JPH11283994A - マルチフィンガー型電界効果トランジスタ - Google Patents

マルチフィンガー型電界効果トランジスタ

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JPH11283994A
JPH11283994A JP10083097A JP8309798A JPH11283994A JP H11283994 A JPH11283994 A JP H11283994A JP 10083097 A JP10083097 A JP 10083097A JP 8309798 A JP8309798 A JP 8309798A JP H11283994 A JPH11283994 A JP H11283994A
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finger
unit
effect transistor
hemt
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JP10083097A
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Junko Onomura
純子 小野村
Minoru Amano
実 天野
Yoshio Konno
舜夫 昆野
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱的安定性に優れたマルチフィンガー型電界効
果トランジスタを提供することを目的とする。 【解決手段】複数の単位電界効果トランジスタ13を電
気的に並列接続したマルチフィンガー型電界効果トラン
ジスタにおいて、ゲート幅方向と直行する方向のマルチ
フィンガー型トランジスタ全体の中心線Cに対し、中心
線からの距離に応じてしきい値電圧が徐々に変化し、放
熱しにくいマルチフィンガー型トランジスタの中心付近
の単位トランジスタ13d、13eほどしきい値電圧が
浅く、動作電圧でのドレイン電流が少なくなる構造とす
ることで、その単位トランジスタの消費電力が小さくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電界効果トランジス
タ、特にマイクロ波といった高周波帯の電力増幅器に用
いられるマルチフィンガー型の電界効果トランジスタ
(以下、FETとする。)の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波、ミリ波通信システムなどの
実用化が盛んに進められている今日、FET、特に高電
子移動度トランジスタ(以下、HEMTとする。)はマ
イクロ波モノリシック集積回路(以下、MMICとす
る。)に用いる素子として大いに有望視され、その性能
向上が求められている。特に、MMICの高出力電力増
幅器に利用されるHEMTには、複数の単位HEMTを
電気的に並列接続したマルチフィンガー型HEMTの構
成を採用している。マルチフィンガー型HEMTでは、
互いに並列接続した各単位HEMTの発熱は無視できな
くなる。特に、マルチフィンガー型HEMTの中心付近
の単位HEMTの放熱効率が悪く、さらに周囲の単位H
EMTからの発熱の影響を受けて熱が集中し、破壊され
易くなる。従って、高出力用マルチフィンガー型HEM
Tの出力電力の上限を伸ばすためには、発熱を均一にす
ること、つまり動作時の全体の熱的安定性が課題とされ
てきた。
【0003】従来のマルチフィンガー型HEMTは、各
単位HEMTのトランジスタが同じ特性のものを重ね合
わせたものである。つまり、各単位HEMT間では、ゲ
ート長、ゲート幅、しきい値電圧等が一定とされてき
た。このため、HEMT動作時の各単位トランジスタの
電圧、電流値は同等であり、従って、消費電力及び発熱
量も同等となる。ここで、従来のマルチフィンガー型H
EMTについて、図8の上面観察図及び図8のA−A断
面を示した図9を用いて説明する。マルチフィンガー型
HEMTは、GaAs基板等の半絶縁性半導体基板1の
主表面の活性領域2にドレイン電極D、ソース電極S、
およびドレイン電極Dとソース電極Sとの間に形成され
たゲート電極Gを有する単位HEMT3を、電気的に各
ドレイン配線4、ゲート配線5、ソース配線6により並
列接続したものである。このHEMTをソース接地とし
た場合には、ソース配線6は素子の活性領域外でビアホ
ール7等を介して接地導体面に接続される。接地導体面
は図9の断面図に示すように、GaAs基板1裏面に設
けた接地導体面10を用いる。各単位HEMT3のドレ
イン電極Dを繋いだドレイン配線4はドレイン引き出し
配線8により引き出され、出力側整合回路を構成する図
示せぬ伝送線路に接続されている。同様にして、各単位
HEMT3のゲート電極Gを繋いだゲート配線5はゲー
ト引き出し配線9により引き出され、入力側整合回路を
構成する図示せぬ伝送線路に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチフィンガ
ー型HEMTは、同じ性能の単位HEMTを電気的に並
列接続させたものであり、ビアホールといった電気的か
つ熱的に良好な金属を介して面積の広い接地導体面に接
続することで放熱の効果を高めている。しかし、ビアホ
ールから離れた、マルチフィンガー型HEMTの中心付
近の単位HEMTは放熱が悪く、更に周りの単位トラン
ジスタが発する熱の影響も受け、温度が高くなりやすい
という問題があった。そこでビアホールを設ける位置を
工夫して中心付近の放熱効果を高める手法はいくつかな
されてきたが、加工技術の制約により中心部の単位トラ
ンジスタに近いビアホールを設ける事は困難であり、中
心部のトランジスタの温度上昇は抑制し難いという問題
を有していた。
【0005】本発明の目的は、このような問題を解決す
ることであり、特別なビアホールの加工など複雑な製造
工程を伴わずに、均一な温度分布により熱的安定性に優
れたマルチフィンガー型FETを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、半絶縁性半導体基板表面の活性領
域に形成されたゲート電極、ドレイン電極およびソース
電極からそれぞれ構成される複数の単位電界効果トラン
ジスタを電気的に並列接続したマルチフィンガー型電界
効果トランジスタにおいて、マルチフィンガー型電界効
果トランジスタの中心部に位置する前記単位電界効果ト
ランジスタから両端に位置する前記単位電界効果トラン
ジスタにむかって、順次、前記単位電界効果トランジス
タのしきい値が深く設定されていることを特徴とする電
界効果トランジスタを提供する。
【0007】また、上記課題を解決するために、本発明
の第2は、半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形成さ
れたゲート電極、ドレイン電極およびソース電極からそ
れぞれ構成される複数の単位電界効果トランジスタを電
気的に並列接続したくし型のマルチフィンガー型電界効
果トランジスタであって、このマルチフィンガー型電界
効果トランジスタのゲート長方向の中心に最も近い単位
トランジスタから最も遠い単位トランジスタへ徐々にし
きい値が深く設定されていることを特徴とするマルチフ
ィンガー型電界効果トランジスタを提供する。
【0008】さらにまた、上記課題を解決するために、
本発明の第3は、半絶縁性半導体基板表面の活性領域に
形成されたゲート電極、ドレイン電極およびソース電極
からそれぞれ構成される複数の単位電界効果トランジス
タを電気的に並列接続したπ型のマルチフィンガー型電
界効果トランジスタであってこのマルチフィンガー型電
界効果トランジスタのゲート幅方向の中心に最も近い単
位トランジスタから最も遠い単位トランジスタへ徐々に
しきい値が深く設定されていることを特徴とする記載の
マルチフィンガー型電界効果トランジスタを提供する。
【0009】上記本発明の電界効果トランジスタによれ
ば、マルチフィンガー型トランジスタ全体の中心部から
の距離に応じてしきい値電圧が徐々に変化することか
ら、その結果マルチフィンガー型トランジスタ全体の温
度分布の均一性が向上する。従って、熱的安定性に優れ
たマルチフィンガー型電界効果トランジスタが得られ、
これを用いた電力増幅器の出力電力の上限をのばすこと
が可能となる。
【0010】また、上記本発明において、単位電界効果
トランジスタを4つ以上備えるマルチフィンガー型電界
効果トランジスタにおいて、その効果が特に顕著とな
る。また、上記本発明の電界効果トランジスタはMMI
Cに用いることが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)まず、本発明の第1の実施の形態
のくし型のマルチフィンガー型HEMTについて説明す
る。図1は、そのマルチフィンガー型HEMTの断面構
造図であり、図2はその上面図である。また、図1は図
2のA−A断面を示す。第1の実施の形態に係るマルチ
フィンガー型HEMTは、図1に示すように、GaAs
といった半絶縁性半導体基板11の主表面に形成された
活性領域11aにドレイン電極D1、ソース電極S1、
およびドレイン電極D1とソース電極S1との間に形成
されたゲート電極G1を有する単位HEMT13aと、
同様にソース電極Sl(lは1から5までの自然数)、
ドレイン電極Dm、(mは1から4までの自然数)、ゲ
ート電極Gn(nは1から8までの自然数)を有する8
個の単位HEMT13a,13b,13c,13d,1
3e,13f,13g,13hが形成されている。本実
施の形態ではソース接地型のHEMTの場合について説
明すると、ソース電極Slはソース配線14と接続さ
れ、活性領域11a外において、ビアホール15を介し
て接地導体面16に接続される。上述の8個の単位HE
MTは、図2に示すように、ドレイン配線17、ゲート
配線18、及びソース配線14によって上述の各電極同
士をまとめることで、並列接続されている。さらに、各
ドレイン電極Dmをまとめたドレイン配線17はドレイ
ン引き出し配線20により引き出され、出力側整合回路
を構成する図示せぬ伝送線路に接続される。同様にし
て、各ゲート電極Gnをまとめたゲート配線18はゲー
ト引き出し配線21により引き出され、入力側整合回路
を構成する図示せぬ伝送線路に接続される。
【0012】本実施の形態の各ゲート電極が形成される
活性領域のリセスエッチング量は図1に示すように、マ
ルチフィンガー型HEMTのゲート長方向の中心Cから
外側に向かって徐々に少なくなる。つまり、G4、G5
におけるリセスエッチング量が最も多く、次にG3、G
6のリセスエッチング量が多く、続いてG2,G7、そ
してG1、G8の順に徐々に少なくなる。このように、
マルチフィンガー型HEMTのゲート長方向の中心Cか
ら外側にいくにつれてリセスエッチング量が徐々に少な
くなれば、それに反比例して単位HEMTの電子供給層
の厚さは厚くなる。つまり、本実施の形態のマルチフィ
ンガー型HEMTでは、ゲート長方向の中心Cから外側
にいくにつれて電子供給層の厚さが厚くなっている。こ
のように電子供給層の厚さを制御することにより、ゲー
トGとソースS間の電圧を負にして広がる空乏層はゲー
トGに近い単位HEMTほど薄く、つまり、ピンチオフ
状態にするまでの電圧変化量が少なく、他方で中心Cか
ら遠い単位HEMTほど形成される空乏層は厚く、最終
的に電流がほとんど流れなくなるピンチオフ状態にする
までの電圧変化量を多くできる。ここで、ピンチオフ状
態とは、ゲート・ソース間電圧を負にふってチャネル層
への電子の供給量がほとんどない状態をいい、ピンチオ
フ状態になるゲート・ソース間電圧をしきい値電圧とす
る。従って、中心Cに近い単位HEMT13d、13e
のしきい値電圧は浅く、中心Cから遠くなるにつれ徐々
に単位HEMT13のしきい値電圧は深くなる。
【0013】本実施の形態のマルチフィンガー型HEM
Tにおける各単位HEMTのドレイン電流Ids[m
A]のゲート電圧Vgs[V]依存性を図3(a)に、
及び相互コンダクタンスgm[mS]のゲート電圧Vg
s[V]依存性を図3(b)に示す。ここでは各単位H
EMTのゲート幅は100μmであり、各単位HEMT
のしきい値電圧の設定は上述したエッチングリセス量の
制御により、中心Cから外側に向かって0.05Vずつ
深くしている。図3(a)中の凡例のId1は単位HE
MT13d、13eについて、Id2は単位HEMT1
3c、13fについて、Id3は単位HEMT13b、
13gについて、Id4は単位HEMT13a、13h
について示している。また、図3(b)中の凡例のgm
1は単位HEMT13d、13eについて、gm2は単
位HEMT13c、13fについて、gm3は単位HE
MT13b、13gについて、gm4は単位HEMT1
3a、13hについて示している。
【0014】さらに、本実施の形態のマルチフィンガー
型HEMTの各単位HEMTのゲート電極Gnの位置
と、ドレイン電流[mA]、消費電力[W]、及び上昇
温度[ΔT℃]との関係を従来例と共に図4(a)乃至
図4(c)に夫々示す。ここで、本実施の形態及び従来
例共に、各単位HEMT13のゲート幅は100μmと
し、本実施の形態の各単位HEMTのしきい値電圧の設
定は上述したエッチングリセス量の制御により、中心C
から外側に向かって0.02[V]ずつ深くしている。
また、これらの特性は動作点にドレイン電圧Vdを5
[V]、ゲート電圧を−0.1[V]に設定して測定し
ている。図4(a)乃至図4(c)において、本実施の
形態については、黒菱形◆で示し、本実施の形態と同一
のゲートピッチで構成した従来例のトランジスタを同等
のバイアス点で動作させた場合について白抜き菱形◇で
示した。これらの図からわかるように、本実施の形態の
マルチフンガー型HEMTによれば、フィンガー位置による
上昇温度分布にばらつきが少ないので熱的安定性の向上
がはかれる。一方、従来例では、両端に設けられたビア
ホールを介して、基板裏面の接地導体面を併用している
広いヒートシンクに熱が逃る構造のためにゲート量方向
のマルチフィンガー型HEMTの中心部ほど放熱が悪
く、また周囲の単位HEMTが発する熱の影響を受けて
温度が高くなりやすいという問題があることがわかる。
さらに、本実施の形態のマルチフィンガー型HEMTに
は以下のような効果もある。マルチフィンガー型HEM
Tの相互コンダクタンスは図3(b)のgm1、gm
2、gm3、及びgm4の足し合わせになる事から分か
るように、ゲート・ ソース間電圧に対し従来よりも広範
囲で相互コンダクタンスの平坦性に優れた特性を得るこ
とが可能となる。ドレイン電流のゲート・ソース間電圧
に対する変化においても線形な領域が従来に比べ広くな
り、大振幅の局発信号が入力される回路において特に、
線形性を確保することが容易となる。さらに、入力信号
の振幅に対して相互コンダクタンスの変化が小さいた
め、入力容量ひいては入力インピーダンスの入力電力に
対する変化を小さくできるという効果が得られる。つま
り、回路の入力の整合状態の変化を入力電力に対して十
分に小さく押さえられため、電力増幅器の線形性向上に
加え回路特性の向上も望める。
【0015】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態に係わるπ型のマルチフィンガー型HEM
Tについて説明する。図5はこのマルチフィンガー型H
EMTの上面図である。第2の実施の形態のπ型のマル
チフィンガー型HEMTは、GaAsといった半絶縁性
半導体基板31の主表面の活性領域32にドレイン電極
D、ソース電極S1、S2、S3、及びドレイン電極D
とソース電極S1、S2、S3との間に形成されたゲー
ト電極Gを有する4つのしきい値の異なる単位HEMT
を有する。そして、ドレイン電極Dとドレイン配線3
4、ゲート電極Gとゲート配線35、ソース電極S1、
S2、S3とソース配線36とを接続することにより、
各単位HEMTは並列接続されている。尚、ソース電極
S1、S2、S3の接続は×印で示すコンタクトホール
を介してその上層の配線を用いて行っている。この実施
の形態のマルチフィンガー型HEMTについてソース接
地を例に説明すると、ソース配線36は、素子の活性領
域32外でビアホール等を介して全体の接地導体面に接
続されている。ドレイン配線34はドレイン引き出し配
線37により引き出され、出力側整合回路を構成するの
図示せぬ伝送線路に接続される。同様にして、各単位H
EMTのゲート電極Gを繋いだゲート配線35はゲート
引き出し配線38により引き出され、入力側整合回路を
構成する図示せぬ伝送線路に接続される。
【0016】次に、図5の活性領域32の拡大上面図及
びこの拡大図のA−A断面の図を図6(a)及び図6
(b)に示す。これらの図では、説明の便宜上、ゲート
電極Gを単位ゲートG1、G2、G3、G4とに分けて
示したが、実際のHEMTでは、実効的な単位ゲートは
それぞれその端部において隣接する単位ゲートと重なり
合う。本実施の形態の4つの単位HEMTは、夫々、ソ
ース電極S1、ドレイン電極D、及びこれらに挟まれた
ゲート電極G1からなる第1のHEMT、ソース電極S
2、ドレイン電極D及びこれらに挟まれたゲート電極G
2からなる第2のHEMT、ソース電極S2、ドレイン
電極D、及びこれらに挟まれたゲート電極G3からなる
第3のHEMT、ソース電極S3、ドレイン電極D、及
びこれらに挟まれたゲート電極G4からなる第4のHE
MTである。ここで、本実施の形態のπ型のマルチフィ
ンガー型HEMTは図6(b)に示すように、ゲート幅
方向において、第1のHEMTのG1と第4のHEMT
のG2のゲートリセス量は少なく、第2のHEMTのG
2と第3のHEMTのG3のリセス量が前者に比べて多
い。従って、第1のHEMTと第4のHEMTのしきい
値は、第2のHEMTと第3のHEMTのしきい値より
も深くなる。このようにすることで、第2の実施の形態
においても、第1の実施の形態で説明したように、フィ
ンガー位置による上昇温度分布にばらつきが少なく、優
れた熱的安定性を得ることが可能となる。また、電力増
幅器の線形性向上に加え回路特性の向上という効果も備
える。
【0017】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係る、くし型のマルチフィンガー型HEMT
を用いた2段電力増幅器について図7の上面図を用いて
説明する。配線はマイクロストリップ構造をしており、
GaAs基板51の裏面に図示せぬ接地導体層が形成さ
れている。一段目のトランジスタ52aは総ゲート幅2
00μm のくし型のマルチフィンガー型HEMTで、従
来通り各単位HEMTのしきい値電圧が同じトランジス
タを並列接続して構成している。二段目のトランジスタ
52bは第1の実施の形態で説明したくし型のマルチフ
ィンガー型HEMTと同様の構成であって、各単位HE
MTのしきい値電圧が異なるトランジスタを並列接続し
て総ゲート幅400μmとした。ここで、入力整合回路
53は伝送線路54やスタブ55で構成されており、1
段目の単位HEMT52a、段間整合回路56、2段目
の単位HEMT52b、そして出力整合回路57と順次
接続されている。尚、入力整合回路53、段間整合回路
56、及び出力整合回路57は直流電圧遮断用のキャパ
シタンス58を備え、各トランジスタへの直流電圧供給
は、整合回路内のスタブ55を介して行われる。本実施
の形態を取ることにより、入力振幅がそれほど大きくな
い1段目のHEMTでは、高い利得を得られ、かつ2段
目のHEMTでは高出力を期待でき、夫々求められる特
性を十分に発揮することが可能となる。加えて、2段目
のHEMTでは線形性を重視した設計が可能になる。
【0018】以上の第1乃至第3の実施の形態は高周波
集積回路内で用いるソース接地のマルチフィンガー型H
EMTについて説明したが、他のゲート接地やドレイン
接地のマルチフィンガー型HEMT、さらにHEMTに
限らず他のFET、例えばMESFETにおいても、本
発明の構造を用い同様の効果を得ることが期待できる。
但し、MESFETの場合はしきい値電圧の違いはゲー
ト電極下のチャネル層厚さの違いより形成可能である。
このチャネル層厚さは上述したゲートリセスのエッチン
グ量で決定されるため、断面構造は上記各実施の形態と
同等となる。また、ここでは単位トランジスタが最高8
つのマルチフィンガー型トランジスタについて述べてき
たが、よりしきい値電圧の違う単位トランジスタの数を
増やすことにより上述の効果がさらに望める。但し、単
位トランジスタを増加することにより、マルチフィンガ
ー型電界効果トランジスタ全体の最大相互コンダクタン
スの値を低くすることにも繋がるため、使用目的に合わ
せ、しきい値電圧の差、また単位トランジスタの数を決
定することが望まれる。
【0019】さらに、単位電界効果トランジスタのしき
い値を変化させる手段として、リセス量の制御を説明し
たが、このほかに不純物添加量やチャネル長の制御等に
よっても可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマルチフ
ィンガー型電界効果トランジスタによれば、熱的安定性
に優れた高出力の電界効果トランジスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマルチフィン
ガー型HEMTの断面図。
【図2】第1の実施の形態に係るマルチフィンガー型H
EMTの上面図。
【図3】第1の実施の形態に係るマルチフィンガー型H
EMTの特性図。
【図4】第1の実施の形態に係るマルチフィンガー型H
EMTの特性図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るマルチフィン
ガー型HEMTの上面図。
【図6】第2の実施の形態に係るマルチフィンガー型H
EMTのリセス領域を拡大した上面図及び断面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るマルチフィン
ガー型HEMTを用いた電力増幅器の上面図。
【図8】従来のマルチフィンガー型HEMTの上面図で
ある。
【図9】図8に示した上面図のA−A切断面の図。
【符号の説明】
1、11,31…GaAs基板 10、16…接地導体面 11a,32…活性領域 D…ドレイン電極 S、S1、S2、S3…ソース電極 G、G1、G2、G3、G4…ゲート電極 13a,13b,13c,13d,13e,13f,1
3g,13h…単位HEMT 14、36…ソース配線 15…ビアホール 17、34…ドレイン配線 18、35…ゲート配線 20、37…ドレイン引き出し配線 21、38…ゲート引き出し配線 52a…一段目の単位HEMT 52b…二段目の単位HEMT 53…入力整合回路 57…出力整合回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形成
    されたゲート電極、ドレイン電極およびソース電極から
    それぞれ構成される複数の単位電界効果トランジスタを
    電気的に並列接続したマルチフィンガー型電界効果トラ
    ンジスタにおいて、マルチフィンガー型電界効果トラン
    ジスタの中心部に位置する前記単位電界効果トランジス
    タから両端に位置する前記単位電界効果トランジスタに
    むかって、順次、前記単位電界効果トランジスタのしき
    い値が深く設定されていることを特徴とするマルチフィ
    ンガー型電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形成
    されたゲート電極、ドレイン電極およびソース電極から
    それぞれ構成される複数の単位電界効果トランジスタを
    電気的に並列接続したくし型のマルチフィンガー型電界
    効果トランジスタであって、このマルチフィンガー型電
    界効果トランジスタのゲート長方向の中心に最も近い単
    位トランジスタから最も遠い単位トランジスタへ徐々に
    しきい値が深く設定されていることを特徴とするマルチ
    フィンガー型電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形成
    されたゲート電極、ドレイン電極およびソース電極から
    それぞれ構成される複数の単位電界効果トランジスタを
    電気的に並列接続したπ型のマルチフィンガー型電界効
    果トランジスタであってこのマルチフィンガー型電界効
    果トランジスタのゲート幅方向の中心に最も近い単位ト
    ランジスタから最も遠い単位トランジスタへ徐々にしき
    い値が深く設定されていることを特徴とするマルチフィ
    ンガー型電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】前記単位電界効果トランジスタを4つ以上
    備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載のマルチフィンガー型電界効果トランジスタ。
JP10083097A 1998-03-30 1998-03-30 マルチフィンガー型電界効果トランジスタ Pending JPH11283994A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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