JP6917135B2 - 工作機械 - Google Patents

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本発明は、工作機械に係り、特に、回転工具によって穴加工を行う工作機械に関する。
従来、複数の穴加工を効率よく行うために、複数の主軸に工具を装着した多軸ボール盤が知られている(例えば、特許文献1)。一般に、多軸ボール盤は、複数の主軸で同時に複数の穴加工を行う。
また、複数の穴加工にそれぞれ適用させた小型の電動加工装置が知られている(特許文献2)。特許文献2に記載された電動加工装置は、ワークの被加工穴に対応させて、専用機や固定台座等の取付部に配設される。
特開2012−166292号公報(図1) 特許第3623884号公報(図1、図2)
しかしながら、特許文献1に記載された多軸ボール盤は、複数の穴加工に個別に加工条件や加工位置等を柔軟に適合させることができないという問題があった。特許文献2に記載された電動加工装置は、特殊なワークを加工する専用加工機として利用されるが、汎用性に欠けるという問題があった。マシニングセンタでは、汎用性に優れているが、加工位置合わせや工具交換に要する余分な時間がかかるため、生産性を求めて専用機的な用途に適用しにくいという問題があった。
そこで、本発明は、前記した問題点を解決すべく、複数の穴加工に対してそれぞれ好適な加工条件を設定して柔軟対応するとともに、位置合わせを容易にして加工時間を短縮することができる工作機械を提供することを課題とする。
本発明は、回転工具によって穴加工を行う工作機械である。本発明は、前記課題を解決するため、ベースと、このベースに配設された加工テーブルと、前記回転工具を支持するサドルと、前記加工テーブルとサドルとを前後、左右、上下方向において相対的に移動させる移動装置と、前記穴加工を行う複数の自動送り穴加工装置と、制御装置と、を有する。前記複数の自動送り穴加工装置は、前記サドルに固定されたボディと、このボディに内装されたラムと、このラムに回転自在に支持され前記回転工具が取付けられる主軸と、前記ラムを送り出す直線送り機構と、前記主軸を駆動する主軸モータと、をそれぞれ別個に備え、前記サドルに取り外し自在に装着されている。前記制御装置は、前記複数の自動送り穴加工装置ごとに前記主軸モータおよび前記直線送り機構の動作をそれぞれ別個に制御して加工条件を制御する加工条件制御装置を備え、前記移動装置は、前記サドルを上下方向に移動させるサドル移動装置と、前記加工テーブルを前後方向および左右方向に移動させるテーブル移動装置と、を備える。
本発明に係る穴加工用の工作機械は、複数の穴加工に対してそれぞれ好適な加工条件を設定して柔軟に対応するとともに、位置合わせを容易にして加工時間を短縮することができる。
本発明の実施形態に係る工作機械の外観を右斜め前方からみた斜視図である。 本発明の実施形態に係る工作機械の構成を模式的に示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係る工作機械の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態に係る工作機械の制御装置を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る工作機械の動作を説明するための図1の要部拡大図であり各工程における自動送り穴加工装置とワークとの関係を示す。 本発明の実施形態に係る工作機械で加工するワークを示し、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。
本発明の実施形態に係る工作機械1について適宜図1から図5を参照しながら詳細に説明する。工作機械1は、図1に示すように、ドリル等の回転工具によって複数の穴を加工、例えば穴あけ加工、リーマ加工、ねじ切り等を行う。
なお、参照する図2と図3は、説明の便宜上、工作機械1の主要な構成を模式的に示すものであり、図1に対して各要素の大きさや形状、配置は適宜変更し、誇張したり、簡略化したりする。
〈全体構成の概要〉
工作機械1は、図1に示すように、ベース10と、加工テーブル11と、スプラッシュカバー12と、ベース10から立設されたコラム13と、コラム13に配設されたサドル14と、加工テーブル11とサドル14とを移動させる移動装置(2,3)と、複数の自動送り穴加工装置4,5,6と、制御装置8(図4参照)と、を備えている。
複数の自動送り穴加工装置4,5,6は、本実施形態では3台の場合を例示する。
なお、工作機械1において、説明の便宜上、作業者から見て左右方向(X軸方向)、前後方向(Y軸方向)、上下方向(Z軸方向)という。
移動装置(2,3)は、加工テーブル11とサドル14とを前後、左右、上下方向において相対的に移動させる装置である。移動装置(2,3)は、加工テーブル11を前後方向および左右方向に移動させるテーブル移動装置2と、サドル14を上下方向に移動させるサドル移動装置3と、を備えている。
かかる構成により、サドル14に配設された複数の自動送り穴加工装置4,5,6による慣性力の影響を効率的に抑制できる。このため、サドル14を高精度に移動させて位置決めできる。これにより、複数の自動送り穴加工装置4,5,6による穴加工精度が向上する。
ベース10は、コラム13を支持するための所定の剛性を有する部材であり、ブロック形状またはフレーム構造をなすが、特に限定されるものではない。スプラッシュカバー12は、加工室Rの前面と側面を覆うように配設されている。スプラッシュカバー12の上部は上部カバー12aが配設されている。
加工テーブル11は、図2に示すように、ベース10に配設されたワークWを固定するための載置台である。加工テーブル11には、ワークWを固定する図示しないクランプ装置が配設されている。
テーブル移動装置2は、加工テーブル11を移動させる装置であり、ベース10に配設されたY軸テーブル21と、Y軸テーブル21に支持されたX軸テーブル22と、を備えている。Y軸テーブル21は、X軸テーブル22を前後方向に移動させる。X軸テーブル22は、加工テーブル11を左右方向に移動させる。X軸テーブル22及びY軸テーブル21は、直線ガイドと、いわゆるボールねじ駆動機構と、直線ガイドとボールねじ駆動機構とをカバーする保護カバーとをそれぞれ含む。
かかる構成により、工作機械1は、テーブル移動装置2によって、加工テーブル11に載置されたワークWを左右前後方向に自在に移動させる。
コラム13は、図3に示すように、ベース10から立設された支柱13aと、支柱13aの左右両側に配設された板状の背面カバー13bと、を備えている。コラム13は、フレーム構造をなした部材であり、サドル14や駆動装置等の構成要素を支持するための所定の剛性を有する。支柱13aは、前方に向けて開口凹部13cが形成されたコ字状をなして、中央部に配設されている。支柱13aには、サドル14が上下方向に移動自在に配設されている。背面カバー13bは、支柱13aの左右両側に配設されている。コラム13は、背面カバー13bとともに加工室Rの背面を覆う部材であり、前面と側面を覆うスプラッシュカバー12、および上部カバー12aとで、加工室Rを区画する。
サドル14は、図2に示すように、複数の自動送り穴加工装置4,5,6を支持するための部材であり、サドル移動装置3によってコラムに対して上下方向に移動自在に配設されている。
サドル14は、側面視で横向きのT字形に形成され、自動送り穴加工装置4,5,6を固定する支持プレート14aと、支持プレート14aの後部に固定された駆動プレート14bと、を備えている。
サドル移動装置3は、図2に示すように、サドル14を上下方向に移動自在に支持するZ軸ガイド機構31と、サドル14を上下方向に移動させるZ軸駆動機構32と、を備えている。
Z軸ガイド機構31は、いわゆる直線ガイド機構であり、コラム13に配設された一対のガイドレール31aと(図3参照)、ガイドレール31aに沿って移動するガイドブロック31bと、を備えている。ガイドレール31aは、上下方向に沿ってコラム13に配設されている。ガイドブロック31bは、サドル14の支持プレート14aに固定されている。
Z軸駆動機構32は、いわゆるボールねじ駆動機構であり、駆動モータ32aと、駆動モータ32aに連結されたボールねじ32bと、ボールねじ32bに螺入されたナット32cと、Z軸カバー32d(図1参照)と、を備えている。駆動モータ32aは、加工テーブル11とサドル14との相対位置及び送り速度を好適に制御するためにサーボモータを採用することが望ましい。ボールねじ32bは、軸受によってコラム13に支持されている。ナット32cは、サドル14の駆動プレート14bに固定されている。
自動送り穴加工装置4は、回転工具TであるドリルT1で穴D1(図6参照)の加工をする装置である。自動送り穴加工装置5は、回転工具Tである多軸ドリルT2で4か所の穴D2(図6参照)の加工をする装置である。自動送り穴加工装置6は、回転工具TであるドリルT3で穴D3(図6参照)の加工をする装置である。回転工具Tは、ドリル、タップ、リーマ及びローラバニシングツール、並びに複数のドリル等が装着された多軸ヘッド等の穴加工用の工具である。以下の説明では単にドリルT1等と記載するが、回転工具の種類をドリルに限定する趣旨ではない。
図6に示すように、ワークWに加工する穴D1は、貫通穴である。穴D2は、4か所の同一円周上に当配された穴である。穴D3は、穴D1に対して斜めに交差する交差穴である。
自動送り穴加工装置4,5,6は、それぞれ回転工具Tが相違するが、本体部の基本的な構成は共通するため、自動送り穴加工装置4について説明し、同様の構成要素については同様の符号を付して重複する説明は省略する。
自動送り穴加工装置4は、サドル14に固定されたボディ41と、ボディ41に内装されたラム42と、ドリルT1が先端部に取付けられた主軸43と、ラム42を自動で送り出す直線送り機構44と、主軸43を駆動する主軸モータ45と、を備えている。
ボディ41は、ベース部41aと、ベース部41aを覆うケーシング41bと、を備えている。ボディ41は、ラム42を進退自在に支持する部材である。ベース部41aは、キーやボルト等の締結部材(不図示)によってサドル14に固定されている。
ケーシング41bは、ラム42を内装するシリンダ形状(不図示)をなして構成されている。ボディ41の構成は、ラム42を進退自在に支持できればよく、特に限定されるものではないので、詳細な説明は省略する。
本実施形態において、3台の自動送り穴加工装置4,5,6は、それぞれのボディ41,51,61が別体として、別個にボルト等の締結部材によってサドル14に固定されている。かかる構成により、ワークWに加工する穴D1,D2,D3の位置に合わせて、3台の自動送り穴加工装置4,5,6を自在に配置することができる。
なお、本実施形態においては、図1に示すように、各自動送り穴加工装置4,5,6のボディ41,51,61を別体として構成したが、ワークWの製作数が多量である場合には、位置合わせの容易性を考慮して、ボディ41,51,61を全体として一体としてもよく、ベース部41aを一体としてケーシング41bをそれぞれ別体として構成してもよい。
ラム42は、円筒形状をなして、ボディ41に対して移動自在に内装されている。
主軸43は、ラム42に回転自在に支持された状態で内装されている。主軸43の先端部には、ドリルT1を装着するためのコレット等の工具チャック(不図示)が装備されている。
直線送り機構44は、ラム42を進退自在に送り出す送り装置であり、直線ガイド機構44aと、ラム駆動装置44bと、を備えている。
直線ガイド機構44aは、ベース部41aに配設されたガイドレール44a1と、ガイドレール44a1に沿って移動自在に支持されたガイドブロック44a2と、を備えている。ガイドレール44a1は、ラム42の進退方向に沿ってベース部41aに配設されている。ガイドブロック44a2は、ラム42に固定されている。直線ガイド機構44aは、種々の形態を採用することができ、特に限定されるものではない。
ラム駆動装置44bは、いわゆるボールねじ駆動機構であり、駆動モータ44b1と、駆動モータ44b1に連結されたボールねじ44b2と、ボールねじ44b2に螺入されたナット44b3と、を備えている。駆動モータ44b1は、送り速度を好適に制御するためにサーボモータを採用することが望ましい。ボールねじ44b2は、軸受によってラム42に回転自在に支持されている。ナット44b3は、ラム42に固定されている。
なお、本実施形態においては、ラム駆動装置44bは、ボールねじ駆動機構を採用したが、これに限定されるものではなく、チェーンや歯車等の動力伝達機構を採用したり、駆動源もサーボモータではなく、主軸モータ45の動力源に合わせてエアや油圧シリンダ等の流体シリンダを採用したりすることができる。
主軸モータ45は、いわゆるビルトインモータとしてラム42内に配設されたサーボモータであるが、特に限定されるものではなく、ビルトインではなくラム42の外部に設けてもよいし、サーボモータでなくても圧縮エアを動力源とするエアモータ、インダクションモータ、DCブラシレスモータ等の種々のモータを採用することができる。
3台の自動送り穴加工装置4,5,6は、図1に示すように、それぞれ別個に主軸モータ45,55,65を備えている。自動送り穴加工装置5は、主軸モータ55を備え、主軸モータ55によって、多軸ドリルT2を回転させる。自動送り穴加工装置6は、主軸モータ65を備え、主軸モータ65によって、ドリルT3を回転させる。
かかる構成により、3台の自動送り穴加工装置4,5,6は、制御装置8によって、それぞれ別個にドリルT1、多軸ドリルT2、ドリルT3の回転速度を制御できる。
制御装置8は、図4に示すように、3台の自動送り穴加工装置4,5,6ごとに、加工条件制御装置81(81a,81b,81c)と、加工条件記憶装置82(82a,82b,82c)とを備え、さらに上位制御装置としての加工位置制御装置83(83a,83b)と、を備えている。
加工条件制御装置81(81a,81b,81c)は、3台の自動送り穴加工装置4,5,6ごとに主軸モータ(45,55,65)および直線送り機構(44,54,64)の動作をそれぞれ別個に制御して加工条件を設定する。
加工条件記憶装置82は、3台の自動送り穴加工装置4,5,6の加工に必要な条件としてワークWの機種や回転工具(T1,T2,T3)の回転速度、送り速度、送り量、ステップフィード量等を記憶する。
加工位置制御装置83(83a,83b)は、その内部に記憶されたワークWの機種、加工順番、および加工テーブル11とサドル14との相対位置に基づいて、移動装置(2,3)の動作を制御する。ここで、加工順番とは、3台の自動送り穴加工装置4,5,6の加工順番をいう。加工テーブル11とサドル14との相対位置は、3台の自動送り穴加工装置4,5,6がそれぞれ加工する際の加工テーブル11からのサドル14の高さ(Z方向の距離)h1,h2,h3(図5参照)、および加工テーブル11のXY方向の位置をいう。加工位置制御装置83は、サドル14、加工テーブル11の移動速度、加減速度を記憶しても良い。
加工条件制御装置81、加工条件記憶装置82は、3台の自動送り穴加工装置4,5,6ごとに同様の構成であるから、主として自動送り穴加工装置4について説明する。自動送り穴加工装置5,6については、自動送り穴加工装置4同様の構成については同様の符号を付して詳細な説明は省略する。
自動送り穴加工装置4における加工条件制御装置81aは、主軸モータ45および直線送り機構44の動作を制御する。
加工条件は、自動送り穴加工装置4の動作を制御するための条件である。加工条件には少なくとも、主軸モータ45の回転速度を制御することで制御する回転工具T1の回転速度と、ラム駆動装置44bの駆動モータ44b1を制御することで制御するラム42の送り速度と、が含まれる。例えば、加工条件は、自動送り穴加工装置4によって穴D1(図6参照)を加工する際におけるドリルT1の回転速度、およびラム42の送り速度であるが、これに限定されるものではなく、回転トルクや送り距離や送り位置、ステップフィード量、ステップフィード条件を加工条件としてもよい。
加工条件制御装置81aは、ドリルT1の交換後の加工回数に応じて加工条件を調整できる。このとき加工回数は、加工条件制御装置81aによって計数され、加工条件記憶装置82aに収納される。
なお、直線送り機構44がシリンダ装置の場合は、加工条件制御装置81はシリンダへ送られる流体を制御するサーボ弁、方向切替え弁などを制御する。そして、加工条件記憶装置82は、これらの弁の制御にかかる条件、例えば制御タイミング、制御量を記憶する。
〈加工位置制御装置〉
加工位置制御装置83は、図4に示すように、サドル位置制御装置83aと、テーブル位置制御装置83bと、加工位置記憶装置83cとを備えている。加工位置記憶装置83cには、図5に示すように、加工順番が第1工程S1、1番目であることが記憶されている。
加工順番は、予め設定された3台の自動送り穴加工装置4,5,6による加工の順番であり、本実施形態では、図5に示すように、3台の自動送り穴加工装置4,5,6のうち、第1工程S1は自動送り穴加工装置4、第2工程S2は自動送り穴加工装置5、および第3工程S3は自動送り穴加工装置6による加工工程とする。加工順番、加工工程は、ワークWの機種ごとに記憶されている。
なお、本実施形態では、3台の自動送り穴加工装置4,5,6によって、それぞれ1個または一組の加工穴、具体的には、1個の穴D1、一組の穴D2、および1個の穴D3を加工したが、これに限定されるものではなく、1つの工程(S1,S2,S3)で2か所以上の穴加工を行ってもよいし、第4工程以降の加工工程を設けてもよい。
第1工程S1における相対距離h1は、第1工程S1の加工開始時における加工テーブル11の上面11aからサドル14の下端部までの距離である。第1工程S1の加工開始時には、ドリルT1の下方(ラム42の送り方向)に穴D1が位置(加工開始位置)する。
つまり、加工位置記憶装置83cには、相対距離h1とともに、第1工程S1の加工開始時における加工テーブル11およびサドル14の加工開始位置が記憶されている。加工テーブル11およびサドル14の加工開始位置は、所定の原点位置からの距離とする。
サドル位置制御装置83aは、加工位置記憶装置83cに記憶された加工順番、加工開始位置に基づいて、それぞれの工程(S1,S2,S3)におけるサドル14の加工開始位置を制御する。サドル位置制御装置83aは、サドル移動装置3の駆動モータ32aを制御して、加工テーブル11に対するサドル14の相対距離h1を調整する。
テーブル位置制御装置83bは、加工位置記憶装置83cに記憶された加工順番、加工開始位置に基づいて、それぞれの工程(S1,S2,S3)における加工テーブル11の加工開始位置を制御する。テーブル位置制御装置83bは、テーブル移動装置2を制御して、ドリルT1の下方(ラム42の送り方向)に穴D1が位置するように調整する。ここで、第3工程S3については、ラム62およびドリルT3が傾斜しているため、その加工開始位置はドリルT3の延長線上に穴D3が位置するように調整する。
加工位置制御装置83は、ドリルT1の摩耗程度、ドリルT1の長さ又はドリルT1の交換後の加工回数に応じて相対距離h1を調整できる。
以上のように構成された本発明の実施形態に係る工作機械1の動作について、主として図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、工作機械1は、第1工程S1と、第2工程S2と、第3工程S3と、を実行する。第1の工程では、自動送り穴加工装置4によって、ドリルT1で穴D1の加工を行う。第1工程S1は、加工テーブル11の位置合わせ工程と、サドル14の高さ合わせ工程と、ドリルT1で穴D1の加工を行う穴加工工程と、を有する。
<加工工程読込>
加工位置制御装置83は、加工位置記憶装置83cに記憶されたワーク機種、加工順序、加工位置等に基づいて、第1工程S1を実行する。
〈テーブルの位置合わせ工程〉
加工テーブル11の位置合わせ工程では、テーブル位置制御装置83bによって、テーブル移動装置2を制御して、ドリルT1の下方(ラム42の送り方向)に穴D1が位置するように調整する。
〈サドルの高さ合わせ工程〉
サドル14の高さ合わせ工程では、サドル位置制御装置83によって、サドル移動装置3の駆動モータ32aを制御して、加工テーブル11に対するサドル14の相対距離h1を調整する。テーブルの位置合わせ工程とサドルの高さ合わせ工程は同時に実行されてもよい。
〈穴加工工程〉
加工位置制御装置83は、テーブルの位置合わせ工程およびサドルの高さ合わせ工程が終了したときに、加工条件制御装置81aに加工開始指令を送る。加工条件制御装置81aは、加工開始指令と、ワーク機種を受け取り、加工条件記憶装置82aから、主軸回転速度、送り速度、送り量等の加工条件を読み出す。
穴加工工程では、加工条件制御装置81aによって、主軸モータ45および直線送り機構44の動作を制御して、ワーク機種に応じて予め設定した加工条件、つまりドリルT1の回転速度、およびラム42の送り速度で穴D1を加工する。ドリルT1の回転速度、およびラム42の送り速度は、同期できる。例えば、加工開始時において、ドリルT1がワークWの表面に到達するまでは、ドリルT1の回転速度を小さくラム42の送り速度を大きくして、ドリルT1がワークWの表面に到達する際には、ワークWの切削条件に合わせてドリルT1の回転速度を大きくラム42の送り速度を小さくできる。また、ドリルT1が穴D1を貫通する直前には、バリを防止するために、ドリルT1の回転速度を小さくラム42の送り速度も小さくすることができる。また、ドリルT1の回転速度、およびラム42の送り速度を同期させることで、ねじ切り、螺旋溝等の種々の加工を好適に行うことができる。これらの加工条件は、加工条件記憶装置82aによって記憶されている。
<加工終了>
自動送り穴加工装置4が第1工程S1を終了したとき、加工条件制御装置81aは加工完了信号を加工位置制御装置83へ送る。加工位置制御装置83は、第1工程S1の完了を受けて、第2工程を実行する。第2工程S2が実行された後、第3工程S3が実行される。第2工程S2,第3工程S3は第1工程S1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。第3工程S3が終了したときに、加工位置制御装置83は加工テーブル11およびサドル14を原点位置へ復帰する。
なお、第1工程S1,第2工程S2,第3工程S3の加工順番は自由に変更できる。加工位置制御装置83は、それぞれの工程においてその一部または全部を同時に実行しても良い。この場合には、加工位置制御装置83は、ワークW、それぞれの自動送り穴加工装置4、5,6および回転工具T(T1,T2,T3)が干渉しないように制御する。それぞれの自動送り穴加工装置4、5,6は、中間待機位置、不干渉位置又は不干渉範囲に位置するときに、中間待機位置到達信号、不干渉位置信号を加工位置制御装置83へ送っても良い。ここで、不干渉位置又は不干渉範囲とは、ワークW又はそれぞれの自動送り穴加工装置4,5,6が他の自動送り穴加工装置4,5,6と干渉しない位置又は範囲をいう。
また、加工室R内に、ワークWの搬入位置、及び搬出位置を定めておいても良い。このとき、第1工程S1を実行する前に、加工位置制御装置83は、加工テーブル11を搬入位置に移動させ、ワークWを加工テーブル11上に固定した後、上述の加工を実行する。加工実行後に、加工位置制御装置83は、加工テーブル11を搬出位置に移動させ、ワークWを開放する。このように構成すれば、自動搬送装置に適合するように工作機械1を構成できる。加工テーブル11は、ワークWの有無を検知する検知装置を備えても良い。また、加工位置制御装置83は、自動搬送装置からワークWの搬入、搬出の信号、又は加工開始信号を受け取っても良い。加工位置制御装置83は、搬入信号を受け取り、ワークWの搭載を検知した後に、上述の加工工程を実行できる。また、加工位置制御装置83は、搬出信号を受け取り、ワークWの無しを検知した後に、搬出位置へ移動しても良い。
以上のように構成された工作機械1は、以下のような作用効果を奏する。つまり、加工テーブル11とサドル14とを前後、左右、上下方向において相対的に移動させる移動装置(2,3)を備えたことで、ワークWに対して、サドル14に配設された複数の自動送り穴加工装置4,5,6の位置を容易に合わせられる。これにより、ワークWに加工する穴D1,D2,D3に対して、回転工具T1,T2,T3の位置を好適に位置合わせできる。
工作機械1は、加工条件制御装置81(81a,81b,81c)によって、3台の自動送り穴加工装置4,5,6ごとに主軸モータ(45,55,65)および直線送り機構(44,54,64)の動作をそれぞれ別個に制御して加工条件を設定することで、3台の自動送り穴加工装置4,5,6によって、それぞれの穴D1,D2,D3に好適な加工条件を設定できる。
例えば、工作機械1は、第1工程の主軸回転停止と第2工程の主軸回転開始を同時に実行できる。また、第1工程の加工実行中に、第2工程の主軸開始および自動送り穴加工装置5のドリルT1のワークへのアプローチを開始しても良い。
工作機械1は、サドル14と複数の自動送り穴加工装置4,5,6を備えるため、それぞれの穴D1,D2,D3に好適な加工条件を設定できる。穴D3はZ方向に対して傾斜しているところ、自動送り穴加工装置6は、穴D3に沿って設けられているため、工作機械1は、サドル14と加工テーブル11とを加工開始位置に3軸位置決めするだけで穴D3を加工できる。工作機械1は、ワークWの姿勢を穴D3が垂直方向に一致するようにチルトテーブル、アングルヘッド等を用いて変更しなくてよいため、加工時間を短縮できる。
自動送り穴加工装置6による穴D3の加工と、自動送り穴加工装置4による穴D2の加工とを、サドル14と加工テーブル11との同じ相対距離で実行できるように自動送り穴加工装置4,6をサドル14に固定すれば、第1工程S1および第3工程S3とを同じ相対距離で加工できる。このようにすれば、穴D3および穴D1の交差位置が正確に加工される。そして、ドリルT1とドリルT3とが干渉しない様に制御すれば、それぞれ順に加工するのに比べて第1工程S1と第3工程S3の切り換え時間を大幅に短縮できる。
このようにして、本発明の実施形態に係る工作機械1は、複数の穴(D1,D2,D3)加工に対してそれぞれ好適な加工条件を設定して柔軟に対応するとともに、位置合わせを容易にして加工時間を短縮できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されず、適宜変形して実施することが可能である。例えば、本実施形態においては、各工程S1,S2,S3における相対距離h1,h2、h3を異なる距離としたが、これに限定されるものではなく、ワークWの形状に応じて同じ相対位置(加工開始位置)を採用してもよい。
1 工作機械
2 テーブル移動装置(移動装置)
3 サドル移動装置(移動装置)
4,5,6 自動送り穴加工装置
8 制御装置
10 ベース
11 加工テーブル
13 コラム
13a 支柱
14 サドル
31 Z軸ガイド機構
32 Z軸駆動機構
32a 駆動モータ
41 ボディ
42 ラム
43 主軸
44 直線送り機構
44a 直線ガイド機構
44b ラム駆動装置
45,55,65 主軸モータ
81(81a,81b,81c) 加工条件制御装置
82(82a,82b,82c) 加工条件記憶装置
83 加工位置制御装置
83a サドル位置制御装置
83b テーブル位置制御装置
83c 加工位置記憶装置
D1,D2,D3 穴
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
T,T1,T2,T3 回転工具
W ワーク
h1 相対距離

Claims (3)

  1. 回転工具によって穴加工を行う工作機械であって、
    ベースと、
    このベースに配設された加工テーブルと、
    前記回転工具を支持するサドルと、
    前記加工テーブルと前記サドルとを前後、左右、上下方向において相対的に移動させる移動装置と、
    前記穴加工を行う複数の自動送り穴加工装置と、
    制御装置と、を有し、
    前記複数の自動送り穴加工装置は、
    前記サドルに固定されたボディに内装されたラムと、
    このラムに回転自在に支持され前記回転工具が取付けられる主軸と、
    前記ラムを送り出す直線送り機構と、
    前記主軸を駆動する主軸モータと、
    をそれぞれ別個に備え、前記サドルに取り外し自在に装着され、
    前記制御装置は、前記複数の自動送り穴加工装置ごとに前記主軸モータおよび前記直線送り機構の動作をそれぞれ別個に制御して加工条件を制御する加工条件制御装置を備え
    前記移動装置は、前記サドルを上下方向に移動させるサドル移動装置と、
    前記加工テーブルを前後方向および左右方向に移動させるテーブル移動装置と、を備える、
    工作機械。
  2. 前記制御装置は、前記複数の自動送り穴加工装置ごとに、前記加工条件を記憶する加工条件記憶装置と、
    当該複数の自動送り穴加工装置の加工順番、当該複数の自動送り穴加工装置でそれぞれ加工する際の前記加工テーブルと前記サドルとの相対距離を記憶する加工位置記憶装置と、
    前記加工位置記憶装置に記憶された前記加工順番および前記相対距離に基づいて、前記移動装置の動作を制御する加工位置制御装置と、を備える、
    請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記複数の自動送り穴加工装置は、少なくとも1の自動送り穴開け装置の主軸が他の自動送り穴加工装置の主軸に対して交差する方向に取り付けられている、
    請求項1または請求項に記載の工作機械。
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