JP4576033B2 - ターニングセンタの刃物台 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定工具装着部と回転工具装着部とを備えたターニングセンタの刃物台に関するものであり、詳しくは、固定工具と回転工具の両方の加工時において優れた性能を発揮しうるターニングセンタの刃物台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ターニングセンタの刃物台の構造、形状は従来から種々提案されている。本出願人も、例えば特開2000−15504号公報において、固定工具装着部と回転工具装着部とを備えたターニングセンタの刃物台に関する技術を提案した。この刃物台は、B軸方向(Y軸の周り方向)に旋回可能に設けられており、B軸方向に互いに180度異なる位置に固定工具装着部と回転工具装着部とを備えている。このように、固定工具装着部と回転工具装着部が刃物台の反対側に設けられているため、固定工具(旋削工具)による加工と回転工具による加工が互いに熱変形等の影響を及ぼしあうことが少なく、高精度の加工が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開2000−15504号公報に記載された刃物台では、刃物台のB軸方向旋回駆動を歯車機構(100,84)によって行っており、刃物台のB軸方向の位置決め固定は3ピースカップリング機構(90,93,82)によって行っている。3ピースカップリング機構は、所定角度ごとに強固に位置決めするには好適であるが、連続的なB軸方向の旋回駆動を行うことが困難である。そこで、より円滑で高精度なB軸方向旋回駆動を行うために、旋回駆動機構としてローラギヤカム機構を使用することが考えられる。このときに、より高精度の割り出しを行うためローラギヤカム機構の噛み合い部に予圧をかけてバックラッシュを無くすようにすることが好ましい。
【0004】
しかし、位置決め固定機構としての3ピースカップリング機構等と、旋回駆動機構としてのバックラッシュを無くしたローラギヤカム機構等とを併設すると、位置決め固定機構の作動時に、位置決め固定機構と旋回駆動機構とが悪影響を及ぼし合い、両機構に無理な力が作用して、所望の剛性および位置決め精度を発揮できないおそれがあった。すなわち、両機構には微小量ながらそれぞれ位置決め誤差等が存在するため、それらによる予期しない力が互いに作用して、悪影響を及ぼし合う可能性があった。
【0005】
そこで、本発明は、位置決め固定機構と旋回駆動機構とが互いに悪影響を及ぼさず、固定工具と回転工具の両方の加工時において優れた性能を発揮しうるターニングセンタの刃物台を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のターニングセンタの刃物台は、回転工具が装着される回転工具装着部と固定工具が装着される固定工具装着部とが異なる方向に少なくとも一つずつ設けられ、前記回転工具装着部または前記固定工具装着部を加工位置に旋回割り出し可能なタレットを備えたターニングセンタの刃物台であって、刃物台基体と、前記刃物台基体と前記タレットとの間に設けられ、前記タレットを前記刃物台基体に対して旋回方向の予め定められた所定の角度位置に位置決め固定する位置決め固定手段と、前記刃物台基体と前記タレットとの間に設けられ、前記タレットを前記刃物台基体に対して旋回方向の任意の連続的な角度位置に移動位置決めする旋回移動位置決め手段とを有し、前記旋回移動位置決め手段は、前記固定工具によって加工を行うための旋回方向の角度位置である固定工具加工位置においては、その位置決め機能が無効とされるものであり、前記位置決め固定手段は、前記固定工具加工位置以外の角度位置においては、その位置決め固定機能が無効とされるものである。そして、前記旋回移動位置決め手段は、前記固定工具加工位置においては位置決め機構に旋回方向の隙間が設けられ、前記固定工具加工位置以外の角度位置における位置決め機構の隙間をなくす予圧が付加されているものである。さらに、前記旋回移動位置決め手段は、ローラギヤとローラギヤカムとからなるローラギヤカム機構を含むものであって、前記ローラギヤの複数のローラは、一部のローラの外径が他のローラの外径よりも小径とされたものである。
【0009】
また、上記のターニングセンタの刃物台において、前記位置決め固定手段は、前記刃物台基体に固定され固定歯を備えた固定部材と、前記タレットに固定され旋回歯を備えた旋回部材と、前記固定歯と前記旋回歯に同時に噛み合う連結歯を備えた連結部材とからなる3ピース・カップリング機構を含むものであることが好ましい。
【0010】
また、上記のターニングセンタの刃物台において、前記タレットは、前記回転工具装着部と前記固定工具装着部とが旋回方向において180度異なる方向に一つずつ設けられたものであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の刃物台19を備えたターニングセンタの側面図である。ベッド1は、ターニングセンタの本体を構成する台である。ベッド1の水平面である上面2には、2本のZ軸ガイドレール3が固定配置されている。各Z軸ガイドレール3には、ボールガイド本体4が移動自在に設けられている。Z軸ガイドレール3とボールガイド本体4は直動ころがり案内を構成する。ボールガイド本体4上にはサドル5が搭載されており、サドル5はベッド1上をZ軸方向すなわち主軸の軸線と平行な方向に移動自在となっている。
【0012】
サドル5の下面に固定配置されたボールナット(図示せず)には、Z軸送りねじ(図示せず)がねじ込まれている。Z軸送りねじとボールナットはボールねじを構成する。Z軸送りねじの両端は、ベッド1に固定された軸受(図示せず)により回転自在に支持されている。Z軸送りねじの一端は、Z軸送りモータ(例えば、サーボモータ等の制御モータ)7の出力軸に連結部材(図示せず)を介して連結されている。Z軸送りモータ7を回転駆動して、Z軸送りねじを回転させることにより、ボールナットを介してサドル5をZ軸方向に移動させる。
【0013】
同様にサドル5の上には、2本のY軸ガイドレール10が各々水平に固定配置されている。ただし、2本のY軸ガイドレール10を含む平面は、水平である必要はなく斜面であっても良い。各Y軸ガイドレール10には、ボールガイド本体10aが移動自在に設けられている。Y軸ガイドレール10とボールガイド本体10aは直動ころがり案内を構成する。ボールガイド本体10a上には、コラム11が搭載されている。コラム11は、サドル5上をY軸方向に移動自在である。
【0014】
コラム11に固定配置されたボールナット(図示せず)には、Y軸送りねじ(図示せず)がねじ込まれている。Y軸送りねじはサドル5に固定された軸受に回転自在に支持されている。Y軸送りねじの一端は、Y軸送りモータ15の出力軸に連結部材(図示せず)を介して連結されている。Y軸送りモータ15を回転駆動して、Y軸送りねじを回転させることにより、コラム11をY軸方向に移動させる。
【0015】
コラム11の前面側(図1では左側)には刃物台19が搭載配置されている。
コラム11の前面側には、2本のX軸ガイドレール21が垂直方向に固定配置されている。2本のX軸ガイドレール21は、鉛直な平面内に配置すると、切削時の切粉の排出が効率的にできる。各X軸ガイドレール21には、ボールガイド本体22が移動自在に搭載され、ボールガイド本体22には、クロススライド23が搭載されている。クロススライド23は、コラム11前面をX軸方向すなわち垂直方向に移動自在に設けられている。そして、クロススライド23には、刃物台19が配置されている。
【0016】
クロススライド23に固定配置されたボールナット24(図2参照)には、X軸送りねじ25がねじ込まれている。X軸送りねじ25の両端は、それぞれコラム11に固定された軸受に回転自在に支持されている。X軸送りねじ25の一端には、歯付プーリ27が固定されている。歯付プーリ27と歯付プーリ29には、歯付ベルト28が掛け渡してある。歯付プーリ29は、X軸送りモータ30の出力軸31に連結されている。X軸送りモータ30を回転駆動して、歯付プーリ29、歯付ベルト28、歯付プーリ27を介してX軸送りねじ25を回転させることにより、クロススライド23および刃物台19をX軸方向に移動させる。
【0017】
ベッド1の前面の垂直面には、Z軸方向に2本の心押台用移動レール35が配置固定されている。心押台用移動レール35には心押台37がボールガイド本体36を介して移動自在に支持されている。さらに、ベッド1の前面には、主軸台38が配置固定されている。主軸台38は、工作物を回転駆動するための主軸を備えたものであり、主軸には工作物を把持するためのチャック38aが固定されている。
【0018】
また、主軸はC軸方向(Z軸の周り方向)に回転・位置決めする機能と、旋削加工するための連続回転を行う機能を備えている。主軸台38等の構造、機能は周知であり詳細な説明は省略する。なお、各軸の案内部は直動ころがり案内でなくすべり案内であっても良い。
【0019】
自動工具交換装置115は、刃物台19の工具を交換するためのものである。
タレット41に装着された固定工具BTと回転工具RT(図2参照)は、NC加工プログラムに応じて工具マガジンMとの間で所望の工具と交換することができる。自動工具交換装置115および工具マガジンMは、サドル5に取付け部材(図示せず)を介して配置されている。工具マガジンMは工具収納部Maが円板状に設けられたもの、チェーン等で連鎖状に設けられたもの等公知のものが利用できる。交換アーム113の両端に設けられた工具グリップに工具を把持し、交換アーム113を180度旋回させて工具を交換する。
【0020】
次に刃物台19の全体構成について説明する。図2は、図1のD方向から見た刃物台19の正面図である。刃物台19は、刃物台基体74と刃物台基体74に対して旋回するタレット41とからなっている。タレット41は、Y軸方向と平行な旋回軸の回りに旋回可能に設けられている。
【0021】
タレット41には、ツールシャンクにバイト等を取付けてなる固定工具BTと、ツールシャンクにドリル等を取付けてなる回転工具RTの2本の工具を各々装着する工具装着部を備えている。すなわち、タレット41の一方側には、回転工具RTを装着するための回転工具装着部43が設けられている。タレット41の他方側には、固定工具BTを装着するための固定工具装着部44が設けられている。回転工具装着部43と固定工具装着部44とは旋回方向において180度異なった方向を向くように設置されている。
【0022】
タレット41内には、回転工具RTを装着し回転駆動するための回転工具主軸が設けられており、回転工具RTを回転駆動しながら加工を行うことができる。
回転工具主軸は、タレット41内のビルトインモータにより回転駆動される。
【0023】
次に、刃物台19におけるタレット41の旋回移動位置決め手段および位置決め固定手段の構成について説明する。図3は、図2におけるE−E矢視で示す刃物台19の断面図である。また、図4は、図3におけるF−F矢視で示す刃物台19の断面図である。
【0024】
図3に示すように、タレット41の刃物台基体74側には円筒部75が設けられており、この円筒部75の中心には旋回支軸挿入穴76が形成されている。旋回支軸挿入穴76には、旋回支軸70の大径軸部77が挿入されている。旋回支軸70は、大径軸部77とこの径より小さい小径軸部78とで形成されている。
旋回支軸70の中心軸はY軸と平行な方向に配置され、旋回支軸70の小径軸部78側の端部は、刃物台基体74に固定されている。タレット41は、旋回支軸70と刃物台基体74により旋回可能に支持されている。
【0025】
円筒部75の刃物台基体74側端面には、環状の割出部材82がボルト83で固定されている。割出部材82の大径部の外周面には、等間隔にローラ84が回転可能に取り付けられており、割出部材82の大径部、ローラ84がローラギヤを構成している。ローラギヤは、ローラギヤカム100と噛み合っている。割出部材82の小径部のタレット41側の側面には、可動クランプ歯85が環状に形成されている。一方、旋回支軸70の小径軸部78の外周には、環状の固定クランプ部材90が配置されている。固定クランプ部材90はボルト90aで刃物台基体74に固定されている。固定クランプ部材90の側面には、固定クランプ歯91が形成されている。
【0026】
旋回支軸70の小径軸部78と円筒部75とに囲まれた空間には、シリンダ室92が形成されている。シリンダ室92には、ピストンを構成する環状の連結部材93が配置されている。連結部材93の刃物台基体74側の側面には、連結クランプ歯94が形成されている。シリンダ室92に圧力油を供給し、連結部材93を刃物台基体74側に駆動すると、連結部材93に形成されている連結クランプ歯94が、固定クランプ歯91と可動クランプ歯85とに同時に噛み合い、割出部材82と固定クランプ部材90とを連結固定する。この状態では、タレット41は刃物台基体74と一体に固定されることになる。
【0027】
刃物台基体74のクロススライド23側には、シリンダ室95が形成されており、このシリンダ室95内に連結解除用ピストン96が配置されている。シリンダ室92への圧力油の供給を止め、シリンダ室95に圧力油を供給して、連結解除用ピストン96をタレット41側に駆動すると、棒状部材97を介して連結部材93もタレット41側に移動され、割出部材82と固定クランプ部材90の連結が解除される。この状態では、タレット41は刃物台基体74に対して旋回移動を行うことが可能となる。割出部材82、固定クランプ部材90および連結部材93は、3ピース・カップリング機構を構成している。この3ピース・カップリング機構が位置決め固定手段に対応する。
【0028】
割出部材82外周のローラ84はローラギヤカム100のカム溝に噛み合っており、ローラギヤカム100の回転により割出部材82を旋回移動する。また、ローラギヤカム100の回転を停止すれば、割出部材82を所定の角度位置に位置決めすることができる。ローラギヤカム100が設けられたカム軸100aは、刃物台基体74に回転可能に支持されており、回転伝達機構および減速機構106aを介して駆動モータ106により回転駆動される。割出部材82の大径部および大径部外周の複数のローラ84からなるローラギヤとローラギヤカム100がローラギヤカム機構を構成している。このローラギヤカム機構が旋回移動位置決め手段に対応する。
【0029】
3ピース・カップリング機構が連結解除状態のときに、駆動モータ106によりローラギヤカム100を回転駆動することにより、割出部材82およびタレット41を任意の角度位置に旋回移動して割り出すことができる。カム軸100aの両端部を回転可能に支持している軸受部101,101には、図4の矢印方向に負荷がかけられて、ローラギヤカム100のカム溝の面とローラギヤとの間に隙間が生じない状態すなわち予圧がかけられた状態とされている。これにより、ローラギヤカム機構はバックラッシュを生じない状態に保たれる。
【0030】
図5は、固定工具BTを加工位置に割り出した状態のタレット41を示す図である。タレット41は旋回中心42を中心として旋回する。タレット41を旋回させて固定工具BTを図5のような位置に割り出し、その位置でタレット41を位置決め固定して、固定工具BTによりチャック38aに把持した工作物Wの加工を行う。すなわち、タレット41の固定工具BTを加工位置に割り出した後、3ピース・カップリング機構を連結状態として、タレット41を高剛性にて位置決め固定する。これにより、固定工具BTによる重切削等の大きな切削力にも対抗でき、固定工具BTによる高精度の加工が可能となる。
【0031】
固定工具BTを加工位置に割り出した状態では、ローラギヤカム機構の噛み合い部に隙間が生じるようにされている。すなわち、固定工具BTを加工位置に割り出したときに、ローラギヤカム100に噛み合っているローラ84の外径を、他のローラの外径よりも所定量だけ小さくしておく。図4に示すローラ84では、ローラギヤカム100の左右両端部に係合する2個のローラ84が、ローラギヤカム機構の位置決め機能に最も寄与している。そこで、固定工具BTを加工位置に割り出した状態での、ローラギヤカム100の左右両端部に係合する2個のローラ84の外径を、他のローラの外径よりも所定量だけ小さくしておけばよい。
【0032】
これにより、固定工具BTを加工位置に割り出し、3ピース・カップリング機構を連結状態としてタレット41を位置決め固定したときには、ローラギヤカム機構の噛み合い部には隙間が生じた状態となっている。すなわち、このときはローラギヤカム機構の位置決め機能が無効となっている。したがって、3ピース・カップリング機構とローラギヤカム機構とが悪影響を及ぼし合うことがなく、3ピース・カップリング機構本来の位置決め精度および剛性により位置決め固定することができる。
【0033】
ローラギヤカム機構のこの構成により、固定工具BTを加工位置に割り出した状態から所定の範囲の角度θ内でのローラギヤカム機構の位置決め精度が低下する。したがって、この角度θ内では、ローラギヤカム機構によるB軸方向(Y軸の周り方向)の位置決めあるいは移動制御を行っての回転工具RTによる加工は禁止することが好ましい。
【0034】
図6は、回転工具RTを工作物Wの方向に割り出した状態のタレット41を示す図である。回転工具RTによる工作物Wの加工時には、3ピース・カップリング機構は解除状態として、ローラギヤカム機構により回転工具RTを任意の方向に位置決めして、所望の加工を行う。または、タレット41をB軸方向に旋回移動させながら加工を行うこともできる。ただし、前述のように固定工具BTの加工位置の近傍の角度θ内では、位置決め精度が低下するので、回転工具RTによる加工は禁止することが好ましい。回転工具RTによる加工は、角度θの範囲外で行うようにする。
【0035】
なお、タレット41の旋回移動の摩擦制動を行う制動部(例えば、ディスクブレーキ等)を刃物台19に設け、回転工具RTによる任意角度の加工時には摩擦制動を行うようにすれば、タレット41の振動減衰効果が向上する。タレット41を任意角度で位置決め固定する場合には制動部による強制動を行ってタレット41をクランプし、タレット41を旋回移動しながら加工を行う場合には制動部による弱制動を行うようにすればよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0037】
旋回移動位置決め手段は、固定工具加工位置においてその位置決め機能が無効とされるものとし、位置決め固定手段は、固定工具加工位置以外の角度位置においてその位置決め固定機能が無効とされるものとしたので、位置決め固定手段と旋回移動位置決め手段とが悪影響を及ぼし合うことがなく、両者が本来の位置決め精度および剛性を発揮することができる。これにより、固定工具と回転工具のいずれの加工においても高精度の加工が可能となる。
【0038】
固定工具加工位置においては旋回移動位置決め手段の位置決め機構に旋回方向の隙間を設けるようにしたので、タレットを固定工具加工位置に割り出すことにより自動的に旋回移動位置決め手段の位置決め機能を無効とすることができ、旋回移動位置決め手段の構成を簡素化することができる。
【0039】
旋回移動位置決め手段をローラギヤカム機構により構成し、ローラギヤの一部のローラの外径を他のローラの外径よりも小径としたので、簡素な構成により位置決め機能を無効とすることができる。
【0040】
位置決め固定手段を3ピース・カップリング機構により構成したので、固定工具による加工時のタレットの固定支持剛性が高く、固定工具による重切削が可能となり、固定工具による加工の加工精度も向上する。
【0041】
回転工具装着部と前記固定工具装着部とをタレットの旋回方向において180度異なる方向に一つずつ設けるようにしたので、固定工具による加工と回転工具による加工が互いに熱変形等の影響を及ぼしあうことが少なくなり、高精度の加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の刃物台を備えたターニングセンタの側面図である。
【図2】図2は、図1のD方向から見た本発明の刃物台の正面図である。
【図3】図3は、図2におけるE−E矢視で示す刃物台の断面図である。
【図4】図4は、図3におけるF−F矢視で示す刃物台の断面図である。
【図5】図5は、固定工具を加工位置に割り出した状態のタレットを示す図である。
【図6】図6は、回転工具を工作物方向に割り出した状態のタレットを示す図である。
【符号の説明】
1…ベッド
3…Z軸ガイドレール
4…ボールガイド本体
5…サドル
7…Z軸送りモータ
M…工具マガジン
Ma…工具収納部
W…工作物
10…Y軸ガイドレール
10a…ボールガイド本体
11…コラム
15…Y軸送りモータ
19…刃物台
21…X軸ガイドレール
22…ボールガイド本体
23…クロススライド
25…X軸送りねじ
27,29…歯付プーリ
28…歯付ベルト
30…X軸送りモータ
31…出力軸
35…心押台用移動レール
37…心押台
38…主軸台
38a…チャック
41…タレット
43…回転工具装着部
44…固定工具装着部
70…旋回支軸
74…刃物台基体
75…円筒部
76…旋回支軸挿入穴
77…大径軸部
78…小径軸部
82…割出部材
84…ローラ
85…可動クランプ歯
90…固定クランプ部材
91…固定クランプ歯
92…シリンダ室
93…連結部材
94…連結クランプ歯
95…シリンダ室
96…連結解除用ピストン
97…棒状部材
BT…固定工具
RT…回転工具
100…ローラギヤカム
101…軸受部
106…駆動モータ
113…交換アーム
115…自動工具交換装置

Claims (3)

  1. 回転工具(RT)が装着される回転工具装着部(43)と固定工具(BT)が装着される固定工具装着部(44)とが異なる方向に少なくとも一つずつ設けられ、前記回転工具装着部(43)または前記固定工具装着部(44)を加工位置に旋回割り出し可能なタレット(41)を備えたターニングセンタの刃物台であって、
    刃物台基体(74)と、
    前記刃物台基体(74)と前記タレット(41)との間に設けられ、前記タレット(41)を前記刃物台基体(74)に対して旋回方向の予め定められた所定の角度位置に位置決め固定する位置決め固定手段(82,90,93)と、
    前記刃物台基体(74)と前記タレット(41)との間に設けられ、前記タレット(41)を前記刃物台基体(74)に対して旋回方向の任意の連続的な角度位置に移動位置決めする旋回移動位置決め手段(84,100)とを有し、
    前記旋回移動位置決め手段(84,100)は、前記固定工具(BT)によって加工を行うための旋回方向の角度位置である固定工具加工位置においては、その位置決め機能が無効とされるものであり、
    前記位置決め固定手段(82,90,93)は、前記固定工具加工位置以外の角度位置においては、その位置決め固定機能が無効とされるものであり、
    前記旋回移動位置決め手段(84,100)は、前記固定工具加工位置においては位置決め機構に旋回方向の隙間が設けられ、前記固定工具加工位置以外の角度位置における位置決め機構の隙間をなくす予圧が付加されているものであり、
    さらに、前記旋回移動位置決め手段は、ローラギヤとローラギヤカム(100)とからなるローラギヤカム機構を含むものであって、前記ローラギヤの複数のローラ(84)は、一部のローラの外径が他のローラの外径よりも小径とされたものであるターニングセンタの刃物台。
  2. 請求項に記載したターニングセンタの刃物台であって、
    前記位置決め固定手段は、前記刃物台基体(74)に固定され固定歯(91)を備えた固定部材(90)と、前記タレット(41)に固定され旋回歯(85)を備えた旋回部材(82)と、前記固定歯(91)と前記旋回歯(85)に同時に噛み合う連結歯(94)を備えた連結部材(93)とからなる3ピース・カップリング機構を含むものであるターニングセンタの刃物台。
  3. 請求項1,2のいずれか1項に記載したターニングセンタの刃物台であって、
    前記タレット(41)は、前記回転工具装着部(43)と前記固定工具装着部(44)とが旋回方向において180度異なる方向に一つずつ設けられたものであるターニングセンタの刃物台。
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JPS567639U (ja) * 1979-06-25 1981-01-23
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JPH10118893A (ja) * 1996-10-21 1998-05-12 Robotsuto Giken Kk 割り出しクランプ用のカム機構およびそのカム機構を用いたターレットヘッド
JP2000015504A (ja) * 1998-04-28 2000-01-18 Hitachi Seiki Co Ltd ターニングセンタとその刃物台

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