置115]図6は、刃物
台の工具を交換するための自動工具交換装置の平面図で
ある。タレット41に装着された固定工具BTと回転工
具RTは、NC加工プログラムに応じて工具マガジンM
(図1)との間で必要な工具と交換する必要がある。自
動工具交換装置115及び工具マガジンMは、サドル5
に取付け部材(図示せず)を介して配置されている。工
具マガジンMは工具収納部Maが円板状に設けられたも
の、チェーン等で連鎖状に設けられたもの等公知のもの
が利用できる。
【0048】アーム軸111は、交換アーム112を1
80度旋回させて工具を交換する。交換アーム112の
両端には、工具グリップ113が設けられている。回転
工具RTを工具交換する例で説明を行う。タレット41
の回転工具装着部43を工具マガジンM(図1)側に割
り出す。タレット41を所定の工具交換位置に移動させ
る交換アーム112を90度旋回させて工具グリップ1
13により工具のツールシャンクのフランジのフランジ
部を把持する。
【0049】この把持が完了すると前記回転工具のツー
ルアンクランプ機構65を作動させて、工具クランプを
ツールクランプ状態からアンクランプ状態にする。次に
工具の軸線方向に交換アーム112を工具の軸線方向に
移動させて、タレット41及び工具マガジンMから回転
工具RT1、回転工具RT2を取り出す。この後、交換
アーム112を旋回させて回転工具RT1と回転工具R
T2の位置を入れ替える。前記と逆の動作で回転工具R
Tをタレット41の装着口43aに挿入し、回転工具R
Tをツールクランプ機構60でクランプする。交換アー
ム112の旋回及び軸線方向の駆動は、アーム駆動手段
110により行う。交換アーム112の機能、構造は、
周知であり詳細な説明は省略する。
【0050】[実施の形態1の動作]次に、前記実施の
形態1の動作を説明する。任意のB軸角度位置に刃物台
19のタレットに装着された固定工具BTまたは回転工
具RTを割出すために、次のような手順で動作する。最
初にタレット41と刃物台本体74とのクランプを解除
するために、シリンダ室92のピストン93上部側に供
給している圧油をドレン回路に逃がす。ピストン93は
コイルバネ95の力により移動する(図5の上方)。こ
の移動によりクランプ歯94が、固定クランプ歯91と
可動クランプ歯85との噛み合いを解除し、タレット4
1を刃物台本体74との固定から開放する。
【0051】割出しモータ106を起動すると、歯付プ
ーリ105、歯付ベルト104及び歯付プーリ103が
回転駆動され、これと一体のピニオン100が割出し歯
車82を回転させる。この回転駆動により、割出し歯車
82が割出しされてタレット41を任意の角度位置に割
り出す。所定角度の割出しが完了すると、シリンダ室9
2に圧力流体を供給し、ピストン93を駆動する。ピス
トン93はコイルバネ95の力に抗して移動し、クラン
プ歯94が固定クランプ歯91、可動クランプ歯85と
噛み合い、タレット41を刃物台本体74に固定する。
【0052】図7に示すように回転工具RTで第1主軸
のチャック38aの工作物W1を加工するときは、X軸
送りモータ30、Z軸送りモータ7、C軸モータ等を回
転起動して必要なミーリング加工を行う。回転工具RT
の回転中心軸線(回転工具主軸40の回転中心軸線R
C)とタレット41の旋回割出し中心線TCとが交差し
ているので、特にB軸を旋回させて(例えばθ度旋回さ
せて)ミーリング加工を行うNC加工プログラムの作成
が容易である。
【0053】すなわち、タレット41を任意の角度また
は180度旋回させても回転工具RTの中心がその方向
に向くだけでありNC加工プログラムの作成が容易であ
る。なお、この刃物台19は一方の工具で工作物を加工
しているときに他方の工具と工作物とは全く干渉するこ
とがない。また、タレット41の旋回割出し中心線TC
を回転工具主軸40の軸線上に配置している。そのた
め、回転工具主軸40の回転中心軸線RCと固定工具装
着部の中心軸線FCとの間の距離Rは、回転工具主軸4
0と固定工具装着部44が平行に配設可能な最小寸法と
することができる。したがって、従来の刃物台より距離
Rの寸法がコンパクトになる。
【0054】また、回転工具主軸40近傍のタレット4
1に回り止め手段(実施の形態3参照)を設け、固定工
具を回転工具主軸40に装着できるようにすれば、固定
工具BTをタレット旋回割出し中心線に位置させること
が可能となる。このことにより、X軸方向の移動量を削
減させることができる。さらに、第2主軸で加工を行う
場合、タレット41、クロススライド23等は主軸38
bの中心線を超えて移動する部分が少ない。したがっ
て、第2主軸台やクロススライド等の剛性を低下させる
ことがない。
【0055】なお、この実施形態では回転工具の回転駆
動をビルトインモータで行っているが、刃物台外部に駆
動モータを設けてもよい。この場合、旋回割出し軸の中
心部に駆動軸150が設けられるので、回転伝達機構の
簡易化が図れる(図9)。すなわち、駆動モータの回転
駆動力は、駆動モータ側歯付プーリ(図示せず)、歯付
ベルト(図示せず)、歯付プーリ153、駆動軸15
0、ベベルギヤ151、ベベルギヤ152を介して回転
工具主軸40に伝達される。
【0056】更に、この実施形態では、刃物台本体74
に対してタレット41をY軸と平行な方向を中心に旋回
させているが、Z軸、又は、X軸と平行な方向を中心に
旋回させても良い。例えば、Z軸と平行な方向を中心に
タレット41を旋回させる場合には、タレット41とチ
ャック39aが対向するように回転工具主軸の中心軸線
と固定工具装着部の中心軸線とを含む平面が主軸軸線と
直交するように配置されれば良い。
【0057】なお、X軸と平行な方向に旋回させる場合
には、タレットをA軸として制御すれば良い。また、こ
の実施の形態では、刃物台19の昇降方向の移動軸をX
軸として説明を行っているが、昇降方向の移動軸をY
軸、水平方向の移動軸をX軸としても良い。また、この
実施の形態では、回転中心軸線RC上に旋回割出し中心
線TCを交差するように位置させているが、距離R寸法
のコンパクト化、B軸旋回時のプログラム作成の容易性
が失われない範囲の近傍位置であればよく、必ずしも交
差していなくてもよい。
【0058】[実施の形態2]図8に示す刃物台は、本
発明の実施の形態2を示す平面図である。前記実施の形
態1の刃物台19に更に他の固定工具または回転工具を
使用可能なように着脱自在に固定式工具取り付け部であ
るツールポスト132を設けたものである。この固定式
工具取り付け部で使用される固定工具または回転工具
は、自動工具交換装置115による工具交換はできな
い。タレット41のタレット旋回割出し中心線に対して
固定工具装着部44とは反対側の側面41aには一体に
ツールポスト取付面130が形成されている。ツールポ
スト取付面130には、複数の蟻溝131が形成されて
いる。
【0059】ツールポスト取付面130には、ツールポ
スト132が固定ボルト133により固定されている。
ツールポスト132には、バイト134がボルト135
により固定されている。この実施の形態2では、タレッ
ト41を旋回して割出すことなく回転工具と固定工具を
使用できるので、切削時間の短縮になる。また、工具交
換を行うことがないので、工具交換誤差をなくした高精
度の旋削加工を行うことができる。さらに、タレット4
1の旋回割出し時の重量バランスもよくなるので、さら
に高速の旋回割出し動作も可能となる。なお、この実施
形態2では固定式工具取り付け部を着脱自在なツールポ
ストで説明を行っているが、タレット41に一体に固定
工具取り付け部を設けたものであっても良い。
【0060】また、このツールポスト132には、第2
主軸側の工作物を加工するための固定工具を取り付けて
もよい。このようにすると第2主軸と固定工具との接近
性がよくなる。すなわち、X軸方向の移動量の削減等が
さらに図れる。さらに、ツールポスト取付面130に、
圧縮空気で駆動されるエアモータ等を内蔵した回転主軸
装置を取り付けてもよい。このことにより、回転工具主
軸40よりも高速な回転数を得ることができるので、砥
石工具等の回転工具の使用も可能となる。
【0061】[実施の形態3]次に、回転工具装着部4
3近傍に回り止め手段を設けて、回転工具装着部43に
固定工具BTを装着することを可能とした実施の形態3
について説明する。タレット41の基本構成は実施の形
態1と同様のものとする。図10は、固定工具装着部4
4の一部断面拡大図である。固定工具装着部44の装着
口44aには、固定工具BTのツールシャンクのシャン
ク部47が挿入され、シャンク部47の後端部はドロー
バー44bによって装着口44a内に引き込まれる。ド
ローバー44bの引っ張り力によりシャンク部47が装
着口44aに密着固定される。
【0062】また、固定工具BTのフランジ部には係止
凹部(キー溝部)48が設けられており、固定工具装着
部44の前端面には回り止めキー44cが設けられてい
る。固定工具装着部44に固定工具BTを装着すると、
係止凹部48に回り止めキー44cが嵌入し、固定工具
BTの軸回りの回動を阻止するようになっている。
【0063】図11は、回転工具RTを装着した回転工
具装着部43の一部断面拡大図である。回転工具装着部
43の装着口43aには、回転工具RTのツールシャン
クのシャンク部45が挿入され、シャンク部45の後端
部はドローバー43bによって装着口43a内に引き込
まれる。ドローバー43bの引っ張り力によりシャンク
部45が装着口43aに密着固定される。
【0064】また、回転工具RTのフランジ部には係合
凹部(キー溝部)46が設けられており、回転工具主軸
40の先端面には係合キー43cが設けられている。回
転工具装着部43に回転工具RTを装着すると、係合凹
部46に係合キー43cが嵌入し、回転工具RTと回転
工具主軸40との軸回りの相対的位置を固定する。すな
わち、回転工具RTは回転工具主軸40と一体的に回転
する。また、係合キー43cに近接するタレット41側
には、固定工具BT用の回り止めキー43dが設けられ
ている。回転工具RTのフランジ部のシャンク部側の部
分RTaは、回り止めキー43dとは係合しない形状に
形成されているので、回転工具主軸40によって回転駆
動することができる。
【0065】図12は、固定工具BTを装着した回転工
具装着部43の一部断面拡大図である。固定工具BTを
装着する前に、係合キー43cと回り止めキー43dと
が同位相になるように、回転工具主軸40の軸回りの角
度位置が位置決めされている。固定工具BTを回転工具
装着部43に装着すると、係止凹部48に回り止め手段
としての回り止めキー43dが嵌入し、固定工具BTの
軸回りの回動を阻止する。このとき係止凹部48には係
合キー43cも嵌入している。なお、図10から図12
において、係合キー43c、回り止めキー43d、回り
止めキー44c、係合凹部46、係止凹部48は1箇所
のみ示されているが、これらは円周上180度対向した
位置に2箇所設けてもよく、また3箇所以上設けてもよ
い。
【0066】図13は、回転工具装着部43に固定工具
BTを装着して行う加工を示す図である。図13は、正
面加工側の主軸38bのチャック38aに把持した工作
物W1を回転工具装着部43に装着した固定工具BTに
より加工した後、タレット41を180度旋回させた状
態を示す。この後、背面加工側の主軸39bのチャック
39aに把持した工作物W2の背面加工を行うが、タレ
ット41は旋回割出し中心線TC(図13では交点O)
を中心に旋回するため、回転中心軸線RC(固定工具B
Tの中心線)のX軸方向の位置は変化せず、刃物台をX
軸方向にほとんど移動させる必要がない。すなわち、固
定工具BTを回転工具装着部43に装着することによ
り、固定工具BTを固定工具装着部44に装着した場合
に比較して、刃物台のX軸方向の移動量をさらに削減す
ることができる。
【0067】[その他の実施の形態]前記実施の形態1
〜3では、回転工具主軸40の回転中心軸線RCとタレ
ット41の旋回割出し中心線TCとが交差していたが、
これを固定工具装着部44の中心軸線とタレット41の
旋回割出し中心線TCとを交差させるようにしても良
い。このタイプは、回転工具主軸側に発熱が生じた場合
にも、固定工具装着部に装着された固定工具を熱変位さ
せることがない。従って、固定工具による旋削加工時の
加工精度を低下させない。さらに、固定工具装着部の固
定工具の支持剛性の向上、回転工具主軸を回転自在に支
持する軸受部への切削油剤の侵入防止も行うことができ
る。
【0068】そのうえ、対向する2主軸を備えたターニ
ングセンタの場合には、刃物台のX軸方向の刃物台の移
動量を短くするとともに、主軸中心を超えて移動する移
動量も少なくできるので、主軸台、ベッド等の剛性不足
を生じさせることもない利点が生じる。また、前記回転
工具主軸の回転駆動源は、電気式のビルトインモータで
あったが、このビルトインモータに替えて油圧モータ、
空気モータ等のように流体圧で作動するものであっても
良い。
【0069】
【発明の効果】本発明のターニングセンタの刃物台は、
タレットを旋回割り出しして回転工具で加工を行うと
き、NC加工プログラムの作成が容易である。また、回
転工具主軸の駆動源をビルトインモータとしたため、伝
達機構が不要となり構造が簡素化されるとともに回転工
具主軸の回転速度の高速化が図れる。回転工具主軸側に
発熱が生じた場合にも、固定工具装着部に装着された固
定工具を熱変位させることがない。従って、固定工具に
よる旋削加工時の加工精度を低下させない。
【0070】また、固定工具装着部の固定工具の支持剛
性の向上、回転工具主軸を回転自在に支持する軸受部へ
の切削油剤の侵入防止も行うことができる。そのうえ、
対向する2主軸台を備えたターニングセンタの場合、刃
物台のX軸方向の移動量を短くするとともに、主軸中心
を超えて移動する移動量も少なくできるので、主軸台、
ベッド等の剛性不足を生じさせることもない。
【0071】更に、回転工具主軸中心に旋回割り出し中
心を交差させるようにした場合には、回転工具主軸に回
転駆動力を伝達機構を介して伝達しても、伝達する機構
を簡素化することができる等の効果が生じる。また、こ
のような刃物台を備えたターニングセンタは、加工精度
向上、剛性向上等が図れる。
【0072】回転工具装着部の近傍に固定工具の回り止
め手段を設けたので、回転工具主軸の回転中心軸線とタ
レットの旋回割出し中心線が直交するターニングセンタ
において、回転工具装着部に固定工具を装着して加工を
行うことが可能となり、固定工具による加工における刃
物台のX軸方向の移動量をさらに削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ターニングセンタの側面図である。
【図2】図2は、図1のB方向から見た正面図である。
【図3】図3は、図2の状態からタレットを90度旋回
させた状態の側面図である。
【図4】図4は、図3のC−C線で切断した断面図であ
る。
【図5】図5は、刃物台19の断面図であり、図2のD
−D線で切断した断面図である。
【図6】図6は、自動工具交換装置の平面図である。
【図7】図7は、2主軸を備えたターニングセンタでの
刃物台の配置を示す略図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2を示す刃物台で
ある。
【図9】図9は、回転工具主軸を外部に配置した駆動モ
ータで駆動伝達する刃物台である。
【図10】図10は、固定工具装着部の一部断面拡大図
である。
【図11】図11は、回転工具装着部の一部断面拡大図
である。
【図12】図12は、固定工具を装着した回転工具装着
部の一部断面拡大図である。
【図13】図13は、回転工具装着部に固定工具を装着
して行う加工を示す図である。
【符号の説明】
1…ベッド 5…サドル 7…Z軸送りモータ 11…コラム 15…Y軸送りモータ 19…刃物台 23…クロススライド 30…X軸送りモータ 40…回転工具主軸 41…タレット 50…ビルトインモータ 60…ツールクランプ機構 65…ツールアンクランプ機構 70…旋回軸 75…円筒部 115…自動工具交換装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回割出し可能なタレットを有する刃物台
    を備えたターニングセンタにおいて、 前記タレットに設けられ、回転工具を着脱自在に装着す
    るための回転工具装着部が設けられた回転工具主軸と、 前記タレットに設けられ、固定工具が前記回転工具と1
    80度異なる方向に着脱自在に装着され、かつ前記回転
    工具主軸の中心軸線に対して中心軸線が平行に配置され
    た固定工具装着部とを有し、 前記タレットの旋回割出し中心線が、前記回転工具主軸
    の中心軸線とほぼ交差するように配置されたことを特徴
    とするターニングセンタの刃物台。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のターニングセンタの刃物
    台において、 前記回転工具装着部は、前記回転工具を装着可能である
    とともに前記固定工具を装着可能であり、 前記タレットの前記回転工具装着部の近傍位置には、前
    記回転工具装着部に装着された前記固定工具を、前記回
    転工具主軸の中心軸線回りに回転しないように固定する
    回り止め手段が設けられていることを特徴とするターニ
    ングセンタの刃物台。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のターニングセンタの刃物
    台において、 前記回り止め手段は、前記固定工具に形成された係止凹
    部に嵌合して前記固定工具を係止する回り止めキーであ
    ることを特徴とするターニングセンタの刃物台。
  4. 【請求項4】旋回割出し可能なタレットを有する刃物台
    を備えたターニングセンタにおいて、 前記タレットに設けられ、回転工具を着脱自在に装着す
    るための回転工具装着部が設けられた回転工具主軸と、 前記タレットに設けられ、固定工具が前記回転工具と1
    80度異なる方向に着脱自在に装着され、かつ前記回転
    工具主軸の中心軸線に対して中心軸線が平行に配置され
    た固定工具装着部とを有し、 前記タレットの旋回割出し中心線が、前記固定工具装着
    部の中心軸線とほぼ交差するように配置されたことを特
    徴とするターニングセンタの刃物台。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のター
    ニングセンタの刃物台において、 前記回転工具主軸の回転駆動源は、前記回転工具主軸に
    ローターを固定し、前記タレットにステーターを固定し
    たビルトインモータであることを特徴とするターニング
    センタの刃物台。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,5のいずれか1項に記
    載のターニングセンタの刃物台において、 前記タレットには、 前記タレットの前記旋回割出し中心線を挟んで前記固定
    工具装着部とは反対側の面に、前記固定工具または前記
    回転工具を取り付けるための固定式工具取り付け部が形
    成されたことを特徴とするターニングセンタの刃物台。
  7. 【請求項7】工作物が取り付けられる主軸に対して、前
    記主軸の軸線方向であるZ軸方向及び前記Z軸方向と直
    交するX軸方向、Y軸方向に相対的に移動するととも
    に、旋回割り出し可能なタレットを有する刃物台を備え
    たターニングセンタであって、 前記刃物台は、 前記タレットに設けられ、回転工具を着脱自在に装着す
    るための回転工具装着部が設けられた回転工具主軸と、 前記タレットに設けられ、固定工具が前記回転工具と1
    80度異なる方向に着脱自在に装着され、かつ、前記回
    転工具主軸の中心軸線に対して中心軸線が平行に配置さ
    れた固定工具装着部とを有し、 前記タレットの旋回割り出し中心線が、前記X軸方向、
    前記Y軸方向、前記Z軸方向のいずれか一つの方向と平
    行な方向に、かつ、前記回転工具主軸の中心軸線とほぼ
    交差するように配置されたものであることを特徴とする
    ターニングセンタ。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のターニングセンタにおい
    て、 前記回転工具装着部は、前記回転工具を装着可能である
    とともに前記固定工具を装着可能であり、 前記タレットの前記回転工具装着部の近傍位置には、前
    記回転工具装着部に装着された前記固定工具を、前記回
    転工具主軸の中心軸線回りに回転しないように固定する
    回り止め手段が設けられていることを特徴とするターニ
    ングセンタ。
  9. 【請求項9】工作物が取り付けられる主軸に対して、前
    記主軸の軸線方向であるZ軸方向及びこのZ軸方向と直
    交するX軸方向、Y軸方向に相対的に移動するととも
    に、旋回割り出し可能なタレットを有する刃物台を備え
    たターニングセンタであって、 前記刃物台は、 前記タレットに設けられ、回転工具を着脱自在に装着す
    るための回転工具装着部が設けられた回転工具主軸と、 前記タレットに設けられ、固定工具が前記回転工具と1
    80度異なる方向に着脱自在に装着され、かつ、前記回
    転工具主軸に対して中心軸線が平行に配置された固定工
    具装着部とを有し、 前記タレットの旋回割り出し中心線が、前記X軸方向、
    前記Y軸方向、前記Z軸方向のいずれか一つの方向と平
    行な方向に、かつ、前記固定工具装着部の中心軸線とほ
    ぼ交差するように配置されたものであることを特徴とす
    るターニングセンタ。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれか1項に記載のタ
    ーニングセンタにおいて、 前記回転工具主軸の駆動源は、前記回転工具主軸にロー
    ターを固定し、前記タレットにステーターを固定したビ
    ルトインモータであることを特徴とするターニングセン
    タ。
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